JP2003253089A - 熱硬化性樹脂−繊維複合材料ならびにその製造方法および装置 - Google Patents

熱硬化性樹脂−繊維複合材料ならびにその製造方法および装置

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JP2003253089A
JP2003253089A JP2003030497A JP2003030497A JP2003253089A JP 2003253089 A JP2003253089 A JP 2003253089A JP 2003030497 A JP2003030497 A JP 2003030497A JP 2003030497 A JP2003030497 A JP 2003030497A JP 2003253089 A JP2003253089 A JP 2003253089A
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thermosetting resin
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phenol
fibers
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Giuseppi Cappi
キャッピ ギウセッピ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂繊維複合材料の機械強度を向上させ、ま
た結合樹脂の使用量を低減させる。 【解決手段】 微粒子状の熱硬化性フェノール−アルデ
ヒド樹脂と微粒子状の硬化剤とを含む熱硬化性樹脂組成
物であって、該硬化剤は熱硬化性樹脂の融点及び流動温
度よりも高い軟化点を有する水溶性の熱可塑性樹脂の中
にカプセル化されており、この熱可塑性カプセル化樹脂
は加熱によって該熱硬化性樹脂に溶解し、それにより該
硬化剤が放出されて該熱硬化性樹脂を硬化させる。この
組成物を繊維塊の中に分布させて加熱すると、流動化し
た組成物が繊維−繊維交接部に移行し、そこで硬化して
繊維同士を結合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(発明の背景) 発明の分野 本発明は、熱硬化性樹脂と繊維状強化剤または充てん剤
とを含む複合建設材料、ならびにその製造方法に関す
る。
【0002】従来技術の説明 樹脂製品、特に熱硬化性樹脂のマトリックスの中にガラ
ス繊維綿、岩綿、鉱滓綿その他の無機繊維が組み込まれ
た、通常はパネル、ロールなどの形態をなす、建築業界
で使用される製品の製造はよく知られている。
【0003】従来からこれらの製品は、場合により尿素
を添加したフェノール−ホルムアルデヒド樹脂の水溶液
をガラス繊維、ガラス綿などの上に吹き付け、その後、
緻密な断熱構造を有する製品が得られるよう加熱処理を
施して樹脂を繊維上で架橋させることによって得られて
いる。
【0004】上で説明した従来のプロセスには、個々の
ガラス繊維の表面での樹脂の分布を制御できないという
欠点がある。そのため樹脂は、繊維の全長に沿って不規
則に、すなわちランダムに分散する傾向があり、これに
よって架橋後に繊維が堅くなって剛性の高い構造とな
り、その結果、繊維は、最終製品の取扱中に破壊されや
すくなる。さらに、細かく破砕された破片が環境へ放出
されると好ましくない排出物となるため、繊維の破壊は
環境に有害な影響を与える。上で説明した現象は、個々
の繊維を機械的に結合させるために必要な樹脂の硬化に
よってガラス繊維が複数の硬化材料層で覆われ、それに
よって製品がいっそうもろく扱いにくくなることによっ
て特に深刻なものとなる。さらに、これらの従来のプロ
セスは、過剰の樹脂を必要とするという別の欠点を有す
る。それによって製品の製造コストおよび廃棄物の処理
コストが上昇し、廃棄物は、ポリマーの分解や混合され
た他の化学製品によって汚染される。
【0005】(発明の概要)本発明は、例えば建築およ
び産業一般向けの断熱および防音製品を製造するための
新しい方法および装置に関する。本発明の方法は、従来
技術の複合材料よりも優れた、新規な熱硬化性フェノー
ル−アルデヒド樹脂/繊維複合材料、例えばノボラック
樹脂/繊維複合材料を製造することを可能にする。これ
らの複合材料は、その中の繊維の剛性がより小さく、し
たがって最終製品における繊維の破壊可能性がより低
く、かつ、より少ない量の樹脂で複合材料のマトリック
スを形成することができるという点で従来技術の複合材
料よりも優れている。
【0006】本発明は、(1)上記の発明を実施するた
めのシステムまたは装置、(2)これらの製品を調製す
るための組成物、および(3)そのようにして得られる
製品、にも関する。
【0007】(発明の詳細な説明)上記の目的およびそ
の他の目的は、以下で説明する方法、装置、組成物およ
び製品によって達成される。
【0008】本発明は、繊維自体の構造的な剛性を抑制
することによって複合材料の機械強度を向上させる。ま
た、本発明は結合樹脂の使用量を減らすことを可能に
し、それによって製品を製造するプロセスのコストなら
