JP2003262558A - 構造物外力検知装置、及び構造物の外力検知方法 - Google Patents
構造物外力検知装置、及び構造物の外力検知方法Info
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- JP2003262558A JP2003262558A JP2002064814A JP2002064814A JP2003262558A JP 2003262558 A JP2003262558 A JP 2003262558A JP 2002064814 A JP2002064814 A JP 2002064814A JP 2002064814 A JP2002064814 A JP 2002064814A JP 2003262558 A JP2003262558 A JP 2003262558A
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Abstract
の損傷の箇所等の検知が可能な構造物外力検知装置、及
び構造物の外力検知方法を提供する。 【解決手段】 透明で可撓性を持つ第1材料からなる第
1部材11と、応力発光性を持つ第2材料からなり第1
部材11の周囲に配置される第2部材12と、黒色不透
明で可撓性を有し第2部材12の周囲に配置される第3
部材13を有し、杭内に配置される発光体1と、一端が
第1部材11の上端と密着した光ファイバー22と、光
ファイバー22の他端に取り付けられ光を検出する光検
出器41を備え、杭の外力検知箇所に所定値を越える外
力が付加されたか否かを検知する。
Description
用した場合に発光させて検知する構造物外力検知装置
と、その装置を用いて構造物の外力を検知する方法に関
するものである。
損傷を生じたか否かを検知するための方法としては、破
壊試験(破壊検査)と、非破壊試験(非破壊検査)とが
ある。破壊試験(破壊検査)は、実際の材料を用いて作
製した供試体に荷重を加えて破壊し、供試体における損
傷の箇所やその状況等を観察又は計測し、実際の構造物
の場合に当てはめて判定する方法であり、直接的な方法
ということができる。
物や供試体等を破壊せず、何らかの物理量を利用して構
造物等の内部の状況を推定しようとする方法であり、破
壊試験に比べると間接的な方法といえる。非破壊試験に
おいて利用する物理量としては、超音波、放射線、磁
気、材料破壊時に内部で発生する音(AE:Acous
tic Emission)などがある。
た従来の方法においては、以下に述べるような各種の問
題点があった。
とに供試体作製とその破壊試験を行うとすると、そのた
めの時間、供試体作製の手間、費用がかかり、効率的で
はない、という問題がある。また、破壊は、作製された
供試体の形状、あるいはその寸法の影響が大きく、供試
体の形状等が異なると、破壊時の挙動も異なってくる。
このため、実際の構造物の場合に当てはめる場合には、
破壊試験結果に人間の判断や考察等を加えることにな
る。このことから、実際の構造物の損傷の状況等を精度
よく判定することは困難で、かつ熟練を要する、という
問題もあった。
は、構造物の内部で何らかの破壊が発生した事実、ある
いは構造物の内部に何らかの損傷が存在する事実まで
は、検出できること多いが、その損傷の具体的な箇所、
損傷の形状や寸法の明確な把握は困難であることが多
い、という問題があった。
下構造物は、地中に構築されるため、地震等の外力によ
り地下構造物の内部で何らかの破壊が発生、又は何らか
の損傷が存在する事実は、人間の目視による直接的な確
認が非常に困難である。このため、構造物の検査は容易
ではない、という問題があった。このような地下構造物
の検査については、行った例はあるが、この場合には、
場所打ちコンクリート杭等の地下構造物の周囲の掘り返
し作業等が伴うため、多大な費用等がかかる、という問
題もあった。
れたものであり、本発明の解決しようとする課題は、実
施方法が容易かつ低コストで、かつ構造物の損傷の箇所
等の検知が可能な構造物外力検知装置、及び構造物の外
力検知方法を提供することにある。
め、本発明に係る構造物外力検知装置は、光を透過可能
でかつ可撓性を有する第1材料からなる第1部材と、外
力が付加されると光を発生する第2材料からなり前記第
1部材の周囲に配置される第2部材と、光を透過不能で
かつ可撓性を有し前記第2部材の周囲に配置される第3
部材を有し、構造物の外力検知箇所に配置される外力応
答手段と、一端が前記第1部材と光学的に接続する光フ
ァイバーと、前記光ファイバーの他端に取り付けられる
とともに光を検出する光検出手段を備え、前記構造物の
外力検知箇所に所定値を越える外力が付加された場合に
は、前記第2材料が光を発生し、発生した光が前記光フ
ァイバーを経て前記光検出手段により検出され、前記構
造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が作用した旨
を検知することを特徴とする。
しくは、前記第1材料は、透明な合成樹脂材料を含む。
て、好ましくは、前記第2材料は、応力発光性無機物質
を含む。
て、好ましくは、前記第3部材は、不透明な合成樹脂材
料により形成される。
て、好ましくは、前記第3部材は、黒色の合成樹脂材料
により形成される。
て、好ましくは、前記第3部材の内面は、金属からなる
光反射面を有する。
て、好ましくは、前記光検出手段は、受光することによ
り化学的変化を生じて可視物質を生成する感光部材であ
る。
て、好ましくは、前記光検出手段は光センサである。
は、光を透過可能でかつ可撓性を有する第1材料からな
る第1部材と、外力が付加されると光を発生する第2材
料からなり前記第1部材の周囲に配置される第2部材
