JP2003269921A - 自動採寸システム - Google Patents

自動採寸システム

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JP2003269921A
JP2003269921A JP2002078125A JP2002078125A JP2003269921A JP 2003269921 A JP2003269921 A JP 2003269921A JP 2002078125 A JP2002078125 A JP 2002078125A JP 2002078125 A JP2002078125 A JP 2002078125A JP 2003269921 A JP2003269921 A JP 2003269921A
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voxel
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JP2002078125A
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Yasuhiro Ogami
靖弘 大上
Kota Fujimura
恒太 藤村
Tomoya Terauchi
智哉 寺内
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対象物の所望部位における採寸を効率的に行
うことができるシステムを提供する。 【解決手段】 対象物を回転テーブル10の上に載置
し、カメラ12で対象物を全方位的に撮影する。得られ
た2次元画像データはコンピュータ14に供給される。
コンピュータ14では、2次元画像のうち採寸部位が指
定されると、当該採寸部位に対応する対象物の3次元位
置を算出する。得られた3次元位置近傍の対象物の3次
元形状データのみを作成し、得られた3次元形状データ
の周囲長を算出することで採寸部位におけるサイズを算
出する。対象物全体の3次元形状データを作成するので
はなく、採寸部位近傍の3次元形状データのみを作成す
るため、迅速な採寸処理が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動採寸システム、
特に対象物の3次元形状データに基づきサイズを測定す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、3次元対象物を全方位的にカ
メラで撮影して得られた複数の2次元画像から対象物の
3次元形状を再構成する、いわゆる3Dモデリング技術
が知られている。
【0003】図16には、特開平10−124704号
公報に記載された3次元形状データ作成処理フローチャ
ートが示されている。回転テーブルの上に3次元対象物
を置き、回転テーブルに対して所定位置に設置されたカ
メラで全方位的に撮影する。得られた2次元画像(例え
ば回転角度10度毎の計36枚)は処理用コンピュータ
に供給される。
【0004】コンピュータでは、まずキャリブレーショ
ンを実行する(S101)。キャリブレーションでは、
回転テーブルとカメラとの相対的位置関係を決定すると
ともに、カメラの内部パラメータ(パースペクティブ
比)を決定する。キャリブレーションを行った後、カメ
ラで背景を含む3次元対象物を撮影し(S102)、得
られた2次元画像から対象物のシルエット画像を作成す
る(S103)。シルエット画像の作成は、背景色を対
象物の色と異なる所定色として公知のクロマキー技術が
用いられる。
【0005】シルエット画像を作成した後、対象物の3
次元形状データを作成するためのボーティング処理(S
104)およびポリゴン作成処理(S105)を実行す
る。以下、ボーティング処理について簡単に説明する。
【0006】ボーティング処理においては、複数のボク
セルからなる3次元ボクセル空間を想定する。ボクセル
空間は、例えば円柱形状とすることができる。ボクセル
空間の円柱をその中心軸に垂直な複数の平面で切断し、
また中心軸を含む複数の平面で切断する。さらに、中心
軸を軸とする複数の同心曲面で円柱を切断する。以上の
ように円柱を切断して得られる各要素がボクセルに相当
する。ボクセル空間の各ボクセルについて、S103に
て得られた複数(36枚)のシルエット画像(B1〜B
36とする)を用いてボーティング(投票)処理を行
う。
【0007】図17には、ボーティング処理が模式的に
示されている。図17(a)、(b)には、それぞれ対
象物23を作成して得られた複数の画像データA1、A
2、・・・、A36およびこれらの複数画像から得られ
たシルエット画像B1、B2、・・・B36が示されて
いる。得られたシルエット画像BNに対し、カメラの投
影中心を頂点とし、シルエット画像BN中のシルエット
画像を断面形状とする錐体状の領域を生成する。この領
