JP2003272709A - 捲回式円筒型電池 - Google Patents

捲回式円筒型電池

Info

Publication number
JP2003272709A
JP2003272709A JP2002073634A JP2002073634A JP2003272709A JP 2003272709 A JP2003272709 A JP 2003272709A JP 2002073634 A JP2002073634 A JP 2002073634A JP 2002073634 A JP2002073634 A JP 2002073634A JP 2003272709 A JP2003272709 A JP 2003272709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
electrode
group
wound
isolation layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002073634A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4007026B2 (ja
Inventor
Akira Kojima
亮 小島
Takenori Ishizu
竹規 石津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd filed Critical Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
Priority to JP2002073634A priority Critical patent/JP4007026B2/ja
Publication of JP2003272709A publication Critical patent/JP2003272709A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4007026B2 publication Critical patent/JP4007026B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性に優れた捲回式円筒型電池を提供す
る。 【解決手段】 リチウムイオン二次電池は、内側捲回群
2と外側捲回群3とが、PTFE製の隔絶層1を介し
て、同心円状に配設された電極群10を備えている。内
側捲回群2は、軸芯4を中心として、正極2A及び負極
2Bがセパレータ2Cを介して最外周が負極2Bとなる
ように捲回されており、内側捲回群2の外側に、隔絶層
1を介して、正極3A及び負極3Bがセパレータ3Cを
介して最内周が負極3Bとなるように捲回された外側捲
回群3が同心円状に配設されている。内側捲回群2での
短絡を遅延させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、捲回式円筒型電池
に係り、特に正、負極をセパレータを介して捲回した捲
回群を有する捲回式円筒型電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、捲回式円筒型電池は、有底円筒状
の電池容器内に、セパレータを介して集電のためのタブ
が導出された帯状の正負極を捲回した捲回群が、電解液
に浸潤されて収容されている。このような捲回式円筒型
電池において、電池外部からの応力などによる電池変形
で生じる内圧上昇に対応するために、例えば、特開平第
7−192712号公報には、電池内のガスを電池外に
開放する安全弁や電池蓋と安全弁との間に網目状の開口
を有する膜が設けた技術が開示されている。この技術に
よれば、電池内圧の上昇時に、安全弁を作動させガスを
開放して電池内圧の上昇を抑制し、膜によりガス開放時
の電池内の固形分の飛散を防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
リチウムイオン二次電池に代表されるように、電池のエ
ネルギー密度が高く、また電池系に用いられる活物質が
熱暴走反応を起こし得、更に電解液にも可燃性の有機系
電解液が用いられた電池の場合に、上記の如く電池が変
形した際には、電解液の気化などに起因する急激なガス
発生により、電池の内圧上昇速度が安全弁の作動による
内圧開放速度を上回り、電池容器の内圧が極端に上昇す
るという現象がみられた。
【0004】本発明は上記事案に鑑み、安全性に優れた
捲回式円筒型電池を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、正、負極をセパレータを介して捲回した
捲回群を有する捲回式円筒型電池において、前記捲回群
は、該捲回群を隔絶する隔絶層によって同心円状かつ少
なくとも2以上に隔絶されていることを特徴とする。
【0006】本発明では、外からの応力付与などにより
