JP2003262403A - 集光装置及び集光システム - Google Patents

集光装置及び集光システム

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JP2003262403A
JP2003262403A JP2002060846A JP2002060846A JP2003262403A JP 2003262403 A JP2003262403 A JP 2003262403A JP 2002060846 A JP2002060846 A JP 2002060846A JP 2002060846 A JP2002060846 A JP 2002060846A JP 2003262403 A JP2003262403 A JP 2003262403A
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Takeo Shimizu
健男 清水
Hitoshi Yano
仁司 矢野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放熱面積を増加させずに受光する太陽光の利
用効率を向上させる集光装置及び集光ユニットを提供す
る。 【解決手段】 太陽光を集光することにより集熱管3を
加熱するCPC集熱器21であって、少なくとも1つの
開口部11、集光反射板12、及び集熱管3を備えたC
PC1を複数配置している。開口部11は、太陽光を受
光する。集光反射板12は、開口部11を透過した太陽
光を集光する。集熱管3は、集光反射板12によって加
熱される。また、複数の集熱管3は、相互に接続されて
いる。さらに、開口部11の総開口面積が集熱管3の総
放熱面積よりも広い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集光装置、特に太
陽光を集光する集光装置、及び集光装置を接続した集光
ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光を利用した集光システム、いわゆ
るソーラーシステムとしては、図12に示される平板式
集光システムや図13に示される真空管式集光システム
などが挙げられる。これらの集光システムでは、集熱板
に照射される太陽光を吸収し、集熱管に流れる水などの
流体媒体を加熱することにより、集光システムに照射さ
れる太陽エネルギーを熱として利用している。
【0003】まず、図12に示される平板式では、集熱
管102と直交する方向に広がった集熱板103により
太陽光を吸収し、集熱板103の熱伝導によって集熱管
102に流れる水を加熱している。なお、図12におい
ては、保護枠としてのケースが省略されている。このよ
うな構成をユニットとして、複数並べることにより、広
いパネルを構成し、パネル状に降り注ぐ太陽エネルギー
を熱エネルギーとして引き出している。
【0004】一方、真空管式において、図13(a)に
示す構成では上記の平板式と同様の構成となっており、
やはり集熱板113に照射される太陽光を吸収して、集
熱管112に流れる水を加熱している。ただし、集熱管
112がガラス管114に覆われており、ガラス管11
4内部は真空に保たれている。これにより、平板式に対
して周囲の空気による熱伝導で逃れる熱の量を抑えるこ
とが可能となっている。また、図13(b)に示す構成
では、ガラス管114の内部に集熱管115が設けら
れ、さらにその内部に水が流れる導水管116が備えら
れている。この構成においては、導水管116を流れる
水が点線で示されるように集熱管115に流れ、集熱管
115に照射される太陽光が集熱管115を流れる水を
加熱している。この場合においても、集熱管115の周
囲が真空に保たれているため、平板式に比べて周囲に逃
れる熱の量を抑えることが可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の集光システムで
は、太陽光を吸収する部分の面積が広いほど、太陽エネ
ルギーを多く得られるように思われる。しかし、集熱板
103、113などが太陽光を吸収すると、それに伴っ
て温度が上昇する。この熱は、その全てが熱伝導を経て
集熱管102、112、115を流れる水に吸熱される
のではなく、集熱板103、113等それ自体から放熱
される。放熱は、集熱板103の周囲にある気体による
対流や熱伝導によるものと、集熱板103、113や集
熱管115自体の温度による熱輻射(赤外線など)とに
起因する。
【0006】真空管式においては、集熱板113及び集
熱管115の周囲に気体が存在しないため、周囲の気体
による熱拡散を抑えることが可能である。しかし、集熱
板113及び集熱管115からの熱輻射により逃げる熱
量を抑えることができない。図12や図13に示される
従来方式では、太陽光を受光する集熱板103、113
及び集熱管115自体が放熱体となっている裏側を考慮
すると、放熱面積が受光面積の2倍となる。このため、
受光する面積を広げても放熱面積が増加するため、集熱
の効率はさほど高くないことになる。
【0007】本発明の課題は、集熱面積と比べて放熱面
積を小さくすることにより放熱量を抑え、受光する太陽
光の利用効率を向上させる集光装置及び集光ユニットを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の集光装
置は、太陽光を集光して媒体を加熱するための集光装置
であって、太陽光を受光する少なくとも1つの受光部
と、受光部によって集光される太陽光により加熱される
集熱部とを備える。さらに、集熱部の放熱面積は、受光
部の受光面積よりも小さくなっている。
【0009】集光装置は、太陽光のエネルギーを利用す
るために、集熱部に太陽光を集光し、集熱部から太陽光
のエネルギーを引き出している。ここでは、太陽光エネ
ルギーが受光部よりも小さい集熱部に与えられるため、
集光装置のエネルギー損失は、受光部からほとんど生じ
ず、集光される集熱部から生じることとなる。ここで、
集熱部の放熱面積は、受光部の受光面積よりも小さいた
め、受光面積の2倍が放熱面積となる従来の平板式及び
真空管式集光システムに比べて対流、伝導及び熱輻射に
よるエネルギー損失が抑制される。
【0010】請求項2に記載の集光装置は、請求項1に
記載の集光装置であって、受光面積に対する放熱面積の
比率が0.4〜0.8である。集熱部のサイズが大き
く、受光面積に対する放熱面積の比率が大きいと、放熱
の効率が上昇するため、太陽光のエネルギー損失が増加
する。一方、集熱部のサイズが小さくなると、受光部に
よる集熱部への集光効率が低下するため、受光部で受光
した太陽光の利用効率が低下する。
【0011】ここでは、受光面積に対する放熱面積の比
率が0.4〜0.8であるため、太陽光のエネルギーを
効率よく受光できると共に放熱を抑えることができる。
請求項3に記載の集光装置は、請求項1または2に記載
の集光装置であって、受光面積に対する放熱面積の比率
が0.53〜0.73である。ここでは、受光面積に対
する放熱面積の比率が0.53〜0.73であるため、
太陽光のエネルギーを効率よく受光できると共に放熱を
より抑えることができる。
【0012】請求項4に記載の集光装置は、請求項1か
ら3のいずれかに記載の集光装置であって、集熱部は、
流体媒体が流動可能である空洞部を有する。集熱部は、
受光部が受光する太陽光が集光される。この集光された
太陽光のエネルギーを利用する手段が必要となる。ここ
では、集熱部が空洞部を有しており、さらにその内部に
流体媒体が流動可能となっている。これにより、低温の
流体媒体を集熱部に循環させて太陽光のエネルギーによ
る熱を吸熱させることにより、太陽光のエネルギーを利
用することが可能となる。
【0013】請求項5に記載の集光装置は、請求項4に
記載の集光装置であって、集熱部は、流体媒体の供給圧
と流体媒体が加熱されたときにおける蒸気圧とを合わせ
た圧力以上の耐圧強度を有する。流体媒体には、集熱部
に循環されるための供給圧が加えられている。また、集
熱部は、受光部により高温になるため、その熱を吸熱し
た流体媒体の蒸気圧が上昇する。これに伴い、空洞部内
部の圧力が上昇する。
【0014】ここでは、集熱部が圧力上昇に対する耐圧
を有している。これにより、集熱部に太陽光が集光され
て、空洞部の流体媒体による圧力が上昇した場合におい
て破損するおそれを抑制することができる。請求項6に