びに廃棄物を処理する処理コストを引き下げることがで
きる。
【0009】これらの目的、特徴および利点、ならびに
その他の目的、特徴および利点は、図面に示した本発明
の好ましい実施形態の以下の説明からより明白となる。
【0010】図1に示したプロセスは、それから繊維を
調製する一塊りの溶融材料、この例では一塊りの溶融ガ
ラス1を用意することから開始される。溶融ガラス1は
溶融炉2の中に貯蔵し、ダイ3を通過させて溶融ガラス
流4を得る。この流れを次いで、高速で回転している繊
維化装置すなわち紡糸口金6の捕集タンク5の中に落下
させる。図2に示すように、このような装置はその外面
に穴すなわち開口7を有し、そこからは遠心力によって
対応する繊維8が飛び出す。繊維は次いで、火炎式偏向
機構10によって、下にあるコンベヤ・ベルト9に向か
って偏向される。コンベヤ9上には、ガラス繊維綿でで
きた塊すなわちマットレス16(図3参照)が形成さ
れ、その厚さは、繊維化装置6を動かす時間の長さによ
って制御される。
【0011】ベルト9の上にガラス繊維8が落下する前
に、乾燥粉末の形態、または樹脂粉末を分散させた水ス
ラリの形態のフェノール−ホルムアルデヒド樹脂結合剤
を、吹付け装置11によってガラス繊維8に吹き付け
る。フェノール−ホルムアルデヒド樹脂の粉末またはス
ラリと、やはり粉末の形態の架橋剤とによって形成され
た粒子材料を、成形用ガラス繊維塊8上へ吹き付け、マ
ットレス16を形成する最終構造の中に閉じ込める。結
合剤は、適当な温度制御ができるように、一方が他方の
内側にある二重パイプ構造を有するパイプ11を通して
送られる。水および結合剤の流量は、別の貯槽から圧力
および流量制御装置を介して送ることによって制御され
る。触媒樹脂粉の粒径は0.5から2.5μmであるこ
とが好ましい。
【0012】このように処理したマットレス16を次い
で、温度の異なる2つの加熱領域13、14を有する炉
12に通す。正確には、フェノール−ホルムアルデヒド
樹脂をその溶融温度(たかだか105℃)まで加熱する
ための領域13に通す。樹脂は塊のまま溶融し、カプセ
ル化された触媒粒子と接触したままノット(knot)
のところに集まる(図4〜6)。具体的には、溶融した
樹脂は、表面張力によって移動したときに、繊維塊のノ
ットすなわち繊維−繊維交接部に集まる傾向がある。繊
維上の樹脂の表面張力を変化させる水性乳濁剤を、フェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂の重量に基づいて小量
(1.5%から5%)スラリに添加し、それによってノ
ットに向かっての樹脂のすべりを強化することが好まし
い。この界面活性剤の存在には、ガラス繊維の表面での
薄いフェノール−ホルムアルデヒド樹脂層の形成を保証
し、したがってガラス繊維の脆性を低下させるという利
点がある。必要ならば、ノボラックの流動特性をさらに
改良することができる。例えば、フェノール性OH基の
一部(5%程度)を(炭酸エチレンまたはプロピレンあ
るいは酸化エチレンまたはプロピレンを用いて)アルコ
キシ化することによって、ノボラックがガラス繊維に沿
って流動しやすくなることが分かった。
【0013】さらに、液体レゾールを使用する以前の方
法とは対照的に、水スラリの形態の(溶解していない)
固体ノボラックおよび硬化剤を適用し、これを高速でガ
ラスに吹き付けるほうが好ましい。こうすると、ガラス
は多少なりともフィルタの働きをし、そのため交差点の
ところで粒子が、単に物理的な手法によって優先的に捕
捉される傾向が生じる。
【0014】領域14では、マットレスを、触媒カプセ
ル化材料の溶融温度(温度>105℃)まで加熱する。
それによって樹脂の架橋反応が起こり、硬化した材料の
層が形成され、それによって繊維−繊維交接部、すなわ
ちノットのところで繊維が相互に結合し、したがって緻
密な構造(図6)が得られる。したがってこの構造で
は、繊維8間の交差点すなわちノットのところ、すなわ
ち、溶融したフェノール−ホルムアルデヒド樹脂がその
表面張力の低減によって集積したところだけが局所的に
堅くなる。
【0015】このようにすると、すでに知られているも
のに比べて抵抗力があり、扱いやすく、硬化した樹脂片
を環境へまき散らさない断熱および防音製品16(図
3)を得ることができる。
【0016】フェノール−ホルムアルデヒド樹脂には、
カプセル化された粉末の形態の適当な架橋または硬化剤
を分散させる。このときのカプセル化は、フェノール−
ホルムアルデヒド樹脂の溶融温度よりも高い温度で溶融
または分解する特性を有する。カプセル化された硬化剤
の平均粒径は30μmから50μmである。
【0017】本発明の硬化型樹脂組成物に組み込む高分
子量ノボラック型置換フェノール樹脂は、塗装および建
設分野で使用される、主として二官能フェノールから構
成された構成フェノール成分を含む、実質的に線状の高
分子量ノボラック型置換フェノール樹脂であって、従来
から用いられてきたものであることができる。本発明で
使用する高分子量ノボラック型置換フェノール樹脂(以
下「高分子量ノボラック型樹脂」と呼ぶ)は、全てが実