域を仮定存在領域とすると、対象物23はこの仮定存在
領域の内側に必ず存在することになる。ボクセル空間の
うち、この仮定存在領域に対応するボクセルの全てに
「1」を投票する。「投票」は比喩的なものであり、技
術的にはボクセル空間の各ボクセルに対応するメモリ空
間のアドレスに「1」を格納することである。このよう
なボーティング処理を全てのシルエット画像B1〜B3
6に対して行う。これにより、36枚のシルエット画像
に対応する全ての仮定存在領域が重なり合う部分のボク
セル投票数は合計で「36」となる。図17(c)に
は、このようにしてボーティング処理され投票数が「3
6」となったボクセルが黒く示されている。投票数36
のボクセルのみを抽出することで、対象物の3次元存在
領域が確定される。対象物23が存在するボクセルを抽
出する際に、投票数が「36」となったボクセルではな
く、誤差を考慮して所定しきい値(例えば32)以上の
投票数を有するボクセルのみを抽出することもできる。
【0008】ボーティング処理を行った後、抽出された
ボクセルをポリゴンに展開することにより対象物23の
3次元形状データを作成する。ポリゴン作成では、ボー
ティング処理の結果抽出された3次元存在領域をポリゴ
ン空間の中心軸を含む複数の平面(中心軸に対して互い
に10度の角度をなす36枚の平面)で切断し、各切断
面の輪郭線を算出する。そして、各切断面の各輪郭線を
多角形近似し、その多角形の頂点座標を求める。最後
に、隣接する頂点間を直線で接続するとともに、隣接す
る切断面間で各切断面の輪郭線に対応する頂点同士を直
線で接続してポリゴンを生成する。
【0009】以上のようにして対象物の3次元形状モデ
ルがコンピュータ内に作成される。対象物23として例
えば人体を用いた場合、被験者の3次元形状モデルが作
成されることとなり、被験者の特定部位、例えばウェス
ト部分を採寸する場合には、3次元形状モデルを床面に
平行な平面でウェスト部分で切断し、切断面の周囲長を
算出することで採寸できる。他の部位についても同様で
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被験者
のウェスト部分のみを採寸する場合にも、従来において
は対象物全体、つまり被験者の全身の3次元モデルを生
成し、得られた3次元モデルのうち採寸部位の3次元形
状モデルからサイズを算出しており、処理に時間を要す
る問題があった。
【0011】本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑
みなされたものであり、その目的は、対象物の所望部位
における採寸を効率的に行うことができるシステムを提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、3次元対象物を撮影する撮影手段と、前
記撮影手段で得られた複数の2次元画像の少なくともい
ずれかの2次元画像において採寸部位を入力する手段
と、入力された2次元採寸部位に対応する前記対象物の
3次元位置を算出する第1演算手段と、前記3次元対象
物の前記3次元位置近傍のみの3次元形状データを生成
する第2演算手段と、前記3次元形状データに基づき前
記採寸部位におけるサイズを算出する第3演算手段とを
有することを特徴とする。
【0013】3次元形状データは、3次元対象物の輪郭
とすることが好適である。
【0014】また、前記第3演算手段は、前記輪郭の周
囲長を算出することが好適である。
【0015】また、前記3次元位置を通る平面は、床面
に平行な平面、すなわち水平面とすることができる。
【0016】また、前記第1演算手段は、所定ボクセル
空間を構成するボクセル群のうち、前記2次元採寸部位
と前記撮影手段の投影中心を結ぶ直線上に存在するボク
セル群を抽出する手段と、前記複数の2次元画像から前
記所定ボクセル空間における前記3次元対象物の存在領
域を算出する手段と、抽出された前記ボクセル群のう
ち、前記存在領域に属する1つのボクセルを抽出する手
段とを有し、抽出した前記1つのボクセルの位置を前記
3次元位置とすることが好適である。
【0017】また、前記第2演算手段は、所定のボクセ
ル空間を構成するボクセル群のうち、前記平面上に属す
る第1ボクセル群を抽出する手段と、前記複数の2次元
画像から前記所定ボクセル空間における前記3次元対象
物の存在領域を算出する手段と、抽出された第1ボクセ
ル群のうち、前記存在領域に属する第2ボクセル群を抽
出する手段と、抽出された第2ボクセル群の輪郭を算出
する手段とを有することが好適である。
【0018】このように、本発明では、撮影して得られ
た2次元画像から対象物全体の3次元形状データを再構
成するのではなく、採寸部位の3次元形状データのみを
再構成する。これにより、計算量及び計算時間を短縮す
ることができる。
【0019】採寸部位の3次元形状データは、以下のプ