電池が変形して正極と負極とが押しつけられると、まず
隔絶層に外接する捲回群で短絡が起こるが、捲回群が該
捲回群を隔絶する隔絶層によって同心円状かつ少なくと
も2以上に隔絶されているため、隔絶層に内接する捲回
群での短絡を遅延することができるので、捲回群が即座
に短絡するのを防止でき、隔絶層を有さない捲回群の場
合に比べて、短絡に起因するガス発生が遅延され、電池
全体として内圧上昇速度が低下させることができる。
【0007】この場合において、隔絶層を、隔絶層に内
接又は外接する捲回群から連続するセパレータとすれ
ば、電池部品数を削減することができると共に、捲回群
の構造を簡単化することができる。また、隔絶層に内接
する捲回群の最外周の電極と、隔絶層に外接する捲回群
の最内周の電極とを同極にすれば、隔絶層が破断しても
短絡が生じないので、安全性を確保することができる。
逆に、隔絶層に内接する捲回群の最外周の電極と、隔絶
層に外接する捲回群の最内周の電極とを異極とすれば、
隔絶層を介して電池反応が起こるので、隔絶層による電
池のエネルギー密度の低下を補うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、図面を参
照して、本発明を円筒型リチウムイオン二次電池に適用
した第1の実施の形態について、電池の作製手順に従っ
て説明する。
【0009】(電極の作製)リチウムマンガン複合酸化
物の粉末と、導電材の炭素材料と、ポリフッ化ビニリデ
ン(PVDF)とを固形分比(重量比)が90:5:5
となるように混合し、N−メチルピロリドン(NMP)
に溶解したバインダ溶液を撹拌して正極スラリを得た。
この正極スラリを集電基体のアルミニウム箔に均一に塗
布、乾燥し、櫛歯状に集電のためのタブを残してアルミ
ニウム箔部分を切り取り、プレス加工して所定の厚さに
成形した。これを有底円筒状の電池缶に合わせた寸法に
スリット加工し、更に、捲回方向に2枚以上に分割して
帯状の正極を2枚以上得た。
【0010】非晶質炭素粉末と、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)とを固形分比(重量比)が90:10とな
るように混合し、N−メチルピロリドン(NMP)に溶
解したバインダ溶液を撹拌して負極スラリを得た。この
負極スラリを集電基体の銅箔に均一に塗布、乾燥し、正
極と同様に櫛歯状に集電のためのタブを残して銅箔部分
を切り取り、プレス加工して所定の厚さに成形した。こ
れを電池缶に合わせた寸法にスリット加工し、更に、捲
回方向に2枚以上に分割して帯状の負極を2枚以上得
た。
【0011】(電極群の作製)図1(A)に示すよう
に、作製した正極及び負極を微孔を有する厚さ40μm
のポリエチレン製薄膜セパレータを介して、ポリプロピ
レン製の軸芯4の周りに最外周が負極となるように捲回
し内側捲回群2を作製した。なお、図示しない正極のタ
ブと負極のタブとを互いに上下反対側に位置させた。そ
の後、内側捲回群2の幅よりも約1%幅が大きく、厚さ
約0.1mmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)シートを、内側捲回群2の外側に少なくとも1周捲
回し隔絶層1を形成した。更に、その後、内側捲回群2
の作製と同様に、正極及び負極をセパレータを介して隔
絶層1の外側に最内周が負極となるように捲回して外側
捲回群3を作製し、内側捲回群2と外側捲回群3とが隔
絶層1により同心円状となるように隔絶された電極群1
0を作製した。なお、外側捲回群3の最外周には1周分
以上セパレータを捲回した。
【0012】従って、電極群10は、軸芯4を中心とし
て、正極及び負極がセパレータを介して最外周が負極と
なるように捲回された内側捲回群2を有している。内側
捲回群2の外側には、内側捲回群2の幅よりも幅が大き
いPTFEシートが捲回され、隔絶層1が形成されてい
る。隔絶層1の外側には、正極及び負極がセパレータを
介して最内周が負極となるように捲回された外側捲回群
3が同心円状に配置されている。このため、電極群10
は、隔絶層1に内接する内側捲回群2及び外接する外側
捲回群3が隔絶層1により隔絶されている。
【0013】図1(B)に示すように、隔絶層1に内接
する内側捲回群2の最外周の電極は、負極2Bとされて
いる。負極2Bの内側には、負極2Bより捲回方向に長
いセパレータ2Cを介して正極2Aが配置され、更に正
極2Aの内側にはもう一枚のセパレータ2Cが配設され
ている。また、隔絶層1に外接する外側捲回群3の最内
周の電極は、負極3Bとされている。負極3Bの外側に
は、負極3Bより捲回方向に長いセパレータ3Cを介し
て正極3Aが配置され、更に正極3Aの外側にはもう一
枚のセパレータ3Cが配設されている。従って、内側捲
回群2の最外周の電極と、外側捲回群3の最内周の電極
とは同極(負極)となる。
【0014】(電池の組立)図3(A)に示すように、
