JP2003260116A - 滅菌装置 - Google Patents

滅菌装置

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JP2003260116A
JP2003260116A JP2002064141A JP2002064141A JP2003260116A JP 2003260116 A JP2003260116 A JP 2003260116A JP 2002064141 A JP2002064141 A JP 2002064141A JP 2002064141 A JP2002064141 A JP 2002064141A JP 2003260116 A JP2003260116 A JP 2003260116A
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fluid
sterilized
sterilizing
fluid supply
circulation space
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JP2002064141A
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English (en)
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Naoshi Kuroshima
尚士 黒島
Hidemichi Suzuki
英理 鈴木
Toshiaki Noguchi
利昭 野口
Jun Hasegawa
準 長谷川
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】滅菌処理に要する全体的な工程時間を長くする
ことなく、乾燥及び冷却効率を上げて効率の良い滅菌を
行なうことができる滅菌装置を提供する。 【解決手段】滅菌装置は、内部に被滅菌物を収納するた
めの内缶8と、内缶8を内装し、この内缶8との間で温
度制御用の流体の循環する循環空間を形成する外缶5
と、循環空間に前記流体を循環させるための1つ以上の
第1の流体給排口(管路10b、10c、10d)とを
有する収納容器を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は滅菌装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、ランニングコストが安価な高圧蒸
気滅菌が消毒滅菌処理の主流になりつつある。例えば、
特開平5−285103号公報には内視鏡の機能に悪影
響を与えることなく内視鏡を高圧蒸気滅菌する内視鏡用
高圧蒸気滅菌装置が示されている。
【0003】この高圧蒸気滅菌装置は、高圧蒸気を被滅
菌物に接触させて滅菌するメカニズムである。以下に、
図3のフローチャート及び図4のタイムチャートを参照
して高圧蒸気滅菌装置の滅菌処理の手順を説明する。
【0004】まず、準備工程(ステップS101)にお
いて被滅菌物を装置の内缶に投入し、扉を閉める。次
に、操作パネルのスイッチを押すと本工程が開始され、
まず、加温工程(ステップS102)を実施して被滅菌
物を一定の温度まで上昇させる。次に、真空工程(ステ
ップS103)において、真空引きにより内缶の圧力を
下げて沸点を下げることで、被滅菌物を効率よく乾燥さ
せる。
【0005】これにより、被滅菌物表面の水滴等の介在
物を廃し、高圧蒸気を直接、被滅菌物に効率よく接触さ
せることができるようになる。また、減圧後の復圧時に
は高圧蒸気が注入されるが、減圧されている為、高圧蒸
気を被滅菌物の隙間部等に効率よく浸透させることがで
きる。
【0006】高圧蒸気が徐々に注入され、設定温度にな
ったら、滅菌工程(ステップS104)に入り、一定時
間、この温度が保持される。この時、被滅菌物は滅菌さ
れる。
【0007】次の乾燥工程(ステップS105)におい
て、再度、減圧工程を実施し、被滅菌物を乾燥させる。
【0008】上記工程が終了した後に、冷却工程(ステ
ップS106)を実施するようにしても良い。この場