質的に線状であるノボラック型繰返し単位から構成され
てもよいし、または、ノボラック型繰返し単位のブロッ
ク中に交互に現れる。二価の炭化水素基から成る介在ま
たは架橋基を含んでもよい。本明細書で使用する用語
「実質的に線状」とは、ポリマーの分子構造が、直鎖ま
たは枝分れ鎖を含む線状構造であるが、架橋結合(ゲル
化部分)を実質的に含まないことを意味する。このよう
なノボラック型樹脂は米国特許第4342852号など
に開示されている。
【0018】本発明を実施する際に使用することができ
る代表的な高分子量ノボラック型置換フェノール樹脂は
一般に、一般式[I]:(R13−Z(OH)−(R)
2によって表される少なくとも1種の二官能フェノール
を70から100モル%、好ましくは80から100モ
ル%、特に好ましくは90から100モル%含むフェノ
ール成分の縮合によって形成された実質的に線状のノボ
ラック型繰返し単位を含む。上式で、Z(OH)はフェ
ノール、3つのR1のうちの2つは水素原子であり、残
りのR1は、1から8個の炭素原子を有するアルキル
基、6から10個の炭素原子を有するアリール基、ハロ
ゲン原子またはヒドロキシル基、好ましくは1から8個
の炭素原子を有するアルキル基、特に好ましくはメチル
基、エチル基、イソプロピル基、s−ブチル基、t−ブ
チル基およびオクチル基の中から選択された置換基であ
り、2つのRは、同じでもまたは異なっていてもよく、
水素原子、1から8個の炭素原子を有するアルキル基、
ハロゲン原子およびヒドロキシル基から成るグループか
ら選択された要素を表す。2つのRのうち一方が水素原
子、残りのRが、1から8個の炭素原子を有するアルキ
ル基または水素原子であることが好ましい。両方のRが
水素原子であるフェノールが特に好ましい。30モル%
まで、好ましくは20モル%まで、特に好ましくは10
モル%までの残りのフェノール成分は三官能フェノール
であることができる。高分子量ノボラック型樹脂はさら
に一般式[II]:R2−CHOによって表される少な
くとも1種のアルデヒド成分を含む。上式でR2は、水
素原子、またはメチル基およびハロゲン化メチル基から
成るグループから選択された置換基を表し、水素原子ま
たはメチル基であることが好ましく、水素原子であるこ
とが特に好ましい。
【0019】高分子量ノボラック型樹脂を構成するノボ
ラック型繰返し単位は、前述のヒドロキシアリーレン単
位とアルキリデン単位とが交互に配置され、互いに結合
された実質的に線状の鎖状構造を形成する。具体的に
は、高分子量ノボラック型樹脂を構成するノボラック型
繰返し単位の構造は、フェノールが一般式[I]によっ
て表される二官能フェノールだけから構成されていると
きに樹脂が線状となり、三官能フェノールの含有量を増
やした場合には樹脂が枝分れ構造をとることがあるとい
うものである。ノボラック型繰返し単位中の全フェノー
ル成分に対するアルデヒド成分の比は、全フェノール成
分1モルあたりアルデヒド成分の量が通常0.90から
1.0モル、好ましくは0.93から1.0モルであ
る。通常、ノボラック型繰返し単位はメチロール基を含
まないが、微量のメチロール基、例えば全フェノール成
分1モルあたり0.01モルまでのメチロール基を含む
こともできる。
【0020】高分子量ノボラック型樹脂を構成するノボ
ラック型繰返し単位中のフェノール成分では、二官能フ
ェノールが、置換反応に対して活性な2つの水素原子を
ベンゼン核上に有する前記一般式[I]によって表され
るフェノールである。具体的には二官能フェノールが、
1から8個の炭素原子を有するアルキル基、6から10
個の炭素原子を有するアリール基、ハロゲン原子または
ヒドロキシル基を当該フェノールのヒドロキシル基に対
してオルトまたはパラ位置に有する一般式[I]のフェ
ノールである。例としては、例えばクレゾール、エチル
フェノール、n−プロピルフェノール、イソプロピルフ
ェノール、n−ブチルフェノール、s−ブチルフェノー
ル、t−ブチルフェノール、s−アミルフェノール、t
−アミルフェノール、ヘキシルフェノール、ヘプチルフ
ェノール、オクチルフェノールなどのアルキルフェノー
ル、例えばフルオロフェノール、クロロフェノール、ブ
ロモフェノールなどのハロゲン化フェノール、例えばフ
ェニルフェノール、トリルフェノールなどのアリールフ
ェノールの、オルトおよびパラ異性体を挙げることがで
きる。前記一般式[I]によって表される二官能フェノ
ールとしてはさらに、2,3−キシレノール、3,4−
キシレノール、2,5−キシレノール、2,3−ジエチ
ルフェノール、3,4−ジエチルフェノール、2,5−
ジエチルフェノール、2,3−ジイソプロピルフェノー
ル、3,4−ジイソプロピルフェノール、2,5−ジイ
ソプロピルフェノール、2,3−ジクロロフェノール、
3,4−ジクロロフェノール、2,5−ジクロロフェノ
ール、2−メチル−3−フェニルフェノール、3−メチ
ル−4−フェニルフェノール、2−メチル−5−フェニ
ルフェノールなどがある。高分子量ノボラック型樹脂を
構成するノボラック型繰返し単位中の二官能フェノール
成分は、上記のフェノールの中から選択された少なくと
