JP2003260561A - モールド取扱い/位置決め取付け具を有する鋳造装置 - Google Patents

モールド取扱い/位置決め取付け具を有する鋳造装置

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JP2003260561A
JP2003260561A JP2002064128A JP2002064128A JP2003260561A JP 2003260561 A JP2003260561 A JP 2003260561A JP 2002064128 A JP2002064128 A JP 2002064128A JP 2002064128 A JP2002064128 A JP 2002064128A JP 2003260561 A JP2003260561 A JP 2003260561A
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マーク エル ソダーストロム
Christophe Charpentier
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳造炉内に配置される溶融物送出容器に対す
るインベストメントシェルモールドの取扱い及び配置に
関する改善された制御を提供することを目的とする。 【解決手段】 インベストメントシェルモールドはその
上に位置決め取付け具を有し、この取付け具によりシェ
ルモールドを取扱い、且つ、モールド加熱チャンバと鋳
造チャンバとの間でモールドマニプレータにより動かす
ことが可能となる。モールドマニプレータは、鋳造チャ
ンバ内のロケータ取付け具と協働して係合するよう予熱
されるモールドを鋳造チャンバ内に配置する。ロケータ
取付け具により、予熱されるモールドを、溶融物送出容
器から溶融物を受けることが出来るよう溶融物送出容器
に対し所定の位置に方向付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造装置及び溶融
された金属材料を注湯するためのシェルモールドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】インベストメント鋳造加工を行う際に、
セラミックインベストメントシェルモールドが周知のロ
ストワックス法によって形成される。ロストワックス法
では、鋳造されるべき製品の溶解質(例えば、ロウ)の
模型は、細かいセラミック粉末のスラリーに繰り返し浸
漬され、余剰のスラリーは取り除かれ、粗粒のセラミッ
クでスタッコイングされ、インベストメントモールドは
その模型上に所望の厚さのシェルモールド壁が形成され
るまで乾燥される。模型は、その後、熱又は化学処理に
よってシェルモールドから取り除かれ、素地のシェルモ
ールドが残される。このシェルモールドは、炉内で焼成
され、溶融金属又は合金を内部に注湯するためのモール
ド強度が形成される。このために、焼成されるシェルモ
ールドは、モールド炉又はモールドチャンバで予熱さ
れ、その後、鋳造炉又は鋳造チャンバに配置され、溶融
金属又は合金がシェルモールド内に注湯される。シェル
モールドは一般的に、溶融物を保持するるつぼの下にシ
ェルモールド鋳込みカップが設置されるよう鋳造炉又は
鋳造チャンバ内に配置され、溶融金属又は合金は、るつ
ぼをその下にあるシェルモールドに傾けることにより、
るつぼの下から又は上から注湯される。米国特許第5,
309,976号、第5,592,984号、第5,9
31,214号、及び、第6,019,158号は、予
熱されるセラミックインベストメントシェルモールドが
るつぼに対し配置され、るつぼから溶融金属又は合金を
受け取るインベストメントシェルモールド鋳造装置が説
明される。
【0003】1つの特定の鋳造装置では、溶融チャンバ
は、例えば、スライディングゲート弁のような好適な隔
離弁によって、下にあるモールド受容チャンバから分離
又は隔離され、それにより、溶融チャンバ内に真空が保
たれる。例えば、個々のインゴットのような個々の金属
のチャージは、モールド受容チャンバの上方にある溶融
チャンバ内のるつぼにおいて真空化で溶融される(準大
気圧)。チャージが適当な鋳造温度にあると決められる
と、操作者は、モールド加熱炉から予熱されるモールド
を取り出し、鋳込みのために真空チャンバ内に配置す
る。例えば、取扱者が、モールドをモールド加熱炉から
予熱されるモールドを手動で取り出し、そのモールド
を、閉じられた隔離弁によってシールされる溶融チャン
バの下方にあるモールド受け皿上に手動で配置する。溶
融チャンバへの隔離弁が開けられると、予熱されるモー
ルドは、モールド受け皿の下にあるエレベータによっ
て、溶融チャンバ内でるつぼの下の予め選択される高さ
