JP2003265197A - 環境試料の石油分解能力の予測法 - Google Patents

環境試料の石油分解能力の予測法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境試料における石油分解能力を速やかに予
測できる手段を提供する。 【解決手段】 環境試料を石油系炭化水素存在下に培養
して、環境試料中に存在する石油系炭化水素の分解に応
じた微生物群集を形成させ、該環境試料に形成された微
生物群集内の石油分解微生物由来の遺伝子を検出するこ
とを特徴とする環境試料の石油分解能力予測法。該環境
試料に微生物群集の形成を促進する物質を添加するとと
もに分解し易い石油の炭化水素を添加して培養を行うこ
とが好ましく、また微生物群集の形成が促進される条件
に保持して培養を行うことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油類に汚染され
た土壌、河川水、地下水などの微生物浄化(バイオレメ
ディエーション)において、汚染環境試料の有する石油
分解能力の予測法に関する。
【0002】
【従来の技術】石油類による環境汚染は、船舶事故等に
よる原油あるいは燃料油の流出による広域の海洋汚染が
良く知られているが、陸上においてもパイプラインの破
損や貯蔵タンクからの漏洩、汚染廃水の排出等により土
壊、河川水、地下水などが汚染された例が数多く報告さ
れている。諸外国では石油汚染が土壌・地下水汚染の大
きな原因となっており、アメリカでは有機化合物による
土壌・地下水汚染の約80%が石油由来のものであるこ
とが報告されている(日本地盤環境浄化推進協議会監
修:土壌・地下水汚染の実態とその対策、オーム社出
版、p.28、2000)。
【0003】近年、種々の有害物質による土壌、河川
水、地下水などの環境汚染を浄化する技術が開発されて
きた。微生物による浄化法では分解できる物質の種類や
濃度が限定されるものの、常温・常圧の穏やかな条件下
で、対象汚染物質を無害な化合物にまで分解できるた
め、他の物理化学的な浄化法と比較して低コストで環境
に優しい浄化方法として注目されている。
【0004】微生物による浄化法としては浄化対象の環
境中に存在している土着の微生物群を利用する方法(バ
イオスティミュレーション)が用いられるが、土着の微
生物群のなかに汚染物質分解菌が存在しない場合は、分
解菌を添加する方法(バイオオーグメンテーション)が
用いられる。微生物による浄化法を適用する際には、対
象とする汚染環境中から土壌や水などの試料を採取し、
土着の微生物を利用するバイオスティミュレーションを
前提とした分解実験(トリータビリティ試験)を行う。
すなわち、採取した環境試料に適正量の栄養塩類や必要
に応じて炭素源を添加し、実際の施工時に近い環境条件
で培養し、土着微生物群による汚染物質の分解性を確認
するものであるが、石油系の物質は、難分解性物質であ
るため、そのトリータビリティ試験に5から6週間以上
あるいは数ヶ月を要していた。
【0005】さらに、石油類はその構成成分が多岐にわ
たり(Wang, Z., M. Fingas, and L. Ken: J. Chromato
gr. Sci., 32, 367, 1994)、その組成は汚染サイトに
よって大きく異なることが特徴である。つまり、調査対
象の試料に含まれる石油成分や濃度が一定でないため、
石油分解細菌が利用可能な石油成分が十分含まれない場
合があり、例え浄化対象の試料中に石油構成成分を資化
できる石油分解微生物が存在する場合でも、試料の土着
微生物の石油分解能が低いと誤認する場合があった。ま
た、環境試料が石油系炭化水素以外の易微生物分解性有
機物を多く含む場合もある。このような場合、試験対象
の環境サンプルに微生物の増殖に必要な、窒素源、リン
源を加えて培養を行っても、必ずしも石油汚染の浄化に
有用な微生物を増殖させられないため、最適な施工法の
選択が困難であった。さらに、試料中に有用な土着分解
微生物が存在しない場合には、その分解能の判定に長期
間を要することは言うまでもない。
【0006】近年、分子生物学的な解析手法の発達によ
り、環境試料中の遺伝子を調べることにより、短時間で
環境試料中の微生物群集構造を把握する方法が開発され
てきた(Amann, R.I., Ludwig, W., and Schleifer, K.