も1つの要素であり、2種以上の上記フェノールの混合
物とすることもできる。
【0021】高分子量ノボラック型樹脂を構成するノボ
ラック型繰返し単位に含めることができる三官能フェノ
ールは、置換反応に対して活性な3つの水素原子をベン
ゼン核上に有するフェノールであり、このような三官能
フェノールとしては、フェノール、メタ置換フェノール
および3,5−置換フェノールを挙げることができる。
このような三官能フェノールがメタ位置または3,5−
位置に持つ置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子
およびヒドロキシル基を挙げることができる。これらの
三官能フェノールの中では、一般式[III]:[R]
2によって表されるフェノールが好ましい。上式で、R
は、水素原子、1から8個の炭素原子を有するアルキル
基、ハロゲン原子またはヒドロキシル基を表し、これら
の2つのRは同じでも、または異なっていてもよい。
【0022】具体的な例としては、フェノール、例えば
m−クレゾール、m−エチルフェノール、m−n−プロ
ピルフェノール、m−イソプロピルフェノール、m−n
−ブチルフェノール、m−s−ブチルフェノール、m−
t−ブチルフェノール、m−n−アミルフェノール、m
−s−アミルフェノール、m−t−アミルフェノール、
m−ヘキシルフェノール、m−ヘプチルフェノール、m
−オクチルフェノール、m−フルオロフェノール、m−
クロロフェノール、m−ブロモフェノール、レゾルシノ
ールなどのメタ置換フェノール、例えば3,5−キシレ
ノール、3,5−ジエチルフェノール、3,5−ジイソ
プロピルフェノール、3,5−ジ−s−ブチルフェノー
ル、3,5−ジ−t−ブチルフェノール、3,5−ジ−
s−アミルフェノール、3,5−ジ−t−アミルフェノ
ール、3,5−ジヘキシルフェノール、3,5−ジヘプ
チルフェノール、3,5−ジオクチルフェノール、3,
5−ジクロロフェノール、3,5−ジフルオロフェノー
ル、3,5−ジブロモフェノール、3,5−ジヨードフ
ェノールなどの3,5−二置換フェノールを挙げること
ができる。これらの三官能フェノールの中では、2つの
R基のうちの一方が水素原子であり、他方のR基が、水
素原子、1から8個の炭素原子を有するアルキル基およ
び塩素原子の中から選択された、前記一般式[III]
によって表されるフェノールが特に好ましく、2つのR
基のうちの一方が水素原子であり、他方のR基が、水素
原子、メチル基、イソプロピル基、s−ブチル基、t−
ブチル基またはオクチル基であるフェノールが中でも特
に好ましい。
【0023】高分子量ノボラック型樹脂を構成するノボ
ラック型繰返し単位中のアルデヒド成分は、前記一般式
[II]によって表されるアルデヒドである。このよう
なアルデヒドとしては例えば、ホルムアルデヒド、アセ
トアルデヒド、モノクロロアセトアルデヒド、ジクロロ
アセトアルデヒド、トリクロロアセトアルデヒドを挙げ
ることができる。これらのアルデヒドの中では、ホルム
アルデヒドおよびアセトアルデヒドが好ましく、特にホ
ルムアルデヒドが好ましい。高分子量ノボラック型置換
フェノール樹脂中でアルデヒド成分はアルキリデン基の
形態で存在する。
【0024】先に指摘したとおり、本発明では、前述の
フェノールおよびアルデヒド成分から成るノボラック型
繰返し単位(a)が、ノボラック型繰返し単位のブロッ
ク中に交互に現れる、二価の炭化水素基からなる、介在
または架橋基(以下「鎖延長成分単位(chain e
xtender component unit)」と
も呼ぶ)を含むことができる。このタイプの樹脂は、比
較的に低分子量のノボラック型繰返し単位ブロック
(a)と鎖延長成分単位(b)とが交互に配置され、か
つ互いに結合されており、それによって樹脂の分子量が
増大すること、および樹脂分子の末端にはノボラック型
繰返し単位ブロック(a)が結合されていることを特徴
とする。このタイプの樹脂の最も単純な構造は、鎖延長
成分単位(b)1分子を介して互いに結合されたノボラ
ック型繰返し単位ブロック(a)2分子からなり、最も
単純な上記構造に次いで単純な構造は、交互に配置され
互いに結合されたノボラック型繰返し単位ブロック
(a)3分子と鎖延長成分単位(b)2分子からなる。
さらに、同様に交互に配置され互いに結合されたノボラ
ック型繰返し単位ブロック(a)4分子と鎖延長成分単
位(b)3分子からなる構造、および交互に配置され互
いに結合されたノボラック型繰返し単位ブロック(a)
n分子と鎖延長成分単位(b)(n−1)分子からなる
構造が挙げられる。
【0025】鎖延長成分単位(b)の分子量があまりに
大きいと、得られる高分子量ノボラック型置換フェノー
ル樹脂の融点は低くなり、一方でたわみ性は増大する。
したがって、たとえこのような樹脂を硬化型樹脂に組み
込んだとしても、耐熱性および機械的特性に優れた硬化
樹脂組成物を得ることはまずできない。したがって、鎖
延長成分単位(b)の分子量は14から200、とりわ
け14から170であることが好ましい。
【0026】本発明で使用する高分子量ノボラック型樹
脂は、(A)(i)一般式[I]によって表される少な
