JP2003272266A - 磁気ヘッドの位置調整方法、および調整装置 - Google Patents
磁気ヘッドの位置調整方法、および調整装置Info
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- JP2003272266A JP2003272266A JP2002068571A JP2002068571A JP2003272266A JP 2003272266 A JP2003272266 A JP 2003272266A JP 2002068571 A JP2002068571 A JP 2002068571A JP 2002068571 A JP2002068571 A JP 2002068571A JP 2003272266 A JP2003272266 A JP 2003272266A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 レーザスポット位置と磁極面中心とを精度良
く一致させ、これにより、磁極面積の小さい磁気コアを
提供し、磁界強度が高く、発熱が小さく、更に消費電力
の小さい光磁気記録用磁気ヘッドユニットを実現する。 【解決手段】 光磁気記録再生装置において、レーザス
ポット位置と磁極中心位置を一致させる調整方法。ま
ず、磁気コア収納部を備えたスライダを、磁気コアを外
した状態で、調整用の透明基板上にローディングする。
そして、収納部内にレーザスポットが位置するようにス
ライダの位置調整を行う。最後に、磁極中心がレーザス
ポット位置に一致するように、磁気コアのみをマニュピ
レータでホールドしながら、磁気コア収納部内にて位置
調整する。
く一致させ、これにより、磁極面積の小さい磁気コアを
提供し、磁界強度が高く、発熱が小さく、更に消費電力
の小さい光磁気記録用磁気ヘッドユニットを実現する。 【解決手段】 光磁気記録再生装置において、レーザス
ポット位置と磁極中心位置を一致させる調整方法。ま
ず、磁気コア収納部を備えたスライダを、磁気コアを外
した状態で、調整用の透明基板上にローディングする。
そして、収納部内にレーザスポットが位置するようにス
ライダの位置調整を行う。最後に、磁極中心がレーザス
ポット位置に一致するように、磁気コアのみをマニュピ
レータでホールドしながら、磁気コア収納部内にて位置
調整する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気記録ディス
クに対して、光ピックアップおよび磁気ヘッドを用いて
光磁気記録を行うための、磁極面中心およびレーザスポ
ット位置の調整方法、およびその方法に使用する調整装
置に関する。
クに対して、光ピックアップおよび磁気ヘッドを用いて
光磁気記録を行うための、磁極面中心およびレーザスポ
ット位置の調整方法、およびその方法に使用する調整装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばMD(ミニディスク)等
の光磁気記録ディスクが知られている。この記録媒体へ
の情報の記録は、記録層に対して、記録・再生・消去用の
光スポットを与える光ピックアップと、スポット照射位
置に記録・消去用の磁界を与える磁気ヘッドと、を備え
た光磁気記録再生装置によって行なう。
の光磁気記録ディスクが知られている。この記録媒体へ
の情報の記録は、記録層に対して、記録・再生・消去用の
光スポットを与える光ピックアップと、スポット照射位
置に記録・消去用の磁界を与える磁気ヘッドと、を備え
た光磁気記録再生装置によって行なう。
【0003】図1は、磁気コア1、コイル2、およびボ
ビン3で構成された磁界発生部を示している。この磁界
発生部は、コイル2が周囲に巻回されたボビン3を、E
字型のフェライトコア1の中心磁極に取り付けて構成さ
れる。コイル2は、φ30〜80μmの導電性材料をボビン
3の周囲に巻回したものである。
ビン3で構成された磁界発生部を示している。この磁界
発生部は、コイル2が周囲に巻回されたボビン3を、E
字型のフェライトコア1の中心磁極に取り付けて構成さ
れる。コイル2は、φ30〜80μmの導電性材料をボビン
3の周囲に巻回したものである。
【0004】図1の磁界発生部は、図2に示したよう
に、スライダ4の磁気コア保持部6に取り付けられてい
る。スライダ4は、この磁気コア保持部6とディスクに
接触摺動する摺動部5とから構成されている。
に、スライダ4の磁気コア保持部6に取り付けられてい
る。スライダ4は、この磁気コア保持部6とディスクに
接触摺動する摺動部5とから構成されている。
【0005】MD(ミニディスク)においては、スライダ4
は、低摩擦係数の材料から金型成型されることが多く、
その材料として、ポリアリレート、ナイロン、ポリエス
テル等の高分子材料がある。その他に、加工にて作製さ
れるスライダ材料としては、セラミック等が挙げられ
る。また別な方法として、磁気コア保持部6と摺動部5
を別の材料で形成し、光磁気媒体50と接触する部分に
テープ状の低摩擦係数の材料を貼ってもよい。
は、低摩擦係数の材料から金型成型されることが多く、
その材料として、ポリアリレート、ナイロン、ポリエス
テル等の高分子材料がある。その他に、加工にて作製さ
れるスライダ材料としては、セラミック等が挙げられ
る。また別な方法として、磁気コア保持部6と摺動部5
を別の材料で形成し、光磁気媒体50と接触する部分に
テープ状の低摩擦係数の材料を貼ってもよい。
【0006】スライダ4は、弾性支持体8によって、デ
ィスク面に5〜10mNの力で押し付けられている。弾
性支持体8は、板厚40〜100μmのステンレスまた
はBe-Cu材から構成される。弾性支持体8は、ピックア
ップハウジング16に連結された磁気ヘッドアングル9
に固定されている。したがって、ピックアップハウジン
グの移動と共に、磁界発生部が移動する。少なくとも、
磁界発生部、スライダ、弾性支持体、及び磁気ヘッドア
ングルから構成されたものをここでは、磁気ヘッドユニ
ットとする。
ィスク面に5〜10mNの力で押し付けられている。弾
性支持体8は、板厚40〜100μmのステンレスまた
はBe-Cu材から構成される。弾性支持体8は、ピックア
ップハウジング16に連結された磁気ヘッドアングル9
に固定されている。したがって、ピックアップハウジン
グの移動と共に、磁界発生部が移動する。少なくとも、
磁界発生部、スライダ、弾性支持体、及び磁気ヘッドア
ングルから構成されたものをここでは、磁気ヘッドユニ
ットとする。
【0007】図3は、この磁気ヘッドを用いた光磁気デ
ィスク装置の一般的な構成を示すものである。磁気ヘッ
ドユニットは、MD等に用いられる接触摺動型のスライ
ダを備える(図2参照)。磁気ヘッドユニットは、磁気ヘ
ッドアングル9を介して、ピックアップハウジング16
に取り付けられている。
ィスク装置の一般的な構成を示すものである。磁気ヘッ
ドユニットは、MD等に用いられる接触摺動型のスライ
ダを備える(図2参照)。磁気ヘッドユニットは、磁気ヘ
ッドアングル9を介して、ピックアップハウジング16
に取り付けられている。
【0008】光磁気ディスクの構成
光磁気ディスクは、PC(ポリカーボネート樹脂)等か
らなる透明基板12上に、光磁気記録再生媒体50をス
パッタ法等で積層してなる。光磁気記録再生媒体50
は、AlNからなる保護膜を介して記録再生層を積層
し、再度その上に、AlNの保護膜、Al等からなる反
射膜を順に設け、更に、この反射膜上に紫外線硬化樹脂
からなる樹脂保護膜を積層してなる。MDの場合は、接
触摺動型の磁気ヘッドを用いるため、更に、樹脂保護膜
上にシリコンオイル等潤滑性の高い潤滑膜が塗布され
る。また、樹脂保護膜に摺動性を予め与えたものも知ら
れている。スライダの摺動部5は、この潤滑膜(保護
膜)に接触・摺動する。次に、媒体へ記録を行なう記録
原理を説明する。
らなる透明基板12上に、光磁気記録再生媒体50をス
パッタ法等で積層してなる。光磁気記録再生媒体50
は、AlNからなる保護膜を介して記録再生層を積層
し、再度その上に、AlNの保護膜、Al等からなる反
射膜を順に設け、更に、この反射膜上に紫外線硬化樹脂
からなる樹脂保護膜を積層してなる。MDの場合は、接
触摺動型の磁気ヘッドを用いるため、更に、樹脂保護膜
上にシリコンオイル等潤滑性の高い潤滑膜が塗布され
る。また、樹脂保護膜に摺動性を予め与えたものも知ら
れている。スライダの摺動部5は、この潤滑膜(保護
膜)に接触・摺動する。次に、媒体へ記録を行なう記録
原理を説明する。
【0009】記録原理
図3に示したように、光磁気記録再生膜50の下方側に
は、レーザ光を照射するピックアップハウジング16を
配置する。上方側には、磁気コア1およびコイル2を備
えた磁界発生部を配置する。磁界発生部は、磁気コア保
持部6の内部に設けられていて、レーザスポット位置へ