H.(1995). Phylogenetic identification and in situ
detection of individual microbial cells withoutcul
tivation ,Microbiol Rev. 59: 143-169)。しかしなが
ら、前述のように石油構成成分が多岐に渡っているた
め、石油分解微生物群集においては個々の石油構成成分
に対応する分解微生物の割合が小さいうえに多種類にわ
たる可能性が高く、その検出能の限界ゆえ、遺伝子解析
によっても必ずしも検出できるとは限らないという問題
があった(Kasai、Y., Kishira, H., Syutsubo, K., and
Harayama, S., Molecular detection of marine bacter
ial populations on beaches contaminated by the Nak
hodka tanker oil-spill accident.. Environ Microbio
lvol.3 (4), 246〜255、2001)。また、様々な有機物を多
く含む土壌などの環境試料の場合、土着の細菌数は10
8/gから1010/g程度と非常に多いため(Bitton,
G. and Gerba, C.P.: Groundwater Pollution Microbio
logy, John Wiley& Sons, New York, p.23, 1984)、石
油分解に関与しない土着の細菌数が少ない試料と比較し
て、石油分解微生物由来の遺伝子の検出は更に困難であ
る。
【0007】石油汚染試料(土壌)に窒素、リンを加え
た培養体を作成し、その試料中に存在する微生物群集の
遺伝子を解析することで、石油分解に関与する微生物を
同定しようとする試みも行なわれている(高畑陽、大場
美保、鈴木朝香、帆秋利洋、DGGE法による石油汚染
土壌中の菌相解析、日本水環境学会年会講演集、199
9、p412)。しかしながら、既存技術では、試料
(土壌)に予め含まれる石油成分を石油分解微生物の炭
素源として用いるために、試料によっては、含まれる石
油の構成成分と濃度が異なり、必ずしも石油分解微生物
の増殖を促進するために十分な質と量の石油系炭化水素
を供給できるとは限らなかった。その結果、環境試料に
含まれる易分解性の有機物を資化する細菌が優占的に増
殖してしまい、石油分解微生物由来の遺伝子の存在量
が、相対的に分子生物学的な手法による検出限界以下程
度までしか維持できず、試料中の石油分解微生物の存在
を確認することが難しかった。また、前述したように石
油の構成成分は多岐に渡っており、成分によって分解で
きる微生物群が異なる。既存技術では、試料によって石
油汚染の状況、換言すれば石油系炭化水素の組成や濃度
が大きく異なるため、微生物群集構造解析の結果、同定
された微生物が、どの石油構成成分を資化するのかを判
定することが困難であった。
【0008】さらに、石油系炭化水素は、殆どが非水溶
性の物質で構成されているため、石油分解微生物の増殖
促進のためには、試料中に存在する石油分解微生物と石
油の接触効率を高めることが必要である。既存技術で
は、土壌に少量の水分(5%(w/w))を加え、1日
に1回程度の手動による攪拌を行うのみであり、試料
(土壌)内に存在する石油と分解微生物との接触が不十
分であり、石油分解微生物の増殖促進効果が著しく低か
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】石油によって汚染され
た土壌、河川水、地下水等の環境試料中に存在する石油
分解微生物の増殖を高度に促進させ、得られた石油分解
集積培養体に存在する石油分解微生物由来の遺伝子を解
析、検出することで、石油汚染が起こった際の環境試料
土着の微生物による石油汚染浄化能を短期間で予測する
ことが出来る。本発明の目的は、環境試料中に存在する
微生物を起源とした高度石油分解集積培養体を迅速に作
成し、石油分解微生物由来の遺伝子を解析、検出するこ
とで、環境試料の石油分解能力の予測の手段を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究を行った結果、環境試料中
の石油分解微生物を迅速に培養促進可能な培養条件、お
よび試料の石油分解能と集積培養体に存在する石油分解
微生物由来の遺伝子との関連を明らかにし、本発明を完
成させた。即ち、本発明は環境試料中に存在する石油系
炭化水素存在下で形成される微生物群集内の石油分解微
生物由来の遺伝子を検出することを特徴とする環境試料
の石油分解能力予測法である。また、本発明は、環境試
料に窒素源及びリン源の添加を行って石油分解集積培養