に上げられる。次に、溶融チャンバ内において、るつぼ
は、その下に配置される予熱されるモールドの円錐台状
の鋳込みカップに溶融金属を自由な溶融金属ストリーム
として注湯するようピボットされる。鋳込みカップは、
るつぼからストリームを受け取り、ストリームをモール
ド内に導き内部を充填するための単純な円錐台状のリセ
プタクルを有する。モールドが溶融金属で充填される
後、モールドは、モールド受け皿上でエレベータによ
り、モールド受容チャンバ内に下げられ、隔離弁が閉じ
られる。溶融物で充填されるモールドは、モールド受容
チャンバ内に残され、又は、そこから取り出されてモー
ルド内の溶融金属が凝固されてもよい。このサイクル
は、鋳造持続期間の間に複数の予熱されるモールドに鋳
込みするために繰り返される。
【0004】このような鋳造持続期間の際に、予熱され
るモールドを真空チャンバ内のモールド受け皿上に手動
で配置すると、溶融チャンバ内において、るつぼに対す
るモールドの配置に偏差が発生してしまう。モールド毎
に発生する配置偏差は典型的に、鋳造持続期間の始まり
において、及び、使用モールド及び/又は製造製品(鋳
物)に変更がある際に最大となる。モールドは、持続期
間中に鋳込みされるので、モールドの取扱者によって、
持続期間の残りの部分において、略最適な予熱されるモ
ールドの位置が一貫として達成されるよう調節すること
が可能である。しかし、「ジャストインタイム」式製造
方法が採用され、より多くの短いランの鋳造持続期間が
使用されるになるに連れて、モールドの溶融るつぼに対
する配置ずれの問題は、かなり厄介となる。
【0005】鋳造持続期間の際にモールド毎に発生する
配置偏差は、るつぼからそれぞれのモールド鋳込みカッ
プ内に注湯される溶融金属ストリームの照準に悪影響を
与える。例えば、このような配置ずれによって、溶融物
が飛び散り、これは、配置ずれによって鋳込みカップに
おいて溶融金属が氾濫することによる。結果として鋳込
み量の不足、モールドゲーティングの効率の低下が観察
された。更に、このような配置ずれによって、溶融金属
が鋳込みカップ内で渦を巻きながら入ることにより、比
較的冷たいモールド鋳込みカップにおける溶融物の滞留
時間が増加し、その結果、熱エネルギーが損失され、鋳
物に湯境及びチル・グレイン(chill grain)欠損がも
たらされ、また、溶融金属ストリームの軸方向の推進力
が減少することにより、モールドが充填される時間の可
変性、金属流層の低下、及び、モールドにおける金属の
乱流の増加がもたらされる。モールド内の乱流は、流れ
ている溶融金属が渦を形成し、それにより、金属圧力及
び速度が低下し、モールドのこの部分における湯回り不
良、及び、湯垢の形成につながる酸化物の形成をもたら
す。モールド毎にモールド充填パターンがばらつくこと
により、特定の鋳造持続期間の際に形成される鋳物の気
孔率が増加してしまう。
【0006】同時係属中の特許出願番号09/2551
87は、鋳込みカップの周囲の円周上に、モールド鋳込
みカップと鋳込み容器との間の配置ずれにより発生する
鋳込みカップ内に注がれる溶融金属が渦を巻くことを阻
止する間隔が置かれて配置される複数の渦巻き防止リブ
を含むシェルモールド鋳込みカップ壁を説明する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】鋳造炉内に配置される
溶融るつぼ又は他の溶融物送出容器に対するインベスト
メントシェルモールドの取扱い及び配置に関し改善され
た制御が必要である。
【0008】本発明はこの必要を満足することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、1つの例示的
な実施例として、モールド位置決め取付け具をその上に
有するインベストメントシェルモールドを提供する。こ
の取付け具により、シェルモールドが、モールドマニプ
レータによってモールド加熱チャンバと鋳造チャンバの
間において取扱い且つ動くことが可能にされる。モール
ドマニプレータは予熱されたモールドを、鋳造チャンバ
内に配置されたロケータ取付け具と協働して係合するよ
う鋳造チャンバ内に設置する。チャンバロケータ取付け
具は、鋳造チャンバ内において、予熱されたモールド
を、例えば、溶融物送出容器といった溶融物送出装置に
対し所定の位置に方向付け、それにより、溶融物送出装
置から溶融物を受けることを可能にする。
【0010】モールド位置決め取付け具はシェルモール
ドと一体式に形成され、また、例えば、モールドピック
アップ工具のようなロボット式の又は手動のマニプレー
タによって係合されるよう適応されることが可能であ
る。鋳造チャンバは、鋳造炉を含むことが可能である。
炉は内部にロケータ取付け具を有し、ロケータ取付け具