と調整されて移動する。この磁界発生部の磁界発生方向
を記録信号に合わせて反転させることで、光磁気記録再
生膜50に信号が記録される。媒体へ記録を行なうため
には、磁界発生部から十分大きな磁界強度が必要である
ので、レーザスポット位置と磁極面中心は、出来るだけ
一致するように調整すべきである。
は、レーザ光を照射するピックアップハウジング16を
配置する。上方側には、磁気コア1およびコイル2を備
えた磁界発生部を配置する。磁界発生部は、磁気コア保
持部6の内部に設けられていて、レーザスポット位置へ
と調整されて移動する。この磁界発生部の磁界発生方向
を記録信号に合わせて反転させることで、光磁気記録再
生膜50に信号が記録される。媒体へ記録を行なうため
には、磁界発生部から十分大きな磁界強度が必要である
ので、レーザスポット位置と磁極面中心は、出来るだけ
一致するように調整すべきである。
【0010】スライダは、通常厚さ30〜100μmの
薄金属からなる弾性支持体8によって5〜10mNの予
圧をかけた状態で支持されていて、ディスクの面振れ、
ディスク上のゴミ、こぶ等に追従して移動する。また、
この弾性支持体8の一端は、磁気ヘッドアングル9によ
り固定支持されている。そして、この略コの字型をした
磁気ヘッドアングル9は、ピックアップハウジング16
に連結して支持されている。
薄金属からなる弾性支持体8によって5〜10mNの予
圧をかけた状態で支持されていて、ディスクの面振れ、
ディスク上のゴミ、こぶ等に追従して移動する。また、
この弾性支持体8の一端は、磁気ヘッドアングル9によ
り固定支持されている。そして、この略コの字型をした
磁気ヘッドアングル9は、ピックアップハウジング16
に連結して支持されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】記録時には、レーザス
ポット位置に十分な磁界が必要となるので、レーザスポ
ット位置を磁極面中心に一致させることが重要となる。
従来のMDであれば、記録周波数が低く磁極面積を十分
大きく出来たため、この位置調整は、特に難しい事では
なかった。従来のMDでは、この位置調整が不要の記録
再生装置も存在する。
ポット位置に十分な磁界が必要となるので、レーザスポ
ット位置を磁極面中心に一致させることが重要となる。
従来のMDであれば、記録周波数が低く磁極面積を十分
大きく出来たため、この位置調整は、特に難しい事では
なかった。従来のMDでは、この位置調整が不要の記録
再生装置も存在する。
【0012】ところが、近年、記録速度、記録密度の向
上が期待されているが、そのためには、磁気ヘッドをよ
り高い周波数で駆動することが必要となる。そのために
は、磁気ヘッドのインダクタンスを出来るだけ小さく抑
える事が必要となり、そのため、インダクタンスに比例
する磁極面積(即ち、磁界発生領域)を小さくする必要が
ある。このように磁極面積が小さくなると、レーザスポ
ット位置に対する磁極中心の位置調整が必要となる。
上が期待されているが、そのためには、磁気ヘッドをよ
り高い周波数で駆動することが必要となる。そのために
は、磁気ヘッドのインダクタンスを出来るだけ小さく抑
える事が必要となり、そのため、インダクタンスに比例
する磁極面積(即ち、磁界発生領域)を小さくする必要が
ある。このように磁極面積が小さくなると、レーザスポ
ット位置に対する磁極中心の位置調整が必要となる。
【0013】この位置調整の方法に関して、例えば、特
開平6−52593号公報に開示された技術では、磁極
面にレーザ光が当たる状態をプリズムで観察出来るよう
に構成している。更に、特開平10−162445号公
報に開示された技術では、ディスクと対物レンズの間に
プリズムを取り付け、レーザ光を発光させたときに、レ
ーザスポットが磁極面に当たる状態を観察して、その中
心に一致するように調整している。しかしながら、従来
の調整方法では、次に述べる2つの問題点が残る。
開平6−52593号公報に開示された技術では、磁極
面にレーザ光が当たる状態をプリズムで観察出来るよう
に構成している。更に、特開平10−162445号公
報に開示された技術では、ディスクと対物レンズの間に
プリズムを取り付け、レーザ光を発光させたときに、レ
ーザスポットが磁極面に当たる状態を観察して、その中
心に一致するように調整している。しかしながら、従来
の調整方法では、次に述べる2つの問題点が残る。
【0014】問題点1
磁気コアの位置調整は、当該コアがスライダに固定され
た状態でスライダごと行なわれるので、磁気コアの位置
を調整するために、ピックアップハウジングに対する磁
気ヘッドアングルの連結部を調整せざるを得ない。しか
し、磁気ヘッドアングルとピックアップハウジングとの
連結部に生じる摩擦が微調整の妨げとなり、調整誤差が
発生しやすかった。しかも、磁気ヘッドアングルとピッ
クアップハウジングとの連結部に発生した調整誤差は、
磁極面において増大する可能性が高い。磁極面積が小さ
くなり、要求される磁極面中心とレーザスポット位置と
の調整誤差が厳しくなると、上記調整方法をそのまま採
用することはできない。
た状態でスライダごと行なわれるので、磁気コアの位置
を調整するために、ピックアップハウジングに対する磁
気ヘッドアングルの連結部を調整せざるを得ない。しか
し、磁気ヘッドアングルとピックアップハウジングとの
連結部に生じる摩擦が微調整の妨げとなり、調整誤差が
発生しやすかった。しかも、磁気ヘッドアングルとピッ
クアップハウジングとの連結部に発生した調整誤差は、
磁極面において増大する可能性が高い。磁極面積が小さ
くなり、要求される磁極面中心とレーザスポット位置と
の調整誤差が厳しくなると、上記調整方法をそのまま採
用することはできない。
【0015】問題点2
記録媒体に対する記録密度の増大化に伴い、必要な記録
磁界強度は大きくなっている。つまり、磁極先端から媒
体までの距離についても、従来より更に近くする必要が
生じている。磁極先端から記録媒体までの距離に関し
て、従来の調整方法では、スライダに設けたディスクへ
の摺動面と磁気コア保持部との間に設けた段差によっ
て、当該距離(間隔)を設定していた。ところが、磁極面
と記録媒体との距離はスライダの成型精度および磁気コ
アの加工精度によって決まるので、磁極が記録媒体に接
触しないように設計にしようとすれば、それぞれの加工
精度やバラツキを考慮して、両者の間隔を平均で50〜
60μm程度、確保せざるを得ない。場合によっては、
安全のため、それ以上の大きな間隔を設ける場合もあ
る。このように、各部品の加工精度に頼る従来の調整方
法では、磁極面と記録媒体との距離を近づけるのは困難
であった。
磁界強度は大きくなっている。つまり、磁極先端から媒
体までの距離についても、従来より更に近くする必要が
生じている。磁極先端から記録媒体までの距離に関し
て、従来の調整方法では、スライダに設けたディスクへ
の摺動面と磁気コア保持部との間に設けた段差によっ
て、当該距離(間隔)を設定していた。ところが、磁極面
と記録媒体との距離はスライダの成型精度および磁気コ
アの加工精度によって決まるので、磁極が記録媒体に接
触しないように設計にしようとすれば、それぞれの加工
精度やバラツキを考慮して、両者の間隔を平均で50〜
60μm程度、確保せざるを得ない。場合によっては、
安全のため、それ以上の大きな間隔を設ける場合もあ
る。このように、各部品の加工精度に頼る従来の調整方
法では、磁極面と記録媒体との距離を近づけるのは困難
であった。
【0016】記録媒体に記録する時の磁界強度は、特性
として、光磁気記録再生媒体と磁極面の距離に大きく依
存している。その距離が大きくなると、光磁気記録再生
媒体に所定の磁界を発生させるために多くの電流をコイ
ルに流すことが必要となり、その結果、磁界発生部での
発熱が増加し、磁界発生部でのコイルの絶縁破壊となる
可能性がある。また、記録速度が高くなった場合を考え
ても、コイルおよび磁気コアでの損失増大により発熱が
大きくなり、絶縁破壊の可能性が高まる。このように、
磁界強度を大きくしたり、高速記録を達成したりするに
は、光磁気記録再生媒体と磁極面との距離は、できるだ
け近いことが好ましい。
として、光磁気記録再生媒体と磁極面の距離に大きく依
存している。その距離が大きくなると、光磁気記録再生
媒体に所定の磁界を発生させるために多くの電流をコイ
ルに流すことが必要となり、その結果、磁界発生部での
発熱が増加し、磁界発生部でのコイルの絶縁破壊となる
可能性がある。また、記録速度が高くなった場合を考え
ても、コイルおよび磁気コアでの損失増大により発熱が
大きくなり、絶縁破壊の可能性が高まる。このように、
磁界強度を大きくしたり、高速記録を達成したりするに
は、光磁気記録再生媒体と磁極面との距離は、できるだ
け近いことが好ましい。
【0017】