と、光を透過不能でかつ可撓性を有し前記第2部材の周
囲に配置される第3部材を有し、構造物の外力検知箇所
に配置される外力応答手段と、一端が前記第1部材と光
学的に接続する光ファイバーと、前記光ファイバーの他
端に取り付けられるとともに光を検出する光検出手段を
用い、前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力
が付加された場合には、前記第2材料が光を発生し、発
生した光が前記光ファイバーを経て前記光検出手段によ
り検出され、前記構造物の外力検知箇所に所定値を越え
る外力が作用した旨を検知することを特徴とする。
て、図面を参照しながら説明する。
ステム101の構成を示す図である。また、図2は、図
1に示す構造物損傷検出システム101における発光体
1のさらに詳細な構成を示す断面図であり、図2(A)
は発光体1の縦断面図を、図2(B)は図2(A)にお
けるA−A断面の横断面図を、図2(C)は接続部材2
の縦断面図を、図2(D)は固定部材15の近傍におけ
る発光体1の拡大縦断面図を、図2(E)は光ファイバ
ー22の光入射端面付近の縦断面図を、それぞれ示して
いる。
検出システム101は、鉄道線路300を支持する高架
橋200の基礎である場所打ちコンクリート杭203の
コンクリート内部に設置されている発光体1と、接続部
材2と、光検出・送信部4と、通信ケーブル5と、構造
物管理部6を備えて構成されている。
リート杭203のコンクリート内部や、高架橋200の
フーチング202等の内部に設置され、その残部が高架
橋200の外部に配置されている。また、図2(C)に
示すように、接続部材2は、その内部に光ファイバー2
2を有しており、光ファイバー22の外側が保護部材2
1によって包囲された構造となっている。光ファイバー
22の一端は、発光体1に接続し、また、光ファイバー
22の他端は、光検出・送信部4に接続している。ま
た、光検出・送信部4と構造物管理部6は、通信ケーブ
ル5によって接続されている。なお、発光体1と、接続
部材2の一部は、場所打ちコンクリート杭203やフー
チング202のコンクリート打設前に所定箇所に配置さ
れ、コンクリート中に埋設されて設置される。
成について、図2を参照しながら説明する。図2(A)
は、発光体1の縦断面図である。図2(A)に示すよう
に、発光体1は、第1部材11と、第2部材12と、第
3部材13を有して構成されている。
性を有する第1材料からなり、略円柱状に形成されてい
る。また、第2部材12は、外力が付加されると光を発
生する第2材料からなり、薄膜状に形成され、第1部材
11の円筒状側面の周囲を覆うように配置されている。
また、第3部材13は、光を透過不能でかつ可撓性を有
する第3材料からなり、略円筒状に形成され、第2部材
12の円筒状側面の周囲を覆うとともに、第1部材11
の上端面と下端面の外側を覆うように配置されている。
ぞれ円板状の部材により閉塞されている。第3部材13
の略円筒状の外側部には、外側部を環状に取り巻く溝状
の凹部13aが複数形成されている。これらの複数の環
状凹部13aにより、場所打ちコンクリート杭203の
内部に埋設される発光体1の表面部に凹凸が形成され、
コンクリートに対する発光体1の付着性を向上させ、杭
内の応力が発光体1に伝達される性能を向上させる効果
を有している。また、第3部材13の上端となる円板に
は、後述する光ファイバー22を挿通するための挿通孔
13bが開設されている。
2部材12が収容され、第2部材12の内部には、第1
部材11が収容されている。この場合、第3部材13の
円筒面状の内壁面には、第2部材12の円筒面状の外壁
面が密接している。また、第3部材13の上端の円板状
部分の内面(図2(A)における下面)には、第1部材
11の円柱の上端面が密接している。また、第3部材1
3の下端の円板状部分の内面(図2(A)における上
面)には、第1部材11の円柱の下端面が密接してい
る。
タクリル樹脂)、ポリカーボネート、アクリル樹脂など
の透明で可撓性を有するプラスチックス系材料が用いら
れる。また、第3材料としては、黒色で不透明な、プラ
スチックス系材料やゴム系材料などが用いられる。ここ
に、プラスチックス系材料としては、いわゆる合成樹脂
材料のほか、FRP(Fiber Reinforce
d Plastics:繊維強化プラスチックス)等の
プラスチックを用いた複合材料を含む。また、ゴム系材
料としては、天然ゴム、人造ゴムのほか、ゴムを用いた
複合材料も含む。
れた挿通孔13bの外部には、環状の固定部材15が接
着等により取り付けられている。この固定部材15は、
プラスチックス系材料やゴム系材料や金属系材料などか
ら形成されており、中央部に円柱状の開口部を有し、こ
の開口部に後述する光ファイバー22が挿通されてい
る。
の開口部の内径よりもわずかに大きな値となっており、
光ファイバー22を固定部材15の開口部に押し込むこ
とにより、固定部材15の可撓性を利用して光ファイバ
ー22が嵌め込まれ、光ファイバー22の光入射端面2
2cが第3部材13内の第1部材11の上端面に密着す
るような状態となっている。
料について説明する。第2材料は、外力(応力)が付加
されると光を発生する性質(以下、「応力発光性」とい
う。)を有する無機物質(以下、「応力発光性無機物
質」という。)からなっている。
化物を母材とし、これに重金属を添加した物質(以下、
「硫化物−重金属系物質」という。)が挙げられる。具
体的には、硫化亜鉛(ZnS)に、銅(Cu)又は銀
(Ag)又は鉛(Pb)若しくはビスマス(Bi)のう
ちのいずれか又はこれらの重金属の適宜の組み合わせを
添加した物質(以下、「硫化亜鉛−重金属系物質」とい
う。)が採用可能である。また、硫化カルシウム(Ca
