JP2003268458A - シュレッダーダストの処理方法 - Google Patents

シュレッダーダストの処理方法

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JP2003268458A JP2002071717A JP2002071717A JP2003268458A JP 2003268458 A JP2003268458 A JP 2003268458A JP 2002071717 A JP2002071717 A JP 2002071717A JP 2002071717 A JP2002071717 A JP 2002071717A JP 2003268458 A JP2003268458 A JP 2003268458A
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大がかりな設備を使用しなくても、シュレ
ッダーダストを効率的、低コストで処理することが可能
で、高度循環型社会を実現できるシュレッダーダストの
処理方法を提供することである。 【解決手段】 炉1内に種湯11の存在下にシュレッダ
ーダスト12を投入し、種湯にランス5から酸素または
空気を吹き込んで、ダスト12中の有機物を燃焼させる
ことにより、ダストを溶解する。ついで炉1内の溶解し
た内容物を静置して、比重により溶鉄の層15、該溶鉄
より重い層14(主として銅からなる)、および軽い層
16の3層(主としてガラス分からなる)に分離し、上
下の層14、16を除去した後、炉1に残存した溶鉄1
7に酸素または空気を再度吹き込で溶鉄を精錬する。銅
の精錬も同様に単独で可能であり、さらにスラグの岩石
化も対応可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シュレッダーダス
トの処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、使用済み自動車や家電製品等の廃
棄物の処理法として、廃棄物を部分的に解体して回収可
能物を取り除いた後、部分的に解体された廃棄物を種湯
の存在する溶解炉に供給すると共に、溶解炉に石炭、酸
素を供給して、廃棄物中の鉄分を溶解して溶鉄を作り、
その溶鉄の一部を種湯として溶解炉に残し、残りの溶鉄
を別の精錬炉に移して、精錬炉で酸素吹錬により純鉄に
精錬する廃棄物の処理方法が知られている(特開平11
−335747)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、回収可能物
を取り除いた後の廃棄物をシュレッダーに掛けて、小片
に切断したシュレッダーダストの処理に、上記処理方法
を適用することが考えられているが、上記方法は、溶解
炉および精錬炉の少なくとも2つ以上の炉が必要で、飛
灰、排ガス処理等設備が大がかりになり、またコストも
増大する問題があった。
【0004】本発明の課題は、大がかりな設備を使用し
なくても、シュレッダーダストを効率的、低コストで処
理することが可能なシュレッダーダストの処理方法を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、シュレッダーダストの処理方法であっ
て、種湯である溶鉄が入った炉内にシュレッダーダスト
を投入し、前記シュレッダーダスト投入後の種湯に酸素
または空気を吹き込んで、前記シュレッダーダスト中の
有機物を燃焼させることにより、前記シュレッダーダス
ト中に含有する金属分、無機分および燃焼残渣を溶解
し、前記酸素または空気の吹き込み後、前記炉内の溶解
した内容物を静置して、比重により溶鉄の層、該溶鉄よ
り重い層、および該溶鉄より軽い層の3層に分離し、前
記炉から前記溶鉄の層を除く各層を除去した後、前記炉
に残存した溶鉄に酸素または空気を再度吹き込で溶鉄を
精錬することを特徴とする。
【0006】本発明では、前記溶鉄より重い層が銅を主
体とし、前記溶鉄より軽い層はガラス質のスラグが主体
とする。また種湯を入れてない炉で予め少量の屑鉄を溶
解するか、または前記精錬後の溶鉄の一部を高温状態を
