JP2003251419A - 液圧成形用金型 - Google Patents

液圧成形用金型

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JP2003251419A JP2002057593A JP2002057593A JP2003251419A JP 2003251419 A JP2003251419 A JP 2003251419A JP 2002057593 A JP2002057593 A JP 2002057593A JP 2002057593 A JP2002057593 A JP 2002057593A JP 2003251419 A JP2003251419 A JP 2003251419A
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浩一 平松
Hiromitsu Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化が可能な液圧成形用金型を提供する。 【解決手段】 型開閉方向に分割された型の双方を、製
品形状が賦与された型内層部4,7と、該型内層部4,
7に型締め圧力を付加する型外層部6,9と、を含んで
型開閉方向に多層で形成し、型内層部4,7と型外層部
6,9との間に、製品形状に応じた形状の間隙19,2
0を設けて液圧成形用金型1を形成した。これにより、
液圧成形時に型開閉方向と直交する方向に作用する応力
により液圧成形用金型1に生じるモーメントを相殺する
モーメントを当該液圧成形用金型1に生じさせることが
可能となる。従って、液圧成形時に型内層部4,7に作
用する応力を型外層部6,9で受け止めることができ、
型開閉方向と直交する方向に作用する応力に耐え得るよ
うに金型を大型化させる必要がなく、液圧成形用金型1
を小型化することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液圧成形用金型の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、製品形状が賦与された金型内
に素材管を保持し、該素材管の内部に高圧の液圧を付加
して素材管を膨出させることにより、該素材管を所望の
製品形状に塑性変形させる塑性加工方法、所謂、液圧成
形加工法が知られている。液圧成形により成形された製
品は加工硬化を生じて軽量且つ高い剛性を有する。従っ
て、液圧成形加工法は、近年最も注目されている金属加
工方法の一つである。
【0003】一般に、上記液圧成形加工法では、図5に
示すように、金型が各々製品形状が賦与された上型22
と下型23とからなる。そして、これら上型22と下型
23とは、型締めシリンダ(図示せず)が発する型開閉
方向の圧力により、高い成形液圧に耐え得る所要の型締
め圧で圧締されている。このような液圧成形用金型で
は、金型に作用する成形液圧の型開閉方向の応力成分は
上記型締めシリンダの型締め圧で制圧されるが、型開閉
方向と直交する方向の応力成分は金型の型開閉方向と直
交する方向の耐圧性能を高めて対応する必要がある。従
って、図5に示すように、金型が型開閉方向と直交する
方向に大きくなり、金型及び液圧成形機においても大型
化されることとなっていた。
【0004】そこで、特開昭60−96333号公報に
は、円筒状の金型の外側に拘束円筒を装着し、該拘束円
筒と金型との間隙に圧力媒体で圧力を付加することによ
り上記円筒状の金型に圧縮応力を付与した液圧成形用金
型の保持方法が開示されている。上記液圧成形用金型の
保持方法では、円筒状の金型を2つ以上に分割して形成
し、圧力媒体により生じた圧力で分割された円筒状の金
型を半径方向に拘束することで、分割された円筒状の金
型に作用する応力の集中を緩和させている。また、特開
昭63−199031号公報には、圧力媒体を用いて金
型の外周面に圧力を付加する手段を設けて圧力を封止
し、金型の開きや変形を拘束できる構成とした液体成形
用金型が開示されている。
【0005】しかしながら、上記双方の従来例における
液圧成形用金型では、製品形状が賦与された円筒状の金
型と該金型を拘束する円筒との間に圧力媒体を介在させ
る必要があり、金型及び液圧成形装置の構造が煩雑化す
る要因となっていた。
【0006】また、特開平11−147139号公報に
は、フレーム内に、各型区分をツールホルダを介して内
部に保持する上下の容器部材を備える圧力容器を配設