体を作成し、その試料中石油分解微生物由来の遺伝子を
検出することを特徴とする石油分解能力予測法である。
更に、本発明は環境試料に窒素源及びリン源とともに石
油系炭化水素を添加して、石油分解集積培養体を作成
し、その試料中石油分解微生物由来の遺伝子を検出する
ことを特徴とする環境試料の石油分解能力予測法であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の環境試料の石油分解能力
予測法は、環境試料に窒素源、リン源あるいは石油系炭
化水素を添加して石油分解集積培養体を作成し、その試
料中石油分解微生物由来の遺伝子を検出することを特徴
とするものである。以下に本発明の実施の形態について
詳しく述べる。
【0012】環境試料中で石油系炭化水素汚染に応じて
形成される微生物群集を得るためには、当該環境試料
が、予め石油類で汚染された不飽和土壌の場合のよう
に、単に水を添加して培養するだけでよい場合もある
が、一般的には微生物の増殖を促進させるために水のほ
かに窒素源、リン源、を添加して好気条件下で培養す
る。また、石油汚染されていない或いは石油汚染濃度の
低い試料や、石油系炭化水素以外の有機物を多量に含む
試料については、石油系の炭化水素の添加も行うことが
望ましい。
【0013】石油分解微生物の増殖促進のために、調査
対象試料が不飽和土壌などの含水率が低いサンプルであ
る場合、適切量の水分を添加することが望ましい。水分
は、少なくとも試料が飽和状態になるように添加し、添
加量としては、試料の重量の0.5〜1000倍量を添
加するのが好ましく、試料重量の1〜100倍量を添加
するのが更に好ましい。当該環境試料が河川水、地下水
等のように水分が十分にある場合は、あえて水を添加す
る必要はない。添加する水は、試料の遺伝子解析に影響
を及ぼさない様に滅菌水を用いることが望ましい。ま
た、酸素供給不足の防止、土着微生物と石油系炭化水素
の接触効率の向上、換言すれば石油分解微生物の増殖促
進のために、振とう培養、旋回培養あるいはこれに准ず
る方法で攪拌培養を行なうことが好ましい。攪拌の強度
としては、30〜300rpmとするのが好ましく、1
00〜200rpmとするのが更に好ましい。培養期間
としては、3から30日間、好ましくは7から14日間
とし、また、培養の温度としては、10℃から40℃が
好ましく、15℃から35℃に設定するのが更に好まし
い。また、試料のpHが中性域でない場合、振とう培養
を行う際にpHを中性域に調節することが望ましい。
【0014】添加する窒素源としては、無機性の窒素化
合物、例えば塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リ
ン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸第一鉄アン
モニウムなどを使用することが望ましいが、その他の無
機アンモニウム化合物を利用しても良い。また、イソブ
チルアルデヒド縮合尿素、ホルムアルデヒド加工尿素な
どを含有する農業用の肥料を用いても良い。堆肥、ペプ
トン、酵母エキス、コーンスティープリカー、肉エキス
等の有機性の窒素源を使用することも出来るが、それら
に含まれる有機物を炭素源として利用する微生物が増殖
することが考えられるため、実際の使用に当たっては無
機性の窒素源を用いることが望ましい。窒素源の添加量
は、汚染物質である石油系炭化水素の炭素源濃度に依存
するが、その濃度が0.1〜1000mg−N/Lにな
るように添加するのが好ましく、1〜200mg−N/
Lになるように添加するのが更に好ましい。
【0015】添加するリン源としては、無機性のリン化
合物、例えばリン酸カリウム、リン酸マグネシウム、リ
ン酸アンモニウム、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウ
ムなど使用することが望ましいが、その他の無機リン酸
化合物を利用しても良い。また、リン酸二石灰、リン酸
苦土(リン酸マグネシア)などを含有する農業用の肥料
を用いても良い。堆肥、ペプトン、酵母エキス、コーン
スティープリカー、肉エキス等の有機性のリン源を使用
することも出来るが、実際の使用に当たっては無機性の
リン源を用いることが望ましい。リン源の添加量は、そ
の濃度が0.1〜1000mg−P/Lになるように添
加するのが好ましく、0.2〜50mg−P/Lになる
ように添加するのが更に好ましい。
【0016】添加する石油系炭化水素としては、石油の
主成分であるアルカンや多環芳香族炭化水素を用いるこ
とが好ましい。アルカンや多環芳香族炭化水素を単独で
添加しても良いし、複数の化合物を同時に添加しても良