上はその上にモールド位置決め取付け具が配置され、シ
ェルモールドを鋳造炉内の溶融るつぼに対し方向付け、
それにより、モールドはるつぼから溶融物を受け取るよ
う所定の向きに配置される。或いは、鋳造チャンバ内の
可動式エレベータラムが、同一の目的を達成するべくロ
ケータ取付け具を含んでもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の上述した目的及び他の目
的、また、利点は、以下の詳細な説明と共に図面を参照
することにより直ぐに明らかとなる。
【0012】図1乃至図4は、鋳造炉チャンバ70内の
セラミックインベストメントシェルモールド10内に溶
融された金属又は合金(以下、溶融金属材料)を注湯す
るための鋳造装置を概略的に示す。シェルモールド10
は、1つ以上の内部モールドキャビティ10c(1つの
み示す)を内部に有するモールド本体10bに接続され
る円錐台状の鋳込みカップ10aを一体式に含むものと
して示される。内部経路10eを有するスプルー10d
は、鋳込みカップ10aとモールドキャビティ10cを
接続し、それにより、鋳込みカップ10a内の溶融金属
材料がモールドキャビティ10c内に流れ込む。モール
ドキャビティ10cは鋳造されるべき製品の形状を有す
る。例えば、図1では、モールドキャビティ10cは、
タービンホイールの形状を有する。
【0013】本発明の実施例では、シェルモールド10
は更に、モールド位置決め取付け具12を含む。モール
ド位置決め取付け具12は、モールド鋳込みカップ10
aの外部に一体となるよう形成される第1及び第2の細
長いロッド状の位置決め取付け部材12aを含む。各ロ
ッド状の位置決め取付け部材12aは、平らな底面12
b(図4参照)を有することが好適である。各取付け部
材12aの残りの周辺の表面12cは、アーチ状、又
は、多角形或いは丸い形状といった任意の他の形状を有
してもよい。ロッド状の取付け部材12aは等しい長さ
を有し、共通の水平面上において正反対の側面に配置さ
れ、その共通の平面において互いに対し略平行である。
取付け部材12aの底面12bは、合わせられて基準位
置決め水平面又はプラットホームを画成し、それによ
り、シェルモールド10は、モールドピックアップ又は
他のマニプレータ工具50によってピックアップされ、
動かされ、且つ、配置されることが可能である。
【0014】モールド10は、図5に示すロウ又は他の
溶解質の模型組立体20を使用して形成される。模型組
立体20は、鋳込みカップ10aに対応する溶解質の
(例えば、ロウ)セクション20a、モールド本体10
bに対応する溶解質のセクション20b、スプルー10
dに対応する溶解質のセクション20d、及び、モール
ド位置決め取付け部材12aに対応するロッド22とを
含む。ロウ製ロッド22は、ロウ溶接され一体式に形成
されるか、又は、一体式に形成されない場合には、模型
組立体の鋳込みカップセクション20aの正反対の側面
における外部に取付られる第1の固体溶解質(例えば、
ロウ)のロッド及び第2の固体溶解質のロッドを含み、
取付け部材12aが形成される。ロウ製ロッド22は、
模型組立体20の鋳込みカップと一体式に射出成形され
るか、又は、予め形成されロウ製模型組立体20にロウ
溶接されて取付られてもよい。或いは、ロウ製ロッド2
2は、模型組立体20に1つ以上のセラミック層が塗布
された後に鋳込みカップ10aに取付られてもよい。或
いは、ロッド22は、予め形成されるセラミック又は他
の耐熱性の材料からなるロッドを含み、ロウ製鋳込みカ
ップ、又は、模型組立体20のロウ製鋳込みカップに塗
布される1つ以上のセラミック層に接着されることも可
能である。ロッド22は、共通の水平面上で鋳込みカッ
プセクション20aの正反対の側面において形成又は取
付られ、また、その水平面において実質的に互いに平行
であり、模型組立体がシェルモールド10によって囲ま
れると、取付け部材12aを形成する。各ロッド22
は、平らな底面22b及びアーチ状の(又は他の形状
の)表面22cを有し、それらは、取付け部材12aの
表面12b及び12cと相補的である。
【0015】シェルモールド10は一般的に、周知のロ
ストワックス法によって形成されるセラミックインベス
トメントシェルモールドを含み、このロストワックス法
では、溶解質(例えば、ロウ)の模型組立体20は、細
かいセラミック粉末のスラリーに繰り返し浸漬され、余
剰のスラリーは取り除かれ、比較的粗いセラミック粒子
でスタッコイングされ、インベストメントシェルモール
ドはその模型上に所望の厚さのシェルモールド壁が形成
されるまで乾燥される。溶解質の模型組立体は、その
後、熱又は化学処理によってシェルモールドから取り除