し、上下の容器部材を相互に隣接させて移動させる際に
は各型区分を互いに協働させて素材管を配置する型空洞
を形成し、型区分の一方又は双方と、当該型区分の一方
又は双方と協働する上下の容器部材と、の間に膨張可能
な袋を配設した液圧成形機が開示されている。この液圧
成形機では、液圧成形時に、上記袋を各型区分と当該各
型区分と協働する上下の容器部材との間でを膨張させる
ことにより、上下の容器部材が液圧で撓んだ場合であっ
ても、各型区分の相対運動を抑制して当該各型区分を定
位置に留めて、比較的大型で且つ肉厚のある製品の成形
を容易にしたものである。
【0007】しかしながら、この液圧成形機では、大型
で且つ肉厚のある製品を液圧成形する場合には有効であ
るが、内部液圧による金型、即ち、型区分、ツールホル
ダ、及び容器部材に生じる撓みを防ぐことはできず、金
型の局部に応力が集中して金型寿命を短縮させる虞があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
事情に鑑みてなされたもので、簡易な構造で小型化する
ことができると共に、金型の局部に応力が集中するのを
回避して実用に向けて十分な金型寿命を確保した液圧成
形用金型を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、型開閉方向
に分割された型の双方が、製品形状が賦与された型内層
部と、該型内層部に型締め圧力を付加する型外層部と、
を含んで型開閉方向に多層で形成され、型内層部と型外
層部との間に、製品形状に応じた形状の間隙が設けられ
ることを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の発明は、型内層部と型外
層部との間に型中層部が介在し、型内層部が、液圧成形
時に型開閉方向と直交する方向に作用する応力が付加す
る方向に分割され、型内層部と型中層部との分割面に、
型内層部を型中層部に保持する保持部材が設けられるこ
とを特徴とする。
【0011】従って、請求項1に記載の発明では、型内
層部と型外層部との間に設けられた間隙により、液圧成
形時に型開閉方向と直交する方向に作用する応力により
液圧成形用金型に生じるモーメントを相殺するモーメン
トを当該液圧成形用金型に生じさせることが可能とな
り、液圧成形用金型の局部に応力が集中するのを回避す
ることができる。
【0012】請求項2に記載の発明では、請求項1の記
載において、型内層部を型開閉方向と直交する方向に分
割したことにより、液圧成形時に型開閉方向と直交する
方向に作用する応力が分割した各型内層部に効率よく分
散されて、型内層部の局部に応力が集中するのを回避す
ることができる。また、型内層部と型中層部との間に保
持部材を設けることにより、型開閉方向と直交する方向
に分割された型内層部を型中層部に対して型開閉方向と
直交する方向に位置決めして保持することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図1乃至
図4に基づいて説明する。図1に示すのは、本発明を具
体化した液圧成形用金型1である。本液圧成形用金型1
は、型開閉方向(図1における紙面視上下方向)に分割
された上型2と下型3とからなる。上記上型2には、製
品形状が賦与された上型内層部4と、該上型内層部4を
保持する上型中層部5と、該上型中層部5を保持し、上
型中層部5を介して上型内層部4に型締め圧力(図2に
示すP)を付加する上型外層部6と、が多層で形成され
ている。また、下型3には、製品形状が賦与された下型
内層部7と、該下型内層部7を保持する下型中層部8
と、該下型中層部8を保持し、下型中層部8を介して下
型内層部7に型締め圧力を付加する下型外層部9と、が
多層で形成されている。これにより、本液圧成形用金型
1は、型開閉方向に積層された6層で構成され、型内層
部4,7には、素材管(図示せず)が配置される金型キ
ャビティ10が形成されている。
【0014】また、型内層部4及び7は、図1に示すよ
うに、分割面11により、液圧成形時に型開閉方向と直
交する方向に作用する応力が付加する方向(図1におけ
る紙面視左右方向、以下、単に型開閉方向と直交する方
向と称す)に、上型内層部4a,4b及び下型内層部7
a,7bに各々分割されている。そして、上型内層部4
a,4bと上型中層部5との間には、素材管長手方向
(図1における紙面視方向)に延設され、軸線が各上型
内層部4a,4bと上型中層部5との分割面12上に位