記載の集光装置は、請求項1から5のいずれかに記載の
集光装置であって、集熱部は、表面に選択吸収膜が施さ
れている。
【0015】受光部により太陽光が集光される集熱部が
可視光など太陽光の主要な波長における光を吸収するこ
とにより、集光装置において太陽光のエネルギーを利用
することができる。他方、太陽光が集光されて高温とな
った集熱部から熱輻射により熱が逃げることとなる。こ
の際に集熱部から輻射されるのは、赤外線など主に波長
の長い光である。
【0016】ここでは、選択吸収膜が集熱部に集光され
る太陽光を透過する一方で、集熱部から輻射される波長
の長い光を反射する。これにより、集熱部からの熱輻射
による熱の拡散が抑えられる。よって、太陽光のエネル
ギーの利用効率をさらに高めることが可能となる。請求
項7に記載の集光装置は、請求項6に記載の集光装置で
あって、選択吸収膜は、クロム、黒色クロム、銅、ステ
ンレス、酸化鉄のいずれかである。
【0017】ここでは、上記のような選択吸収膜が集熱
部表面に施されている。これにより、選択的に光の透過
及び吸収を行うことができる。請求項8に記載の集光装
置は、請求項1から7のいずれかに記載の集光装置であ
って、受光部は、少なくとも1つの開口部と集熱部に太
陽光を集光するための集光部とにより構成されている。
【0018】ここでは、集光部により太陽光を集熱部に
集光することができる。請求項9に記載の集光装置は、
請求項8に記載の集光装置であって、集熱部は、集光部
と隔離している。ここでは、集熱部が集光部と離れてい
ることにより、集熱部から集光部への熱伝導を避けるこ
とができる。これにより、放熱面積を小さく抑えること
ができる。
【0019】請求項10に記載の集光装置は、請求項8
または9に記載の集光装置であって、集光部は、少なく
とも1つの反射部材から構成されており、太陽光を集熱
部に集光させる。ここでは、集光部が反射部材で構成さ
れているため、太陽光のエネルギーを反射により集熱部
に集中することができる。よって、集熱部の放熱面積を
集光面積よりも小さくすることができる。
【0020】請求項11に記載の集光装置は、請求項8
から10のいずれかに記載の集光装置であって、集光部
は、反射部材の裏面に断熱部を有する。ここでは、反射
部材の裏面が断熱部であるため、集光部が吸収する太陽
光のエネルギーを裏面から拡散することが抑えられる。
請求項12に記載の集光装置は、請求項11に記載の集
光装置であって、断熱部は、空洞が設けられている。
【0021】ここでは、断熱部が空洞になっているた
め、集光部の裏面から熱伝導によって集光部に吸収され
た太陽光のエネルギーが集光部の外部へ逃れることを抑
制できる。請求項13に記載の集光装置は、請求項12
に記載の集光装置であって、空洞は、その内部が真空状
態である。
【0022】ここでは、空洞部分が真空状態になってい
るため、太陽光のエネルギーの拡散をより抑えることが
できる。請求項14に記載の集光装置は、請求項11に
記載の集光装置であって、集光部は、断熱部である断熱
材の表面に鏡面部材が設けられる。ここでは、断熱材の
表面に鏡面部材を設けることにより集光部を構成してい
る。これにより、集光部の断熱を行うことができると共
に、集光装置の構成部品を減らすことができる。よっ
て、集光装置の重量を軽減することが可能となる。
【0023】請求項15に記載の集光装置は、請求項1
4に記載の集光装置であって、鏡面部材は、光沢金属で
ある。光沢金属は、光沢があるため、反射率が高い。こ
こでは、光沢金属により太陽光を集熱部に集光させてい
る。これにより、集光部による集光効率がよくなり、太
陽光エネルギーを集熱部に集中させることが可能とな
る。
【0024】請求項16に記載の集光装置は、請求項1
5に記載の集光装置であって、光沢金属は、アルミニウ
ムまたは銀である。光沢金属の中でも、アルミニウム及
び銀は、高反射率の物質である。ここでは、集光部の鏡
面部材としてアルミニウムまたは銀を使用しているた
め、集熱部への太陽光エネルギーをより集中することが
できる。
【0025】請求項17に記載の集光装置は、請求項1
0から16のいずれかに記載の集光装置であって、集光
部は、鏡面部分を含む。ここでは、集光部の鏡面部分に
より太陽光を集熱部に集中させている。これによって、
太陽光エネルギーを効率よく集熱部に集められる。請求
項18に記載の集光装置は、請求項10から17のいず
れかに記載の集光装置であって、集光部は、少なくとも
1つの曲面を有する。
【0026】集光部が集熱部に太陽光を集光するために
は、太陽光を集中させるようにする必要がある。ここで
は、集光部が曲面からなっているため、受光部のうちの
集光部に照射される太陽光を集熱部に集光させることが
できる。なお、1つの曲面である場合には、集熱部を焦
点とする放物面であるとさらに好ましい。
【0027】請求項19に記載の集光装置は、請求項1
8に記載の集光装置であって、集光部は、2つ以上の曲
面を有する。ここでは、集光部が2つ以上の曲面から構
成されている。これにより、集熱部に集光するためによ
り相応しい形状の集光部とすることができる。請求項2
0に記載の集光装置は、請求項19に記載の集光装置で
あって、集光部は、曲面同士を接続する面が少なくとも
1つの平面である。
【0028】ここでは、集光部の2つ以上の曲面を繋ぐ
面が1つ以上の平面になっている。曲面形状を形作るの
は複雑であるため、平面で接続することにより、集光部
を簡便に形成することができる。請求項21に記載の集
光装置は、請求項19に記載の集光装置であって、集光
部は、曲面同士を接続する面がインボリュート曲面であ
る。
【0029】ここでは、集光部の2つ以上の曲面を繋ぐ
面がインボリュート曲面となっている。このため、集光
部は、曲面同士を接続する部分に照射される太陽光をよ
り効率よく集熱部に集光することができる。請求項22
に記載の集光装置は、請求項10から17に記載の集光
装置であって、集光部は、2つ以上の平面からなる。
【0030】ここでは、平面で集光部を形成することに
より、集光部を簡便に形成することができる。請求項2
3に記載の集光装置は、請求項22に記載の集光装置で
あって、集光部は、平面同士を接続する面が曲面であ
る。ここでは、集光部の2つ以上の平面を繋ぐ面が曲面
となっている。これにより、集光部は、曲面部分に照射
される太陽光を集熱部に集光することができる。
【0031】請求項24に記載の集光装置は、請求項8
から23のいずれかに記載の集光装置であって、開口部
は、太陽光が透過可能である蓋部を有する。集光装置
は、太陽光を受ける位置に配置されている。このため、
開口部は風雨にさらされることとなる。このため、集光
部が風雨にさらされると、集熱部に集光できなくなるお
それがある。同様に、集熱部が風雨にさらされると、集
光された太陽光のエネルギーを利用する効率が低下する
おそれがある。
【0032】ここでは、開口部が蓋部を有していること
により、集光装置の集熱部及び集光部を保護することが
可能となる。請求項25に記載の集光装置は、請求項2
4に記載の集光装置であって、蓋部は、0.4μm〜
1.0μmの波長範囲で透過率が80%以上である。蓋
部が設けられていることにより、集光装置の集熱部及び
集光部を保護できる。しかし、太陽光のエネルギーを集
熱部に集光するためには、蓋部が太陽光を十分に透過可
能である必要がある。特に、太陽光のエネルギーは、主
に可視光線から近赤外線にわたっているため、これらの
波長範囲における透過率が高いことが必要とされる。
【0033】ここでは、蓋部が上記の波長範囲において
80%以上の透過率である。これにより、太陽光のエネ
ルギーを十分に透過することが可能である。請求項26
に記載の集光装置は、請求項25に記載の集光装置であ
って、蓋部は、厚さが0.5mm〜15mmである。こ
こでは、蓋部が十分に太陽光を透過すると共に、その厚
さが0.5mm〜15mmである。これにより、集光装
置の強度を維持しながら軽量化を図ることが可能とな
る。
【0034】請求項27に記載の集光装置は、請求項2
4から26のいずれかに記載の集光装置であって、蓋部
に設けられる透明板は、厚さが0.5mm〜3mmであ
り、0.4μm〜1.0μmの波長範囲で透過率が85
%以上である。ここでは、蓋部がさらに薄くなると共に
太陽光の透過率が大きい。このため、蓋部が太陽光のエ
ネルギーをより透過することが可能であり、集熱部によ