保持したまま残すことにより、前記炉内に種湯を用意す
るようにすることができる。前記炉からの排ガスを排出
するダクトの一部を水冷して排ガス中の重金属酸化物を
除去すると共に、前記酸化物除去後の排ガスをアルカリ
洗浄液に通して、排ガス中のハロゲンガスおよびハロゲ
ン化水素ガス分を除去することができる。
【0007】本発明によれば、1つの炉を用いてシュレ
ッダーダストの溶解、および得られた溶鉄の精錬を行う
ので、溶解炉および精錬炉の2つの炉を用いることな
く、シュレッダーダストを効率的に処理することができ
る。したがって、シュレッダーダストの処理設備が簡易
になると共に、処理コストを低減することができる。ま
た上記の溶鉄より重い銅を主体とする層を再度炉に入
れ、酸素を吹き込むことにより、約95〜97%で分離
された銅の純度を99%以上の高純度に精製することも
できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳述
する。
【0009】図1は、本発明の一実施の形態の処理方法
で使用するシュレッダーダストの処理設備を示す説明図
である。
【0010】図1において、符号1は耐火煉瓦等で作ら
れた耐熱性の炉で、炉1は本体部1aに続く上部1bが
上に向けて縮小した茄子型の形状を有し、炉1の上部1
bにはシュレッダーダストを投入する装入部2が開閉自
在に設けられ、装入部2には図示しないホッパーが配置
されている。炉1の上端は開口され、この上端の開口3
には、炉1からの排ガスを排出するダクト(煙道)4が
取り付けられている。炉1は酸素吹き込みランス5を昇
降自在に備え、このランス5は、排出ダクト4を貫いて
開口3から炉1内に挿入されている。
【0011】炉本体部1aには、縦方向に沿って羽口1
9a、19b等の複数個の羽口(排出口)が設けられる
と共に、炉本体部1aの周囲には、炉本体部1aの加熱
を防ぐために、水を通水することにより炉本体部1aを
冷却する水冷筒壁6が設けられている。この水冷筒壁6
から排水される熱水を有効利用するために、水冷筒壁6
の排水側は、発電機のタービンに熱水を導く導管に接続
されている。
【0012】上記のダクト4は途中をU字状に曲げら
れ、排ガス中のPb、Zn、Sn等の重金属の酸化物の
蒸気を冷却して析出させ、これら酸化物を酸化物灰13
として堆積、回収するドレン部7に形成されている。ド
レン部7のU字の上流側部分の周囲には排ガスを冷却す
る水冷ジャケット8が設けられ、ドレン部7のU字の下
部には酸化物灰13の取り出し部(図示せず)が設けら
れる。ダクト4の末端は、排ガス中のCl2を主とする
ハロゲンガス分を除去するアルカリ洗浄槽9内に挿入さ
れ、洗浄槽9にはNa2CO3、NaOHあるいはNH4
OHなどのアルカリ水溶液10が満たされている。本例
ではNa2CO3(炭酸ソーダ)水溶液を満たした。
【0013】炉1でシュレッダーダストを処理するに当
たっては、予め炉1内に種湯である少量の溶鉄を入れて
おく。この種湯は、炉1内に少量の屑鉄を投入してアー
ク加熱や抵抗加熱により溶解して準備することができ
る。あるいはシュレッダーダストの連続バッチ処理開始
後であれば、処理により得られた溶鉄の一部を炉1内に
高温のまま残して、これを種湯とすることができる。
【0014】本実施の形態では、図1の処理設備を使用
し図2のようにしてシュレッダーダストを処理する。
【0015】図2(a)に示すように、種湯11が入っ
た炉1内に図示しないホッパーより装入部2を経てシュ
レッダーダスト12を投入し、種湯11上にシュレッダ
ーダスト12を堆積する。このときの種湯11の温度は
約1400℃〜1650℃である。このとき、図1の水
冷筒壁6に通水することにより、炉1の本体部1bの外
面は冷却されている。
【0016】ついで図2(b)に示すように、炉1内に
挿入したランス5を降下して、ランス5の先端をシュレ
ッダーダスト12の堆積層内下部に位置させ、もしくは
ランス5を更に降下して種湯11の層に浸漬し、その状
態でランス5を通って種湯11中に酸素または空気を高
圧で吹き込む。酸素を吹き込む場合には、これを充填し