置した内円筒面14,15が形成されている。さらに、
各下型内層部7a,7bと下型中層部8との間には、素
材管長手方向に延設され、軸線が各下型内層部7a,7
bと下型中層部8との分割面13上に位置した内円筒面
16,17が形成されている。そして、各内円筒面14
〜17には円筒状のキー部材18(保持部材)が嵌合さ
れ、これらキー部材18により、各上型内層部4a,4
bが上型中層部5に対して型開閉方向と直交する方向に
位置決めされると共に各下型内層部7a,7bが下型中
層部8に対して型開閉方向と直交する方向に位置決めさ
れる構造になっている。
【0015】また、本液圧成形用金型1では、上型中層
部5と上型外層部6との間に、幅及び高さ(図1に示す
W1及びH1)が製品形状に応じて所要に設定された間
隙19が形成されている。具体的には、液圧成形時に上
型内層部4a,4bに作用する型開閉方向と直交する方
向の応力により、図2に示すように、キー部材18に型
開閉方向と直交する方向の剪断応力F1が作用し、該剪
断応力F1により上型中層部5に曲げモーメントM1が
生じる。そして、この曲げモーメントM1により上型中
層部5のA1の部位及びA2の部位(図1参照)に、内
円筒面14,15を開かせるような曲げモーメントM2
が生じて、該曲げモーメントM2により上型中層部5の
内円筒面14のA1の部位及び内円筒面15のA2の部
位に引張り応力が作用する。そして、該引張り応力が相
殺される圧縮応力を上型中層部5の内円筒面14のA1
の部位及び上型中層部5の内円筒面15のA2の部位に
作用させるモーメントM3(図2参照)を、上型中層部
5に生じさせるように上記間隙19の幅及び高さが設定
されている。
【0016】さらに、本液圧成形用金型1では、下型中
層部8と下型外層部9との間に、幅及び高さ(図1に示
すW2及びH2)が製品形状に応じて所要に設定された
間隙20が形成されている。具体的には、液圧成形時に
下型内層部7a,7bに作用する型開閉方向と直交する
方向の応力により、図2に示すように、キー部材18に
型開閉方向と直交する方向の剪断応力F2が作用し、該
剪断応力F2により下型中層部8に曲げモーメントM4
が生じる。そして、この曲げモーメントM4により下型
中層部8のA3の部位及びA4の部位(図1参照)に、
内円筒面16,17を開かせるような曲げモーメントM
5が生じて、該曲げモーメントM5により下型中層部8
の内円筒面16のA3の部位及び内円筒面17のA4の
部位に引張り応力が作用する。そして、該引張り応力が
相殺される圧縮応力を下型中層部8の内円筒面16のA
3の部位及び内円筒面17のA4の部位に作用させるモ
ーメントM6(図2参照)を、下型中層部8に生じさせ
るように上記間隙20の幅及び高さが設定されている。
【0017】なお、図1に示すように、上型内層部4と
下型内層部7との間には、型開閉方向と直交する方向両
側に間隙21が形成されている。これにより、本液圧成
形用金型1では、上型内層部4と下型内層部7との締結
圧力が増大される構造になっている。
【0018】次に、本実施の形態の作用を説明する。図
1に示すように、型内層部4,7を型中層部5,8で挟
持すると共に該型中層部5,8を型外層部6,9で挟持
して液圧成形用金型1を多層で形成し、型外層部6,9
の背面に型締め圧力(図2に示すP)を付加して型内層
部4,7を強固に型締めする。そして、金型キャビティ
10内に配置した素材管の内部に所要の成形圧力を付加
し、当該素材管を膨出させる。これにより、型内層部
4,7に賦与された製品形状が素材管に転像され、素材
管に製品形状が形成されることとなる。そして、本液圧
成形用金型1では、液圧成形時に型内層部4,7に作用
する型開閉方向(図1における紙面視上下方向)の応力
を、型中層部5,8及び型外層部6,9を介して型締め
圧力で受け止めることにより、この型開閉方向の応力が
当該液圧成形用金型1の局部に集中するのを回避するこ
とができる。
【0019】一方、液圧成形時に型内層部4,7に作用
する型開閉方向と直交する方向(図1における紙面視左
右方向)の応力は、上型内層部4及び下型内層部7を分
割面11で型開閉方向と直交する方向に分割したことに
より、上型内層部4及び下型内層部7が型開閉方向と直
交する方向に分割されていない場合(図3参照)のよう
に、上型内層部4のB1,B2の部位及び下型内層部7
のB3,B4の部位に引張り応力が集中するのを回避す
ることができる。
【0020】また、図2に示すように、本液圧成形用金