【課題を解決するための手段・作用・効果】本発明は、
上記従来技術の問題点を有効に解決すべく創案されたも
のである。本発明の磁気ヘッド調整方法は、磁気コアの
みをホールドし、レーザスポット位置への位置調整を行
うように構成したことを特徴としている。これにより、
従来のように磁気コア、コイル、スライダ、弾性支持
体、磁気ヘッドアングルなどから構成される磁気ヘッド
ユニット全体を動作させて調整する必要がなく、マニュ
ピレータの動作位置に対して、調整対象である磁気コア
が近くに設定されるため、調整が簡単で精度向上が期待
できる。
上記従来技術の問題点を有効に解決すべく創案されたも
のである。本発明の磁気ヘッド調整方法は、磁気コアの
みをホールドし、レーザスポット位置への位置調整を行
うように構成したことを特徴としている。これにより、
従来のように磁気コア、コイル、スライダ、弾性支持
体、磁気ヘッドアングルなどから構成される磁気ヘッド
ユニット全体を動作させて調整する必要がなく、マニュ
ピレータの動作位置に対して、調整対象である磁気コア
が近くに設定されるため、調整が簡単で精度向上が期待
できる。
【0018】本発明においては、磁気コアにおける磁極
中心位置を、例えば磁気コア背面部(記録媒体の反対
側)4隅からの相対距離として求めることが出来る。予
め、レーザスポット位置のディスク面における座標を測
定しておき、この座標に対して、上記磁極中心が一致す
るように位置調整している。これにより、磁極中心とレ
ーザスポット位置の調整を精度良く、簡単に行うことが
可能になる。
中心位置を、例えば磁気コア背面部(記録媒体の反対
側)4隅からの相対距離として求めることが出来る。予
め、レーザスポット位置のディスク面における座標を測
定しておき、この座標に対して、上記磁極中心が一致す
るように位置調整している。これにより、磁極中心とレ
ーザスポット位置の調整を精度良く、簡単に行うことが
可能になる。
【0019】本発明においては、予め、レーザスポット
位置のディスク面における座標を測定しておき、この座
標に対して、スライダの側面から観察出来るようにした
磁極の位置調整を行うことができる。この磁気ヘッド調
整手法を用いるとレーザスポット座標の決定が簡単にな
り、更に精度の向上が期待される。
位置のディスク面における座標を測定しておき、この座
標に対して、スライダの側面から観察出来るようにした
磁極の位置調整を行うことができる。この磁気ヘッド調
整手法を用いるとレーザスポット座標の決定が簡単にな
り、更に精度の向上が期待される。
【0020】本発明においては、磁極面に対するレーザ
スポット位置をスライダ背面から、磁極とコイルの隙間
から観察し、更にコイル外径基準で磁極面中心とレーザ
スポット位置を確認し、この位置が一致するように調整
を行うこともできる。これにより、磁極中心とレーザス
ポット位置の調整を精度良く、簡単に行うことが可能に
なる。
スポット位置をスライダ背面から、磁極とコイルの隙間
から観察し、更にコイル外径基準で磁極面中心とレーザ
スポット位置を確認し、この位置が一致するように調整
を行うこともできる。これにより、磁極中心とレーザス
ポット位置の調整を精度良く、簡単に行うことが可能に
なる。
【0021】本発明の調整方法を用いれば、透明ガラス
基板、XY位置測定装置(例えば、工具顕微鏡)、及びX
Yステージの簡単な構成の調整装置でありながら、磁極
面中心とレーザスポット位置の精度が高い記録再生装置
を提供することが可能となる。
基板、XY位置測定装置(例えば、工具顕微鏡)、及びX
Yステージの簡単な構成の調整装置でありながら、磁極
面中心とレーザスポット位置の精度が高い記録再生装置
を提供することが可能となる。
【0022】本発明においては、予め、レーザスポット
位置のディスク面における座標を測定しておき、この座
標に対して、スライダの側面から観察出来るようにした
磁極の位置調整を行うと同時に磁極面と記録用ディスク
面との距離を同時に測定できるので、この距離を十分小
さく調整すれば、記録磁界強度を十分大きくできる。こ
の磁気ヘッド調整手法を用いると磁極面とレーザスポッ
ト位置の位置精度向上と磁極面と記録媒体面の距離を小
さくすることができる。
位置のディスク面における座標を測定しておき、この座
標に対して、スライダの側面から観察出来るようにした
磁極の位置調整を行うと同時に磁極面と記録用ディスク
面との距離を同時に測定できるので、この距離を十分小
さく調整すれば、記録磁界強度を十分大きくできる。こ
の磁気ヘッド調整手法を用いると磁極面とレーザスポッ
ト位置の位置精度向上と磁極面と記録媒体面の距離を小
さくすることができる。
【0023】本発明の磁極面位置調整方法を用いれば、
透明ガラス基板、XY位置測定装置(例えば、工具顕微
鏡)、及びXYZステージの簡単な構成の調整装置であ
りながら、磁極面中心とレーザスポット位置の精度が高
く、磁極面と記録媒体面の距離の小さい記録再生装置を
提供することが可能となる。
透明ガラス基板、XY位置測定装置(例えば、工具顕微
鏡)、及びXYZステージの簡単な構成の調整装置であ
りながら、磁極面中心とレーザスポット位置の精度が高
く、磁極面と記録媒体面の距離の小さい記録再生装置を
提供することが可能となる。
【0024】光磁気ディスクに要求される記録・再生ス
ピードは、急速に早くなっている。これに対応するため
の磁気ヘッドは、磁極面積が小さくなると同時に、組み
立てにおいては、レーザスポット位置と磁極中心の位置
精度向上が要求されている。本発明における調整方法、
及び調整装置は、レーザスポット位置をスライダ基準で
測定して、磁界発生部のみをマニュピレータで微調整可
能なので、磁極に対するレーザスポット位置を直接観察
する方法に比較しても、その調整精度は、ほとんど遜色
ない精度で調整を行うことが出来る。この取り付け精度
が向上すれば、磁極断面積、ラジアル方向とタンジェン
シャル方向の長さを短くすることが可能なので、この方
法によって作製された光磁気記録再生装置に搭載される
磁気ヘッドは、インダクタンスが小さくなるので、高速
な記録が可能である。その結果、高画質の動画、高音質
の音声の記録が可能になる。データ転送が高速なので、
パソコン等、データ処理装置の外部記録装置としても有
効である。磁極面積が小さく出来れば、磁界発生部にお
ける発熱も抑えることも出来る。信頼性の高い光磁気記
録再生装置を提供することが可能である。
ピードは、急速に早くなっている。これに対応するため
の磁気ヘッドは、磁極面積が小さくなると同時に、組み
立てにおいては、レーザスポット位置と磁極中心の位置
精度向上が要求されている。本発明における調整方法、
及び調整装置は、レーザスポット位置をスライダ基準で
測定して、磁界発生部のみをマニュピレータで微調整可
能なので、磁極に対するレーザスポット位置を直接観察
する方法に比較しても、その調整精度は、ほとんど遜色
ない精度で調整を行うことが出来る。この取り付け精度
が向上すれば、磁極断面積、ラジアル方向とタンジェン
シャル方向の長さを短くすることが可能なので、この方
法によって作製された光磁気記録再生装置に搭載される
磁気ヘッドは、インダクタンスが小さくなるので、高速
な記録が可能である。その結果、高画質の動画、高音質
の音声の記録が可能になる。データ転送が高速なので、
パソコン等、データ処理装置の外部記録装置としても有
効である。磁極面積が小さく出来れば、磁界発生部にお
ける発熱も抑えることも出来る。信頼性の高い光磁気記
録再生装置を提供することが可能である。
【0025】本発明における調整方法では、スライダの
磁気コア保持部に磁気コアを固定する時に、磁極面と記
録媒体の距離を観察する事が可能なので、出来るだけ、
この距離を近づけて固定する事が出来る。観察方向も2
方向以上から可能なので磁極面と記録媒体面の距離がど
の方向から見ても、同じにすることが可能である。2方
向から観察した場合、その距離が同じでように調整でき
れば、磁極面と記録媒体面をほぼ平行に調整する事にな
り、磁界強度の点からは、望ましい結果となる。即ち、
本方法を用いることによって、結果として記録媒体に対
して、磁極面を最も近づけることになる。レーザスポッ
ト位置と磁極中心との位置調整については、スライダに
於ける磁気コア保持部内壁、又は外壁基準で調整できる
ので、磁極断面積を小さくすることが同時に可能であ
る。これにより、磁極に巻かれたコイルに流す電流量を
小さくすることが可能で、結果として消費電力を十分低
減した光磁気記録再生装置を提供できる。当然、磁界発
生部における発熱も抑制出来る。信頼性が高く、性能の
高い光磁気記録再生装置を提供することができる。
磁気コア保持部に磁気コアを固定する時に、磁極面と記
録媒体の距離を観察する事が可能なので、出来るだけ、
この距離を近づけて固定する事が出来る。観察方向も2
方向以上から可能なので磁極面と記録媒体面の距離がど