た高圧酸素ボンベから酸素をランス5に供給することに
より、種湯11に高圧で吹き込む。空気を吹き込むに
は、コンプレッサーで空気を圧縮してランス5に供給す
ることにより、空気を種湯11に高圧で吹き込む。
【0017】炉1に投入するシュレッダーダスト12
は、使用済み自動車や家電製品等の廃棄物から回収可能
物を取り除いた後、廃棄物をシュレッダーに掛けて小片
に切断したものであり、おおよその成分が、ガラス:2
5〜30%、鉄(Fe)、鉛(Pb)、亜鉛(Zn)、
錫(Sn)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ニッケル
(Ni)等の重金属:5〜15%、プラスチック:30
〜40%、土砂等:残部であり、シュレッダーダスト中
の塩素分は約3%ある。
【0018】上記の種湯11中への酸素または空気の高
圧吹き込みにより、種湯11とその上のシュレッダーダ
スト12とが攪拌され、酸素存在下にシュレッダーダス
ト12が種湯11により加熱されることで、シュレッダ
ーダスト12中のプラスチックを主とする有機物が分解
して発火、燃焼し、種湯11とシュレッダーダスト12
との混合物の温度が約1600〜1700℃に上昇し
て、シュレッダーダスト12の層が下から順次溶解して
いく。
【0019】これにより、シュレッダーダスト12中の
Fe分やCu分等は溶融物となり、Cr、Co、Ni等
の重金属は酸化されて鉄よりも軽い酸化物となる。P
b、Zn、Sn等は融点が低いため金属として蒸発し、
その後、酸化されて酸化物となり、排ガスと共に炉1か
らダクト4を通って排出される。また含塩素プラスチッ
ク(例えばポリ塩化ビニル)などからは、熱分解により
塩素等のハロゲンが放出されるが、このとき処理温度が
1600〜1700℃の高温なので、ダイオキシン等の
有害なハロゲン化合物を発生することがない。放出され
た塩素等のハロゲンは、Cl2等のガス状のハロゲンや
HCl等のハロゲン化水素ガスとなって排ガスと共に排
出される。シュレッダーダスト12中のガラス、砂成分
はガラス化する。
【0020】炉1からの排ガスはダクト4のドレン部7
で冷却され、排ガスに含まれていたPb、Zn等の酸化
物が排ガスから除去されて、酸化物灰13としてドレン
部7の内壁に堆積する。
【0021】排ガス中に含まれていた塩素ガス等のハロ
ゲンガスや塩化水素等のハロゲン化水素ガスは、ダクト
4の末端から洗浄槽9内のアルカリ洗浄液10中に吹き
込まれ、洗浄液のNa2CO3で中和してNaCl等の中
性塩に無害化され、排ガス中から除去される。ハロゲン
を除去された排ガスは、その後、洗浄槽9から放出ダク
ト20を通じて大気中に放出される。
【0022】上記の酸素あるいは空気の吹き込みを所定
時間行って、シュレッダーダスト12を十分に溶解し、
鉄分を初めとする金属分が溶融したら、図2(c)に示
すように、酸素の吹き込みを止めてランス5を上方に引
き上げ、炉1内の溶解した内容物を静置して比重により
分離する。静置時間は10〜30分程度であり、その間
に溶融金属の大きな温度低下がある場合には、必要に応
じて抵抗加熱等による加熱操作を行ってもよい。
【0023】静置により、FeとCuとが比重の違いに
より分離して、Feより重いCUが沈む。Cr、Co、
Ni等の重金属の酸化物はガラス化し、スラグとなって
浮上するする。ガラス分は浮上してCr等の酸化物と共
にスラグを形成する。重金属のTi、Al等も、上記の
酸素、空気の吹き込みにより鉄よりも軽い酸化物とな
り、スラグとして浮上する。したがって、沈むのは殆ど
Cuのみとなる。
【0024】この場合、予めまたは溶解中もしくは溶解
後、Feに対するSi、Cの濃度がある所定範囲となる
ように調整しておくと、FeとCuとの分離が容易にな
り、分離を高効率に進めることができる。溶解中もしく
は溶解後に、溶融金属中のSi、Cの濃度を調整するた
めには、溶融金属をサンプリングして溶融金属中のS
i、Cの濃度を検出し、必要量のSi、C源を溶融金属
に添加すればよい。
【0025】Fe、Cuはデンドライト成長により凝固
し、Cu/Fe、Fe/Cuのα固溶率はそれぞれ3.