ロセスで作成される。すなわち、2次元画像において指
定された採寸部位に対応する対象物の3次元位置を算出
し、この3次元位置を通る平面、例えば水平面上に位置
する対象物のボクセル群を抽出する。抽出されたボクセ
ル群が採寸部位近傍の3次元形状データであり、当該平
面は対象物を切断して得られる断面となる。ボクセル群
の輪郭は対象物の採寸部位における輪郭であり、その周
囲長を算出することで採寸部位のサイズが得られる。
【0020】本発明は、採寸部位近傍の部分的な3次元
形状データのみを作成するものであり、採寸部位が複数
存在する場合には、それぞれの部位に対応した部分的な
3次元形状データが作成される。例えば、人体を対象と
し、バスト、ウエスト、ヒップを測定する場合、バスト
部分、ウエスト部分、ヒップ部分のみの3次元形状デー
タが個別に作成され、採寸に用いられる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態について説明する。
【0022】図1には、本実施形態に係る自動採寸シス
テムの構成が示されている。自動採寸システムは、回転
テーブル10、カメラ12及びコンピュータ14を含ん
で構成される。
【0023】回転テーブル10は、固定部10a及び回
転台10bから構成され、対象物は回転台10b上に載
着される。被験者が回転台10bの上に乗っても良い。
回転テーブル10は図示しない回転機構により回転駆動
され、被験者の場合(あるいは物体でも静止させる必要
がある場合)には保持具を回転台10bに設けることも
できる。
【0024】カメラ12は例えばCCDカメラであり、
回転テーブル10に対して所定の相対位置に設置され
る。カメラ12は可視光カメラでもよく、赤外線カメラ
でもよい。回転テーブル10が所定の回転速度まで加速
し、一定速度で回転した時点でカメラ12は対象物を撮
影し、画像データを取得する。カメラ12は、対象物を
全方位的に撮影し、例えば10度刻みで36枚の画像デ
ータを取得する。カメラ12とコンピュータ14は有線
あるいは無線で接続されており、カメラ12で得られた
画像データはコンピュータ14に供給される。カメラ1
2で得られた画像データをフラッシュメモリその他の記
憶媒体に格納し、この記憶媒体をコンピュータ14に接
続して画像データをコンピュータ14に供給することも
可能である。
【0025】図2には、コンピュータ14の構成ブロッ
ク図が示されている。コンピュータ14は、カメラ12
からの画像データを入力するインタフェースI/F14
a、CPU14b、画像記憶部14c、形状記憶部14
d及び処理プログラムを格納するROM14eを含んで
構成される。インタフェースI/F14aから取り込ん
だ画像データは画像記憶部14cに記憶される。CPU
14bは、ROMに記憶された処理プログラムに従い画
像記憶部14cに記憶された画像データを読み出し、後
述する方法により対象物の3次元形状データを生成して
形状記憶部14dに記憶する。従来においては、対象物
全体の3次元形状データを生成しているが、本実施形態
では採寸部位近傍の3次元形状データのみを生成する。
そして、得られた3次元形状データを用いて所望の採寸
部位のサイズを測定してCRTや液晶などの表示装置に
表示し、あるいはプリンタなどの印刷装置に出力する。
【0026】図3には、本実施形態の全体処理フローチ
ャートが示されている。S201〜S203は、図16
に示された従来の3次元形状データ作成処理のS101
〜S103と同一の処理であり、回転テーブル10とカ
メラ12との相対的位置を決定するキャリブレーション
を行った後、対象物を全方位的に撮影し、コンピュータ
14に供給する。コンピュータ14では、供給された複
数の2次元画像データ(36枚)それぞれについてクロ
マキー技術を用いて対象物のシルエット画像を作成す
る。
【0027】対象物のシルエット画像を作成した後、次
に、コンピュータ14はCRTや液晶などの表示装置に
複数の2次元画像のうちの少なくとも1つの2次元画像
を表示する。表示する2次元画像はシルエット画像でも
よく、あるいは原画像でもよい。ユーザは、表示された
2次元画像の中から採寸部位を指定してコンピュータ1
4に入力する(S204)。採寸部位の指定は、例えば
表示装置に表示された2次元画像の所望部位を操作ペン
でタッチするなどして行うことができる。マウスで指定
してもよく、あるいは座標を入力してもよい。採寸部位
を入力するために用いられる2次元画像は、36枚の画
像のうちの任意の画像でよいが、採寸部位を容易に特定
できる画像が好ましい。対象物として人体を用い、被験
者のバストやウェスト、あるいはヒップなどを採寸する
場合には、被験者の正面画像を用いることが好適であろ
う。もちろん、正面画像の他に側面画像や背面画像など
を組み合わせた複数の2次元画像で採寸部位を指定して
もよい。本実施形態ではS203でシルエット画像を作