い。また、複数のアルカンや多環芳香族炭化水素を多く
含む原油、重油、あるいは脂肪族炭化水素を中心とした
軽質分を加熱除去した原油(weathered crude oil、以
下w.oilと示す)、更に原油を薄層クロマトなどに
より分画した飽和画分、芳香族画分なども用いることが
できる。また複数のアルカン類を多く含むガソリン、軽
油、灯油を添加しても良い。
【0017】しかしながら、アルカン、多環芳香族炭化
水素などの複合物である原油、w.oilなどを環境試
料に添加した場合、易分解性のアルカンを分解する微生
物の増殖が極めて速く、結果的に多環芳香族炭化水素分
解菌の増殖が抑制される場合がある(珠坪一晃、瀧寛
則、原山重明、流出油の微生物分解に及ぼす無機栄養塩
濃度の影響、日本水環境学会年会講演集、2000、
p.533)。この場合、多環芳香族炭化水素のみを炭
素源として添加する培養系を別途作成することが望まし
い。これらの石油系炭化水素の添加量は、その濃度が1
0〜10,000mg/Lになるように添加するのが好
ましく、50〜5,000mg/Lになるように添加す
るのが更に好ましい。
【0018】アルカンとしては直鎖の炭素数10から3
6までのノルマルアルカンを使用することが好ましい
が、他の炭素数のアルカンや、側鎖を持ったブランチド
アルカン類、環状のシクロアルカン類なども使用するこ
とが出来る。多環芳香族炭化水素としては、ナフタレ
ン、フルオレン、フェナントレン、アントラセン、ジベ
ンゾチオフェン、ピレン、ベンツピレン等の2環から5
環までの石油に比較的多く含まれる化合物を用いること
が好ましく、またこれらの化合物の異性体を使用しても
良い。
【0019】上記の方法で培養を行った集積培養体より
遺伝子を抽出し、遺伝子に基づいた微生物群集構造解析
を行い、その中に含まれる石油分解微生物由来の遺伝子
を同定、検出することにより、環境試料中に存在する士
着の微生物による石油汚染浄化能を予測することが出来
る。環境試料および培養試料からの遺伝子の抽出法とし
ては定法(Marmur, J. (1961) A Procedure for the is
olation of deoxyribonucleic acid from microorganis
ms. J. Mol. Biol. 3:208〜218.)を用いることができ
るが、それ以外の方法を用いても良い。
【0020】環境試料中の微生物群集構造解析を行って
石油分解細菌の存在を検出するためには、まず大凡の微
生物の遺伝子を増幅可能なユニバーサルプライマーを用
いたPCR反応(polymerase chain reaction、中山広
樹、細胞工学別冊バイオ実験イラストレイテッド3、秀
潤社、1996)を行い、試料より抽出した微生物の遺
伝子(例えば16S rDNA遺伝子など)を増幅させ
る。増幅された様々な微生物由来の遺伝子の混合物を、
変成剤濃度勾配ゲル電気泳動法(Denaturing gradient
gel electrophoresis: DGGE法、Muyzer G., S. Hottent
rager, A. Teske, and C. Wawer Denaturing gradient
gel electrophoresis of PCR-amplified16S rDNA-A new
molecular approach to analyze the genetic diversi
ty of mixed microbial communities Molecular Microb
ial Ecology Manual 3.4.4.:1〜23, 1996)あるいは、
クローニング法(中山広樹、細胞工学別冊バイオ実験イ
ラストレイテッド4、秀潤社、1996)によって分離
する。分離された遺伝子の配列をDNA sequencerにより
決定し、GenBank (Benson DA. Karsch-Mizrachi I,Lipm
an DJ, Ostell J. Rapp BA, Wheeler DL., GenBank, Nu
cleic Acids Res 2000 Jan 1, 28(1) 15〜8)などのデ
ータベースに登録されている遺伝子情報と比較すること
により、石油分解微生物の存在を同定、検出できる。
【0021】また、石油分解能を持つことが知られてい
る微生物の特異的遺伝子配列を基に特異性の高いPCR
プライマーを設計し、PCR産物が得られるか否かによ
って、石油分解微生物の存在を検出することも出来る。
定量的なPCR法としては、競合的PCR法(中山広
樹、細胞工学別冊バイオ実験イラストレイテッド3、秀
潤社、1996)、カイネティックスを利用する方法
(中山広樹、細胞工学別冊バイオ実験イラストレイテッ
