JP2003251388A - 廃水処理方法および廃水処理装置 - Google Patents
廃水処理方法および廃水処理装置Info
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Activated Sludge Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 廃水のCOD濃度を効率よく低減させること
ができる廃水処理装置を提供する。 【解決手段】 廃水処理装置10は、難生分解性キレー
ト剤を含有する有機物を分解する微生物を含有する複数
の処理槽を備え、第1の処理槽200は、COD濃度が
0.5g/l以上20g/l以下の廃水を処理し、当該
廃水のCOD濃度を1/5から4/5に低減させ、第2
の処理槽300は、第1の処理槽200が処理した後の
廃水である、COD濃度が0.1g/l以上16g/l
以下の廃水を処理し、廃水処理装置10全体においてC
OD濃度を1/5以下に低減する。この場合に、第1の
処理槽200が含有する微生物は、第2の処理槽300
が含有する微生物よりも、高濃度の廃水に馴化させてあ
る
ができる廃水処理装置を提供する。 【解決手段】 廃水処理装置10は、難生分解性キレー
ト剤を含有する有機物を分解する微生物を含有する複数
の処理槽を備え、第1の処理槽200は、COD濃度が
0.5g/l以上20g/l以下の廃水を処理し、当該
廃水のCOD濃度を1/5から4/5に低減させ、第2
の処理槽300は、第1の処理槽200が処理した後の
廃水である、COD濃度が0.1g/l以上16g/l
以下の廃水を処理し、廃水処理装置10全体においてC
OD濃度を1/5以下に低減する。この場合に、第1の
処理槽200が含有する微生物は、第2の処理槽300
が含有する微生物よりも、高濃度の廃水に馴化させてあ
る
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃水処理方法およ
び廃水処理装置に関する。特に本発明は、従来の活性汚
泥では処理しきれないCOD濃度の低減を目的として、
微生物を用いて廃水を処理する廃水処理方法および廃水
処理装置に関する。
び廃水処理装置に関する。特に本発明は、従来の活性汚
泥では処理しきれないCOD濃度の低減を目的として、
微生物を用いて廃水を処理する廃水処理方法および廃水
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工業石鹸、写真業界、パルプ工業、メッ
キ工業等の分野では、キレート剤や活面活性剤が用いら
れている。これらの化合物は、従来、生物学的に分解す
るのが困難である。そのため、これらの化合物は、従来
の活性汚泥処理ではほとんど分解されないため、COD
排出規制値以下に希釈して放流されているのが通例であ
った。
キ工業等の分野では、キレート剤や活面活性剤が用いら
れている。これらの化合物は、従来、生物学的に分解す
るのが困難である。そのため、これらの化合物は、従来
の活性汚泥処理ではほとんど分解されないため、COD
排出規制値以下に希釈して放流されているのが通例であ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、キレー
ト剤や活面活性剤を含む廃水を希釈して放流する方法の
場合、希釈するための費用が高かった。また、排出され
る難分解性化合物の総量は変わりないという問題があっ
た。
ト剤や活面活性剤を含む廃水を希釈して放流する方法の
場合、希釈するための費用が高かった。また、排出され
る難分解性化合物の総量は変わりないという問題があっ
た。
【0004】そこで本発明は、上記の課題を解決するこ
とのできる廃水処理方法および廃水処理装置を提供する
ことを目的とする。この目的は特許請求の範囲における
独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。ま
た従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
とのできる廃水処理方法および廃水処理装置を提供する
ことを目的とする。この目的は特許請求の範囲における
独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。ま
た従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の形態によ
ると、廃水処理方法は、特定化合物が分解可能な微生物
を有する、直列に配置した2以上の処理槽を用いて、当
該特定化合物のCOD濃度が0.5g/l以上20g/
l以下の廃水を処理し、最終的に当該特定化合物のCO
D濃度を1/5以下に低減する。
ると、廃水処理方法は、特定化合物が分解可能な微生物
を有する、直列に配置した2以上の処理槽を用いて、当
該特定化合物のCOD濃度が0.5g/l以上20g/
l以下の廃水を処理し、最終的に当該特定化合物のCO
D濃度を1/5以下に低減する。
【0006】本発明の他の形態によると、廃水処理装置
は、直列に配置した2以上の処理槽を備え、2以上の処
理槽において、特定化合物が分解可能な微生物を用い
て、当該特定化合物のCOD濃度が0.5g/l以上2
0g/l以下の廃水を処理し、最終的に当該特定化合物
のCOD濃度を1/5以下に低減する。
は、直列に配置した2以上の処理槽を備え、2以上の処