り集光することが可能となる。
【0035】請求項28に記載の集光装置は、請求項2
4から26のいずれかに記載の集光装置であって、蓋部
に設けられる透明板は、厚さが0.5mm〜1mmであ
り、0.4μm〜1.0μmの波長範囲で透過率が90
%以上である。ここでは、蓋部がさらに薄くなると共に
太陽光の透過率が大きい。このため、蓋部が太陽光のエ
ネルギーをより透過することが可能であり、集熱部によ
り集光することが可能となる。
【0036】請求項29に記載の集光装置は、請求項2
4から28のいずれかに記載の集光装置であって、蓋部
に設けられる透明板は、ガラス、ポリカーボネイト、ア
クリルのいずれかを有する。ここでは、蓋部の素材が上
記のいずれかである。これにより、蓋部が太陽光のエネ
ルギーを透過することが可能であり、集熱部により集光
することが可能となる。
【0037】請求項30に記載の集光装置は、請求項2
4から29のいずれかに記載の集光装置であって、蓋部
の透明板は、少なくとも2層からなる。蓋部が1層構造
の際には、蓋部を通して集光装置外に熱が逃れやすい。
ここでは、蓋部が2層以上の構造になっている。このた
め、層間における熱伝導率が低下するため、蓋部を通し
た熱の拡散を抑えることができる。
【0038】請求項31に記載の集光装置は、請求項3
0に記載の集光装置であって、蓋部の透明板の層間は、
低熱伝導率気体が充填される。ここでは、層間に熱伝導
率の低い気体が充填されるため、蓋部における熱伝導率
がより低下する。よって、蓋部を通した熱の拡散をより
抑えることができる。請求項32に記載の集光装置は、
請求項31に記載の集光装置であって、低熱伝導率気体
は、クリプトン、キセノン、アルゴンのいずれかであ
る。
【0039】ここでは、層間に上記の気体が充填される
ため、蓋部における熱伝導率がより低下する。よって、
蓋部を通した熱の拡散をより抑えることができる。請求
項33に記載の集光ユニットは、太陽光を集光すること
により媒体を加熱する集光ユニットであって、少なくと
も1つの開口部、集光部、及び集熱部を備えた集光装置
を複数配置している。開口部は、太陽光を受光する。集
光部は、開口部を透過した太陽光を集光する。集熱部
は、集光部によって加熱される。また、複数の集熱部
は、相互に接続されている。さらに、集熱部の総放熱面
積が開口部の総開口面積よりも小さい。
【0040】集光ユニットは、集光装置が複数配置され
てなされるユニットである。集光装置は、太陽光のエネ
ルギーを利用するために、集熱部に太陽光を集光し、集
熱部から太陽光のエネルギーを引き出している。ここで
は、集光ユニットに設けられる集光装置の全ての集熱部
の総放熱面積が、集光ユニットに設けられる集光装置の
全ての開口部の総開口面積よりも小さい。開口部を経て
集光部で受光した太陽光は、集熱部に集光される。この
ため、太陽光エネルギーは、開口部よりも小さい集熱部
に与えられる。よって、集光装置のエネルギー損失は、
開口部及び集光部からほとんど生じず、集光される集熱
部から生じることとなる。ここで、集熱部は、受光部の
受光面積よりも面積が小さいため、放熱面積も受光面積
よりも小さくなる。これにより、開口面積の2倍が放熱
面積となる従来の平板式及び真空管式集光システムに比
べて熱輻射や対流によるエネルギー損失が抑制される。
【0041】請求項34に記載の集光ユニットは、請求
項33に記載の集光ユニットであって、集熱部は、集光
部と隔離している。ここでは、集熱部が集光部と離れて
いることにより、集熱部から集光部への熱伝導を避ける
ことができる。これにより、放熱面積を小さく抑えるこ
とができる。
【0042】請求項35に記載の集光ユニットは、請求
項33または34に記載の集光ユニットであって、複数
の集光装置は、並列に及び直列に配置される。複数の集
光装置は、それぞれ独立して配置可能な装置であるた
め、集光ユニットにおいてどのように配置してもよい。
ここでは、複数の集光装置が並列に並べて配置される。
このため、集光ユニットを取扱いが容易な大きさにする
ことができる。
【0043】請求項36に記載の集光ユニットは、請求
項33から35のいずれかに記載の集光ユニットであっ
て、総開口面積に対する総放熱面積の比率が0.4〜
0.8である。集熱部のサイズが大きく、各集光装置に
おける開口面積に対する放熱面積の比率が大きいと、放
熱の効率が上昇するため、太陽光のエネルギー損失が増
加する。一方、集熱部のサイズが小さくなると、集光部
による集熱部への集光効率が低下するため、開口部を経
て集光部で受光した太陽光の利用効率が低下する。
【0044】ここでは、総開口面積に対する総放熱面積
の比率が0.4〜0.8であるため、太陽光のエネルギ
ーを効率よく受光できると共に放熱を抑えることができ
る。請求項37に記載の集光ユニットは、請求項36に
記載の集光ユニットであって、総開口面積に対する総放
熱面積の比率が0.53〜0.73である。ここでは、
総開口面積に対する総放熱面積の比率が0.53〜0.
73であるため、太陽光のエネルギーを効率よく受光で
きると共に放熱をより抑えることができる。
【0045】請求項38に記載の集光ユニットは、請求
項33から37のいずれかに記載の集光ユニットであっ
て、集熱部は、それぞれ集光部と隔離している。ここで
は、集熱部が集光部と離れていることにより、集熱部か
ら集光部への熱伝導を避けることができる。これによ
り、集熱効率を高めることができる。請求項39に記載
の集光ユニットは、請求項33から38のいずれかに記
載の集光ユニットであって、集光部は、それぞれ少なく
とも1つの曲面を有する。
【0046】集光部が集熱部に太陽光を集光するために
は、太陽光を集中させるようにする必要がある。ここで
は、集光部が曲面からなっているため、受光部のうちの
集光部に照射される太陽光を集熱部に集光させることが
できる。なお、1つの曲面である場合には、集熱部を焦
点とする放物面であるとさらに好ましい。
【0047】請求項40に記載の集光ユニットは、請求
項39に記載の集光ユニットであって、集光部は、それ
ぞれ2つ以上の曲面を有する。ここでは、集光部が2つ
以上の曲面から構成されている。これにより、集熱部に
集光するためにより相応しい形状の集光部とすることが
できる。請求項41に記載の集光ユニットは、請求項4
0に記載の集光ユニットであって、集光部は、それぞれ
曲面同士を接続する面が少なくとも1つの平面である。
【0048】ここでは、集光部の2つ以上の曲面を繋ぐ
面が1つ以上の平面になっている。曲面形状を形作るの
は複雑であるため、平面で接続することにより、集光部
を簡便に形成することができる。請求項42に記載の集
光ユニットは、請求項40に記載の集光ユニットであっ
て、集光部は、それぞれ曲面同士を接続する面がインボ
リュート曲面である。
【0049】ここでは、集光部の2つ以上の曲面を繋ぐ
面がインボリュート曲面となっている。このため、集光
部は、曲面同士を接続する部分に照射される太陽光をよ
り効率よく集熱部に集光することができる。請求項43
に記載の集光ユニットは、請求項33から42のいずれ
かに記載の集光ユニットであって、集熱部は、それぞれ
流体媒体が流動可能である空洞部を有している。また、
集光装置の各々の集熱部は、流体媒体が流通可能に連絡
している。
【0050】集熱部は、受光部が受光する太陽光が集光
される。この集光された太陽光のエネルギーを利用する
手段が必要となる。ここでは、集熱部が空洞部を有して
おり、さらにその内部に流体媒体が流動可能となってい
る。これにより、低温の流体媒体を集熱部に循環させて
太陽光のエネルギーによる熱を吸熱させることにより、
太陽光のエネルギーを利用することが可能となる。さら
に、流体媒体は、各集熱部を流通可能に連絡されている
ため、流体媒体にさらに多くの熱を吸熱させることがで
きる。
【0051】請求項44に記載の集光ユニットは、請求
項33から43のいずれかに記載の集光ユニットであっ
て、開口部は、太陽光が透過可能である蓋部を有する。
集光ユニットは、太陽光を受ける位置に設置されてい
る。このため、各集光装置の開口部は風雨にさらされる
こととなる。このため、集光部が風雨にさらされると、
集熱部に集光できなくなるおそれがある。同様に、集熱
部が風雨にさらされると、集光された太陽光のエネルギ
ーを利用する効率が低下するおそれがある。
【0052】ここでは、開口部が蓋部を有していること
により、各集光装置の集熱部及び集光部を保護すること