合、殆どの装置では、常温の空気を内缶に強制的に注入
し、蒸気を排出させて冷却するようになっており、被滅
菌物のみならず、内缶ごと冷却を行う。
【0009】以上により高圧蒸気滅菌装置の工程が終了
する(ステップS107)。その後、症例(ステップS
108)から洗浄(ステップS109)へと続く。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記加温工程(ステッ
プS102)及び真空工程(ステップS103)の時に
被滅菌物が乾燥されるが、被滅菌物の初期状態(表面温
度や水滴の付着状況)によっては、乾燥状態にばらつき
が生じる可能性がある。また冷却工程(ステップS10
6)では内缶ごと冷却させる為、被滅菌物の冷却効率も
悪く、冷却できたとしても、その後すぐに次の被滅菌物
を滅菌したい場合は、内缶温度が低下してしまっている
為、再度加温するのに少なからぬ時間を要してしまい、
高圧蒸気滅菌の作業効率を低下させてしまう可能性があ
る。
【0011】すなわち、被滅菌物を高圧蒸気滅菌にかけ
る場合、その初期状態(表面温度や水滴付着状態)は、
その時によりまちまちであるが、滅菌装置の加温工程
(ステップS102)及び真空工程(ステップS10
3)は一定であるので、乾燥状態が不十分になる可能性
がある。それを防止する為に加温時間を延ばせば良い
が、これにより工程時間が長くなる欠点がある。
【0012】また、冷却工程(ステップS106)にお
いては、内缶ごと冷却させるので少なからぬ時間を要
し、これによって工程時間が長くなってしまう。また、
その後すぐに次の被滅菌物を滅菌したい場合には、更に
加温工程のための時間が必要になるので乾燥効率が低下
してしまい、全体として高圧蒸気滅菌の作業効率が低下
してしまうという問題があった。
【0013】本発明は、このような課題に着目してなさ
れたものであり、その目的とするところは、滅菌処理に
要する全体的な工程時間を長くすることなく、乾燥及び
冷却効率を上げて効率の良い滅菌を行なうことができる
滅菌装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明に係る滅菌装置は、内部に被滅菌物を
収納するための内缶と、前記内缶を内装し、この内缶と
の間で温度制御用の流体が循環可能な循環空間を形成す
る外缶と、前記循環空間に前記流体を循環させるための
1つ以上の第1の流体給排口とを有する。
【0015】また、第2の発明に係る滅菌装置は、内部
に被滅菌物を収納するための内缶と、前記内缶を内装
し、この内缶との間で温度制御用の流体が循環可能な循
環空間を形成する外缶と、前記循環空間に前記流体を循
環させるための1つ以上の第1の流体給排口と、前記内
缶に連通し、前記被滅菌物を滅菌するための滅菌流体を
供給する滅菌流体供給手段とを有する。
【0016】また、第3の発明に係る滅菌装置は、内部
に被滅菌物を収納するための第1の内缶と、前記第1の
内缶を内装し、この第1の内缶との間で温度制御用の第
1の流体が循環可能な第1の循環空間を形成する第1の
外缶と、前記第1の循環空間に前記第1の流体を循環さ
せるための1つ以上の第1の流体給排口と、前記第1の
内缶に連通し、前記被滅菌物を滅菌する滅菌流体を供給
するための滅菌流体供給部とを有する第1の収納容器
と、前記第1の収納容器の収納が可能な第2の内缶と、
前記第2の内缶を内装し、この第2の内缶との間で温度
制御用の第2の流体が循環可能な第2の循環空間を形成
する第2の外缶と、前記第2の循環空間に前記第2の流
体を循環させるための1つ以上の第2の流体給排口と、
前記第2の内缶に連通し、前記滅菌流体供給部を介して
前記第1の収納容器に収納された前記被滅菌物を滅菌す
るための滅菌流体を供給する滅菌流体供給手段とを有す
る第2の収納容器と、前記第1の流体供給口を介して前
記第1の循環流体を供給する第1の循環流体供給手段
と、前記第2の流体給排口を介して前記第2の循環流体
を供給する第2の循環流体供給手段とを備える。
【0017】また、第4の発明に係る滅菌装置は、第1
から第3の発明のうちいずれか1つに係る滅菌装置にお
いて、前記第1の流体給排口を介して加温用流体と冷却
