JP4082718B2 - 画像認識方法および画像表示方法および画像認識装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非破壊検査に係るものであり、非破壊検査装置で撮影した被検体の画像データから物体部分の輪郭を決定する画像認識方法およびその物体部分を表示するための画像表示方法に関する。
【0002】
【従来技術】
(1)画像データからのCADデータ生成手法
Peter Finnigan、他2名:Computer−Assisted Tomograpy to Finite Element Modeling,Nikkei Mechanical 1990.10 によって、X線CT装置などの画像撮像装置を用いて画像データを撮影し、この画像情報から3次元ソリッドモデル(CADデータ)を作成し有限要素法等による構造解析を行うことが報告されている。この場合、画像データの情報のみから表面形状を決定し、CADデータを作成している。
(2)3次元表示手法
3次元表示手法は、これまでに様々な手法が報告されており、M.Levoy,“Display of Surface from Volume
Data”,IEEE CG & A,Vol.8, No.5, pp29−37(1988)によって、3次元ボリュームデータを直接扱って3次元表示を行うボリュウームレンダリング手法が報告されている。
これは、投影面から発せられた光りが半透明なボクセルを減衰しながら透過してゆき、その時透過していくボクセル(厚みを持った画素または3次元の画素)の不透明度や濃度勾配からボクセルの輝度を求め、2次元に投影する手法である。
その他3次元内部データの表示方法として”Surface Rendering”,IEEE CG & A,Vol.10,pp41−53,(March,1990)が報告されており、また抽出データの合成表示方法として Terry S.Yoo 他、”Direct Visualization ofVolume Data”,IEEE CG & A,Vol.10,pp41−53(March,1990)が報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
(1)画像データにおける対象物体の認識に関する課題
画像データから対象物体のCADデータを生成するためには、対象物体と非対象物体(空気層等)との境界情報が必要となる。
この境界情報を画像データのみから自動的に求めるケースにおいて、画像データに含まれる対象物体の形状が不明な場合では、ある程度の輪郭は求められるものの、例えば強いノイズが含まれる画像では、求めた輪郭点が物体本来の輪郭なのか、それともノイズ等により発生した疑似輪郭なのかを判断することは非常に難しい。
また予め物体の形状が特定している場合には、その対象物体に応じたアルゴリズムを開発すれば輪郭情報をより的確に生成することが可能となるが、専用アルゴリズムであるため汎用性が無く、認識する物体毎に新たな処理アルゴリズムを開発しなければならない。
(2)画像データと設計情報との比較に関する課題
一般に断層画像撮像装置により製造物を撮影する場合、設計図と製造物との対比や製造物の時系列的変化など、非破壊検査が目的とされる。
しかし撮影した画像データのみからでは、大きな異なりはある程度視覚的に確認することは可能であるが、それを3次元画像データから見つけだすのは大変な作業であり、また微少な変化に関しては、2次元画像においても、どの部分が設計値と同じでどの部分が異なっているのかを判断することは容易でない。
【0004】
本発明の目的は、撮影により得られた画像データから対象物体の輪郭を精度良く抽出することにある。
本発明の他の目的は、設計値と差の生じている輪郭部分を明瞭に識別できるよう表示することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、
CAD(Computer Aided Design)データに基づき作成された被検体を断層画像撮像装置によって撮影し、その撮影した断層画像データを処理装置により処理することにより物体部分の輪郭を決定する画像認識方法において、
被検体の設計情報であるCADデータを処理装置に入力し、前記画像データの内、前記CADデータにより求められる設計時の物体部分の輪郭の付近の画像データのみを処理対象として断層画像中に存在する物体部分の輪郭を決定するようにしている。
また、前記CADデータにおける特徴量と前記被検体における特徴量に基づきCADデータと画像データの位置合わせ処理を行い、その後、前記断層画像中に存在する物体部分の輪郭を決定するようにしている。