理槽において、特定化合物が分解可能な微生物を用い
て、当該特定化合物のCOD濃度が0.5g/l以上2
0g/l以下の廃水を処理し、最終的に当該特定化合物
のCOD濃度を1/5以下に低減する。
【0007】廃水処理装置は、特定化合物が分解可能な
微生物を用いて、当該特定化合物のCOD濃度が0.5
g/l以上20g/l以下の廃水を、当該廃水に含まれ
る当該特定化合物のCOD濃度を1/5から4/5に低
減させる第1の処理槽と、処理工程において第1の処理
槽の後に位置し、第1の処理槽が処理した後の廃水であ
る、当該特定化合物のCOD濃度が0.1g/l以上1
6g/l以下の廃水を、特定化合物が分解可能な微生物
を用いて、第1の処理槽における処理後の廃水を処理
し、処理後の廃水に含まれる当該特定化合物のCOD濃
度を第1の処理槽が処理する前の1/5以下に低減させ
る第2の処理槽とを含む2以上の処理槽を備えてもよ
い。
微生物を用いて、当該特定化合物のCOD濃度が0.5
g/l以上20g/l以下の廃水を、当該廃水に含まれ
る当該特定化合物のCOD濃度を1/5から4/5に低
減させる第1の処理槽と、処理工程において第1の処理
槽の後に位置し、第1の処理槽が処理した後の廃水であ
る、当該特定化合物のCOD濃度が0.1g/l以上1
6g/l以下の廃水を、特定化合物が分解可能な微生物
を用いて、第1の処理槽における処理後の廃水を処理
し、処理後の廃水に含まれる当該特定化合物のCOD濃
度を第1の処理槽が処理する前の1/5以下に低減させ
る第2の処理槽とを含む2以上の処理槽を備えてもよ
い。
【0008】廃水処理装置は、特定化合物が分解可能な
微生物を含有する複数の処理槽を備え、第2の処理槽
は、第1の処理槽が処理した後の廃水を処理し、第1の
処理槽が含有する微生物は、第2の処理槽が含有する微
生物よりも、高濃度の当該特定化合物を含む廃水に馴化
させてある。第1の処理槽は、当該特定化合物のCOD
濃度が0.5g/l以上20g/l以下の廃水に馴化さ
せた微生物を含有し、第2の処理槽は、当該特定化合物
のCOD濃度が0.3g/l以上14g/l以下の廃水
に馴化させた微生物を含有してもよい。処理槽は、微生
物を用いて、難生分解性キレート剤を含有する廃水を処
理してもよい。
微生物を含有する複数の処理槽を備え、第2の処理槽
は、第1の処理槽が処理した後の廃水を処理し、第1の
処理槽が含有する微生物は、第2の処理槽が含有する微
生物よりも、高濃度の当該特定化合物を含む廃水に馴化
させてある。第1の処理槽は、当該特定化合物のCOD
濃度が0.5g/l以上20g/l以下の廃水に馴化さ
せた微生物を含有し、第2の処理槽は、当該特定化合物
のCOD濃度が0.3g/l以上14g/l以下の廃水
に馴化させた微生物を含有してもよい。処理槽は、微生
物を用いて、難生分解性キレート剤を含有する廃水を処
理してもよい。
【0009】なお上記の発明の概要は、本発明の必要な
特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群の
サブコンビネーションも又発明となりうる。
特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群の
サブコンビネーションも又発明となりうる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかか
る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明
されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に
必須であるとは限らない。
本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかか
る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明
されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に
必須であるとは限らない。
【0011】図1は、廃水処理装置10の概略を示す。
廃水処理装置10は、複数の処理槽を備える。特に、設
備コストや操作性等の観点から、廃水処理装置10は、
2個または3個の処理槽を備えることが好ましい。そこ
で、本実施形態では、第1の処理槽200および第2の
処理槽300を2個の処理槽として備えた形態を説明す
る。また、本実施形態では、上記2の処理槽に加えて、
調整槽100および汚泥槽400を備える形態を用いて
説明する。廃水処理装置10は、調整槽100と、第1
の処理槽200と、第2の処理槽300と、汚泥槽40
0とを備える。廃水処理装置10は、特定化合物を含有
する廃水を処理する。ここで特定化合物とは、従来の活
性汚泥では分解できない有機化合物をいう。このような
特定化合物は、活性汚泥による処理において、分解率2
5%以下となる場合がある。この分解率は、特定化合物
の種類によっては、15%以下、さらには、10%以下
となる場合もある。本実施形態では、このような特定化
合物を対象とする。特定化合物の例としては、EDTA
(エチレンジアミン四酢酸)を初めとする難分解性キレ
ート剤や、トリハロメタンを初めとする有機塩素系化合
物、また、ノニルフェノール誘導体に体表される界面活
性剤などを挙げることができる。本実施形態は、とりわ
け難分解性キレート剤への適用が好ましい。EDTAや