用流体とを選択的に供給する選択供給手段とを更に備え
る。
【0018】また、第5の発明は、第1から第4のいず
れか1つに記載の滅菌装置において、内部に被滅菌物を
収納して滅菌処理前の被滅菌物を予備加温する第1の予
備室および滅菌処理後の被滅菌物を冷却する第2の予備
室との少なくともいずれかの予備室を更に備える。
【0019】また、第6の発明は、第4の発明に係る滅
菌装置において、前記予備室は、内部に被滅菌物を収納
するための内缶と、前記内缶を内装し、この内缶との間
で流体が循環可能な循環空間を形成する外缶と、前記循
環空間に流体を循環させるための1つ以上の流体給排口
とを備える。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、本実施の形態の概略を説明
する。本発明では、被滅菌物を収納し、高圧蒸気滅菌装
置に投入できるケースを設ける。このケースの壁面は二
重構造になっており、高圧蒸気滅菌装置から、この二重
壁面の間の空間に温水及び冷水を循環させることで、装
置の内缶温度とは無関係にケース内の温度を調整する。
【0021】このような方法によれば、高圧蒸気滅菌装
置の内缶温度変化に関係なく、滅菌前の乾燥時には高温
水がケースの二重壁面の間の空間を循環し、ケース内の
温度が上がるので、被滅菌物の温度も上がる。冷却時に
は冷水を循環させ、ケース内の温度が下がるので、被滅
菌物の温度も下がる。これにより、乾燥/冷却の効率を
向上させるとともに、工程時間を長くすることなく、高
圧蒸気による滅菌を効率よく行なうことができる。
【0022】また、本実施の形態では、高圧蒸気滅菌装
置に被滅菌物を加温する加温室と、滅菌する滅菌室と、
冷却する冷却室とを設ける。各部屋には、それぞれ被滅
菌物が収納されており、加温、滅菌、冷却の順で作業を
進めて行く。
【0023】このような方法によれば、高圧蒸気滅菌作
業がシステマチックに行える為、工程時間を延ばすこと
なく、乾燥/冷却の効率を向上させるとともに、全体的
な高圧蒸気滅菌の作業効率を向上させることができる。
【0024】以下、図面を参照して本発明の実施形態を
詳細に説明する。
【0025】(第1実施形態)図1は、本発明の第1実
施形態に係る滅菌装置の構成を示す図である。また、図
2(A)、(B)は、被滅菌物を収納するための本実施
形態のケースを示しており、図2(A)は、本ケースの
外観斜視図であり、図2(B)は、ケースの扉を開いた
状態を示す図である。
【0026】ユーザーが滅菌装置の電源を入れると、ボ
イラー1が作動し、蒸気が生成され始め、同時に自動開
閉弁2が開き、貯留水加温槽3への給水が開始される。
ここで、この貯留水加温槽3は壁面が二重構造となって
おり、二重壁面の間の空間4は装置の外缶5と連通して
いる。貯留水加温槽3への給水は槽内のレベルセンサー
6が水位を検知することで、適正水位で自動的に停止さ
れる。生成された蒸気は自動開閉弁7が開くことで、装
置の外缶5と貯流水加温槽3の二重壁面の間の空間4に
注入され、内缶8と貯留水加温構3内を温め始める。一
定時間の経過後、ユーザーは準備として、装置の扉9を
開け、被滅菌物を収納したケース10を内缶8の棚11
に投入する。
【0027】このケース10は壁面が二重構造になって
おり、二重壁面の間の空間10aと連通している逆止弁
付きの少なくとも3つの管路(流体給排口)10b,1
0c,10dを備えている。また、二重壁面の間の空間
10aとは連通していないが、ケース10の外部と内部
を連通する穴10eが設けられた構造となっている。
【0028】ユーザーは内缶8に収納されたケース10
の3つの管路10b,10c,10dを、内缶8に設置
された逆止弁付きの3つのコネクター12,13,14
に接続する。これら3つのコネクター12,13,14
はそれぞれ内缶外の各管路に連通されており、1つのコ
ネクター14は3方弁15の1次側に連通されており、
3方弁15の2次側の1つは、ポンプ16を介して装置
の排出管路117に、1つは貯留水加温槽3上部に連通
している。その他2つのコネクターの1つは自動開閉弁
17とポンプ18を介して、貯留水加温槽3下部に連通