型1では、液圧成形時に上型内層部4a,4bに作用す
る型開閉方向と直交する方向の応力により、キー部材1
8に型開閉方向と直交する方向の剪断応力F1が作用
し、該剪断応力F1により上型中層部5に曲げモーメン
トM1が生じる。そして、この曲げモーメントM1によ
り上型中層部5の内円筒面14,15を開かせるような
曲げモーメントM2が生じて、該曲げモーメントM2に
より上型中層部5の内円筒面14のA1の部位及び内円
筒面15のA2の部位(図1参照)に引張り応力が作用
する。
【0021】ここで、上型中層部5と上型外層部6との
間に間隙19を設けたことにより、上型中層部5には、
当該上型中層部5が間隙19を狭めるように弾性変形
し、液圧成形時に型開閉方向に作用する応力によりモー
メントM3が生じる。また、該モーメントM3により、
上型中層部5の内円筒面14のA1の部位及び内円筒面
15のA2の部位(図1参照)には、当該内円筒面14
及び内円筒面15を閉じるような圧縮応力が作用する。
そして、該圧縮応力により内円筒面14のA1の部位及
び内円筒面15のA2の部位の引張り応力が相殺され、
これにより、上型中層部5の内円筒面14のA1の部位
及び内円筒面15のA2の部位に、引張り応力が集中す
るのを回避することができる。
【0022】さらに、図2に示すように、本液圧成形用
金型1では、液圧成形時に下型内層部7a,7bに作用
する型開閉方向と直交する方向の応力により、キー部材
18に型開閉方向と直交する方向の剪断応力F2が作用
し、該剪断応力F2により下型中層部8に曲げモーメン
トM4が生じる。そして、この曲げモーメントM4によ
り下型中層部8の内円筒面16,17を開かせるような
曲げモーメントM5が生じて、該曲げモーメントM5に
より下型中層部8の内円筒面16のA3の部位及び内円
筒面17のA4の部位(図1参照)に引張り応力が作用
する。
【0023】ここで、下型中層部8と下型外層部9との
間に間隙20を設けたことにより、当該下型中層部8が
間隙20を狭めるように弾性変形し、下型中層部8には
液圧成形時に型開閉方向に作用する応力によりモーメン
トM6が生じる。また、該モーメントM6により、下型
中層部8の内円筒面16のA3の部位及び内円筒面17
のA4の部位(図1参照)には当該内円筒面16及び内
円筒面17を閉じるような圧縮応力が作用する。そし
て、該圧縮応力により下型中層部8の内円筒面16のA
3の部位及び内円筒面17のA4の部位の引張り応力が
相殺され、これにより、下型中層部8に引張り応力が集
中するのを回避することができる。
【0024】この実施の形態では以下の効果を奏する。
型開閉方向に分割された型の双方を、製品形状が賦与さ
れた型内層部4,7と、該型内層部4,7に型締め圧力
を付加する型外層部6,9と、を含んで型開閉方向に多
層で形成し、型内層部4,7と型外層部6,9との間
に、製品形状に応じた形状の間隙19,20を設けた。
これにより、液圧成形時に型開閉方向と直交する方向に
作用する応力により液圧成形用金型1に生じるモーメン
トを相殺するモーメントを当該液圧成形用金型1に生じ
させることが可能となる。従って、液圧成形時に型内層
部4,7に作用する応力を型外層部6,9で受け止める
ことができ、型開閉方向と直交する方向に作用する応力
に耐え得るように金型を大型化させる必要がなく、液圧
成形用金型1を簡易な構造で小型化することが可能とな
る。また、液圧成形用金型1の局部に応力が集中するの
を回避して、実用に向けて十分な金型寿命を確保するこ
とができる。また、間隙19,20の形状(幅及び高
さ)を製品形状に応じて所要に設定することにより、液
圧成形時に液圧成形用金型1に作用する応力のバランス
を制御することが可能となる。また、型内層部4,7と
型外層部6,9との間に型中層部5,8を介在させると
共に型内層部4,7を型開閉方向と直交する方向に分割
し、型内層部4,7と型中層部5,8との間にキー部材
18(保持部材)を設けた。これにより、液圧成形時に
型開閉方向と直交する方向に作用する応力が分割された
各型内層部4a,4b並びに7a,7bに効率よく分散
されるので、各型内層部4,7の局部に応力が集中する
のを回避して、実用に向けて十分な金型寿命を確保する
ことができる。また、型内層部4,7を分割したことに
より当該型内層部4,7の製作が容易となる。そして、
液圧成形時にキー部材18に作用する型開閉方向と直交
する方向に作用する剪断応力F1及びF2により、図2
に示すように、上型中層部5及び下型中層部8には内円
