JP2003259085A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP2003259085A
JP2003259085A JP2002058207A JP2002058207A JP2003259085A JP 2003259085 A JP2003259085 A JP 2003259085A JP 2002058207 A JP2002058207 A JP 2002058207A JP 2002058207 A JP2002058207 A JP 2002058207A JP 2003259085 A JP2003259085 A JP 2003259085A
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JP2002058207A
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Hiroyuki Ishikawa
弘幸 石川
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像読取装置において、搬送読取モードで
も、精度が高く良好な原稿分別を実現する。 【解決手段】 速度変更対象領域指定部302は、搬送
読取モード時に標準速度で搬送すると原稿に振動が生じ
読取画像に色ズレが生じ得る領域を設定し、この領域を
示す速度変更対象信号を用紙搬送制御部220や変倍処
理部290に入力する。用紙搬送制御部220は、速度
変更対象領域信号を参照しながら、通常領域では標準速
度で原稿を搬送しつつ、読取位置が速度変更対象領域に
到達したら、原稿に振動が生じないような速度に切替え
ることで、読取画像に色ズレが生じないようにする。変
倍処理部290は、速度変更対象領域信号を参照しなが
ら、速度切替えに伴って生じ得る画像サイズの変動を補
正する。自動原稿色種識別部210は、このようにして
読み込まれた画像に基づいて、原稿色種を自動判別す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、読み取り対象とな
った原稿の色彩に関する種類を判別し、その判別結果に
応じた処理(対応処理)をする画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原稿を読み取り、この読み取った画像に
基づいて所望の処理をする装置が種々提案されている。
たとえば、画像読取装置としてのスキャナを用いて複写
処理したり、リサイクル用の原稿分別処理をするなどで
ある。
【0003】一方、原稿を読み取る形態としては、原稿
を原稿載置台上に固定させた状態で原稿読取部だけを一
定速度で移動させることで原稿の画像を読み取る固定読
取モードと、原稿読取部を移動させずに給送部(フィー
ダ)を使用して、固定配置された原稿読取部上に原稿だ
けを一定速度で通紙することで原稿の画像を読み取る搬
送読取モード(CVT:constant velocity transport
/流し読取りモードともいわれる)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、搬送読取モー
ドの場合、給送部のローラにより原稿を搬送し、原稿が
移動している状態で原稿を読み取るので、固定読取モー
ドに比べ、読取画像がぶれてしまい、装置性能の低下が
問題となることがある。
【0005】たとえば、原稿は搬送の先端部分でローラ
に引き込まれ、後端部分でローラからリリースされる
が、引込み時やリリース時には原稿に振動が加わる。こ
のとき、R(赤),G(緑),B(青)の3ラインカラ
ーイメージセンサなど、原稿読取部としてカラー画像読
取りが可能なものを使用する場合、その振動は読取画像
にに影響を及ぼす。特に原稿に文字や細線が描かれてい
るときは、エッジ部が色付いて読み取られる場合があ
る。したがって、読取画像に基づいて所望の処理をする
場合、それらの処理が適正にできないことになる。
【0006】たとえば、ディジタルカラー複写装置で
は、黒色の画素を3色のトナーで再現すると、黒色のト
ナーを用いる場合に比べてトナーの消費量が増大した
り、微妙な色ずれによって画像の輪郭がぼけるなどの問
題が生じる。そこで、原稿の色種を画像データに基づい
て自動的に判別する機能(自動原稿色識別機能/AC
S:Auto Color Selection)を用いて、その判別結果に
応じて、たとえば作像に使用するトナー色を自動選択す
るなど、コピー動作(コピーモード)を自動的に決定で
きるようにしている。
【0007】たとえば、原稿が有彩色情報を含むカラー
原稿であるか、または無彩色情報のみからなる白黒原稿
であるかを自動的に判別することとし、原稿が白黒原稿
であると判定されると、K(黒)トナーだけでコピー
し、原稿がカラー原稿であると判別されると、Y(イエ
ロー),M(マゼンタ),C(シアン)の3色のトナ
ー、もしくはY,M,C,Kの4色のトナーによってカ
ラーコピーする仕組みにしている。
【0008】したがって、自動原稿色識別機能によれ
ば、前述のように原稿に振動が加わると、白黒原稿を読
み取ったときに、文字や線画の周辺で色画素と検知して
しまい、白黒原稿をカラー原稿と誤判定してしまう可能
性があり、原稿色に応じた適正な処理ができない。
【0009】この問題を解消する方法として、たとえ
ば、特開平10−93829号には、無彩色に囲まれた
有彩色画素の周辺で無彩色濃度の変化が存在する場合、
その有彩色画素を有彩判定候補から除く方法が提案され
ている。
【0010】また特開平10−40373号には、着目
画素が文字線画のエッジ近傍にあるか判別する手段を持
ち、近傍であると判断した場合、注目画素近傍に所定数
以上の無彩色画素が存在すれば、その着目画素は有彩判
定候補から除く方法が提案されている。
【0011】しかしながらこれらいずれの提案でも、従
来の自動原稿色識別機能を大幅に複雑化させる必要があ
る。また、白黒原稿をカラー原稿と誤判定してしまう虞
れが依然として残っている。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、搬送読取モードにて原稿を読み取り、原稿の色
彩に関する種類を判別し、その判別結果に応じた処理を
する場合においても、原稿の振動に起因する誤判定を軽
減し、精度が高く良好な原稿分別を実現することのでき
る画像読取装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像読取装
置は、原稿を給送する原稿給送部と、原稿給送部により
搬送された原稿をこの搬送された状態下で原稿画像を読
み取る原稿読取部と、原稿読取部で読み取られた画像中
に存する色彩に関する情報を取得することで、原稿の色
彩に関する種類を判別する原稿色種識別部とを備えた。
【0014】さらに本発明に係る画像読取装置は、原稿
を原稿載置台上に固定させた状態で読取光学系を移動さ
せて読み取る固定読取モードと、原稿を搬送させながら
読み取る搬送読取モードとを切替可能にするとともに、
搬送読取モード時における原稿の搬送の速度を、固定読
取モード時における原稿と読取光学系との相対的な移動
の速度である基準読取速度と異なる搬送速度にて原稿を
読み取るように原稿給送部と原稿読取部とを制御する搬
送読取制御部を備えた。
【0015】
【作用】上記画像読取装置においては、先ず固定読取モ
ードと搬送読取モードとを切替可能にする。そして、搬
送読取モード時における原稿の搬送の速度を、固定読取
モード時における原稿と読取光学系との相対的な移動の
速度である基準読取速度と異なるようにする(この速度
を変更速度という)。原稿の色種別判定は、読み取られ
た画像に基づいて、通常通りの処理をする。
【0016】なお、この場合、原稿の全領域に亘って変
更速度で読み取るのではなく、所定範囲(特に原稿の搬
送に伴い原稿に振動を与え得る領域)についてのみ変更
速度で読み取るのが好ましい。つまり、原則として固定
読取モード時と同じく基準読取速度で搬送することとし
つつ、原稿に振動が起こり得る既知の原稿内領域に到達
したら、原稿搬送速度を切替えて振動を抑え込み、原稿
色の自動判別処理を実施する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明に係る画像読取装置を搭載
したカラー複写装置の一例の機構図である。カラー複写
装置1は、画像取得部10、画像処理部20、画像出力
部30、およびプラテンカバーの機能も備えた循環機能
のないADF(Automatic Document Feeder ;自動原稿
搬送)装置60を備える。画像処理部20は、画像取得
部10と画像出力部30との境界部分に配された基板上
に設けられている。
【0019】カラー複写装置1は、プラテンガラス11
上に設けられたADF装置60を利用するのか否かに応
じて、固定読取方式と搬送読取方式とを選択して使用可
能に構成されている。なお、ADF装置60は、循環機
能のないものであるが、循環機能を有する原稿自動給送
装置(DADF;Duplex Automatic Document Feeder)
を使用することもできる。
【0020】画像取得部10は、筐体112と、この筐
体112上に設けられた透明ガラスからなるプラテンガ
ラス(原稿載置台)11とを備える。また画像取得部1
0は、筐体112の内プラテンガラス11の下方に、プ
ラテンガラス11の原稿載置面と反対側の面(裏面)に
向かって光を照射する光源12と、光源12から発せら
れた光をプラテンガラス11側に反射させる略凹状の反
射笠131および反射鏡132と、プラテンガラス11
側からの反射光をプラテンガラス11に略平行の方向に
偏向する反射ミラー134aとを有するフルレートキャ
リッジ(F/R−CRG)134を備える。
【0021】光源12としては、主走査方向(図におけ
る紙面直交方向)を長手方向とする蛍光ランプが使用さ
れている。また画像取得部10は筐体112内に、略直
角を形成するように配された2つの反射ミラー136
a,136bを有し、フルレートキャリッジ134によ
って偏向された反射光を順次略90°づつ偏向するハー
フレートキャリッジ(H/R−CRG)138を備え
る。フルレートキャリッジ134およびハーフレートキ
ャリッジ138は、図示しないステッピングモータによ
り、連動して、副走査方向(図1中矢印X方向)および
これと反対方向に往復移動可能に構成されている。
【0022】さらに画像取得部10は、筐体112内
に、反射ミラー136bにより偏向された反射光を所定
の焦点位置に集光するレンズ140と、レンズ140で
収束された反射光を受光して副走査方向と略直交する主
走査方向(図1の紙面奥行き方向)に画像を読み取り、
濃度に応じた画像信号(アナログの電気信号)を順次出
力する受光部13とを備える。
【0023】受光部13は、CCD(ChargeCoupled De
vice)などの光電変換素子からなる図示しないラインセ
ンサ142(詳しくは後述する)を駆動するCCDドラ
イバなどの駆動回路143や読取信号処理部14などと
ともに基板上に配設される。
【0024】また図示していないが、画像取得部10
は、筐体112内に、読取光学系や受光部13などをプ
ラテンガラス11下で移動させるためのワイヤや駆動プ
ーリなども具備する。駆動プーリは、駆動モータの駆動
力によって往復回転させられ、該回転駆動によってワイ
ヤを当該駆動プーリに巻き取ることで、プラテンガラス
の下方において読取光学系などを所定速度で移動させ
る。
【0025】ADF装置60は、給紙トレイ62と、処
理トレイ63と、原稿Gの搬送路を形成するためのレジ
ストロール対64aやエグジットロール対64bなどの
種々の搬送ロール対64とを備える。筐体112上部の
プラテンガラス11の端部(図中左側)にはガイドBが
設けられ、その直ぐ近傍には光透過性のコンタクトガラ
ス(読取ガラス)が配設されている。
【0026】コンタクトガラス上にはガイドAが設けら
れている。またガイドB内には白色基準板19が内包さ
れている。また、搬送経路上の複数の所定位置には、原
稿Gを検知する用紙センサ65が設けられている。この
用紙センサ65の検知出力を監視することにより、原稿
Gの先端あるいは後端を検知することができる。
【0027】上記構成において、画像取得部10は、通