5%、4.0%である。本発明者らが試験した結果の一
例を挙げると、Feに対しCが4〜5%、好ましくは6
%強、Siが1.5%未満、好ましくは1%となるよう
に、溶融金属中にC、Siを含有させておけば、Feと
Cuを効率よく分離でき、Fe層中のCu量を約1.5
%未満に分離できることが分かった。FeとCuの境界
層では、Fe78%、Cu21%程度である。
【0026】これにより、炉1内の溶解した内容物は、
下から、溶鉄よりも重い層14(主としてCuからな
る。Cuの純度は約95〜97%である)と、溶鉄の層
15、溶鉄よりも軽い層16(主としてガラス分からな
る)の3層に分離される。
【0027】そこで、内容物の静置を始めて所定時間経
過後、溶鉄より重い層14の下部に位置する炉1の羽口
19aを開口して、層14の構成物であるCu等を排出
し、溶鉄より軽い層16の下部に位置する炉1の羽口1
9bを開口して、羽口19bから掻き取り具(シックナ
ー)を挿入するなどして、層16の構成物であるガラス
分等を排出し、炉1内に溶鉄の層15のみを残す。
【0028】排出されたCu等は、それらを単独で別の
精錬炉に入れ、酸素を吹き込むことにより、99%以上
の高純度に精製することができる。さらにCuの他A
g、Auを比重分離して、Ag、Au等を回収すること
ができる。もちろん、炉1が空いたときに、炉1を用い
てCu等の精錬をすることもできる。またガラス分はそ
のまま還元処理したり、これにシュレッダーダストを混
入してから酸素導入して還元処理することにより再度金
属とし、静置により比重分離すれば、Ni、Co、W、
Cr等も回収することができ、さらに残りのAl23
SiO2、CaOを主体とするガラス分は、ロックウエ
ル等や人造岩石に加工して、有効利用を図ることが可能
で、全て利用することができる。
【0029】ついで、図2(d)に示すように、炉1内
に残された溶鉄17に対しランス5を降下して、ランス
5の先端を溶鉄17の直上もしくは溶鉄17に浸漬した
位置に位置させ、ランス5を通って溶鉄17中に酸素
(O2)(空気でもよい)を高圧で再度吹き込み、温度
1600〜1780℃で溶鉄17を精錬する。
【0030】この精錬によって、溶鉄17中に残存して
いるPb、Zn等の重金属が蒸気となり、ついで酸化物
となって更に除去され、溶鉄17が高純度な純鉄に精製
される。図2(b)のところで述べたように、Pb等の
重金属酸化物は、ダクト4のドレン部7で排ガスを冷却
することによって、排ガス中から酸化物灰13として取
り除かれ、ドレン部7の内壁に堆積する。また排ガス中
の塩素ガスを初めとするハロゲンガスや塩化水素等のハ
ロゲン化水素ガスは、洗浄槽9のアルカリ洗浄液10に
よって中和して除去される。
【0031】上記の再度の酸素あるいは空気の吹き込み
を所定時間行って、溶鉄17を十分に精錬したら、図2
(e)に示すように、酸素、空気の吹き込みを止めてラ
ンス5を上方に引き上げ、ついで炉1の下部の羽口19
bを開口して、炉1内に得られた純鉄18を重量圧で排
出する。排出された純鉄18は、図示しない取鍋に受け
て鋳型に運搬し、鋳型に注入して鉄塊(インゴット)に
鋳造し、鉄源として利用する。連続してシュレッダーダ
ストをバッチ処理する場合は、純鉄18を全部排出せず
に一部を炉1内に高温のまま残し、つぎのシュレッダー
ダスト処理の種湯として使用する。
【0032】ドレン部7に堆積したPbO等の酸化物灰
13は、ドレン部7の図示しない取り出し部を定期的に
開けて回収し、製造業者に戻してPb等に再生し、有効
利用する。またシュレッダーダストの処理中、炉1の本
体部1aの水冷筒壁6から出てくる熱水は、発電機のタ
ービンを回して発電し、熱水の持つエネルギーを有効利
用する。
【0033】本実施の形態の処理方法は、以上のように
構成され、つぎのような効果を有する。 (1)1つの炉を用いてシュレッダーダストの溶解、お
よび得られた溶鉄の精錬を行うので、溶解炉および精錬
炉の2つ以上の炉を用いることなく、シュレッダーダス
トを効率的に処理することができる。したがって、シュ
レッダーダストの処理設備が簡易になると共に、処理コ
ストを低減することができる。
【0034】なお、従来、使用済み自動車や家電製品の
廃棄物処理において銅の精錬まで行う場合、これまでは
廃棄物の溶解炉で鉄と銅の分離ができないとされていた
ため、溶解炉による廃棄物の溶解後、第2の炉(鉄精錬
炉)を用いた鉄の精錬、鉄から除去された銅についての
第3の炉(銅精錬炉)を用いた精錬を行わなければなら
ず、鉄と銅とを分離してそれぞれを単独で処理すること
が難しかったが、本発明では、溶融金属中のFeに対す
るSi量、C量を調整をすることにより、上記したよう
に、鉄と銅とを容易に分離して処理することが可能とな
った。 (2)1600〜1780℃の高温でシュレッダーダス
トを処理しているので、シュレッダーダスト中の含塩素