S)に、マンガン(Mn)又はニッケル(Ni)又はヒ
素(As)又は鉛(Pb)若しくはビスマス(Bi)の
うちのいずれか又はこれらの重金属の適宜の組み合わせ
を添加した物質(以下、「硫化カルシウム−重金属系物
質」という。)も採用可能である。また、硫化ストロン
チウム(SrS)に、銅(Cu))又は亜鉛(Zn)又
は銀(Ag)若しくは鉛(Pb)のうちのいずれか又は
これらの重金属の適宜の組み合わせを添加した物質(以
下、「硫化ストロンチウム−重金属系物質」という。)
も採用可能である。また、硫化バリウム(BaS)に、
マンガン(Mn)又は銅(Cu)又は鉛(Pb)若しく
はビスマス(Bi)のうちのいずれか又はこれらの重金
属の適宜の組み合わせを添加した物質(以下、「硫化バ
リウム−重金属系物質」という。)も採用可能である。
薄膜状の第2部材12とするためには、まず、母材(硫
化物)と、上記重金属のいずれか1つ又はこれらの適宜
の組み合わせを十分に混合させる。この混合は、母材に
対して重金属を0.01〜20重量パーセント程度の範
囲の適宜の値の比率で行う。次に、この混合物を、80
0〜1700゜C程度の範囲の温度条件下でかつ還元雰
囲気中において約30分間以上焼成する。
い、物理蒸着法(PhysicalVapor Dep
osition:PVD法)により、蒸着させたい物質
(以下、「蒸着用物質」という。)を一旦気相の状態と
し、薄膜を形成する対象となる部材(例えば第1部材1
1。以下、「対象部材」という。)の表面に、物質を凝
結堆積させて薄い皮膜を形成する。
真空容器内に配置し電子ビームにより加熱して蒸発させ
対象部材の表面に蒸着させる「真空蒸着法」が挙げられ
る。また、蒸着用物質の表面に大きなエネルギー密度の
レーザ光を照射して蒸着用物質をはぎ取り蒸発させ対象
部材の表面に蒸着させる「レーザアブレーション法」も
採用可能である。また、真空蒸着の過程において、高エ
ネルギーのイオンを利用する「イオンプレーティング
法」も採用可能である。この「イオンプレーティング
法」としては、蒸発源の近くに補助的な陽極を設置して
アーク放電を起こさせる「アークイオンプレーティング
法」、または蒸発源と対象部材の間にコイルを設置し誘
導結合により高周波プラズマを発生させる「高周波イオ
ンプレーティング法」、あるいは蒸発源のルツボの口を
絞って蒸発原子のクラスターを吹き出させてイオン化し
対象部材に衝突させる「イオン化クラスタービーム法」
が採用可能である。
イオンを蒸発用物質の固体表面に衝突させて原子をたた
き出し蒸発源として利用する「スパッタリング法」も採
用可能である。この「スパッタリング法」としては、イ
オン銃で生成される高エネルギーのイオンビームを高真
空下で対象部材に衝突させる「イオンビームスパッタリ
ング法」が採用可能である。また、アルゴン(Ar)等
の希ガス雰囲気中で蒸発用物質を陰極とし真空容器を陽
極としてグロー放電を起こさせ、プラズマ中の陽イオン
を陰極の対象部材に衝突させる「カソードスパッタリン
グ法」採用可能である。また、対象部材近傍で表面に平
行な磁界をかけて電子の移動を拘束し、低いガス圧力と
大きな電流密度を実現させる「マグネトロンスパッタリ
ング法」も採用可能である。
FeS2の構造をとるアルミン酸化合物を母材とし、こ
れに希土類元素又は遷移金属等を添加した物質(以下、
「アルミン酸化合物−希土類・遷移金属系物質」とい
う。)が挙げられる。具体的には、第一に、アルミン酸
塩であるSr3Al2O6又はCa3Al2O6に、希土類元
素のうちのいずれか又はこれらの希土類元素の適宜の組
み合わせを添加した物質(以下、「アルミン酸塩−希土
類系物質」という。)が採用可能である。
スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)と、ラン
タノイド元素の15元素の合計17元素である。ここ
に、ランタノイド元素とは、ランタン(La)、セリウ
ム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(N
d)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユ
ウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウ
ム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(H
o)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテ
ルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)を含む元素のグ
ループである。
属系物質の第二の物質は、アルミン酸塩であるSr3A
l2O6又はCa3Al2O6に、遷移金属等のイオンのう
ちのいずれか又はこれらの遷移金属等のイオンの適宜の
組み合わせを添加した物質(以下、「アルミン酸塩−遷
移金属系物質」という。)が採用可能である。
族、5族、6族、7族、8族、9族、10族、11族、
及び12族の元素である。具体的には、チタン(T
i)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン
(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル
(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム
(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テク
ネチウム(Tc)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(R