の方向から見ても、同じにすることが可能である。2方
向から観察した場合、その距離が同じでように調整でき
れば、磁極面と記録媒体面をほぼ平行に調整する事にな
り、磁界強度の点からは、望ましい結果となる。即ち、
本方法を用いることによって、結果として記録媒体に対
して、磁極面を最も近づけることになる。レーザスポッ
ト位置と磁極中心との位置調整については、スライダに
於ける磁気コア保持部内壁、又は外壁基準で調整できる
ので、磁極断面積を小さくすることが同時に可能であ
る。これにより、磁極に巻かれたコイルに流す電流量を
小さくすることが可能で、結果として消費電力を十分低
減した光磁気記録再生装置を提供できる。当然、磁界発
生部における発熱も抑制出来る。信頼性が高く、性能の
高い光磁気記録再生装置を提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を添付の図面を
参照して以下に詳細に説明する。
参照して以下に詳細に説明する。
【0027】第1実施形態
図4および図5は、本発明の第1実施形態に係る磁気ヘ
ッドユニットの構成図である。磁気ヘッドユニットは、
磁気コア1、コイル2、スライダ4、弾性支持体8、お
よび磁気ヘッドアングル9を備える。
ッドユニットの構成図である。磁気ヘッドユニットは、
磁気コア1、コイル2、スライダ4、弾性支持体8、お
よび磁気ヘッドアングル9を備える。
【0028】図6は、本実施形態で用いる磁界発生部の
構成を示している。磁気コア1は図4に示されるように
断面T型であり、磁気コア1の底面部41上に配置した
磁極の周囲に、コイル2が設けられている。磁極中心
は、磁気コア底面部41の4隅のそれぞれから等距離に
なるように配置している。
構成を示している。磁気コア1は図4に示されるように
断面T型であり、磁気コア1の底面部41上に配置した
磁極の周囲に、コイル2が設けられている。磁極中心
は、磁気コア底面部41の4隅のそれぞれから等距離に
なるように配置している。
【0029】本発明においては、スライダ4の磁気コア
保持部6の内部において、磁気コアの磁極面40の中心
とレーザスポット位置を調整する。このため、図4およ
び図5に示したように、スライダの磁気コア保持部6
は、枠体状であって、磁気コア1との間に、位置調整を
行なうに十分なスペースを確保している。すなわち、ス
ライダの磁気コア保持部6と磁気コア1との間には、面
内方向に400μm程度の隙間が調整のために設けられ
ている。
保持部6の内部において、磁気コアの磁極面40の中心
とレーザスポット位置を調整する。このため、図4およ
び図5に示したように、スライダの磁気コア保持部6
は、枠体状であって、磁気コア1との間に、位置調整を
行なうに十分なスペースを確保している。すなわち、ス
ライダの磁気コア保持部6と磁気コア1との間には、面
内方向に400μm程度の隙間が調整のために設けられ
ている。
【0030】磁極面40と記録再生媒体50との垂直方
向距離については、磁気コア保持部6に磁気コアストッ
パ7を設け、このストッパ位置で上記距離を設定してい
る。例えば、磁極の高さが500μmで加工精度が±20μm
の場合、ストッパ位置は摺動部先端から550μm、精度±
30μm高さで設計される。この場合、磁極面から記録媒
体までの距離は、平均50μmとなる。この第1実施形態
では、垂直方向における距離調整については、従来と同
様にストッパ(段差)を利用して行なっている。
向距離については、磁気コア保持部6に磁気コアストッ
パ7を設け、このストッパ位置で上記距離を設定してい
る。例えば、磁極の高さが500μmで加工精度が±20μm
の場合、ストッパ位置は摺動部先端から550μm、精度±
30μm高さで設計される。この場合、磁極面から記録媒
体までの距離は、平均50μmとなる。この第1実施形態
では、垂直方向における距離調整については、従来と同
様にストッパ(段差)を利用して行なっている。
【0031】図7を参照して、具体的な調整手法を説明
する。磁気コア保持部6内で磁気コア1の位置を微調整
するため、磁気コア1とコイル2は予め接着されて磁界
発生が可能とされている。コイル線は、図示していない
が、磁気コア背面側に引き出されている。磁気コア1
は、一般的にMn-Znフェライト等の軟磁性体で構成され
るので、例えば、磁石を用いたマグネットクランプ機構
によって、磁気コアをクランプ可能である。また、真空
チャッキングを利用してもよい。これらの機構を用い
て、磁気コア1を磁極中心調整用マニュピレータ30に
ホールドする。このように、磁気コア1は、クランプ機
構33を介して、マニュピレータ30に取り付けられ
る。
する。磁気コア保持部6内で磁気コア1の位置を微調整
するため、磁気コア1とコイル2は予め接着されて磁界
発生が可能とされている。コイル線は、図示していない
が、磁気コア背面側に引き出されている。磁気コア1
は、一般的にMn-Znフェライト等の軟磁性体で構成され
るので、例えば、磁石を用いたマグネットクランプ機構
によって、磁気コアをクランプ可能である。また、真空
チャッキングを利用してもよい。これらの機構を用い
て、磁気コア1を磁極中心調整用マニュピレータ30に
ホールドする。このように、磁気コア1は、クランプ機
構33を介して、マニュピレータ30に取り付けられ
る。
【0032】磁極中心調整用マニュピレータ30は、磁
気コア1をディスク面に対して面内方向に微調整する水
平ステージと、磁気コア1をスライダの磁気コア保持部
6に埋め込むためにディスク面に対して垂直に移動可能
な垂直ステージと、を備える。これは、例えば、図13に
示したような機構を利用して達成できる。
気コア1をディスク面に対して面内方向に微調整する水
平ステージと、磁気コア1をスライダの磁気コア保持部
6に埋め込むためにディスク面に対して垂直に移動可能
な垂直ステージと、を備える。これは、例えば、図13に
示したような機構を利用して達成できる。
【0033】磁気コア1は、その一部がスライダに設け
られたストッパ7に接触して止まる。この調整に用いら
れる基準ディスクとしては、厚さの精度が高く、且つ反
りが小さいものが適している。一般的には、ガラス基板
が適するが、スライダとガラス基板表面で接触摺動によ
り、スライダの摺動部5に傷が発生する可能性もあるの
で、透明基板13上に摺動性の高い膜をコーティングし
ておいた方がよい。
られたストッパ7に接触して止まる。この調整に用いら
れる基準ディスクとしては、厚さの精度が高く、且つ反
りが小さいものが適している。一般的には、ガラス基板
が適するが、スライダとガラス基板表面で接触摺動によ
り、スライダの摺動部5に傷が発生する可能性もあるの
で、透明基板13上に摺動性の高い膜をコーティングし
ておいた方がよい。
【0034】磁気ヘッドアングル9とピックアップハウ
ジング16との連結部においても粗調整を行うので、そ
のための調整用マニュピレータ31を設けている。しか
し、マニュピレータ31による調整精度は、磁気コアを
調整するマニュピレータ30による精度より低くてもよ
い。また、十分な位置調整量があるならば、位置決めピ
ン等による組付精度のみでよい場合もある。調整手順
は、以下の通りである。
ジング16との連結部においても粗調整を行うので、そ
のための調整用マニュピレータ31を設けている。しか
し、マニュピレータ31による調整精度は、磁気コアを
調整するマニュピレータ30による精度より低くてもよ
い。また、十分な位置調整量があるならば、位置決めピ
ン等による組付精度のみでよい場合もある。調整手順
は、以下の通りである。
【0035】調整手順
(1)磁気コアにおける磁極中心の相対座標
最初に、磁気コアの4辺(または、4隅)から磁極中心の
相対座標を測定しておく。これは、例えば、観察領域に
方眼目盛がオーバーラップして見える工具顕微鏡を用い
て、目視測定することができる。4辺を基準にとると、
測定が容易になる。図6に示した磁気コア底面部41
は、一辺が2mmの正方形であり、これに合わせて、スラ
イダの磁気コア保持部6を一辺2.4mmの正方形の枠体
状として、400μmの隙間を確保している。磁気コア
1の位置調整範囲が十分確保できるのであれば、磁気コ
ア底面部41と磁気コア保持部6とが同じ形状である必
要はない。この実施形態では、磁気コア1は、ディスク
面と平行な面内において、ラジアル方向およびタンジェ
ンシャル方向ともに、±0.2mm調整可能である。な
お、ラジアル方向とは、光ピックアップの移動方向であ
り、タンジェンシャル方向とは、それに垂直な方向をい
う。
相対座標を測定しておく。これは、例えば、観察領域に
方眼目盛がオーバーラップして見える工具顕微鏡を用い
て、目視測定することができる。4辺を基準にとると、
測定が容易になる。図6に示した磁気コア底面部41
は、一辺が2mmの正方形であり、これに合わせて、スラ
