JP2003261022A - 鉄道車両用冷却装置 - Google Patents

鉄道車両用冷却装置

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JP2003261022A
JP2003261022A JP2002061000A JP2002061000A JP2003261022A JP 2003261022 A JP2003261022 A JP 2003261022A JP 2002061000 A JP2002061000 A JP 2002061000A JP 2002061000 A JP2002061000 A JP 2002061000A JP 2003261022 A JP2003261022 A JP 2003261022A
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cooling
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air
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Hiroya Kuruma
博也 久留間
Masahiko Kanda
正彦 神田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床下の空冷装置で空気取入口に着雪、塵埃付
着が発生しない構造にする。 【解決手段】 通常時には電動送風機を順方向に回転さ
せ、車体上部若しくは車体側部の通常時吸気口から風洞
内に吸い込んだ空気を冷却すべき複数台の装置若しくは
その空冷手段に通してそれぞれを空冷し、床下の通常時
排気口から排気する。そして特に温度監視している装置
の装置温度が所定値を超えたときには、電動送風機を逆
回転させ、床下の通常時排気口から外気を風洞内に逆向
きに吸い込んで該当装置やその他の装置若しくはそれら
の空冷手段に通して空冷し、通常時吸気口から排気す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つ以上の異なる
装置の冷却を直列に行う鉄道車両用冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両においては、限られたスペース
の中で装置を効率良く配置していくため、あるいは取り
入れる風量をなるべく少なくするため、また送風機の数
をなるべく少なくするため、複数の冷却が必要な装置を
直列に冷却することが従来から一般的に行われている。
【0003】一方、その冷却風の取入口の場所は、車体
の屋上に設ける場合、車体側面に設ける場合及び床下に
設ける場合の3つに分類される。屋上、車体側面から吸
気する場合はそれほどでもないが、床下から吸気する場
合、冬期においては、車両が走行することにより巻き上
げられる雪を吸い込むため、吸気口に大量の雪が付着
し、冷却風取入の妨げになるばかりでなく、そのまま吸
い込むことで風洞内部、冷却器、送風機内部に溜まった
り、凍結したりすることで、機器の故障、損傷を招きか
ねない。
【0004】そのため、床下から吸気することは好まし
くないが、例えば冷却すべき装置Aと冷却すべき装置B
とを直列に冷却しようとする場合に、装置Aよりも装置
Bの方が低い温度の冷却風を必要とし、また装置Bは機
器の構成上装置Aの下方にする必要があるとき、あるい
は、さらにその下方に冷却用の電動送風機を設ける必要
があるとき、冷却風を床下から取り入れざるを得ないこ
とがある。
【0005】また、車両の設計は、決められた電圧ある
いは電流にて、決められた時間通電したときのいわゆる
定格値を基本にしており、実際にはそのような通電をす
るかしないかに拘わらず、定格値にて使用した場合に冷
却が不足しない設計にするのが基本である。また、冷却
風となる外気の温度についても上限値から下限値の中
で、いずれの温度の外気を吸気しても冷却が不足しない
ように設計するのが基本である。よって、実際の使用状
況とは関係なく最も厳しい条件で使用することを前提に