かれ、素地のシェルモールド10が残される。このシェ
ルモールド10は次に、炉内で焼成され、溶融金属又は
合金を内部に注湯するためのモールド強度を形成する。
シェルモールドを形成する為のロストワックス法は、米
国特許第5,335,717号及び第5,297,61
5号に説明され、これらの技術は本願に参考として組込
まれる。セラミックスラリーの製造に使用されるセラミ
ック材料及び粗いセラミック粒子は、シェルモールド内
に注湯されるべき特定の金属材料に依存して選択され、
このことは、本発明の一部とはならない。
【0016】模型組立体が取り除かれた後、素地のシェ
ルモールド10は、高い焼成温度で炉(図示せず)内で
焼成又は焼結され、溶融金属材料をシェルモールド内に
注湯するのに十分なモールド強度を与える。
【0017】鋳造のための準備として、焼成されたシェ
ルモールド10は、モールド加熱炉チャンバ60内(図
1参照)において予熱され、その後、図2に示す鋳造炉
チャンバ70内に配置され、そこにおいて、溶融金属又
は合金は、例えば、溶融るつぼ82といった溶融物保持
容器80からシェルモールド10内に注湯される。図1
において、モールド加熱炉チャンバ60は鋳造炉チャン
バ70とは別個に示されるが、本発明はそれに制限され
るものではなく、というのは、チャンバ60及び70
は、互いに連通可能であるからである。予熱されるシェ
ルモールド10は次に、モールド加熱炉チャンバ60か
ら鋳造炉チャンバ70へ動かされる。
【0018】本発明では、シェルモールド10は、二股
に分かれるフォーク状の端50aを有するものとして示
されるモールドピックアップ工具50によって動かされ
る。二股に分かれるフォーク状の端50aは、モールド
スプルー10dの周りに配置され、取付け部材12aの
底面12bの下においてそれを支持するよう係合するよ
う適応され、それにより、モールド加熱チャンバ60に
出し入れし、且つ、モールド加熱チャンバ60から鋳造
チャンバ70へ運ぶ際に、予熱されるシェルモールド1
0を持上げ且つ支持する。工具50は、ロボット式の装
置(図示せず)により操作可能となるか、又は、作業員
がグリップすることにより操作可能となる細長い工具ア
ーム50bを含む。工具50は、鋼又は他の好適な材料
によって形成可能である。
【0019】シェルモールド10は、工具50によって
モールド加熱炉チャンバ60内にある耐熱性の又は他の
支持トレイT上に配置可能である。工具50は、シェル
モールド10がピックアップされ且つ鋳造チャンバ70
に動かされる準備が整うまで、炉チャンバ60から出し
ておかれる。炉チャンバ60は、従来の密閉可能な点検
口(図示せず)を有し、そこからシェルモールド10及
び工具50が出し入れされる。
【0020】シェルモールド10がモールド加熱炉チャ
ンバ60内で予熱されると、シェルモールド10は、工
具50を用いて炉の点検口から取り出され、工具50を
用いて鋳造チャンバ70に運搬される(図2参照)。鋳
造チャンバ70は、シェルモールド10の取付け部材1
2aと協働して係合、支持、且つ、位置決めするよう適
応されるロケータ取付け具90を有し、ロケータ取付け
具90は、シェルモールド10を、鋳造チャンバと連通
する溶融物保持容器80に対し適切に方向付ける。溶融
物送出容器80は溶融るつぼ82を含むことが可能であ
り、溶融るつぼ82は、その両側面上のトラニオン82
a(1つのみ示す)について傾斜可能であり、るつぼ内
にある溶融金属材料Mを、るつぼのへり82bを越え
て、シェルモールド10の鋳込みカップ10a内に注ぎ
込む。
【0021】ロケータ取付け具90は、間隔が開けられ
る平行な側部レール92を含み、それぞれ水平面92a
及び垂直面92bを有する。水平面92aは、容器80
に対する高さ方向Hの基準水平面を画成するよう同一平
面にある。垂直面92bは、高さ方向Hに対し垂直な横
方向Lにおいて間隔が置かれ、それぞれの基準垂直面を
画成するよう平行である。直立面92bの間の横方向
(水平方向)の距離は、シェルモールド10の容器80
に対する所望の横方向の向きが得られるよう制御され
る。後部又は背部の垂直面92cは、レール92上に設
けられ、水平面92aを含む平面及び垂直面92bを含
む平面に対し垂直となる共通の垂直面に配置され、チャ
ンバ70の奥行き方向Dにおけるシェルモールドの動作
を制御且つ制限する。
【0022】特に、モールド位置決め取付け部材12a
の平らな底面12bは、工具50によって、垂直面92
bの間にある共通の水平面92a上に配置され、取付け
部材12の両端12eは、垂直面92bの付近にあるか
又は接触し、且つ、一番奥側にある部材12aは垂直面
92cの付近にあるか又は接触する。工具50は、シェ
ルモールド10をロケータ取付け具90まで下げる。従