成した後にS204で採寸部位を指定しているが、採寸
部位を指定した後にシルエット画像を作成することもで
きる。すなわち、図3において、S203とS204の
順序を逆にしてもよい。
【0028】図4には、2次元画像を用いて採寸部位を
指定する1例が示されている。なお、図においては対象
物200を円柱形状モデルで模式的に示している。ユー
ザが2次元画像100の中で採寸を希望する部位を操作
ペンなどで指定すると、指定された部位の2次元画像上
の位置P(x,y)が決定され、コンピュータ14に入
力される。
【0029】以上のようにして2次元画像における採寸
部位を指定し、コンピュータ14に入力した後、コンピ
ュータ14は所定の3次元ボクセル空間のうち、入力し
た採寸部位の位置Pに対応する1つのボクセルを抽出す
る(S205)。
【0030】図5には、S205の処理が模式的に示さ
れている。2次元画像100はカメラ12により得られ
た画像であり、この2次元画像100において指定され
た採寸部位の位置Pに対応する対象物200の3次元位
置P’が存在する。3次元位置P’は、通常対象物20
0のうちカメラ12に最も近い外表面位置である。S2
05では、この位置P’に存在する1つのボクセルをボ
クセル空間300から抽出するのである。なお、ボクセ
ル空間300は直方体形状ではなく、従来技術で説明し
たような円柱形状でもよい。ボクセル空間の形状は任意
であり、対象物の外形に応じて最適な空間を想定すれば
よい。
【0031】図6には、S205の処理、すなわち指定
された2次元位置に対応するボクセルを抽出する処理フ
ローチャートが示されている。コンピュータ14は、2
次元画像100において指定された部位Pとカメラ12
の投影中心とを結ぶ直線を算出し、ボクセル空間300
のうち、この直線の延長線上にあるボクセル群をボクセ
ル空間300から抽出する(S301)。図7には、カ
メラ12の投影中心と2次元画像100との相対的位置
関係が示されている。カメラ12の投影中心がXYZ空
間の原点Oに存在するとする。Z軸はカメラ12の光軸
方向である。2次元画像100はカメラ12の投影中心
Oから焦点距離fだけ離間した位置にあり、2次元画像
100においてユーザが指定した採寸部位P(x,y)
とカメラの投影中心Oとを結ぶ直線400を延長させた
位置(X,Y,Z)に対象物200が必ず存在する。S
301の処理では、ボクセル空間300を構成するボク
セルのうち、直線400上に位置するボクセルを抽出す
るのである。図8には、S301の処理にて抽出された
ボクセル群500が示されている。このようにして抽出
されたボクセル群500は、1つの2次元画像100か
ら得られたボクセル群であり、必ずしも対象物200に
属するとは限らない。抽出されたボクセル群500のう
ち、対象物200に属するボクセルと属さないボクセル
とを識別することが必要となる。
【0032】そこで、コンピュータ14は、抽出された
ボクセル群500に対して、他の2次元画像を用いて既
述したボーティング処理を実行する(S302)。すな
わち、抽出されたボクセル群500内の各ボクセルにつ
いて、複数の2次元シルエット画像(採寸部位を指定し
た2次元画像100を除く35枚)それぞれについて仮
定存在領域を算出し、仮定存在領域に属する場合に
「1」を投票していく。抽出したボクセル群500の各
ボクセルについて最終的に投票数を判定し、所定のしき
い値以上(例えば32以上)となるボクセルを対象物の
存在領域に属するものと判定する。そして、対象物の存
在領域に属すると判定されたボクセル群のうち、1つの
ボクセルを選択する(S303)。具体的には、対象物
の存在領域に属するボクセルのうち、カメラ12に最も
近いボクセルを選択する。以上のようにして、採寸部位
の2次元位置Pに対応する3次元位置P’のボクセルが
抽出される。
【0033】再び図3に戻り、採寸部位の1つのボクセ
ルを抽出した後、抽出された1つのボクセルを通り床面
に平行な平面、つまり水平面に属するボクセル群のうち
対象物200の存在領域に属するボクセル群を抽出する
(S206)。図9には、S205の処理において抽出
された1つのボクセル600およびこのボクセルを通る
水平面に属するボクセル群700が示されている。ま
た、図10には、水平面上のボクセル群700のうち、
対象物の存在領域に属するボクセル群800が黒く示さ
れている。対象物の存在領域は、36枚の2次元画像を
用いてボーティング処理により確定することができる。
すなわち、ボクセル群700の各ボクセルについて複数
の2次元画像を用いてボーティングし、所定のしきい値
以上の投票数を有するボクセルを抽出してボクセル群8
00とする。
【0034】抽出されたボクセル群800は、対象物2
00を水平面で切断した断面形状であり(ボクセル群8
00の各ボクセルは3次元なので、正確には切断面近傍
