JP2003261485A - 光学活性プロパルギルアルコール類の製造方法 - Google Patents

光学活性プロパルギルアルコール類の製造方法

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JP2003261485A
JP2003261485A JP2002058625A JP2002058625A JP2003261485A JP 2003261485 A JP2003261485 A JP 2003261485A JP 2002058625 A JP2002058625 A JP 2002058625A JP 2002058625 A JP2002058625 A JP 2002058625A JP 2003261485 A JP2003261485 A JP 2003261485A
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JP2002058625A
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M Carreira Erick
エム. カレイラ エリック
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Sumika Fine Chemicals Co Ltd
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Sumika Fine Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目的とする光学活性プロパルギルアルコール
類の収率やエナンチオ選択性(光学収率ee)が高く、
また、容積効率や原子効率も高い光学活性プロパルギル
アルコール類の製造方法を提供する。 【解決手段】 式(1) (式中R1は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アルキルシリル基等をあらわ
す。)で表されるアルデヒド化合物と、下記式(2) (式中R2は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アルキルシリル基又は芳香族炭
化水素基等を表す。)で表されるアルキン化合物とを、
光学活性アミノアルコール類、3級アミン類および等モ
ル量以下の亜鉛ハロゲン化低級アルカンスルフォネート
の存在下、無溶媒または式(1)のアルデヒド化合物の
10重量倍以下の溶媒中で反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、農薬等の中
間体として有用な光学活性プロパルギルアルコールの製
造方法に関する。より詳細には、特定のアルデヒド化合
物と特定の末端アセチレン化合物とを、光学活性アミノ
アルコール類の存在下、亜鉛ハロゲン化低級アルカンス
ルフォネートを触媒として反応することによる光学活性
プロパルギルアルコールの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プロパルギルアルコール類は、種々の化
学品の中間体として用いられている。中でも光学活性な
プロパルギルアルコール類は、そのラセミ化合物より生
物活性が向上するので、医薬、農薬等の有用な中間体と
して知られている。そこで、この光学活性なプロパルギ
ルアルコール類の優れた製造方法の開発が望まれてい
る。
【0003】光学活性なプロパルギルアルコール類の製
造方法としては、化学量論量の金属アセチリドを用い
て、アルデヒド類やケトン類へエナンチオ選択的付加す
る方法が報告されている(Journal of American Chemic
al Society 1994, 116, 3151-3152、 Journal of Amer
ican Chemical Society 1998, 120, 2028)。中でも亜
鉛アセチリドを用いる方法が多く報告されているが、空
気中で不安定なジアルキル亜鉛を化学量論量用いる方法
が一般的である。(Synthesis 1999, 1453-1458、Chem.
Rev. 1992, 92, 833-856.)。他に、光学活性N‐メチ
ルエフェドリンと化学量論量の亜鉛系化合物の存在下、
アセチレン化合物とアルデヒド類を反応する方法が、光
学活性プロパルギルアルコール類の製造方法として知ら
れている(Journal of American Chemical Society 200
0, 122, 1806-1807、Organic Letters 2000, 2, 4233-4
236.)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら製造方
法によっても、いまだ、光学活性プロパルギルアルコー
ル類の収率やエナンチオ選択性(光学収率ee)の点で
満足できるものではなく、より高い収率やエナンチオ選
択性が達成できる製造方法の開発が望まれている。さら
に、これら製造方法は、化学量論量の金属試薬を必要と
し、使用金属の本当の意味での触媒化が達成されておら
ず、得られる製品量あたりに必要な反応系の容積や原料
の量をできる限り小さくして使用物質及び廃棄物を減少
すること、すなわち容積効率、原子効率の向上も望まれ
ている。
【0005】本発明は、目的とする光学活性プロパルギ
ルアルコール類の収率やエナンチオ選択性が高く、ま
た、使用金属を等モル量以下用いる本当の意味での触媒
化を達成して、使用物質及び廃棄物を減らすための容積
効率や原子効率も高い光学活性プロパルギルアルコール
類の製造方法を提供することを目的とする。本発明者
は、末端アセチレン化合物とアルデヒド化合物とを、光