ド3、秀潤社、1996)、リアルタイムPCR法(Ta
q Man PCR、ライトサイクラー等、磯野一宏、臨床病
理、45、p218、1997)等を用いることが出来
るが、これ以外の手法を用いても良い。特異性の高いP
CRプライマーを設計するために使うことができる遺伝
子として、リボソーマルDNA(rDNA)やジャイレ
ースβサブユニットをコードするDNA(gyrB D
NA)、アルカンや多環芳香族炭化水素あるいはそれら
の分解中間代謝産物の分解酵素に関する機能遺伝子など
をあげることが出来る。石油分解酵素に関する機能遺伝
子としては、アルカンモノオキシゲナーゼ(alkA,
alkB)、ナフタレンジオキシゲナーゼ(nah
A)、カテコール2,3ジオキシゲナーゼ(nahA)
などを例示することが出来るが、これ以外のアルカン、
多環芳香族炭化水素、あるいはそれらの物質の分解代謝
産物の分解に関与する遺伝子を検出対象としても良い。
【0022】更に石油分解微生物に関する遺伝子の検出
は、ハイブリダイゼーション法によっても行うことが出
来る。すなわち石油分解微生物由来の特異的遺伝子に特
異性の高いDNAプローブを設計し、このDNAを放射
性同位元素、蛍光色素等で標識した後、環境試料より抽
出した遺伝子あるいは、環境試料中の微生物細胞に存在
する遺伝子とのハイブリダイゼーション(雑種形成)を
行うことにより、目的の遺伝子あるいは細胞を検出する
方法である(Amann, R. I., Binder, B.J., Olson, R.
J., Chisholm, S.W., Devereux, R., and Stahl, D.A.,
Combination of16S rRNA-targeted oligonucleotide p
robes with flow cytometry for analyzing mixed micr
obial population. Appl Environ Microbiol 56:1919〜
1925, 1990, Amann, R.I., In situ identification of
microorganisms by whole cellhybridization with rR
NA-targeted nucleic acid probes. In Molecular Micr
obial Ecology Manual, Kluwer academic publishers,
3.3.6: 1-15, 1995)。特異性の高いDNAプローブを設
計するために使うことができる遺伝子として、リボソー
マルDNA(rDNA)やジャイレースβサブユニット
をコードするDNA(gyrB DNA)、アルカンや
多環芳香族炭化水素あるいはそれらの分解中間代謝産物
の分解酵素に関する機能遺伝子などを挙げることが出来
る。
【0023】また、T−RFLP法(Terminal Restric
tion Fragment Patterns, Kitts CL., Terminal restri
ction fragment patterns : a tool for comparing mic
robial communities and assessing community dynamic
s. Curr Issues Intest Microbiol 2001 Mar; 2(1).17-
25)によっても、石油分解微生物に関する遺伝子の検出
が可能である。この方法では、まずフォワードあるいは
リバースのどちらかのプライマーに蛍光色素を標識し、
それらを用いたPCR反応(Polymerase chainreactio
n、中山広樹、細胞工学別冊バイオ実験イラストレイテ
ッド3、秀潤社、1996)を行って、試料より抽出し
た微生物の遺伝子(例えば16S rDNA遺伝子な
ど)を増幅させる。その後、PCRによって増幅された
様々な微生物由来の遺伝子の混合物を、特異的な遺伝子
配列を切断する制限酵素で処理する。この処理によっ
て、片側に蛍光色素が付加された状態の様々な長さの遺
伝子断片(terminal restriction fragment)が出来
る。この制限酵素処理されたPCR増幅産物をDNA
seqencer などで電気泳動し、蛍光色素が付加されたP
CR産物の長さをパターン化することで、特異的な配列
を持つ石油分解細菌由来の遺伝子を検出できる。
【0024】
【実施例】本発明の実施例を以下に示すが、本発明の実
施の形態は、これに限定されることはない。
【0025】〔実施例1〕 石油汚染土壌の石油分解能
力の診断 環境試料を起源とする微生物群集による石油分解集積培
養体を作成し、石油分解微生物由来の遺伝子の同定、検
出により、環境試料の石油分解能力の予測が可能かを調