また、前記特徴量として慣性主軸を用い、画像データにおける物体部分の慣性主軸と、CADデータにおける物体部分の慣性主軸を合わせることにより位置合わせ処理を行うようにしている。
また、前記CADデータと画像データの相関関係を求め、該相関関係が最も強くなる条件に基づき、CADデータと画像データの位置合わせ処理を行い、その後、前記断層画像中に存在する物体部分の輪郭を決定するようにしている。
また、撮像する画像において撮影時に被検体と濃度差が生じるマーカーを撮影視野内に設定し、断層画像中に現れるマーカーの位置とCADデータ上の前記マーカーの位置に対応する点を合わせることにより、CADデータと画像データの位置合わせを行い、その後、前記断層画像中に存在する物体部分の輪郭を決定するようにしている。
また、前記CADデータにより求められる設計時の物体部分の輪郭の位置と前記決定された断層画像中に存在する物体部分の輪郭の位置との間の輪郭の位置の差を求め、輪郭の位置に差がある部分を決定するようにしている。
また、輪郭を決定された断層画像中に存在する物体部分を表示するとき、前記輪郭の位置に差がある部分を他の部分と異なる色彩で表示するようにしている。
【0006】
【実施例】
まず、本発明の実施例の概要について説明する。
(1)画像データにおける対象物体の認識に関して
画像情報のみから画像中に含まれる対象物体を正確に認識することは困難である。そこで画像情報の他に、製品設計時に作成したCADデータを利用し、CADデータに保持される、線,面,ボクセル情報等を用いてノイズ等の影響を抑制した輪郭を決定することによって、精度良く画像中の物体を認識する。
CADデータを利用して画像中における対象物の輪郭を決定するために、
(I)対象物体とCADデータの位置合わせ
(II)位置合わせを行ったCADデータの輪郭付近から画像中に
おける対象物体の輪郭決定
を行う。
(I)位置合わせ
位置合わせは、画像データ中に存在する対象物体とCADデータのどちらかを、回転および平行移動することで実現する。通常のケースでは回転と平行移動で十分であるが、対象物体の膨張や凝縮等の影響を受けている場合には、拡大・縮小処理や歪み補正処理を行う。位置合わせは以下の3通りの方法によって行う。(a)被検体の特徴量の1つである慣性主軸を用い、画像データにおける被検体の慣性主軸とCADデータにおける被検体の慣性主軸を求め、この2つを合わせることによって位置合わせを行う。
(b)CADデータからシミュレーションにて画像データを生成し、その画像データデータと実際に撮影した画像データにおいて相関関係が最も強い状態を求めることによって位置合わせを行う。
(c)画像撮影時に、断層画像中において濃度差が出る物体(マーカー)を撮影視野内に設定し、このマーカー位置とCADデータ上における対応点を合わせることによって位置合わせを行う。
(II)輪郭決定
輪郭の決定は、画像データとの位置合わせを行ったCADデータの線や面情報から、画像中に含まれる対象物体の輪郭を求める。輪郭を求める範囲はCADデータの線、面付近の画像データのみを対象として行い、全ての画像データを境界検出のデータとしない。
【0007】
(2)画像データと設計情報との比較に関して
上記(1)の手段により求めた対象物体の輪郭情報を用いて、設計値を示すオリジナルなCADデータの輪郭と輪郭位置に差がある部分を特定し、この部分を色付けして表示する。また差の大きさに応じて色彩を変更し表示する。
【0008】
以下に本発明の一実施例を詳細に説明する。
まず、図1にシステム構成を示す。
非破壊検査対象物の内部構造を撮像する断層画像撮像装置101、断層画像撮像装置101によって計測したデータから2次元および3次元画像を生成する画像再構成処理装置102、画像再構成処理装置102によって生成された再構成画像データ103、撮像された物体の製品設計時に作成したCADデータ(以下、CADデータという)105、再構成画像103とCADデータ105を用いて、画像データ中に存在する対象物体を認識し、設計情報とCADデータとの差を画像上に表示する機能等を有する計算機104からなる。
【0009】
以下の実施例において、104の計算機は、画像106を表示する際、カラーパレット107と呼ばれる赤(R),青(B),緑(G)成分の値を画像データに設定し、この成分の値を参照しディスプレイ108に表示する(疑似カラー表示)。
例えば画像データの成分が1の値を持つとき、カラーパレットの1の値を表示するエリア109参照し、R=100、G=0、B=30を配合した色でディスプレイ上108に表示する。