常ホームポジション(図中△マークで示す固定読取画先
位置Gの近傍)にある。搬送読取方式時には、読取光学
系を原稿の搬送経路上であるプラテンガラス11下の任
意の位置に固定(停止ロック)させた状態で原稿をAD
F装置60により搬送させながら画像を読み取る。
【0028】たとえば、フルレートキャリッジ134
は、プラテンガラス11下方をホームポジションから矢
印Xと反対方向に移動もしくは露光走査しながら移動
し、図中△マークで示す搬送読取画先位置Hに停止ロッ
クされ、受光部13や読取信号処理部14が撮像待機状
態とされる。その後、本体側CPUより(図示せず)露
光開始許可信号がADF装置60に送信されると、この
許可信号を受けたADF装置60は給紙トレイ62に載
置された原稿(用紙)Pの給送を開始する。
【0029】原稿Gが種々の搬送ロール対64からなる
所定の搬送路を経てガイドA,Bの方向に導かれ、レジ
ストロール対64aを通過し搬送読取画先位置Hに原稿
の先端が到達したとき、ADF装置60側から画像取得
部10側に画先信号を送信することで、原稿画像の読取
りが開始される。
【0030】そして、レジストロール対64aやエグジ
ットロール対64bなどの搬送ロール対64は図示しな
い駆動モータによりその周速が等速に制御され、これに
より、原稿は略等速でガイドA,B上を通過し、エグジ
ットロール対64bを通過し処理トレイ63の方向へ排
出される。つまり、カラー複写装置1は、原稿を一定速
度で搬送させながら原稿画像を読み取る。
【0031】一方、固定読取方式時には、人手により
(ADF装置60を利用してもよい)原稿載置台として
のプラテンガラス11上に原稿を載置し、当該プラテン
ガラス11上の任意の位置に固定(停止ロック)させた
状態で、固定読取画先位置Gを先端基準として、読取光
学系を矢印Xの方向へ等速移動走査して原稿を露光し画
像を読み取る。
【0032】たとえば、プラテンガラス11上に載置さ
れた原稿をADF装置60で覆った状態で、光源12か
らの光がプラテンガラス11上に載置された原稿を照射
し、反射光がフルレートキャリッジ134、ハーフレー
トキャリッジ138、およびレンズ140からなる読取
光学系を介して赤、緑、青の各色に分光される。そして
各色光が、それぞれ対応する、各色光用に分けられたラ
インセンサ142に入射し、入力画像が所定の解像度で
読み取られることで、赤、緑、青の各色成分のアナログ
の撮像画像信号が得られる。
【0033】そして、この読取りにより得た撮像画像信
号を赤(R)、緑(G)、青(B)の各色成分のデジタ
ル画像データに変換し、赤、緑、青のデジタル画像デー
タを画像処理部20に送る。この読取り時には、光源1
2からの光が原稿を全面に亘って照射し、受光部13が
レンズ140などの読取光学系を介して入力画像を全面
に亘って読み取るように、光源12を含む読取光学系や
受光部13などは、矢印Xで示すように図1中の左方か
ら右方(副走査方向)に一定速度で相対移動させられ
る。つまり、カラー複写装置1は、光学系を一定速度で
移動させながら原稿画像を読み取る。
【0034】搬送読取方式あるいは固定読取方式におけ
る各原稿画像は、フルレートキャリッジ134やハーフ
レートキャリッジ138により光路を変え、レンズ14
0により縮小され、受光部13に至る。そして、読取信
号処理部14や同時化処理部15などによる処理を受け
た後に画像処理部20に送られる。
【0035】このようにして、搬送読取方式あるいは固
定読取方式における読取りが完了すると、画像処理部2
0は、画像取得部10からの赤、緑、青の画像データ
R,G,Bに基づいて、ブラック(K)、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の2値化信号を
得、各2値化信号を画像出力部30に出力する。
【0036】本実施形態の画像出力部30は、一方向に
順次一定間隔をおいて並置されたK,Y,M,Cの各色
の画像形成部31K,31Y,31M,31Cを有す
る。先端検出器44が、原稿カセット41から各画像形
成部に搬送される原稿の搬送経路上に近接して設けられ
ている。
【0037】この先端検出器44は、原稿カセット41
からレジストローラ42を通じて転写ベルト43上に送
り出された原稿の先端をたとえば光学的に検出して先端
検出信号を得、この先端検出信号を画像処理部20に送
る。画像処理部20は、入力された先端検出信号に同期
して、K,Y,M,Cの各色のオンオフ2値化信号を順
次一定間隔をおいて得る。
【0038】画像出力部30においては先ず、半導体レ
ーザ38Kは、画像処理部20からのブラックのオンオ
フ2値化信号によって駆動されることで、ブラックのオ
ンオフ2値化信号を光信号に変換し、この変換されたレ
ーザ光をポリゴンミラー39に向けて照射する。このレ
ーザ光は、さらに反射ミラー47K,48K,49Kを
介して一次帯電器33Kによって帯電された感光体ドラ
ム32K上を走査することで、感光体ドラム32K上に
静電潜像を形成する。
【0039】この静電潜像は、ブラックのトナーが供給
される現像器34Kによってトナー像とされ、このトナ
ー像は、転写ベルト43上の原稿が感光体ドラム32K
を通過する間に転写帯電器35Kによって原稿上に転写
される。そして転写後は、クリーナ36Kによって感光
体ドラム32K上から余分なトナーが除去される。
【0040】同様に、半導体レーザ38Y,38M,3
8Cは、画像処理部20からブラックのオンオフ2値化
信号に対して順次一定間隔をおいて得られる対応する
Y,M,Cの各色のオンオフ2値化信号によって駆動さ
れることで、各色のオンオフ2値化信号を光信号に変換
し、この変換されたレーザ光をポリゴンミラー39に向
けて照射する。
【0041】このレーザ光は、さらに反射ミラー47Y
〜49Y,47M〜49M,47C〜49Cを介して一
次帯電器33Y,33M,33Cによって帯電された対
応する感光体ドラム32Y,32M,32C上を走査す
ることで、感光体ドラム32Y,32M,32C上に静
電潜像を順次形成する。
【0042】各静電潜像は、各色のトナーが供給される
現像器34Y,34M,34Cによって順次トナー像と
され、各トナー像は、転写ベルト43上の原稿が対応す
る感光体ドラム32Y,32M,32Cを通過する間に
対応する転写帯電器35Y,35M,35Cによって原
稿上に順次転写される。
【0043】このようにK,Y,M,Cの各色のトナー
像が順次多重転写された原稿は、転写ベルト43上から
剥離され、定着ローラ45によってトナーが定着され
て、複写機の外部に排出される。
【0044】なお、画像出力部30は、1個のレーザ光
スキャナによって1個の感光体ドラム上にK,Y,M,
Cの各色の静電潜像が順次形成され、静電潜像が感光体
ドラムの周囲に設けられた、それぞれK,Y,M,Cの
各色のトナーが供給される現像器によって順次トナー像
とされ、トナー像が転写ドラム上に吸着された原稿上に
順次、多重転写される構成でもよい。
【0045】また、上記構成のカラー複写装置1は、後
述するように、原稿の色種を画像データに基づいて自動
的に判別する自動原稿色識別機能を有する画像読取装置
の構成を備えており、自動原稿色識別機能による判別結
果に応じて、コピー動作を自動的に決定できるようにし
ている。
【0046】たとえば、画像取得部10にて読み取った
画像データに基づいて、原稿がカラー原稿であるか、あ
るいは白黒原稿であるかを判別する。そして、その判別
結果に基づいて、画像処理部20や画像出力部30での
プリントモードが設定される。
【0047】すなわち、画像処理部20や画像出力部3
0は、原稿がカラー原稿であると判別された場合には、
3色または4色のトナーを用いて複写するカラーコピー
モードに設定され、原稿が白黒原稿であると判別された
場合には、黒色トナーのみを用いて複写する単色コピー
モード(白黒コピーモード)に設定される。
【0048】たとえば画像処理部20では、カラーコピ
ーモードに設定されると、先ず、R,G,Bデータを濃
度データ(DR,DG,DB)に変換する。そしてそれ
らの値に応じた下色除去(さらには墨加刷処理)をし、
また必要に応じて色補正用マスキング演算処理をした
後、画像出力部30のカラートナーに応じた色再現用の
2値化されたC,M,Y(もしくはC,M,Y,K)デ
ータに変換する。画像出力部30は、C,M,Yの3色
(もしくはC,M,Y,Kの4色)によるフルカラー再
現工程によるコピー動作を行なう。
【0049】一方、単色コピーモードでは、R,G,B
データより明度データを作成後、白黒再現用の階調デー
タ(DY)を生成し2値化する。画像出力部30は、K
のみの単一色再現工程によるコピー動作を行なう。
【0050】図2は、受光部13の構成例を示す図であ
る。受光部13は、カラー画像撮像用途として、R,
G,Bの3色の成分の検出が可能なように、R,G,B
の3色に対応する3つのラインセンサ142R,142
G,142B(纏めて142という;参照子は色を示
す)を使用している。
【0051】各ラインセンサ142は、主走査方向の1
ラインに対応させてアレー状に画素サイズ7μm×7μ
mの光電変換素子(フォトダイオード)が多数配列され
て構成されている。すなわち、受光部13のパッケージ
には、画素サイズ7μm×7μmの光電変換素子をn個
並べたラインセンサ142が所定間隔を隔てて3列に配
列されている。これらの各ラインセンサ142は、副走
査方向の各読取位置における原稿画像を各々読み取る手
段である。図中、ラインセンサ142に付した1,2,
3,…は、画素番号を示す。
【0052】ここでラインセンサ142R,142G,
142Bは、L1μmだけ隔たっている。これに対応し
て、原稿の搬送経路上の副走査方向における各色成分の
読取位置はL2μmだけ隔たっている。これらの各読取
位置における各原稿画像(各々1ライン分の線画像)
は、図1に示す読取光学系を経ることによりL1/L2
倍に縮小されて各ラインセンサ142R,142G,1
42B上に結像する。つまり、3つのラインセンサ14
2間の距離L1μmは、レンズ140により集光される
前の原稿位置ではL2μmの距離に相当し、3つのライ
ンセンサ142は原稿GのL2μm離れた位置を同時に
読み取る。
【0053】たとえば、副走査方向にR,B,Gの順に
読み取られるように配置したときには、R用のラインセ
ンサ142Rでは、1ライン周期(主走査周期)ごと
に、当該ラインセンサ142Gを構成するn個のフォト
トランジスタに流れる電流が順次検知され、1ライン分
(n画素分)の各画素の濃度を表すアナログの撮像信号
SRとして出力される。
【0054】同様に、ラインセンサ142Rよりも下流
側の読取位置に対応したG用のラインセンサ142Gに
おいても、1ライン周期(主走査周期)ごとに、n個の
フォトトランジスタに流れる電流が順次検知され、1ラ
イン分(n画素分)の各画素の濃度を表すアナログの撮
像信号SGが出力される。そしてさらにラインセンサ1
42Gよりも下流側の読取位置に対応したB用のライン
センサ142Bにおいても、1ライン周期(主走査周
期)ごとに、n個のフォトトランジスタに流れる電流が
順次検知され、1ライン分(n画素分)の各画素の濃度
を表すアナログの撮像信号SBが出力される。
【0055】ここで、各色成分の各読取位置(間隔L
2)に対応した各ラインセンサ142の間隔L1μm
は、L1/7(“7”は画素サイズ)ライン分の走査線
に対応した間隔である。たとえば、各色成分の各読取位
置の間隔L2を169.2μm、各ラインセンサ142
の間隔L1を28μmとすれば、4ラインとなる。した
がって、原稿の搬送速度に変動がなければ、R成分の撮
像信号SRとG成分の撮像信号SGは、あるいはG成分
の撮像信号SGとB成分の撮像信号SBは、L1/7
(前例では4ライン)相当の位相差を持った信号とな
る。
【0056】図3は、画像取得部10の詳細を示した回
路ブロック図である。画像取得部10は、画像取得部1
0を制御するセンサ制御部160と、ラインセンサ14
2およびこのラインセンサ142を駆動する駆動回路1
43を有した受光部13と、受光部13によって取得さ
れた撮像画像に対してAGC(Auto Gain Control;自動
ゲイン調整)、AOC(Auto Offset Control;自動オフ
セット調整)、A/D変換などの信号処理を施す読取信