の3次元形状)、ボクセル群800の輪郭の周囲長を算
出することで(S207)、指定された採寸部位におけ
る対象物の周囲長が求まることになる。対象物が人体で
あり、採寸部位がウエストである場合には、人体のウエ
スト部分のみの3次元形状データが得られ、この3次元
形状データの周囲長からウエストサイズが算出される。
【0035】このように、本実施形態では対象物全体の
3次元形状データを作成するのではなく、2次元画像に
おいて指定された採寸部位近傍の3次元形状データのみ
を作成し、当該部分の3次元形状データを用いて計測す
るため、対象物全体の3次元形状データを作成する従来
システムに比べ、処理時間が大幅に短縮化される。
【0036】なお、対象物200として人体を用いた場
合、回転テーブル10には既述したように被験者が体を
支えるための治具を設けることが好適である。図11に
は、回転テーブル10に治具11を設けた構成が示され
ている。治具11は三角柱形状をなして回転台10bの
両端に立接しており、被験者は両手でこれらの治具11
を把持することで体を安定化する。ただし、この場合、
カメラ12で得られた2次元画像には人体のみならず治
具11の画像が含まれる可能性があり、撮影方向によっ
ては治具11の像が人体の像と重なり合い、人体のみの
シルエット画像を作成できない場合も想定される。例え
ば、人体の後方と前方に治具11が存在する場合には、
図12に示されるように人体像(図では説明上人体を円
柱の対象物200でモデル化している)に治具11の像
が重畳した画像が得られることとなり、このシルエット
画像を作成すると図13に示されるように人体の輪郭に
治具11の輪郭が混合したシルエット画像となってしま
う。シルエット画像は、作成される3次元形状データの
作成精度に影響を及ぼすため好ましくない。
【0037】そこで、回転テーブル10に治具11を設
ける場合には、治具の色を背景及び対象物の色との関係
で特定の配色をすることが必要である。具体的には、三
角柱形状の治具11の回転台中心に向かう面を背景と同
一色とし、また治具の他の2面を背景および対象物と異
なる色とする。例えば、背景が青、対象物が白である場
合、治具の回転台に対向する面を青とし、他の2面を黄
色とする等である。治具11の回転台中心に向かう面を
背景色と同一色とすることにより、対象物の後方に治具
11が位置する場合には、カメラ12の方向に背景と同
色の面が向かうこととなり、クロマキー技術により治具
11を背景とともに除去することができる。図14に
は、対象物の後方に位置する治具11の像が除去された
様子が示されている。一方、対象物の前方に位置する治
具11に関しては、背景および対象物と異なる色である
ためシルエット画像として残るものの対象物とは区別す
ることができる。図15には、対象物の前方に位置する
治具11のシルエット画像が示されている。コンピュー
タ14は、図14と図15とを比較して、図14のシル
エット画像から治具11の像を除去した対象物のみのシ
ルエット画像を生成できる。あるいは、コンピュータ1
4は撮影して得られた36枚の画像のうち対象物の前方
に位置する治具11の輪郭と対象物の輪郭が混在したシ
ルエット画像を抽出し、これらを3次元形状データの作
成処理には使用せず、残りの画像だけでボーティング処
理を実行することも可能である。
【0038】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく種々の変更
が可能である。例えば、本実施形態においては採寸部位
を通る水平面上のボクセル群を抽出しているが、採寸部
位を通る鉛直面あるいはその他の面上のボクセル群を抽
出し、その輪郭の周囲長を算出することも可能である。
【0039】また、採寸部位として二カ所を指定入力
し、入力された二カ所の採寸部位に対応する二カ所の3
次元位置を通る平面で対象物を切断し、その輪郭のうち
二カ所の3次元位置の距離を算出することも可能であ
る。
【0040】また、本実施形態において、採寸部位が多
数存在する場合には、個々の部位の3次元形状データを
作成するよりも、従来システムのように対象物全体の3
次元形状データを作成した方が効率的な場合もあり得
る。したがって、採寸部位の個数や採寸部位の形状に応
じ、部分的な3次元形状データを作成するか、あるいは
対象物全体の3次元形状データを作成するかをコンピュ
ータ14が判別して処理することも考えられる。すなわ
ち、本実施形態のシステムは、従来システムと組み合わ
せて用いることもできる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば効
率的に3次元対象物の所望部位におけるサイズを測定す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のシステム構成図である。
【図2】 実施形態におけるコンピュータの構成ブロッ
