JP2003268413A - 寸法精度の高い焼結機械部品の製造方法とその装置 - Google Patents

寸法精度の高い焼結機械部品の製造方法とその装置

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JP2003268413A
JP2003268413A JP2002069564A JP2002069564A JP2003268413A JP 2003268413 A JP2003268413 A JP 2003268413A JP 2002069564 A JP2002069564 A JP 2002069564A JP 2002069564 A JP2002069564 A JP 2002069564A JP 2003268413 A JP2003268413 A JP 2003268413A
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punch
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Osamu Motai
理 馬渡
Chise Ishihara
千生 石原
Toshio Kaminaga
敏男 神永
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Hitachi Powdered Metals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 焼結機械部品はダイ内の原料粉を上パンチと
下パンチの間で上下方向から圧縮成形して焼結後、同じ
ように上・下のパンチ間に再圧縮して寸法矯正を図って
いる。然し、再圧時の両パンチの位置決め精度(誤差)
に加えてプレスや押型の剛性も影響するため、長さ方向
では充分な寸法精度が得られなかった。 【解決手段】 上パンチ30の径を焼結体の径(フラン
ジ付きの場合はフランジ径)よりも大きく形成し、且
つ、ダイ10との間に所定寸法の位置決め部材32を插
むことで上パンチの下死点を精密に一定させて寸法精度
を高めた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は焼結機械部品の製
造に、特に上下方向(原料粉を圧縮する際の加圧方向と
同方向)の寸法精度の高い焼結機械部品の製造に関する
ものである。
【0002】焼結機械部品は通常外型(ダイ),上パン
チおよび下パンチ,コアロッドなどからなる押型を用い
て、ダイと下パンチで形成するキャビティ内に充填した
金属粉末を上パンチと下パンチとの間で所要の形状に圧
縮成形し、得られた圧粉体を焼結して作られる。従って
焼結機械部品の寸法精度は、加圧方向(上下方向)に直
角な方向(径方向)の寸法はダイの精度に倣ってかなり
の高精度が得られるものの、上下方向の寸法(焼結体の
長さまたは厚さ)はパンチやダイセットの精度に加えプ
レスの剛性も影響するため、この方向の寸法精度は径方
向に比べて悪くなる。ちなみにJIS規格における金属
焼結品の普通寸法許容差を見ると、長さ25mm程度に
ついて径方向では±0.07mm,上下方向では±0.
2mmとなっている。
【0003】
【従来の技術】そこで従来、寸法精度の高い押型を用い
て焼結体を再圧縮し、塑性変形を起こさせて寸法精度や
焼結密度の向上を図る手段が広く行なわれている。この
場合、主として寸法精度を目的とする場合をサイジング
(Sizing),これに加え緻密化をも目的とする場
合はコイニング(Coining)と呼ばれるが、程度
の問題であり、あえて区別する必要も無いので、この明
細書では一括して再圧と呼ぶ。この様な手段による精度
向上の一事例として、技術書院発行の「焼結機械部品の
設計要覧」には単純形状の部品の場合、長さ25mmに
ついて径方向では焼結後の±0.050mmからサイジ
ング後は±0.025mmに,上下方向は焼結後の±
0.125mmからサイジング後は±0.075mmに
向上した事例が載っている。
【0004】然し乍ら、形状や材質特性などの面で粉末