号処理部14と、RGB遅延補正回路180およびRG
B合成回路190を有した同時化処理部15とを備え
る。受光部13および読取信号処理部14に設けられた
各回路ブロックには、色成分R,G,Bに応じた参照子
R,G,Bを付して示す。
【0057】センサ制御部160は、駆動回路143に
よって行なわれるラインセンサ142の駆動の周期を設
定したり、出力増幅回路146R,146G,146B
の利得の制御やシェーデイング補正回路150R,15
0G,150Bの制御などを行なう。ラインセンサ14
2は、駆動回路143からの駆動信号によって駆動され
ることにより、原稿の搬送経路上の所定の読取位置にお
いて原稿画像を読み取り、その読取位置における撮像信
号SR,SG,SBを出力する。
【0058】受光部13の後段に設けられた読取信号処
理部14は、それぞれの色成分用のラインセンサ142
により撮像された所定読取位置における各画像信号S
R,SG,SBに対応した信号処理系であり、それぞれ
の色成分用のラインセンサ142により撮像された所定
読取位置における各画像信号SR,SG,SBに対応し
た信号処理系であり、それぞれサンプルホールド回路1
44、出力増幅回路146、A/D変換回路148、お
よびシェーデイング補正回路150を有する。シェーデ
ィング補正回路150は、たとえば減算回路、RAM、
乗算回路、除算回路を有する。
【0059】この構成において、ラインセンサ142
は、原稿の画像を読み取り、R,G,Bの各色成分を示
す3系統の撮像信号SR,SG,SBを出力する。撮像
信号SR,SG,SBは、対応するサンプルホールド回
路144により各々サンプリングされた後、対応する出
力増幅回路146によって各々適正なレベルに増幅され
る。出力増幅回路146から出力された信号は、対応す
るA/D変換回路148により各々デジタル画像データ
DR,DG,DBに変換される。
【0060】これらの3系統のデジタル画像データD
R,DG,DBに対し、対応するシェーデイング補正回
路150は、対応するラインセンサ142の画素感度バ
ラツキの補正や読取光学系の光量分布特性に対応した補
正を施すために、AGC(AutoGain Control;自動ゲイ
ン調整)や、AOC(Auto Offset Control;自動オフセ
ット調整)などの信号処理を施し、処理済のデータD
R,DG,DBを、同時化処理部15に出力する。
【0061】ここで、ラインセンサ142は、駆動回路
143からの駆動信号によって駆動されることにより、
原稿の搬送経路上の読取位置の各々において原稿画像を
読み取り、各色成分に対応する撮像信号SR,SG,S
Bを出力する。前述のように、3つのラインセンサ14
2は、原稿GのL2μm離れた位置を同時に読み取り、
原稿Gの搬送方向(つまり副走査方向)に対して、最上
流側のラインセンサ142Rが先行して読み取っている
ので、下流側のラインセンサ142G,142Bが読み
取った撮像信号SG,SB(あるいは画像データDG,
DB)は、撮像信号SG(あるいは画像データDG)は
原稿がL2μm分、撮像信号SB(あるいは画像データ
DB)は原稿が2*L2μm分搬送される前の上流側の
ラインセンサ142Rが読み取った撮像信号SR(ある
いは画像データDR)と同一位置の信号である。
【0062】このことに基づいて、読取信号処理部14
の後段に設けられた同時化処理部15において、先ずR
GB遅延補正回路180は、各ラインセンサ142のR
GBのライン間隔(=L1)による画像データの遅延を
補正することで、同一出力タイミングでは副走査方向の
同一位置(つまり物理的に同一位置)の信号を示すよう
にする同時化処理を行なう。
【0063】たとえば、RGB合成回路180は、R色
成分について、シェーデイング補正回路150Rから出
力される画像データDRを、2つのラインセンサ142
R,142Bの配列間隔2*L2相当分の遅延時間(前
例では2*4=8ライン相当)だけ遅延させることで、
B成分の画像データDB1(=DB)と同相の画像デー
タDR1を出力する。またG色成分について、シェーデ
イング補正回路150Gから出力される画像データDG
を、2つのラインセンサ142G,142Bの配列間隔
L2相当分の遅延時間(前例では4ライン相当)だけ遅
延させることで、画像データDB1と同相の画像データ
DG1を出力する。
【0064】RGB合成回路190は、RGB遅延補正
回路180により同時化されたRGBの各画像データD
R1,DG1,DB1を合成することで、輝度データD
Yを生成する。RGB遅延補正回路180により同時化
された各画像データDR1,DG1,DB1およびRG
B合成回路190により生成された輝度データDYは画
像処理部20に送られる。
【0065】図4は、本発明に係る画像読取装置全体の
機能構成の一例を示すブロック図である。図示するよう
に、画像読取装置3は、図2に示したラインセンサ14
2を有する受光部13、受光部13にて得られたRGB
各色成分の電気信号に対して、AGC、AOC、A/D
変換などの信号処理を施す読取信号処理部14、および
副走査方向の同一位置(つまり物理的に同一位置)の信
号を取得する(同時化処理を行なう)同時化処理部15
を有する画像取得部10を備える。
【0066】また画像読取装置3は、画像取得部10に
て信号処理された多値の色データ(DR,DG,DB)
に対して、その色空間を変換したり画像出力部30用の
信号を生成する画像処理部20と、ROM(Read Only
Memory)202に格納されている所定プログラムに従い
つつ、図1に示したカラー複写装置1の全体を制御する
画像読取制御部200とを備える。
【0067】さらに画像読取装置3は、画像処理部20
による色変換後の信号に基づいて、カラー複写装置1の
ADF装置60が繰り出した原稿(以下セット原稿とい
う)Gに描かれている画像がカラー画像と白黒画像との
どちらであるか、すなわち原稿Gがカラー原稿か白黒原
稿かを識別し、その識別結果を画像読取制御部200へ
送出する自動原稿色種識別部(ACS;Auto Color Sel
ection)210とを備える。
【0068】画像読取制御部200は、原稿をプラテン
ガラス11上に固定させた状態で読み取る固定読取モー
ドと、原稿を搬送させながら読み取る搬送読取モードと
を切替可能にする制御部としての機能を有する。
【0069】画像処理部20は、色空間の変換処理とし
て、たとえば、RGB色空間によって表される多値の色
データDR,DG,DBを、Lab(正しくはL**
*)色空間やLuv(正しくはL***)色空間などに
よって表される多値情報に変換することで、明度を示す
信号Lと彩度を示す信号a*,b*またはu*,v*を生成
する。
【0070】また画像読取装置3は、速度変更対象領域
指定部302を含み、用紙搬送制御部220や変倍処理
部290を制御する搬送読取制御部300と、画像読取
制御部200からの指示および速度変更対象領域指定部
302からの速度制御信号に従いつつ、ADF装置60
が有する各機能の動作を制御する用紙搬送制御部220
とを備えている。
【0071】さらに画像読取装置3は、画像読取制御部
200からの指示に従いつつ、光源12のオン/オフ動
作作を制御する照明制御部230と、画像読取制御部2
00からの指示に従いつつ、図1に示したフルレートキ
ャリッジ134、ハーフレートキャリッジ138、ある
いはレンズ140の移動駆動源となるステッピングモー
タ242に駆動信号を送出し、そのステッピングモータ
242を駆動してそれぞれを副走査方向(図1のX)へ
移動させる走査制御部240とを備える。
【0072】画像処理部20は、用紙搬送制御部220
が速度変更対象領域指定部302からの速度制御信号に
従って原稿Gの搬送速度を切り替えたとき、速度変更対
象領域指定部302からの速度制御信号に従いつつ、そ
の搬送速度条件下で画像取得部10が原稿画像を読み取
った際に生じ得る画像サイズの変動を補正する変倍処理
部290を有する。
【0073】図5は、自動原稿色種識別部210の一実
施形態を説明する図であって、図5(A)はその回路ブ
ロック図、図5(B)および図5(C)は、自動原稿色
種識別部210におけるカラー/白黒識別処理の概要の
一例を示す説明図である。
【0074】図5(A)に示すように、自動原稿色種識
別部210は、原稿画像を構成する各画素ごとにカラー
/白黒を判定し画素判定フラグを出力する画素判定部2
12と、画素判定部212から出力された画素判定フラ
グに基づいて画像を複数ブロックに分割した際の各ブロ
ックごとにカラー/白黒を判定しブロック判定フラグを
出力するブロック判定部214と、ブロック判定部21
4から出力されたブロック判定フラグに基づいて画像全
体についてカラー/白黒を判定する原稿判定部216と
を備える。この自動原稿色種識別部210は、本願出願
人に係る特開2001−292263号に記載の構成と
同じものである。
【0075】各判定部212,214,216には、そ
れぞれの判定に際しての基準値として、画素判定部21
2には画素判定閾値Th1が、ブロック判定部214に
はブロック判定閾値Th2が、原稿判定部216には原
稿色種判定閾値Th3が、それぞれ入力されている。ま
た、これらの判定閾値Th1,TH2,TH3は、図示
しないメモリなどに予め格納されたものであるが、図示
しないユーザインターフェースからの操作によって任意
に可変し得るものであってもよい。
【0076】自動原稿色種識別部210では、画像処理
部20からLab信号を受け取ると、先ず、画素判定部
212が、そのLab信号における各画素情報を順次着
目画素とし、図示しないメモリなどに格納されている画
素判定閾値Th1と比較する。画素判定閾値Th1は、
たとえば図5(B)に示すように、L*,a*,b*の3
次元空間領域に閾値空間を設定するためのものである。
ただしこのとき、閾値空間としては、特定色空間C1お
よび白黒空間C2の2つが設定される。特定色空間C1
と白黒空間C2とは、オーバーラップしていてもよい。
【0077】特定色空間C1は、特定の色のみが属する
色空間に相当するものである。この特定色空間C1に属
する特定の色としては、たとえばマーキングによって後
から付加され得る色、さらに具体的にはたとえば蛍光黄
色や蛍光水色といったマーカーペンの色などが挙げられ
る。また、白黒空間C2は、無彩色を表す色空間に相当
するものである。この白黒空間C2を少し広目に設定す
ることで、後述する画素判定部212が、比較的薄目の
原稿地色部分を有彩色部分(すなわちカラー画素)と誤
判定することを軽減することができる。
【0078】なお、画素判定部212において、各画素
が無彩色領域として判定されるべき特定色空間C1およ
び白黒空間C2の含まれるのか、それ以外の有彩色領域
に含まれるかの判断基準となる画素判定閾値Th1につ
いては、具体的な定数ではなく、基準搬送速度や倍率な
どの装置状況や環境に応じて種々変更できる。したがっ
て、画素判定閾値Th1を変更することによって、どの
ような原稿をカラー原稿であると判定し、どのような原
稿を白黒原稿と判定するかについての境界線を自由に設
定することができる。
【0079】これにより、用途に応じて意図的に判定基
準を制御したいような状況、たとえば、白黒原稿の一部
に有彩色が含まれているような原稿について、その境界
線を自由に設定することができ、用途に応じた原稿のカ
ラー/白黒判定、用途に応じた原稿の印刷処理モードの
設定ができる。たとえば、白黒原稿に赤印鑑が押されて
いるような原稿、白黒原稿に朱書がなされているような
原稿を、カラー原稿と判定するか白黒原稿と判定するか
を自由に設定することができる。
【0080】またたとえば、画素判定閾値Th1を図示
しないユーザインターフェースからの操作によって任意
に可変し得るようにした場合には、その操作によって特
定色空間C1の範囲も可変し得ることとなる。したがっ
て、この場合には、ユーザの所望する色を特定の色とし
て設定することができるようになる。
【0081】このとき、ユーザインターフェースから
は、画素判定閾値Th1そのものを入力することも考え
られるが、たとえば予め複数種類の色に対応したそれぞ
れの閾値を予めメモリなどに格納しておき、その中から
いずれかの閾値(色)を1つまたは複数個選択させるよ
うにすれば、ユーザにとっての利便性を高めることがで
きる。
【0082】画素判定部212は、着目画素のLab信