アルミニウム製で円盤状の正極集電極柱6の底面に正極
2A、3Aのタブを、銅製で円盤状の負極集電極柱7の
底面に負極2B、3Bのタブを、それぞれ超音波溶接し
た。負極集電極柱7の底面とは反対側の面に図示しない
負極リード板を溶接した。図3(B)に示すように、こ
の電極群10を鉄にニッケルメッキを施した有底円筒状
の電池缶9(寸法φ40mm×145mm)内に挿入
し、電池缶9の底に負極リード板を介して負極集電極柱
7を抵抗溶接し、正極集電極柱6をリード板を介して、
金属薄膜に馬蹄形の薄肉部が形成された安全弁(破裂
弁)を有するアルミニウム製の電池蓋8に超音波溶接し
た。
【0015】この電池内に露点−40゜C以下の乾燥空
気雰囲気でエチルカーボネート(EC)、ジエチルカー
ボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)
の混合溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を
溶解した電解質溶液を注入し、更に電池蓋8と電池缶9
をとPFA樹脂製のガスケットを介してカシメて封口し
て円筒型リチウムイオン二次電池を得た。この電池を公
称容量の2時間率をもって数サイクルの充放電を繰り返
し、炭素材料の不可逆容量を飽和させ、電池機能を付与
した。このとき、充電の終止電圧を4.2V、放電の終
止電圧を2.7Vとした。
【0016】(作用)次に、本実施形態の円筒型リチウ
ムイオン二次電池の作用等について説明する。
【0017】本実施形態の円筒型リチウムイオン二次電
池では、電池外部から応力が加わると、電池が変形して
正極2A、3Aと負極2B、3Bとが押しつけられ、外
側捲回群3で短絡が起こる。このとき、電極群10が隔
絶層1によって同心円状に隔絶されているので、同時に
は内側捲回群2側では短絡が生じない(その後、応力の
程度により内側捲回群2側で短絡が生じることもあ
る)。このため、電極群10全体が即座に短絡するのを
防止でき(短絡が段階的に生じ)、隔絶層1を有しない
電極群の場合に比べて、短絡に起因するガス発生現象が
遅延され、電池全体として電池内で発生するガスの発生
速度が低下し、安全弁から穏やかにガスを放出すること
が可能となる。換言すれば、ガス発生速度が安全弁の内
圧開放速度(開裂速度)を上回る場合が少なくなるの
で、電池缶9内の極端な内圧上昇などの電池挙動の発生
確率を低減することができ、電池の安全性を確保するこ
とができる。
【0018】また、本実施形態では、万一隔絶層1が破
断しても、負極2Bと、負極3Bとが同極(負極)なの
で、隔絶層1を介しての短絡を防止することができると
共に、電池反応に関与しない負極2Bと負極3Bとが対
向する部分を、リチウムイオン二次電池においてはより
軽い(薄い)負極を選択し、隔絶層1の箇所数も1箇所
に留めたので、エネルギー密度の低下を最小限に抑える
ことができる。
【0019】なお、本実施形態では、隔絶層1にPTF
Eシートを例示したが、これに限定されるのもではな
く、例えば、ポリエチレンシートとするようにしてもよ
い。また、本発明は隔絶層1の厚さや幅についても限定
されるものではなく、例えば、厚さを約0.05mmに
してもよいし、幅も電極群10の幅より約2%程度長く
してもよい。更に、隔絶層1を1箇所有する電池を例示
したが、隔絶層1は、任意箇所設けることができる。し
かし、エネルギー密度の点から隔絶層1の箇所数は1又
は2箇所とするのが望ましい。
【0020】また、本実施形態では、内側捲回群2の最
外周の電極(負極2B)と、外側捲回群3の最内周の電
極(負極3B)とが同極(負極)の電池を例示したが、
同極に限定されるものではなく、異極となるようにして
もよい。また、電池系が異なるときには、隔絶層1を介
して正極同士が対向するように捲回してもよい。
【0021】(第2実施形態)次に、本発明を捲回式円
筒型電池に適用した第2の実施の形態について説明す
る。本実施形態は、隔絶層に内側捲回群のセパレータか
ら連続したセパレータを用いたものである。なお、本実
施形態において、上述した第1実施形態と同一の構成要
素には同一の符号を付してその説明を省略し、異なる箇
所のみ説明する。
【0022】図2に示すように、正極2A及び負極2B
をセパレータ2Cより長いセパレータ2Dを介して、軸
芯の周りに最外周が負極2Bとなるように捲回し内側捲
回群を作製した。内側捲回群から連続するセパレータ2
Dを内側捲回群の外側に同心円状に少なくとも1周捲回
して隔絶層とした。その後、セパレータ2D(隔絶層)
の外側に、正極3A及び負極3Bを、セパレータ3Cを
介して最内周が負極3Bとなるように捲回して外側捲回
群を作製し、内側捲回群と外側捲回群とが隔絶層により
同心円状に隔絶された電極群を作製した。
【0023】従って、電極群は、軸芯を中心として、正
極2A及び負極2Bをセパレータ2Cより捲回方向に長
いセパレータ2Dを介して最外周が負極2Bとなるよう