【0010】
次に画像データの撮影から認識処理における一連の処理フローの概要を図2を用いて説明し、その詳細については後述する。
(ステップ201)
被破壊検査装置によって対象物の断層画像を撮像するステップで、一般に被破壊検査装置としてX線CT装置等を用いる。
(ステップ202)
ステップ201で計測した投影データから画像を生成する2次元画像再構成処理を行うステップで、例えば撮像装置がX線CTの場合、計測した投影データをF.B.P.(Filtered Back Projection)法等により画像再構成を行う。
(ステップ203)
ステップ202で生成した2次元断面像を積み重ねて3次元ボリュームデータを生成する。
この処理においては、平面内の空間分解能とスライス方向の空間分解能が異なる場合、補間処理により空間分解能を等しくするような補正を行い3次元ボリュームデータを作成する等の補間処理も含んでもよい。
通常、スライス分解能が平面内の分解能に比べ劣るため、スライス分解能を平面内分解能に合わせるように補間処理を行い3次元ボリュームデータを生成する。2次元データを対象とする場合、このステップはスキップする。
(ステップ204)
作成した2次元断層像、または3次元ボリュームデータから対象物体を抽出するための前処理で、画像データ中に含まれる対象物体とCADデータとの位置合わせを行う。
位置合わせの方法としては、これまでに多くの方法が提案されており、ここではアフィン変換を用いて位置合わせを行う。
アフィン変換を数1に示す。
【0011】
【数1】
【0012】
このアフィン変換のマトリクスを求めるためには4点の座標が必要であり、4座標から連立1次元方程式を解き、マトリクス成分を求める。そして求めた変換マトリクスをもちいてCADデータ全ての要素のアフィン変換を行い、画像データとCADデータの位置合わせを行う。
【0013】
(ステップ205)
位置合わせをした画像データとCADデータを用いて対象物体の認識を行うステップである。
CADデータにおける物体のサーフェスおよびソリッド情報を用いて対象部(対象物体部分)と非対象部(対象物体の背景部分)の境界を決定し対象物体の輪郭を決定する。このとき、CADデータの輪郭と画像データの輪郭とにおける差の大きさを記憶する。
(ステップ206)
画像データの輪郭とCADデータの輪郭に差が生じている部分を容易に認識できるようにするため、CADデータの輪郭と差が生じている画像データ部分に色情報を付加(カラーパレットの成分の値の設定)をするステップで、差の大きさに応じて色情報に変化を与える。
例えば画像全体を濃淡画像表示として、
S < −10 ならば 赤色
−10 ≦ S < +10 ならば 濃淡画像(白黒画像)
+10 ≦ S ならば 青色
*Sは差の大きさ
とし、ステップ205で記憶した差の大きさに応じてその対応する画像の画素を表示する色情報を変更する。
(ステップ207)
画像を表示するステップで、上記206で色情報を与えた画像データをディスプレイ上に表示する。
【0014】
以下、上記ステップにおいて、ステップ204〜207の詳細を説明する。
・ステップ204に関して
アフィン変換には4つの座標が必要となる。この4点の座標の決定方法に関して以下3つの実施例を示す。
(1)対象物体の特徴量を合わせることによる位置合わせ
被検体の特徴量を合わせ込むことによって位置合わせを行う。特徴量として2次元画像データの場合において慣性主軸を用いる。慣性主軸を求める式を数2に示す。
【0015】
【数2】
【0016】
主軸を求めるためには、画像データから対象物体を抽出する必要があるが、これをしきい値を用いて大まかに求めることによって行う。主軸を用いて位置合わせを行う処理フローを図5を用いて説明する。
(ステップ501):閾値決定処理
ヒストグラム法により、対象部(対象物体)と非対象部(背景部分)(以下、背景部という)を分離する閾値を決定する。
ヒストグラム法は、画像データのヒストグラムにおいて、背景部と対象物体の濃度分布が大きく2つに分かれることを利用し、ヒストグラム上に現れる2つの山(背景部領域を示す部分と対象領域を示す部分)の間の谷間の濃度を、2つの部位を分離する閾値とする方法である。
(ステップ502):画像データにおける対象物体の抽出
ステップ501で求めた閾値を用いて、画像データから対象物体を大まかに抽出する。方法としては、閾値より大きな画素を対象物体としたり、画像のX軸の両端から反対側の端の方向において検索を進めて閾値より大きな画素を求め、閾値より大きな画素と画素の間に挟まれた画素を対象物体とする。