設計されているとみなしてよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような床下から冷
却風を取り入れざるを得ない車両において、次のような
問題点があった。
【0007】(1)前述のように吸気口に大量に雪が付
着することにより、冷却風を充分に取り入れることがで
きなくなる。
【0008】(2)風洞内部、冷却器、送風機内部に雪
がたまったり、一旦溶けて装置内に浸水したり、凍結す
ることで機器の故障、損傷を招く。
【0009】(3)雪の他にも木の葉、草花の種、その
他様々なゴミ、塵埃を吸い込みやすく、機器の汚損が著
しい。
【0010】(4)装置には本来、適切な温度範囲があ
り、装置を冷やし過ぎた場合にも不具合を発生すること
があるが、従来のような一律の冷却では、冬季には冷や
し過ぎる問題が生じる。
【0011】(5)冷却しようとしている機器に関する
問題だけでなく、床下に吸気口があると、走行により巻
き上げた雪をそのまま車体の床下に抱き込んでしまい、
吸気口が塞がるだけでなく、その周囲に配置されている
機器全てに雪が大量に付着し、浸水による電気的不具合
やサビの発生などが生じてしまう。
【0012】(6)機器類に大量に着雪すると、車両の
検査、修繕の前にまずこの雪を落とす必要があるが、雪
の状態ではなく、一旦溶けてから再度凍結した氷塊は容
易に落とすことができず、余分な手間と時間と費用が発
生する。
【0013】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、車両の床下から冷却風を取り入れざる
を得ない構成の車両において、雪や塵埃などが原因とな
る不具合や、冷え過ぎが原因となる不具合、床下装置の
不具合を解消すると共に検査、修繕が容易になる鉄道車
両用冷却装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の鉄道車
両用冷却装置は、車体上部若しくは側部に通常時吸気口
を持ち、車体の床下若しくは下部に通常時排気口を持つ
風洞と、前記風洞内に冷却風の流れ方向に沿って、装置
自体若しくはその装置を空冷する空冷手段が順に設置さ
れた複数台の冷却すべき装置と、順逆運転が可能で、か
つ通常時は前記通常時吸気口側から吸気し、通常時排気
口から排気するように外気を前記風洞内に通流させる電
動送風機と、前記複数台の冷却すべき装置の少なくとも
1台の装置温度を監視する装置温度監視手段と、前記装
置温度監視手段の検出する装置温度が所定値以下のとき
には前記電動送風機を順方向に回転駆動し、所定値を超
えたときには前記電動送風機を逆方向に回転駆動して前
記通常時排気口から吸気した冷却風に風洞内を逆流さ
せ、前記通常時吸気口から排気させる送風制御装置とを
備えたものである。
【0015】請求項1の発明の鉄道車両用冷却装置で
は、通常時には電動送風機を順方向に回転させ、車体上
部若しくは車体側部の通常時吸気口から風洞内に吸い込
んだ空気を冷却すべき複数台の装置若しくはその空冷手
段に通してそれぞれを空冷し、床下の通常時排気口から
排気する。そして特に温度監視している装置の装置温度
が所定値を超えたときには、電動送風機を逆回転させ、
床下の通常時排気口から外気を風洞内に逆向きに吸い込
んで該当装置やその他の装置若しくはそれらの空冷手段
に通して空冷し、通常時吸気口から排気する。
【0016】これにより、通常時には車体の上部若しく
は側部の吸気口から外気を風洞内に吸い込んで床下の通
常時排気口から排気するようにし、特に冷却を必要とす
る装置の装置温度が所定値を超えた場合にのみ床下から
吸い込んだ外気によって空冷することにより、床下の通
常時排気口がゴミや塵埃、冬季には着雪によって塞がれ
ることを防止し、また着雪した雪が凍結し、その後に解
凍して出る水分によって電気機器に悪影響を与える事態
の発生を防止する。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の鉄道車両用
冷却装置において、前記送風制御装置は、前記装置温度