が可能となるため、集光ユニット全体を保護することが
できる。請求項45に記載の集光ユニットは、請求項4
4に記載の集光装置であって、蓋部は、0.4μm〜
1.0μmの波長範囲で透過率が80%以上である。
【0053】蓋部が設けられていることにより、各集光
装置の集熱部及び集光部を保護できる。しかし、太陽光
のエネルギーを集熱部に集光するためには、蓋部が太陽
光を十分に透過可能である必要がある。特に、太陽光の
エネルギーは、主に可視光線から近赤外線にわたってい
るため、これらの波長範囲における透過率が高いことが
必要とされる。
【0054】ここでは、蓋部が上記の波長範囲において
80%以上の透過率である。これにより、太陽光のエネ
ルギーを十分に透過することが可能である。請求項46
に記載の集光ユニットは、請求項45に記載の集光装置
であって、蓋部は、厚さが0.5mm〜15mmであ
る。ここでは、蓋部が十分に太陽光を透過すると共に、
その厚さが0.5mm〜15mmである。これにより、
集光ユニットの強度を維持しながら全体の軽量化を図る
ことが可能となる。
【0055】請求項47に記載の集光ユニットは、請求
項45または46に記載の集光装置であって、蓋部に設
けられる透明板は、厚さが0.5mm〜3mmであり、
0.4μm〜1.0μmの波長範囲で透過率が85%以
上である。ここでは、蓋部がさらに薄くなると共に太陽
光の透過率が大きい。このため、蓋部が太陽光のエネル
ギーをより透過することが可能であり、集熱部により集
光することが可能となる。
【0056】請求項48に記載の集光ユニットは、請求
項33から47のいずれかに記載の集光ユニットであっ
て、総開口面積が0.3〜1.3m2である。集光ユニ
ットを設置する際には、そのサイズ分の面積が必要とな
るため、場所を選ぶことになる。集光ユニットは、家屋
の屋根などに取り付けられることが多いため、屋根の面
積が集光ユニットのサイズよりも広い必要がある。ま
た、集光ユニットが大きいと、設置場所への搬送が大変
であり、さらに重量が増加することになるため、設置に
おける種々の問題が生じることとなる。また、集光ユニ
ットの製造工程においても、集光ユニットが大きいと加
工設備の大型化や製造設備の広さが必要となるため、製
造のコスト高を引き起こす。
【0057】ここでは、集光ユニットの効率が従来の集
光システムに比べて効率が高いため、小型化が可能とな
っている。集光ユニットのサイズとほぼ等しいサイズで
ある総開口面積が0.3〜1.3m2であることから、
狭い場所に集光ユニットを設置することが可能となる。
請求項49に記載の集光ユニットは、請求項33から4
8のいずれかに記載の集光ユニットであって、総開口面
積が0.3〜1.0m2である。
【0058】ここでは、集光ユニットの総開口面積が
0.3〜1.0m2であるため、より狭い場所にも集光
ユニットを設置することが可能となる。また、特別な運
送手段を用いずに、安価な宅配便などを利用して搬送す
ることが可能となるため、コスト低減に繋がる。請求項
50に記載の集光ユニットは、請求項33から49のい
ずれかに記載の集光ユニットであって、総重量が5kg
〜15kgである。
【0059】集光ユニットを設置する際には、その重量
に耐える場所に設置することが必要となるため、場所を
選ぶことになる。集光ユニットは、家屋の屋根などに取
り付けられることが多いため、設置位置における局所的
な耐重量が集光ユニットの重量以上である必要がある。
また一方、集光ユニットの設置を行う際に、集光ユニッ
トが重いと、設置者が複数名必要であることになり、人
件費がかさむことになる。また、集光ユニットの製造工
程においても、集光ユニットが重量物であると製造設備
に重量物可搬用の設備が必要となるため、製造のコスト
高を引き起こす。
【0060】ここでは、集光ユニットの効率が従来の集
光システムに比べて効率が高いため、小型軽量化が可能
となっている。集光ユニットの総重量が5kg〜15k
gと十分軽量であるため、設置場所の必要耐重量が抑え
られる。また、集光ユニットの設置作業を一人で行える
ため、人件費の低減に繋がる。請求項51に記載の集光
ユニットは、請求項33から50のいずれかに記載の集
光ユニットであって、総重量が5kg〜10kgであ
る。
【0061】ここでは、集光ユニットの総重量が5kg
〜10kgと十分軽量であるため、設置場所の必要耐重
量がさらに抑えられる。請求項52に記載の集光ユニッ
トは、請求項33から51のいずれかに記載の集光ユニ
ットであって、相互に連結可能とする連結部をさらに有
する。ここでは、連結部により複数の集光ユニットを接
続することが可能となる。これにより、複数の集光ユニ
ットを密着して、自由な形状に容易に配置することが可
能となるため、例えば家屋の屋根全体を集光ユニットで
埋めることなどが可能となり、太陽光のエネルギーの有
効利用をさらに促進することができる。
【0062】請求項53に記載の集光ユニットは、請求
項52に記載の集光ユニットであって、連結部は、連結
時に接する辺に2箇所以上設けられる。ここでは、複数
の集光ユニットを連結するときに集光ユニット同士が接
する辺において、連結部が2箇所以上に設けられてい
る。これにより、集光ユニット同士が頑強に連結される
ことになる。
【0063】請求項54に記載の集光ユニットは、請求
項52または53に記載の集光ユニットであって、連結
時に集熱部同士を連結可能とする集熱部継ぎ手をさらに
有する。集光ユニット同士を接続した際に、各集光ユニ
ットの集熱部から太陽光のエネルギーを導く周辺設備を
各集光ユニットに設けると、周辺設備の配置が複雑とな
る。さらに、各集光ユニットのそれぞれに周辺設備が必
要となるために、費用が必要となる。
【0064】ここでは、隣接して連結された集光ユニッ
ト同士の各集熱部が集熱部継ぎ手により接続される。こ
れにより、周辺設備を最小限に抑えることが可能とな
る。よって、費用も最小限に抑えることができる。請求
項55に記載の集光ユニットは、請求項33から54の
いずれかに記載の集光ユニットであって、持ち運び可能
とするための持ち手をさらに有する。
【0065】ここでは、持ち手をさらに有していること
により、集光ユニットを設置する際の取扱いがさらに容
易になる。請求項56に記載の集光ユニットは、請求項
52から54のいずれかに記載の集光ユニットであっ
て、持ち運び可能とするための持ち手をさらに有し、持
ち手は連結時に取り外し可能である。
【0066】ここでは、持ち手をさらに有していること
により、集光ユニットを設置する際の取扱いがさらに容
易になる。また、持ち手を取り外すことができるため、
集光ユニットを複数連結する際に邪魔にならない。請求
項57に記載の集光ユニットは、請求項52から54の
いずれかに記載の集光ユニットであって、持ち運び可能
とするための持ち手をさらに有し、持ち手は連結時に収
納可能である。
【0067】ここでは、持ち手をさらに有していること
により、集光ユニットを設置する際の取扱いがさらに容
易になる。また、持ち手を集光ユニット内に収納するこ
とができるため、集光ユニットを複数連結する際に邪魔
にならない。
【0068】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕本発明の第1実
施形態に係る集光ユニットであるCPC集熱器を図1に
示す。CPC(Compound Parabolic
Concentrator)集熱器は、図2に示され
るような放物面鏡を複数用いたCPC式の集光装置(以
下、CPCと略す。)をさらに複数組み合わせた集光ユ
ニットである。
【0069】CPCは、複合放物面反射鏡と呼ばれ、上
記したように放物面鏡を組み合わせて太陽光を集光・集
熱するものである。本実施形態におけるCPCは、集光
比が1.6の線集光型太陽集光器であり、太陽追尾のた
めに集光器の指向方向を移動させることなく高い効率の
集熱が行えると共に、年間を通じて高効率で集熱でき
る。また、集熱部(集熱管)が小さいため、放熱効率が
抑えられる。よって、集熱した太陽光のエネルギーを有
効に利用することができる。さらに、線集光型の集熱器
であるため、図12に示される平板式集光器や図13に
示される真空管式集光器に比べて高効率に集熱可能であ
る。
【0070】CPCは、以上のような特徴を備えるた
め、従来の集光器があまり用いられていなかった北海道
などの高緯度寒冷地においても使用可能である。また、
100℃以上の温度を得ることも可能となり、産業用の
熱源として利用することも可能となる。 <構成>CPC集熱器は、上記したように、CPCを複
数組み合わせたものである。まずCPCについて説明す
る。
【0071】CPC1は、受光部2、集熱管3、及びC
PCケース4を備えている。受光部2は、太陽から照射
される太陽光を受光するものであり、開口部11と集光
反射板12とを有する。開口部11は、太陽光を取り込
むための開口である。集光反射板12は、受光部2に受
光される太陽光を反射して集光するものであり、表面が
鏡面仕上げされているアルミニウムの薄板を曲げて形成
されている。また、集光反射板12の曲面は、集熱管3
よりも上方において放物面に近い曲面であり、集熱管3
の周辺から下方においてインボリュート曲面に近い曲面
となっている。
【0072】集熱管3は、受光部2(集光反射板12)
に照射される焦点近傍に配置されている。すなわち、集
熱管3は、受光部2に囲まれた位置に隔離して配置され
ている。集熱管3は、受光部2により集光される太陽光
を受け、集光される太陽光によって熱を集積する。ま
た、集熱管3は、本体が銅製であり、その表面には、黒
色クロムによるメッキが施されている。集熱管3は、断
面が円形であり、その内部を水が流通可能となってい
る。この水により、集熱管3の熱を吸熱する。なお、集
熱管3は、加熱による水蒸気圧及び外部からの水の供給
圧を合わせた圧力以上の耐圧強度を有している。
【0073】CPCケース4は、CPCの外部の保持部
であり、このCPCケース4と集光反射板12との間に
は、断熱材13が充填されている。なお、開口部11の
開口幅に対する集熱管3の外径は、約0.21である。 <CPC集熱器の構成>CPC集熱器21は、上記のC
PC1を複数並列に配列したものである。図1には、C
PC1を7台並べたCPC集熱器21が記載されてい
る。なお、CPC集熱器21における各CPC1の開口
部11の総面積が0.5m2であり、総重量は10kg
である。
【0074】CPC集熱器21は、複数のCPC1、蓋
部31、ケース32、及び接続通路33を備えている。
蓋部31は、各CPC1を保護すると共に太陽光を透過
させており、CPC1において太陽光エネルギーを利用
可能にする。ここで、蓋部31は、太陽光のエネルギー
の大半が含まれる0.4μm〜1.0μmの波長範囲に
おいて透過率が80%以上である。蓋部31の構造は図
3に示されるように2層構造になっている。蓋部31の
厚みは最大15mmである。蓋部31は、2枚の蓋41
(41a、41b)、スペーサ42、パッキン43から
なっており、蓋41a、41bの間には層間部44が設
けられている。蓋41a、41bは、それぞれガラス製
であり、その厚さは強度上0.5mm以上が好ましい。
蓋41の周囲全体は、図3で示されるように、蓋41a
及び41bの間にスペーサ42が、蓋41bとケース3
2との間にパッキン43が充填されている。スペーサ4
2は、蓋41の間隔を維持すると共に、周囲を充填して
いる。パッキン43は、蓋41bとケース32との間隔
を維持すると共に、周囲を充填する。層間部44は、蓋
41a、41b及びスペーサ42により囲まれている空
間である。
【0075】ケース32は、CPC1の周囲を保護す
る。また、ケース32は、供給配管51、排出配管5
2、及び取っ手53を有している。供給配管51は、C
PC集熱器21の端部に配置されるCPC1の集熱管に
接続され、水を供給する。他方、排出配管52は、供給
配管51と反対側の端部に配置されるCPC1の集熱管
に接続され、水を外部へ排出する。取っ手53は、ケー
ス32の側面に設けられている。また取っ手53は、図
5(a)に示されるように、撓めることにより取り外し
可能となっている。
【0076】接続通路33は、CPC集熱器21内部に
設けられており、各CPC1の集熱管3を接続してい
る。そして、供給配管51から供給される水は、接続通
路33を介してCPC集熱器21の全ての集熱管3を経
て加熱され、排出配管52から排出される。 <動作>CPC集熱器21の動作について以下に示す。
【0077】まず、動作前に、CPC集熱器21を太陽
光が照射される位置に設置する。このとき、CPC集熱
器21を設置する地域の緯度により、設置最適角度が異
なるため、CPC集熱器21の設置はこの設置最適角度
に設置すればよい。引き続いて、供給配管51に(水道
蛇口などの)水の供給側機構を接続し、排出配管52に
(給湯タンクなど)水の排出側機構を接続する。
【0078】太陽光がCPC集熱器21に照射されてい
るときに、供給配管51に水を供給すると、水は供給配
管51から各CPC1の集熱管3を経て排出配管52か
ら排出される。この間に、水は、太陽光により加熱され
ている各集熱管3から熱が伝導して加熱され、徐々に温
水となる。この温水または温水の熱エネルギーを排出側
機構において利用する。
【0079】<特徴> (1)本実施形態のCPC集熱器21では、集熱管3が
太陽光のエネルギーのほとんどを吸収するため、集熱管
3にエネルギーが蓄えられる。このため、太陽光のエネ
ルギーを有効に利用するためには、集熱管3からの熱損
失を抑えればよい。熱損失の要因としては、集熱管3に
接している他の部材への熱伝導や、集熱管3周辺の空気
などの気体との接触による熱伝導及び対流、さらに集熱
管3自身の温度による熱輻射などが挙げられる。
【0080】CPC集熱器21は、開口部11の開口面
積に対する集熱管3の表面積(すなわち放熱面積)の比
率は、約0.63である。この値は、図6よりCPC集
熱器21における最適値に設定されている。すなわち、
この比率が大きくなると、放熱面積が増加するため、熱
輻射や周辺ガスとの接触による熱損失が大きくなり、放
熱の量が増加する。他方、比率が小さくなると、集熱管
3からの熱損失は小さくなるが、他方で集熱管3の径が
小さくなるために開口部11を通過してくる太陽光を集
光する集光反射板12からの捕捉率が低下する。このた
め、CPC集熱器21による太陽光のエネルギーの捕捉
率が低下する。これらの要因により、この比率が従来製
品の捕捉率50%以上となる0.4〜0.8が、また特
に高い捕捉率を得るには0.53〜0.73であること
がよいとされる。本実施形態では0.63という最適比
率にされている。
【0081】一方、従来一般に用いられてきた平板式の
集光器(図12参照)では、開口面積が太陽光に照射さ
れる面積であるため、集熱板の片面に相当する。しか
し、放熱は、集熱板全体から放熱されるために、放熱面
積が集熱板両面に相当する。すなわち、開口面積に対す
る放熱面積の比率が2となる。すなわち放熱面積の比率
がCPC集熱器21に比べて大きいため、熱輻射などに
よる熱損失が大きい。
【0082】図13に示される真空管式の集光器でも同
様に、開口面積に対する放熱面積の比率が約2になる。
よって、真空管式であってもCPC集熱器21に比べて
熱損失が大きくなる。これらのことを示したのが図7で
ある。この図7において、太陽光のエネルギーを熱とし
て吸収した集熱効率が一定の30%として計算すると、
平板式及び真空管式に比べてCPC集熱器21の集熱温
度が高くなることが分かる。図7から、CPC集熱器2
1は従来式の集光システムに比べて太陽光のエネルギー
の利用効率が高いことが分かる。
【0083】さらに、従来式の集光システムでは、集熱
管が集熱板などの集光部と接続していたが、本実施形態
に示す集熱管3は、集光反射板12から隔離しており、
受光部2に太陽光のエネルギーである熱が伝導すること
が抑えられている。加えて、集熱管3の表面は、黒色ク
ロムなどの選択吸収膜で覆われているが行われている。
この選択吸収膜は、太陽光のエネルギーの収容部分とな
る波長成分(可視光線及び近赤外線)を透過し、逆に太
陽に比べて低温である集熱管3の温度の物質から輻射さ
れる遠赤外線を反射する。このため、集熱管3は、効率
よく太陽光のエネルギーを吸収すると共に、集熱管3か
らの輻射により逃げようとする熱の量を極力抑えること
ができる。これらの処理により、本実施形態のCPC集
熱器21は、効率良く太陽光を熱エネルギーとして利用
できることが分かる。
【0084】また、太陽光のエネルギーを利用するため
には、蓋部31による太陽光の反射及び吸収を抑える必
要がある。本実施形態のCPC集熱器21の蓋41は、
厚さ0.5mmのガラス製であり、図9(a)に示され
る透過スペクトルから分かるように、0.4μm〜1.
0μmの波長範囲において、太陽光の透過率が80%以
上となっている。なお、図9(a)の各透過スペクトル
は、それぞれガラスの厚さに依存したスペクトルを示し
ている。図8の太陽光スペクトル図(大気による吸収含
む)からも明らかなように、太陽光のエネルギーは、
0.4μm〜1.0μmの波長範囲において約80%が
含まれる。すなわち、この波長範囲において透過率の高
い素材を蓋部31に用いることにより、CPC集熱器2
1における太陽光のエネルギー利用率を高くすることが
できる。また一方、得られた太陽光の熱エネルギーを逃
さないために、波長1.0μm以上の赤外線での透過率
が低くなっていることにより、さらにCPC集熱器21
における太陽光のエネルギー利用率を高めることができ
る。
【0085】また、蓋部31の構造は、図3に示される
ように2層構造になっている。蓋部31の厚みは、最大
15mmであり、強度上0.5mm以上が好ましい。ま
た、蓋41の厚さを薄くすることにより太陽光の透過率
を向上させ、さらに太陽光のエネルギー利用率を上げる
ことができる。すなわち、厚さを0.5mm〜3mmに
して、0.4μm〜1.0μmの波長範囲における透過
率を85%とすることで、さらに利用率を上げることが
できる。さらに、厚さを0.5mm〜1mmにして、
0.4μm〜1.0μmの波長範囲における透過率を9
0%とすることにより、太陽光のエネルギー利用率がさ
らに上がるためより好ましくなる。すなわち、本実施形
態に示したCPC集熱器21は、上記した太陽光のエネ
ルギー利用率が従来式の集光システムに比べて高いこと
を活用しており、これによってCPC集熱器21の小型
及び軽量化を図った点に特徴がある。
【0086】(2)本実施形態のCPC集熱器21で
は、開口部11の総面積が1.3m2であり、総重量は
15kgである。集光ユニットを設置する際には、その
サイズ分の面積が必要となるため、場所を選ぶことにな
る。集光ユニットは、家屋の屋根などに取り付けられる
ことが多いため、屋根面積が集光ユニットのサイズより
も広く、また屋根形状が平面である必要がある。また、
集光ユニットが大きいと、設置場所への搬送が大変であ
り、さらに重量が増加することになるため、設置におけ
る種々の問題が生じることとなる。すなわち、集光ユニ
ットの設置を行う際に、集光ユニットが重いと、設置者
が複数名必要であることになり、人件費がかさむことに
なる。また、集光ユニットの製造工程においても、集光
ユニットが大きいと製造設備の大型化と広さとが必要と
なると共に、重量物であると製造設備に重量物可搬用の
設備が必要となるため、製造のコスト高を引き起こす。
【0087】ここでは、CPC集熱器21の総開口面積
は、0.3〜1.3m2であると、上記のサイズ的な問
題を抑えることができる。総開口面積が0.3〜1.0
2であればより好ましい。さらに総開口面積が0.3
〜0.8m2であればさらに好ましい。また、CPC集
熱器21の重量が5kg〜15kgであれば、上記の重
量的な問題を抑えることができる。CPC集熱器21の
重量が5kg〜10kgであればより好ましい。
【0088】ここでは、CPC集熱器21のサイズとほ
ぼ等しいサイズである総開口面積が1.3m2であり、
重量が15kgであることから、少人数で狭い場所に集
光ユニットを設置することが可能となる。 (3)本実施形態のCPC集熱器21では、太陽光が集
光されることにより集熱管3が加熱される。集熱管3の
内部を流れる水がこの熱を吸熱して温水となることを利
用して、CPC集熱器21は、太陽光のエネルギーを利
用している。このときに、従来の集光器に比べて、CP
C集熱器21は、集熱温度が高くなり摂氏100度以上
になりうる(図7参照)ため、集熱管3の内部の水蒸気
圧が上昇する。よって、CPC集熱器21は、この水蒸
気圧上昇により集熱管3が破損するおそれを抑える必要
がある。
【0089】以下で、集熱管3に必要な耐圧を検討す
る。集熱管3にかかる圧力は、上記の水蒸気圧に加えて
水の供給圧力がある。供給圧力P1は、水道の供給圧と
すると通常1〜3×105Paである。次に、水蒸気圧
2は、水の温度が摂氏130度まで上昇するとすれ
ば、摂氏100度における水蒸気圧が約105Paであ
るので、 P2≒T130/T100×105Pa =(130+273)/(100+273)×105Pa ≒1.08×105Pa となる。(T100、T130はそれぞれ摂氏100度、13
0度における絶対温度である。)従って、集熱管3の管
内には、P1+P2≒2.1〜4.1×105Paの圧力
がかかる。集熱管3は、直径が18mm、肉厚が0.5
mmであるので、集熱管3の管内に発生する引張応力σ
が最大 σ=(4.1×105)×18/(2×0.5)Pa =7.38×106Pa となる。この引張応力σは、銅の弾性変形の範囲内にあ
るため、十分な強度を有している。よって、集熱管3
は、十分な耐圧強度を有しており、破損するおそれが抑
えられている。
【0090】<他の実施例> (a)集光反射板12は、アルミニウムの板材により形
成されているが、断熱材13を適切な形状に形成し、そ
の表面にアルミニウム等の光沢金属を蒸着をすることに
より太陽光の集光を行っても良い。この場合には、板材
の形成が不要となるため、複雑な曲面の反射部を比較的
容易に作成することが可能となる。
【0091】また、集光反射板12は、銀の薄板により
形成されても良い。この場合には、より反射率が向上す
るため、太陽光のエネルギー利用率がさらに向上する。
また、集光反射板12の形成を容易にするために、放物
面を結ぶインボリュート曲面の代わりに、1つ以上の平
面により接続しても良い。その他、集光反射板の側面部
分を2枚の平板として、それらの平板を接続する曲面を
設けていても良い。これらの場合には、集光効率は若干
低下するが集光反射板12の制作が容易となるため、製
造コストを安価にできる。
【0092】(b)集熱管3の表面には、黒色クロムメ
ッキが施されているが、これに限られず、クロム、銅、
ステンレス、酸化鉄系などの選択吸収被膜が施されてい
ても良い。 (b)集光反射板12とCPCケース4との間に断熱材
13が設けられているが、空洞を設けて、その内部を真
空にすることにより断熱を図っても良い。
【0093】(c)蓋部31の蓋41a、41bは、ガ
ラス製であるが、ポリカーボネイト製やアクリル製の板
材であってもよい。図9(b)にポリカーボネイト板の
透過スペクトルを示す。これにより、さらなる薄肉軽量
化を図ることが可能となる。蓋部31の層間部44に
は、空気が充填されているが、稀ガスであるクリプトン
ガス、キセノンガス、及びアルゴンガスが充填されてい
ても同様に断熱性が向上する。
【0094】(d)蓋部31は、二枚の蓋41からなっ
ているが、構造を簡素化するために1枚の蓋41から構
成されていても良い。この場合には、蓋部31の製造コ
ストを安価にすることが可能となる。 (e)CPC集熱器21を1台で利用しているが、これ
を複数台接続することにより、さらに多量の太陽光のエ
ネルギーを利用するようにしても良い。
【0095】この場合には、CPC集熱器21のケース
32において、1台の供給配管51とその他の排出配管
52とを接続する継ぎ手配管61をさらに設けると、各
CPC集熱器21に対してそれぞれに水の供給などを行
う配管が不要となる。よって、配管を単純化することが
できる。さらに、CPC集熱器21同士を接するように
連結する連結部62をケース32にさらに設けることに
より、CPC集熱器21を密着して配置することが可能
になる(図4参照)。連結部62は、ケース32の穴と
ボルトナットから構成されており、穴にボルトナットを
通すことにより2台のCPC集熱器21同士を結合す
る。このとき、連結部62は、CPC集熱器21同士が
連結されている辺の2箇所に設けられているため、ま
た、CPC集熱器21同士を頑強に連結することが可能
になる。このとき、取っ手53は、図5(a)に示され
るように取り外しが可能であるため、邪魔になることが
ない。なお、取っ手53は、図5(b)のように、CP
C集熱器21の内部に収納可能であっても良い。
【0096】また、CPC集熱器21のサイズは、1.
3m2である。ここで、CPC集熱器21をさらに小さ
いユニットとすることにより、このユニットを複数台連
結して大面積のCPC集熱器とするようにしてもよい。
この場合には、1台当たりの面積及び重量が小さくなる
ため、可搬性に富み、設置も容易になり、さらに宅配便
などで搬送可能となるため安価に搬送できる。
【0097】〔第2実施形態〕本発明の第2実施形態に
係るCPC集光装置を図10に示す。CPC集光装置
は、第1実施形態のCPC1とほぼ同様の構成であるた
め、相違点のみ記載する。 <構成>CPC集光装置70は、第1実施形態のCPC
1と同様に、受光部2、集熱管3、及びCPCケース4
を備えている。集熱管3、CPCケース4は、第1実施
形態と同様であるので説明を省く。
【0098】受光部2は、開口部11と集光反射板12
とを有する。集光反射板12は、第1実施形態と同様で
ある。開口部11は、太陽光を取り込むための開口であ
り、蓋部71が設けられている。蓋部71は、第1実施
形態の蓋部31と同様に、各CPC1を保護すると共に
太陽光を透過させており、CPC1において太陽光エネ
ルギーを利用可能にする。ここで、蓋部31は、太陽光
のエネルギーの大半が含まれる0.4μm〜1.0μm
の波長範囲において透過率が80%以上である。蓋部7
1の構造は図11に示されるように2層構造になってい
る。蓋部71の厚みは最大15mmである。蓋部71
は、2枚の蓋81(81a、81b)、スペーサ82、
パッキン83からなっており、蓋81a、81bの間に
は層間部84が設けられている。蓋81a、81bは、
それぞれガラス製であり、その厚さは強度上0.5mm
以上が好ましい。蓋41の周囲全体は、図11で示され
るように、蓋81a及び81bの間にスペーサ82が、
蓋81bとCPCケース4との間にパッキン83が充填
されている。スペーサ82は、蓋81間の間隔を維持す
ると共に、蓋81の周囲を充填している。パッキン83
は、蓋81bとCPCケース4との間隔を維持すると共
に、周囲を充填する。層間部84は、蓋81a、81b
及びスペーサ82により囲まれている空間である。層間
部84の内部には、クリプトンガスが充填されている。
【0099】なお、開口部11の蓋部31の面積に対す
る集熱管3の表面積は、約0.63である。 <動作>CPC集光装置70は、集熱管3の一方から水
が供給機構(図示せず)により供給され、他方から水が
排出機構(図示せず)により排出される構成になってい
る。
【0100】太陽光が照射される位置にCPC集光装置
70を設置することにより、集熱管3に太陽光が集中さ
れて、集熱管3が加熱される。集熱管3を流れる水がこ
の熱を吸熱して徐々に温熱となる。この温水または温水
の熱エネルギーを排出機構において利用する。
【0101】
【発明の効果】本発明に係る集光装置では、受光部の受
光面積が集熱部の放熱面積よりも広い。受光部で受光し
た太陽光は、集熱部に集光される。このため、太陽光エ
ネルギーは、受光部よりも小さい集熱部に与えられる。
よって、集光装置のエネルギー損失は、受光部からほと
んど生じず、集光される集熱部からの熱輻射により生じ
ることとなる。ここで、集熱部は、受光部の受光面積よ
りも面積が小さいため、放熱面積も受光面積よりも小さ
くなる。これにより、受光面積の2倍が放熱面積となる
従来の平板式及び真空管式の集光システムに比べて熱輻
射によるエネルギー損失が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るCPC集熱器の模式図。
【図2】CPCの模式図。
【図3】蓋部端部の模式断面図。
【図4】連結されたCPC集熱器の模式図。
【図5】CPC集熱器の取っ手の他の実施形態。
【図6】放熱面積/開口面積に対する集熱効率。
【図7】CPC、平板式、真空管式の性能比較図。
【図8】太陽光のスペクトル。
【図9】蓋に用いられる板材の透過スペクトル。(a)
ガラス。(b)ポリカーボネイト。
【図10】CPC集光装置の模式図。
【図11】蓋部端部の模式断面図。
【図12】従来の平板式の集光システムの模式図。
【図13】従来の真空管式の集光システムの模式図。
【符号の説明】
1 CPC 2 受光部 3 集熱管 4 CPCケース 11 開口部 12 集光反射板 13 断熱材 21 CPC集熱器 31 蓋部 32 ケース 33 接続配管 41a、b 蓋 42 スペーサ 43 パッキン 44 層間部 51 供給配管 52 排出配管 53 取っ手 61 継ぎ手配管 62 連結部 70 CPC集光装置 71 蓋部 81a、b 蓋 82 スペーサ 83 パッキン 84 層間部 102 集熱管 103 集熱板 112 集熱管 113 集熱板 114 ガラス管 115 集熱管 116 導水管

Claims (57)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】太陽光を集光して媒体を加熱するための集
    光装置であって、 太陽光を受光する少なくとも1つの受光部と、 前記受光部によって集光される太陽光により加熱される
    集熱部と、を備え、 前記集熱部の放熱面積は、前記受光部の受光面積よりも
    小さい、集光装置。
  2. 【請求項2】前記受光面積に対する前記放熱面積の比率
    が0.4〜0.8である、請求項1に記載の集光装置。
  3. 【請求項3】前記受光面積に対する前記放熱面積の比率
    が0.53〜0.73である、請求項1または2に記載
    の集光装置。
  4. 【請求項4】前記集熱部は、流体媒体が流動可能である
    空洞部を有する、請求項1から3のいずれかに記載の集
    光装置。
  5. 【請求項5】前記集熱部は、前記流体媒体の供給圧と前
    記流体媒体が加熱されたときにおける蒸気圧とを合わせ
    た圧力以上の耐圧強度を有する、請求項4に記載の集光
    装置。
  6. 【請求項6】前記集熱部は、表面に選択吸収膜が施され
    ている、請求項1から5のいずれかに記載の集光装置。
  7. 【請求項7】前記選択吸収膜は、クロム、黒色クロム、
    銅、ステンレス、酸化鉄のいずれかである、請求項6に
    記載の集光装置。
  8. 【請求項8】前記受光部は、少なくとも1つの開口部
    と、前記集熱部に太陽光を集光するための集光部とによ
    り構成されている、請求項1から7のいずれかに記載の
    集光装置。
  9. 【請求項9】前記集熱部は、前記集光部と隔離してい
    る、請求項8に記載の集光装置。
  10. 【請求項10】前記集光部は、少なくとも1つの反射部
    材から構成されており、太陽光を前記集熱部に集光させ
    る、請求項8または9に記載の集光装置。
  11. 【請求項11】前記集光部は、前記反射部材の裏面に断
    熱部を有する、請求項8から10のいずれかに記載の集
    光装置。
  12. 【請求項12】前記断熱部は、空洞が設けられている、
    請求項11に記載の集光装置。
  13. 【請求項13】前記空洞は、その内部が真空状態であ
    る、請求項12に記載の集光装置。
  14. 【請求項14】前記集光部は、前記断熱部である断熱材
    の表面に鏡面部材が設けられる、請求項11から13の
    いずれかに記載の集光装置。
  15. 【請求項15】前記鏡面部材は、光沢金属である、請求
    項14に記載の集光装置。
  16. 【請求項16】前記光沢金属は、アルミニウムまたは銀
    である、請求項15に記載の集光装置。
  17. 【請求項17】前記集光部は、鏡面部分を含む、請求項
    10から16のいずれかに記載の集光装置。
  18. 【請求項18】前記集光部は、少なくとも1つの曲面を
    有する、請求項10から17のいずれかに記載の集光装
    置。
  19. 【請求項19】前記集光部は、2つ以上の曲面を有す
    る、請求項18に記載の集光装置。
  20. 【請求項20】前記集光部は、曲面同士を接続する面が
    少なくとも1つの平面である、請求項19に記載の集光
    装置。
  21. 【請求項21】前記集光部は、曲面同士を接続する面が
    インボリュート曲面である、請求項19に記載の集光装
    置。
  22. 【請求項22】前記集光部は、2つ以上の平面からな
    る、請求項10から17に記載の集光装置。
  23. 【請求項23】前記集光部は、平面同士を接続する面が
    曲面である、請求項22に記載の集光装置。
  24. 【請求項24】前記開口部は、太陽光が透過可能である
    蓋部を有する、請求項8から23のいずれかに記載の集
    光装置。
  25. 【請求項25】前記蓋部は、0.4μm〜1.0μmの
    波長範囲で透過率が80%以上である、請求項24に記
    載の集光装置。
  26. 【請求項26】前記蓋部は、厚さが0.5mm〜15m
    mである、請求項25に記載の集光装置。
  27. 【請求項27】前記蓋部に設けられる透明板は、厚さが
    0.5mm〜3mmであり、0.4μm〜1.0μmの
    波長範囲で透過率が85%以上である、請求項24から
    26のいずれかに記載の集光装置。
  28. 【請求項28】前記蓋部に設けられる透明板は、厚さが
    0.5mm〜1mmであり、0.4μm〜1.0μmの
    波長範囲で透過率が90%以上である、請求項24から
    26のいずれかに記載の集光装置。
  29. 【請求項29】前記蓋部に設けられる透明板は、ガラ
    ス、ポリカーボネイト、アクリルのいずれかである、請
    求項24から28のいずれかに記載の集光装置。
  30. 【請求項30】前記蓋部の前記透明板は、少なくとも2
    層からなる、請求項24から29のいずれかに記載の集
    光装置。
  31. 【請求項31】前記蓋部の前記透明板の層間は、低熱伝
    導率気体が充填される、請求項30に記載の集光装置。
  32. 【請求項32】前記低熱伝導率気体は、クリプトン、キ
    セノン、アルゴンのいずれかである、請求項31に記載
    の集光装置。
  33. 【請求項33】太陽光を集光することにより媒体を加熱
    する集光ユニットであって、 太陽光を受光する、少なくとも1つの開口部と、 前記開口部を透過した太陽光を集光する集光部と、 前記集光部によって加熱される集熱部と、 を備えた集光装置を複数配置し、 複数の前記集熱部は、相互に接続されており、 前記集熱部の総放熱面積は、前記開口部の総開口面積よ
    りも小さい、集光ユニット。
  34. 【請求項34】前記集熱部は、前記集光部と隔離してい
    る、請求項33に記載の集光ユニット。
  35. 【請求項35】複数の前記集光装置は、並列または直列
    に配置される、請求項33または34に記載の集光ユニ
    ット。
  36. 【請求項36】前記総開口面積に対する前記総放熱面積
    の比率が0.4〜0.8である、請求項33から35の
    いずれかに記載の集光ユニット。
  37. 【請求項37】前記総開口面積に対する前記総放熱面積
    の比率が0.53〜0.73である、請求項36に記載
    の集光ユニット。
  38. 【請求項38】前記集熱部は、それぞれ前記集光部と隔
    離している、請求項33から37のいずれかに記載の集
    光ユニット。
  39. 【請求項39】前記集光部は、それぞれ少なくとも1つ
    の曲面を有する、請求項33から38のいずれかに記載
    の集光ユニット。
  40. 【請求項40】前記集光部は、それぞれ2つ以上の曲面
    を有する、請求項39に記載の集光ユニット。
  41. 【請求項41】前記集光部は、それぞれ曲面同士を接続
    する面が少なくとも1つの平面である、請求項40に記
    載の集光ユニット。
  42. 【請求項42】前記集光部は、それぞれ曲面同士を接続
    する面がインボリュート曲面である、請求項40に記載
    の集光ユニット。
  43. 【請求項43】前記集熱部は、それぞれ流体媒体が流動
    可能である空洞部を有しており、 前記集光装置の各々の前記集熱部は、前記流体媒体が流
    通可能に連絡している、請求項33から42のいずれか
    に記載の集光ユニット。
  44. 【請求項44】前記開口部は、太陽光が透過可能である
    蓋部を有する、請求項33から43のいずれかに記載の
    集光ユニット。
  45. 【請求項45】前記蓋部は、0.4μm〜1.0μmの
    波長範囲で透過率が80%以上である、請求項44に記
    載の集光装置。
  46. 【請求項46】前記蓋部は、厚さが0.5mm〜15m
    mである、請求項45に記載の集光装置。
  47. 【請求項47】前記蓋部に設けられる透明板は、厚さが
    0.5mm〜3mmであり、0.4μm〜1.0μmの
    波長範囲で透過率が85%以上である、請求項45また
    は46に記載の集光装置。
  48. 【請求項48】前記総開口面積が0.3〜1.3m2
    ある、請求項33から47のいずれかに記載の集光ユニ
    ット。
  49. 【請求項49】前記総開口面積が0.3〜1.0m2
    ある、請求項33から48のいずれかに記載の集光ユニ
    ット。
  50. 【請求項50】総重量が5kg〜15kgである、請求
    項33から49のいずれかに記載の集光ユニット。
  51. 【請求項51】総重量が5kg〜10kgである、請求
    項33から50のいずれかに記載の集光ユニット。
  52. 【請求項52】相互に連結可能とする連結部をさらに有
    する、請求項33から51のいずれかに記載の集光ユニ
    ット。
  53. 【請求項53】前記連結部は、連結時に接する辺に2箇
    所以上設けられる、請求項52に記載の集光ユニット。
  54. 【請求項54】連結時に前記集熱部同士を連結可能とす
    る集熱部継ぎ手をさらに有する、請求項52または53
    に記載の集光ユニット。
  55. 【請求項55】持ち運び可能とするための持ち手部をさ
    らに有する、請求項33から54のいずれかに記載の集
    光ユニット。
  56. 【請求項56】持ち運び可能とするための持ち手部をさ
    らに有し、 前記持ち手は連結時に取り外し可能である、請求項52
    から54のいずれかに記載の集光ユニット。
  57. 【請求項57】持ち運び可能とするための持ち手部をさ
    らに有し、 前記持ち手は連結時に収納可能である、請求項52から
    54のいずれかに記載の集光ユニット。
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