学活性アミノアルコール類の存在下、亜鉛ハロゲン化低
級アルカンスルフォネートを触媒として反応し、光学活
性プロパルギルアルコール類を製造する方法において、
末端アセチレン化合物及びアルデヒド化合物が特定構造
のものである場合は、無溶媒または少量の溶媒を用いる
場合でも反応は進行し、さらに亜鉛ハロゲン化低級アル
カンスルフォネートを等モル以下用いても反応は進行す
る、従って、容積効率や原子効率も高くなること又生成
する光学活性プロパルギルアルコール類の収率やエナン
チオ選択性(光学収率ee)も高くなることを見出し、
本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記式(1) (式中、R1は、アルキル基、シクロアルキル基、アル
ケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アルキ
ルシリル基、芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を1から3
含むC2〜C10の複素環基、又はヘテロ原子を1から
3含むC1〜C10のアルキル基をあらわす。ただし、
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロ
アルケニル基、アルキニル基、アルキルシリル基及びヘ
テロ原子を1から3含むC1〜C10のアルキル基は、
ハロゲン、水酸基、カルボキシル基、置換されていても
よいカルボニルオキシアルキル基、置換されていてもよ
いカルボニルオキシアリール基、ニトロ基、アルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニ
ル基、アラルキル基、アルコキシ基、2置換アミノ基、
置換されてもよいアリール基、ヘテロ原子を1から3含
むC2〜C10の複素環基及びヘテロ原子を1から3含
むC1〜C10のアルキル基及びアルキルシリルオキシ
基から選ばれる1から3個の基により置換されていても
よい。又、芳香族炭化水素基及びヘテロ原子を1から3
含むC2〜C10の複素環基は、ハロゲン、水酸基、カ
ルボキシル基、置換されていてもよいカルボニルオキシ
アルキル基、置換されていてもよいカルボニルオキシア
リール基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、シク
ロアルキル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、ア
ルコキシ基、2置換アミノ基、及びヘテロ原子を1から
3含むC1〜C10のアルキル基及びアルキルシリルオ
キシ基から選ばれる1から3個の基により置換されてい
てもよい。)で表されるアルデヒド化合物と、下記式
(2) (式中、R2は、アルキル基、シクロアルキル基、アル
ケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アルキ
ルシリル基、芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を1から3
含むC2〜C10の複素環基又はヘテロ原子を1から3
含むC1〜C10のアルキル基をあらわす。ただし、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロア
ルケニル基、アルキニル基、アルキルシリル基及びヘテ
ロ原子を1から3含むC1〜C10のアルキル基は、ハ
ロゲン、水酸基、カルボキシル基、置換されてもよいカ
ルボニルオキシアルキル基、置換されてもよいカルボニ
ルオキシアリール基、ニトロ基、アルキル基、アルケニ
ル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アラル
キル基、アシルオキシ基、アルコキシ基、2置換アミノ
基、−ORaで表される基(ここでRaはヘテロ原子を
1から3含むC2〜C10の複素環基を表す)、置換さ
れてもよいアリール基、ヘテロ原子を1から3含むC2
〜C10の複素環基及びヘテロ原子を1から3含むC1
〜C10のアルキル基及びアルキルシリルオキシ基から
選ばれる1から3個の基により置換されていてもよい。
又、芳香族炭化水素基及びヘテロ原子を1から3含むC
2〜C10の複素環基は、ハロゲン、水酸基、カルボキ
シル基、置換されてもよいカルボニルオキシアルキル
基、置換されてもよいカルボニルオキシアリール基、ニ
トロ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル
基、シクロアルケニル基、アラルキル基、アルコキシ
基、2置換アミノ基、及びヘテロ原子を1から3含むC
1〜C10のアルキル基及びアルキルシリルオキシ基か
ら選ばれる1から3個の基により置換されていてもよ
い。)で表されるアルキン化合物とを、下記式(3) (式中、R3及びR4は、C1〜6のアルキル基、C1〜
6のアルキニル基、アルキルシリル基、C3〜12のシ
クロアルキル基、C2〜10の環状アミン基又はC6〜
10のアリール基であり、それぞれC1〜10のアルキ
ル基、C6〜10のアリール基、ニトロ基、アミン基、
ハロゲンが置換していてもよく、R5及びR6は、C1〜
6のアルキル基、C2〜6のアルキニル基、アルキルシ
リル基、C3〜12のシクロアルキル基又はC6〜10
のアリール基であるか、R5及びR6が一緒になりC3〜
12の1つの環を形成してもよく、それぞれC1〜10
のアルキル基、C6〜10のアリール基、ニトロ基、ア
ミノ基、ハロゲンにより置換されていてもよい。)で表
される光学活性アミノアルコール類、3級アミン類、及
び式(1)のアルデヒド化合物に対して等モル量未満の
亜鉛ハロゲン化低級アルカンスルフォネートの存在下、
無溶媒または式(1)のアルデヒド化合物の10重量倍
以下の溶媒中で反応させることを特徴とする、下記式
(4)で表される (式中、R1およびR2は上記の意味を表す。)光学活性
プロパルギルアルコール類の製造方法を提供するもので
ある。
【0007】なお、本明細書中で、C6−C10との表
現は、炭素数を表わす。例えば、C6−C10は炭素数
が6〜10であることを表わし、トリ(C1−C4アル
キル)シリルオキシとは、炭素数が1〜4のアルキルが
3個結合したシリルオキシ基を表わす。またアルキル基
等には、直鎖のもののみではなく分岐のものも含まれ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の、光学活性プロパルギル
アルコール類の製造方法の原料化合物であるアルデヒド
化合物は、式(1)で示される化合物であるが、式
(1)中のR1は、アルキル基、シクロアルキル基、ア
ルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アル
キルシリル基、芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を1から
3含むC2〜C10の複素環基、又はヘテロ原子を1か
ら3含むC1〜C10のアルキル基をあらわす。ただ
し、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シ
クロアルケニル基、アルキニル基、アルキルシリル基及
びヘテロ原子を1から3含むC1〜C10のアルキル基
は、ハロゲン、水酸基、カルボキシル基、置換されてい
てもよいカルボニルオキシアルキル基、置換されていて
もよいカルボニルオキシアリール基、ニトロ基、アルキ
ル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケ
ニル基、アラルキル基、アルコキシ基、2置換アミノ
基、置換されてもよいアリール基、ヘテロ原子を1から
3含むC2〜C10の複素環基及びヘテロ原子を1から
3含むC1〜C10のアルキル基及びアルキルシリルオ
キシ基から選ばれる1から3個の基により置換されてい
てもよい。又、芳香族炭化水素基及びヘテロ原子を1か
ら3含むC2〜C10の複素環基は、ハロゲン、水酸
基、カルボキシル基、置換されていてもよいカルボニル
オキシアルキル基、置換されていてもよいカルボニルオ
キシアリール基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル
基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アラルキ
ル基、アルコキシ基、2置換アミノ基、及びヘテロ原子
を1から3含むC1〜C10のアルキル基及びアルキル
シリルオキシ基から選ばれる1から3個の基により置換
されていてもよい。なお、R1としての、又はR1の置換
基としての、ヘテロ原子を1から3含むC2〜C10の
複素環基及びヘテロ原子を1から3含むC1〜C10の
アルキル基において、ヘテロ原子が窒素の場合は、当該
窒素原子は置換されている、すなわち、当該窒素原子は
水素原子と結合していないことが好ましい。
【0009】ここでR1としての又はR1の置換基として
の、アルキルの炭素数としては、1〜12が好ましく、
シクロアルキルの炭素数としては3〜12、アルケニル
及びアルキニルの炭素数としては2〜12、シクロアル
ケニルの炭素数としては4〜12が好ましい。アルキル
シリルとしては、炭素数1〜6のアルキル基がシリル基
に結合したもの、特に3個の炭素数1〜6のアルキル基
が結合したものが好ましい。R1の置換基としての置換
されてもよいカルボニルオキシアルキル基の炭素数は2
〜10が好ましく、置換されてもよいカルボニルオキシ
アリール基の炭素数は7〜12が好ましく、それぞれC
6−10のアリール基、C1−10のアルキル基等によ
り置換されていてもよい。芳香族炭化水素基としては、
フェニル等のアリール基が例示される。R1としての又
はR1の置換基としての、ヘテロ原子を1から3含むC
2〜C10の複素環基には、ピペリジル、ピリジル、ピ
ロリジル、キノリル、フリル、ピリル、テトラヒドロフ
リル、テトラヒドロピリル等の飽和及び不飽和の複素環
基が含まれる。アルケニル基としては、アリル基等が含
まれる。R1の置換基としてのアラルキル基とは、アリ
ール基が置換されたアルキル基であり、炭素数としては
7〜12程度のものが好ましい。アルコキシ基の炭素数
としては、1〜10程度のものが好ましい。2置換アミ
ノ基に置換する基としては、C6−10のアリール基、
C1−10のアルキル基、C7−12のアラルキル基が
例示される。置換されてもよいアリール基に置換しうる
基としては、ハロゲン、水酸基、カルボキシル基、C2
−10のカルボン酸エステル基、ニトロ基、C6−10
のアリール基、C1−10のアルキル基、C7−12の
アラルキル基、C1−10のアルコキシ基等が例示され
る。置換基としてのアルキルシリルオキシ基としては、
炭素数1〜6のアルキル基がシリルオキシ基に結合した
もの、特に3個の炭素数1〜6のアルキル基が結合した
ものが好ましい。
【0010】R1としては、トリ(C1−C12アルキ
ル)シリルオキシまたは1もしくは2以上のC1−C4
のアルケニルで置換されていてもよいC1−C12のア
ルキル、トリ(C1−C12アルキル)シリルオキシま
たは1もしくは2以上のC1−C4のアルケニルで置換
されていてもよいC3−C12のシクロアルキル、C1
−C6のアルキルで置換されていてもよいC6−C10
のアリール、C1−C6のアルキルで置換されていても
よいフリル、C6−C10のアリールで置換されていて
もよいC2−C12の1−アルケニル、又は、ピペリジ
ル、ピリジル、キノリルまたはピロリジルであって、そ
れらの中の窒素原子はC1−C6のアルキルまたはC7
−C12のアラルキルから選ばれる置換基と結合してお
り、かつさらにC1−C6のアルキルで置換されていて
もよいもの等が例示される。
【0011】より具体的には、R1で表わされる基とし
て、n−プロピル、n−ペンチル、n−ヘプチル、i−
プロピル、t−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、
ヘキシル、シクロプロピル、シクロヘキシル、シクロオ
クチル、t−ブチルメチル、フェニル、アルキルフェニ
ル、フェニルエテニル、トリイソプロピルシリルオキシ
エチル、t−ブチルジメチルシリルオキシエチル、2−
t−ブチルジメチルシリルオキシプロピル、N−ベンジ
ル−4−ピペリジル、1,6−ジエン−4−ヘプチル、
1−メチル−1−トリイソプロピルシリルオキシメチル
エチル、フリル、アルキルフリル、ピリジル、ナフチ
ル、アルキルナフチル、キノリル、N−アルキルピロリ
ジル等が例示される。
【0012】本発明の製造方法の、もう一つの原料化合
物であるアルキン化合物は、式(2)で示される末端に
3重結合を有する化合物である。式(2)中のR2は、
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロ
アルケニル基、アルキニル基、アルキルシリル基、芳香
族炭化水素基、ヘテロ原子を1から3含むC2〜C10
の複素環基又はヘテロ原子を1から3含むC1〜C10
のアルキル基をあらわす。ただし、アルキル基、シクロ
アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アル
キニル基、アルキルシリル基及びヘテロ原子を1から3
含むC1〜C10のアルキル基は、ハロゲン、水酸基、
カルボキシル基、置換されてもよいカルボニルオキシア
ルキル基、置換されてもよいカルボニルオキシアリール
基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、アシルオ
キシ基、アルコキシ基、2置換アミノ基、−ORaで表
される基(ここでRaはヘテロ原子を1から3含むC2
〜C10の複素環基を表す)、置換されてもよいアリー
ル基、ヘテロ原子を1から3含むC2〜C10の複素環
基及びヘテロ原子を1から3含むC1〜C10のアルキ
ル基及びアルキルシリルオキシ基から選ばれる1から3
個の基により置換されていてもよい。又、芳香族炭化水
素基及びヘテロ原子を1から3含むC2〜C10の複素
環基は、ハロゲン、水酸基、カルボキシル基、置換され
てもよいカルボニルオキシアルキル基、置換されてもよ
いカルボニルオキシアリール基、ニトロ基、アルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニ
ル基、アラルキル基、アルコキシ基、2置換アミノ基、
及びヘテロ原子を1から3含むC1〜C10のアルキル
基及びアルキルシリルオキシ基から選ばれる1から3個
の基により置換されていてもよい。なお、R2として
の、R2の置換基としての又はRaとしての、ヘテロ原
子を1から3含むC2〜C10の複素環基及びヘテロ原
子を1から3含むC1〜C10のアルキル基において、
ヘテロ原子が窒素の場合は、当該窒素原子は置換されて
いる、すなわち、当該窒素原子は水素原子と結合してい
ないことが好ましい。
【0013】R2としてのアルキル、シクロアルキル、
アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アルキル
シリル、芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を1から3含む
C2〜C10の複素環基又はヘテロ原子を1から3含む
C1〜C10のアルキル基、及びこれらに置換しうる基
については、R1についての同じ基についての好ましい
範囲と同じ範囲が好ましく、又R1についての同じ基に
ついて例示されたものと同様のものが例示される。Ra
としてのヘテロ原子を1から3含むC2〜C10の複素
環基としては、ピペリジル、ピリジル、ピロリジル、キ
ノリル、フリル、ピリル、テトラヒドロフリル、テトラ
ヒドロピリル等の飽和及び不飽和の複素環基が例示され
る。R2の置換基としてのアシルオキシ基としては、C
6−10のアリール基、C1−10のアルキル基、C7
−12のアラルキル基等がカルボニルオキシ基に結合し
たようなものが例示される。R2の置換基としてのアル
コキシ基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、
これらはC6−10のアリール基等により置換されてい
てもよい。
【0014】R2としては、トリ(C1−C4アルキ
ル)シリルオキシ、水酸基、アセトキシ基、フェニル、
−NR78で表わされる2置換アミノ基(R7およびR8
は、それぞれ独立に、C6−C10のアリール、C1−
C12アルキルまたはC7−C12のアラルキルを表
す。)、C3−C10のシクロアルキル、テトラヒドロ
フリルオキシ、テトラヒドロピリルオキシまたは1もし
くは2以上のC1−C6のアルコキシで置換されていて
もよいC1−C10のアルキル、ハロゲンもしくはC1
−C6のアルキルで置換されていてもよいフェニル、C
1−C6のアルキルで置換されていてもよいシクロペン
タンジエン−1−イル、ピロリルまたはピリジルであっ
て、それらの中の窒素原子はC1−C6のアルキルまた
はC7−C12のアラルキルから選ばれる置換基と結合
しており、かつさらにC1−C6のアルキルで置換され
ていてもよいもの、またはトリ(C1−C4)アルキル
シリル等が例示される。
【0015】より具体的には、R2で表わされる基とし
て、ジベンジルアミノメチル、2−フェニルエチル、フ
ェニル、1−メチル−1−トリメチルシリルオキシエチ
ル、1‐メチル‐1‐トリイソプロピルシリルオキシエチ
ル、t−ブチルジメチルシリルオキシメチル、ジエトキ
シメチル、n−ブチル、トリエチルシリル、トリメチル
シリル、アセトキシメチル、2−テトラヒドロフリルオ
キシ−2−プロピル、2−テトラヒドロピリルオキシ−
2−プロピル、2−ヒドロキシ−2−プロピル、p−臭
化フェニル、シクロペンタンジエン−1−イル、ピロリ
ル、ピリジル、2−シクロブチルエチル、3−シクロヘ
プチルプロピル、3−(N−メチル−N−フェニルアミ
ノ)プロピル等が例示される。
【0016】特に、R2で表わされる基が、2−テトラ
ヒドロフリルオキシ−2−プロピル、2−テトラヒドロ
ピリルオキシ−2−プロピルの場合は、反応が早いので
好ましい。本発明の、光学活性プロパルギルアルコール
類の製造方法における式(2)のアルキン化合物の使用
量は、好ましくは式(1)のアルデヒド化合物1モルに
対して1〜5倍モル量、より好ましくは1〜1.5倍モ
ル量である。
【0017】本発明の製造方法において使用される3級
アミンとしては、トリ(C1−C4アルキル)アミンの
他環状アミン例えばキノリン等が挙げられるが、通常、
トリ(C1−C4アルキル)アミンが用いられる。トリ
(C1−C4アルキル)アミンとしては、トリエチルア
ミン、トリメチルアミン、メチルジエチルアミン、エチ
ルジイソプロピルアミン等が挙げられ、中でもトリエチ
ルアミンが好ましい。3級アミンの使用量としては好ま
しくはアルデヒド化合物1モル当たり30〜100モル
%量であり、より好ましくは40〜60モル%量使用す
る。
【0018】式(3)において、R3、R4、R5又はR6
としてのアルキルシリル基としては、炭素数1〜6のア
ルキル基がシリル基に結合したもの、特に3個の炭素数
1〜6のアルキル基が結合したものが好ましい。式
(3)で表される光学活性アミノアルコール類として
は、光学活性N−メチルエフェドリンが好ましく例示さ
れる。光学活性N−メチルエフェドリンとしては、(+)
−N−メチルエフェドリンおよび(−)−N−メチルエフ
ェドリンが用いられ、これらとしては市販品を用いるこ
とができる。シクロヘキシルアルデヒドを原料として光
学活性プロパルギルアルコールを本発明の方法により得
る場合、(+)−N−メチルエフェドリンを用いるとR型
のプロパルギルアルコールが得られ、(−)−N−メチル
エフェドリンを用いるとS型のプロパルギルアルコール
が得られる。光学活性−N−メチルエフェドリンの使用
量としては、アルデヒド化合物1モル当たり好ましくは
5〜100モル%量、より好ましくは5〜30モル%量
である。
【0019】本発明の方法は、式(1)アルデヒド化合
物に対して等モル量未満の亜鉛ハロゲン化低級アルカン
スルフォネートの存在下で反応を行うことを特徴とす
る。亜鉛ハロゲン化低級アルカンスルフォネートとして
は、亜鉛トリフラートが好ましく例示される。亜鉛トリ
フラート(トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛)は市販
品をそのまま使用してもよいが、減圧下100〜140
℃で乾燥して使用することが好ましい。亜鉛トリフラー
トの使用量としては、アルデヒド化合物1モル当たり好
ましくは1〜100モル%、より好ましくは10〜50
モル%量である。
【0020】本発明の、光学活性プロパルギルアルコー
ル類の製造方法における式(1)のアルデヒド化合物と
式(2)のアルキン化合物の反応は、無溶媒または少量
の溶媒中、具体的には、無溶媒または式(1)のアルデ
ヒド化合物の10重量倍以下の溶媒中で行われることを
特徴とする。溶媒としては、トルエンやヘキサン、ヘプ
タン等の炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、メチル−t
−ブチルエーテル、ジエチルエ−テル、ジクロロメタ
ン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル
又は、これら溶媒の混合物が挙げられるが、トルエンが
好ましい。トルエンを用いた場合、その量が式(1)の
アルデヒド化合物の1〜5重量倍量の場合は、高い収率
およびエナンチオ選択性(光学収率ee)、が得られる
のでより好ましい。また、トルエン等の溶媒を、アルデ
ヒド化合物の6重量倍以上用いる場合は、反応系が2層
に分離し、溶媒層中に生成した光学活性プロパルギルア
ルコール類が含まれるので、反応後の製品の取出しが容
易になり好ましい。
【0021】本発明における式(1)のアルデヒド化合
物と式(2)のアルキン化合物の反応は、上述の原料お
よび場合により溶媒を反応容器に添加し、加熱すること
により行うことができる。原料等の反応系内への添加順
序は特に限定されないが、亜鉛ハロゲン化低級アルカン
スルフォネートと式(3)で表される光学活性アミノア
ルコール類例えば光学活性N−メチルエフェドリンとの
混合物に、アルキン化合物と3級アミン類および場合に
より溶媒を添加し、その後アルデヒド化合物を加えて加
熱して反応させてもよい。反応温度としては通常0℃か
ら120℃、好ましく20〜80℃で行う。反応時間と
しては通常1〜24時間、好ましくは2〜10時間であ
る。
【0022】反応後は、例えば、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーや減圧蒸留、溶媒による抽出、再結晶等
の通常の手段で目的物質の光学活性プロパルギルアルコ
ール類を取出すことができる。このようにして得られた
光学活性プロパルギルアルコール類は、医薬、農薬等の
中間体として用いられる。例えば、抗腫瘍性の抗生物質
FR901464の合成や抗ムスカリン活性を有するH
imandravine合成用の中間体等に用いられ
る。
【0023】
【実施例】次に、実施例により本発明を説明するが、実
施例は本発明の範囲を制限するものではない。
【0024】実施例1 10mlのフラスコに、144mgの亜鉛トリフラート
(0.40mmol、後述のアルデヒド化合物に対して
20mol%)を加えた後、系内を0.5hPa以下の
真空にし、125℃に加熱して一夜放置する。フラスコ
を23℃に冷却した後、真空を解除して、80mgの
(+)−N−メチルエフェドリン(0.44mmol、後
述のアルデヒド化合物に対して22mol%)を加え
る。系内を0.5hPa以下の真空にし、0.5時間放
置した後、真空を解除する。その後、系内に、アルキン
化合物としてトリエチルシリルアセチレン(2.1mm
ol、後述のアルデヒド化合物に対して105mol
%)および102mgのトリエチルアミン(1.0mm
ol、後述のアルデヒド化合物に対して50mol%)
を加え、23℃に保ちながら0.25時間混合する。こ
のようにして得られた混合物に、シクロヘキシルカルボ
アルデヒド(2.0mmol)を一時に加え、系内を6
0℃に6時間保ち反応を行う。反応後の系を、シリカゲ
ルのカラムに直接加えクロマトグラフィーによる精製
(20〜40%のジクロロメタンのペンタン溶液使用)
を行うと、無色のオイル状で、(R)−1−シクロヘキ
シル−3−トリエチルシリル−2−プロピン−1−オー
ルが収率は87%で得られる。高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC、3,5−ジニトロベンゾエートエステ
ルによる。測定条件:キラルセルOD−H、6%のイソ
プロピルアルコールのヘキサン溶液、0.3ml/分、
254nm、t、19.2(major)、21.3
(minor))による分析の結果、光学収率(ee)
は91%eeである。
【0025】実施例2 10mlのフラスコに、144mgの亜鉛トリフラート
(0.40mmol、後述のアルデヒド化合物に対して
20mol%)を加えた後、系内を0.5hPa以下の
真空にし、125℃に加熱して一夜放置する。フラスコ
を23℃に冷却した後、真空を解除して、80mgの
(+)−N−メチルエフェドリン(0.44mmol、後
述のアルデヒド化合物に対して22mol%)を加え
る。系内を0.5hPa以下の真空にし、0.5時間放
置した後、真空を解除する。その後、系内に、アルキン
化合物として2−トリメチルシリルオキシ−2−メチル
−3−ブチン(2.1mmol、後述のアルデヒド化合
物に対して105mol%)および102mgのトリエ
チルアミン(1.0mmol、後述のアルデヒド化合物
に対して50mol%)を加え、23℃に保ちながら
0.25時間混合する。このようにして得られた混合物
に、シクロヘキシルカルボアルデヒド(2.0mmo
l)を一時に加え、系内を60℃に4時間保ち反応を行
う。トリメチルシリル基を除くために、反応混合物をジ
エチルエーテル(3ml)、テトラヒドロフラン(0.
1ml)で希釈し、10%塩酸水(3ml)を加えて0.
2時間攪拌する。反応混合物をジエチルエーテル(10
ml)の入った分液ロートに注ぎ、分離後、有機層を分
離後10%塩酸水(3ml)で洗浄する。水層を合わせ
てジエチルエーテル(10ml)で2回抽出する。有機
層を飽和食塩水(10ml)で洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、濾過後、溶媒を減圧下留去する。精製は
シリカゲルのカラムによるクロマトグラフィー(35〜
40%の酢酸エチルのペンタン溶液使用)を行うと、無
色の固形物で、(R)−1−シクロヘキシル−4−メチ
ル−2−プロピン−1,4−ジオールが収率は99%で
得られる。高速液体クロマトグラフィー(HPLC、
3,5−ジニトロベンゾエートエステルによる。測定条
件:キラルセルAD、10%のイソプロピルアルコール
のヘキサン溶液、0.9ml/分、254nm、t、2
6.6(major)、56.4(minor))によ
る分析の結果、光学収率(ee)は94%eeである。
【0026】実施例3 324mgの亜鉛トリフラート(後述のアルデヒド化合
物に対して20mol%)を入れた系内を0.5hPa
以下の真空にし、125℃に加熱して1時間放置する。
フラスコを23℃に冷却した後、真空を解除して、17
6mgの(−)−N−メチルエフェドリン(後述のアルデ
ヒド化合物に対して22mol%)を加える。系内を
0.5hPa以下の真空にし、0.5時間放置した後、
真空を解除する。その後、系内に、225mgのトリエ
チルアミン(後述のアルデヒド化合物に対して50mo
l%)および5mlのトルエン(後述のアルデヒド化合
物に対して8.7重量倍)を加え、25〜30℃に保ち
ながら2時間混合する。さらに、アルキン化合物として
トリメチルシリルアセチレン(後述のアルデヒド化合物
に対して120mol%)を加え、25〜30℃に保ち
ながら0.25時間混合する。このようにして得られた
混合物に、シクロヘキシルカルボアルデヒド(4.46
mmol)を一時に加え、系内を48〜50℃に5.2
5時間保ち反応を行う。反応後の系を、実施例1と同様
にして精製し、分析すると、収率は87%、光学収率
(ee)は97%eeで、(S)−1−シクロヘキシル−
3−トリメチルシリル−2−プロピン−1−オールが得
られる。反応終了後の反応マスは2層に分離する。
【0027】実施例4〜7 (−)−N−メチルエフェドリンを用いてトルエンの量お
よび反応時間を表1に示すように変える以外は、実施例
3と同様な反応を行うと、(S)−1−シクロヘキシル
−3−トリメチルシリル−2−プロピン−1−オールが
表1に示す収率、光学収率(ee)で得られる。
【表1】 *()内は、アルデヒド化合物に対する重量倍。 **反応後の系の様子を示す。
【0028】
【発明の効果】本発明の光学活性プロパルギルアルコー
ル類の製法は、亜鉛ハロゲン化低級アルカンスルフォネ
ートを等モル量以下用いかつ無溶媒または少量の溶媒を
用いるので、いわゆる容積効率や原子効率が高く、必要
とする反応体積や原料の量は従来の方法より少なくてす
む。また、無溶媒または少量の溶媒を用いても、目的と
する光学活性プロパルギルアルコール類が高い収率や高
いエナンチオ選択性(光学収率ee)で得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07M 7:00 C07M 7:00 (71)出願人 592120519 住化ファインケム株式会社 大阪市西淀川区歌島三丁目1番21号 (72)発明者 エリック エム. カレイラ スイス国 チューリッヒ イーティーエイ チ ホエンゲルベルグ ラボラトリー オ ブ オーガニックケミストリー内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC41 AC81 BA07 BA36 BA51 BB11 BB12 BB15 BB21 BB25 BC10 BC19 BC31 BC34 FC22 FC80 FE11 4H039 CA60 CF30 4H049 VN01 VP01 VQ19 VR24 VS04 VT06 VT48 VV02 VV03 VV06 VV13 VV16 VW02 VW31

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1) (式中、R1は、アルキル基、シクロアルキル基、アル
    ケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アルキ
    ルシリル基、芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を1から3
    含むC2〜C10の複素環基、又はヘテロ原子を1から
    3含むC1〜C10のアルキル基をあらわす。ただし、
    アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロ
    アルケニル基、アルキニル基、アルキルシリル基及びヘ
    テロ原子を1から3含むC1〜C10のアルキル基は、
    ハロゲン、水酸基、カルボキシル基、置換されていても
    よいカルボニルオキシアルキル基、置換されていてもよ
    いカルボニルオキシアリール基、ニトロ基、アルキル
    基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニ
    ル基、アラルキル基、アルコキシ基、2置換アミノ基、
    置換されてもよいアリール基、ヘテロ原子を1から3含
    むC2〜C10の複素環基及びヘテロ原子を1から3含
    むC1〜C10のアルキル基及びアルキルシリルオキシ
    基から選ばれる1から3個の基により置換されていても
    よい。又、芳香族炭化水素基及びヘテロ原子を1から3
    含むC2〜C10の複素環基は、ハロゲン、水酸基、カ
    ルボキシル基、置換されていてもよいカルボニルオキシ
    アルキル基、置換されていてもよいカルボニルオキシア
    リール基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、シク
    ロアルキル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、ア
    ルコキシ基、2置換アミノ基、及びヘテロ原子を1から
    3含むC1〜C10のアルキル基及びアルキルシリルオ
    キシ基から選ばれる1から3個の基により置換されてい
    てもよい。)で表されるアルデヒド化合物と、下記式
    (2) (式中、R2は、アルキル基、シクロアルキル基、アル
    ケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アルキ
    ルシリル基、芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を1から3
    含むC2〜C10の複素環基、又はヘテロ原子を1から
    3含むC1〜C10のアルキル基をあらわす。ただし、
    アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロ
    アルケニル基、アルキニル基、アルキルシリル基及びヘ
    テロ原子を1から3含むC1〜C10のアルキル基は、
    ハロゲン、水酸基、カルボキシル基、置換されてもよい
    カルボニルオキシアルキル基、置換されてもよいカルボ
    ニルオキシアリール基、ニトロ基、アルキル基、アルケ
    ニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アラ
    ルキル基、アシルオキシ基、アルコキシ基、2置換アミ
    ノ基、−ORaで表される基(ここでRaはヘテロ原子
    を1から3含むC2〜C10の複素環基を表す)、置換
    されてもよいアリール基、ヘテロ原子を1から3含むC
    2〜C10の複素環基及びヘテロ原子を1から3含むC
    1〜C10のアルキル基及びアルキルシリルオキシ基か
    ら選ばれる1から3個の基により置換されていてもよ
    い。又、芳香族炭化水素基及びヘテロ原子を1から3含
    むC2〜C10の複素環基は、ハロゲン、水酸基、カル
    ボキシル基、置換されてもよいカルボニルオキシアルキ
    ル基、置換されてもよいカルボニルオキシアリール基、
    ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル
    基、シクロアルケニル基、アラルキル基、アルコキシ
    基、2置換アミノ基、及びヘテロ原子を1から3含むC
    1〜C10のアルキル基及びアルキルシリルオキシ基か
    ら選ばれる1から3個の基により置換されていてもよ
    い。)で表されるアルキン化合物とを、下記式(3) (式中、R3及びR4は、C1〜6のアルキル基、C1〜
    6のアルキニル基、アルキルシリル基、C3〜12のシ
    クロアルキル基、C2〜10の環状アミン基又はC6〜
    10のアリール基であり、それぞれC1〜10のアルキ
    ル基、C6〜10のアリール基、ニトロ基、アミン基、
    ハロゲンが置換していてもよく、R5及びR6は、C1〜
    6のアルキル基、C2〜6のアルキニル基、アルキルシ
    リル基、C3〜12のシクロアルキル基又はC6〜10
    のアリール基であるか、R5及びR6が一緒になりC3〜
    12の1つの環を形成してもよく、それぞれC1〜10
    のアルキル基、C6〜10のアリール基、ニトロ基、ア
    ミノ基、ハロゲンにより置換されていてもよい。)で表
    される光学活性アミノアルコール類、3級アミン類、及
    び式(1)のアルデヒド化合物に対して等モル量未満の
    亜鉛ハロゲン化低級アルカンスルフォネートの存在下、
    無溶媒または式(1)のアルデヒド化合物の10重量倍
    以下の溶媒中で反応させることを特徴とする、下記式
    (4)で表される (式中、R1およびR2は上記の意味を表す。)光学活性
    プロパルギルアルコール類の製造方法。
  2. 【請求項2】R1が、n−プロピル、n−ペンチル、n
    −ヘプチル、i‐プロピル、t−ブチル、i−ブチル、
    sec−ブチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロヘ
    キシル、シクロオクチル、t−ブチルメチル、フェニ
    ル、アルキルフェニル、フェニルエテニル、トリイソプ
    ロピルシリルオキシエチル、t−ブチルジメチルシリル
    オキシエチル、2−t−ブチルジメチルシリルオキシプ
    ロピル、N−ベンジル−4−ピペリジル、1,6−ジエ
    ン−4−ヘプチル、1−メチル−1−トリイソプロピル
    シリルオキシメチルエチル、フリル、アルキルフリル、
    ピリジル、ナフチル、アルキルナフチル、キノリル又は
    N−アルキルピロリジルであることを特徴とする請求項
    1の光学活性プロパルギルアルコール類の製造方法。
  3. 【請求項3】R2が、ジベンジルアミノメチル、2−フ
    ェニルエチル、フェニル、1−メチル−1−トリメチル
    シリルオキシエチル、1‐メチル‐1‐トリイソプロピル
    シリルオキシエチル、t−ブチルジメチルシリルオキシ
    メチル、ジエトキシメチル、n−ブチル、トリエチルシ
    リル、トリメチルシリル、アセトキシメチル、2−テト
    ラヒドロフリルオキシ−2−プロピル、2−テトラヒド
    ロピリルオキシ−2−プロピル、2−ヒドロキシ−2−
    プロピル、p−臭化フェニル、シクロペンタンジエン−
    1−イル、ピロリル、ピリジル、2−シクロブチルエチ
    ル、3−シクロヘプチルプロピル又は3−(N−メチル
    −N−フェニルアミノ)プロピルであることを特徴とす
    る請求項1の光学活性プロパルギルアルコール類の製造
    方法。
  4. 【請求項4】R2が、2−テトラヒドロフリルオキシ−
    2−プロピル、または2−テトラヒドロピリルオキシ−
    2−プロピルであることを特徴とする請求項3の光学活
    性プロパルギルアルコール類の製造方法。
  5. 【請求項5】式(1)のアルデヒド化合物と式(2)の
    アルキン化合物の反応を無溶媒で行うことを特徴とする
    請求項1乃至4の光学活性プロパルギルアルコール類の
    製造方法。
  6. 【請求項6】溶媒として、トルエンを用いることを特徴
    とする請求項1乃至4の光学活性プロパルギルアルコー
    ル類の製造方法。
  7. 【請求項7】トルエンの量がアルデヒド化合物の1〜5
    重量倍であることを特徴とする請求項6の光学活性プロ
    パルギルアルコール類の製造方法。
  8. 【請求項8】式(3)で表される化合物が、光学活性N
    ‐メチルエフェドリンである請求項1乃至7の光学活性
    プロパルギルアルコール類の製造方法。
  9. 【請求項9】亜鉛ハロゲン化低級アルカンスルフォネー
    トが、亜鉛トリフラートである請求項1乃至8の光学活
    性プロパルギルアルコール類の製造方法。
  10. 【請求項10】亜鉛トリフラートの使用量が、式(1)
    のアルデヒド化合物1モル当たり10〜50モル%量で
    ある請求項9の光学活性プロパルギルアルコール類の製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015503531A (ja) * 2011-12-27 2015-02-02 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. ビタミンa中間体の触媒合成

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