って、シェルモールド10は、高さ方向Hにおける適切
な垂直高さ、且つ、容器80に対する方向L及びDにお
ける適切な向きにおいて配置され、それにより、シェル
モールドの容器80に対する位置を正確に制御可能とな
る。
【0023】ロケータレール92は、鋳造チャンバ70
の側壁70aに、レールと側壁との間に取付られる好適
な鋼の又は他の接続手段97によって取付られることが
可能である。(図2参照)。
【0024】或いは、図6を参照するに、ロケータレー
ル92は、モールド受け皿95に固定される直立レール
支持部材93上に固定され且つ支持される後部94に接
続されることも可能である。モールド受け皿95は、可
動式のエレベータラムRの上部に配置され固定される
(図6参照)。後部94は、レール92の間に配置さ
れ、この実施例においては、垂直位置決め面92cを形
成し、モールドの位置決めを方向Dにおいて制御する。
レール面92a、92bは協働してレール94と関連付
けられる。レール面92bは、モールドの位置決めをL
方向において制御する。エレベータラムRは、チャンバ
70内において上下に可動であり、それにより、ロケー
タレール92上のシェルモールド10を、容器80に近
づけるか又は遠ざけることが可能であり、モールドの位
置をH方向において制御する。鋳造チャンバ70は、従
来の点検口(図示せず)を含み、これは、シェルモール
ド10をロケータ取付け具90上に配置可能にするよう
開けられる。
【0025】シェルモールド10が、鋳造チャンバ70
内においてロケータ取付け具90上に配置されると、工
具50は外され取付け部材12aから引き出され、それ
により、シェルモールド10は、チャンバ70内におい
て容器80に対し位置決め且つ配置される。チャンバの
点検口はその後閉じられ且つ密閉され、チャンバ70内
において真空下又は不活性雰囲気内で金属材料を溶融
し、ロケータ取付け具90によって容器80に対し適切
に配置されるシェルモールド10に、容器80から溶融
金属材料を注湯することを可能にする。
【0026】鋳造炉チャンバ70は、スライディングゲ
ート弁といった選択的な隔離弁100を含んでもよく、
これは、閉じられる場合は、金属材料Mを、鋳造チャン
バ70内において真空下(準大気圧)又は不活性ガス雰
囲気で溶融し、一方で予熱されたシェルモールド10
を、鋳造炉チャンバ70内における隔離弁100の下に
あるロケータ取付け具90上に配置可能にする。次に、
点検口を閉じ、且つ、密閉することにより、隔離弁10
0が開けられる前に、隔離弁100より下の鋳造チャン
バを準気圧に排気するか、又は、不活性ガス雰囲気を充
填することを可能にし、その後、溶融金属材料は容器8
0からシェルモールド10に注湯される。
【0027】図6に示すように、エレベータラムRが鋳
造炉チャンバ70内にある場合は、エレベータラムR
は、チャンバ70内で上方向に可動であり、それによ
り、シェルモールド10を容器80の付近且つ下の注湯
位置に動かすことができる。シェルモールド10に、溶
融金属又は合金が容器80から注湯されると、ラムR
は、金属材料Mを含む鋳造シェルモールドをチャンバ7
0内の低い位置に下げ、且つ、シェルモールド10を鋳
造炉チャンバ70から取り出すために下げられる。
【0028】金属材料Mを含む鋳造シェルモールド10
は、内部の金属材料の凝固が完了する前又は完了した後
の好適な時間において、鋳造炉チャンバ70から取り出
すことができる。鋳造炉チャンバ70内の真空又は不活
性ガス雰囲気は、周囲空気に置き換えられることが可能
である。それにより、点検口を開き、工具50をチャン
バ70内に入れ、モールド取付け具の底面12と係合
し、鋳造シェルモールド10をロケータ取付け具90か
ら持上げ、チャンバ70から更なる処理のために取り出
すことが可能となる。
【0029】本発明は、鋳造炉チャンバ70内の容器8
0に対しての一連のシェルモールド10の一貫した且つ
正確な位置決めを保証するために有利である。鋳造持続
期間中のモールド毎の改善された配置は、溶融物の飛散
や鋳込み量の不足を少なくし、さらに、モールドゲーテ
ィング効率を改善する。更に、鋳込みカップ内の溶融金
属材料の渦巻きは減少され、比較的冷たいモールド鋳造
カップ内における溶融物の滞留時間が減少され、それに
より、熱エネルギーの損失、鋳物における湯境及びチル
・グレイン欠損の発生を減少する。鋳込みカップ内のこ
のような渦巻きの発生が減少することにより、モールド
が充填される時間及び金属流層の可変性減少し、モール
ド内の金属乱流も減少することができる。
【0030】モールド位置決め取付け具12及びロケー
タ取付け具90は、位置決めレール92上に設置するた
めの第1及び第2のロッド状のモールド取付け部材12