筒面14,15及び内円筒面16,17を開くようなモ
ーメントM2及びM5が生じ、当該上型中層部5及び下
型中層部8の内円筒面14,15の局部(A1及びA2
の部位)及び内円筒面16,17の局部(A3及びA
4)には引張り応力が作用する。そして、本液圧成形用
金型1では、上型中層部5と上型外層部6との間に間隙
19を設けると共に下型中層部8と下型外層部9との間
に間隙20を設けたことにより、上型中層部5及び下型
中層部8にモーメントM3及びM6を生じさせる。これ
により、上型中層部5の内円筒面14,15のA1,A
2の部位及び下型中層部8の内円筒面16,17のA
3,A4の部位に圧縮応力を作用させ、これらの部位
(A1〜A4)に生じる上記引張り応力を相殺して、上
型中層部5及び下型中層部8の局部に応力が集中するの
を回避することができる。
【0025】なお、実施の形態は上記に限定されるもの
ではなく、例えば次のように構成してもよい。図4に示
すように、型中層部を設けずに、型内層部4,7を直接
型外層部6,9で挟持して液圧成形用金型1を4層で構
成し、型内層部4,7と型外層部6,9との間に間隙1
9,20を設けてもよい。この場合、液圧成形時に型開
閉方向と直交する方向に作用する応力により型内層部
4,7にはモーメントM7、M8が生じて、型内層部
4,7の局部(図4に示すB1,B2及びB3、B4の
部位)に引張り応力が作用する。そして、該型内層部
4,7の局部に作用する引張り応力を相殺する圧縮応力
を作用させるようにして、間隙19,20の形状を設定
する。また、中間層5,8を、型開閉方向に分割された
型の一方のみに設けて液圧成形用金型1を構成してもよ
い。さらに、間隙19,20を、型開閉方向に分割され
た型の一方のみに設けて液圧成形用金型1を構成しても
よい。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
簡易な構造で小型化することができると共に、金型の局
部に応力が集中するのを回避して実用に向けて十分な金
型寿命を確保した液圧成形用金型を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の液圧成形用金型の説明図であ
る。
【図2】本実施の形態の液圧成形用金型の説明図で、特
に、金型に作用するモーメントを示す図である。
【図3】他の実施の形態の液圧成形用金型の説明図で、
特に、型内層部が型開閉方向と直交する方向に分割され
ていない場合の液圧成形用金型を示す図である。
【図4】他の実施の形態の液圧成形用金型の説明図で、
特に、型中層部がない場合の液圧成形用金型を示す図で
ある。
【図5】従来の液圧成形用金型の説明図である。
【符号の説明】
1 液圧成形用金型 4 上型内層部(型内層部) 5 上型中層部(型中層部) 6 上型外層部(型外層部) 7 下型内層部(型内層部) 8 下型中層部(型中層部) 9 下型外層部(型外層部) 12 分割面 13 分割面 18 キー部材(保持部材) 19 間隙 20 間隙
フロントページの続き (72)発明者 真野 恭一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 平松 浩一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 鈴木 浩満 愛知県豊田市緑ヶ丘5丁目14番地 大豊精 機株式会社内 Fターム(参考) 4E050 BA05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型開閉方向に分割された型の双方が、製
    品形状が賦与された型内層部と、該型内層部に型締め圧
    力を付加する型外層部と、を含んで型開閉方向に多層で
    形成され、前記型内層部と前記型外層部との間に、製品
    形状に応じた形状の間隙が設けられることを特徴とする
    液圧成形用金型。
  2. 【請求項2】 前記型内層部と前記型外層部との間に型
    中層部が介在し、前記型内層部が、液圧成形時に型開閉
    方向と直交する方向に作用する応力が付加する方向に分
    割され、前記型内層部と前記型中層部との分割面に、前
    記型内層部を前記型中層部に保持する保持部材が設けら
    れることを特徴とする請求項1に記載の液圧成形用金
    型。
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