イダの磁気コア保持部6を一辺2.4mmの正方形の枠体
状として、400μmの隙間を確保している。磁気コア
1の位置調整範囲が十分確保できるのであれば、磁気コ
ア底面部41と磁気コア保持部6とが同じ形状である必
要はない。この実施形態では、磁気コア1は、ディスク
面と平行な面内において、ラジアル方向およびタンジェ
ンシャル方向ともに、±0.2mm調整可能である。な
お、ラジアル方向とは、光ピックアップの移動方向であ
り、タンジェンシャル方向とは、それに垂直な方向をい
う。
【0036】(2)磁界発生部を外した状態での、磁気
ヘッドユニットの位置固定 次に、記録再生装置(例えば、携帯タイプのMD記録再
生装置)において、磁界発生部の取り付けられていない
状態の磁気ヘッドユニットを、磁気ヘッドアングル9を
介してピックアップハウジング16に仮固定する。後に
粗調整を行うので、最初は仮止めとしておく。厚さおよ
び平面度が高精度のガラス透明基板13を、記録再生装
置のスピンドルにチャッキングし、この基板上にスライ
ダをローディングする。なお、透明基板13のレーザス
ポットが焦点を結ぶ面に蛍光膜を設けてもよいし、ま
た、スライダの摺動部を保護するためのコーティングを
設けてもよい。この状態では、スライダには、磁界発生
部は未だ取り付けられていない。この状態で、光ピック
アップのレーザを発光させて、透明基板13のスライダ
側の面に焦点を合わせる。そして、枠体状の磁気コア保
持部6のほぼ中心にレーザの焦点が位置することとなる
ように、上述の工具顕微鏡を覗きながら、磁気ヘッドア
ングル9の調整用マニュピレータ31によって粗調整を
行う。粗調整可能な範囲は、磁気ヘッドアングル9に設
けられたアングル調整部17における、ネジ止め用の穴
径とネジ径とのサイズ差にて設定できる。その精度は、
枠体状の保持部6の中心に対して±0.2mm以内である
必要がある。実際の調整では、±0.1mm以内が望まし
い。最後に、磁気ヘッドアングル9をピックアップハウ
ジング16にネジ止めにより固定して、粗調整を完了す
る。さらに、接着剤を用いて固定してもよい。粗調整の
完了後に、保持部6内におけるレーザスポット位置を厳
密に測定する。ここでも、上記工具顕微鏡を覗きなが
ら、磁気コア保持部6の内壁面を基準として、そこから
の距離を測定する。このとき、サブガイド部20により、
ピックアップハウジング16を固定する。これは、当該ハ
ウジングを固定することで、ピックアップハウジングに
連結される磁気ヘッドを記録再生装置のシャーシに対し
て相対固定するためである。このようにして、枠体状の
磁気コア保持部をシャーシに対して不動とした上で、磁
気コア保持部6の内壁面を基準としたレーザースポット
の相対位置を測定する。
ヘッドユニットの位置固定 次に、記録再生装置(例えば、携帯タイプのMD記録再
生装置)において、磁界発生部の取り付けられていない
状態の磁気ヘッドユニットを、磁気ヘッドアングル9を
介してピックアップハウジング16に仮固定する。後に
粗調整を行うので、最初は仮止めとしておく。厚さおよ
び平面度が高精度のガラス透明基板13を、記録再生装
置のスピンドルにチャッキングし、この基板上にスライ
ダをローディングする。なお、透明基板13のレーザス
ポットが焦点を結ぶ面に蛍光膜を設けてもよいし、ま
た、スライダの摺動部を保護するためのコーティングを
設けてもよい。この状態では、スライダには、磁界発生
部は未だ取り付けられていない。この状態で、光ピック
アップのレーザを発光させて、透明基板13のスライダ
側の面に焦点を合わせる。そして、枠体状の磁気コア保
持部6のほぼ中心にレーザの焦点が位置することとなる
ように、上述の工具顕微鏡を覗きながら、磁気ヘッドア
ングル9の調整用マニュピレータ31によって粗調整を
行う。粗調整可能な範囲は、磁気ヘッドアングル9に設
けられたアングル調整部17における、ネジ止め用の穴
径とネジ径とのサイズ差にて設定できる。その精度は、
枠体状の保持部6の中心に対して±0.2mm以内である
必要がある。実際の調整では、±0.1mm以内が望まし
い。最後に、磁気ヘッドアングル9をピックアップハウ
ジング16にネジ止めにより固定して、粗調整を完了す
る。さらに、接着剤を用いて固定してもよい。粗調整の
完了後に、保持部6内におけるレーザスポット位置を厳
密に測定する。ここでも、上記工具顕微鏡を覗きなが
ら、磁気コア保持部6の内壁面を基準として、そこから
の距離を測定する。このとき、サブガイド部20により、
ピックアップハウジング16を固定する。これは、当該ハ
ウジングを固定することで、ピックアップハウジングに
連結される磁気ヘッドを記録再生装置のシャーシに対し
て相対固定するためである。このようにして、枠体状の
磁気コア保持部をシャーシに対して不動とした上で、磁
気コア保持部6の内壁面を基準としたレーザースポット
の相対位置を測定する。
【0037】(3)マニュピレータを用いた磁気ヘッド
の位置調整 最後に、枠体状の保持部6内において、磁気ヘッド位置
の微調整を行なう。ここでは、マニュピレータ30によっ
て、磁気コアを直接ホールドして、その位置調整を行な
い、最終的には、保持部6内に固着する。マニュピレー
タが直接磁気コアをホールドしているので、調整精度は
高くなる。保持部6の内壁面を基準として測定したスポ
ット位置の上記座標位置に磁極中心が来るように、磁気
ヘッド位置の微調整を行う。この実施形態においては、
レーザスポット位置については、スライダの磁気コア保
持部内壁からの距離を測定済である。また、磁気コアに
おける磁極中心位置も予め測定済である。したがって、
磁気コア保持部内壁と磁気コア端縁との間に生じる隙間
を測定すれば、レーザスポット位置と磁極中心のずれ量
が分かる。つまり、このズレ量がゼロに近づくように、
磁気コア保持部内における磁気コアの位置を調整すれば
よい。
の位置調整 最後に、枠体状の保持部6内において、磁気ヘッド位置
の微調整を行なう。ここでは、マニュピレータ30によっ
て、磁気コアを直接ホールドして、その位置調整を行な
い、最終的には、保持部6内に固着する。マニュピレー
タが直接磁気コアをホールドしているので、調整精度は
高くなる。保持部6の内壁面を基準として測定したスポ
ット位置の上記座標位置に磁極中心が来るように、磁気
ヘッド位置の微調整を行う。この実施形態においては、
レーザスポット位置については、スライダの磁気コア保
持部内壁からの距離を測定済である。また、磁気コアに
おける磁極中心位置も予め測定済である。したがって、
磁気コア保持部内壁と磁気コア端縁との間に生じる隙間
を測定すれば、レーザスポット位置と磁極中心のずれ量
が分かる。つまり、このズレ量がゼロに近づくように、
磁気コア保持部内における磁気コアの位置を調整すれば
よい。
【0038】以上で調整は終了なので、スライダと磁気
コアの隙間に接着剤を流し込んで磁気コアの固定を行
う。通常UV硬化の接着剤を用いるが、光学部品用に用
いられる硬化時の収縮がほとんど無いものを用いること
が望ましい。
コアの隙間に接着剤を流し込んで磁気コアの固定を行
う。通常UV硬化の接着剤を用いるが、光学部品用に用
いられる硬化時の収縮がほとんど無いものを用いること
が望ましい。
【0039】なお、本実施形態のように磁極が長方形の
場合、上記調整時には、同時にレーザスポットの移動方
向(ラジアル方向)に対して、当該長方形の長辺が出来る
だけ正確に平行になることが望ましい。その理由は、デ
ィスクの記録トラックには偏心があるので、記録再生中
にラジアル方向に移動するレーザスポットの移動方向に
対して磁界発生領域をできるだけ広く取れるようにする
ためである。調整方法としては、ピックアップハウジン
グ16をディスクの半径方向に移動させて、この時のレ
ーザスポットの軌跡と磁気コアのラジアル方向に相当す
る辺とが平行になるように磁気コアを回転させればよ
い。図示したマニュピレータ30に、XYステージだけ
でなく、回転ステージによる調整機構があると更に望ま
しい。
場合、上記調整時には、同時にレーザスポットの移動方
向(ラジアル方向)に対して、当該長方形の長辺が出来る
だけ正確に平行になることが望ましい。その理由は、デ
ィスクの記録トラックには偏心があるので、記録再生中
にラジアル方向に移動するレーザスポットの移動方向に
対して磁界発生領域をできるだけ広く取れるようにする
ためである。調整方法としては、ピックアップハウジン
グ16をディスクの半径方向に移動させて、この時のレ
ーザスポットの軌跡と磁気コアのラジアル方向に相当す
る辺とが平行になるように磁気コアを回転させればよ
い。図示したマニュピレータ30に、XYステージだけ
でなく、回転ステージによる調整機構があると更に望ま
しい。
【0040】磁極の位置調整後、コイル線を磁気コア背
面から引き出して固定する。このコイル線は、磁気ヘッ