トリハロメタン等は通常の活性汚泥では濃度によらず分
解率は10%以下と極めて小さい。ノニルフェノール系
界面活性剤の活性汚泥による分解率は低濃度では25%
以上の場合もあるが、500ppm以上の高濃度となる
と、分解率は25%以下となる。特定化合物の濃度や処
理における分解率は、特定化合物濃度を高速クロマトグ
ラフィー、ガスクロマトグラフィー等を初めとする種々
の分析方法で求めることができるが、COD測定によ
り、COD値を代用して求めることが簡便で好ましい。
本実施形態では、廃水処理装置10は、難生分解性キレ
ート(例えば、EDTA)を含有する工業用洗浄水、写
真関連の廃水、パルプ工業やメッキ工業の廃水を処理す
る形態について説明する。とりわけ、無電解メッキ廃水
の廃水処理への適用が好ましい。そこで、廃水処理装置
10は、特に、メッキ工業の廃水の一例として、無電解
メッキの廃水を処理する。また、本実施形態では、廃水
処理装置10は、微生物を用いた処理槽として、第1の
処理槽200と第2の処理槽300の2つの処理槽(更
に、調整槽100と汚泥槽400)を備える形態を説明
するが、廃水処理装置10は、3個以上の処理槽を備え
てもよい。
廃水処理装置10は、複数の処理槽を備える。特に、設
備コストや操作性等の観点から、廃水処理装置10は、
2個または3個の処理槽を備えることが好ましい。そこ
で、本実施形態では、第1の処理槽200および第2の
処理槽300を2個の処理槽として備えた形態を説明す
る。また、本実施形態では、上記2の処理槽に加えて、
調整槽100および汚泥槽400を備える形態を用いて
説明する。廃水処理装置10は、調整槽100と、第1
の処理槽200と、第2の処理槽300と、汚泥槽40
0とを備える。廃水処理装置10は、特定化合物を含有
する廃水を処理する。ここで特定化合物とは、従来の活
性汚泥では分解できない有機化合物をいう。このような
特定化合物は、活性汚泥による処理において、分解率2
5%以下となる場合がある。この分解率は、特定化合物
の種類によっては、15%以下、さらには、10%以下
となる場合もある。本実施形態では、このような特定化
合物を対象とする。特定化合物の例としては、EDTA
(エチレンジアミン四酢酸)を初めとする難分解性キレ
ート剤や、トリハロメタンを初めとする有機塩素系化合
物、また、ノニルフェノール誘導体に体表される界面活
性剤などを挙げることができる。本実施形態は、とりわ
け難分解性キレート剤への適用が好ましい。EDTAや
トリハロメタン等は通常の活性汚泥では濃度によらず分
解率は10%以下と極めて小さい。ノニルフェノール系
界面活性剤の活性汚泥による分解率は低濃度では25%
以上の場合もあるが、500ppm以上の高濃度となる
と、分解率は25%以下となる。特定化合物の濃度や処
理における分解率は、特定化合物濃度を高速クロマトグ
ラフィー、ガスクロマトグラフィー等を初めとする種々
の分析方法で求めることができるが、COD測定によ
り、COD値を代用して求めることが簡便で好ましい。
本実施形態では、廃水処理装置10は、難生分解性キレ
ート(例えば、EDTA)を含有する工業用洗浄水、写
真関連の廃水、パルプ工業やメッキ工業の廃水を処理す
る形態について説明する。とりわけ、無電解メッキ廃水
の廃水処理への適用が好ましい。そこで、廃水処理装置
10は、特に、メッキ工業の廃水の一例として、無電解
メッキの廃水を処理する。また、本実施形態では、廃水
処理装置10は、微生物を用いた処理槽として、第1の
処理槽200と第2の処理槽300の2つの処理槽(更
に、調整槽100と汚泥槽400)を備える形態を説明
するが、廃水処理装置10は、3個以上の処理槽を備え
てもよい。
【0012】調整槽100は、廃水を調整し、第1の処
理槽200に移す。例えば、調整槽100は、廃水の流
量を調整する。調整槽100は、第1の処理槽200が
含有する微生物に適するように、廃水を調整してもよ
い。すなわち、調整槽100は、廃水のpHや温度等を
調整してもよい。
理槽200に移す。例えば、調整槽100は、廃水の流
量を調整する。調整槽100は、第1の処理槽200が
含有する微生物に適するように、廃水を調整してもよ
い。すなわち、調整槽100は、廃水のpHや温度等を
調整してもよい。
【0013】第1の処理槽200および第2の処理槽3
00は、廃水の滞留時間を0.2日以上20日以下にす
る。より好ましくは、第1の処理槽200および第2の
処理槽300は、廃水の滞留時間を0.5日以上5日以
下にする。すなわち、第1の処理槽200および第2の
処理槽300は、0.5日以上5日以下の滞留時間を実
現する容量を有する。第1の処理槽200および第2の
処理槽300は、例えば、200立方メートル程度の容
積を有する。そして、第1の処理槽200および第2の
処理槽300は、廃水1立方メートル当たり乾燥重量で
10g以上50kg以下の微生物を含有する。より好ま
しくは、第1の処理槽200および第2の処理槽300
は、廃水1立方メートル当たり乾燥重量で20g以上5
000g以下の微生物を含有する。第1の処理槽200
および第2の処理槽300に含有する微生物は、特定化
合物を分解する。特定化合物の分解能を有する微生物と
しては、汚染物質に対して生分解能を有する限り、特に
限定されないが、芳香族炭化水素系化合物(例えば、フ
ェノール類)、有機溶剤(例えば、トルエン、トリクロ
ロエチレンなど)、有機塩素化合物(例えば、ダイオキ