査するために、2種の履歴の異なる石油汚染土壌(I、
II)を用いた石油分解集積培養体を作成し、各土壌の石
油分解能の調査と土壌中の微生物群集構造の解析を行っ
た。
【0026】石油分解集積培養体の作成には、減菌処理
した容量50mLのガラス製遠沈管を用い、遠沈管内に
は2gの各試験土壌を投入した。試験土壌の石油濃度
は、約0.1〜1.5mg/g、含水率は15〜19%
であり、石油、水分共に石油微生物の増殖には不十分な
レベルであった。そこで、土着の石油分解細菌の増殖を
促すために、10mLの滅菌水とn−アルカンを豊富に
含む原油(予め熱処理して揮発成分を除去した原油、以
下「w.oil」という)、あるいは多環芳香族炭化水
素のC0−フェナントレン(以下、フェナントレンとす
る)を10mg(5mg/g)上記のガラス製遠沈管に
加えた。更に、窒素源として塩化アンモニウム(35m
g−N/L)、リン源としてリン酸水素二ナトリウム
(10mg−P/L)を添加し、28℃温度条件下で1
週間振とう培養(130rpm)を行った。
【0027】また、対照系として炭素源(W.oil、
フェナントレン)の添加を行わない系列も設けた。試験
対象の各土壌、また分解実験終了時の集積培養土壌サン
プルより遺伝子を抽出し、細菌の16S rDNA遺伝
子を標的にしたPCR法による遺伝子増幅、増幅した遺
伝子混合物のDGGE法(変性剤濃度勾配ゲル電気泳動
法)による分離とパターン化、分離した微生物遺伝子
(DNAバンド)の遺伝子配列の決定を行い、微生物群
集内に存在する微生物群を同定した。また、石油分解集
積培養実験における石油分解の様相を調査するために、
培養実験終了時に培養液中から有機溶媒を用いた石油成
分の抽出を行いGC−MS(ガスクロマトグラフ質量分
析計)による分析を行った。
【0028】図1には、各培養条件下で得られた集積培
養体の微生物群集の構造をPCR法およびDGGE法に
より解析した結果を示した。レーン1から4はI土壌お
よびその集積培養体より得られたDNAを鋳型としたP
CR増幅産物の泳動結果を、レーン5から8はII土壌お
よびその集積培養体のPCR増幅産物の泳動結果を示し
ている。それぞれレーン1、5は供試土壌、レーン2,
6は石油系炭化水素を添加しない対照系、レーン3,7
はw.oil添加集積培養体、レーン4,8はフェナン
トレン添加集積培養体より得られたPCR増幅産物の泳
動結果である。また、レーン9,10は、土壌I、IIよ
り単離した石油分解細菌より得られたPCR増幅産物
(以下、単に試料の名前で表示する)の泳動結果であ
る。DGGE法では、試料中の微生物群の存在をDNA
バンドとして示すことが出来る。これより、I、II土壌
それぞれで得られた強いシグナルのバンド(存在率の多
い微生物)に共通性は見られず、土壌によって異なる微
生物が存在していることが分かった。一方、同一の土壌
サンプルで、添加する炭素源などの培養条件が異なる場
合においては、幾つかの強いシグナルのバンド(微生物
群)の一致がみられた(バンドA、B、D)。これらの
バンドの遺伝子配列を決定したところ、大部分が石油分
解に直接関与しないと思われる細菌(バンドA、E)、
あるいは石油汚染土壌中への存在が報告されており、石
油系炭化水素分解能は不明であるが、その分解中間代謝
物を資化すると推定される細菌群(バンドB、C、D)
に近縁なものであった。
【0029】土壌自体(レーン1、5)あるいは土壌に
水と窒素源、リン源を加えて培養を行った対照系(レー
ン2、6)で検出された主なバンド(微生物)の遺伝子
配列を決定したが、石油分解微生物の存在は確認できな
かった。これは、試験土壌の石油汚染濃度が低いため、
石油を資化する微生物の増殖が促進されなかったためと
考えられる。それに対して、土壌にw.oilあるいは
フェナントレンを添加した系列(レーン3,6)では、
石油分解菌の遺伝子が検出できた(バンドF,G)。ま
た、図1には各培養条件下での培養液を、ヘキサデカン
(C16−アルカン)あるいはフェナントレンを単一基質
とした選択培地を用いて単離した石油分解細菌(単離菌
No.1、No.2)の泳動パターンも示した(レーン
9、10)。これらの石油分解能を持つ細菌に対応する
バンドが、I土壌にw.oilを炭素源として添加した
集積培養系(レーン3、バンドF)、II土壌にフェナン
トレンを添加した系(レーン8、バンドG)においても
確認された。これらのバンドの遺伝子配列を決定したと
ころ、単離株No.1はロドコッカス(Rhodococcus s
p.)、単離株No.2はブルクホルデリア(Burkholder
ia sp.)に非常に近縁なものであり、それぞれがアルカ
ン(alkanes:飽和画分)と多環芳香族炭化水素(Polyc