h)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、カドミウム
(Cd)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タ
ングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(O
s)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(A
g)、水銀(Hg)を含む元素のグループである。
金属系物質のうちで、応力発光性が高いものとしては、
Sr3Al2O6にユウロピウム(Eu)を添加した物
質、Ca3Al2O6にネオジム(Nd)を添加した材料
が挙げられる。
アルミン酸塩−遷移金属系物質を、上記した薄膜状の第
2部材12とするためには、まず、母材(アルミン酸
塩:Sr3Al2O6又はCa3Al2O6)と、上記した希
土類元素又は遷移金属等のいずれか1つ又はこれらの適
宜の組み合わせを十分に混合させる。この混合は、母材
に対して希土類、又は遷移金属等を0.01〜20重量
パーセント程度の範囲の適宜の値の比率で行う。次に、
この混合物を800〜1700゜C程度の範囲の温度条
件下でかつ還元雰囲気中において約30分間以上焼成す
る。
い、上記の例と同様な物理蒸着法(PVD法)により、
蒸着させたい物質(以下、「蒸着用物質」という。)を
一旦気相の状態とし、薄膜を形成する対象となる部材
(例えば第1部材11。以下、「対象部材」という。)
の表面に、物質を凝結堆積させることにより、薄い皮膜
を形成することができる。
光性を試験すると、図示はしていないが、以下に記述す
るような特性が得られた。上記した第2材料は、応力付
与により発光し、応力を解除すると発光は停止した。ま
た、発光の強度は、応力にほぼ比例した。
03に、大きな外力、例えば地震動による力が作用し、
場所打ちコンクリート杭203の内部にき裂等の損傷が
発生した場合を例にとって、この第1実施形態の構造物
損傷検出システム101の詳細な構成とその作用を説明
する。
03の内部にき裂等の損傷が発生するような大きな外力
が場所打ちコンクリート杭203に作用すると、そのコ
ンクリートの内部のいずれかの箇所に埋設されている発
光体1の第3部材13は、可撓性材料により形成されて
いるため、例えば、弓状に曲がるように変形する。
も同様に、弓状に曲がるように変形する。このため、第
2部材12は、応力発光性を発揮し、付加された応力に
応じた強度の光が発生する。
−重金属系物質、アルミン酸化合物−希土類・遷移金属
系物質の一つ又はこれらを適宜に組み合わせた応力発光
性無機物質は、本来、一種の蛍光体(又は燐光体)であ
り、光を受けると光のエネルギーを吸収してエネルギー
が基底状態の場合より高い状態である励起状態となる。
励起された応力発光性無機物質は、暗所に置かれると、
エネルギーが最低で最も安定した状態である基底状態に
戻り、その際に、エネルギーを光として放出するため、
可視光(蛍光又は燐光)が放射される。同様にして、上
記の応力発光性無機物質は、応力の付加によって与えら
れる機械的エネルギー(ひずみエネルギー)を吸収して
エネルギーが基底状態の場合より高い状態である励起状
態となる。励起された応力発光性無機物質は、エネルギ
ーが最低で最も安定した状態である基底状態に戻るが、
その際に、エネルギーを光として放出するため、発光が
生じる、と考えられる。
図2(A)に示すように、第1部材11の内部の各方向
に向かって発射される。これは、第2部材12の背後
は、黒色不透明の第3部材13で覆われているため、第
2部材12の背面から発射される応力発光の光は、第3
部材13の内部で減衰・消滅するためである。第1部材
11内に入射した光は、第1部材11の上端面に密着し
ている光ファイバー22の光入射端面22cから光ファ
イバー22の内部に入射する。
うに、例えば、鉛筆に類似した構成を有しており、鉛筆
の中心部の黒鉛芯に相当する部分22aは、「コア」と
呼ばれる。また、鉛筆の黒鉛芯の周囲を取り巻いている
木材の部分に相当する部分22bは、「クラッド」と呼
ばれる。
れ、ガラス系材料や透明プラスチックス材料等の透明材
料により形成されている。この場合、コア22aを形成
する材料中には、微量な物質が添加され、コア22aの
屈折率がクラッド22bの屈折率よりも0.1〜3%程
度だけ高くなるように設定されている。
のコア22aに入射した応力発光の光線Lは、図2
(E)に示すように、コア22aとクラッド22bとの
境界面22dで全反射しながら、コア22aの中を伝搬
し、光ファイバー22の他端にある光検出・送信部4へ
到達する。
ムにおける光検出・送信部4のさらに詳細な構成を示す
ブロック図である。
きょう体40と、光検出器41と、増幅器42と、A/
Dコンバータ43と、入出力インタフェース44a及び
44bと、CPU45と、ROM46と、RAM47
と、送信機49を有して構成されている。また、きょう
体40は、例えば、図1(A)に示すように、高架橋2
00の柱201に取り付けられている。
れてきた光線Lは、光検出器41によって検出され、電
気量、例えば電流に変換されて出力される。光検出器4
1としては、例えば、フォト・ダイオード、フォト・ト
ランジスタ等の光センサが用いられる。フォト・ダイオ
ードとしては、PNフォト・ダイオード、又はPINフ
ォト・ダイオード、あるいはアバランシェ・フォト・ダ
イオード等が含まれる。光検出器41から出力された電
流は、増幅器42により増幅される。増幅後の電流は、
A/Dコンバータ43により、アナログ量からディジタ
ル量に変換され、入出力インタフェース44aを経てC
PU45に送られる。