プラスチック等からダイオキシン等の有害なハロゲン化
合物が発生することがない。 (3)シュレッダーダストの溶解後、溶鉄の層、Cu等
の溶鉄よりも重い層、ガラス分である溶鉄よりも軽い層
を比重により分離して、Cu等の金属やガラス分を炉か
ら取り出しているので、これらの有効利用を図ることが
できる。 (4)炉からの排ガスを排出するダクトの途中を冷却す
ることにより、PbO、ZnO、SnO等の金属酸化物
を排ガス中から析出するので、これらの金属を回収する
ことができる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、溶解炉および精錬炉の2つの炉を要せず、1
つの炉でシュレッダーダストを効率的に処理して純鉄を
得ることができ、シュレッダーダストの処理設備が簡易
になると共に、処理コストを低減することができる。ま
た銅分やガラス分を分離できるので、これらを容易に処
理して純銅、人造岩石を得ることができる。さらにこれ
まで得られなかった鉄純度99%、銅純度99%以上を
得ることができ、後処理設設備が容易なシュレッダーダ
スト処理システムの構築が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の処理方法で使用するシ
ュレッダーダストの処理設備を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態の処理方法を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 炉 2 投入部 3 開口 4 排出ダクト 5 ランス 6 水冷筒壁 7 ドレン部 8 水冷ジャケット 9 アルカリ洗浄槽 10 アルカリ水溶液 11 種湯 12 シュレッダーダスト 13 酸化物灰 14 溶鉄より重い層 15 溶鉄の層 16 溶鉄より軽い層 17 溶鉄 18 純鉄 19a、19b 羽口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 3/00 ZAB B09B 3/00 ZAB C22B 7/02 B01D 53/34 134B // C21C 5/28 136Z C22B 15/06 (72)発明者 渡辺 光男 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4D002 AA18 AA19 AA28 AB01 BA02 BA13 BA14 CA06 DA02 DA07 DA12 DA16 EA02 GA03 GB03 4D004 AA28 BA03 BA05 CA04 CA29 CA41 CA47 CC01 CC02 DA02 DA06 4K001 AA09 AA10 BA14 BA22 DA05 GA06 4K070 AB12 AB14 AC02 AC07 BA05 CA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種湯である溶鉄が入った炉内にシュレ
    ッダーダストを投入し、 前記シュレッダーダスト投入後の種湯に酸素または空気
    を吹き込んで、前記シュレッダーダスト中の有機物を燃
    焼させることにより、前記シュレッダーダスト中に含有
    する金属分、無機分および燃焼残渣を溶解し、 前記酸素または空気の吹き込み後、前記炉内の溶解した
    内容物を静置して、比重により溶鉄の層、該溶鉄より重
    い層、および該溶鉄より軽い層の3層に分離し、 前記炉から前記溶鉄の層を除く各層を除去した後、 前記炉に残存した溶鉄に酸素または空気を再度吹き込で
    溶鉄を精錬することを特徴とするシュレッダーダストの
    処理方法。
  2. 【請求項2】 前記溶鉄より重い層が銅を主体とし、
    前記溶鉄より軽い層がガラス質のスラグを主体とするこ
    とを特徴とする請求項1記載の処理方法。
  3. 【請求項3】 種湯を入れてない炉で予め少量の屑鉄
    を溶解するか、または前記精錬後の溶鉄の一部を高温状
    態を保持したまま残すことにより、前記炉内に種湯を用
    意することを特徴とする請求項1または2の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記炉からの排ガスを排出するダクト
    の一部を水冷して排ガス中の重金属酸化物を除去すると
    共に、前記酸化物除去後の排ガスをアルカリ洗浄液に通
    して、排ガス中のハロゲンガスおよびハロゲン化水素ガ
    ス分を除去することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かの項に記載の処理方法。
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