に捲回された内側捲回群を有している。内側捲回群の外
側には、内側捲回群から連続するセパレータ2Dが少な
くとも1周捲回されて隔絶層が形成されている。隔絶層
の外側には、外側捲回群の最内周の電極が負極3Bとな
るように正極3A及び負極3Bがセパレータ3Cを介し
て捲回された外側捲回群が同心円状に配置されている。
このため、電極群は、隔絶層に内接する内側捲回群及び
外接する外側捲回群が隔絶層により隔絶されている。隔
絶層に内接する内側捲回群の最外周の電極は、負極2
B、隔絶層に外接する外側捲回群の最内周の電極は、負
極3Bとされている。従って、内側捲回群の最外周の電
極と、外側捲回群の最内周の電極とは同極(負極)とさ
れている。
【0024】本実施形態の円筒型リチウムイオン二次電
池では、電池外部からの応力が掛かり電池が変形して正
極2A、3Aと負極2B、3Bとが押しつけられても、
電極群が隔絶層によって同心円状かつ2つに隔絶されて
いるため、電極群全体が即座に短絡するのを防止でき
(短絡が段階的に生じ)、短絡に起因するガス発生現象
が遅延され、電池全体として電池内で発生するガスの発
生速度を低下させることができる。従って、第1実施形
態と同様に、安全弁による内圧開放速度をガス発生速度
が上回る場合が少なくなり、電池缶9の極端な内圧上昇
などの電池挙動の発生確率を低減することができる。
【0025】また、本実施形態では、内側捲回群から連
続するセパレータ2Dを内側捲回群の外周に少なくとも
1周捲回して隔絶層を形成したために、隔絶層のための
別の部材が不要となると共に、電極群の構造を簡単化し
て電極群の作製を簡単化することができる。
【0026】更に、本実施形態では、万一隔絶層(セパ
レータ2D)が破断しても、負極2Bと、負極3Bとが
同極(負極)なので、短絡を防止することができると共
に、電池反応に関与しない負極2Bと負極3Bとが対向
する部分を、リチウムイオン二次電池においてはより軽
い(薄い)負極を選択し、隔絶層の箇所数も1箇所に留
めたので、エネルギー密度の低下を最小限に抑えること
ができる。
【0027】なお、本実施形態では、内側捲回群から連
続するセパレータ2Dを内側捲回群の外周に少なくとも
1周捲回して隔絶層を形成した例を示したが、外側捲回
群から連続するセパレータを内側捲回群の外周に1周以
上捲回して隔絶層を形成するようにしても類似の効果を
期待することができる。また、セパレータ2Dの材質に
ついても、ポリエチレンに限定されるものではなく、ポ
リプロピレンやこれらを層状に重ねたセパレータを用い
るようにしてもよい。
【0028】また、本実施形態では、内側捲回群の最外
周の電極(負極2B)と、外側捲回群の最内周の電極
(負極3B)とが同極(負極)の電池を例示したが、同
極(負極)に限定されるものではなく、異極となるよう
にすることで、隔絶層を介して電池反応が起きるので、
電池のエネルギー密度の低下を抑制できる。また、隔絶
層を介して正極同士が対向するように捲回してもよい。
【0029】更に、上記実施形態の電池では、正、負極
の短絡によるガス発生現象が遅延されるだけでなく、例
えば、過充電時の温度上昇などの現象も隔絶層により電
池全体として遅延させることができる。また、外側捲回
群で先に短絡が生じるときだけでなく、内側捲回群で先
に短絡などが生じたときにも効果がある。
【0030】また、上記実施形態では、円筒型リチウム
イオン二次電池を例示したが、これに限定されるもので
はなく、電池内でガス発生が起こり得る電池系、例え
ば、鉛蓄電池などにも適用可能である。
【0031】
【実施例】次に、上記実施形態に従って作製した実施例
の円筒型リチウムイオン二次電池について説明する。な
お、比較のために作製した比較例の電池についても併記
する。
【0032】(実施例1)下表1に示すように、実施例
1では、隔絶層1が厚さ0.1mmのPTFEシート
で、内側捲回群2の最外周の電極及び外側捲回群3の最
内周の電極が共に負極2B、3Bの電池を作製した。
【0033】
【表1】
【0034】(実施例2)表1に示すように、実施例2
では、隔絶層が内側捲回群から連続するセパレータ(P
E)2Dである以外は、実施例1と同様に電池を作製し
た。
【0035】(実施例3)表1に示すように、実施例3
では、外側捲回群3の最内周の電極が正極3Aである以
外は実施例1と同様に電池を作製した。
【0036】(実施例4)表1に示すように、実施例4
では、隔絶層が内側捲回群から連続するセパレータ(P
E)2Dで、外側捲回群の最内周の電極が正極3Aであ
る以外は、実施例1と同様に電池を作製した。
【0037】(比較例1)表1に示すように、比較例1
では、隔絶層1を有さない電池を作製した。
【0038】(試験・評価)次に、上述した実施例及び
比較例のリチウムイオン二次電池に公称容量の2時間率
を以て4.2V定電圧−定電流充電を4h施し、満充電
状態とした。これらを水平に寝かせて、電池缶9の直径