くとも1種の二官能フェノールから主として構成された
フェノール、または(ii)前記二官能フェノールから
主として構成されたフェノールと、(B)一般式[I
I]によって表されるアルデヒドとから成るノボラック
型置換フェノール樹脂を、酸触媒の存在下で、最終的な
ノボラック型置換フェノール樹脂中のフェノール成分の
少なくとも70モル%が前記二官能フェノールによって
占められるようにして、最終的なノボラック型置換フェ
ノール樹脂の数平均分子量が所望のレベルになるまで反
応させるプロセスに従って調製する。
【0027】本発明の好ましい実施形態によれば、架橋
剤(硬化剤)が、ホルムアルデヒド誘導体、好ましくは
ヘキサメチレンテトラミン(ヘキサミン)を含み、その
粒子が、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂よりも高い
融点または分解温度を有する材料コーティングの中にカ
プセル化される。ヘキサミンの代わりに、以下の架橋ま
たは硬化剤を使用することもできる:パラホルムアルデ
ヒド、ヘキサメトキシメラミン、無水トリメリト酸、エ
ポキシ樹脂、フェノールレゾール樹脂、メラミン樹脂、
事前に反応させたエポキシ−ポリエステル樹脂。これら
は全て高溶解温度カプセル化材料でコーティングされ
る。
【0028】カプセル化材料は、プロピレン−エチレン
−ブタジエン型のコポリマーであることが好ましい。
【0029】カプセル化された硬化剤は、フェノール−
ホルムアルデヒド樹脂の約3から12重量%含まれてい
ることが好ましく、普通は最低でも102℃の溶融温度
を有する。
【0030】さらに、カプセル化されたヘキサメチレン
テトラミン、または前述の他のカプセル化剤の使用を、
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂から作られたいわゆ
る「引抜き物(pultrusion)」(すなわち延
伸製品)、例えば、「沖合」のプラットフォームなどで
使用される格子(grate)およびドロー・ピース
(draw piece)に拡張することができる。明
らかに、以上に説明し図示した発明に修正を加えて、前
記請求項の範囲に含まれる本発明の変形を生み出すこと
ができる。したがって一例として、ガラス繊維の代わり
に、本発明の目的に適合したタイプの他の無機繊維を使
用することができる。
【0031】最大の効率および効果を得るためには、微
粒子の形態、例えば粉末状のノボラック(用語「ノボラ
ック」は、本発明が包含する任意の熱硬化性樹脂を指す
ものと理解されたい)とカプセル化された硬化剤とを均
一に混合して、本発明の意図された応用においてカプセ
ル化の加熱、溶融後にノボラックが適切かつ十分に触媒
されるようにしなければならない。必要ならば、適当な
分散を保証し、または粒子の早すぎる集塊化、焼結また
は分級を防ぐために、フュームド・シリカ、アルミナ、
ステアリン酸カルシウムなど、小量の流動改質剤を添加
することができる。
【0032】粉末の成形などの応用では、成分の事前混
合が十分であれば、ノボラック粉末と硬化剤の間の均一
かつ緊密な接触を得ることはたやすい。しかし、繊維ガ
ラスの結合などの応用では、2種類の粉末から成る希薄
相分散によって、ノボラックとカプセル化された硬化剤
とが物理的に互いにかなり離され、その結果、接触が十
分に緊密でなくなって効率的な硬化が促進されない可能
性がある。このような場合に、当該化合物および適用技
術を修正して、ノボラックと硬化剤の間の接触を実質的
に増大させまたは保存するいくつかの方法がある。付着
強度が強い必要は必ずしもないが、付着力は、粒子の分
散に関連した機械的処理の後も接触が保存され維持され
るだけの十分な強さでなければならない。
【0033】さらに、ノボラックおよびカプセル化され
た硬化剤の相対的な粒径については、個々のノボラック
粒子に付着する硬化剤粒子の数およびそれぞれの全体量
が、平均して、全体の配合から規定される必要な重量比
にできるだけ一致するよう、十分に考慮しなければなら
ない。ノボラックと硬化剤の重量分率は一般に約9:1
なので、これは、平均してノボラック粒子よりもはるか
に小さな硬化剤粒子をつくることによって最も実際的に
達成されることができる。
【0034】一実施形態では、ノボラックとカプセル化
ポリマーの間の直接の接着によってこの接触を達成す
る。例えば、硬化剤をカプセル化するのに使用するポリ
アミドは、ジアミンまたはトリアミン(例えばエチレン
ジアミンまたはジエチレントリアミン)と二塩基酸、脂
肪酸または二量体酸との反応を使用した周知の方法によ
って調製することができる。これらのタイプのポリアミ
ドは、さまざまな接着応用で一般に使用されている。酸
およびアミンを適当に選択することによって、ポリアミ
ドを、所与の高温では非常に粘着質であるが、常温では
非粘着質であるような、融点が比較的に高い樹脂とする
ことができる。粘着性の程度は、ポリアミドの温度およ
び組成にも依存し、特に、ポリアミドのガラス転移特性
を反映する。ガラス転移点は、ポリマーが硬いガラス状
態からゴム状態または粘着状態へ変化する点を表す。
【0035】ポリアミドの粘着性の程度が小さい場合に