ドの駆動回路まで延ばされるが、途中でFPC(フレキ
シブル・プリント・ケーブル)等によって中継されること
もある。
面から引き出して固定する。このコイル線は、磁気ヘッ
ドの駆動回路まで延ばされるが、途中でFPC(フレキ
シブル・プリント・ケーブル)等によって中継されること
もある。
【0041】以上のような調整手順によって、磁気コア
の磁極中心とレーザスポット位置の調整を精度良く行う
事が出来る。この手法によって、レーザスポット位置と
磁極中心が調整された光磁気記録再生装置では、位置調
整精度が高いため、磁極断面形状を小さくでき、これに
より、高速で磁界強度の大きい磁界変調記録、低発熱・
低消費電力の磁気ヘッドが可能となる。この手法で調整
を行った場合、その精度は、±10μm程度に収める事
が可能である。
の磁極中心とレーザスポット位置の調整を精度良く行う
事が出来る。この手法によって、レーザスポット位置と
磁極中心が調整された光磁気記録再生装置では、位置調
整精度が高いため、磁極断面形状を小さくでき、これに
より、高速で磁界強度の大きい磁界変調記録、低発熱・
低消費電力の磁気ヘッドが可能となる。この手法で調整
を行った場合、その精度は、±10μm程度に収める事
が可能である。
【0042】第1実施形態では、磁気コア形状として、
断面T型(平板に磁極)を用いたが、図1に示したよう
なE型形状の磁気コアの場合も、同様の手法を用いて調
整可能である。しかし、E型磁気コアの場合、別の手段
による調整も可能である。
断面T型(平板に磁極)を用いたが、図1に示したよう
なE型形状の磁気コアの場合も、同様の手法を用いて調
整可能である。しかし、E型磁気コアの場合、別の手段
による調整も可能である。
【0043】図1に示したようなE型磁気コアの磁極面
は、同図中の上側に存在する。磁気コア形状がE型の場
合、背面から見たときの幅が磁極の一辺に相当すること
が分かる。つまり、図8に示したように、スライダの磁
気コア保持部6に取り付けられた状態で磁気コア背面側
から観察すれば、磁気コアとコイルを観察可能である。
E型の短辺側については、コイルまたはボビンと磁極の
間には、隙間があり、レーザスポット位置45を確認す
る事が可能である。この隙間でレーザスポット位置45
が確認できれば、磁気コア自身の移動量は、E型コアの
短辺側長さから簡単に計算できる。すなわち、長さの半
分の移動量である。長辺側については、やや精度は落ち
るが、コイル内径、或いは外径基準、又はボビンの内
径、或いは外形基準で調整することが可能である。図8
は、ボビンを用いず、コイルだけの場合を示している。
は、同図中の上側に存在する。磁気コア形状がE型の場
合、背面から見たときの幅が磁極の一辺に相当すること
が分かる。つまり、図8に示したように、スライダの磁
気コア保持部6に取り付けられた状態で磁気コア背面側
から観察すれば、磁気コアとコイルを観察可能である。
E型の短辺側については、コイルまたはボビンと磁極の
間には、隙間があり、レーザスポット位置45を確認す
る事が可能である。この隙間でレーザスポット位置45
が確認できれば、磁気コア自身の移動量は、E型コアの
短辺側長さから簡単に計算できる。すなわち、長さの半
分の移動量である。長辺側については、やや精度は落ち
るが、コイル内径、或いは外径基準、又はボビンの内
径、或いは外形基準で調整することが可能である。図8
は、ボビンを用いず、コイルだけの場合を示している。
【0044】以上のように、磁気コア形状が断面T型や
E型の場合でも、磁極中心がレーザスポット位置の座標
に一致するように、磁気コアを微調整することが可能で
ある。磁極中心を求める方法は、上記の通り、磁極中心
位置が磁気コア背面から正確に測定できるような形状で
あれば、特に磁気コア形状に依らないことは明らかであ
る。また、磁気コア形状によっては、磁気コア背面から
レーザスポットを直接観察することが出来るので、直接
レーザスポットを観察して調整する方法も可能である。
E型の場合でも、磁極中心がレーザスポット位置の座標
に一致するように、磁気コアを微調整することが可能で
ある。磁極中心を求める方法は、上記の通り、磁極中心
位置が磁気コア背面から正確に測定できるような形状で
あれば、特に磁気コア形状に依らないことは明らかであ
る。また、磁気コア形状によっては、磁気コア背面から
レーザスポットを直接観察することが出来るので、直接
レーザスポットを観察して調整する方法も可能である。
【0045】本発明に従って調整された光磁気記録再生
装置では、十分な磁界強度と高速な磁界反転が可能な磁
気ヘッドを搭載することが可能なので、消費電力は小さ
く、発熱は小さい、信頼性は高くなる。
装置では、十分な磁界強度と高速な磁界反転が可能な磁
気ヘッドを搭載することが可能なので、消費電力は小さ
く、発熱は小さい、信頼性は高くなる。
【0046】第2実施形態
次に、本発明による位置調整方法の第2実施形態を説明
する。この実施形態では、第1実施形態の場合のよう
な、磁極面40と記録媒体50との距離を調整するため
の磁気コアストッパ7(図4および図5参照)を設けてい
ない。第2実施形態においては、CCDカメラを用いて
磁極先端を外部から観察しながら、レーザスポット位置
と磁極中心を調整する。
する。この実施形態では、第1実施形態の場合のよう
な、磁極面40と記録媒体50との距離を調整するため
の磁気コアストッパ7(図4および図5参照)を設けてい
ない。第2実施形態においては、CCDカメラを用いて
磁極先端を外部から観察しながら、レーザスポット位置
と磁極中心を調整する。
【0047】第2実施形態においては、磁気コア保持部
6から磁極先端のみが突出するように構成する必要があ
る。したがって、スライダの磁気コア保持部6の下端面
から摺動部5の下端面までの突出高さは、磁極面から記
録媒体面までの目標設定高さよりも大きくしておく必要
がある。ここでは、磁極面40と記録再生媒体50の距
離を30μmに調整するので、磁気コア保持部6からの摺
動部5の突出高さは、70μmとする。即ち、調整完了時
には、磁極先端は、磁気コア保持部6の下端面から40μ
m突出することになる。
6から磁極先端のみが突出するように構成する必要があ
る。したがって、スライダの磁気コア保持部6の下端面
から摺動部5の下端面までの突出高さは、磁極面から記
録媒体面までの目標設定高さよりも大きくしておく必要
がある。ここでは、磁極面40と記録再生媒体50の距
離を30μmに調整するので、磁気コア保持部6からの摺
動部5の突出高さは、70μmとする。即ち、調整完了時
には、磁極先端は、磁気コア保持部6の下端面から40μ
m突出することになる。
【0048】調整装置の概略を図9〜図13に示す。図4
および図5に示した構成と異なるのは、スライダの磁気
コア保持部6の下端面から突出した磁極を観察するため
の顕微鏡(CCDカメラ)を2方向に設置する点(図12参照)
と、磁気コアを磁気コア保持部6に差し込むために、微
調整用ステージがZ方向にも微少送り可能とされている
点(図13参照)である。
および図5に示した構成と異なるのは、スライダの磁気
コア保持部6の下端面から突出した磁極を観察するため
の顕微鏡(CCDカメラ)を2方向に設置する点(図12参照)
と、磁気コアを磁気コア保持部6に差し込むために、微
調整用ステージがZ方向にも微少送り可能とされている
点(図13参照)である。
【0049】図13から分かるように、調整用ベースに光
磁気記録再生装置のシャーシを固定した状態で、当該シ
ャーシのスピンドルに調整用基準ディスクを一時的に取
り付ける。そして、この基準ディスクを利用して、光ピ
ックアップからのレーザスポット位置および磁極中心の
位置合わせや、磁極先端とディスク表面との間隔の調整
を行なう。
磁気記録再生装置のシャーシを固定した状態で、当該シ
ャーシのスピンドルに調整用基準ディスクを一時的に取
り付ける。そして、この基準ディスクを利用して、光ピ
ックアップからのレーザスポット位置および磁極中心の
位置合わせや、磁極先端とディスク表面との間隔の調整
を行なう。
【0050】第2実施形態においては、E型磁気コアを
使用しているが、枠体状の磁気コア保持部内での面内方
向における調整方法は、第1実施形態の場合と同じであ
る。しかしながら、記録媒体表面から磁極面までの距離
の調整方法が異なる。すなわち、磁気コアの高さ調節ス
トッパは設けてはいないので、微調整ステージのZ方向
送り機構を利用して、磁気コア保持部内での高さを調整
する。スライダ保持部6内で、磁界発生部を固定するの
で、保持部6の高さは、磁気コア高さより大きい方が望
ましい。以下に、Z方向距離の調整方法について説明す
る。
使用しているが、枠体状の磁気コア保持部内での面内方
向における調整方法は、第1実施形態の場合と同じであ
る。しかしながら、記録媒体表面から磁極面までの距離