aに関し説明したが、本発明はそれに制限されるもので
はなく、モールド取付け具12及びロケータ取付け具9
0に対し他の構成を使用可能である。例えば、図7及び
図8を参照するに、ここでは、同様の特徴は同様の参照
符号によって示すが1つのプライム符号が付けられる。
モールド位置決め取付け具12´は、モールド鋳込みカ
ップ10a´と一体式に形成されるD字型の位置決めフ
ランジ13´を含むものとして示される。位置決めフラ
ンジ13´は、横方向に延在する平面のプラットホーム
位置決め部13a´と、鋳込みカップ10a´周りの環
状のへり13b´と含む。工具50´をへり13b´の
下に挿入し、モールド10´を図1に示すものと同様の
モールド加熱炉(図示せず)から持上げ、図2に示すも
のと同様の鋳造炉チャンバ70´に動かすことが可能で
ある。ロケータ取付け具90´は、モールド受け皿95
´上に固定されるレール支持部材93´上に設けられる
ロケータ側部レール92´及び後部レール94´を含
む。モールド受け皿95´は、可動式エレベータラムR
´の上部に配置且つ固定される(図7参照)。工具50
´は、予熱されたシェルモード10´を、チャンバ70
´内においてレール92´上に配置する。モールド10
´は、フランジ位置決め部13a´が1つのレール92
´(即ち、図8中の左側のレール92´)上に、へり1
3b´はもう1つのレール92´(即ち、図8中の右端
のレール92´)上で受けとめられ、さらに、フランジ
位置決め部13a´は、図示されるように垂直方向に向
けられる側部92´及び後部レール94´によって画成
されるコーナC´内に受容されるよう配置される。この
ように配置されるモールド10´の鋳造は、上述される
ように行われる。
【0031】図9に示す本発明のもう1つの実施例にお
いて、ここでは、同様の特徴は同様の参照符号によって
示すが2つのプライム符号が付けられる。シェルモール
ド10´´の位置決め取付け具12´´は、鋳込みカッ
プ10a´´上に設けられる平らなプレート状の部材1
5´´を含むことが可能である。工具50´´を部材1
5´´の下に挿入し、モールド10´´を、図1に示す
ものと同様のモールド加熱炉チャンバ(図示せず)か
ら、図2に示すものと同様の鋳造炉チャンバ(図示せ
ず)に動かすことが可能である。
【0032】チャンバ70内のロケータ取付け具は、上
述されるようなレール92、94、(92´、94´)
に制限されるものではなく、モールド位置決め取付け具
を受容且つ位置決めするための他の取付け具構成を含ん
でもよい。例えば、図10を参照するに、ここでは、同
様の特徴は同様の参照符号によって示すが、3つのプラ
イム符号が付けられる。ロケータ取付け具90´´´
は、エレベータラムR´´´上に配置且つ固定され、シ
ェルモールド10´´´をチャンバ70´´´内に位置
決めするリセプタクル又はボックス17´´´を含むこ
とが可能である。例えば、開いている上面、ロケータ表
面17a´´´、17b´´´、17c´´´、及び、
閉じた底面17d´´´を有するボックス17´´´
が、チャンバ70´´´´内のラムR´´´上に配置さ
れるものとして示される。表面17a´´´、17b´
´´、及び、17c´´´は、その機能は、図8に示す
表面92a´、92b´、及び92c´のそれに対応す
る。表面17a´´´は、その上に位置決めフランジ1
3a´´´及びへり13b´´´を受け、それにより、
表面17b´´´及び表面17c´´´と協働し、シェ
ルモールドを溶融物保持容器に対し適切に配置する。前
壁及び後壁17s´´´は、工具50´´´がモールド
10´´´をロケータフランジ17a´´´に下げるこ
とを可能にするために必要な構成を有することができ
る。他のボックス又はリセプタクル構成も可能である。
【0033】更に、モールド加熱チャンバ60は、鋳造
チャンパ70から別個にされて説明されたが、モールド
加熱チャンバ60は鋳造チャンバと連通することが可能
である。例えば、図2では、鋳造チャンバ70は、点検
口、通路、又は、開口によって直接鋳造チャンバ70と
連通することが可能である。更に、図2では、鋳造チャ
ンバ70は、るつぼから溶融金属又は金属合金を注湯す
る前に、内部でシェルモールド10を選択されるモール
ド鋳造温度に予熱する従来の加熱要素を含むことが可能
である。この実施例では、鋳造チャンバ70は、更にモ
ールド加熱チャンバも含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】モールド加熱炉内における、モールドピックア
ップ工具と係合する本発明の1つの実施例であるモール
ド位置決め取付け具を有するシェルモールドを示す斜視
図である。
【図2】鋳造チャンバと連通する溶融物送出容器に対し
モールドを位置決めする鋳造チャンバ内のロケータ取付