監視手段の検出する装置温度が所定値以下のときにはそ
の装置温度に応じて前記電動送風機の送風量を切り替
え、所定値を超えたときには前記電動送風機を逆方向に
回転駆動することを特徴とするものである。
【0018】請求項2の発明の鉄道車両用冷却装置で
は、特に冷却を必要とする装置の装置温度が所定値を超
えるまではその装置温度に応じて順方向の冷却風量を増
減調整することにより効果的に空冷するようにし、床下
の通常時排気口から外気を吸い込んで逆向きに冷却風を
流す状態の発生を必要最少限度に抑え、床下に位置する
風洞の通常時排気口にゴミや塵埃の付着、冬季の着雪を
いっそう効果的に防止する。
【0019】請求項3の発明は、請求項2の鉄道車両用
冷却装置において、前記送風制御装置は、線路条件や日
時などの外部の予め想定される基本条件に基づいた送風
機運転の基本パターンを定めたプログラムを持ち、かつ
外部から与えられる変動する条件情報に対して、前記基
本パターンに基づいて前記電動送風機を運転し、前記温
度監視手段の検出する装置温度が前記所定値を超えたと
きに、前記電動送風機を逆方向に回転駆動して前記通常
時排気口から吸気した冷却風に風洞内を逆流させ、前記
通常時吸気口から排気させることを特徴とするものであ
る。
【0020】請求項3の発明の鉄道車両用冷却装置で
は、線路条件や日時などの外部の予め想定される基本条
件に基づいた送風機運転の基本パターンを定めたプログ
ラムを実行し、外部から与えられる変動する条件情報に
対して基本パターンに基づいて電動送風機を運転する。
そして、特に冷却を必要とする装置の装置温度が所定値
を超えたときに、電動送風機を逆方向に回転駆動して通
常時排気口から吸気した冷却風に風洞内を逆流させ、通
常時吸気口から排気させるようにする。これにより、特
に冷却を必要とする装置の装置温度が所定値を超えるま
では外部条件に応じて順方向の冷却風量を増減調整する
ことにより各装置を効果的に空冷し、床下の通常時排気
口から外気を吸い込んで逆向きに冷却風を流す状態の発
生を必要最少限度に抑え、床下に位置する風洞の通常時
排気口にゴミや塵埃の付着、冬季の着雪をいっそう効果
的に防止する。
【0021】請求項4の発明は、請求項3の鉄道車両用
冷却装置において、前記温度監視手段及び送風機制御装
置は、運転室に設置されている車両情報制御装置に内蔵
されていることを特徴とするものであり、送風機制御プ
ログラムを車両情報制御装置に内蔵させることによって
他の機器の制御と相関連した制御が可能となり、またソ
フトウェアメンテナンスも集中的に実施でき、作業効率
が上げられる。
【0022】請求項5の発明は、請求項1〜4の鉄道車
両用冷却装置において、前記温度監視手段は、外気温セ
ンサの検出する外気温と前記通常時排気口に設置されて
いる温度センサの検出する排風温度とを比較して前記装
置温度を推定することを特徴とするものであり、冷却を
必要とする装置自体が極端に高温又は低温のもの、温度
変化の激しいもの、回転するもの、また高電位であるも
のなどで直接に装置温度を計測できない場合でも、排気
温度と外気温を比較することによりその装置温度を推定
し、風向きや風量をその推定温度条件に応じて制御する
ことにより、適正に冷却する。
【0023】請求項6の発明は、請求項3〜5の鉄道車
両用冷却装置において、前記送風機運転の基本パターン
を定めたプログラムは、入線する線区に予め設けられた
地上設備から送信される信号を車上の受信装置で受信し
て前記送風制御装置に登録することにより、車両の走行
に伴い新しい線区での基本パターンを更新していくこと
を特徴とするものであり、送風機運転の基本パターンを
車上の送風制御装置側で持っているシステムではそれが
該当しない線区に入ると適切な冷却送風制御ができなく
なるが、入線する線区あるいは区間ごとの情報を地上側
から受信して送風制御装置に登録し、その基本パターン
に基づいて電動送風機を制御することができ、車両の配
車の自由度が大きくなる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は、本発明の第1の実施の形態