ing Unit:中央演算処理装置)45は、図示は
していないが、CPU45の内部での電流(信号)の授
受を行うための信号線である内部バスを有しており、こ
の内部バスに、演算部と、レジスタと、クロック生成部
と、命令処理部等を有している。CPU45内の演算部
は、一般に、レジスタに記憶されている各種データに対
して、四則演算(加算、減算、乗算、及び除算)を行
い、又は論理演算(論理積、論理和、否定、排他的論理
和など)を行い、又はデータ比較、若しくはデータシフ
トなどの処理を実行する部分である。処理の結果は、レ
ジスタに格納されるのが一般的である。
する部分である。通常、CPU45内には、複数のレジ
スタが設けられている。クロック生成部は、CPU45
の各部分の時間の同期をとるための刻時信号(クロック
信号)を生成する部分である。CPU45は、このクロ
ック信号に基づいて動作する。命令処理部は、演算部等
が実行すべき命令の取り出し、その解読、及びその実行
などを制御し処理する部分である。
y:読出し専用メモリ)46は、CPUを制御するため
の制御プログラムや、CPUが用いる各種データ等を格
納している部分である。ROMとしては、半導体チップ
により構成されるものと、ハードディスク装置等が用い
られる。ハードディスク装置は、図示はしていないが、
その内部に、円盤状の磁気ディスクを有しており、この
磁気ディスクをディスク駆動機構により回転駆動し、磁
気ヘッドをヘッド駆動機構によって磁気ディスクの任意
位置に移動させ、磁気ディスク表面の磁性膜を磁気ヘッ
ドからの書込電流によって磁化することによりデータを
記録し、磁化された磁性膜の上を磁気ヘッドが移動する
際に磁気ヘッドのコイル等に流れる電流を検出すること
により記録データを読み出す装置である。
rating System)等のCPU45の基本ソ
フトウェアのほか、各種の処理や分析演算等をCPU4
5に実行させるための命令等の処理手順が、所定のプロ
グラム用言語で記述された文字や記号の集合である。
s Memory:随時書込み読出しメモリ)47は、
CPU45により演算された途中のデータ等を一時記憶
する部分である。RAMは、半導体チップにより構成さ
れるものが主である。
光検出器41からの電気出力を検出すると、「検出した
光を発生した発光体1の箇所の杭コンクリートに損傷が
発生した」と判断し、「杭に損傷発生」を表現するフラ
グ等のデータに、杭の位置等を特定するための情報(例
えば、杭の位置の位置座標等のデータ)を付加して出力
信号を生成する。
電気信号は、入出力インタフェース44bを経て送信機
49に送られる。送信機49は、ディジタル電気信号を
そのまま、または他の信号形態(例えば光信号)に変換
し、通信ケーブル5によって構造物管理部6へ送信す
る。通信ケーブル5としては、電流を導通させる導線、
光ファイバー等が用いられる。
な構成を有している。すなわち、構造物管理部6は、あ
る鉄道線区(例えば、「山手線」や「埼京線」等。)の
鉄道線路に関連する構造物を統括して管理する施設であ
り、中央コンピュータ61と、構造物状態表示盤62
と、記憶・出力装置63を有して構成されている。
構造物、例えば高架橋の各杭の光検出・送信部からの通
信ケーブル5a〜5dなどが接続しており、その構造物
からのデータが集中するようになっている。構造物状態
表示盤62は、図1(B)に示すように、表示パネル部
62aと、操作卓62bを有している。表示パネル部6
2aには、この線区全体が表示され、杭等の構造物がラ
ンプ等によって表現されている。このような構成によ
り、損傷が発生した箇所は、図1(B)において62c
で図示されるように、操作者(構造物管理者)が視認で
きる状態、例えばランプの点灯や点滅の状態となる。記
憶・出力装置63は、損傷の履歴等を記録媒体に記憶さ
せたり、印字等を行う装置である。
ステム101によれば、以下のような利点がある。
地震動等)が付加されて損傷が発生した場合に、損傷し
た部分の位置等を、容易に、かつリアルタイムで検出す
ることができる。
内部に構築されているため、そのままでは目視が不可能
な箇所の損傷についても、支障なく検出することができ
る。
にわたる施設において、各構造物の損傷の有無を集中的
に監視することができる。
力検知システム101は、特許請求の範囲における構造
物外力検知装置に相当している。また、発光体1は、特
許請求の範囲における外力応答手段に相当している。ま
た、光検出・送信部4の光検出器41とCPU45は、
特許請求の範囲における光検出手段に相当している。
して付加された応力と発光強度の関係を把握することに
より、発光体1の発光が生じた場合には、CPU45
が、「場所打ちコンクリート杭203の当該発光体設置
箇所に所定外力値が付加された」と定量的に算定し、そ
の旨を構造物管理部6に送信するように構成することも
できる。
ることにより、例えば、杭203における鉛直方向の高
さ位置が異なる複数の位置に発光体1を配置したり、杭
の中心付近とその周囲の異なる位置に発光体1を配置す
ることにより、杭203の内部の損傷状態から逆算する
ことにより、CPU45が、杭203に作用した所定外
力値を定量的に算定することも可能である。
実現可能である。図4は、本発明の第2実施形態である
構造物損傷検出システムの構成を示す図である。また、
図5は、図4に示す構造物損傷検出システムにおける構
造物内挿入部材のさらに詳細な構成を示す断面図であ
る。
構造物損傷検出システム102は、鉄道線路300を支
持する高架橋200の基礎である場所打ちコンクリート
杭203のコンクリート内部に設置された構造物内挿入
部材3と、この構造物内挿入部材3の内部に設置されて
いる発光体1Aと、接続部材2と、光検出・送信部4
と、通信ケーブル5と、構造物管理部6を備えて構成さ