(ステップ503):画像データにおける対象物体の慣性主軸決定
ステップ502において求めた画像データにおける対象物体から、画像データにおける対象物体の慣性主軸と重心を求める。この際、対象物体の画素値を1として計算する。
(ステップ504):CADデータにおける対象物体の慣性主軸決定
CADデータにおける対象物体の慣性主軸と重心を求める。この際画像データにおける計算と同様に、対象物体の濃度値を1として計算する。
(ステップ505):画像データにおける4座標決定
重心点と、慣性主軸上の任意の3点を決定する。
(ステップ506):CADデータにおける4座標決定
重心点と、ステップ505で慣性主軸上に設定した3点と同じ位置関係になる様に、CADデータにおける慣性主軸上3点を決定する。
以上求めた4点を用いて位置合わせを行う。
【0017】
(2)相関による位置合わせ
画像データとCADデータの相関関係が最も強くなる条件を決定することにより、画像データとCADデータの位置合わせを行う。図6を用いて3次元画像を対照とする場合を説明する。
ステップ601:ボクセルデータ生成
CADデータからシミュレーションにてボクセルデータを生成する。
たとえば、非破壊検査装置をX線CT装置としたとき、CT装置をシミュレートし、CADデータをX線CT装置で撮影した時に得られる画像データBを生成する(本当に非破壊検査装置で撮影した画像を画像Aとする)。
ステップ602:閾値決定
画像Aにおいて、対象物体と背景部とを分離する閾値をヒストグラム法において決定する。
画像Bにおいて、対象物体と背景部とを分離する閾値をヒストグラム法において決定する。
ステップ603:対象物体の抽出
ステップ502と同様に、画像A、画像Bにおいて、それぞれ求めた閾値を用いて対象物体を抽出する。
ステップ604:重心計算
画像A、画像Bにおいて、それぞれの重心点を求める。このとき対象物体の濃度値を1として計算する。
ステップ605:初期位置決定
画像Aと画像Bの重心位置が合うように画像Bを平行移動し、画像Aと画像Bの軸を合わせる。
ステップ606:相関計算
画像Aと画像Bの相関値を数3により求め記憶する。
【0018】
【数3】
【0019】
ステップ607:回転処理1
画像Bを画像BにおけるX軸を回転軸として一定角度回転させる。
ステップ608:
X軸方向に360度回転した判定(ステップ608)が出るまでステップ606とステップ607を繰り返す。
ステップ609:回転処理2
画像BをY軸を回転軸として一定角度回転させる。
ステップ610:
Y軸方向に360度回転した判定(ステップ608)が出るまでステップ606からステップ609を繰り返す。
ステップ611:位置合わせ
求めた相関値からもっとも相関関係がつよい回転位置を求め、CADデータをその回転位置、およびステップ605で平行移動した位置へ移動させる。
以上により画像データとCADデータの位置合わせを行う。
また、検査対象物体に歪みが生じているケース等では、上記位置合わせ処理後において、まず画像Bを小ブロックに分割し、その小ブロックを移動させその相関値を求める。そして相関が最も強い位置を特定する。この処理を各小ブロック全てに対して行い、各小ブロックの位置を決定する。そしてCADデータを、各小ブロックの位置からBースプライン曲面等でフィッティングさせCADデータに対し、歪み補正を含む位置合わせを行う。補間方法に関しては、Bースプライン曲面の他にベジュ曲面等でフィッティングしてもよい。
【0020】
(3)マーカーによる位置合わせ
対象物体を撮影する際に、マーカー2つを、CADデータ上で特定できる位置に、対象物体に設定し、対象物体の断層像を撮影する。そして対象物体の像のマーカーと、マーカーに対応するCADデータ上のポイントを合わせることにより位置合わせを行う。
この場合、画像上でマーカーを自動判別しなければならないが、例えばX線CTで撮影する場合、X線遮蔽率が対象物体より高くなる物質を使用することで、画像上で他の物体より高濃度となり、画像中において最も濃度が高い画素をマーカーと認識すればよい。
4点の決定は、マーカー2点とそのマーカー2点を通るライン上の任意の2点を画像データにおける4つの座標とし、CADデータ上における4点は、マーカーを設定した2点と、画像データにおけるマーカーを通るライン上の2点と同じ位置関係になる2点を用いる。またマーカー2つの代わりに、マーカー1つと対象物体の重心点を用いて行ってもよい。