け具上に配置されるシェルモールドを示す略斜視図であ
る。
【図3】鋳造チャンバ内のロケータ取付け具上に配置さ
れるモールド位置決め取付け部材を示す略平面図であ
る。
【図4】本発明の実施例であるシェルモールド上に形成
されるモールド位置決め取付け部材を示す略端面図であ
る。
【図5】ロストワックス法によりシェルモールドを形成
するために使用する模型組立体を示す略斜視図である。
【図6】鋳造チャンバと連通する溶融物送出容器に対し
モールドを位置決めするロケータ取付け具を有する鋳造
チャンバ内のエレベータラムを示す略斜視図である。
【図7】鋳造チャンバと連通する溶融物送出容器に対し
モールドを位置決めするための、鋳造チャンバ内のエレ
ベータラム上にあるロケータ取付け具上のシェルモール
ドを示す分解斜視図である。
【図8】エレベータラム上のロケータ取付け具上にある
予熱されるモールドを示す略平面図である。
【図9】本発明のもう1つの実施例におけるシェルモー
ルドを示す略斜視図である。
【図10】本発明のもう1つの実施例によるロケータ取
付け具を鋳造チャンバ内のエレベータラム上に配置し、
鋳造チャンバと連通する溶融物送出容器に対しモールド
を位置決めするシェルモールドを示す分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
10 モールド 10a 鋳込みカップ 10b モールド本体 10c モールドキャビティ 10d スプルー 10e 内部経路 12 モールド位置決め取付け具 12a モールド位置決め取付け部材 12b 底面 12c 底面以外の表面 12e 両端 50 ピックアップ工具 50a フォーク状の端 60 モールド加熱炉チャンバ 70 鋳造炉チャンバ 80 溶融物保持容器 82 るつぼ 82a トラニオン 82b へり 90 ロケータ取付け具 92 側部レール 92a 水平面 92c 垂直面 100 隔離弁
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 41/04 B22D 41/04 45/00 45/00 C 46/00 46/00 47/00 47/00 // B22C 9/22 B22C 9/22 C (72)発明者 シャルパンティエ クリストフ フランス国 71210 モンシャナン マル ス 1962 リュ・デュ 19 1

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モールド位置決め取付け具を有するモー
    ルドと、 溶融物送出装置を含み、上記モールドは上記溶融物送出
    装置から溶融物を受け取る鋳造チャンバと、 上記鋳造チャンバ内に配置されるロケータ取付け具と、 上記モールド位置決め取付け具が上記鋳造チャンバ内の
    上記ロケータ取付け具と協働して係合するよう上記鋳造
    チャンバ内に上記モールドを配置し、それにより、上記
    モールドを上記溶融物送出装置に対し位置決めするモー
    ルドマニプレータとを含む鋳造装置。
  2. 【請求項2】 上記モールド位置決め取付け具は、上記
    シェルモールドと一体である請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 上記モールド位置決め取付け具は、上記
    モールドの鋳込みカップと一体である請求項2記載の装
    置。
  4. 【請求項4】 上記モールド位置決め取付け具は、上記
    鋳込みカップの両側面上の第1及び第2の同一平面部材
    を含む請求項1記載の装置。
  5. 【請求項5】 上記モールド位置決め取付け具は、上記
    鋳込みカップの付近に平面部材を含む請求項1記載の装
    置。
  6. 【請求項6】 上記溶融物送出装置は、上記鋳造チャン
    バに連通するるつぼである請求項1記載の装置。
  7. 【請求項7】 上記るつぼは、そこから上記溶融物を上
    記モールドに注湯するよう傾斜可能である請求項5記載
    の装置。
  8. 【請求項8】 上記ロケータ取付け具は第1及び第2の
    平行レールを含み、 各レールは、水平面及び垂直面を有する請求項1記載の
    装置。
  9. 【請求項9】 上記水平面は、高さ方向における基準水
    平面を画成するよう同一平面上にある請求項8記載の装
    置。
  10. 【請求項10】 上記垂直面は、上記水平面に対し垂直
    であり、横方向に間隔が置かれる基準垂直面を画成する
    よう平行である請求項8記載の装置。
  11. 【請求項11】 上記第1及び上記第2のレールは、上
    記高さ方向及び上記横方向に対し垂直である方向におけ
    る上記モールドの位置を制御する垂直面に協働して関連