し、もう1つは、自動開閉弁19を介して、水道蛇口2
0に連通している。
【0029】ケース3と内缶8の管路接続が完了した
ら、ユーザーは扉9を閉じ、操作パネルを操作し、装置
の工程を開始させる。
【0030】まず、加温工程が始まる。3方弁15が貯
留水加温槽3側と連通し、自動開閉弁17が開き、ポン
プ18が作動することで、貯留水加温槽3内で暖められ
た高温水21が、コネクター13と管路10bを介し
て、ケース10の二重壁面の間の空間10aに注入され
る。注入された高温水は、自重でケース10の下部に入
り管路10dからコネクター14と3方弁15を介し
て、貯留水加温槽3に戻ってくる。
【0031】これによりケース二重壁面の間の空間10
aと貯留水加温槽3内とを高温水が循環するので、ケー
ス10内の温度は外缶5からの熱伝導のみで暖められて
いる内缶8の温度より早く上がり、被滅菌物も効率良く
加温される。
【0032】次に真空工程に入る。真空ポンプ22は、
内缶8と排出管路117を連通する管路に設けられてお
り、これが作動することで、内缶8の圧力を減少させる
(減圧させる)ことができる。まず、1回目の真空ポン
プ22の作動により、内缶8が真空引きされ、減圧状態
になる。この時、被滅菌物は十分加温されていて、内缶
8の圧力低下による水の沸点低下の効果も加わり、一気
に被滅菌物の乾燥が行われる。
【0033】内缶8の圧力センサー23からの信号で、
一定圧力まで内缶8の圧力が低下すると真空ポンプ22
が停止し、減圧終了後、自動開閉弁24が開き、内缶8
に蒸気が注入される。この時、内缶8内は陰圧状態であ
るので、注入された蒸気がケース10の穴10eを介し
て、すばやく被滅菌物に接触するとともに、蒸気の行き
届き難い隙間部にも、まんべんなく蒸気が浸透して行
く。
【0034】この後、2回、減圧/蒸気による復圧が行
われるが、この時は既に蒸気が介在している状態である
ので、乾燥作用を促進する必要はなく、蒸気をより被滅
菌物に接触/浸透させる為に行われる。その為、1回目
の真空ポンプ22が作動した時点でポンプ18が停止
し、自動開閉弁17が閉じられる。
【0035】これにより、ケース10の二重壁面の間の
空間10aに存在していた高温水が3方弁15を介し
て、自重にて貯留水加温槽3に回収され始める。
【0036】3回目の真空引きが終了すると、どんどん
蒸気が注入され、内缶8が加圧されると共に、温度も急
上昇する。設定温度まで温度が上昇し、内缶8の温度が
安定すると、内缶8の温度センサー25からの信号よ
り、自動開閉弁24が閉じ、蒸気の内缶8への注入を停
止し、滅菌工程に入る。
【0037】滅菌工程中は内缶8の温度が設定温度から
大きく外れない様に温度センサー25からの信号によっ
て、途中、自動開閉弁24を開閉し蒸気を入れて温度調
整を行っている。
【0038】一定時間、滅菌工程を行ったら、次に乾燥
工程に入る。まず、真空ポンプ22が作動し、内缶8の
蒸気を排出し始めると同時に内缶8を一気に減圧してい
く。ここでも内缶8の圧力低下による沸点低下の作用で
被滅菌物の乾燥を行う。この時、被滅菌物は滅菌工程に
よりかなり加温された状態であるので、加温工程時の乾
燥よりもさらに効率良く乾燥される。
【0039】一定圧力まで減圧されると、内缶8の圧力
センサー23からの信号で、真空ポンプ22が停止する
と同時に、自動開閉弁125が開き、フィルター26を
介した外気が内缶8に注入され、内缶8の圧力が上が
る。一定圧力まで復圧されると、圧力センサー23から
の信号で、再度、自動開閉弁125が閉じ、真空ポンプ
22が作動して、内缶8の蒸気を排出しつつ、被滅菌物
を乾燥させる。この工程をもう1回実施(トータル3
回)し、乾燥工程を終了する。
【0040】次に冷却工程に入る。ケース10の二重壁
面の間の空間10a内にあった高温水は、貯留水加温槽
3と連通している3方弁15を介して、この時点でほぼ
回収されている。まず、3方弁15は排出管路117方
向に切り換わり、自動開閉弁19が開き、水道蛇口20
からの冷水がコネクタ12と管路10cを介して、ケー
ス10の二重壁面の間の空間10aに注入される。
【0041】注入された冷水は水圧と自重で管路10d