れている。
ム102が、第1実施形態の構造物損傷検出システム1
01と異なる点は、場所打ちコンクリート杭203のコ
ンクリート内部に外部から構造物内挿入部材3が挿入さ
れ、この構造物内挿入部材3の内部に発光体1Aが配置
されている点である。したがって、第2実施形態の構造
物損傷検出システム102は、すでに構築されている場
所打ちコンクリート杭203の内部に、後から発光体1
Aを設置する場合に好適である。なお、接続部材2と、
光検出・送信部4と、通信ケーブル5と、構造物管理部
6の構成と作用については、第1実施形態の場合と同様
であるので、その説明は省略する。
入部材3と、発光体1Aの構成及び設置方法について、
図4及び図5を参照しつつ詳細に説明する。
から場所打ちコンクリート杭203に向けて、削孔を行
い、円柱状の挿入孔204を形成する。次に、挿入孔2
04の中に挿入管31を挿入する。挿入管31は、プラ
スチックス系材料やゴム系材料などの可撓性を有する可
撓性材料からなり、内部が中空状となった円筒形状に形
成されている。これは、場所打ちコンクリート杭203
に大きな外力が付加されても、挿入管31を形成する材
料の強度や剛性が大きいと、挿入管31の内部の発光体
1Aに作用する力が減殺され、発光体1A内部の第2部
材12に十分な応力が作用せず、発光が生じないか、光
検出器での検出感度以下の微弱な発光となる場合がある
からである。
形態における発光体1の外表面の凹部13aと同様の凹
凸を設けるようにしてもよい。これにより、コンクリー
トに対する挿入管31の付着性を向上させ、杭内の応力
が挿入管31を経て発光体1Aに伝達される性能を向上
させる効果を有している。
内径よりもわずかに小さい値に設定されている。この場
合、挿入孔204と挿入管31とを接着剤等により接着
すれば、挿入孔204と挿入管31との間で「滑り」が
生じることが防止され、場所打ちコンクリート杭203
に加わった外力に応じた変形が支障なく挿入管31に作
用する。
Aの位置を所定箇所に設定するため、挿入管31の内部
の空洞部に、位置決め部材32aを挿入し、先端までの
長さがあらかじめ計測された所定長さの棒状の定規部材
等(図示せず)によって背後から押し込む等の方法で所
定箇所まで挿入し、その後、接着剤等により挿入管31
の内部に固定する。位置決め部材32aは、挿入管31
の強度や剛性をあまり増加させない材料、例えば、発泡
性合成樹脂材料などが用いられる。
31内に挿入し、棒状部材等(図示せず)により背後か
ら押し込むことにより、あらかじめ位置決め部材32a
が設置された箇所まで移動させる。その後、接着剤等に
より、発光体1Aを挿入管31の内部に固定する。この
場合、発光体1Aの外表面には、発光体1に設けられて
いたような環状凹部(13a)は設けられていない。こ
れは、第2実施形態においては、発光体1Aの外表面に
は、杭のコンクリートとの付着性は必要ないからであ
る。
に、上記と同様にして、他の位置決め部材32bを挿入
する。なお、発光体1Aの背後(地上に近い方)の位置
決め部材32bについては、後述するように、現存の発
光体を引き抜いて新たな発光体と交換し、再度挿入する
作業が予想されるため、接着剤等による挿入管31への
固定は行わない。これにより、発光体1Aが挿入管31
の内部の所定箇所に位置決めされて設置される。
02によれば、上記した第1実施形態の場合と同様の利
点に加え、以下のような利点がある。
部(例えば地上)から発光体1Aを設置し、その後に構
造物に大きな外力(例えば地震動等)が付加されて損傷
が発生した場合に、損傷した部分の位置等を、容易に、
かつリアルタイムで検出することができる。
間が経過し発光体1Aの性能劣化が予想される場合など
に、発光体1Aの新品との交換を容易に行うことが可能
である。
新品と交換する時には、既存の発光体1Aに取り付けら
れている接続部材2を引っ張って地上まで引き上げるこ
とになる。このため、接続部材2のうち、光ファイバー
22の外側に配置される保護部材21としては、アラミ
ド樹脂(例えばケブラー繊維)等の引張り強度の高い材
料を用いることが望ましい。また、図2(D)に示すよ
うに、接続部材2の保護部材21の端部は、接着剤等の
接合部材16によって、発光体1Aの固定部材15と接
合している。このため、この接合部材16も、引張り強
度の高い材料を用いることが望ましい。
変形、挿入管自体の経年変化等により、当初の大きさよ
りも縮小する可能性がある。このように、挿入管31の
内部の空洞が縮小すると、接続部材2の保護部材21を
引っ張っても、発光体1Aを外部に引き出すことができ
なくなるおそれがある。このため、図5に示すように、
挿入管31の内部空洞に、内部空洞保持部材33を挿入
し、内部空洞のつぶれを防止する。
ラスチックス系材料やゴム系材料などの可撓性を有する
可撓性材料が望ましい。また、挿入管31内の既存の発
光体1Aを新品と交換する時には、まず内部空洞保持部
材33を引き出す必要があるから、内部空洞保持部材3
3と挿入管31との間の摩擦は小さいことが望ましい。
このため、挿入管31と内部空洞保持部材33との間に
は、油脂やグリース等の潤滑材を配置するとよい。
力検知システム102は、特許請求の範囲における構造
物外力検知装置に相当している。
現可能である。図6は、本発明の第3実施形態である構
造物損傷検出システムの構成を示す図である。また、図
7は、図6に示す構造物損傷検出システムにおける光検
出部のさらに詳細な構成を示す図である。
損傷検出システム103は、鉄道線路300を支持する
高架橋200の基礎である場所打ちコンクリート杭20
3のコンクリート内部に設置されている発光体1と、接
続部材2と、光検出部7を備えて構成されている。
ム103が、第1実施形態の構造物損傷検出システム1
