JP2003261024A - 鉄道車両の懸架装置 - Google Patents

鉄道車両の懸架装置

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JP2003261024A JP2002066685A JP2002066685A JP2003261024A JP 2003261024 A JP2003261024 A JP 2003261024A JP 2002066685 A JP2002066685 A JP 2002066685A JP 2002066685 A JP2002066685 A JP 2002066685A JP 2003261024 A JP2003261024 A JP 2003261024A
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pipe
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railway vehicle
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Takayuki Ogawa
小川  貴之
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Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄道車両の速度およびカーブや駅、レールポ
イント、信号などの鉄道車両の走行位置に関する軌道情
報に応じたヨーイング制御を行うことにより、横圧の低
減による軌道の摩耗や脱線を未然に回避できるととも
に、高速域での台車の蛇行を防止可能にする。 【解決手段】 台車1の左右において該台車1と車体2
との間に介装された一対の油圧シリンダY1、Y2と、
これらの各油圧シリンダY1、Y2内にピストン81,
82によって区画された第1、第2の油室のうち、第1
の油室91,92どうしおよび第2の油室101,10
2どうしをそれぞれ接続する第1の配管14および第2
の配管16と、第1の配管14または第2の配管16の
途中に接続されて、作動油の流れを遮断または遮断解除
する切換弁とを備え、コントローラ17によって、鉄道
車両の速度および軌道情報にもとづき上記切換弁15を
切換え制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両の台車と
車体との間に介装したヨーイング制御装置を用いて、鉄
道車両がカーブする軌道を走行する場合等における車輪
の軌道に対する横圧を抑制するようにした鉄道車両の懸
架装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄道車両は軌道上を走行する台
車上に旋回自在に車体を搭載してなり、さらに台車と車
体との間にヨーダンパを介装することにより、鉄道車両
が高速で直線走行時に台車が蛇行するのを防止する一方
で、カーブする軌道に倣って車体に対し台車が相対的に
旋回して車輪の横力摩擦を軽減できるように構成されて
いる。
【0003】そして、上記のヨーダンパとしてはピスト
ンの中立位置付近と伸縮作動ストロークの全域とに亘っ
て夫々所定の減衰力を発生する所謂位置依存型ダンパと
言われるものが用いられている。
【0004】このヨーダンパは、例えば、シリンダと、
シリンダ内にピストンを介して移動自在に挿入したピス
トンロッドと、シリンダの外側に配設したアウターシェ
ルとを備え、シリンダ内にはピストンでロッド側油室と
ピストン側油室とを区画し、シリンダとアウターシェル
の間にはリザーバが区画されている。そして、上記ヨー
ダンパは伸側と圧側の減衰力をピストンに設けた減衰弁
およびベースバルブで発生させ、伸・圧同一の減衰力を
発生させている。
【0005】図4は、このヨーダンパDを用いた鉄道車
両の懸架装置を概念的に示す平面図である。同図におい
て、ヨーダンパDは、台車1の左右にあって該台車1と
車体2との間に斜め方向に介装されている。また、台車
1は車体2に対し例えば前後2箇所に設けられ、各台車
1は中心ピン3を中心とするヨー軸回りに旋回運動可能
に支持されている。従って、軌道4がカーブしている場
合には、車輪5がその軌道4上を走行するため、車体2
に対して、各台車1がその軌道方向に中心ピン3を中心
に旋回運動する。
【0006】また、鉄道車両が軌道4上を真直ぐに高速
で直線走行する場合に、台車1が蛇行する場合がある
が、上記ヨーダンパDはこの蛇行を防止するように台車