とコネクター14を介して、排出管路117に連通して
いる3方弁15に入り込み、ポンプ16の作動により、
冷水は常に、“水道蛇口20→ケース二重壁面の空間1
0a→排出管路117”という経路で流れる為、内管8
の温度変化よりも早くケース10内の温度が上昇する。
【0042】これにより、被滅菌物の冷却が促進され
る。一定時間この工程が行われた後、自動開閉弁19が
閉じ、ケース二重壁面の間の空間10aにある冷水を排
出しきったら、ポンプ16が停止し、冷却工程が終了す
る。その後、警告音にて、全工程が終了したことをユー
ザーに知らせる。
【0043】ユーザーは工程の終了後、扉9を開け、各
管路10b,10c,10dを各コネクター12,1
3,14から取り外し、内缶8からケース10を取り出
す。この時、被滅菌物は十分冷却されているので、すぐ
に使用できる状態となっている。
【0044】この後、工程を繰り返して行う場合は、内
管8の温度は高い状態であるし、貯留水加温槽3内の水
は既に高温水21となっている為、装置の暖気なしに、
すぐに継続して実施することができる。また貯留水加温
槽3内の水抜きを実施する場合は、ユーザーが操作パネ
ルを操作することで、自動開閉弁27が開き、ポンプ1
6が作動し、高温水21が排出される。
【0045】また、装置を停止させるとボイラー1が停
止し、自動開閉弁7が閉じると同時に、自動開閉弁28
が開き、外管5及び貯留水加温槽3の二重壁面の間の空
間4に存在していた蒸気を排出する。
【0046】(第2実施形態)以下に、図1を参照して
本発明の第2実施形態を詳細に説明する。本滅菌装置
は、被滅菌物を加温する加温室(第1の予備室)29と
滅菌する滅菌室30と冷却する冷却室(第2の予備室)
31を装備している。加温室29の壁面は二重になって
おり、この二重壁面の間の空間32は滅菌室30の外管
5と連通している。冷却室31の壁面も加温室29の壁
面同様、二重構造になっており、この二重壁面の間の空
間33は自動開閉弁34を介して、水道蛇口20と連通
している。また一方で、二重壁面の間の空間33は、自
動開閉弁35とポンプ36を介して排出管路117に連
通している。また冷却室31内は送気ファン37を介し
て、フィルター26と連通しており、一方で、自動開閉
弁38を介して外部とも連通している。
【0047】ユーザーが装置を起動させると、ボイラー
1が作動し、蒸気を生成し始めると同時に自動開閉弁7
が開き滅菌室30の外缶5とそれを介した加温室29の
二重壁面の間の空間32に蒸気を注入し始める。また、
自動開閉弁34が開き、水道蛇口20から冷却室31の
二重壁面の間の空間33に冷水が注入され始めると同時
に自動開閉弁38が開き、ファン37が作動する。これ
らの作動により、加温室29は壁面温度が上昇するの
で、内部は加温され、冷却室31は壁面が冷却されなが
ら送風されるので、内部は冷却される。
【0048】この後、暖気が十分に実施されたら、洗浄
した被滅菌物1を装置のあるところまで持参して、加温
室29の扉39を開け、加温室29の棚40に置き、扉
39を閉めておく。その間に他の被滅菌物2の洗浄を行
い、洗浄終了後、再度装置のところまで持参する。
【0049】この時、被滅菌物1は十分に加温されてお
り、加温室29から取り出し、そのまま滅菌室30の扉
9を開け、内管8の棚11に置き、扉9を閉め、滅菌工
程を実施する。この滅菌室30では、工程の初めに行う
加温工程は加温室29で十分に行われている為、それを
省略し、真空工程から行い、滅菌/乾燥工程まで行う。
【0050】被滅菌物2はこの間の時間を利用して、加
温室29に収納されて加温される。その間に更に他の被
滅菌物3の洗浄を行い、洗浄終了後、再度、装置まで持
参する。このとき、被滅菌物1は滅菌室30にて滅菌と
その後の乾燥が終了した状態になっており、被滅菌物2
は十分に加温された状態になっている。
【0051】ここで、被滅菌物1を滅菌室30の扉9を
開けて取り出し、冷却室31の扉41を開けて冷却室3
1内の棚42に置いて扉41を閉める。この時、ファン
37からの冷風は冷却室31の扉41方向から奥側に向
けて吹き出しているので、ユーザーに冷風がかかること