は、流動床、平ベルトなどの適当な装置の中で、カプセ
ル化された硬化剤粒子とノボラック粒子とが均一に接触
していさえすれば、ポリアミドをノボラック粒子に結合
させることができ、その際、分散させたノボラック粒子
と硬化剤粒子を混合し、または分散させたノボラック粒
子の上に硬化剤粒子を散布することができる。この接触
は、カプセル化材料の表面がわずかに粘着性になる温度
で実施されるであろうが、この温度は、ノボラックの融
点またはガラス転移点よりも低いと考えられる。
【0036】接触させ付着させた後は、続いて全体的な
集塊化または融着が起こって混合物が塊にならないよう
に、粘着性を低減させることが重要である。最も簡単に
はこれは、流動状態または分離された状態にある間にこ
の混合物を、ポリアミドのガラス転移点よりも十分に低
い温度まで冷却することによって達成することができ
る。例えば、ノボラックの融点またはガラス転移点が7
5℃である場合には、約60℃のガラス転移特性を示す
ポリアミドを選択することができる。60〜75℃で接
触させると、ポリアミドは粘着またはゴム状態にあるた
めに粒子が付着するが、続いて60℃よりも十分に低い
温度まで冷却するとこの粘着性は消失する。それでもポ
リアミドのガラス転移点は、最終的に適用する前の混合
物の通常の貯蔵の間の集塊化を防止するには十分に高い
温度である。タルク、フュームド・シリカなどの不活性
な無機充てん剤を最終製品に追加することによって、最
終製品に残存する粘着性をさらに小さくすることができ
る。
【0037】さらに、硬化剤のカプセル化に使用された
溶媒がポリアミドから完全には除去されておらず、その
ためポリアミドが若干の粘着性を示し、その後にノボラ
ックと接触させた場合には結合が生じる。その後、残留
溶媒を、例えばノボラックが溶融する可能性がある温度
を回避するために真空条件を使用した別個の段階で除去
することができる。さらに最終段階で、残存する粘着質
の表面に効果的に貼り付き、それによって製品の貯蔵中
の粒子の集塊化を回避し、または粒子の自由な流動を強
化する、フュームド・シリカまたは他の適当な添加剤を
組み合わせることもできる。
【0038】他の実施形態では、ノボラックとカプセル
化された硬化剤との混合物に均一分散法によって第3の
結合成分を追加して、粒子間に弱いけれども十分な結合
が生じるようにする。このような結合剤の濃度は一般に
全調合物の5%未満である。このような第3の結合成分
の例としては、ポリ酢酸ビニル乳濁液、リグニン、ポリ
エステルなどが考えられる。
【0039】本発明を、その特定の実施形態に関して説
明したが、多くの代替、修正および変形形態が当業者に
は明白であることは明らかである。したがって、本明細
書に記載した本発明の好ましい実施形態は例示を目的と
したものであって、本発明を限定しようとするものでは
ない。本発明には、本明細書に記載され請求項に定義さ
れた本発明の真の趣旨および完全な範囲から逸脱するこ
となく、さまざまな変更を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくプロセスの主要段階の全体概略
図である。
【図2】ガラス繊維上に樹脂を結合させるためのシステ
ムの細部の概略図である。
【図3】本発明に基づく製品の一例を示す図である。
【図4】図2に示したプロセスの段階を示す図である。
【図5】図2に示したプロセスの段階を示す図である。
【図6】図2に示したプロセスの段階を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB09 AB22 AD15 AD51 AE01 AE03 AE04 AH03 AH12 AH24 AL17 4J002 CC031 CC182 CD002 EE016 EF126 EU186 FB266 FD142 FD146 GL00

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子状の熱硬化性フェノール−アルデ
    ヒド樹脂と、前記熱硬化性樹脂のための微粒子状の硬化
    剤を含み、 前記硬化剤が、(1)前記熱硬化性樹脂の融点および
    (2)固体基材上で前記熱硬化性樹脂が流動する温度よ
    りも高い軟化点を有する水不溶性の熱可塑性樹脂の中に
    カプセル化されており、前記熱可塑性カプセル化樹脂が
    さらに、加熱によって前記熱硬化性樹脂に溶解可能であ
    り、前記硬化剤が、前記熱可塑性カプセル化樹脂の溶融
    および自体の放出の後に前記熱硬化性樹脂を硬化させる
    能力を有する熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 カプセル化された前記硬化剤が、前記熱
    硬化性樹脂全体に実質的に均一に分散した粒子からな
    る、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 カプセル化された前記硬化剤が、前記硬
    化剤と前記水不溶性熱可塑性樹脂とを粒子材料として含
    む乳濁液から形成された乳濁液型マイクロカプセル硬化