号の値が、特定色空間C1と白黒空間C2とのいずれか
に属するか否かに応じて、その着目画素がカラー画素
(すなわち有彩色画素)および白黒画素(すなわち無彩
色画素)の内の何れであるかを判定する。たとえば、画
素判定部212は、着目画素のLab信号の値が、特定
色空間C1と白黒空間C2との何れか一方に属していれ
ば、その画素が白黒画素であると判定し、特定色空間C
1および白黒空間C2の何れにも属していなければ、そ
の画素がカラー画素であると判定する。
【0083】ただし、画素判定部212は、たとえば図
5(C)に示すように、Lab信号のうちの彩度のみす
なわち信号a*,b*の2次元空間に着目して、その空間
内に特定色空間C1および白黒空間C2の2つを設定し
比較するようにしてもよい。このとき、画素判定部21
2は、マーカーペンなどの特定の色を表す彩度および明
度(または彩度のみ)が特定色空間C1内に属するよう
にする。
【0084】画素判定部212による判定結果は、各画
素ごとに画素判定フラグとしてブロック判定部214に
送られる。画素判定フラグは、“L”がカラー画素、
“H”が白黒画素を示すものとする。
【0085】ブロック判定部214は、画素判定部21
2による判定結果(すなわち画素判定フラグ)に基づい
て、N画素×M画素(N,Mは正の整数)のウィンドウ
(ブロック)内に含まれているカラー画素数を計数し、
これを予め設定してあるブロック判定閾値Th2と比較
して、そのウィンドウブロックがカラーブロック(すな
わち有彩色ブロック)および白黒ブロック(すなわち無
彩色ブロック)の内の何れであるかを判定する。
【0086】つまり、ブロック判定部214は、ブロッ
ク判定閾値Th2よりもカラー画素数の多いウィンドウ
ブロックについては、カラーブロックであると判定し、
それ以外のウィンドウブロックについては白黒ブロック
であると判定する。このとき、ウィンドウは、同じ画素
が重複しないように区切ったブロックで判定するものと
する。
【0087】ブロック判定部214による判定結果は、
各ブロックごとにブロック判定フラグとして原稿判定部
216に送られる。ブロック判定フラグは、“L”がカ
ラーブロック、“H”が白黒ブロックを示すものとす
る。
【0088】なお、ブロック判定部214において、各
ブロックが白黒ブロック(無彩色ブロック)として判定
されるべきか、それ以外のカラーブロック(有彩色ブロ
ック)として判定されべきかの判断基準となるブロック
判定閾値Th2についても、具体的な定数ではなく、基
準搬送速度や倍率などの装置状況や環境に応じて種々変
更できるものである。
【0089】また画素判定フラグは画素ごとに発せら
れ、1ブロック内におけるその総数はウィンドウ内の総
ドット数と等しいので、ブロック判定閾値Th2は、ウ
ィンドウ内の総ドット数に応じて切替えられるものであ
ることが望ましい。これにより、ブロック判定部214
における判定処理時にN画素×M画素のウィンドウサイ
ズを切り替えたとしても、その影響を無視できる。
【0090】原稿判定部216は、ブロック判定部21
4による判定結果(すなわちブロック判定フラグ)に基
づいて、セット原稿Gの検知領域(被読取領域)内に含
まれるカラーブロック数を計数し、これを予め設定して
ある原稿色種判定閾値Th3と比較して、そのセット原
稿Gがカラー原稿および白黒原稿の内の何れであるかを
判定する。
【0091】つまり、原稿判定部216は、原稿色種判
定閾値Th3よりもカラーブロック数の多い原稿につい
ては、カラー原稿であると判定し、それ以外の原稿は白
黒原稿であると判定する。原稿判定部216による判定
結果は、原稿色種判定フラグとして画像読取制御部20
0に送られる。原稿色種判定フラグは、“L”がカラー
原稿、“H”が白黒原稿を示すものとする。
【0092】なお、原稿判定部216において、原稿が
白黒原稿として判定されるべきか、それ以外のカラー原
稿として判定されべきかの判断基準となる原稿色種判定
閾値Th3についても、具体的な定数ではなく、基準搬
送速度や倍率などの装置状況や環境に応じて種々変更で
きるものである。
【0093】またブロック判定フラグはブロックごとに
発せられ、その総数は原稿サイズ内の総ブロック数と等
しく、且つ、画素判定フラグは画素ごとに発せられ、そ
の総数は原稿サイズ内の総画素数と等しく、ブロック数
が原稿サイズや読取解像度などによっても変わるので、
原稿色種判定閾値Th3は、原稿サイズ内の総画素数や
ウィンドウサイズによって決まる総ブロック数に応じて
切替えられるものであることが望ましい。これにより、
原稿判定部216における判定処理時に原稿サイズの影
響を無視できる。
【0094】なお、原稿Gの両面を読み取り、両面の判
定結果により原稿を分別する場合には、一方の面の自動
原稿色種識別部210による識別が終了した後、原稿を
反転させ(マニュアルで/またはDADF装置を用いた
場合はDADF装置により)、他方の面についても同様
に自動原稿色種識別部210による識別を実施すればよ
い。そして、それぞれの面についての識別結果のうち、
いずれかがカラー原稿と判定されれば、その原稿がカラ
ー原稿であると判定すればよい。
【0095】画像読取制御部200は、自動原稿色種識
別部210から原稿色種の判定結果(すなわち原稿色種
判定フラグ)を受けると、判定結果に基づいて、カラー
複写装置1における所望の処理をする。すなわち、カラ
ー複写装置1は、自動原稿色種識別部210にて判別さ
れた原稿の色種を示す原稿色種判定フラグがカラー原稿
であることを示していれば、カラーコピーモードに設定
し、C,M,Yの3色(もしくはC,M,Y,Kの4
色)によるフルカラー再現工程によるコピー動作を行な
う。一方、原稿色種判定フラグが白黒原稿であることを
示していれば、単色コピーモードに設定し、Kのみの単
一色再現工程によるコピー動作を行なう。
【0096】ところで前述のように、原稿G上の同一位
置の画素データは、副走査方向において異なる位置に配
された各色成分用のラインセンサ142により読み取ら
れ、この読み取られた画像データDR,DG,DBはR
GB遅延補正回路170にて同時化される。そして画像
処理部20は、同時化されたRGB色空間のデータをL
ab色空間のデータに変換して自動原稿色種識別部21
0に渡す。自動原稿色種識別部210は、同時化された
Lab色空間のデータに基づいて、前述のように原稿G
がカラー原稿であるのかそれとも白黒原稿であるのかを
判定する。
【0097】ここで、読取位置が図1に示すH点となる
ように読取光学系を所定位置に固定した状態で、ADF
装置60により原稿Gを搬送させながら読み取る搬送読
取方式の場合において、原稿の搬送速度が一定である場
合には、原稿色種判定フラグが“H”となることを以
て、原稿Gが白黒原稿であるとの判定を行なうことも可
能である。しかしながら実際には、原稿読取位置におけ
る原稿の搬送速度にはバタツキ(原稿姿勢変動)などに
より変動が生じるので、この原稿色種判定フラグが
“H”になったからといって、直ちに原稿Gが白黒原稿
であるとの判定を行なうことは問題となる。以下この点
について説明する。
【0098】図6は、搬送読取方式の原稿搬送時におけ
る原稿Gの姿勢の変化の一例を示した図6(A)と、判
定対象領域との関係を示した図6(B)である。図6
(A)において、コンタクトガラスは、光透過性を有し
ており、図示した読取位置の上部を通過している原稿G
の画像が、図示しない画像取得部10によって読み取ら
れる。
【0099】図6(A)において、(A1)は、原稿先
端部がレジストロール対64aを通過してガイドA,B
の極近傍まで搬送されてきた状態を示す。この場合、原
稿Gの先端は、先ずレジストロール対64aに挟み込ま
れた後、原稿読取位置を通過し、ガイドAもしくはガイ
ドBの表面に突き当たり、さらにガイドBのテーパ部Q
1に沿ってエグジットロール対64bの方向へ移動の向
きを変えられるため先端が曲がってしまう。ここで、原
稿Gの先端が読取位置を通過してからガイドA,Bの表
面に突き当たるまでの間は、レジストロール対64aに
より搬送されているので、原稿Gの先端は宙に浮いた状
態にあり、上下変動を少なからず生じてしまう。
【0100】また原稿Gは、ガイドAもしくはガイドB
の表面に突き当たったとき、およびガイドBのテーパ部
Q1に沿ってエグジットロール対64bの方向へ移動の
向きを変えられたときに、その姿勢が大きく変えられ
る。またテーパ部Q1に沿って先端が曲げられた後エグ
ジットロール対64bに挟み込まれるまでの間は、原稿
Gの先端が宙に浮いた状態にあり、上下変動を少なから
ず生じてしまう。そして、原稿Gの先端がエグジットロ
ール対64bに挟み込まれると、その先端の上下移動が
抑えられるので、姿勢変動が和らぐ。
【0101】したがって、読取位置を基準に見ると、原
稿の読取位置への突入時には、原稿の搬送速度が変動し
たように現れてしまう。この搬送速度変動は、姿勢変動
の大きさに依存するので、たとえば、原稿Gの極先端部
の画像を読み取っているときよりも、原稿Gがガイド
A,Bの表面に突き当たりガイドBのテーパ部Q1に沿
って曲げられるまでに相当する少し内側部分(副走査方
向に進んだ側)の画像を読み取っているときの方が大き
くなる。またテーパ部Q1に沿って曲げられた後エグジ
ットロール対64bに挟み込まれるまでは原稿Gの極先
端部の画像を読み取っているときと同程度の速度変動を
生じる。そして原稿Gの先端がエグジットロール対64
bに挟み込まれると、速度変動は治まり小さな状態とな
る。
【0102】次に(A2)は、原稿先端部がエグジット
ロール対64bを通過した後であって、原稿先端部がま
だエグジットロール対64b近傍に存在する状態を示
す。この場合、原稿Gは、先端がエグジットロール対6
4bに、下流側がレジストロール対64aに、それぞれ
挟み込まれているので、原稿Gの上下移動が抑えられ、
姿勢変動が和らぐ。このため、速度変動が非常に小さな
状態を維持する。
【0103】次に(A3)は、原稿後端部がレジストロ
ール対64aの近傍に到達したときであって、かつ未だ
レジストロール対64aを通過していない状態を示す。
この場合、原稿Gは、上流側がエグジットロール対64
bに、後端がレジストロール対64aに、それぞれ挟み
込まれているので、原稿Gの上下移動が抑えられ、姿勢
変動が和らぐ。このため、速度変動が非常に小さな状態
を維持する。
【0104】次に(A4)は、原稿後端部がレジストロ
ール対64aを通過してガイドA,Bの極近傍まで搬送
されてきた状態を示す。この場合、原稿Gの後端は、先
ずレジストロール対64aから解放された後、原稿読取
位置を通過し、ガイドBのテーパ部Q1に沿ってエグジ
ットロール対64bの方向へ移動の向きを変えられ、や
がて排出される。ここで、原稿Gの後端がレジストロー
ル対64aから解放されると、原稿Gの後端は宙に浮い
た状態になり、上下変動を少なからず生じてしまう。そ
して引き続き搬送される過程では、その上下移動が大き
くなる。また後端がコンタクトガラス上に設けられたガ
イドAを通過すると上下移動が和らぐ。
【0105】したがって、原稿の読取位置からの排出時
には、原稿Gの極後端部の画像を読み取っているときよ
りも、原稿Gの後端がガイドA近傍を通過するときに相
当する少し内側部分の画像を読み取っているときの方が
大きくなる。またレジストロール対64aを通過した直
後は、原稿Gの極後端部の画像を読み取っているときと
同程度の速度変動を生じる。
【0106】これにより図6(B)に示すように、搬送
速度の変動についてみると、原稿Gは、その副走査位置
に応じて、たとえば、搬送速度の変動が非常に小さな領
域、中程度の領域、大きな領域に大別される。ここで、
速度変動が大きな領域は、原稿Gの先端側(副走査方向
の始点側)であってやや中央よりの領域Y2と、原稿G
の後端側(副走査方向の終点側)であってやや中央より
の領域Y6の部分である。また速度変動が中程度の領域
は、原稿Gの先端側および後端側であって、前記速度変
動が大きな領域を挟んだ領域Y1,Y3およびY5,Y
7の部分である。そして、速度変動が小さな領域は、原
稿Gの中央の領域Y4の部分である。
【0107】このため、副走査期間内の原稿の内側を読
み取っているときには(図6(A2)から図6(A3)
の間)、略正規の搬送速度で原稿Gが搬送されているた