01と異なる点は、光検出・送信部4のかわりに光検出
部7が設けられ、通信ケーブル5及び構造物管理部6は
設けられていない点である。したがって、第3実施形態
の構造物損傷検出システム103は、杭等の構造物の集
中監視は行わず、各構造物ごとに損傷の有無等を検出す
るシステムである。なお、発光体1と、接続部材2の構
成と作用については、第1実施形態の場合と同様である
ので、その説明は省略する。
のさらに詳細な構成とその作用について、図6及び図7
を参照しつつ詳細に説明する。
に示すように、光検出部7は、接続部材2の他端(発光
体1が取り付けられている端部とは反対側の端部)に設
置されており、銀塩写真機に類似した構成を有してお
り、きょう体70と、きょう体70に設けられたフィル
ム装着部71と、きょう体70に設けられたフィルム巻
取部72と、きょう体70の内部に設けられた光像生成
部73を有して構成されている。きょう体70は、例え
ば、図6に示すように、高架橋200の柱201に取り
付けられている。また、光像生成部73は、図7(C)
及び図7(D)に示すように、接続部材2の光ファイバ
ー22の他端(発光体1が取り付けられている端部とは
反対側の端部)に設置されている。
から光ファイバー22中を伝達されてきた光線Lは、光
像生成部73の第1レンズ73aと第2レンズ73bに
よって拡大され、開口板73cの開口73dを通って、
開口板73cの背後に設置されている感光フィルム81
の感光面81aに結像する。この場合、感光フィルム8
1は、感光面81aとその背後の面を、フィルム押え部
70d及び70eによって挟まれ、感光面81aが開口
板73cに密着するように押さえられている。
例えば、「+」等の形状となっており、感光フィルム8
1の感光面81aには、図7(F)に示すように、開口
73dの形状と相似な形状の感光像82が形成される。
状部材であり、その一面には、感光部材、例えば銀系の
塩等が塗布されており、受光することにより化学的変化
を生じて可視物質を生成することができる。この面は、
感光面81aを形成している。感光フィルム81は、当
初は、ケース80の内部のフィルム軸83に巻き取られ
た状態となっており、全体として感光媒体8を構成して
いる。フィルム装着部71は、装着軸71bを有してお
り、この装着軸71bがフィルム軸83と嵌合するよう
になっている。
72aと巻取軸72bと巻取ドラム72cを有してお
り、引き出された感光フィルム81の端部が、巻取ドラ
ム72cに固定可能となっている。また、巻取ツマミ7
2aを回動することにより、巻取軸72bと、巻取ドラ
ム72cを回転させ、感光フィルム81を巻き出すこと
ができるようになっている。
には、巻戻ツマミ71aが設けられており、巻戻ツマミ
71aを回動することにより、装着軸71bを回転さ
せ、感光した感光フィルム81を巻き戻し、ケース80
内に再び収納することができるようになっている。
り蓋70aが取り付けられており、開閉レバー70cを
操作することにより開閉可能な構成となっている。この
ような構成により、構造物の検査者は、地震等が発生し
た後、内部の感光フィルム81をケース80内に巻き戻
し、蓋70aを開けて回収し、通常の銀塩写真の場合と
同様な方法で現像し、写真を得ることができる。その結
果、上記したような感光像82が形成された写真であっ
た場合には、検査者は、場所打ちコンクリート杭203
の発光体1の位置に、所定値以上の外力が作用し、損傷
が発生した事実を知ることができる。
03によれば、上記した第1、2実施形態の場合と同様
の利点に加え、以下のような利点がある。
81で行い、光検出器等の電気的機器を用いないため、
光検出器等を駆動するための電力が不要で、システムの
維持コストが低廉である。
力検知システム103は、特許請求の範囲における構造
物外力検知装置に相当している。また、光検出部7の感
光フィルム81は、特許請求の範囲における光検出手段
に相当している。
定されるものではない。上記各実施形態は、例示であ
り、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と
実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するも
のは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包
含される。
部材(例えば13)として黒色不透明な材料により形成
されている例について説明したが、本発明はこれには限
定されず、他の構成、例えば、黒色以外の色彩でかつ不
透明な材料であってもよい。
えば13a)には、金属などからなる光反射面を設けて
もよい。これにより、第2部材(例えば12)の背後
は、鏡状の光反射面で覆われているため、第2部材(例
えば12)の背面から発射される応力発光の光は、鏡状
の光反射面によって反射され、第3部材(例えば13)
の内部へは入らず、すべて第1部材(例えば11)の中
へ入射するためである。この光反射面は、物理蒸着法等
を用いて形成することができる。また、第3部材(例え
ば13)の内面(例えば13a)がすべて光反射面で覆
われている場合には、第2部材(例えば12)が発生す
る光は、すべて第1部材(例えば11)へ入射するか
ら、第3部材(例えば13)は、不透明材料だけでな
く、透明材料で形成してもよい。
には限定されず、他の形状、例えば、楕円断面の柱状、
多角形断面の柱状などであってもよい。この場合、第2
部材及び第3部材は、第1部材の外表面の形状と相似な
形状に形成される。また、第3部材の外表面に形成され
る凹凸の形状は、環状凹部以外に、環状凸部、螺旋状の
凸部又は凹部、多数のイボ状の凸部、多数の穴状の凹部
等であってもよい。