    剤であるマイクロカプセル型硬化剤である、請求項1に
    記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 カプセル化された前記硬化剤が、30μ
    mから50μmまでの範囲の平均粒径を有する、請求項
    1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記微粒子状熱硬化性樹脂が、30μm
    から50μmまでの範囲の平均粒径を有する、請求項1
    に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性カプセル化剤が、プロピレ
    ン/エチレン/ブタジエン・ブロック・コポリマー、ポ
    リアミド、メラミン、エポキシ、ポリスチレンスピレン
    アクリル、グリシジルおよびアクリル・コポリマーであ
    る、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 前記硬化剤が、ヘキサメチレンテトラミ
    ン、パラホルムアルデヒド、ヘキサメトキシメラミン、
    無水トリメリト酸、エポキシ樹脂、フェノールレゾール
    樹脂、メラミン樹脂、事前に反応させたエポキシ−ポリ
    エステル樹脂、メタ−トリフェニルホスフィンおよび回
    級アンモニウム塩である、請求項1に記載の熱硬化性樹
    脂組成物。
  8. 【請求項8】 前記熱硬化性樹脂およびカプセル化され
    た前記硬化剤を含むプリプレグを含む、請求項1に記載
    の熱硬化性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 前記フェノール−アルデヒド樹脂がノボ
    ラックである、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 前記フェノール−アルデヒド樹脂が、
    約300から2000までの間の分子量を有するノボラ
    ックである、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 前記フェノール−アルデヒド樹脂が、
    少なくとも1種の二官能フェノールを含むフェノール成
    分と式R−CHOによって表される少なくとも1種のア
    ルデヒド成分との縮合によって形成されたノボラックで
    あり、上式で、Rが、水素原子、メチル基またはハロゲ
    ン化メチル基を表す、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組
    成物。
  12. 【請求項12】 前記フェノール−アルデヒド樹脂がフ
    ェノール−ホルムアルデヒド樹脂である、請求項11に
    記載の熱硬化性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 カプセル化された前記微粒子状硬化剤
    の少なくとも1つの粒子が、前記熱硬化性樹脂の少なく
    とも1つの粒子に付着した、請求項1に記載の熱硬化性
    樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 熱硬化性フェノール−アルデヒド樹脂
    のための硬化剤であって、前記硬化剤が、(1)前記熱
    硬化性樹脂の融点および(2)固体基材上で前記熱硬化
    性樹脂が流動する温度よりも高い軟化点を有する水不溶
    性の熱可塑性樹脂の中にカプセル化されており、前記熱
    可塑性カプセル封入樹脂がさらに、加熱によって前記熱
    硬化性樹脂に溶解可能であり、前記硬化剤が、前記熱可
    塑性カプセル化樹脂の溶融および自体の放出の後に前記
    熱硬化性樹脂を硬化させる能力を有する硬化剤。
  15. 【請求項15】 微粒子の形態の請求項14に記載の硬
    化剤。
  16. 【請求項16】 30μmから50μmまでの範囲の平
    均粒径を有する粒子からなる、請求項15に記載の硬化
    剤。
  17. 【請求項17】 前記カプセル化硬化剤が、前記硬化剤
    と前記水不溶性熱可塑性樹脂とを粒子材料として含む乳
    濁液から形成された乳濁液型マイクロカプセル硬化剤で
    あるマイクロカプセル型硬化剤である、請求項14に記
    載の硬化剤。
  18. 【請求項18】 熱硬化性フェノール−アルデヒド樹脂
    を硬化させる方法であって、前記樹脂を、請求項14に
    記載の硬化剤と接触させること、および結果として生じ
    る前記組合せを、前記熱可塑性カプセル化樹脂の融点よ
    りも高い温度まで加熱することを含む方法。
  19. 【請求項19】 前記熱硬化性樹脂の形態が微粒子状で
    ある、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記硬化剤が、前記熱硬化性樹脂全体
    に実質的に均一に分布した粒子からなる、請求項18に