め、自動原稿色種識別部210には、原稿Gの同一位置
の画素については、同相の画像データDR1,DG1,
DB1が入力される。
【0108】これに対して、原稿先端側や原稿後端側を
読み取っているときには(図6(A1)や図6(A4)
のとき)、正規の搬送速度よりも大きな搬送速度もしく
は小さな搬送速度で原稿Gが搬送される。したがって、
原稿GがR成分の読取位置を通過してからそれよりも下
流側であるG成分やB成分の読取位置に到着するまでの
遅延時間が同時化処理のための遅延時間(前例では4ラ
イン分や8ライン分)よりも短くなり画像データDR1
の位相が画像データDB1の位相よりも進む。同様に、
画像データDG1の位相が画像データDB1の位相より
も進む。
【0109】あるいは、原稿GがR成分の読取位置を通
過してからG成分やB成分の読取位置に到着するまでの
遅延時間が同時化処理のための遅延時間よりも長くなり
画像データDR1の位相が画像データDB1の位相より
も遅れる。同様に、画像データDG1の位相が画像デー
タDB1の位相よりも遅れる。
【0110】このため原稿先端側や原稿後端側を読み取
っているときには、原稿Gの同一位置の画素について
は、位相がずれた画像データDR,DG,DBがRGB
合成回路190に入力されることになり、ライン間距離
L2に応じて予め定められている遅延時間(前例では4
ライン分や8ライン分)だけの遅延補正をしたとして
も、RGB合成回路190は、原稿Gの同一位置の画素
について、位相の異なる画像データDR1,DG1,D
B1を画像処理部20に入力してしまう。
【0111】この結果、画像処理部20における色変換
処理では、原稿Gの同一位置の画素について、不適切な
Lab信号を出力してしまう。たとえば、本来、無彩色
である画素について、有彩色を示すLab信号を出力す
ることになり、当然に自動原稿色種識別部210の画素
判定部212における画素判定の性能が低下することに
なり、当然に、原稿色種判定フラグが“L”になったか
らといって、直ちに原稿Gがカラー原稿であると判定す
ることは、誤判定を招く。
【0112】ここで、原稿の搬送速度の変動は、原稿が
搬送ローラ対に当たるときや離れるときに発生するもの
であるため、搬送速度の変動に基づく各読取位置におけ
る画像データの位相ずれは、モータの回転むらや読取倍
率によって変化する原稿搬送速度などに応じて変動す
る。
【0113】また、図6(A)で示したように、搬送速
度の変動は、原稿の副走査方向位置によって異なり、原
稿先端部や後端部を読み取っているときの方が中央部を
読み取っているときよりも大きい。さらに、原稿先端部
や後端部においても、副走査方向位置に応じて、速度変
動の大きさが変わる。そしてこの搬送読取モード時に原
稿に振動が生じる領域は予め予測できる。
【0114】一方、原稿Gを原稿載置台の一例であるプ
ラテンガラス11上に固定載置した状態で、読取光学系
を移動させて読み取る固定読取方式の場合には、原稿姿
勢変動に起因した上述のような問題は殆ど生じないと考
えてよい。
【0115】他方、こういった振動が起こり得る原稿内
領域での原稿搬送速度を基準読取速度とは異なる速度に
変更すれば、原稿の振動状態が変わり、原稿姿勢変動に
起因した画像データの位相ずれによる影響のために色ズ
レが生じ、本来白黒原稿であるものを、カラー原稿であ
ると誤判定することを防止できる。
【0116】そこで、本実施形態の速度変更対象領域指
定部302では、搬送速度を読取モードに応じて切り替
える。具体的には、搬送読取方式の場合には、固定読取
モード時の読取速度である基準読取速度に対応する搬送
速度を標準速度としつつ、原稿先端部や後端部など振動
が起こり得る原稿内領域(以下速度変更対象領域ともい
う)では、基準読取速度に対応する標準速度を変更して
読取りを行なうことで、原稿色を判別(特定)すること
とした。
【0117】具体的には、速度変更対象領域指定部30
2を備え、図4に示した用紙搬送制御部220や変倍処
理部290を制御する搬送読取制御部300を設けた。
以下搬送読取制御部300の速度変更対象領域指定部3
02について、具体的に説明する。
【0118】図7は、速度変更対象領域指定部302の
一例を説明する図であって、図7(A)はその回路ブロ
ック図、図7(B)および図7(C)は、速度変更対象
領域指定部302における領域指定処理の概要の一例を
示す説明図である。図7(A)に示すように、速度変更
対象領域指定部302は、計数部の一例であるカウンタ
回路310、レジスタ値設定回路320、および比較回
路330を備える。
【0119】カウンタ回路310には、原稿を読み取る
際の原稿搬送の方向に対応する副走査方向の基準を示す
副走査同期信号と、この副走査方向と直交する主走査方
向の基準を示す主走査同期信号(ラインシンク)が入力
されている。このカウンタ回路310は、入力された副
走査同期信号および主走査同期信号に基づいて、画像デ
ータDR,DB,DGが、副走査同期信号が有効になっ
てから何ライン目かをカウントする。つまり、原稿読取
開始からの読取位置をカウントする。
【0120】レジスタ値設定回路320には、図示しな
い画像読取制御部200から、用紙センサ65により検
知した原稿Gの先端および後端の位置情報に基づいて算
出された原稿サイズ、または図示しない操作パネルを介
して入力されたユーザ指示に基づく原稿サイズに関する
情報、あるいは基準搬送速度に関する情報、さらには倍
率(読取サイズQ1に対する出力サイズQ2の比率Q=
Q2/Q1)などに関する情報、あるいは紙質に関する
情報が入力されている。つまり、画像読取制御部200
は、これらの情報を取得する情報取得部としても機能し
ている。
【0121】なお、原稿の材質に関する情報を取得する
材質情報取得部を別に設け、材質情報取得部が取得した
原稿の材質(原稿が紙媒体であれば紙質)に応じて、検
出性能条件の一例であるレジスタ値を切り替えるように
してもよい。ここで、材質とは、原稿の厚さや腰の強さ
などである。
【0122】材質情報取得部が原稿の材質に関する情報
を取得する構成としては、材質を検知するための所定の
センサを設けることで材質を自動検知する構成であって
もよいし、ユーザから指定入力された材質に関する情報
を取得する構成であってもよい。原稿搬送時のバタツキ
が、これら原稿の材質によって違うので、原稿の材質に
応じて検出性能条件を切り替えることは、原稿色種の判
定性能を改善する上で効果がある。
【0123】レジスタ値設定回路320は、入力された
原稿Gのサイズ、装置の基準搬送速度、あるいは倍率な
どを参照することで、搬送速度を変更すべき領域(速度
変更対象領域)を指示するためのレジスタ値を算出す
る。たとえば、副走査同期信号が有効になってから速度
変更対象領域の先端に到達するライン数(速度変更対象
領域開始位置レジスタ値)と、速度変更対象領域の後端
に到達するライン数(速度変更対象領域終了位置レジス
タ値)を算出する。そして、レジスタ値設定回路320
は、算出した各レジスタ値を比較回路330に入力す
る。
【0124】比較回路330は、速度変更対象領域開始
位置レジスタ値、速度変更対象領域終了位置レジスタ
値、およびカウンタ回路310からのカウンタ値を比較
することにより、原稿読取位置に応じて、速度変更対象
領域を示す信号を制御する。
【0125】たとえば、副走査同期信号が有効(アクテ
ィブH)になるまでの初期状態では速度変更対象領域信
号を“H”にし、読取りが開始され原稿Gが速度変更対
象領域に到達したら速度変更対象領域信号を“L”に
し、速度変更対象領域を通過したら速度変更対象領域信
号を“H”にする。この信号が、搬送読取モード時の速
度変更対象領域信号(アクティブL)である。
【0126】つまり上記構成の速度変更対象領域指定部
302は、搬送読取モード時には、原稿読取時における
主走査同期信号のカウント値によって速度変更対象領域
を設定するようになっており、レジスタ値設定回路32
0および比較回路330により、本発明に係る速度変更
対象領域信号生成部が構成されている。
【0127】また、速度変更対象領域指定部302は、
速度変更対象領域信号選択部350を備える。速度変更
対象領域信号選択部350には、比較回路330からの
速度変更対象領域信号および判定対象領域選択フラグが
入力されている。判定対象領域選択フラグは、読取モー
ドが固定読取モードであるのか、それとも搬送読取モー
ドであるのかを示す信号である。
【0128】速度変更対象領域信号選択部350は、判
定対象領域選択フラグが搬送読取モードを示していると
きには、比較回路330からの速度変更対象領域信号を
そのまま速度制御信号として出力する一方、固定読取モ
ードを示しているときには、“H”を速度制御信号とし
て出力する。
【0129】そして、速度変更対象領域信号選択部35
0は、この速度制御信号を図4に示した用紙搬送制御部
220に入力する。用紙搬送制御部220は、速度制御
信号が“H”のときには、基準読取速度に対応する標準
搬送速度にて原稿Gを搬送するようADF装置60を制
御する一方、速度制御信号が“L”のときには、装置の
状態(基準読取速度、読取倍率、紙質など)に応じて原
稿Gの振動が収まる(より少なくなる)ように予め定め
られている変更速度(たとえば標準搬送速度よりも低
速)にて原稿Gを搬送するようADF装置60を制御す
る。
【0130】なお、実際には、原稿搬送途中で瞬時に切
替後の搬送速度になるようにして読み取りを行なうこと
は難しい。したがって、たとえば、画像読取位置が速度
変更対象領域(搬送読取モード時の振動領域)に入った
ら、すなわち速度変更対象開始位置に到達したら、そこ
から原稿搬送速度を落として原稿Gを停止させ、その
後、原稿を逆搬送して速度変更対象開始位置前まで戻
し、変更速度にての等速度で原稿Gを正規方向に搬送さ
せて速度変更対象領域の画像データを読み取る。
【0131】そして、画像読取位置が速度変更対象領域
から出たら、すなわち速度変更対象終了位置に到達した
ら、そこから原稿搬送速度を落として原稿Gを停止さ
せ、その後、原稿を逆搬送して速度変更対象終了位置前
まで戻し、元の標準搬送速度にての等速度で原稿Gを正
規方向に搬送させて速度変更対象領域以外の部分につい
て画像データを読み取る。
【0132】なお、このように原稿の途中位置で搬送速
度を切り替えて読み取ると、画像取得部10におけるA
/D変換や画像処理部20などにおいて固定サンプリン
グレートで信号処理をして出力画像を形成する場合に
は、基準読取速度にて読取りをした場合における読取画
像サイズと、基準読取速度とは異なる速度にて原稿の読
取りを行なわせた場合における読取画像サイズとが異な
ってしまう。
【0133】たとえば速度変更対象領域の搬送速度を標
準速度よりも低速にすると、その部分では、画素密度が
高くなり、結果として、その部分の出力画像が局部的に
副走査方向(搬送方向)に拡大されてしまう(当然に画
像全体としても)。そこで変倍処理部290(図4参
照)は、少なくとも再生画像に、このサイズ変動が現わ
れなうよう、速度変更対象領域の搬送速度に応じて、画
素密度変換や補間処理などの技術を利用して画像を拡大
もしくは縮小することで、画像を等倍(常に標準速度で
読み取った場合と同じサイズ)に補正する。
【0134】これにより、原稿を搬送するローラに原稿
が引込まれたり、原稿がリリースされる際の振動を抑え
ることができ、原稿に描かれている文字や細線エッジ部
が色付いて読み込まれることを防ぐことができる。そし
て、自動原稿色種識別部210における原稿色種の自動
判別処理機能は、速度変更対象領域を除く領域について
は、標準の搬送速度にて読み取られた画像データに基づ
いて、また速度変更対象領域については、振動が収まる
ように変更された搬送速度にて読み取られた画像データ
に基づいて、それぞれ実施されることになる。
【0135】したがって、常に標準速度にて読み取られ
た画像データに基づいた場合と比べて、原稿Gのバタツ
キなどによる速度変動に起因して、無彩色画素が有彩色
画素であると誤判定される虞れを防止することができ
る。また、速度切替えに伴う画像サイズの変動を変倍処
理部290により補正するようにしたので、再生画像に
は速度切替えの影響が表れない。
【0136】以上説明したように、上記実施形態のカラ
ー複写装置1における画像読取装置3の機能部分によれ
ば、原稿先端部や後端部など標準の搬送速度で搬送すれ