シン、PCBなど)等を分解するPseudomonas属に属す
る細菌の他に、上記を含む各種有害物質の分解能を有す
ることが知られているMethylosinus、Methylomonas、Me
thylobacterium、Hethylocystis、Alcaligenes、Mycoba
cterium、Nitrosomonas、Xanthomonas、Spirillum、Vib
rio、Bacterium、Achromobacter、Acinetobacter、Flav
obacterium、Chromobacterium、Desulfovibrio、Desulf
otomaculum、Micrococcus、Sarcina、Bacillus、Strept
omyces、Nocardia、Corynebacterium、Pseudobacteriu
m、Arthrobacter、Brevibacterim、Saccharomyces、Lac
tobacillusの各属に属する微生物等を用いることができ
る。また、界面活性剤分解については、US42749
54記載のPseudomonas Fluorecence株を用いることが
できる。第1の処理槽200および第2の処理槽300
は、特に、難生分解性キレート剤を分解する微生物を含
有する。第1の処理槽200および第2の処理槽300
は、廃液中に微生物をそのまま添加されてもよい。本実
施形態では、第1の処理槽200および第2の処理槽3
00は、微生物を担体に固定化した状態で含有する。こ
こで、担体とは、微生物を固定化する媒体であり、例え
ば、活性炭粒子、炭素繊維、または高分子ゲル等であ
る。第1の処理槽200および第2の処理槽300は、
上記微生物そのものの代わりに、微生物中の分解酵素を
用いてもよい。
00は、廃水の滞留時間を0.2日以上20日以下にす
る。より好ましくは、第1の処理槽200および第2の
処理槽300は、廃水の滞留時間を0.5日以上5日以
下にする。すなわち、第1の処理槽200および第2の
処理槽300は、0.5日以上5日以下の滞留時間を実
現する容量を有する。第1の処理槽200および第2の
処理槽300は、例えば、200立方メートル程度の容
積を有する。そして、第1の処理槽200および第2の
処理槽300は、廃水1立方メートル当たり乾燥重量で
10g以上50kg以下の微生物を含有する。より好ま
しくは、第1の処理槽200および第2の処理槽300
は、廃水1立方メートル当たり乾燥重量で20g以上5
000g以下の微生物を含有する。第1の処理槽200
および第2の処理槽300に含有する微生物は、特定化
合物を分解する。特定化合物の分解能を有する微生物と
しては、汚染物質に対して生分解能を有する限り、特に
限定されないが、芳香族炭化水素系化合物(例えば、フ
ェノール類)、有機溶剤(例えば、トルエン、トリクロ
ロエチレンなど)、有機塩素化合物(例えば、ダイオキ
シン、PCBなど)等を分解するPseudomonas属に属す
る細菌の他に、上記を含む各種有害物質の分解能を有す
ることが知られているMethylosinus、Methylomonas、Me
thylobacterium、Hethylocystis、Alcaligenes、Mycoba
cterium、Nitrosomonas、Xanthomonas、Spirillum、Vib
rio、Bacterium、Achromobacter、Acinetobacter、Flav
obacterium、Chromobacterium、Desulfovibrio、Desulf
otomaculum、Micrococcus、Sarcina、Bacillus、Strept
omyces、Nocardia、Corynebacterium、Pseudobacteriu
m、Arthrobacter、Brevibacterim、Saccharomyces、Lac
tobacillusの各属に属する微生物等を用いることができ
る。また、界面活性剤分解については、US42749
54記載のPseudomonas Fluorecence株を用いることが
できる。第1の処理槽200および第2の処理槽300
は、特に、難生分解性キレート剤を分解する微生物を含
有する。第1の処理槽200および第2の処理槽300
は、廃液中に微生物をそのまま添加されてもよい。本実
施形態では、第1の処理槽200および第2の処理槽3
00は、微生物を担体に固定化した状態で含有する。こ
こで、担体とは、微生物を固定化する媒体であり、例え
ば、活性炭粒子、炭素繊維、または高分子ゲル等であ
る。第1の処理槽200および第2の処理槽300は、
上記微生物そのものの代わりに、微生物中の分解酵素を
用いてもよい。
【0014】また、第1の処理槽200が含有する微生
物は、第2の処理槽300が含有する微生物よりも、高
濃度の廃水に馴化させておく。例えば、第1の処理槽2
00は、特定化合物のCOD濃度が0.5g/l以上2
0g/l以下の廃水に馴化させた微生物を含有する。よ
り好ましくは、第1の処理槽200は、特定化合物のC
OD濃度が1.0g/l以上20g/l以下の廃水に馴
化させた微生物を含有する。更に好ましくは、第1の処
理槽200は、特定化合物のCOD濃度が1.5g/l
以上20g/l以下の廃水に馴化させた微生物を含有す
る。一方、第2の処理槽300は、特定化合物のCOD
濃度が0.3g/l以上14g/l以下の廃水に馴化さ
せた微生物を含有する。より好ましくは、第2の処理槽
300は、特定化合物のCOD濃度が0.3g/l以上
9g/l以下の廃水に馴化させた微生物を含有する。更
に好ましくは、第2の処理槽300は、特定化合物のC
OD濃度が0.3g/l以上4g/l以下の廃水に馴化
させた微生物を含有する。この場合、第1の処理槽20
0が含有する微生物は、第2の処理槽300が含有する
微生物と同種または異種のいずれであってもよい。本実
施形態では、第1の処理槽200が含有する微生物は、
特開平6−261771号公報に開示されたBacillus e
ditabidus-1を、ポリペプトン0.5%、酵母エキス
0.1%、Cu−EDTA0.1%、1/30Mリン酸
緩衝液500ml、pH6.0の培養液に37度で7日
間静置培養行うことにより順化させたものである。第2
の処理槽300が含有する微生物は、Bacillus editabi
dus-1を、ポリペプトン0.5%、酵母エキス0.1
%、Cu−EDTA0.01%、1/30Mリン酸緩衝
液500ml、pH6.0の培養液に37度で7日間静
置培養行うことにより順化させたものである。
物は、第2の処理槽300が含有する微生物よりも、高
濃度の廃水に馴化させておく。例えば、第1の処理槽2
00は、特定化合物のCOD濃度が0.5g/l以上2
0g/l以下の廃水に馴化させた微生物を含有する。よ
り好ましくは、第1の処理槽200は、特定化合物のC
OD濃度が1.0g/l以上20g/l以下の廃水に馴
化させた微生物を含有する。更に好ましくは、第1の処
理槽200は、特定化合物のCOD濃度が1.5g/l
以上20g/l以下の廃水に馴化させた微生物を含有す
る。一方、第2の処理槽300は、特定化合物のCOD
濃度が0.3g/l以上14g/l以下の廃水に馴化さ
せた微生物を含有する。より好ましくは、第2の処理槽
300は、特定化合物のCOD濃度が0.3g/l以上
9g/l以下の廃水に馴化させた微生物を含有する。更
に好ましくは、第2の処理槽300は、特定化合物のC
OD濃度が0.3g/l以上4g/l以下の廃水に馴化
させた微生物を含有する。この場合、第1の処理槽20
0が含有する微生物は、第2の処理槽300が含有する
微生物と同種または異種のいずれであってもよい。本実
施形態では、第1の処理槽200が含有する微生物は、
特開平6−261771号公報に開示されたBacillus e
ditabidus-1を、ポリペプトン0.5%、酵母エキス
0.1%、Cu−EDTA0.1%、1/30Mリン酸
緩衝液500ml、pH6.0の培養液に37度で7日
間静置培養行うことにより順化させたものである。第2
の処理槽300が含有する微生物は、Bacillus editabi
dus-1を、ポリペプトン0.5%、酵母エキス0.1
%、Cu−EDTA0.01%、1/30Mリン酸緩衝
液500ml、pH6.0の培養液に37度で7日間静
置培養行うことにより順化させたものである。
【0015】上記のように、異なる環境に馴化した微生
物は、それぞれに馴化した環境で活発に活動する。すな
わち、第1の処理槽200に、特定化合物のCOD濃度
が0.5g/l以上20g/l以下の廃水を流入させる
と、第1の処理槽200が含有する微生物は、特定化合
物のCOD濃度を1/5から4/5に低減させる。続い
て、第1の処理槽200における処理後の、特定化合物
のCOD濃度が0.1g/l以上16g/l以下の廃水
を、第2の処理槽300に流入させると、第2の処理槽
300は、特定化合物のCOD濃度を2/5以下に低減
させる。すなわち、第2の処理槽300は、第1の処理
槽200における処理に続いて、第1の処理槽200に
おける処理後の廃水を処理し、処理後の廃水に含まれる
特定化合物のCOD濃度を第1の処理槽200が処理す
る前の1/5以下に低減させる。
物は、それぞれに馴化した環境で活発に活動する。すな
わち、第1の処理槽200に、特定化合物のCOD濃度
が0.5g/l以上20g/l以下の廃水を流入させる
と、第1の処理槽200が含有する微生物は、特定化合
物のCOD濃度を1/5から4/5に低減させる。続い
て、第1の処理槽200における処理後の、特定化合物
のCOD濃度が0.1g/l以上16g/l以下の廃水
を、第2の処理槽300に流入させると、第2の処理槽
300は、特定化合物のCOD濃度を2/5以下に低減
させる。すなわち、第2の処理槽300は、第1の処理
槽200における処理に続いて、第1の処理槽200に
おける処理後の廃水を処理し、処理後の廃水に含まれる
特定化合物のCOD濃度を第1の処理槽200が処理す
る前の1/5以下に低減させる。
【0016】第1の処理槽200は、更に、添加部21
0と、pH調整部220と、撹拌部230と、フィルタ
240とを有する。添加部210は、微生物の分解能力
が低下した場合に、微生物の養分を第1の処理槽200
に添加する。添加部210が添加する養分は、微生物の
生育に適当な炭素源、窒素源、または、有機栄養源無機
塩を含む。添加部210は、例えば、有機栄養源とし
て、ポリペプトン、酵母エキス、肉エキス、糖蜜等を添
加し、無機栄養源として、各種リン酸塩、マグネシウム
塩等を添加する。添加部210は、0.001wt%/
容量以上5wt%/容量以下の有機栄養源と、当該有機
栄養源の0.1wt%以上1wt%以下の無機栄養源と
を添加する。より好ましくは、添加部210は、0.0
1wt%/容量以上1wt%/容量以下の有機栄養源
と、当該有機栄養源の0.1wt%以上1wt%以下の
無機栄養源とを添加する。また、添加部210は、微生
物そのものや、微生物中の分解酵素を添加してもよい。
例えば、添加部210は、廃水1立方メートル当たり乾
燥重量で10g以上50kg以下の微生物を添加する。
より好ましくは、添加部210は、廃水1立方メートル
当たり乾燥重量で20g以上5000g以下の微生物を
添加する。
0と、pH調整部220と、撹拌部230と、フィルタ
240とを有する。添加部210は、微生物の分解能力
が低下した場合に、微生物の養分を第1の処理槽200
に添加する。添加部210が添加する養分は、微生物の
生育に適当な炭素源、窒素源、または、有機栄養源無機
塩を含む。添加部210は、例えば、有機栄養源とし
て、ポリペプトン、酵母エキス、肉エキス、糖蜜等を添
加し、無機栄養源として、各種リン酸塩、マグネシウム
塩等を添加する。添加部210は、0.001wt%/
容量以上5wt%/容量以下の有機栄養源と、当該有機
栄養源の0.1wt%以上1wt%以下の無機栄養源と
を添加する。より好ましくは、添加部210は、0.0
1wt%/容量以上1wt%/容量以下の有機栄養源
と、当該有機栄養源の0.1wt%以上1wt%以下の
無機栄養源とを添加する。また、添加部210は、微生
物そのものや、微生物中の分解酵素を添加してもよい。
例えば、添加部210は、廃水1立方メートル当たり乾
燥重量で10g以上50kg以下の微生物を添加する。
より好ましくは、添加部210は、廃水1立方メートル
当たり乾燥重量で20g以上5000g以下の微生物を
添加する。
【0017】pH調整部220は、第1の処理槽200
内の廃水のpHを測定し、予め設定されたpH値になる
ように、pH調整液を第1の処理槽200に注入する。
例えば、pH調整部220は、第1の処理槽200内の
廃水のpHが5.0以上8.5以下になるように調整す
る。より好ましくは、pH調整部220は、第1の処理
槽200内の廃水のpHが5.5以上8.0以下になる
ように調整する。
内の廃水のpHを測定し、予め設定されたpH値になる
ように、pH調整液を第1の処理槽200に注入する。
例えば、pH調整部220は、第1の処理槽200内の
廃水のpHが5.0以上8.5以下になるように調整す
る。より好ましくは、pH調整部220は、第1の処理
槽200内の廃水のpHが5.5以上8.0以下になる
ように調整する。
【0018】撹拌部230は、第1の処理槽200内の
廃水を撹拌する。撹拌部230は、機械式の装置によ
り、廃水を撹拌してもよい。本実施形態では、撹拌部2
30は、曝気することにより、廃水を撹拌する。
廃水を撹拌する。撹拌部230は、機械式の装置によ
り、廃水を撹拌してもよい。本実施形態では、撹拌部2
30は、曝気することにより、廃水を撹拌する。
【0019】フィルタ240は、第1の処理槽200内
の微生物を固定化した担体および廃水から、廃水を分離
する。フィルタ240が分離した廃水は、第2の処理槽
300に送られる。
の微生物を固定化した担体および廃水から、廃水を分離
する。フィルタ240が分離した廃水は、第2の処理槽
300に送られる。
【0020】第2の処理槽300も、上記第1の処理槽
200と同様の、添加部310と、pH調整部320
と、撹拌部330と、フィルタ340とを有する。これ
らの部材の機能および動作は、上記第1の処理槽200
が有する部材とほぼ同様であるから説明を省略する。
200と同様の、添加部310と、pH調整部320
と、撹拌部330と、フィルタ340とを有する。これ
らの部材の機能および動作は、上記第1の処理槽200
が有する部材とほぼ同様であるから説明を省略する。
【0021】汚泥槽400は、第2の処理槽300から
の廃水に含まれる汚泥を蓄え、当該廃水の上澄みを、外
部に排水する。更に、汚泥槽400は、第1の処理槽2
00および第2の処理槽300における分解処理を補完
してもよい。すなわち、汚泥槽400は、第1の処理槽
200および第2の処理槽300で処理できなかった有
機物や無機物を分解除去してもよい。
の廃水に含まれる汚泥を蓄え、当該廃水の上澄みを、外
部に排水する。更に、汚泥槽400は、第1の処理槽2
00および第2の処理槽300における分解処理を補完
してもよい。すなわち、汚泥槽400は、第1の処理槽
200および第2の処理槽300で処理できなかった有
機物や無機物を分解除去してもよい。
【0022】また、汚泥槽400は、調整部420と、
曝気部430と、排水ポンプ450とを有する。調整部
420は、廃水を中和する中和剤や、汚泥槽400内の
微生物の栄養剤等を汚泥槽400に注入する。曝気部4
30は、曝気する。排水ポンプ450は、汚泥槽400
内の廃水の上澄みを外部に排水する。排水ポンプ450
は、排水検査部を有してもよい。排水検査部は、排水ポ
ンプ450が排水する液体の含有物の量を検査する。
曝気部430と、排水ポンプ450とを有する。調整部
420は、廃水を中和する中和剤や、汚泥槽400内の
微生物の栄養剤等を汚泥槽400に注入する。曝気部4
30は、曝気する。排水ポンプ450は、汚泥槽400
内の廃水の上澄みを外部に排水する。排水ポンプ450
は、排水検査部を有してもよい。排水検査部は、排水ポ
ンプ450が排水する液体の含有物の量を検査する。
【0023】廃水処理装置10は、更に、第1のCOD
測定部110と、第2のCOD測定部250と、第3の
COD測定部350とを備える。第1のCOD測定部1
10、第2のCOD測定部250、および第3のCOD
測定部350は、廃水のCOD濃度を測定する。第1の
COD測定部110は、調整槽100から第1の処理槽
200に流入する廃水のCOD濃度を測定する。また、
第2のCOD測定部250は、第1の処理槽200から
第2の処理槽300に流入する廃水のCOD濃度を測定
する。同様に、第3のCOD測定部350は、第2の処
理槽300から汚泥槽400に流入する廃水のCOD濃
度を測定する。第1のCOD測定部110、第2のCO
D測定部250、および第3のCOD測定部350は、
廃水の流量を制御してもよい。すなわち、第1のCOD
測定部110、第2のCOD測定部250、および第3
のCOD測定部350は、測定したCOD濃度に応じ
て、廃水の流量を制御してもよい。例えば、第1のCO
D測定部110は、廃水のCOD濃度が0.5g/l以
上20g/l以下になるように、廃水の流量を制御して
もよい。また、第2のCOD測定部250は、廃水のC
OD濃度が0.1g/l以上16g/l以下になるよう
に、廃水の流量を制御してもよい。同様に、第3のCO
D測定部350は、COD除去率が80%になるよう
に、廃水の流量を制御してもよい。
測定部110と、第2のCOD測定部250と、第3の
COD測定部350とを備える。第1のCOD測定部1
10、第2のCOD測定部250、および第3のCOD
測定部350は、廃水のCOD濃度を測定する。第1の
COD測定部110は、調整槽100から第1の処理槽
200に流入する廃水のCOD濃度を測定する。また、
第2のCOD測定部250は、第1の処理槽200から
第2の処理槽300に流入する廃水のCOD濃度を測定
する。同様に、第3のCOD測定部350は、第2の処
理槽300から汚泥槽400に流入する廃水のCOD濃
度を測定する。第1のCOD測定部110、第2のCO
D測定部250、および第3のCOD測定部350は、
廃水の流量を制御してもよい。すなわち、第1のCOD
測定部110、第2のCOD測定部250、および第3
のCOD測定部350は、測定したCOD濃度に応じ
て、廃水の流量を制御してもよい。例えば、第1のCO
D測定部110は、廃水のCOD濃度が0.5g/l以
上20g/l以下になるように、廃水の流量を制御して
もよい。また、第2のCOD測定部250は、廃水のC
OD濃度が0.1g/l以上16g/l以下になるよう
に、廃水の流量を制御してもよい。同様に、第3のCO
D測定部350は、COD除去率が80%になるよう
に、廃水の流量を制御してもよい。
【0024】次に、廃水処理装置10が無電解メッキ廃
液を処理する例を説明する。本例の無電解メッキ廃液
は、EDTA2Na約1000ppm、硫酸銅約300
ppm、ホルマリン(37%)約100ppm、硫酸ナ
トリウム約500ppm、炭酸ナトリウム約90pp
m、ギ酸ナトリウム約140ppmを含む。この場合の
廃液のCOD濃度は、約2000ppmであり、EDT
AのCOD濃度は、約1200ppmであった。第1の
処理槽200および第2の処理槽300では、0.1%
Cu−EDTA培地で馴化した菌(乾燥重量で400m
g)および0.01%Cu−EDTA培地で馴化した菌
(乾燥重量で400mg)をそれぞれ高分子ゲルで固定
化させて用いた。調整槽100は、上記無電解メッキ廃
液を25ml/時間の流量で、第1の処理槽200に流
入させた。第1の処理槽200は、流入してきた無電解
メッキ廃液を処理し、処理後の無電解メッキ廃液を第2
の処理槽300に流入させた。第1の処理槽200が処
理した後の無電解メッキ廃液のCOD濃度は、殆どがE
DTAに起因しており、その値は580ppmであっ
た。これは、処理前の無電解メッキ廃液に含まれるED
TAのCOD濃度(約1200ppm)の1/5から4
/5になっている。第2の処理槽300は、第1の処理
槽200から流入してきた無電解メッキ廃液を処理し、
汚泥槽400に流入させた。汚泥槽400は、第2の処
理槽300から流入してきた無電解メッキ廃液を中和
し、排出した。以上の処理を、同一の第1の処理槽20
0および第2の処理槽300を用いて60日間連続して
行った場合、排出した無電解メッキ廃液のCOD濃度
は、約100ppm(15日後)、約96ppm(30
日後)、約94ppm(45日後)、約92ppm(6
0日後)であった。これら排出液のCOD濃度は、いず
れも、最初に注入した無電解メッキ廃液に含まれるED
TAのCOD濃度(約1200ppm)の1/5以下と
なっており、目標を達成した。本実施形態では、Bacill
us editabidus-1を菌株として用いたが、特開平6−3
35384号公報に開示されたPseudomonas editabidus
-1を菌株として用いても同様に目標を達成できた。本実
施形態では、第1の処理槽200および第2の処理槽3
00は、共に、Bacillus editabidus-1、または、Pseud
omonas editabidus-1を用いた。しかしながら、第1の
処理槽200は、微生物として、特開平8−28977
8号公報に開示されたMesophilobacter editabidus、Ba
cillus editabidus-M1、Bacillus editabidus-M2等の海
洋性細菌を用いるのが好ましい。この場合、第1の処理
槽200が含有する海洋性細菌は、食塩濃度が高い環境