と等しい直径のステンレス製半円筒状圧壊治具を油圧プ
レス機にて押し当てて、電池缶9の直径の1/2まで潰
す圧壊による圧壊試験を実施した。この圧壊試験をそれ
ぞれ5個の電池(n=5)で実施した。圧壊試験の試験
結果を下表2に示す。なお、安全弁のみが作動した場合
を「破裂なし」とし、それ以外の部分(電池蓋8のカシ
メ部や電池缶9底)がはずれたり裂けたりした場合を
「破裂あり」として計数した。
【0039】
【表2】
【0040】表2に示すように、実施例の電池では、い
ずれも比較例の電池に対し破裂数が少なくなり、電池缶
8の変形に対する安全性が向上することが示された。こ
れは、実施例の電池において、電池内の電極群の短絡が
内部の隔絶層により段階的に起こるようになり、単位時
間当たりの電池缶8内でのガス発生量を低減できること
によるものである。ここでは実施例の電池の効果を確認
する試験として、条件として十分に過酷であると想定さ
れる短時間に大きな面積で短絡が起きる電池の大きさに
対し比較的大きな圧壊治具で圧壊試験を行ったが、実施
例の電池の安全性向上の対象事象を限定するものではな
い。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
外からの応力付与などにより電池が変形して正極と負極
とが押しつけられると、まず隔絶層に外接する捲回群で
短絡が起こるが、同心円状に配置された捲回群同士が隔
絶層により隔絶されて隔絶されているため、隔絶層に内
接する捲回群での短絡を遅延することができるので、捲
回群同士が即座に短絡するのを防止でき、隔絶層を有さ
ない電極群の場合に比べて、短絡に起因するガス発生現
象が遅延され、電池全体として電池内で発生するガスの
発生速度を低下させることができる、という効果を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な第1の実施の形態の電極群
を模式的に示し、(A)は外観斜視図、(B)は断面図
である。
【図2】本発明が適用可能な第2の実施の形態の電極群
を模式的に示す断面図である。
【図3】第1の実施の形態の電池作製過程を模式的に示
す外観斜視図であり、(A)は電池缶へ挿入前の電極
群、(B)は電池缶へ挿入後の電極群を示す。
【符号の説明】
1 隔絶層 2 内側捲回群(捲回群の一部) 2A、3A 正極 2B、3B 負極 2C、2D、3C セパレータ 3 外側捲回群(捲回群の一部) 10 電極群(捲回群)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ12 AK03 AL06 AM05 AM07 BJ02 BJ14 CJ07 DJ04 DJ06 DJ07 DJ16 EJ01 EJ04 EJ12 HJ00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正、負極をセパレータを介して捲回した
    捲回群を有する捲回式円筒型電池において、前記捲回群
    は、該捲回群を隔絶する隔絶層によって同心円状かつ少
    なくとも2以上に隔絶されていることを特徴とする捲回
    式円筒型電池。
  2. 【請求項2】 前記隔絶層は、該隔絶層に内接又は外接
    する捲回群から連続したセパレータであることを特徴と
    する請求項1に記載の捲回式円筒型電池。
  3. 【請求項3】 前記隔絶層に内接する捲回群の最外周の
    電極と、前記隔絶層に外接する捲回群の最内周の電極と
    が同極であることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の捲回式円筒型電池。
  4. 【請求項4】 前記隔絶層に内接する捲回群の最外周の
    電極と、前記隔絶層に外接する捲回群の最内周の電極と
    が異極であることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の捲回式円筒型電池。
JP2002073634A 2002-03-18 2002-03-18 捲回式円筒型電池 Expired - Fee Related JP4007026B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002073634A JP4007026B2 (ja) 2002-03-18 2002-03-18 捲回式円筒型電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002073634A JP4007026B2 (ja) 2002-03-18 2002-03-18 捲回式円筒型電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003272709A true JP2003272709A (ja) 2003-09-26
JP4007026B2 JP4007026B2 (ja) 2007-11-14