の調整方法が異なる。すなわち、磁気コアの高さ調節ス
トッパは設けてはいないので、微調整ステージのZ方向
送り機構を利用して、磁気コア保持部内での高さを調整
する。スライダ保持部6内で、磁界発生部を固定するの
で、保持部6の高さは、磁気コア高さより大きい方が望
ましい。以下に、Z方向距離の調整方法について説明す
る。
【0051】Z方向距離の調整
マニュピレータ30のZステージを利用して、磁界発生
部をスライダの磁気コア保持部6内へ収納していく。ス
ライダ側に磁気コアストッパが設けられていないので、
CCDカメラで観察しながら、磁気コア保持部と透明基
板の間に磁極先端が突出するまで、磁界発生部を透明基
板に近づく方向に送って行く。
部をスライダの磁気コア保持部6内へ収納していく。ス
ライダ側に磁気コアストッパが設けられていないので、
CCDカメラで観察しながら、磁気コア保持部と透明基
板の間に磁極先端が突出するまで、磁界発生部を透明基
板に近づく方向に送って行く。
【0052】面内方向における他の調整方法
第2実施形態においては、E型磁気コアを使用してお
り、第1実施形態で説明したのと同じ方法で、磁気コア
保持部内での面内方向における調整を行なうことができ
る。しかし、磁極先端がスライダの磁気コア保持部下端
面から突出していることを利用して、別の方法で面内方
向の調整を行なうことができる。すなわち、スライダ外
壁面43を基準としてレーザスポット位置を測定してお
けば、磁極中心位置を外壁面基準で測定して位置調整を
行うことができる。磁気コア保持部外壁面43とレーザ
スポット位置との距離をラジアル方向およびタンジェン
シャル方向において予め測定しておく。そして、磁気コ
ア保持部外壁面43と磁極中心との間のラジアル方向お
よびタンジェンシャル方向距離をこの測定値と一致する
ように調整する。この調整もCCDカメラで観察しなが
ら行なう。
り、第1実施形態で説明したのと同じ方法で、磁気コア
保持部内での面内方向における調整を行なうことができ
る。しかし、磁極先端がスライダの磁気コア保持部下端
面から突出していることを利用して、別の方法で面内方
向の調整を行なうことができる。すなわち、スライダ外
壁面43を基準としてレーザスポット位置を測定してお
けば、磁極中心位置を外壁面基準で測定して位置調整を
行うことができる。磁気コア保持部外壁面43とレーザ
スポット位置との距離をラジアル方向およびタンジェン
シャル方向において予め測定しておく。そして、磁気コ
ア保持部外壁面43と磁極中心との間のラジアル方向お
よびタンジェンシャル方向距離をこの測定値と一致する
ように調整する。この調整もCCDカメラで観察しなが
ら行なう。
【0053】この時、同時に磁極先端と透明基板との距
離を測定することができる。任意の2方向の内少なくと
も一方向から、この距離が目標の高さとなるようにZ軸
ステージにて高さをコントロールする。2方向から観察
して、両方で距離が同じになるように磁気コアの傾きを
調整すれば、結果として、記録面に対する磁極面の傾き
を補正する事になり、調整として望ましい。この手法を
用いる事によって、磁極面と透明基板表面(すなわち、
記録再生媒体)との距離を最適にすることが可能であ
る。
離を測定することができる。任意の2方向の内少なくと
も一方向から、この距離が目標の高さとなるようにZ軸
ステージにて高さをコントロールする。2方向から観察
して、両方で距離が同じになるように磁気コアの傾きを
調整すれば、結果として、記録面に対する磁極面の傾き
を補正する事になり、調整として望ましい。この手法を
用いる事によって、磁極面と透明基板表面(すなわち、
記録再生媒体)との距離を最適にすることが可能であ
る。
【0054】本調整手順によって、磁気コアの磁極中心
とレーザスポット位置との調整と磁極面と記録再生媒体
間の距離を調整する事が出来る。
とレーザスポット位置との調整と磁極面と記録再生媒体
間の距離を調整する事が出来る。
【0055】以上で調整は終了なので、スライダ内壁と
磁気コアの隙間に接着剤を流し込んで磁気コアの固定を
行う。粘性の高い接着剤を用いれば、スライダと磁気コ
アの間にだけ流し込んで、接着が可能である。
磁気コアの隙間に接着剤を流し込んで磁気コアの固定を
行う。粘性の高い接着剤を用いれば、スライダと磁気コ
アの間にだけ流し込んで、接着が可能である。
【0056】第2実施形態では、磁極がコイルから突出
している磁界発生部に対して距離調整を行っているが、
コイル面と磁極面がほぼ一致するように磁界発生部が構
成されている場合、磁極先端部の観察が出来ない可能性
がある。この場合、実施形態1で説明したような、磁気
コア底面部とスライダ内壁との距離を測定する調整方法
が望ましいが、コイル外形を観察して、コイル中心がレ
ーザスポット位置に一致するように調整することも可能
である。磁極を直接観察するのに比較すれば、調整精度
は数10μm程度悪化するものと考えられるので、高速
または高記録磁界強度用の磁気ヘッドでは、コイルの直
接観察による調整は精度的には無理であるが、低速記録
用で、磁極の大きさが十分大きければ、調整上問題は無
いものと考える。
している磁界発生部に対して距離調整を行っているが、
コイル面と磁極面がほぼ一致するように磁界発生部が構
成されている場合、磁極先端部の観察が出来ない可能性
がある。この場合、実施形態1で説明したような、磁気
コア底面部とスライダ内壁との距離を測定する調整方法
が望ましいが、コイル外形を観察して、コイル中心がレ
ーザスポット位置に一致するように調整することも可能
である。磁極を直接観察するのに比較すれば、調整精度
は数10μm程度悪化するものと考えられるので、高速
または高記録磁界強度用の磁気ヘッドでは、コイルの直
接観察による調整は精度的には無理であるが、低速記録
用で、磁極の大きさが十分大きければ、調整上問題は無
いものと考える。
【0057】この方法では、磁気コア保持部から磁極、
又はコイルが突出するように構成しておけば、レーザス
ポット位置と磁極中心位置の調整だけでなく、磁極面と
記録再生媒体との距離についても、目標の距離に調整で
きる。又、特に磁気コア形状に依らないことは明らかで
ある。
又はコイルが突出するように構成しておけば、レーザス
ポット位置と磁極中心位置の調整だけでなく、磁極面と
記録再生媒体との距離についても、目標の距離に調整で
きる。又、特に磁気コア形状に依らないことは明らかで
ある。
【0058】この手法で調整された光磁気記録再生装置
では、十分な磁界強度と高速な磁界反転が可能な磁気ヘ
ッドを搭載することが可能なので、消費電力は小さく、
発熱は小さい、信頼性は高くなる。
では、十分な磁界強度と高速な磁界反転が可能な磁気ヘ
ッドを搭載することが可能なので、消費電力は小さく、
発熱は小さい、信頼性は高くなる。
【図1】 磁界発生部の構成を説明する斜視図である。
【図2】 磁気ヘッドユニットの構成を説明する図であ
る。
る。
【図3】 光磁気記録再生装置における磁気ヘッド、記
録媒体、および光ピックアップの位置関係を説明する図
である。
録媒体、および光ピックアップの位置関係を説明する図
である。
【図4】 本発明におけるレーザスポット位置と磁気コ
ア中心の調整方法を説明する図である。
ア中心の調整方法を説明する図である。
【図5】 本発明におけるレーザスポット位置と磁気コ
ア中心の調整方法を説明する図である。
ア中心の調整方法を説明する図である。
【図6】 本発明で使用する磁界発生部の一例を示す斜
視図である。
視図である。
【図7】 本発明におけるレーザスポット位置と磁気コ
ア中心の調整装置の一例を示す図である。
ア中心の調整装置の一例を示す図である。
【図8】 本発明において、E型の磁気コアを用いた場
合のレーザスポット観察方法を説明する図である。
合のレーザスポット観察方法を説明する図である。
【図9】 本発明におけるレーザスポット位置と磁気コ
ア中心の調整方法の第2例を示す図である。
ア中心の調整方法の第2例を示す図である。
【図10】 本発明におけるレーザスポット位置と磁気
コア中心の調整方法の第2例を示す図である。
コア中心の調整方法の第2例を示す図である。
【図11】 本発明におけるレーザスポット位置と磁気
コア中心の調整装置の第2例を示す図である。
コア中心の調整装置の第2例を示す図である。
【図12】 本発明におけるレーザスポット位置と磁気
コア中心の調整装置の第2例を示す図である。
コア中心の調整装置の第2例を示す図である。
【図13】 図12の調整装置において使用されている微
調整ステージを示す側面図である。
調整ステージを示す側面図である。
1 磁気コア
2 コイル
3 ボビン
4 スライダ
5 スライダの摺動部
6 スライダの磁気コア保持部
7 磁気コアストッパ
8 弾性支持体
9 磁気ヘッドアングル
10 スピンドルモーター
11 レーザビーム
12 対物レンズ
13 透明基板