の鉄道車両用冷却装置を示したものであり、車体1の中
に冷却すべき装置A4が設置され、車体1の床下に冷却
すべき装置B5が設置され、それらを冷却するための送
風機3が装置A4の上部に設置されている。外気は上部
の取外し屋根2などに設けられたルーバー16から取り
入れられ、風洞A12により送風機3に導かれ、風洞B
13により装置A4に入り、引き続き風洞C14により
装置B5に入り、排気口に備えられたフィルタ17より
外部に排気される。
【0025】装置A4と装置B5の温度は常に(又は一
定時間毎に)温度監視装置7により設定値を超えてない
ことが監視されていて、その間、送風機3は屋上から床
下へ冷却風が流れる方向に運転されている。この状態で
は装置A4に入る冷却風は外気温に近いが、装置B5に
入る冷却風は既に装置A4を通過しているため外気温よ
りも高い温度になっている。このため、車両の運転によ
り装置B5の冷却が不足し、予め定めた温度設定値を超
える状況になることがある。
【0026】その場合、電源装置6へ装置B5の温度が
高すぎることを温度監視装置7から送信し、電源装置6
は送風機3の回転方向を反転し、冷却風の方向を図1に
示した18aの向きから図2に示した18bの向きと
し、装置B5に直接外気が入って冷却効果が高くなるよ
うにする。
【0027】排気口に設置されたフィルタ17は、この
ときに異物をなるべく吸込まないようにするためのもの
である。このフィルタ17のフィルタリング効果を高め
るためには、フィルタ17をできるだけ目の細かいもの
にする必要があるが、反面、目詰まりしやすいという相
反する性質がある。本実施の形態では、フィルタ17は
図2の状態でのみ吸気であり、図1の通常状態では排気
であるから、図1の通常状態に戻ればフィルタ17に付
いた異物は、排気によって吹き飛ばされる。また、装置
の温度が問題になるのは外気の温度が高い夏季又は年中
高温のトンネル内などであるから、冬季に図2の送風方
向になることは少なく、フィルタ17が雪で覆われてし
まったり、装置B5に雪が侵入すること、あるいは周囲
に大量に着雪し、他の装置に不具合を発生させることが
ほとんどない。そして、万一、図2の逆方向の送風をし
ている間にそのような状況になったとしても、力行切り
又は停車中などで図1の送風方向に戻れば、着雪を落と
してしまうことができる。
【0028】ルーバー16は高い位置に設置されている
ために日常の点検、清掃がしにくいが、風洞B13が容
易に取外し可能であるようにしておくことで装置A4の
上部を容易に清掃することが可能である。さらに点検フ
タ15により装置A4,装置B5の風洞Cと接続されて
いる側についても容易に点検、清掃が可能である。
【0029】図2の逆向きの送風状態は、車両の床下に
搭載した装置B5を充分に冷却することが可能であるか
ら、やがて装置B5の温度は低下し、設定値を下回る。
装置A4は元来図2の送風状態においても充分な冷却が
可能であるから、装置A4は図1、図2いずれの送風状
態であっても設定温度以下である。
【0030】装置Bの温度が設定値よりも下回ったら、
冷却風の向きを図2の向き18bから図1の向き18a
に戻す。車両が運転されている間は、以上の動作を繰り
返す。
【0031】なお、送風機3が可逆運転特性と共に風量
調整機能も備えている場合、電源装置6が上記の図1の
風向き18aから図2の風向き18bに反転する前に、
図1の風向き18aのまま風量を増加させることで装置
B5の温度を下げることが可能である。
【0032】この場合、風量の増加だけで温度上昇が抑
えられれば、図1の状態を継続することができる。ま
た、送風機3を逆転駆動し、図2の風向き18bで装置
B5を最初に冷却するようにした後も必要最小限度の風
量に抑えることも可能である。さらに、図1の風向き1
8aにおいて、装置A4、装置B5のどちらもが設定温
度よりも低い場合は図1の風向き18aのまま、必要最
小限の風量とすることができるから、ルーバー16から
の雪、水、塵埃の侵入を最低限に抑えることができるほ
か、騒音も抑制できる。