また、この4点の座標を決定する方法として、人が対話的に行ってもよく、CADデータと画像データを画面上に表示し、ポインティングデバイス等で対応する部分を2点指定し、マーカーの場合と同様に残り2点を決定すればよい。3点および4点全てを指定してもよい(この場合歪み補正も行うことになる)。また1つの点の座標を決定する方法として、関連する複数の点を指定し、その複数の点から近似計算等により1つの座標を決定してもよい。
【0021】
・ステップ205に関して
次にステップ205の画像データから境界位置を検出する方法を図3を用いて説明する。
位置合わせをしたCADデータ301において面境界302を検出するケースであるが、面の法線303を検索方向とし、プラスマイナスαの範囲において微分値が最も高い点や分散値が最も高い点を求め、これを境界点とし、その面からの距離を記憶する。この検索を等間隔で面全体に対して行い、面境界を求める。
求めた各点を面境界としてもよいが、境界面をB−スプライン曲面等で近似し、この曲面を境界面としてもよい。
【0022】
・ステップ206に関して
ステップ206で色情報を与える処理を図4を用いて行う。
カラーパレット403のサイズが256の場合を例に取り説明する。
まず画像データ401に設定されているカラーパレットの値の全てを0〜200の値に正規化し(実際の画像データは上記値が、例えば、0〜30,000である)、正規化データ402を生成する。
そしてCADデータの境界座標から画像データの境界座標の間の画像データの画素を、表示したいカラー値に変更する。
例えば、画像の境界面がCADデータの境界面の外側にある場合、カラーパレット403の201(赤)の値、画像の境界面がCADデータの境界面の内側にある場合、カラーパレット403の202(青)の値を設定する。
次に、画像データ401の内、上記赤または青のカラー値が設定されたもの以外のエリアの画像データ401には既に設定されているカラーパレット403の値0〜200(それぞれRGBの輝度値は同じ値)をそのまま設定し、濃淡表示するように設定する。
そして濃度値が201の時ディスプレイに表示する輝度値を設定するカラーパレットの赤のエリアに表示する赤の輝度値を設定し、あとの青と緑のエリアにはゼロを設定する。
同様に濃度値202の画素を表示するカラーマップエリアにおいて、青のエリアに、表示する青の輝度値を設定し、残りの赤と緑のエリアにゼロを設定する。
そしてこの画像を2次元断面で表示すれば、CADデータと差が生じている部分が色付けされ表示される。
【0023】
または、3次元データを2次元平面に投影表示する各種レンダリング方法とレンダリング処理結果の画像を合成表示する手法を用いることにより、2次元断面表示のみでなく3次元画像表示にて、色づけした画像を表示することも可能である。
その1つの方法として、まず3次元データを任意の視点からみたレンダリング画像を生成する。次に赤色の部分のデータのみを用いて同一視点からみたレンダリング画像を生成する。また青のデータのみを用いて同様にレンダリング画像を生成する。この3枚の画像を合成表示することにより色づけしたレンダリング合成画像を生成する。
数4にレンダリング手法の1つであるボリュームレンダリングを、数5にレンダリングによって生成したレンダリング画像を合成表示する関係式を示す。
【0024】
【数4】
【0025】
【数5】
【0026】
上記で示した方法の他、奥行き情報を利用し、エッジに差が生じている部分を優先的に表示し、その後ろに存在するデータは表示しないなどのレンダリング方法を用いてもよい。
【0027】
また、上記では、撮影した画像とCADデータの差を表示する処理を記述しているが、被破壊検査では時系列な物体の変化を観察したいといった要望がある。
以下に時系列データの比較に関する実施例を示す。
(1)撮影時間が異なる2つ以上のデータに対し、まず画像中に設定したマーカーを合わせることで位置合わせを行う。
(2)どちらか一方の画像データをレンダリング処理しレンダリング画像を生成する。
(3)位置合わせを行った2つの画像データにおいて、画像間の差分画像を求め、その差分画像に色情報を付加する。そしてレンダリング処理により差分画像のレンダリング画像を生成する。
(4)オリジナルな3次元データのレンダリング画像と、色彩情報を含んだ差分画像データのレンダリング画像の2枚の画像を合成表示する。
以上により時系列的な物質変化を視覚化する。また上記差分画像を求める処理の代わりに、2つの画像データにおいて上記実施例で述べた様に、CADデータを用いて画像データにおける対象物の輪郭を決定し、その輪郭に差が生じている部分を色付けして表示してもよい。
【0028】
【発明の効果】