1部材(例えば11)の上端面に密着させるものに限定
されず、光ファイバーを第1部材の内部に挿入するよう
にしてもよい。要は、光ファイバー(例えば22)の一
端が第1部材(例えば11)と光学的に接続するような
(光が出入可能な)構成であれば、どのような構成であ
ってもよいのである。
(例えば13)の可撓性の程度は、適宜に設定可能であ
る。これらの値をどのように設定するかにより、検出し
ようとする構造物の外力、損傷の程度を調整することが
できる。
光電管、光電子増倍管等も含む。
は、杭に限定されず、他の基礎構造物であってもよい。
あるいは基礎構造物以外の構造物であってもよい。
置、配置状態は、上記した第1、第3実施形態の例、す
なわち発光体の長手方向が鉛直上下方向に平行となる状
態、あるいは、第2実施形態の例、すなわち発光体の長
手方向が鉛直上下方向に対して傾斜した状態には限定さ
れない。その他の状態、例えば、発光体の長手方向が水
平方向に平行となる状態、あるいは発光体の長手方向が
杭の断面における円の接線の方向となる状態などであっ
てもよい。
光を透過可能でかつ可撓性を有する第1材料からなる第
1部材と、外力が付加されると光を発生する第2材料か
らなり第1部材の周囲に配置される第2部材と、光を透
過不能でかつ可撓性を有し第2部材の周囲に配置される
第3部材を有し、構造物の外力検知箇所に配置される外
力応答手段と、一端が第1部材の内部に挿入された光フ
ァイバーと、光ファイバーの他端に取り付けられるとと
もに光を検出する光検出手段を備えるように構成したの
で、構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が付加
された場合には、第2材料が光を発生し、発生した光が
光ファイバーを経て光検出手段により検出され、構造物
の外力検知箇所に所定値を越える外力が作用した旨を検
知することができる、という利点を有している。
ステムの構成を示す図である。
光体のさらに詳細な構成を示す断面図である。
検出・送信部のさらに詳細な構成を示すブロック図であ
る。
ステムの構成を示す図である。
造物内挿入部材のさらに詳細な構成を示す断面図であ
る。
ステムの構成を示す図である。
検出部のさらに詳細な構成を示す図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 光を透過可能でかつ可撓性を有する第1
材料からなる第1部材と、外力が付加されると光を発生
する第2材料からなり前記第1部材の周囲に配置される
第2部材と、光を透過不能でかつ可撓性を有し前記第2
部材の周囲に配置される第3部材を有し、構造物の外力
検知箇所に配置される外力応答手段と、 一端が前記第1部材と光学的に接続する光ファイバー
と、 前記光ファイバーの他端に取り付けられるとともに光を
検出する光検出手段を備え、 前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が付加
された場合には、前記第2材料が光を発生し、発生した
光が前記光ファイバーを経て前記光検出手段により検出
され、前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力
が作用した旨を検知することを特徴とする構造物外力検
知装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の構造物外力検知装置にお
いて、 前記第1材料は、透明な合成樹脂材料を含むことを特徴
とする構造物外力検知装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の構造物外力検知装置にお
いて、 前記第2材料は、応力発光性無機物質を含むことを特徴
とする構造物外力検知装置。 - 【請求項4】 請求項1記載の構造物外力検知装置にお
いて、 前記第3部材は、不透明な合成樹脂材料により形成され
ることを特徴とする構造物外力検知装置。 - 【請求項5】 請求項4記載の構造物外力検知装置にお
いて、 前記第3部材は、黒色の合成樹脂材料により形成される
ことを特徴とする構造物外力検知装置。 - 【請求項6】 請求項1記載の構造物外力検知装置にお
いて、 前記第3部材の内面は、金属からなる光反射面を有する
ことを特徴とする構造物外力検知装置。 - 【請求項7】 請求項1記載の構造物外力検知装置にお
いて、 前記光検出手段は、受光することにより化学的変化を生
じて可視物質を生成する感光部材であることを特徴とす
る構造物外力検知装置。 - 【請求項8】 請求項1記載の構造物外力検知装置にお
いて、 前記光検出手段は光センサであることを特徴とする構造
物外力検知装置。 - 【請求項9】 光を透過可能でかつ可撓性を有する第1
材料からなる第1部材と、外力が付加されると光を発生
する第2材料からなり前記第1部材の周囲に配置される
第2部材と、光を透過不能でかつ可撓性を有し前記第2
部材の周囲に配置される第3部材を有し、構造物の外力
検知箇所に配置される外力応答手段と、 一端が前記第1部材と光学的に接続する光ファイバー
と、 前記光ファイバーの他端に取り付けられるとともに光を
検出する光検出手段を用い、 前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が付加
された場合には、前記第2材料が光を発生し、発生した
光が前記光ファイバーを経て前記光検出手段により検出
され、前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力
が作用した旨を検知することを特徴とする構造物の外力
検知方法。
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