ば振動が起こり得る速度変更対象領域については速度を
変更して搬送するようにしたので、振動の起こりやすい
領域でも、有彩色であるかどうかの判定に影響を与える
ことがない。この結果、正確な原稿色種判定が実現で
き、この判定結果に基づいた複写モードの自動設定処理
も適正なものとなる。
【0137】すなわちカラー読取りモードにて白黒原稿
を読み取ったときに、単色コピーモードに確実に設定さ
れ、Kのみの単一色再現工程によるコピー動作により、
黒画素再現性の良好な画像が得られる。一方、カラー原
稿を読み取ったときには、カラーコピーモードに確実に
設定され、3色もしくは4色を用いた色再現工程による
コピー動作により、カラー再現性の良好な画像が得られ
る。つまり、搬送読取モードであっても、原稿の姿勢変
動の影響を受けることなく、正確な色種判定が実現可能
となり、白黒/カラーが混在した原稿を高生産に読み取
り印刷出力(スキャンイン/コピー)することができ
る。
【0138】また、白黒空間C2だけでなく特定色空間
C1に属しているかどうかも判定しているので、セット
原稿Gに描かれた画像中に色成分が存在していても、そ
の色成分がたとえば色付きのマーカーペンなどによって
付されたマーキングであれば、これを誤ってカラー画像
であるとして分別してしまうことがなくなる。また原稿
Gの片面だけでなく両面についても自動判別可能であ
る。つまり、原稿上のどの領域に色付きのマーキングな
どが付されていても、またマーキングなどが原稿の片面
/両面に付されているなどに関わらず、正確な原稿色種
判定が実現可能となる。
【0139】しかも、上記実施形態では、搬送速度を変
更すべき領域を予め設定しておくだけで、上述したよう
な分別の高精度化を実現し得るので、一般的な装置(た
とえばカラー複写装置)に大幅な変更を加える必要がな
く、それら装置を用いて上記実施形態の画像読取装置を
構成することができ、精度のよい原稿色種の分別を行な
うために多大なコストアップを招いてしまうことがなく
なる。
【0140】また、搬送速度を変更すべき領域をユーザ
インターフェースから可変させ得るようにすれば、現実
の原稿のバタツキ具合に柔軟に対応し得るようになるた
め、より一層カラー/白黒判定を的確なものとすること
が可能となり、さらにはユーザにとっても非常に利便性
の高いものとなる。
【0141】図8は、搬送速度を変更すべき領域を示す
信号(速度変更対象領域信号)を副走査位置に応じて制
御する際の、副走査位置の算出方法の一例を示す図であ
る。図示例は、A3サイズの原稿G(以下A3原稿とい
う)の場合を示している。
【0142】前述のように、標準速度下での読取時には
振動レベル(読取りにとっては実質的に搬送速度ムラと
なる)が副走査位置に応じて変動し、特に先端および後
端での変動が大きい。そこで本例では、レジスタ値設定
回路320は、原稿先端側では先端から10mm,20
mm,30mm、後端側では後端から10mm,30m
m,30mmにて、領域信号を切替制御する。
【0143】なお、搬送方向の後端側においては、それ
らの始点よりも後端側の全ての原稿領域を全て、速度変
更対象領域として設定してもよい。こうすることで、レ
ジスタ値設定回路320のレジスタ値の設定処理が始点
側だけでよくなり、回路を簡易化できる。
【0144】前述のように、速度変更対象領域指定部3
02のレジスタ値設定回路320には、搬送速度、原稿
Gのサイズ、あるいは倍率に関する情報などが入力され
ている。レジスタ値設定回路320は先ず、これらの情
報に基づいて、A3原稿を読み取るときの副走査方向の
総ライン数を割り出す。
【0145】たとえば100%読取り時において、AD
F装置60により縦210mm、横297mmのA3原
稿を横方向を副走査方向として600dpi(dot per
inch;1インチ当たりの画素数)相当の搬送速度で搬送
して読み取ると、副走査方向の総ライン数は7016ラ
インとなる。原稿Gの搬送速度を遅くして200%読取
りとすれば、副走査方向の総ライン数は、100%読取
時の2倍(2×7016ライン)となる。
【0146】またレジスタ値設定回路320は、原稿先
端部から10mm,20mm,30mmの各切替位置の
ライン数(先端側の切替ライン数)を割り出しておく。
さらにレジスタ値設定回路320は、図8に示した式
(1)に基づいて、原稿後端部から10mm,30m
m,40mmの各切替え位置の、先端側からのライン数
(後端側の切替ライン数)を割り出しておく。
【0147】なお、原稿後端側のライン数を特定するに
は、予め原稿サイズもしくは原稿後端位置を知る必要が
ある。このためには、たとえばユーザから指定された原
稿サイズの情報を参照してもよい。あるいは、ADF装
置60に設けられた用紙センサ65により原稿先端およ
び後端を検出し、基準搬送速度との関係に基づいて原稿
サイズを割り出してもよい。
【0148】カウンタ回路310は、原稿先端部の画像
を読み出してからのライン数を比較回路330に入力す
る。これにより比較回路330は、画像読取時のライン
数(読取ライン数)が予め割り出しておいた各切替ライ
ン数に到達したら(すなわち副走査位置に応じて)、速
度変更対象領域信号のL/Hを切り替える。
【0149】なお前述の例では、原稿サイズに基づいて
原稿後端側の先端側からの切替ライン数を特定していた
が、これに限らず、原稿Gの搬送時に直接に割出すこと
もできる。たとえば、搬送経路上の複数の所定位置に
は、原稿Gを検知する用紙センサ65が設けられてい
る。比較回路330は、この用紙センサ65の検知出力
を監視することにより、先ず原稿Gの後端を検知する。
【0150】そして搬送速度と原稿読取位置Hとの関係
に基づいて、原稿Gの後端を検知してから原稿後端部の
10mm,30mm,40mmの各位置に到達するまで
のライン数(搬送中の切替ライン数)を割り出し、その
切替ライン数に読取ライン数が達したら、後端側の各領
域に適するように速度変更対象領域信号のL/Hを切り
替えるとよい。
【0151】なお前例では、搬送方向における原稿の先
端部と中央部とでは安定性が異なり、端部ほど不安定に
なっている。このため、少なくとも端部と中央部とで検
出性能条件(すなわち速度変更対象領域の副走査方向
幅)を切り替えることが望ましく、さらには端部ほど検
出性能条件を緩くする(すなわち速度変更対象領域の副
走査方向幅を広くする)ことが望ましい。
【0152】なお、上記例は一例であって、どのような
領域でバタツキ(振動)が大きくなるのかは、基準搬送
速度、読取倍率、あるいは紙質などによって異なる。そ
こで、原稿の振動の程度、あるいはこの振動に影響を与
える基準搬送速度、読取倍率、あるいは紙質などに応じ
て、速度変更対象領域を指定するようにする。
【0153】またこの際には、基準搬送速度、読取倍
率、あるいは紙質などと、設定すべき速度変更対象領域
などとの関係を予め図示しないメモリに登録しておき、
実際の読取時の条件に応じた適正な領域を選択設定する
ようにしてもよい。
【0154】なお上記実施形態によれば、原稿Gのバタ
ツキが生じやすい部分を速度変更対象領域として指定
し、その領域にて速度切替えをして読み取るようにする
ことで、無彩色画素が有彩色画素であると誤判定される
虞れを防止することができる。また、速度切替えに伴う
画像サイズの変動を補正することで、再生画像に速度切
替えの影響が表れないようにすることができる。
【0155】しかしながらその一方で、再生画像に対し
てのサイズ補正だけでは、速度変更対象領域として指定
された領域に存在する画素の密度と速度変更対象領域以
外に存在する画素の密度とが異なることになる。この結
果、色種判定の精度が低下することが懸念される。した
がって、変倍処理部290は、自動原稿色種識別部21
0に入力される信号についても、画素密度が一定になる
ようにするものであることが望ましい。
【0156】あるいは、画素密度の一定化処理をせず
に、自動原稿色種識別部210にデータを渡す場合に
は、速度切替えに応じて、各判定部212,214,2
16に設定する判定閾値Th1,Th2,Th3を調整
するようにしてもよい。
【0157】図9は、CPUやメモリを利用して、ソフ
トウェア的に画像読取装置を構成する、すなわち電子計
算機(コンピュータ)を用いて画像読取装置を構成する
場合のハードウェア構成の一例を示した図である。
【0158】この画像読取装置を構成するコンピュータ
システム900は、CPU902、ROM(Read Only
Memory)904、RAM906、および通信I/F(イ
ンターフェース)908を備える。また、たとえばメモ
リ読出部907、ハードディスク装置914、フレキシ
ブルディスク(FD)ドライブ916、あるいはCD−
ROM(Compact Disk ROM)ドライブ918などの、記
憶媒体からデータを読み出したり記録するための記録・
読取装置を備えてもよい。
【0159】ハードディスク装置914、FDドライブ
916、あるいはCD−ROMドライブ918は、たと
えば、CPU902にソフトウェア処理をさせるための
プログラムデータを登録するなどのために利用される。
【0160】通信I/F908は、インターネットなど
の通信網との間の通信データの受け渡しを仲介する。ま
たコンピュータシステム900は、画像取得部10など
とのインターフェース機能である撮像 I/F980を
備える。
【0161】このような構成のコンピュータシステム9
00は、上記実施形態に示した自動原稿色種識別部21
0の基本的な構成および動作と同様とすることができ
る。また、上述した処理をコンピュータに実行させるプ
ログラムは、CD−ROM922などの記録媒体を通じ
て配布される。
【0162】あるいは、前記プログラムは、CD−RO
M922ではなくFD920に格納されてもよい。ま
た、MOドライブを設け、MOに前記プログラムを格納
してもよく、またフラッシュメモリなどの不揮発性の半
導体メモリカード924などのその他の記録媒体に前記
プログラムを格納してもよい。
【0163】さらに、他のサーバなどからインターネッ
トなどの通信網を経由して前記プログラムをダウンロー
ドして取得したり、あるいは更新してもよい。なお、記
録媒体としては、FD920やCD−ROM922など
の他にも、DVDなどの光学記録媒体、MDなどの磁気
記録媒体、PDなどの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁
気記録媒体、ICカードやミニチュアーカードなどの半
導体メモリーを用いることができる。
【0164】記録媒体の一例としてのFD920やCD
−ROM922などには、上記実施形態で説明した画像
読取装置(特にその主要部である自動原稿色種識別部)
における処理の一部または全ての機能を格納することが
できる。したがって、以下のプログラムや当該プログラ
ムを格納した記憶媒体を提供することができる。
【0165】たとえば、自動原稿色種識別部210用の
プログラム、すなわちRAM906などにインストール
されるソフトウェアは、上記実施形態と同様に、自動原
稿色種識別部210や速度変更対象領域指定部302な
どの各機能部をソフトウェアとして備える。このソフト
ウェアは、たとえばスキャナドライバなどとして、CD
−ROMやFDなどの可搬型の記憶媒体に格納され、あ
るいはネットワークを介して配布されてもよい。
【0166】そしてたとえば画像読取装置をコンピュー
タにより構成する場合、CD−ROMドライブ918
は、CD−ROM922からデータまたはプログラムを
読み取ってCPU902に渡す。そしてソフトウエアは
CD−ROM922からハードディスク装置914にイ
ンストールされる。ハードディスク装置914は、FD
ドライブ916またはCD−ROMドライブ918によ
って読み出されたデータまたはプログラムや、CPU9
02がプログラムを実行することにより作成されたデー
タを記憶するとともに、記憶したデータまたはプログラ
ムを読み取ってCPU902に渡す。
【0167】ハードディスク装置914に格納されたソ
フトウエアは、RAM906に読み出された後にCPU
902により実行される。たとえばCPU902は、記
録媒体の一例であるROM904およびRAM906に
格納されたプログラムに基づいて上記の原稿色種の自動
判定処理を実行することにより、上記処理を実行するた
めの機能をソフトウェア的に実現することができる。す