CADデータに基づいて制作された物体は、ほぼCADデータの設計値と同等であり、CADデータの線・面・ボクセルの設定位置付近の画像データから輪郭を求めることで、アーチファクトなどによる疑似輪郭を対象物体の輪郭として誤認識することを抑制でき、精度良く対象物体の輪郭を抽出できる。
また、CADデータの線・面設定位置付近の画像データのみを処理対象とすることで処理時間を短縮でき、より高速なシステムを構築することができる。
また、設計値と差の生じている部分を色づけして表示することで、差が生じている部分を容易に認識することができる。
さらに、3次元画像データを2次元平面上に投影するレンダリング処理を適用することにより、3次元データにおいても、容易にその差が生じた部分を認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する際の非破壊検査システムの構成図である。
【図2】本発明の実施例の処理の概要を示すフローチャートである。
【図3】画像データから境界位置を検出する方法を説明するための図である。
【図4】画像に色情報を与える処理を説明するための図である。
【図5】主軸を用いて位置合わせを行なう処理のフローチャートである。
【図6】相関関係を用いて位置合わせを行なう処理のフローチャートである。
【符号の説明】
101 断層画像撮像装置
102 画像再構成処理装置
103 再構成画像データ
104 計算機
105 CADデータ
Claims (7)
- CAD(Computer Aided Design)データに基づき作成された対象物体を断層画像撮像装置によって撮影し、その撮影した画像データを処理装置により処理することによって該画像データにおける対象物体の輪郭を決定する画像認識方法において、
対象物体の設計情報である前記CADデータを処理装置に入力し、
前記CADデータにおける特徴量と撮影で得られた前記画像データの特徴量により該CADデータと該画像データの位置合わせ処理を行い、
位置合わせ処理後のCADデータから該CADデータにおける対象物体の輪郭データを抽出し、
該輪郭データと前記画像データに基づき、前記CADデータにおける対象物体の輪郭付近の前記画像データのみを前記画像データ中における対象物体の輪郭を決定する処理対象とし、前記画像データ中における対象物体の輪郭を決定することを特徴とする画像認識方法。 - 請求項1記載の画像認識方法において、
画像データにおける対象物体の慣性主軸と、CADデータにおける対象物体の慣性主軸を合わせることにより前記位置合わせ処理を行うことを特徴とする画像認識方法。 - 請求項1記載の画像認識方法において、
前記CADデータと前記画像データの相関関係を求め、該相関関係が最も強くなる条件に基づき、CADデータと画像データの前記位置合わせ処理を行い、その後、前記画像データ中における対象物体の輪郭を決定することを特徴とする画像認識方法。 - 請求項1記載の画像認識方法において、
撮像する画像において撮影時に対象物体と濃度差が生じるマーカーを撮影視野内に設定し、画像データ中に現れるマーカーの位置とCADデータ上の前記マーカーの位置に対応する点を合わせることにより、CADデータと画像データの前記位置合わせを行い、その後、前記画像データ中における対象物体の輪郭を決定することを特徴とする画像認識方法。 - 請求項1記載の画像認識方法において、
設計値を示すCADデータにおける対象物体の輪郭の位置と前記画像データにおいて処理された対象物体の輪郭情報を用いて、輪郭位置に差がある部分を特定することを特徴とする画像認識方法。 - 請求項1記載の画像認識方法において、
CADデータの輪郭と差が生じている画像データ部分を色分けして表示することを特徴とする画像表示方法。 - CAD(Computer Aided Design)データに基づき作成された対象物体を撮影しデータを生成する断層画像撮像装置と、該データから再構成画像データを生成する画像再構成処理装置と、
前記CADデータにおける特徴量と前記画像再構成処理装置で得られた再構成画像データの特徴量により該CADデータと該再構成画像データの位置合わせ処理を行い、位置合わせ処理後のCADデータから該CADデータにおける対象物体の輪郭データを抽出し、該輪郭データと前記再構成画像データに基づき、前記CADデータにおける対象物体の輪郭付近の前記再構成画像データのみを前記再構成画像データにおける対象物体の輪郭を決定する処理対象とし、前記再構成画像データにおける対象物体の輪郭を決定する計算機とを備えたことを特徴とする画像認識装置。
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