yclic Aromatic Hydrocarbons、以下PAHsとする)
の分解に関与する菌であるということがわかった。
【0030】図2には、w.oilを炭素源に用いた集
積培養系におけるアルカン(C10〜C36)およびPAH
sの分解の結果を示した。I土壌ではII土壌に比べてア
ルカンの分解が良好であり、培養後1週間目には約90
%が分解された。一方、PAHsの分解に関してはII土
壌の方が優れており、ナフタレン、フェナントレン、フ
ルオレンはほぼ完全に、ジベンゾチオフェンについても
80%程度が分解された。以上の結果より、I土壌に
w.oilを加えて集積培養を行なった系(レーン3)
からはアルカン分解能を持つ細菌由来の遺伝子(バンド
F)が検出され、かつ土壌のアルカン分解能が高いこ
と、II土壌にフェナントレンを加えて集積培養を行なっ
た系(レーン8)からはPAHs分解菌由来の遺伝子が
検出され、かつ土壌のPAHs分解能が高いことが分か
った。即ち、この様な高度石油分解集積培養体を作成
し、培養体中の微生物群集の遺伝子の解析、石油分解細
菌由来の遺伝子の検出を行うことにより環境試料の石油
分解能を予測することが可能であることが示された。
【0031】
【発明の効果】本発明の方法を用いて、高度に石油分解
微生物の増殖がなされた石油分解集積培養体を作成し、
環境試料を起源とする石油分解微生物由来の遺伝子の存
在を知ることで、短期間で環境試料の持つ石油分解能力
を予測する手段を提供することができる。また、石油分
解細菌由来の遺伝子情報(遺伝子配列データ)を得るこ
とで、試料中で活躍する石油分解細菌の系統学的な分類
や、その細菌の持つ石油分解酵素に関する知見を得るこ
とができ、どのような成分の石油系炭化水素を、どのよ
うな物質まで分解できるかを知ることができる。即ち、
本発明により石油汚染環境試料土着の微生物による石油
汚染成分毎の浄化能を予測することが出来、将来的に
は、バイオレメディエーション施工の際、浄化対象とな
る環境試料の汚染種や存在微生物種に応じた、最適な浄
化法を提案していくことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PCR−DGGE法による供試土壌及び石油分
解集積培養体の解析結果を示す。
【図2】w.oilを炭素源に用いた集積培養系におけ
るアルカン及び多環芳香族炭化水素化合物の分解結果を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 G01N 33/53 M // B09C 1/10 B09B 3/00 E (72)発明者 宮 晶子 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 Fターム(参考) 2G045 AA28 AA40 BA11 BB50 FB02 4B063 QA05 QQ43 QR33 QR55 QS34 4D004 AA41 AB02 CA18 DA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環境試料を石油系炭化水素存在下に培養
    して、環境試料中に存在する石油系炭化水素の分解に応
    じた微生物群集を形成させ、該環境試料に形成された微
    生物群集内の石油分解微生物由来の遺伝子を検出するこ
    とを特徴とする環境試料の石油分解能力予測法。
  2. 【請求項2】 該環境試料に微生物群集の形成を促進す
    る物質を添加して培養を行うことを特徴とする請求項1
    記載の環境試料の石油分解能力予測法。
  3. 【請求項3】 該環境試料に微生物群集の形成を促進す
    る物質を添加するとともに微生物が資化し易い石油系炭
    化水素を添加して培養を行うことを特徴とする請求項1
    記載の環境試料の石油分解能力予測法。
  4. 【請求項4】 該環境試料に微生物群集の形成を促進す
    る物質の添加を行うとともに、微生物群集の形成が促進
    される条件に保持して培養を行うことを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項記載の環境試料の石油分解能力
    予測法。
  5. 【請求項5】 該環境試料に微生物群集の形成を促進す
    る物質の添加を行うとともに、該環境試料の微生物と石
    油の炭化水素との接触が良く行われる条件に保持して培
    養を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    記載の環境試料の石油分解能力予測法。
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