【0033】またなお、順方向、逆方向いずれにおいて
も充分な特性を持つ送風機3を採用することが望ましい
が、必要な静圧や風量によっては、順方向18aでは充
分な特性が出せても、逆方向18bでは特性を出しにく
い場合がある。このときにも、電源装置6が送風機3へ
の電圧や周波数を可変できるもの、例えば、VVVFイ
ンバータのようなものであれば、不充分であった特性を
補うことが可能である。もちろんこれも限度があり得る
が、図2の風向き18bのときに充分な風量が得られる
特性の送風機3であれば、図1の風向き18aでは風量
が不充分であっても、必要なときは図2の風向き18b
に切り替えればよいわけであるから、何ら問題はない。
【0034】次に、本発明の第2の実施の形態の鉄道車
両用冷却装置を、図3を用いて説明する。図3に示す鉄
道車両用冷却装置は、図1の温度監視装置7を運転室な
どにある車両情報制御装置25に内蔵させたことを特徴
とする。
【0035】本実施の形態では、装置A4からの温度信
号8と装置B5からの温度信号9は車両情報制御装置2
5に送られる。この車両情報制御装置25は、運転する
線区における送風機の運転基本パターンのプログラムを
持っていて、それに基づいて電源装置6を制御し、送風
機3を運転する。
【0036】ここで、線路条件や日時については予め上
記プログラムに組み込んでおくが、装置の発熱に直接影
響する乗客の人数や荷物の重さ、列車の重さなど、駅毎
に変動する情報については乗務員が車両情報制御装置2
5に対して設定するか、車両情報制御装置25が直接、
あるいは間接的に収集した情報を用いる。例えば、列車
の重さについては、列車を走行させるための電力変換装
置(図示しない)がどれだけのけん引トルクを発生して
いるかの情報に基づいて推定することが可能である。ま
た、予め荷重センサを車体に設置しておき、その荷重セ
ンサによって直接車体の重さの変化を測定して、乗客の
重さなどを推定することも可能である。
【0037】車両情報制御装置25がこれらの情報をも
とにして電源装置6を制御し、送風機3を可変容量、可
逆運転するならば、装置A4、装置B5の温度から直接
送風機3を制御するよりも安定した、チャタリングなど
が発生しにくい制御ができる。その上で、装置A4、装
置B5からの温度は常に(あるいは一定時間毎に)監視
しておき、異常な温度になった場合は、想定していなか
った危険な状態であると判断し、実際の装置温度が設定
値以下になるように送風機3の風量を増加させたり、逆
転させたりする。
【0038】次に、本発明の第3の実施の形態の鉄道車
両用冷却装置について、図4を用いて説明する。図4
は、冷却すべき装置A4、装置B5からの温度信号8,
9がなく、代わりに温度センサA19、温度センサB2
0、外気温センサ21からの温度信号22,23,24
を車両情報制御装置25に取り入れ、車両情報制御装置
25に組み込んだプログラムによってこれらの温度信号
から装置温度を推定し、送風機3の風量調整、回転方向
制御を行うことを特徴とする。
【0039】装置温度は直接測定するのが困難である装
置も多い。例えば、極端に高温又は低温のもの、温度変
化の激しいもの、回転するもの、また高電位であるもの
などである。その場合でも排気温度と外気温を比較する
ことにより装置A4、装置B5の温度を推定し、風向き
や風量をその推定温度条件に応じて制御すれば、装置
4,5の温度を直接に測定せずともそれらを適正に冷却
することが可能である。
【0040】次に、本発明の第4の実施の形態の鉄道車
両用冷却装置について、図5を用いて説明する。図5に
示す第4の実施の形態の鉄道車両用冷却装置は、車上の
車両情報制御装置25と地上の中央制御装置28とが冷
却機能のために必要な情報を地上子27、車上子26を
介して通信する点に特徴を有する。
【0041】車上子26は地上子27から信号を受け取
ることにより、中央装置28からの最新の情報を1台又
は複数台の車両情報制御装置25に伝えることが可能で
ある。第3の実施の形態のように、送風機運転の基本パ
ターンを車上の車両情報制御装置25側で持っているシ