はないし、冷風出口43が冷却室31の奥側にあるの
で、空気の流れは、効率よく被滅菌物を冷却できるよう
な流れになっている。
【0052】次に、被滅菌物2を加温室29の扉39を
開けて取り出し、滅菌室30内の棚11に置いて扉9を
閉める。最後に被滅菌物3は加温室29内の棚40に置
かれ、加温される。更にこの間に被滅菌物4の洗浄を行
い、再度装置まで持ってきた時には同様に各工程が終了
しているのでそれぞれ移し替える。被滅菌物1は冷却が
終了しているので、すぐに症例に使える状態になってい
る。
【0053】上記のようなフローでシステマチックに被
滅菌物の洗浄→加温→滅菌→冷却→症例→洗浄→加温…
…というルーチンを実行していくことで、効率良く高圧
蒸気滅菌作業が行なえるようになる。
【0054】なお、上記した二重壁面以外に、温水また
冷水を通したパイプをチャンバー等の周りに巻いたり、
ヒータまたはペルチェ素子を壁に取付けたりすることに
よっても本実施形態と同様の効果を得ることができる
が、上述した滅菌蒸気・水を利用したものでは特別なも
のを必要としないので簡単かつ安価に達成できる。
【0055】(付記1) 1.壁面が二重構造になっており、二重壁面の間の空間
と連通している逆止弁付きの少なくとも3つの管路を持
ち、二重壁面の間の空間とは連通しないがケースの外部
と内部とを連通する穴が設けられている被滅菌物を収納
するケースを備えたことを特徴とする高圧蒸気滅菌装
置。
【0056】2.壁面が二重構造になっており、二重壁
面の間の空間が滅菌装置の外缶と連通する管路を持つ貯
留水加温槽と、内缶に3つのコネクターを備え、その1
つは自動開閉弁及びポンプを介して加温槽下部と連通
し、1つは自動開閉弁を介して水道蛇口と連通し、1つ
は三方弁に連通し、三方弁から分岐した管路の1つはポ
ンプを介して排出管路に、1つは加温槽上部に連通し、
これらのコネクターは、上記ケースの各管路と接続でき
る機構を設けたことを特徴とする高圧蒸気滅菌装置。
【0057】3.被滅菌物を加温する加温室と高圧蒸気
によって滅菌する滅菌室と冷風によって冷却する冷却室
を備えたことを特徴とする高圧蒸気滅菌装置。
【0058】4.加温室は壁面が二重構造になってお
り、二重壁面の間の空間が滅菌室の外缶と連通してお
り、冷却室は壁面が二重構造になっており、二重壁面の
間の空間が自動開閉弁を介して水道蛇口と連通し、内部
はファンを介して、フィルターからの空気を取り入れる
管路と、自動開閉弁を介して排気する管路とに連通して
いることを特徴とする高圧蒸気滅菌装置。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、滅菌処理に要する全体
的な工程時間を長くすることなく、乾燥及び冷却効率を
上げて効率の良い滅菌を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る滅菌装置の構成を
示す図である。
【図2】被滅菌物を収納するための本実施形態のケース
を示す図である。
【図3】従来技術における高圧蒸気滅菌装置の滅菌処理
の手順を説明するためのフローチャートである。
【図4】従来技術における高圧蒸気滅菌装置の滅菌処理
の手順を説明するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
1 ボイラ 2 自動開閉弁 3 貯留水加温器 4 空間 5 外缶 6 レベルセンサー 8 内缶 9 扉 10a 空間 10b、10c、10d 管路 11 棚 12,13,14 コネクタ 17 自動開閉弁 18 ポンプ 19 自動開閉弁 20 水道蛇口 21 高温水 22 真空ポンプ 23 圧力センサー 24 自動開閉弁 25 温度センサー 26 フィルター 29 加温室 30 滅菌室 31 冷却室 32 空間 33 空間 34 自動開閉弁 35 自動開閉弁 36 ポンプ 37 ファン 38 自動開閉弁 39 扉 40 棚 41 扉 42 棚 43 冷却出口 117 排出管路 125 自動開閉弁