    記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記硬化剤が、30μmから50μm
    までの範囲の平均粒径を有する粒子からなる、請求項1
    8に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記微粒子状熱硬化性樹脂が、30μ
    mから200μmまでの範囲の平均粒径を有する、請求
    項18に記載の方法。
  23. 【請求項23】 カプセル化された前記微粒子状硬化剤
    の少なくとも1つの粒子が、前記熱硬化性樹脂の少なく
    とも1つの粒子に付着した、請求項19に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記熱硬化性樹脂と前記硬化剤の両方
    に対して化学的に実質的に不活性な基材の存在下で、前
    記組合せを硬化させる、請求項18に記載の方法。
  25. 【請求項25】 硬化した熱硬化性樹脂と前記基材とを
    含む複合材料が形成される、請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記複合材料が、前記熱硬化性樹脂を
    含むマトリックスによって実質的に取り囲まれた前記基
    材を含む、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記基材が繊維ガラスである、請求項
    25に記載の方法。
  28. 【請求項28】 相互に結合した無機繊維の塊から成る
    材料を生産するための方法であって、結合材料の粒子お
    よび架橋剤の粒子を繊維塊の中に分布させ、前記結合材
    料および架橋剤をそれぞれの溶融温度まで加熱すること
    により前記結合材料および架橋剤を活性化させることに
    よって、局所的な繊維−繊維交接部すなわちノットのと
    ころで繊維を結合させることを含み、前記架橋剤が前記
    結合材料よりも高い融点を有する方法。
  29. 【請求項29】 前記結合材料および前記架橋剤の形態
    が粉末状である、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記結合材料の形態がフェノール樹脂
    の水性分散液(スラリ)である、請求項28に記載の方
    法。
  31. 【請求項31】 前記結合材料がフェノール樹脂から成
    り、前記架橋剤が、前記フェノール樹脂の融点よりも高
    い融点を有する材料のフィルムでコーティングされたホ
    ルムアルデヒド誘導体から成る、請求項28に記載の方
    法。
  32. 【請求項32】 前記ホルムアルデヒド誘導体が、前記
    フェノール樹脂よりも高い融点を有する材料のコーティ
    ングの中にカプセル化されたヘキサメチレンテトラミン
    粉末から成り、前記コーティングが、プロピレン−エチ
    レン−ブチレン型のブロック・コポリマーを含む、請求
    項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記結合材料がフェノール樹脂から成
    り、前記架橋剤が、以下の1つまたは複数の化合物の中
    から選択されることを特徴とする、請求項32に記載の
    方法: −パラホルムアルデヒド −ヘキサメトキシメラミン −無水トリメリト酸 −エポキシ樹脂 −レゾール型フェノール樹脂 −メラミン樹脂 −事前に反応させたエポキシ−ポリエステル樹脂。
  34. 【請求項34】 相互に結合した無機繊維の塊を生産す
    るための装置であって、ガラス無機材料を溶融させるた
    めの第1の炉と、前記炉に接続された、溶融ガラス流を
    得るためのダイと、前記流れを受け取り、自体が回転し
    ているときに自体の開口を通過した複数のガラス繊維を
    形成するように配置された回転可能な紡糸口金と、繊維
    の通路上に配置され、繊維の下方に配置されたコンベヤ
    ・ベルト上へ向かって通過する繊維に対して熱をあてる
    火炎式偏向機構と、繊維に隣接した手段であって、コン
    ベヤ・ベルト上に繊維を通す前に、前記繊維によって形
    成された塊の中に結合材料および粉末状の架橋剤を同時
    に分散させるための手段を備えた装置。
  35. 【請求項35】 コンベヤ・ベルト上の繊維を受け取
    り、前記繊維を、前記結合材料の溶融温度および前記架
    橋剤の溶融温度まで加熱するための第2の炉をさらに含
    むことを特徴とする、請求項34に記載の装置。
  36. 【請求項36】 前記第2の炉が、前記繊維が通過する
    2つのセクションを含み、それぞれの前記セクションが
    異なる温度で動作するように適合され、第2のセクショ
    ンが、第1のセクションの動作温度よりも高い動作温度
    を有する、請求項35に記載の装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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