冶金法に適する機械部品の中には、用途によってはこの
程度の寸法精度では採用し難い場合がある。その様な用
途の一例として、電磁弁に組み込まれる鉄心の場合を示
す。図5は或る種の電磁弁の鉄心部分を説明する断面図
で、鍔付き円筒状の固定鉄心51は電磁弁のケース内に
固定され、一方、可動鉄心52は軸方向(図では左右)
に摺動する弁棒53の端部に固定されて固定鉄心と同軸
に組み込まれ、コイル54の作用で作動する。弁棒53
の先端側には弁体が、そして方向制御弁などの弁機構部
分が設けられる訳であるが、弁機構自体はこの発明の要
旨ではないので、それについての図示と説明は省略す
る。
【0005】同図(a)はコイル54に通電した状態
で、可動鉄心52は固定鉄心51側に吸引され、(弁体
と弁機構部分の弁座との当接により)固定鉄心の端面と
の間に所定の僅かな隙間を保って停止している。次にこ
の状態でコイル54への通電を断つと、可動鉄心52は
(b)図の如く、スプリング55に押されて摺動範囲の
右端に移動する。この様な可動鉄心の往復に伴い弁棒5
3に設けた弁体が左右に往復し、流体回路の開閉,切り
換えなどを行なう訳であるが、その作動を迅速・適確に
行なわせるためにはコイルを励磁した際の吸引力を一定
させることが必要であって、そのためには、(a)図の
状態における固定鉄心51と可動鉄心52との間の隙間
を(5μmオーダーで)精密に一定させる必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この隙間の精度は電磁
弁を構成する部材個々の寸法精度による訳であり、その
一環として特に鉄心については、固定鉄心,可動鉄心と
もに全長,フランジ厚さそれぞれ基準寸法±0.02m
m以内という、従来の再圧による矯正では得られない厳
しい精度が求められる。因みに、焼結体の合金組成や焼
結条件を工夫して再圧時の塑性変形を容易にする方法も
あり、例えば、焼結炉の冷却帯の雰囲気を弱脱炭性にし
て焼結体の表層に脱炭層を形成させ、表面の変形抵抗を
減少させる方法(特公昭51−10802号)や、炭素
の含有量を0.2%以下に制限した焼結体にクロム拡散
処理,サイジング,浸炭処理をこの順序で施す方法(特
公昭52−30926号)などがある。然し何れも材質
が制約されるため、一般的に用い得る手段ではない。そ
こでこの発明の目的は、再圧方法の改良を図り、材質如
何に拘らず焼結機械部品の寸法精度を向上させることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】再圧された焼結体の寸法
は押型相互の位置関係、例えばその全長は上パンチと下
パンチとの間隔によって決まるので、再圧の精度を高め
るためには押型個々の位置決め精度を高める必要があ
る。その手段として、上パンチの径をダイの型孔より大
きくしてダイと嵌合しない構成とし、且つ、ダイとの間
に所定寸法の位置決め部材(スペーサー)を插むことで
ダイに対する再圧時の上パンチの位置(即ち間隔),言
い替えれば再圧時の上パンチの下死点を精密に一定させ
た。
【0008】この方式によれば、焼結体がフランジ付き
の場合、フランジの厚さはダイと上パンチの間で高精度
に矯正される。また、上下のパンチの間隔で定まる焼結
体の全長も、上パンチの位置決め精度が高まる結果とし
て高精度に矯正される。なおフランジが無い焼結体の場
合は、その先端をダイから露出させておけばよい。
【0009】
【発明の実施の形態】対象品にフランジ付き円筒状の部
品(外径14mm,全長30mm,フランジ厚さ5m
m,フランジ径20mm)を選び、これを組成がFe−
47Ni(パーマロイ)の粉末に粉末潤滑剤としてアク
ラワックス(商品名)0.5%を加えた原料粉で圧縮成
形後、この圧粉体(圧粉密度7.1g/cm3 )を真空
雰囲気炉中1200℃で60分間焼結して、焼結密度が
7.3g/cm3 の焼結体多数を作製して試料とした。
【0010】(実施例1) 先ず、図1は第一の実施例
における再圧用金型の構成と作動を説明するための要部
断面図で、ダイ10には焼結体の外径と緩く滑合する型
孔があり、この型孔に下パンチ20が嵌合して、所定の
深さのキャビティを形成している。前述のように焼結体
の長さは中心値の上下に或る範囲の誤差があるので、下
パンチの位置は、最短の焼結体を型孔に挿入した場合で
もその下端を下パンチが支持して上パンチ30による圧
力を受け止められる位置で、且つ、再圧に伴う塑性変形
および再圧後のスプリングバックを考慮した位置に設定
し固定される。従って(イ)図のように、ダイの上面と
挿入された焼結体のフランジとの間には若干の隙間を生
じる。ただしこの隙間は、図では誇張してあるが、実際
は僅かなものである。
【0011】上パンチ30はその下端外周に環状のスペ
ーサー32を具え、このスペーサーは上パンチが下降し
て下パンチとの間に焼結体を再圧し矯正する際、(ロ)
図のように、ダイとの間に所定の間隔を保って上パンチ
を停止させる。この間隔は、フランジの所定厚さに再圧
後のスプリングバックを勘案して設定される。再圧用プ
レスの機構は基本的には成形用プレスと同様であって、
図1の例では、ダイはプレスの架台に固定され、上パン
チはプレスの上ラムによって昇降する。一方、下パンチ
はプレスの下ラムに取り付けられているが、図示の位置
を昇降の下死点とするロック機構を具え、再圧後の焼結
体を押し出す際にのみ上昇する。
【0012】次に再圧の工程を説明する。再圧される焼
結体をダイの型孔に挿入した(イ)図の状態から上パン
チ30の下降を開始すると、先ずその下端面が焼結体に
当接して押し下げ、固定状態の下パンチ20との間で、
焼結体を上下から加圧する。そしてフランジの下面がダ
イに密着した後、(ロ)図のようにスペーサー32がダ
イに当接した時点で上パンチが停止する。この再圧状態
において、焼結体の全長は上パンチと固定状態の下パン
チとの間隔によって,またフランジの厚さは、ダイと上
パンチとの間隔によって夫々確定される。次いで上パン
チを復帰させ、下パンチを上昇させて焼結体を押し出せ
ば、再圧の一サイクルが終了する。この様にして同一条
件で再圧した焼結体100個について寸法精度を求めた
ところ、フランジ厚さが基準寸法±0.014mm,全
長が基準寸法±0.016mmという、要求仕様を満足
する結果が得られた。
【0013】なおこの方式の実施に際し、上パンチ30
の下端外周にスペーサー32を取り付ける代わりに、
(ハ)図のように縁部31を残して所定の深さの凹部を
設けることもできる。この場合は縁部31がスペーサー
として機能し、精密に加工すれば、位置決め精度はこの
方が高い。ただし深さの変更や微調整を要する場合は、
(イ)図の方式の方が便利である。またダイ10につい
ても、(ニ)図のように底付きのダイとし、その中心に
押し出し用のピン21を設けてもよい。この場合キャビ
ティ深さは不変なので、当然乍ら位置決め精度はこの方
が高くなる。
【0014】(実施例2) 図2に示す方式は、上パン
チ30からスペーサー32を除いて単純化したことと、
ダイ10を段差部11のある段付き形状とした点で、図
1のものと構成が異なるが、再圧の基本動作は変わらな
い。段差部11は、その径は(イ)図におけるスペーサ
ー32の内径と同じで、ダイの上面から段差面までの段
差の深さは、上パンチの端面とスペーサーの端面との間
隔に等しくしてある。上パンチ30の下端面は一様な平
面で、その外径は段差部11の径より大きい。(ホ)図
は焼結体を挿入した再圧開始直前の状態で、段差面から
下パンチ20の端面までのキャビティ深さは(イ)図の
キャビティ深さと等しくしてあるので、焼結体のフラン
ジは図1の場合と同様にダイの段差面から僅かに浮き、
焼結体の先端はダイの面より上に出ている。
【0015】この(ホ)図の状態から上パンチ30の下
降を開始すると、先ずその下端面が焼結体に当接して押
し下げ、固定状態の下パンチ20との間で焼結体を上下
から加圧する。そしてフランジの下面がダイの段差面1
1に密着した後、(ヘ)図のように上パンチの下端面が
ダイに当接した時点で上パンチ30が停止する。この再
圧状態において、焼結体の全長は上パンチ30と固定状
態の下パンチ20との間隔によって,またフランジの厚
さは、ダイの段差面11と上パンチとの間隔によって夫
々確定される。
【0016】次いで上パンチを復帰させ、下パンチを上
昇させて焼結体を押し出せば再圧の一サイクルが終了す
る。この様にして同一条件で再圧した焼結体100個に
ついて寸法精度を求めたところ、フランジ厚さが基準寸
法±0.015mm,全長が基準寸法±0.017mm
という、実施例1の場合と同等の高精度が得られた。な
お、ダイ10を段付き形状とする代わりに、(ト)図の
ように段差部の深さと同じ厚さで、所要の孔を設けた板
状部材12をダイに載せてもよい。この態様は段差部の
深さの変更や調整が容易なことと、工具鋼より安価な鋼
材で済む利点がある。従来、粉末冶金では粉末の成形用
金型の場合と焼結体の再圧用金型の場合を問わず、上パ
ンチはダイに嵌合して粉末や焼結体を圧縮する訳であ
り、それが常識となっている。然るにこの発明では、上
パンチはダイと嵌合せずに焼結体を圧縮する訳で、それ
が従来に無い、この発明の特徴の一つである。
【0017】(実施例3) 前述の実施例1,2が何れ
も、焼結体の全長とフランジ厚さの双方を上パンチによ
る圧縮の1工程で矯正するのに対して、図3に示す方式
は、先ず上パンチでフランジ厚さ,次いで下パンチで全
長と、2工程に分けて個別に矯正するものである。この
方式はダイの形状が図1,図2の何れの場合でも実施可
能であるが、ここでは前者の場合について説明してあ
る。この実施例における押型を実施例1のものと比べる
と、上パンチ30がスペーサー32を具える点とダイ1
0に段差が無い点は共通し、ただ、(チ)図に示すよう
にダイキャビティの深さが(イ)図より深く、下パンチ
20は、フランジをダイ10の上面に密着させて挿入さ
れた焼結体との間に間隔をおいて、その下方に位置して
いる。
【0018】この(チ)図の状態から上パンチ30の下
降を開始すると、先ずその下端面が焼結体に当接して圧
縮する。そして(リ)図のように、スペーサー32がダ
イに当接した時点で上パンチが停止する。この時点で先
ずフランジの厚さが、ダイと上パンチとの間隔によって
所定の寸法に矯正される。次いで下パンチ20を上昇さ
せ、焼結体を下から圧縮する。そして(ヌ)図のよう
に、上パンチとの間隔が所定の値になった(即ち焼結体
の全長が所定の値になった)時点で、下パンチはロック
機構の作用で停止する。あとは上パンチを復帰させ、ロ
ック機構を外して下パンチを上昇させて焼結体をダイか
ら押し出す。前述の各例と同じく同一条件で再圧した焼
結体100個について寸法精度を求めたところ、対象箇
所と時期を分けた再圧によってスプリングバックが軽減
されるためか、フランジ厚さが基準寸法±0.013m
m,全長が基準寸法±0.015mmの好結果が得られ
た。
【0019】(比較例) 次に、カムプレスを用いた従
来の再圧方法の一例を図4について説明する。ダイ10
は型孔に段差のある段付き形状で、図示を省略したプレ
スの架台に固定されている。型孔には下パンチ20が滑
合してダイキャビティを形成し、この下パンチはプレス
のカム機構に駆動されて昇降する。段差部11は焼結体
のフランジ部が余裕をもって収まる深さで、再圧時には
ここに上パンチ30が滑合して焼結体を矯正する。この
上パンチもプレスの別のカム機構に駆動されて昇降す
る。
【0020】(ル)図は焼結体を挿入した再圧開始前の
状態で、焼結体のフランジはダイの段差面11に密着し
ているが、焼結体の下端は、下パンチ20から離れてい
る。この状態からプレスのカム機構を作動させると、上
パンチ30はダイに嵌合して下降し、段差面11との間
で焼結体を圧縮する。そして(ヲ)図のように昇降のス
トロークの下死点で停止する。この下死点は焼結体のフ
ランジが所定の厚さになるようにカム機構を設定して定
められる。一方、下パンチ20は焼結体を押し上げなが
ら上昇し、上パンチ30が下死点に停止している時期に
圧縮ストロークの上死点に達して停止する。この圧縮時
の上死点は、焼結体の全長が所定の値になる(上パンチ
の停止位置または段差面11との間隔が所定の値にな
る)ようにカム機構を設定して定められる。以後は、上
パンチを復帰させて下パンチの押し出し作動に移り、焼
結体を排出して再圧の一サイクルを終了する。
【0021】この様にして上・下のパンチが加圧しつつ
停止した時点で、焼結体のフランジ厚さはダイの段差面
11と上パンチ30との間隔によって、また全長は上パ
ンチと下パンチ20との間隔によって夫々所定の寸法に
矯正される訳である。然るに前述の実施例の場合と同じ
く同一の条件で再圧した焼結体100個について寸法精
度を求めたところ、フランジの厚さは基準寸法±0.0
46mm,全長は基準寸法±0.068mmであった。
この様に寸法精度が低くなる理由は、上パンチの下死
点,下パンチの上死点ともに夫々のカム機構による位置
決めに誤差を伴うことに加えて、押型やプレス自体の剛
性(弾性変形)も焼結体の全長に影響するためと考えら
れる。ちなみに上パンチの停止位置の狂いは即、全長の
狂いを招くことになる。
【0022】これに対して、この発明の場合は圧縮・矯
正時に上パンチがダイと嵌合しない構成で、且つ、両者
の間に插まって所定の間隔を保たせる部材(スペーサー
32およびこれと同等の機能を持つ縁部31,段差部1
1,板状部材12)が両者に近接した位置で作用するた
め、スペーサー類自身の誤差が少ない上に、プレスや押
型の剛性の影響を避けられることによるものと考えられ
る。そして、この様にダイ10の上面や段差面11に対
する上パンチの停止位置が高精度に一定される結果とし
てフランジ厚さはもとより、全長も高い精度を得ること
ができる。
【0023】
【発明の効果】この発明によって、焼結機械部品の寸法
精度を従来のサイジング(再圧)では到達達成できない
レベルまで機械加工によらずに高めることができ、その
結果として、焼結機械部品の適用範囲を拡大することが
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明する図面である。
【図2】この発明の他の実施例を説明する図面である。
【図3】この発明の他の実施例を説明する図面である。
【図4】従来の再圧方法を説明する図面である。
【図5】高い寸法精度を要する焼結機械部品の用途の一
例を説明する図面である。
【符号の説明】
10…ダイ,11…段差部(段差面),20…下パン
チ,30…上パンチ,32…スペーサー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイ(10)とその型孔に嵌合している
    下パンチ(20)とで形成するキャビティーに挿入され
    た焼結体を上パンチ(30)と下パンチとの間で再圧し
    てその寸法を矯正する方法において、キャビティーの深
    さを焼結体の全長よりも浅くし、焼結体をその先端がキ
    ャビティーから突き出している状態に下パンチ(20)
    で支持しておき、外径が型孔径よりも大きい上パンチ
    (30)による圧縮工程での上パンチの下死点を、上パ
    ンチ(30)とダイ(10)との間に所定寸法の位置決
    め部材を插んで一定させることを特徴とする、寸法精度
    の高い焼結機械部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 焼結体がフランジ付き形状の場合におい
    て、キャビティーの深さを、下パンチ(20)で支持さ
    れた焼結体のフランジとダイ(10)の上面との間に隙
    間が生じる深さとし、外径がフランジ径より大きくその
    下端面外周に位置決め部材として環状のスペーサー(3
    2)を具える上パンチ(30)により焼結体のフランジ
    厚さと全長を1工程で矯正する、請求項1に記載の寸法
    精度の高い焼結機械部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 焼結体がフランジ付き形状の場合におい
    て、ダイ(10)の型孔をフランジより大径の段差付き
    型孔とし、焼結体をその先端がキャビティーから突き出
    し、且つフランジとダイの段差面(11)との間に隙間
    がある状態に下パンチ(20)で支持しておき、その外