フロントページの続き (72)発明者 野口 利昭 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 長谷川 準 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C058 AA12 AA15 BB05 CC04 CC05 CC07 DD04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に被滅菌物を収納するための内缶
    と、 前記内缶を内装し、この内缶との間で温度制御用の流体
    が循環可能な循環空間を形成する外缶と、 前記循環空間に前記流体を循環させるための1つ以上の
    第1の流体給排口と、 を有する収納容器を備えたことを特徴とする滅菌装置。
  2. 【請求項2】 内部に被滅菌物を収納するための内缶
    と、 前記内缶を内装し、この内缶との間で温度制御用の流体
    が循環可能な循環空間を形成する外缶と、 前記循環空間に前記流体を循環させるための1つ以上の
    第1の流体給排口と、 前記内缶に連通し、前記被滅菌物を滅菌するための滅菌
    流体を供給する滅菌流体供給手段と、 を有する収納容器を備えたことを特徴とする滅菌装置。
  3. 【請求項3】 内部に被滅菌物を収納するための第1の
    内缶と、 前記第1の内缶を内装し、この第1の内缶との間で温度
    制御用の第1の流体が循環可能な第1の循環空間を形成
    する第1の外缶と、 前記第1の循環空間に前記第1の流体を循環させるため
    の1つ以上の第1の流体給排口と、 前記第1の内缶に連通し、前記被滅菌物を滅菌する滅菌
    流体を供給するための滅菌流体供給部と、 を有する第1の収納容器と、 前記第1の収納容器の収納が可能な第2の内缶と、 前記第2の内缶を内装し、この第2の内缶との間で温度
    制御用の第2の流体が循環可能な第2の循環空間を形成
    する第2の外缶と、 前記第2の循環空間に前記第2の流体を循環させるため
    の1つ以上の第2の流体給排口と、 前記第2の内缶に連通し、前記滅菌流体供給部を介して
    前記第1の収納容器に収納された前記被滅菌物を滅菌す
    るための滅菌流体を供給する滅菌流体供給手段と、 を有する第2の収納容器と、 前記第1の流体供給口を介して前記第1の循環流体を供
    給する第1の循環流体供給手段と、 前記第2の流体給排口を介して前記第2の循環流体を供
    給する第2の循環流体供給手段と、 を備えたことを特徴とする滅菌装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の流体給排口を介して加温用流
    体と冷却用流体とを選択的に供給する選択供給手段と、 を更に備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれ
    か1つに記載の滅菌装置。
  5. 【請求項5】 内部に被滅菌物を収納して滅菌処理前の
    被滅菌物を予備加温する第1の予備室と、滅菌処理後の
    被滅菌物を冷却する第2の予備室のうち少なくともいず
    れかの予備室を更に備えたことを特徴とする請求項1か
    ら4のいずれかに1つに記載の滅菌装置。
  6. 【請求項6】 前記予備室は、 内部に被滅菌物を収納するための内缶と、 前記内缶を内装し、この内缶との間で流体が循環可能な
    循環空間を形成する外缶と、 前記循環空間に流体を循環させるための1つ以上の流体
    給排口と、 を備えたことを特徴とする請求項4に記載の滅菌装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112179068A (zh) * 2020-10-10 2021-01-05 小熊电器股份有限公司 消毒锅、消毒锅的安全烘干方法

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CN112179068A (zh) * 2020-10-10 2021-01-05 小熊电器股份有限公司 消毒锅、消毒锅的安全烘干方法
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