14 磁気ヘッドアングル固定部
15 レーザ発光部、及び受光部
16 ピックアップハウジング
17 アングル調整部
18 磁気ヘッドアングル固定用ネジ
19 ピックアップハウジング送り系
20 サブガイド部
30 磁極中心調整用マニュピレータ(磁極調整マニュ
ピレータ) 31 磁気ヘッドアングル用マニュピレータ 32 磁極先端面と記録媒体の距離 33 磁気コアクランパ 40 磁極面 41 磁気コア底面部 42 磁気コア保持部内壁 43 磁気コア保持部外壁 44 磁気ヘッドコア収納部 45 レーザスポット 50 記録再生媒体
ピレータ) 31 磁気ヘッドアングル用マニュピレータ 32 磁極先端面と記録媒体の距離 33 磁気コアクランパ 40 磁極面 41 磁気コア底面部 42 磁気コア保持部内壁 43 磁気コア保持部外壁 44 磁気ヘッドコア収納部 45 レーザスポット 50 記録再生媒体
Claims (7)
- 【請求項1】 光磁気記録ディスクの記録層に光スポッ
トを照射する光ピックアップと、光スポット照射位置に
磁界を与える磁気ヘッドと、を利用して同ディスクに対
する情報の記録・再生・消去を行なう光磁気記録再生装置
における、磁極中心とレーザスポット位置との位置合わ
せ調整方法であって、(1)光磁気記録再生装置のスピ
ンドルに、調整用の基準ディスクを取り付ける、基準デ
ィスク取付け工程と、(2)少なくとも、磁界発生部、
磁気コア保持部と摺動部を備えるスライダ、弾性支持
体、およびアングルを備える磁気ヘッドユニットを、ス
ライダの摺動部が上記基準ディスク上に当接するよう
に、光ピックアップのハウジングに固定する、スライダ
固定工程と、(3)固定されたスライダの磁気コア保持
部内において、磁気コアのみをホールドして、当該保持
部に対する相対位置を調整することで、磁極中心とレー
ザスポット位置とを一致させる、面内距離調整工程と、
を含むことを特徴とする、位置合わせ調整方法。 - 【請求項2】 上記スライダ固定工程では、磁気コア保
持部内にレーザスポットが位置するようにスライダの位
置が粗調整されており、 上記面内距離調整工程では、粗調整後のスライダ位置に
対するレーザスポット位置を、磁気コア保持部内壁を基
準として測定した後、測定されたレーザスポット位置に
磁気ヘッドの磁極中心が一致するように、磁気コア保持
部内で磁気コアの相対位置を調整することを特徴とす
る、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 上記スライダの磁気コア保持部の下端面
を超えて、磁気ヘッドの磁極が突出している磁気ヘッド
を用いる、請求項1記載の方法であって、 上記面内距離調整工程では、ディスクの記録層上に結像
するように、ピックアップからレーザ照射を行い、この
レーザスポット位置を磁気ヘッド上の位置を基準として
測定し、 測定されたレーザスポット位置に磁気ヘッドの磁極中心
が一致するように、突出した磁極を観察しながら、磁気
コア保持部内で磁気コアの相対位置を調整することを特
徴とする、方法。 - 【請求項4】 上記光磁気記録再生装置が、コイル内径
および外径を磁極背面から観察可能な形状の磁気コアを
有している、請求項1記載の方法であって、上記面内調
整工程では、磁気コアとコイル内径部との隙間からレー
ザスポット位置を観察し、磁気コアの寸法とコイル内径
または外径とを基にして、磁極中心とレーザスポット位
置を一致させる、方法。 - 【請求項5】 光磁気記録ディスクの記録層に光スポッ
トを照射する光ピックアップと、光スポット照射位置に
磁界を与える磁気ヘッドと、を利用して同ディスクに対
する情報の記録・再生・消去を行なう光磁気記録再生装置
における、磁極中心とレーザスポット位置との位置合わ
せ調整を行なうための調整装置であって、(1)光磁気
記録再生装置のシャーシを保持・固定する調整用ベース
と、(2)光ピックアップのハウジングを保持して、当
該ハウジングに連結される磁気ヘッドユニットを固定す
るハウジング固定具と、(3)上記シャーシに一時的に
固定される調整用基準ディスクの表面に、光ピックアッ
プから照射されるレーザスポットの位置を求める測定装
置と、(4)磁気ヘッドに固定される磁気コアを直接保
持して、上記基準ディスク面に平行な面内で、磁気ヘッ
ドに対する磁気コアの相対位置の調整を行なう磁極調整
マニュピレータと、を備えたことを特徴とする調整装
置。 - 【請求項6】 光磁気記録ディスクの記録層に光スポッ
トを照射する光ピックアップと、光スポット照射位置に
磁界を与える磁気ヘッドと、を利用して同ディスクに対
する情報の記録・再生・消去を行なう光磁気記録再生装置
における、磁極先端と光磁気記録ディスク表面との間隔
の調整方法であって、(1)光磁気記録再生装置のスピ
ンドルに、調整用の基準ディスクを取り付ける、基準デ
ィスク取付け工程と、(2)少なくとも、磁界発生部、
磁気コア保持部と摺動部を備えるスライダ、弾性支持
体、およびアングルを備える磁気ヘッドユニットを、ス
ライダの摺動部が上記基準ディスク上に当接するよう
に、光ピックアップのハウジングに固定する、スライダ
固定工程と、(3)固定されたスライダの磁気コア保持
部の下端面から突出し、かつ上記基準ディスク面と接触
しない状態にした磁極を、外部から観察しながら、磁極
先端面と基板面との距離を所定値に調整する、間隔距離
調整工程と、を含むことを特徴とする、位置合わせ調整
方法。 - 【請求項7】 光磁気記録ディスクの記録層に光スポッ
トを照射する光ピックアップと、光スポット照射位置に
磁界を与える磁気ヘッドと、を利用して同ディスクに対
する情報の記録・再生・消去を行なう光磁気記録再生装置
における、磁極先端と光磁気記録ディスク表面との間隔
の調整を行なうための調整装置であって、(1)光磁気
記録再生装置のシャーシを保持・固定する調整用ベース
と、(2)光ピックアップのハウジングを保持して、当
該ハウジングに連結される磁気ヘッドユニットを固定す
るハウジング固定具と、(3)上記シャーシに一時的に
固定される調整用基準ディスクの表面に向かって、磁気
ヘッドユニットから突出する磁極先端を側方から観察す
る撮像装置と、(4)磁気ヘッドの磁気コアを直接保持
して、上記基準ディスク面に垂直な方向において、磁気
ヘッドユニットに対する磁極先端の相対位置の調整を行
なう磁極調整マニュピレータと、を備えたことを特徴と
する調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002068571A JP2003272266A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 磁気ヘッドの位置調整方法、および調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002068571A JP2003272266A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 磁気ヘッドの位置調整方法、および調整装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003272266A true JP2003272266A (ja) | 2003-09-26 |
Family
ID=29199640
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002068571A Pending JP2003272266A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 磁気ヘッドの位置調整方法、および調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003272266A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109373917A (zh) * | 2018-12-12 | 2019-02-22 | 常州工学院 | 激光测厚对射光斑人工目视检测装置及方法 |
-
2002
- 2002-03-13 JP JP2002068571A patent/JP2003272266A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109373917A (zh) * | 2018-12-12 | 2019-02-22 | 常州工学院 | 激光测厚对射光斑人工目视检测装置及方法 |
CN109373917B (zh) * | 2018-12-12 | 2020-12-29 | 常州工学院 | 激光测厚对射光斑人工目视检测装置及方法 |
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