なわち、コンピュ−タを用いたデジタル信号処理によっ
て原稿色種の自動判別処理や速度切替え処理を実現する
ことができる。
【0168】以上、本発明を実施の形態を用いて説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲
には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更また
は改良を加えることができ、そのような変更または改良
を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、
上記の実施形態は、クレームにかかる発明を限定するも
のではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の
組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らな
い。
【0169】たとえば、上記実施形態では、速度変更対
象領域における速度切替えに伴い発生するサイズ変動
を、画像処理部20内に設けた変倍処理部290にて補
正していたが、たとえば、搬送速度に関わらず画素密度
が一定となるように、画像取得部10内のA/D変換器
148にて使用されるサンプリングクロックを搬送速度
に応じてダイナミックに変更することで、画像取得部1
0の出力にてサイズ補正するようにしてもよい。この場
合、サンプリングクロックを搬送速度に応じてダイナミ
ックに変更する機能部分が変倍処理部となる。
【0170】また、速度変更対象領域における速度切替
えに伴い、自動原稿色種識別部における判定性能が変わ
ることも生じ得る。そこで、たとえば速度変更対象領域
指定部302が指定する速度変更対象領域の状態に基づ
いて、自動原稿色種識別部210における色種判別に際
して使用される判定閾値Th1,Th2,Th3を設定
する閾値設定部を設けてもよい。
【0171】そしてたとえば、閾値設定部は、原稿サイ
ズや基準搬送速度、あるいは紙質や倍率など原稿のバタ
ツキ具合に影響を与え得る装置の状況に応じて、基準の
判定閾値Th1,Th2,Th3を決定するとともに、
判定対象領域指定部300からの速度変更対象領域信号
を参照して、速度変更対象領域指定部300が指定する
判定対象領域の状態(たとえば領域幅や設定位置など)
に基づいて、その判定閾値Th1,Th2,Th3を微
調整する。
【0172】また上記実施形態では、有彩色であるの
か、無彩色あるいは特定色であるのかによって原稿色種
を分別していたが、これに限らず、たとえば有彩色同士
における色彩の違いによって原稿を分別するものであっ
てもよい。また、上記実施形態では、白黒空間C2だけ
でなく特定色空間C1に属している場合にも白黒画素と
判定していたが、特定色空間C1についての判定を割愛
し、白黒空間C2に属する場合にのみ白黒画素と判定し
てもよい。
【0173】あるいは、赤外線吸収材料を含有したカラ
ートナーにより画像が形成された原稿をカラー原稿と
し、他の原稿については白黒原稿とする分別形態として
もよい。この際には、特開2001−292263号に
も示されているように、読取光学系の光路上におけるレ
ンズ140の前面にサイアンフィルタを配してもよい。
【0174】また、上記実施形態では、特定色空間C1
として、マーキングによって後から付加され得る蛍光黄
色や蛍光水色などを一例に挙げたが、たとえば原稿の地
色を割り当ててもよい。これにより、画素判定部212
が、比較的濃い目の原稿地色部分を有彩色部分(すなわ
ちカラー画素)と誤判定することを軽減することができ
る。
【0175】また上記実施形態では、原稿色を判別する
ための基本構成として、本願出願人による特開2001
−292263号に記載の自動原稿色種識別部を使用し
つつ、判定対象領域指定部を追加適用した例で示した
が、原稿色を判別するための基本構成はこれに限らず、
公知の種々の構成を採用することができ、それらに対し
ても、上記実施形態で示した判定対象領域指定部を適用
することができる。
【0176】たとえば、上記実施形態では、画素判定部
212にて、判定対象画素が白黒画素およびカラー画素
の何れか一方に属するものとして、原稿の色種判別の上
で、有彩色か無彩色のどちらかに無理矢理分類していた
が、単に彩度値(カラー濃度値;色情報)の大小からで
は、カラー画素であるか、白黒画素であるか判定しきれ
ない画素もあるので、白黒画素およびカラー画素の他
に、未確定領域に分類される画素(未確定画素)をその
判定対象に採用してもよい。
【0177】たとえば、画像の下地部分や、パステルカ
ラーといわれる中間色部分などが未確定領域に分類され
る画素に相当する。すなわち、下地部分に関しては、無
彩色空間C2を広目にとったり、特別色空間C1に割り
当てるなどの手法もあるが、これらを採用しない場合に
は、下地除去処理とも相まって単純に色情報だけからカ
ラーであるか否かを判定することは適切でない。また、
パステルカラーに関しては、数値的には白黒な特徴をも
つが、視覚的にはカラーに見える部分であるため、これ
も単純に色情報だけからカラーであるか否かを判定する
ことは適切でない。
【0178】なおこの場合、ブロック判定部214は、
上記実施形態と同様に、ウィンドウ内のカラー画素数が
ブロック判定閾値Th2以上であるか否かのみに基づい
てブロック色を判定してもよいが、ウィンドウ内の未確
定画素数を参照して判定するようにしてもよい。たとえ
ば閾値設定回路218は、未確定画素数に応じてブロッ
ク判定閾値Th2を微調整する(未確定画素数が多いほ
どTh2を低くする)などするとよい。
【0179】また、上記実施形態では、画像処理部20
にてRGB色空間のデータをLab空間のデータに変換
し、Lab空間上にて色種別を判定していたが、色変換
は必ずしも必須ではないし、その他の色空間にて色種別
を判定してもよい。たとえば、印刷用の色空間である
Y,M,CもしくはY,M,C,K色空間、YCrCb
色空間(明度信号Y、色差信号Cr,Cb)、あるいは
汎用色空間であるX,Y,Z色空間などである。また、
明度が所定レベルよりも低いもしくは高い画素は強制的
に無彩色画素にし、中間濃度レベルについてのみ彩度情
報を利用して色判定するなど、色判定時に明度情報を参
照してもよい。
【0180】また、上記実施形態では、画素判定部にて
画素ごとに色判定を行なってからブロック色を判別して
いたが、たとえば画素判定部を割愛し、ブロック内の各
画素の色情報を平均化した後にブロック色を判別するよ
うにしてもよい。こうすることで、画素単位で色判定す
る場合に比べて、文字エッジ部を含むブロックでの誤判
定(無彩色をカラーと判定)が発生し難くなる。
【0181】また、カラー撮像のために用いられるライ
ンセンサの副走査方向の間隔は、上記実施形態の例(4
ライン分)に限らず、適宜自由な間隔に設定することが
できる。たとえば隙間なく密接配置した形態であっても
よい。
【0182】また、上記実施形態では、原稿の色種別を
判定した後には、その判定結果に応じて印刷モードを切
り替えるようにしていたが、この色種別の判別結果は、
印刷モード設定の切替えに限らず、他の処理に利用する
ことができる。すなわち原稿の色種判別結果に基づく処
理は印刷処理モードの切替設定に限らず、どのようなも
のであってもよい。たとえば、特開2001−2922
63号に記載のように、紙資源リサイクルの際に最も重
要となるカラー原稿と白黒原稿の分別を行なう処理に適
用することもできる。
【0183】また、上記実施形態では、搬送読取モード
時における原稿の振動に起因した原稿色種の誤判別を防
止すること目的として速度変更対象領域にて速度を切り
替えるとして説明したが、速度変更対象領域にて速度を
切り替えることを、他の目的に利用することもできる。
【0184】たとえば、読取位置にゴミが付着した場合
にそのゴミの影響が出力画像に現れないようにするノイ
ズ除去技術が、特開平9−139844号や特開200
0−152008号などにより提案されているが、搬送
読取モード時には、原稿振動に伴ってそのノイズ除去性
能が低下することが懸念される。したがって、速度変更
対象領域にて振動が生じない(あるいは少なくなる)よ
うな速度に切り替えると、この部分でのノイズ除去性能
の低下を防止することができる。
【0185】また、上記実施形態では、速度切替えをす
る必要性が、搬送読取モード時における原稿の振動にあ
るということで説明したが、読取モードや原稿振動に関
わらず、読取り途中で速度を切替えることで所用目的を
達することができれば、上記速度切替えの思想をそれら
に自由に適用してもよい。
【0186】さらに、上記説明から明らかなように、以
下の構成を提案できる。以下列記する。
【0187】<付記1> 原稿を読み取り、この読み取
った原稿の色彩に関する種類を判別し、その判別結果に
応じた処理をする画像読取方法であって、前記原稿を搬
送させながら読み取る搬送読取モード時には、前記原稿
の振動の程度に応じて、基準読取速度とは異なる速度に
て前記原稿を搬送させることを特徴とする画像読取方
法。
【0188】<付記2>原稿を読み取り、この読み取っ
た原稿の色彩に関する種類を判別し、その判別結果に応
じた処理をする画像読取方法であって、前記原稿を原稿
載置台上に固定させた状態で読取光学系を移動させて読
み取る固定読取モードと、前記原稿を搬送させながら読
み取る搬送読取モードとを切替可能にするとともに、前
記搬送読取モード時における前記原稿の搬送の速度を、
前記固定読取モード時における前記原稿と前記読取光学
系との相対的な移動の速度である基準読取速度と異なる
ものとすることを特徴とする画像読取方法。
【0189】<付記3>前記原稿上の前記搬送の方向に
おける所定範囲についての読取時のみ前記原稿の搬送速
度を前記基準読取速度と異なるものとすることを特徴と
する付記2に記載の画像読取方法。
【0190】<付記4>前記所定範囲は、前記原稿の前
記搬送に伴い当該原稿に振動を与える領域であることを
特徴とする付記3に記載の画像読取方法。
【0191】<付記5>原稿を読み取り、この読み取っ
た原稿の色彩に関する種類を判別し、その判別結果に応
じた処理をする画像読取装置であって、前記原稿を給送
する原稿給送部と、前記原稿給送部により搬送された前
記原稿をこの搬送された状態下で当該原稿の画像を読み
取る原稿読取部と、前記原稿読取部で読み取られた前記
画像中に存する色彩に関する情報を取得することで、前
記原稿の色彩に関する種類を判別する原稿色種識別部
と、前記原稿を搬送させながら読み取る搬送読取モード
時には、前記原稿の振動の程度に応じて、基準読取速度
とは異なる搬送速度にて前記原稿を搬送させて読み取る
ように前記原稿給送部と前記原稿読取部とを制御する搬
送読取制御部とを備えたことを特徴とする画像読取装
置。
【0192】<付記6>原稿を読み取り、この読み取っ
た原稿の色彩に関する種類を判別し、その判別結果に応
じた処理をする画像読取装置であって、前記原稿を給送
する原稿給送部と、前記原稿給送部により搬送された前
記原稿をこの搬送された状態下で当該原稿の画像を読み
取る原稿読取部と、前記原稿読取部で読み取られた前記
画像中に存する色彩に関する情報を取得することで、前
記原稿の色彩に関する種類を判別する原稿色種識別部
と、前記原稿を原稿載置台上に固定させた状態で読取光
学系を移動させて読み取る固定読取モードと、前記原稿
を搬送させながら読み取る搬送読取モードとを切替可能
にするとともに、前記搬送読取モード時における前記原
稿の搬送の速度を、前記固定読取モード時における前記
原稿と前記読取光学系との相対的な移動の速度である基
準読取速度と異なる搬送速度にて前記原稿を読み取るよ
うに前記原稿給送部と前記原稿読取部とを制御する搬送
読取制御部とを備えたことを特徴とする画像読取装置。
【0193】<付記7>前記搬送読取制御部は、前記原
稿上の前記搬送の方向における所定範囲についての読取
時のみ前記原稿の搬送速度を前記基準読取速度と異なる
ものとすることを特徴とする付記6に記載の画像読取装
置。
【0194】<付記8>前記搬送読取制御部は、前記原
稿の前記搬送に伴い当該原稿に振動を与える領域を前記
所定範囲とすることを特徴とする付記7に記載の画像読
取装置。
【0195】<付記9>前記原稿読取部は、前記原稿の
搬送の方向において、所定間隔を隔てて配された、それ