ステムではそれが該当しない線区に入ると適切な冷却送
風制御ができなくなるが、本実施の形態の場合、入線す
る線区あるいは区間ごとの情報を地上側から送信するこ
とにより、この問題を解決することができる。また車上
側と地上側とが双方向に情報の伝達を行うシステムを採
用すれば、図4に示したシステムで基本パターンから外
れて異常と判断されることが多い場合、それを地上側の
中央制御装置28に送信することで、より適切なパター
ンに変更するために必要な情報を現車から収集として活
用することが可能である。
【0042】なお、車上子26と地上子27を使う通信
手段に限らず、LCX、無線電話通信、その他の通信手
段を用いて地上側と車上側とで通信するようにしてもよ
い。また一つの編成の中に異なる通信手段を搭載してい
てもよい。
【0043】また、図5に示したように片側の先頭車両
31、他端の先頭車両32、中間車両33それぞれに車
両情報制御装置25を設置し、それぞれにおいて冷却の
必要な装置を図1、図6〜図9のいずれかの機器配置に
して風冷するようにしてもよい。そしてこの場合、送風
機の基本パターンは車上子26と接続されている先頭車
両31内の車両情報制御装置25から転送を受け、自装
置内の記憶装置に書き込む構成にするのが好ましい。
【0044】次に、本発明の第5の実施の形態の鉄道車
両用冷却装置について、図6を用いて説明する。図1〜
図4では冷却すべき装置B5が床下に設置されていた
が、外気の取入口となるルーバー16が床下に来ない限
り、各装置の取付場所は床下、床上に関係しない。例え
ば、送風機3、装置A4、装置B5が全て床下に設置さ
れていても、風洞A12により車体上部から外気を取り
入れることが可能な構成であれば、本発明は成立可能で
ある。また1両のみでも複数車両の列車であっても、そ
の他、車両又は装置に応じて異なる方式の組み合わせで
も構わない。
【0045】図6に示す第5の実施の形態の鉄道車両用
冷却装置では、図1における送風機3と装置A4をも装
置B5と共に床下に配置し、風洞D28により風洞A1
2と接続した構成である。この実施の形態の場合、装置
A4と装置B5との間に送風機3を配置してある。
【0046】このような機器配置にしても、第1の実施
の形態〜第4の実施の形態のように装置A4、装置B5
の装置温度を監視し、送風機3の風量制御及び風向き制
御を行うことによって、各実施の形態と同様の作用効果
を奏する。
【0047】次に、本発明の第6の実施の形態の鉄道車
両用冷却装置については、図7を用いて説明する。第6
の実施の形態は、図6に示した第5の実施の形態に対し
て、車体1の床下に配置する送風機3と装置A4との入
れ替えた構成を特徴としている。この第6の実施の形態
にあっても、第5の実施の形態と同様の作用効果を奏す
る。
【0048】次に、本発明の第7の実施の形態の鉄道車
両用冷却装置について、図8を用いて説明する。図8に
示した第7の実施の形態は、図1に示した第1の実施の
形態に対して、吸気口となるルーバー16を車体1の側
面に配置し、風洞A12との間を風洞E30により接続
した構成を特徴とする。
【0049】このような機器配置にしても、第1の実施
の形態〜第4の実施の形態のように、装置A4、装置B
5の装置温度を監視し、送風機3の風量制御及び風向き
制御を行うことによって、各実施の形態と同様の作用効
果を奏する。
【0050】次に、本発明の第8の実施の形態の鉄道車
両用冷却装置について、図9を用いて説明する。第8の
実施の形態は、図6に示した第5に実施の形態に対し
て、吸気口となるルーバー16を車体1の側面に配置し
たことを特徴とする。他の構成要素については、第5の
実施の形態と共通するものに同一の符号を付して示して
ある。
【0051】このような機器配置にしても、第1の実施
の形態〜第4の実施の形態のように、装置A4、装置B
5の装置温度を監視し、送風機3の風量制御及び風向き
制御を行うことによって、各実施の形態と同様の作用効
果を奏する。
【0052】なお、上記の第1〜第8のいずれの実施の
形態においても、車体1の機器の搬出、搬入を考慮し、
車体1の一部が取外し可能である取外し屋根2を設け、
風洞A12を屋根2の構造の一部として構成すると共に
取外し屋根2が容易に車体1から取外せるような従来と
同様の構成としたが、例えば、図1における風洞A12
は車体1に取り付けられているものでもよい。
【0053】また、第1〜第8のいずれの実施の形態に
おいても、装置A4、装置B5は装置自体を冷却するも
の、装置内に冷却風を送り込むもの、装置の外部にフィ
ンのような冷却器を持つもののいずれでもよい。さら
に、送風機3は装置A4、装置B5と位置が入れ替わっ
てもよい。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、床下から
冷却風を取り入れざるを得ない構成の車両において、雪
や塵埃などが原因となる不具合や冷え過ぎが問題となる
不具合、床下装置の不具合を解消することができ、また
検査、修繕が容易になる。
【0055】そして特に請求項1の発明によれば、通常
時には車体の上部若しくは側部の吸気口から外気を風洞
内に吸い込んで床下の通常時排気口から排気するように
し、特に冷却を必要とする装置の装置温度が所定値を超
えた場合にのみ床下から吸い込んだ外気によって空冷す
るので、床下の通常時排気口がゴミや塵埃、冬季には着
雪によって塞がれることを防止し、また着雪した雪が凍
結し、その後に解凍して出る水分によって電気機器に悪
影響を与える事態の発生を防止することができる。
【0056】請求項2の発明によれば、特に冷却を必要
とする装置の装置温度が所定値を超えるまではその装置
温度に応じて順方向の冷却風量を増減調整することによ
り効果的に空冷するようにし、床下の通常時排気口から
外気を吸い込んで逆向きに冷却風を流す状態の発生を必
要最少限度に抑え、床下に位置する風洞の通常時排気口
にゴミや塵埃の付着、冬季の着雪をいっそう効果的に防
止することができる。
【0057】請求項3の発明によれば、特に冷却を必要
とする装置の装置温度が所定値を超えるまでは外部条件
に応じて順方向の冷却風量を増減調整することにより各
装置を効果的に空冷し、床下の通常時排気口から外気を
吸い込んで逆向きに冷却風を流す状態の発生を必要最少
限度に抑え、床下に位置する風洞の通常時排気口にゴミ
や塵埃の付着、冬季の着雪をいっそう効果的に防止する
ことができる。
【0058】請求項4の発明によれば、送風機制御プロ
グラムを車両情報制御装置に内蔵させることによって他
の機器の制御と相関連した制御が可能となり、またソフ
トウェアメンテナンスも集中的に実施でき、作業効率が
上げられる。
【0059】請求項5の発明によれば、特に冷却を必要
とする装置自体が極端に高温又は低温のもの、温度変化
の激しいもの、回転するもの、また高電位であるものな
どで直接に装置温度を計測できない場合でも、排気温度
と外気温を比較することによりその装置温度を推定し、
風向きや風量をその推定温度条件に応じて制御すること
により、適正に冷却することができる。
【0060】請求項6の発明によれば、送風機運転の基
本パターンを車上の送風制御装置側で持っているシステ
ムではそれが該当しない線区に入ると適切な冷却送風制
御ができなくなるが、入線する線区あるいは区間ごとの
情報を地上側から受信して送風制御装置に登録し、その
基本パターンに基づいて電動送風機を制御することがで
き、車両の配車の自由度が大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】上記第1の実施の形態において、送風機を客回
転させ、風向きを反転させた状態の構成図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の構成図。
【図4】本発明の第3の実施の形態の構成図。
【図5】本発明の第4の実施の形態の構成図。
【図6】本発明の第5の実施の形態の構成図。
【図7】本発明の第6の実施の形態の構成図。
【図8】本発明の第7の実施の形態の構成図。
【図9】本発明の第8の実施の形態の構成図。
【符号の説明】
1:車体 2:取外し屋根 3:送風機 4:装置A 5:装置B 6:電源装置 7:温度監視装置 8:装置Aの温度信号 9:装置Bの温度信号 10:温度監視装置からの信号 11:送風機電力線 12:風洞A 13:風洞B 14:風洞C 15:点検フタ 16:ルーバー 17:フィルタ 18a:通常の風の向き 18b:反転した風の向き 19:温度センサA 20:温度センサB 21:外気温センサ 22:温度センサAからの温度信号 23:温度センサBからの温度信号 24:外気温センサからの温度信号 25:車両情報制御装置 26:車上子 27:地上子 28:中央制御装置 29:風洞D 30:風洞E

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体上部若しくは側部に通常時吸気口を
    持ち、車体の床下若しくは下部に通常時排気口を持つ風
    洞と、 前記風洞内に冷却風の流れ方向に沿って、装置自体若し
    くはその装置を空冷する空冷手段が順に設置された複数
    台の冷却すべき装置と、 順逆運転が可能で、かつ通常時は前記通常時吸気口側か
    ら吸気し、通常時排気口から排気するように外気を前記
    風洞内に通流させる電動送風機と、 前記複数台の冷却すべき装置の少なくとも1台の装置温
    度を監視する装置温度監視手段と、 前記装置温度監視手段の検出する装置温度が所定値以下
    のときには前記電動送風機を順方向に回転駆動し、所定
    値を超えたときには前記電動送風機を逆方向に回転駆動
    して前記通常時排気口から吸気した冷却風に風洞内を逆
    流させ、前記通常時吸気口から排気させる送風制御装置
    とを備えて成る鉄道車両用冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記送風制御装置は、前記装置温度監視
    手段の検出する装置温度が所定値以下のときにはその装
    置温度に応じて前記電動送風機の送風量を切り替え、所
    定値を超えたときには前記電動送風機を逆方向に回転駆
    動することを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用冷
    却装置。
  3. 【請求項3】 前記送風制御装置は、線路条件や日時な
    どの外部の予め想定される基本条件に基づいた送風機運
    転の基本パターンを定めたプログラムを持ち、かつ外部
    から与えられる変動する条件情報に対して、前記基本パ
    ターンに基づいて前記電動送風機を運転し、前記温度監
    視手段の検出する装置温度が前記所定値を超えたとき
    に、前記電動送風機を逆方向に回転駆動して前記通常時
    排気口から吸気した冷却風に風洞内を逆流させ、前記通
    常時吸気口から排気させることを特徴とする請求項2に
    記載の鉄道車両用冷却装置。
  4. 【請求項4】 前記温度監視手段及び送風機制御装置
    は、運転室に設置されている車両情報制御装置に内蔵さ
    れていることを特徴とする請求項3に記載の鉄道車両用
    冷却装置。
  5. 【請求項5】 前記温度監視手段は、外気温センサの検
    出する外気温と前記通常時排気口に設置されている温度
    センサの検出する排風温度とを比較して前記装置温度を
    推定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の鉄道車両用冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記送風機運転の基本パターンを定めた
    プログラムは、入線する線区に予め設けられた地上設備
    から送信される信号を車上の受信装置で受信して前記送
    風制御装置に登録することにより、車両の走行に伴い新
    しい線区での基本パターンを更新していくことを特徴と
    する請求項3〜5のいずれかに記載の鉄道車両用冷却装
    置。
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