    付けられる請求項8記載の装置。
  12. 【請求項12】 上記垂直面は、上記第1及び上記第2
    のレールの間に配置される第3のレールによって形成さ
    れる請求項11記載の装置。
  13. 【請求項13】 上記面により、上記シェルモールド
    は、溶融物送出容器に対しある垂直方向の高さ、また、
    第1及び第2の横方向に配置される請求項11記載の装
    置。
  14. 【請求項14】 上記モールドマニプレータは、上記モ
    ールド位置決め取付け具と係合するモールドピックアッ
    プ工具を含む請求項1記載の装置。
  15. 【請求項15】 溶融金属材料を注湯する方法であっ
    て、 モールド位置決め取付け具をモールドに設ける段階と、 上記モールド位置決め取付け具が鋳造チャンバ内のロケ
    ータ取付け具と協働して係合するよう上記鋳造チャンバ
    内に上記モールドを配置し、それにより、上記溶融金属
    材料を受けるよう上記モールドを方向付ける段階とを含
    む方法。
  16. 【請求項16】 上記モールド位置決め取付け具を上記
    モールドに一体に設ける段階を含む請求項15記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 上記モールド位置決め取付け具は上記
    モールドの鋳込みカップと一体に形成される請求項16
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 上記モールド位置決め取付け具は、上
    記鋳込みカップの両側面上の第1及び第2の同一平面部
    材を含む請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 上記ロケータ取付け具は第1及び第2
    の平行レールを含み、 各レールは、水平面及び垂直面を有する請求項15記載
    の方法。
  20. 【請求項20】 上記ロケータ取付け具は、上記水平面
    及び上記垂直面に対し垂直である方向における上記モー
    ルドの位置を制御する垂直面を含む請求項19記載の方
    法。
  21. 【請求項21】 上記鋳造チャンバに連通するよう溶融
    物送出容器を配置する段階を含む請求項15記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 上記ロケータ取付け具は、上記モール
    ドを上記溶融物送出容器に対し所定の位置に配置する請
    求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 上記モールドマニプレータによって上
    記予熱されるモールドを持上げる段階を含む請求項15
    記載の方法。
  24. 【請求項24】 上記鋳造チャンバ内において、上記予
    熱されるモールドを上記ロケータ取付け具に下ろす段階
    を含む請求項23記載の方法。
  25. 【請求項25】 溶融金属材料を注湯する方法であっ
    て、 モールド加熱チャンバ内でモールドを予熱する段階と、 上記モールドに配置されるモールド位置決め取付け具に
    モールドマニプレータを係合する段階と、 上記予熱されるモールドを、上記モールド加熱チャンバ
    から溶融物送出容器を有する鋳造チャンバに、上記モー
    ルドマニプレータを用いて動かす段階と、 上記モールド位置決め取付け具が上記鋳造炉内のロケー
    タ取付け具と協働して係合するよう上記予熱されるモー
    ルドを上記鋳造チャンバ内に配置し、それにより、上記
    予熱されるモールドを、上記溶融物送出容器に対するあ
    る垂直方向の高さ及び横方向に配置する段階と、 上記溶融物送出装置から溶融金属材料を上記予熱される
    モールド内に送り込む段階とを含む方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3680041A1 (en) * 2019-01-11 2020-07-15 Hatton Designs of London Limited Ceramic pour cup assembly and method of forming such an assembly
US11020791B2 (en) 2019-01-11 2021-06-01 Hatton Designs Of London Ltd Ceramic pour cup assembly and method of forming such an assembly

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