1の上記回動を規制している。そして、上記ヨーダンパ
Dは台車1の回動分のストロークを有して伸縮するもの
の、全ストロークで同じ減衰力を持ち、その減衰力が直
線走行時の台車1の蛇行防止のためのセッティングにな
っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
鉄道車両の懸架装置はヨーダンパの減衰力が、上記のよ
うに直線走行時の台車蛇行防止のための減衰力にセッテ
ィングされていることによって、鉄道車両がカーブする
軌道を走行する場合には、台車1の車体2に対する旋回
運動にとって、その減衰力が大きな抵抗となり、結果と
して台車1の円滑な旋回運動が妨げられてしまう。従っ
て、台車1がカーブする軌道上を曲線走行するとき、台
車1の下部に取り付けられた各車輪5の軌道4に対する
横圧が大きくなって、軌道4の摩耗が激しくなり、最悪
時には脱輪のおそれも拭い切れなかった。
【0008】また、貨物車や重量物を搬送する車体を持
った鉄道車両にあっては、上記横圧が特に大きくなり、
上記軌道4の摩耗や脱輪の可能性がさらに高くなるとい
う問題があった。さらに、軌道4が上記のように大きく
カーブする場合以外でも、例えば駅やレールポイント、
あるいは信号付近などのカーブの曲率が小さい軌道で
も、上記横圧が一時的に過大となる場合がある。また、
このようにカーブする軌道4を車両がある程度早い速度
で曲線走行する場合には上記横圧がさらに大きくなり、
その結果として、脱輪のおそれがあるために、実際には
鉄道車両の速度を上げることには、自ら限界があるとい
う問題があった。なお、逆に上記ヨーダンパDの減衰力
を下げると、台車1の軌道4に沿った曲線走行が円滑に
なるものの、前記のように高速での直線走行時に蛇行を
生じてしまうという問題が生じる。
【0009】そこで、本発明の目的は、鉄道車両の速度
および軌道のカーブや駅、レールポイント、信号などの
鉄道車両の走行位置に関する軌道情報に応じたヨーイン
グ制御を行うことにより、横圧の低減による軌道の摩耗
や脱輪の危険を未然に回避できるとともに、高速域での
直線走行時の台車の蛇行を確実に防止できる鉄道車両の
懸架装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の手段は、台車と車体との間にヨーイング制
御装置を介装してなる鉄道車両の懸架装置において、ヨ
ーイング制御装置が、台車の左右において該台車との間
に介装された一対の油圧シリンダと、これらの各油圧シ
リンダ内にピストンによって区画された第1、第2の油
室のうち、各第1の油室どうしおよび第2の油室どうし
をそれぞれ接続する第1の配管および第2の配管と、第
1の配管または第2の配管の途中に接続されて、作動油
の流れを遮断または連通する切換弁とを備え、コントロ
ーラが鉄道車両の速度および軌道情報にもとづいて、上
記切換弁を切換え制御することを特徴とするものであ
る。
【0011】この場合、油圧シリンダのピストンには、
第1の油室と第2の油室を連通する減衰弁を設けるよう
にしてもよいし、またピストンロッドをビストンに対す
る両ロッド型に構成してもよい。
【0012】同じく、軌道情報に、駅、レールポイン
ト、信号機などの鉄道車両の走行位置に関する情報を持
たせることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の一形態を
図について説明する。図1は本発明の鉄道車両の懸架装
置におけるヨーイング制御装置を示す要部の平面図であ
る。このヨーイング制御装置は台車1の左右であって、
この台車1と車体2との間に介装された各別の両ロッド
型油圧シリンダY1,Y2を持つ。なお、これらの油圧
シリンダY1,Y2は台車1の左右に対象配置されてい
る。図上では、車体2の前部側とこの車体2の前部側を
支持する台車1のみを示し、後方の台車は省略してあ
る。また、台車1は、車体2の下部にあって、上記同様
にこの台車1の中心部付近に設けられた中心ピン3に支
持されて、水平回動可能とされている。
【0014】従って、台車1の下部に取り付けられた上
記車輪5が、カーブする軌道上に沿って矢印A方向に走
行した場合には、台車1が車体2に対して上記中心ピン
3を中心とするヨー軸回りに旋回運動しながら軌道4に
沿って方向を変えながら走行移動する。
【0015】また、各油圧シリンダY1,Y2はシリン
ダ61,62と、このシリンダ61,62内にピストンロ
ッド71,72を介して移動自在に挿入されたピストン
81,82と、上記シリンダ61,62内にピストン8
1,82によって区画された第1の油室91,92および
第2の油室101,102とからなる。なお、ピストン
ロッド71,72はピストン81,82の中心を貫通して
両端部が、シリンダ61,62の両端を塞ぐ密封部材を
貫通し、これに密にかつ摺動自在に支持されている。
【0016】さらに、各油圧シリンダY1,Y2のシリ
ンダ61,62は一端部において台車1端の左右に取付
部材11を介して固定され、これらのシリンダ61,6
2の固定部とは反対側に臨む各ピストンロッド71,7
1の一端は、車体2の前部の左右に設けられた取付部材
12に支軸13を介しそれぞれ回動自在に支持されてい
る。また、対象配置された二つの油圧シリンダY1,Y
2の第1の油室91,92どうしが第1の配管14を介
して連通され、さらに二つの油圧シリンダY1,Y2の
第2の油室101,102どうしが、作動油の流れを遮
断または連通するように切り換えられる切換弁15およ
び第2の配管16を介して連通されている。
【0017】なお、本発明では二つの油圧シリンダY
1,Y2の作動量、つまり各シリンダ61,62 に対
するピストンロッド71,72の移動量を均等に保っ
て、台車1の中心ピン3を中心とする旋回動をバランス
よくかつ円滑にするためには、各シリンダ61,62で
の伸工程および圧工程での作動油の流入量および流出量
を同一にすることが重要である。このため、各ピストン
81,82の受圧面積を同じにすべく、シリンダ61,6
2の内径寸法およびピストンロッド71,72の外径寸
法を全長に亘って均等に設計すると共に、ピストン8
1,82に対して、ピストンロッド71,72を両ロッ
ド型は構成している。このような両ロッドタイプの油圧
シリンダY1,Y2によれば、ピストン81,82の受
圧面積を等しくして、伸工程および圧工程での作動油の
流量を均等化し易い。
【0018】また、上記切換弁15には電磁弁(ソレノ
イド弁)やスプール弁を用いることができる。電磁弁は
構成および動作がシンプルであり、応答性が良く、一
方、スプール弁はスプールをモータ等で駆動させる場合
に、そのスプールの動きをスイッチで検出することで、
機械的故障検知が容易にできる点で保安管理の上で有利
である。信頼性やコストに応じて必要なタイプのものを
選択して用いればよい。なお、この切換弁15は、車両
が低速で曲線走行する場合に第2の配管16を開き、直
線走行する場合には閉じるように制御される。
【0019】図2は図1に示すヨーイング制御装置をさ
らに詳細に示す平面図であり、各シリンダ6 1,
62内のピストン81,82には各油室91,92、10
1,102間に連通して、ピストンロッド71,72の伸
側減衰力および圧側減衰力をそれぞれ発生する減衰弁8
a,8bが設けられている。また、17は鉄道車両の速
度および軌道情報を入力として切換弁15の遮断または
連通の動作切換えを制御するコントローラであり、上記
切換弁15の連通動作速度は例えば30Km/h以下の
値であり、軌道情報は曲線走行や駅、レールポイント、
信号などの鉄道車両の走行位置に関する情報である。な
お、速度情報の検出は車両に備え付けのスピードメータ
に供給する速度情報を利用してもよいし、その他GPS
信号を利用した自己位置信号のズレから速度計算しても
よい。
【0020】そして、コントローラ17は、走行してい
る鉄道車両の速度が一定のしきい値の例えば30Km/
hで曲線走行している場合や、駅やレールポイントに進
入したような場合には、切換弁15に遮断解除の信号を
供給して連通状態とし、一方、台車の蛇行発生速度の例
えば100Km/hでは、切換弁15を遮断する信号を
この切換弁15に供給して減衰弁8a,8bを有効なら
しめるように機能する。
【0021】次に動作を説明する。いま、鉄道車両が、
設定速度の例えば30Km/h以下の低速で、カーブす
る軌道上を曲線走行していたり、または駅やレールポイ
ントなどを通過したりすると、コントローラ17はこれ
らの速度情報および軌道情報を受けて切換弁15を遮断
解除状態(オン状態)に制御する。つまり、切換弁15
が閉から開に切換えられる。
【0022】一方、鉄道車両が矢印Bのように左カーブ
の曲線走行する場合には、車体2に対し台車1が中心ピ
ン3を中心に図中矢印P方向に旋回動しようとする。こ
のため、油圧シリンダY1におけるシリンダ61内のピ
ストン81は、図上で右方へ移動する。このため第2の
油室101の内圧が上昇し、この第2の油室101内の
作動油は、矢印方向に流れて第2の配管16へと押し出
される。また、このように押し出された作動油は開状態
に切換えられた切換弁15を介して矢印方向に流れ、も
う一方の油圧シリンダY2におけるシリンダ62内の第
2の油室102内へ送り込まれる。
【0023】このため、油圧シリンダY2側では、第2
の油室102の作動油の流入によりピストン82が図上
で左方へ移動し、従って第1の油室92の作動油が排出
される。また、この第1の油室92内の作動油が配管1
4を通して矢印方向に流れ、油圧シリンダY1側の第1
の油室91内に送り込まれる。このため、油圧シリンダ
Y1におけるピストン81の上記右方への移動によって
負圧になった分の作動油がこの油圧シリンダY1側の第
1の油室91内に環流補給される。尚、右カーブの曲線
軌道を実行する場合には、以上と全く逆の作動油の流れ
となる従って、切換弁15が開となっている場合には、
各油圧シリンダY1,Y2の各ピストン81,82はシ
リンダ61,62内を無抵抗で移動自在となっているた
め、台車1は車体2に対して中心ピン3を中心に略自由
に旋回運動可能となり、カーブする軌道に沿って車輪5
を円滑に走らせることが可能となる。このため、車輪5
の軌道に対する横圧が大きく軽減され、車輪5および軌
道の摩耗を防止できるほか、脱輪等のおそれを確実に回
避できることとなる。つまり、切換弁15が開となって
いる場合には、油圧シリンダY1,Y2の抵抗力が台車
1の動きに影響するのを回避でき、鉄道車両の円滑な曲
線走行を実現できる。
【0024】一方、鉄道車両が例えば30Km/h以上
の速度例えば100Km/hで、略真っ直ぐの軌道を直
線走行する場合には、コントローラ17はこれらの速度
情報および軌道情報を受けて切換弁15を遮断状態(オ
フ状態)に制御する。鉄道車両が直線走行している場合
には、軌道の僅かなカーブや走行中の風圧を受けるなど
複雑な外力を受けることにより、台車1が蛇行運動する
場合がある。このとき台車1は車体2に対して中心ピン
を中心に回動しようとして、例えば油圧シリンダY1,
Y2におけるピストン81,82がシリンダ61,62内
を図中左右方へ移動する方向の力を受け、この油圧シリ
ンダY1,Y2における第2の油室101,102内の作
動油が第2の配管16へ送り出されようとする。
【0025】しかし、切換弁15はコントローラ17の
制御下で既に遮断状態にあり、その為、例えば油圧シリ
ンダY1の第2の油室101から油圧シリンダY2の第
1の油室102への作動油の流入は阻止される。同様に
して、油圧シリンダY2の第1の油室91からは、第1
の配管14および油圧シリンダY1の第1の油室91へ
の作動油の流れが発生しようとするが、油圧シリンダY
1が油圧シリンダY2とともにロック状態となっている
ため、この流れも阻止される。従って、車体2に対し台
車1の動きは、各ピストン81,82における減衰弁8
a,8bの抵抗を受け、直線走行時の鉄道車両の蛇行が
効果的に阻止され、高速走行時の乗心地が改善できる。
【0026】ところで、上記油圧シリンダY1,Y2は
それぞれ伸工程および圧工程での流量が同一となるよう
にすることが必要で、上記のような両ロッドタイプ型の
ものを採用することが望ましいが、この場合にはシリン
ダとピストンロッドの取付部の設計が難しくなるため、
片ロッドタイプの油圧シリンダを採用することが考えら
れる。図3は、この片ロッドタイプのユニフロー型の油
圧シリンダZを示す概念図である。
【0027】この油圧シリンダZは、シリンダ18と、
シリンダ18内にピストン19を介して移動自在に挿入
したピストンロッド20と、シリンダ18の外側に配置
したアウターシェル21とを備えている。また、シリン
ダ18内にはピストン19により第1の油室22、第2
の油室23を区画し、シリンダ18とアウターシェル2
1との間にはリザーバ24が区画されている。
【0028】また、ピストン19には両油室22,23
に連通するチェック弁25が設けられ、シリンダ18の
ボトムには第1の油室22とリザーバ24とに連通する
チェック弁26が設けられている。さらに、シリンダ1
8のヘッド部には第2の油室23とリザーバ24とに連
通する減衰バルブ27が設けられている。28,29は
両油室22,23に連通する第1の配管および第2の配
管で、これらの各配管28,29はもう一方のユニフロ
ー型の油圧シリンダZのシリンダ内にピストンにより区
画された第1の油室22と上記と同様の切換弁15を介
した第2油室23とにそれぞれ連通されている。
【0029】このユニフロー型の油圧シリンダZによっ
ても、切換弁15の遮断解除によって、作動油の流れを
一方向にのみ制御して、シリンダ18におけるピストン
19の移動を円滑化でき、車体2に対する台車1の水平
回動を軌道のカーブに沿ってスムースに行わせることが
可能となる。また、鉄道車両の直線の高速走行時には切
換弁15が作動油の流れを遮断するため、各ユニフロー
型の油圧シリンダZの各油室22,23相互間での作動
油の流れが停止し、車体2に対する台車1の水平回動が
規制される。従って、鉄道車両の直線の高速走行中での
台車1の蛇行を未然に防止できる。このユニフロー型の
油圧シリンダZを用いた場合には、シリンダ18におけ
るピストン19の受圧面積を同じにするために、ピスト
ンロッド20とシリンダ18のサイズに制約が生じる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果がある。 (1)請求項1の発明による鉄道車両の懸架装置によれ
ば、台車と車体を繋ぐ油圧シリンダを左右に一対設け、
これらの各油圧シリンダ内にピストンによって区画され
た各油室に対応するものどうしを、一つの切換弁を用い
て速度と軌道情報に応じて連通および遮断制御すること
で、速度および軌道情報に合わせて車体に対し台車を自
由旋回動またはロック可能にし、結果として低速の曲線
走行時における車輪の軌道に対する横摩擦力の低減およ
びこれによるレールや車輪等の異常摩耗の防止を図り、
一方、高速の直線走行時における台車のシミー振動の吸
収と蛇行防止を共に図ることができ、鉄道車両の乗心地
の向上および安全性を確保できる。 (2)また、請求項2の発明によれば、ピストンには、
ピストンロッドの伸方向および圧方向の減衰弁を設け両
ロッド型に構成したので、切換弁の遮断によって油圧シ
リンダが完全な油圧ロック状態になるのを防止すると共
に、振動を吸収することができ、高速の直線走行時のシ
ミーを吸収して安全走行を確保することができる。 (3)請求項3の発明によれば、軌道情報が、駅、レー
ルポイント、信号機などの鉄道車両の走行位置に関する
情報を持たせるようにしたので、このような駅、レール
ポイント、信号機付近を通過するときに台車の挙動が異
常に大きくなっても、このとき切換弁を開かせること
で、油圧シリンダの伸縮作動をスムースにでき、従っ
て、車体に対して台車にその軌道状況に応じた最適の車
体姿勢を与えることができ、従って、台車は脱輪のおそ
れもなく、車輪を軌道上にスムースに安全走行させるこ
ととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る鉄道車両の懸架装
置におけるヨーイング制御装置を概念的に示す要部の平
面図である。
【図2】図1に示すヨーイング制御装置の詳細な概念図
である。
【図3】本発明の鉄道車両の懸架装置における油圧シリ
ンダの他の形態を示す概念図である。
【図4】従来の鉄道車両の懸架装置を示す概念図であ
る。
【符号の説明】
1 台車 2 車体 Y1,Y2,Z 油圧シリンダ 61、62,18 シリンダ 71、72,20 ピストンロッド 81、82,19 ピストン 8a,8b,27 減衰弁 91、92,22 第1の油室 101、102,23 第2の油室 14,28 第1の配管 15 切換弁 16,29 第2の配管 17 コントローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台車と車体との間にヨーイング制御装置
    を介装してなる鉄道車両の懸架装置において、ヨーイン
    グ制御装置が、台車の左右において該台車と車体との間
    に介装された一対の油圧シリンダと、これらの各油圧シ
    リンダ内にピストンによって区画された第1、第2の油
    室のうち、各第1の油室どうしおよび第2の油室どうし
    をそれぞれ接続する第1の配管および第2の配管と、第
    1の配管または第2の配管の途中に設けられて、作動油
    の流れを遮断または連通する切換弁とを備え、コントロ
    ーラが鉄道車両の速度および軌道情報にもとづいて、上
    記切換弁を切換え制御することを特徴とする鉄道車両の
    懸架装置。
  2. 【請求項2】 油圧シリンダのピストンには、第1の油
    室と第2の油室を連通する減衰弁が設けられていると共
    に、ピストンロッドを両ロッド型に構成したことを特徴
    とする請求項1に記載の鉄道車両の懸架装置。
  3. 【請求項3】 軌道情報が、駅、レールポイント、信号
    機などの鉄道車両の走行位置に関する情報を持つことを
    特徴とする請求項1に記載の鉄道車両の懸架装置。
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