Family

ID=29203247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002073634A Expired - Fee Related JP4007026B2 (ja) 2002-03-18 2002-03-18 捲回式円筒型電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4007026B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011512662A (ja) * 2008-02-19 2011-04-21 バッツキャップ 多重トラックスーパーキャパシタ
JP2011515016A (ja) * 2008-02-19 2011-05-12 バッツキャップ 多重コイルスーパーキャパシタ
CN104466258A (zh) * 2014-12-05 2015-03-25 江苏天鹏电源有限公司 一种圆柱形锂电池制备方法及其导电浆的配方

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10172574A (ja) * 1996-12-16 1998-06-26 Japan Storage Battery Co Ltd 電 池
JPH10261440A (ja) * 1997-03-19 1998-09-29 Hitachi Ltd リチウム二次電池とその製造方法および電池システム
JPH10294098A (ja) * 1997-04-17 1998-11-04 Yuasa Corp リチウム電池
JP2000030746A (ja) * 1998-07-15 2000-01-28 Toyota Motor Corp バイポーラ型リチウムイオン2次電池

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10172574A (ja) * 1996-12-16 1998-06-26 Japan Storage Battery Co Ltd 電 池
JPH10261440A (ja) * 1997-03-19 1998-09-29 Hitachi Ltd リチウム二次電池とその製造方法および電池システム
JPH10294098A (ja) * 1997-04-17 1998-11-04 Yuasa Corp リチウム電池
JP2000030746A (ja) * 1998-07-15 2000-01-28 Toyota Motor Corp バイポーラ型リチウムイオン2次電池

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011512662A (ja) * 2008-02-19 2011-04-21 バッツキャップ 多重トラックスーパーキャパシタ
JP2011515016A (ja) * 2008-02-19 2011-05-12 バッツキャップ 多重コイルスーパーキャパシタ
CN104466258A (zh) * 2014-12-05 2015-03-25 江苏天鹏电源有限公司 一种圆柱形锂电池制备方法及其导电浆的配方

Also Published As

Publication number Publication date
JP4007026B2 (ja) 2007-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3260675B2 (ja) リチウム二次電池
US20030224242A1 (en) Lithium ion secondary battery
KR101629499B1 (ko) 전극조립체 및 이를 포함하는 이차전지
WO2018116876A1 (ja) 円筒形の非水電解質二次電池
WO2013099295A1 (ja) 円筒形リチウムイオン電池
US20130344364A1 (en) Lithium ion secondary battery
CN114730957A (zh) 密闭电池
JP2004303597A (ja) リチウム二次電池およびその製造方法
JP2011076785A (ja) 角形リチウム二次電池
EP3933968A1 (en) Winding-type nonaqueous electrolyte secondary battery
US9231270B2 (en) Lithium-ion battery
JP4639883B2 (ja) 非水電解液二次電池の製造方法
JPH11233149A (ja) 非水電解液電池
KR101629498B1 (ko) 전극조립체 및 이를 포함하는 이차전지
JP4007026B2 (ja) 捲回式円筒型電池
JP6227168B1 (ja) リチウムイオン電池およびその製造方法
JP4439870B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2001266812A (ja) 非水系二次電池
JP5377472B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP2006049237A (ja) リチウムイオン電池用負極材
US20240162584A1 (en) Sealed battery, and battery pack using same
EP4318744A1 (en) Cylindrical non-aqueous electrolyte secondary battery
JP2010080390A (ja) 電池
JP2006099973A (ja) 二次電池
JP6729127B2 (ja) リチウムイオン二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070820

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130907

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees