JP2003265624A - 心外膜面アプローチ式心筋電極 - Google Patents

心外膜面アプローチ式心筋電極

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JP2003265624A
JP2003265624A JP2002067433A JP2002067433A JP2003265624A JP 2003265624 A JP2003265624 A JP 2003265624A JP 2002067433 A JP2002067433 A JP 2002067433A JP 2002067433 A JP2002067433 A JP 2002067433A JP 2003265624 A JP2003265624 A JP 2003265624A
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JP
Japan
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electrode
needle
spring
epicardium
myocardial
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Masayoshi Yokoyama
正義 横山
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NIPPON SOGO IGAKU KENKYUSHO KK
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NIPPON SOGO IGAKU KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 心内膜電極使用に伴う感染症や心不全の恐れ
を回避し、心外膜側より心筋に接続することができ、単
一でもマルチサイトでもペーシングが可能で、かつ構造
が極めて簡単な新規心外膜面アプローチ式心筋電極の提
供。 【解決手段】 (A)弾力をもつU字状バネ部1と、
(B)バネ部1のそれぞれの先端にバネ部に対してほぼ
直角方向に設けられた抜け落ち防止用凸部をもつ針状電
極部2、2′、(C)針部の針と反対側の先端またはそ
の近傍に設けられた摘み部3、3′、とを有することを
特徴とする心外膜面アプローチ式心筋電極。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な心外膜電極
に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでは、ペースメーカーリードを静
脈内から右心室心尖(または右心房右心耳)に挿入して
いた〔図1(A)、(B)参照〕。この手術は心尖部の
構造がリード先端をとり込むのに適した構造になってい
ることもあってリードが抜けにくく〔図1(B)参
照〕、操作も容易で30分以内に終了するため、ペース
メーカー手術の95%以上はこの方法で行われている。
【0003】この方法はリードと血液が接しているの
で、細菌感染が生じると発熱し、患者は敗血症の状態と
なり重篤となることがある。また右心室にリードを挿入
するためには三尖弁を通過しなければならないが、これ
が原因で三尖弁閉鎖不全症が生じることがあり、このた
めに心不全をおこす患者もいる。また、リードを挿入し
た静脈が閉塞してしまうことも多い。
【0004】しかし、近年になって、右心室流出路ペー
シングが心不全の治療に有効であるという発表や、左心
室、右心室を同時にペーシングすると、心不全の治療に
なるという発表が目立つようになってきた。このよう
に、左心室と右心室を同時にペーシングしたり、心尖部
と心基部を同時にペーシングしたりするときは、どうし
ても心外面からペーシングする方が容易であり、合併症
が少ない。
【0005】ところが、これまで簡単に縫着できる心筋
電極がなかったこと、内視鏡のレベルが充分でなかった
ため胸壁を大きく切開しないと心筋電極装着ができなか
ったことなどのために、ほとんどの患者に「心内膜電
極」を使用してきた。しかし、これからは、multi
−site pacingといわれるように、複数点か
ら心筋を刺激する方法が推奨されるようになってきた。
また、植込み除細動器を使用する場合、この電極が大き
いので、心内膜面に挿入する手段より、心外膜面に装着
固定する手段の方が安全で合併症が少ないと考えられ
る。
【0006】これまでにも、心外膜面に電極をセットす
る方法は使用されてはきている。しかし、それは、血管
が細くてリードを挿入できない場合とか、心臓部位の手
術中の患者にほゞ限られていた。この場合は、心外膜に
ペースメーカー電極を縫着する〔図2(A)、(B)参
照〕方法と縫着をしないで電極を図3に示すようにコル
クの栓ぬきのような構造の電極を心外膜にねじ込んで固
定する方法が知られている。
【0007】前記後者の方法では、電極をねじ込むため
にはヘッドを回転するしか方法がないため、回転による
電極先端部が心筋内に侵入する深さにはおのずと制限あ
り、充分な深さまで侵入させることができないうえ、ね
じれ歪によりリード線が元に戻ろうとする傾向がある。
そのため手術中あるいは手術後、電極先端部が図4に示
すように次第に上に浮いてきて、ついには心筋や心外膜
と絶縁状態になってしまうことがある。
【0008】一方では内視鏡手術の器具の進歩が著し
く、心臓外部の皮膚をほんの2〜3cm切開し、胸壁に
作った小さな穴(ポート)を通して、心外膜周辺の手術
が簡便に行える環境が整ってきている。そのためペーシ
ング部位として心外膜が大へん注目される状況に至って
いる。
【0009】そこで、本発明者は、特願平11−266
347号出願において心内膜電極使用に伴う感染症や心
不全の恐れを回避し、心外膜側より心筋に接続して簡単
には抜け出すことがなく、またmulti−site
pacingも可能な心外膜面アプローチ式心筋電極と
して、電極とは別個に固定用針(例えば図5参照)を設
けたことを特徴とする心外膜面アプローチ式心筋電極を
提案した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、本発
明者の先の提案よりもっと簡単な構造の心外膜面アプロ
ーチ式心筋電極を提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、(A)
弾力をもつU字状バネ部と、(B)バネ部のそれぞれの
先端にバネ部に対してほぼ直角方向に設けられた抜け落
ち防止用凸部をもつ針状電極部、(C)針部の針と反対
側の先端またはその近傍に設けられた摘み部、とを有す
ることを特徴とする心外膜面アプローチ式心筋電極に関
する。本発明の第2は、(A)弾力をもつU字状バネ部
と、(B)バネ部のそれぞれの先端にバネ部に対してほ
ぼ直角方向に設けられた抜け落ち防止用凸部をもつ針状
電極部、(C)針部の針と反対側の先端またはその近傍
に設けられた摘み部および(D)前記(A)のバネ部と
前記(B)の針状電極との間または前記(A)のバネ部
内に設けられた絶縁部、とを有することを特徴とする心
外膜面アプローチ式心筋電極に関する。
【0012】本発明は、前記構造を有するので、例えば
図9に示すように前記(C)の摘み部3、3′を適宜な
挟持部5をもつ電極刺入手段により挟持して胸壁に作っ
た小さな穴(ポート)を通して、心外膜の所定箇所に本
発明の心筋電極の針状電極部2、2′を刺し込み、所定
の深さまで刺し込んだら、前記電極刺入手段の挟持部5
を開放して電極刺入手段を引き出すと、図10にみられ
るように、前記(A)のバネ部の作用で針状電極部2と
2′はそれぞれが遠ざかる方向に移動する。
【0013】本発明のようなバネ部がないと、針状電極
部2、2′を心筋中に刺し込んだとき、針状電極部2、
2′とその返し4、4′によって破壊された心筋組織が
充分針状電極を保持しきれず、刺し込んだ方向に押出さ
れてしまう傾向があるが、本発明のようにバネ部が設け
られていると、バネ部の作用により、針状電極部2、
2′は差し込んだ部位とは異なった心筋組織内に移動す
るため、移動して定着した箇所の心筋の損傷程度は針状
電極部を刺し込んだ部分の損傷程度より軽いので、心筋
の針状電極保持力が高く、針状電極部が抜け難くなると
いう効果が得られるのである。とくに返し4、4′の部
分がバネによって針状電極が移動する方向に向って突出
している場合は、返し4、4′の上側に当る心筋組織は
全く損傷していないので、とくに保持力が大きい。
【0014】したがって、返し4、4′の方向は、ほぼ
電極が移動する方向に向っていることが好ましい。
【0015】本発明においては、摘み部はいろいろの場
所に設けることができる。代表的な態様は図6〜8に示
す。とりわけバネの力に抗して電極間距離を狭めた状態
で刺し込み、バネの力で電極間距離を広げるという本発
明の装置の働きを均一なものとするためには、図6のよ
うなタイプのものが好ましい。このようなタイプの場合
には、針状電極部と摘み部との垂直方向の間隔を適切な
ものとして、バネの力により針状電極部が心筋内を移動
する距離を好適な範囲におさめることができる。
【0016】本発明においては、2つの針状電極部は、
同一極性、すなわち、陽極と陰極あるいは陰極と陰極で
もよいが、バネ部と針状電極部の間またはバネ部内のい
ずれかの箇所を電気的絶縁部として一方の針状電極部を
陽極とし、他方の針状電極部を陰極とすることもでき
る。本発明の電極はペースメーカーや植込式除細動器な
どの電極として有用である。本発明の電極をペースメー
カーに使用する場合について説明すると、絶縁部がない
単極式の場合は心臓側がマイナスで、ペースメーカー側
がプラスであり、双極式の場合はプラス極もマイナス極
も心臓側についていることになる。ヨーロッパでは主に
単極式であり、アメリカでは主に双極式である。
【0017】本発明におけるバネ部、針状電極部および
摘み部は同一材料を使用することができるが、バネ部の
みを別材料とすることもできる。これらの材料としては
生体に毒性がないものであることは当然であるが、すく
なくとも針状電極部は当然導電性であることが必要であ
る。これらの代表的材料としては、各種ステンレス鋼、
白金、イリジウムなどを挙げることができる。
【0018】前記絶縁部としては、各種のゴムや合成樹
脂などを使用することができる。
【0019】図6〜10では、折り曲げ部分や摘み部の
端部は鋭角に画かれているが、このような部分は心筋を
傷つける恐れを少なくするため、Rをつけることが好ま
しい。また、バネ部、針状電極部、摘み部は平板状に画
かれているが、これらの部分も断面が比較的円形や楕円
形のように周辺の生体組織を痛めないようなものとする
ことが好ましい。
【0020】前記針状電極部の長さは、患者の心臓表面
の脂肪のつき具合や心臓への刺し込む部位などによって
変化するが、平均的には5mm前後である。針状電極部
2と2′との間の距離は2〜10mm程度であり、必要
な電極間距離になるようバネの強さを選定することが好
ましい。
【0021】本発明の心筋電極は、ペースメーカー用の
電極や植込み式除細動器用電極などとして有用である。
また、本発明の心筋電極は、1箇所のみからのペーシン
グのため、あるいは2箇所以上の場合からのペーシング
のため、すなわちマルチ−サイト−ペーシングのために
も使用できる。
【0022】
【発明の効果】本発明により、心内膜電極使用に伴う感
染症や心不全の恐れを回避し、心外膜側より心筋に接続
することができ、単一でもマルチサイトでもペーシング
が可能で、かつ構造が極めて簡単な新規心外膜面アプロ
ーチ式心筋電極を提供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、従来型のペースメーカーの固定方法
を示すモデル図であり、ペースメーカーのリードが静脈
内を通って右心室心尖にいたり、そこに電極が固定され
ている態様を示す図であり、(B)は(A)の右心室部
分の拡大図である。
【図2】(A)は、従来型のペースメーカーを心外膜表
面に固定する態様を示すモデル図であり、(B)はその
拡大図で、心外膜表面において電極部が縫合により心外
膜に固定している状態を示すモデル図である。
【図3】従来型の、縫合によらないで心外膜表面にペー
スメーカーの電極を固定するための電極部分を示す側面
図である。
【図4】電極が浮き上りつつある様子を示すモデル図で
ある。
【図5】本出願人の先願発明の一具体例を示すものであ
り、電極部を心外膜表面からセットした態様を示すモデ
ル図である。
【図6】本発明の心外膜面アプローチ式心筋電極の1構
造例を示す斜視図である。
【図7】本発明の心外膜面アプローチ式心筋電極の他の
1構造例を示す斜視図である。
【図8】本発明の心外膜面アプローチ式心筋電極のもう
1つの構造例を示す斜視図である。
【図9】図6のタイプの本発明にかかる心外膜面アプロ
ーチ式心筋電極を挟持部5をもつ電極刺入手段によって
心筋内に刺し込んだ状態を示す斜視図である。
【図10】図9の状態で刺し込まれた段階で電極刺入手
段の挟持部5の挟持を開放することによりバネ部1の作
用により針状電極部2、2′の間隔が広がった状態を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 バネ部 2 一方の針状電極部 2′ 他方の針状電極部 3 一方の摘み部 3′ 他方の摘み部 4 一方の針状電極部の返し 4′ 他方の針状電極部の返し 5 電極刺入手段の挟持部 6 リード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)弾力をもつU字状バネ部と、
    (B)バネ部のそれぞれの先端にバネ部に対してほぼ直
    角方向に設けられた抜け落ち防止用凸部をもつ針状電極
    部、(C)針部の針と反対側の先端またはその近傍に設
    けられた摘み部、とを有することを特徴とする心外膜面
    アプローチ式心筋電極。
  2. 【請求項2】 (A)弾力をもつU字状バネ部と、
    (B)バネ部のそれぞれの先端にバネ部に対してほぼ直
    角方向に設けられた抜け落ち防止用凸部をもつ針状電極
    部、(C)針部の針と反対側の先端またはその近傍に設
    けられた摘み部および(D)前記(A)のバネ部と前記
    (B)の針状電極との間または前記(A)のバネ部内に
    設けられた絶縁部、とを有することを特徴とする心外膜
    面アプローチ式心筋電極。
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