    径が段差部(11)の径よりも大きい上パンチ(30)
    を用い、ダイの上面から段差面までの深さ自体を位置決
    め部材として機能させて焼結体のフランジ厚さと全長を
    1工程で矯正する、請求項1に記載の寸法精度の高い焼
    結機械部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 ダイ(10)とその型孔に嵌合している
    下パンチ(20)とで形成するキャビティーに挿入され
    たフランジ付きの焼結体を上パンチ(30)と下パンチ
    との間で再圧してその寸法を矯正する方法において、キ
    ャビティーの深さを、ダイの上面にフランジを密着して
    挿入された焼結体と下パンチ(20)との間に間隔が残
    る深さとし、外径がフランジ径よりも大きくその下端面
    外周に位置決め部材として環状のスペーサー(32)を
    具える上パンチ(30)により先ずフランジ厚さを矯正
    した後、下パンチ(20)を所定の位置まで上昇させて
    全長を矯正することを特徴とする、寸法精度の高い焼結
    機械部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 ダイ(10)の型孔が底付き形状で、押
    し出しピン(21)を設けたダイを用いる、請求項1,
    請求項2または請求項3に記載の寸法精度の高い焼結機
    械部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 スペーサー(32)に替えて、上パンチ
    に設けた凹部の縁部(31),ダイに載せた板状部材
    (12),またはダイに設けた段差部(11)の深さ自
    体を上パンチの位置決め部材として機能させる、請求項
    2,請求項3,請求項4または請求項5に記載の寸法精
    度の高い焼結機械部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 ダイ(10)とその型孔に嵌合している
    下パンチ(20)とで形成するキャビティーに挿入され
    た焼結体を上パンチ(30)と下パンチとの間で圧縮し
    てその寸法を矯正するように構成された再圧用押型にお
    いて、ダイはキャビティーの深さを焼結体の全長よりも
    浅く形成し、上パンチはその外径を型孔径よりも大きく
    形成するとともに、上パンチとダイとの間に插まって上
    パンチの下死点を一定させる位置決め部材を具えること
    を特徴とする、寸法精度の高い焼結機械部品の製造装
    置。
  8. 【請求項8】 焼結体がフランジ付き形状の場合におい
    て、キャビティーの深さを、下パンチ(20)で支持さ
    れた焼結体のフランジとダイ(10)の上面との間に隙
    間が生じる深さに形成し、上パンチは外径をフランジ径
    よりも大きく形成するとともにその下端面外周に環状の
    スペーサー(32)を位置決め部材として具える、請求
    項7に記載の寸法精度の高い焼結機械部品の製造装置。
  9. 【請求項9】 焼結体がフランジ付き形状の場合におい
    て、ダイ(10)は型孔をフランジよりも大径の段差付
    き型孔に形成し、上パンチ(30)は外径を型孔の段差
    部(11)の径よりも大きく形成するとともに、キャビ
    ティーの深さは、下パンチ(20)に支持された焼結体
    の先端がキャビティーから突き出し、且つフランジとダ
    イの段差面(11)との間に隙間がある深さに形成し
    た、請求項7に記載の寸法精度の高い焼結機械部品の製
    造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1302880C (zh) * 2004-03-25 2007-03-07 日本核燃料循环开发机构 粉末压实设备

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