ぞれが互いに異なる前記原稿の色彩に関する情報を取得
するための複数の受光素子を有することを特徴とする付
記5から8のうちの何れか1項に記載の画像読取装置。
【0196】<付記10>前記搬送読取制御部は、前記
原稿を前記基準読取速度に対応する搬送速度にて読取り
を開始させ、前記原稿の前記搬送に伴い当該原稿に振動
を与える領域の始点が読取位置に到達した時点から、当
該原稿を前記基準読取速度とは異なる前記振動をより小
さくする搬送速度にて当該原稿を搬送させて前記原稿読
取部に当該原稿を読み取らせることを特徴とする付記5
から9のうちのいずれか1項に記載の画像読取装置。
【0197】<付記11>前記搬送読取制御部は、前記
振動をより小さくする搬送速度にて前記原稿の読取りを
開始させた後、前記基準読取速度にて読取りをした場合
における前記原稿に振動を与える領域の終点が前記読取
位置に到達した時点で当該原稿の搬送速度を前記基準読
取速度に戻すことを特徴とする付記10に記載の画像読
取装置。
【0198】<付記12>前記原稿の搬送方向におけ
る、前記基準読取速度にて読取りをした場合における読
取画像サイズと、当該基準読取速度とは異なる速度にて
前記原稿の読取りを行なわせた場合における読取画像サ
イズの差異を補正する変倍処理部を備えたことを特徴と
する付記5から11のうちの何れか1項に記載の画像読
取装置。
【0199】<付記13>前記搬送読取制御部は、前記
基準読取速度とは異なる速度にて前記原稿の読取りを行
なわせる速度変更対象領域を指定する速度変更対象領域
指定部を備えることを特徴とする付記5から12のうち
の何れか1項に記載の画像読取装置。
【0200】<付記14>前記速度変更対象領域指定部
は、前記搬送読取モード時の前記搬送の方向における前
記原稿の振動の程度に応じて、前記速度変更対象領域を
指定することを特徴とする付記13に記載の画像読取装
置。
【0201】<付記15>前記速度変更対象領域指定部
は、前記搬送読取モード時の前記搬送の方向における少
なくとも端部に、前記速度変更対象領域を除く範囲を指
定することを特徴とする付記14に記載の画像読取装
置。
【0202】<付記16>前記速度変更対象領域指定部
は、前記搬送読取モード時の前記搬送の方向における、
少なくとも一方の端部と中央部とに前記速度変更対象領
域を指定することを特徴とする付記15に記載の画像読
取装置。
【0203】<付記17>前記速度変更対象領域指定部
は、前記一方の端部と前記中央部とで、前記速度変更対
象領域のサイズが異なるものとすることを特徴とする付
記16に記載の画像読取装置。
【0204】<付記18>前記速度変更対象領域指定部
は、前記一方の端部に設定する前記速度変更対象領域の
サイズの方が、前記中央部に設定する前記速度変更対象
領域のサイズよりも広くなるようにすることを特徴とす
る付記17に記載の画像読取装置。
【0205】<付記19>前記速度変更対象領域指定部
は、前記搬送読取モード時の前記搬送の方向後端側にお
ける所定位置を前記速度変更対象領域の始点として、当
該始点よりも後端側の全ての原稿領域を前記速度変更対
象領域とすることを特徴とする付記13から18のうち
の何れか1項に記載の画像読取装置。
【0206】<付記20>前記原稿読取部は、読取光学
系を備え、当該読取光学系と前記原稿との相対的な移動
の速度を切り替えることで読取倍率を切り替えるもので
あって、前記速度変更対象領域指定部は、前記読取倍率
に基づいて、前記速度変更対象領域を指定することを特
徴とする付記13から19うちの何れか1項に記載の画
像読取装置。
【0207】<付記21>前記原稿の大きさに関する情
報を取得するサイズ取得部を備え、前記速度変更対象領
域指定部は、前記サイズ取得部が取得した前記原稿の大
きさに基づいて、前記速度変更対象領域を指定すること
を特徴とする付記13から20のうちの何れか1項に記
載の画像読取装置。
【0208】<付記22>前記原稿の材質に関する情報
を取得する材質情報取得部を備え、前記速度変更対象領
域指定部は、前記材質情報取得部が取得した前記原稿の
材質に基づいて、前記速度変更対象領域を指定すること
を特徴とする付記13から21うちの何れか1項に記載
の画像読取装置。
【0209】<付記23>前記速度変更対象領域指定部
は、前記原稿読取部における前記原稿を読み取る際の前
記搬送の方向に対応する副走査方向の基準を示す副走査
同期信号および前記副走査方向と略直交する主走査方向
の基準を示す主走査同期信号とが入力され、前記原稿読
取部による前記原稿上の読取位置を、前記副走査同期信
号の所定エッジで示される原稿読取開始からの前記主走
査同期信号の数を計数することにより求める計数部と、
前記計数部により計数された前記読取位置が、前記速度
変更対象領域に到達していることを示す速度変更対象領
域信号を生成する速度変更対象領域信号生成部とを備え
たことを特徴とする付記13から22のうちの何れか1
項に記載の画像読取装置。
【0210】<付記24>原稿を読み取り、この読み取
った原稿の色彩に関する種類を判別し、その判別結果に
応じた処理をするためのプログラムであって、コンピュ
ータを、前記原稿を搬送させながら読み取る搬送読取モ
ード時には、前記原稿の振動の程度に応じて、基準読取
速度とは異なる搬送速度にて前記原稿を搬送させて読み
取るように制御する搬送読取制御部として機能させるこ
とを特徴とするプログラム。 <付記25>原稿を読み取り、この読み取った原稿の色
彩に関する種類を判別し、その判別結果に応じた処理を
するためのプログラムであって、コンピュータを、前記
原稿を原稿載置台上に固定させた状態で読取光学系を移
動させて読み取る固定読取モードと、前記原稿を搬送さ
せながら読み取る搬送読取モードとを切替可能にすると
ともに、前記搬送読取モード時における前記原稿の搬送
の速度を、前記固定読取モード時における前記原稿と前
記読取光学系との相対的な移動の速度である基準読取速
度と異なる搬送速度にて前記原稿を読み取るように制御
する搬送読取制御部として機能させることを特徴とする
プログラム。
【0211】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、搬送読
取モード時に、標準の搬送速度下では振動を生じ得る原
稿領域については、搬送速度を変更して原稿を読み取る
ようにしたので、原稿の全面に亘って、振動を抑え、原
稿に描かれている文字や細線エッジ部が色付いて読み込
まれることを防ぐことができる。そしてこれにより、無
彩色原稿が有彩色原稿であると誤判定される虞れを軽減
することができ、精度が高く良好な原稿分別を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像読取装置を搭載したカラー
複写装置の一例の機構図である。
【図2】 受光部の構成例を示す図である。
【図3】 画像取得部の詳細を示した回路ブロック図で
ある。
【図4】 本発明に係る画像読取装置全体の機能構成の
一例を示すブロック図である。
【図5】 自動原稿色種識別部の一実施形態を説明する
図である。
【図6】 搬送読取方式の原稿搬送時における原稿の姿
勢の変化の一例を示した図(A)、判定対象領域との関
係を示した図(B)である。
【図7】 判定対象領域指定部の一例を説明する図であ
る。
【図8】 搬送速度を変更すべき領域を示す信号を副走
査位置に応じて制御する際の、副走査位置の算出方法の
一例を示す図である。
【図9】 電子計算機(コンピュータ)を用いて画像読
取装置を構成する場合のハードウェア構成の一例を示し
た図である。
【符号の説明】
1…カラー複写装置、3…画像読取装置、10…画像取
得部、11…プラテンガラス、12…光源、13…受光
部、14…読取信号処理部、15…同時化処理部、20
…画像処理部、30…画像出力部、60…ADF装置、
134…フルレートキャリッジ、138…ハーフレート
キャリッジ、140…レンズ、142…ラインセンサ、
144…サンプルホールド回路、146…出力増幅回
路、148…A/D変換回路、150…シェーディング
補正回路、160…画像読取制御部、170…RGB遅
延補正回路、180…RGB合成回路、200…画像読
取制御部、210…自動原稿色種識別部、212…画素
判定部、214…ブロック判定部、216…原稿判定
部、220…用紙搬送制御部、230…照明制御部、2
40…走査制御部、290…変倍処理部、300…搬送
読取制御部、302…速度変更対象領域指定部、310
…カウンタ回路、320…レジスタ値設定回路、330
…比較回路、350…速度変更対象領域信号選択部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/10 H04N 1/04 D 1/107 Fターム(参考) 2H108 AA19 BA01 CA01 DA06 FB34 FB41 5B047 AA01 AB04 BA01 BB02 BC05 BC09 BC11 BC14 BC18 CA08 CB09 CB10 CB17 DC20 5C072 AA01 BA04 CA02 DA02 DA04 EA05 FA07 FA08 NA05 QA10 RA04 UA20 XA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を読み取り、この読み取った原稿の
    色彩に関する種類を判別し、その判別結果に応じた処理
    をする画像読取装置であって、 前記原稿を給送する原稿給送部と、 前記原稿給送部により搬送された前記原稿をこの搬送さ
    れた状態下で当該原稿の画像を読み取る原稿読取部と、 前記原稿読取部で読み取られた前記画像中に存する色彩
    に関する情報を取得することで、前記原稿の色彩に関す
    る種類を判別する原稿色種識別部と、 前記原稿を原稿載置台上に固定させた状態で読取光学系
    を移動させて読み取る固定読取モードと、前記原稿を搬
    送させながら読み取る搬送読取モードとを切替可能にす
    るとともに、前記搬送読取モード時における前記原稿の
    搬送の速度を、前記固定読取モード時における前記原稿
    と前記読取光学系との相対的な移動の速度である基準読
    取速度と異なる搬送速度にて前記原稿を読み取るように
    前記原稿給送部と前記原稿読取部とを制御する搬送読取
    制御部とを備えたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】 前記搬送読取制御部は、前記原稿上の前
    記搬送の方向における複数の所定範囲についての読取時
    のみ前記原稿の搬送速度を前記基準読取速度と異なるも
    のとすることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装
    置。
  3. 【請求項3】 前記搬送読取制御部は、前記基準読取速
    度とは異なる速度にて前記原稿の読取りを行なわせる速
    度変更対象領域を指定する速度変更対象領域指定部を備
    えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像読
    取装置。
  4. 【請求項4】 前記速度変更対象領域指定部は、 前記原稿読取部における前記原稿を読み取る際の前記搬
    送の方向に対応する副走査方向の基準を示す副走査同期
    信号および前記副走査方向と略直交する主走査方向の基
    準を示す主走査同期信号とが入力され、前記原稿読取部
    による前記原稿上の読取位置を、前記副走査同期信号の
    所定エッジで示される原稿読取開始からの前記主走査同
    期信号の数を計数することにより求める計数部と、 前記計数部により計数された前記読取位置が、前記速度
    変更対象領域に到達していることを示す速度変更対象領
    域信号を生成する速度変更対象領域信号生成部とを備え
    たことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011118928A (ja) * 2006-06-23 2011-06-16 Colorzip Media Inc カラーベースのイメージコードの色判別方法

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