ク図である。
【図3】 実施形態の全体処理フローチャートである。
【図4】 採寸部位の指定入力説明図である。
【図5】 採寸部位に対応する対象物の3次元位置説明
図である。
【図6】 図3における採寸部位に対応するボクセル抽
出処理の詳細フローチャートである。
【図7】 カメラと2次元画像の位置関係を示す説明図
である。
【図8】 採寸部位に対応するボクセル群説明図であ
る。
【図9】 採寸部位に対応するボクセル群のうち対象物
の存在領域に属する1つのボクセルを示す説明図であ
る。
【図10】 対象物の採寸部位における切断面を示す説
明図である。
【図11】 治具を取り付けた回転テーブルの構成図で
ある。
【図12】 治具を含む対象物の2次元画像説明図であ
る。
【図13】 図12のシルエット画像説明図(その1)
である。
【図14】 シルエット画像説明図(その2)である。
【図15】 シルエット画像説明図(その3)である。
【図16】 3次元形状モデル作成処理フローチャート
である。
【図17】 ボーティング処理の説明図である。
【符号の説明】
10 回転テーブル、12 カメラ、14 コンピュー
タ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 17/40 G01B 11/24 K (72)発明者 寺内 智哉 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA04 AA53 BB05 CC16 DD06 FF04 JJ03 JJ26 MM04 PP13 QQ24 QQ31 SS03 SS06 SS13 5B050 BA06 CA07 CA08 DA02 EA05 EA07 EA28 FA02 FA09 FA13 5B057 AA18 BA02 BA26 CA08 CA12 CA16 CC01 CH07 CH08 CH11 CH18 DA07 DA08 DA16 DB02 DB09 DC03 DC08 DC09 DC16 5L096 AA09 CA02 FA64

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3次元対象物を撮影する撮影手段と、 前記撮影手段で得られた複数の2次元画像の少なくとも
    いずれかの2次元画像において採寸部位を入力する手段
    と、 入力された2次元採寸部位に対応する前記対象物の3次
    元位置を算出する第1演算手段と、 前記3次元対象物の前記3次元位置近傍のみの3次元形
    状データを生成する第2演算手段と、 前記3次元形状データに基づき前記採寸部位におけるサ
    イズを算出する第3演算手段と、 を有することを特徴とする自動採寸システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記3次元形状データは、前記3次元対象物の輪郭を表
    していることを特徴とする自動採寸システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のシステムにおいて、 前記第3演算手段は、前記輪郭の周囲長を算出すること
    を特徴とする自動採寸システム。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のシステムにおいて、 前記3次元位置を通る平面は、水平面であることを特徴
    とする自動採寸システム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1に記載のシス
    テムにおいて、 前記第1演算手段は、 所定ボクセル空間を構成するボクセル群のうち、前記2
    次元採寸部位と前記撮影手段の投影中心を結ぶ直線上に
    存在するボクセル群を抽出する手段と、 前記複数の2次元画像から前記所定ボクセル空間におけ
    る前記3次元対象物の存在領域を算出する手段と、 抽出された前記ボクセル群のうち、前記存在領域に属す
    る1つのボクセルを抽出する手段と、 を有し、抽出した前記1つのボクセルの位置を前記3次
    元位置とすることを特徴とする自動採寸システム。
  6. 【請求項6】 請求項2〜4のいずれか1に記載のシス
    テムにおいて、 前記第2演算手段は、所定のボクセル空間を構成するボ
    クセル群のうち、前記平面上に属する第1ボクセル群を
    抽出する手段と、 前記複数の2次元画像から前記所定ボクセル空間におけ
    る前記3次元対象物の存在領域を算出する手段と、 抽出された第1ボクセル群のうち、前記存在領域に属す
    る第2ボクセル群を抽出する手段と、 抽出された第2ボクセル群の輪郭を算出する手段と、 を有することを特徴とする自動採寸システム。
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