下でも生存できるため、EDTAのナトリウム塩やマグ
ネシウム塩を分解することができる。
液を処理する例を説明する。本例の無電解メッキ廃液
は、EDTA2Na約1000ppm、硫酸銅約300
ppm、ホルマリン(37%)約100ppm、硫酸ナ
トリウム約500ppm、炭酸ナトリウム約90pp
m、ギ酸ナトリウム約140ppmを含む。この場合の
廃液のCOD濃度は、約2000ppmであり、EDT
AのCOD濃度は、約1200ppmであった。第1の
処理槽200および第2の処理槽300では、0.1%
Cu−EDTA培地で馴化した菌(乾燥重量で400m
g)および0.01%Cu−EDTA培地で馴化した菌
(乾燥重量で400mg)をそれぞれ高分子ゲルで固定
化させて用いた。調整槽100は、上記無電解メッキ廃
液を25ml/時間の流量で、第1の処理槽200に流
入させた。第1の処理槽200は、流入してきた無電解
メッキ廃液を処理し、処理後の無電解メッキ廃液を第2
の処理槽300に流入させた。第1の処理槽200が処
理した後の無電解メッキ廃液のCOD濃度は、殆どがE
DTAに起因しており、その値は580ppmであっ
た。これは、処理前の無電解メッキ廃液に含まれるED
TAのCOD濃度(約1200ppm)の1/5から4
/5になっている。第2の処理槽300は、第1の処理
槽200から流入してきた無電解メッキ廃液を処理し、
汚泥槽400に流入させた。汚泥槽400は、第2の処
理槽300から流入してきた無電解メッキ廃液を中和
し、排出した。以上の処理を、同一の第1の処理槽20
0および第2の処理槽300を用いて60日間連続して
行った場合、排出した無電解メッキ廃液のCOD濃度
は、約100ppm(15日後)、約96ppm(30
日後)、約94ppm(45日後)、約92ppm(6
0日後)であった。これら排出液のCOD濃度は、いず
れも、最初に注入した無電解メッキ廃液に含まれるED
TAのCOD濃度(約1200ppm)の1/5以下と
なっており、目標を達成した。本実施形態では、Bacill
us editabidus-1を菌株として用いたが、特開平6−3
35384号公報に開示されたPseudomonas editabidus
-1を菌株として用いても同様に目標を達成できた。本実
施形態では、第1の処理槽200および第2の処理槽3
00は、共に、Bacillus editabidus-1、または、Pseud
omonas editabidus-1を用いた。しかしながら、第1の
処理槽200は、微生物として、特開平8−28977
8号公報に開示されたMesophilobacter editabidus、Ba
cillus editabidus-M1、Bacillus editabidus-M2等の海
洋性細菌を用いるのが好ましい。この場合、第1の処理
槽200が含有する海洋性細菌は、食塩濃度が高い環境
下でも生存できるため、EDTAのナトリウム塩やマグ
ネシウム塩を分解することができる。
【0025】以上説明したように、本実施形態の廃水処
理装置10を用いることにより、効率よく廃水を処理す
ることができる。すなわち、第1の処理槽200が、特
定化合物のCOD濃度が高い段階の廃水を、特定化合物
のCOD濃度の高い環境に馴化した微生物を用いて処理
し、当該処理の後に廃水に含まれる特定化合物のCOD
濃度が所定の濃度以下になった段階で、第2の処理槽3
00が、第1の処理槽200の処理後の特定化合物の濃
度に馴化した微生物を用いて、第1の処理槽200の処
理後の廃水を処理することにより、効率よく短期間で廃
水を処理することができる。
理装置10を用いることにより、効率よく廃水を処理す
ることができる。すなわち、第1の処理槽200が、特
定化合物のCOD濃度が高い段階の廃水を、特定化合物
のCOD濃度の高い環境に馴化した微生物を用いて処理
し、当該処理の後に廃水に含まれる特定化合物のCOD
濃度が所定の濃度以下になった段階で、第2の処理槽3
00が、第1の処理槽200の処理後の特定化合物の濃
度に馴化した微生物を用いて、第1の処理槽200の処
理後の廃水を処理することにより、効率よく短期間で廃
水を処理することができる。
【0026】以上、本発明を実施形態を用いて説明した
が、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲に
は限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改
良を加えることができる。そのような変更または改良を
加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、
特許請求の範囲の記載から明らかである。
が、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲に
は限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改
良を加えることができる。そのような変更または改良を
加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、
特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0027】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明に
よれば廃水のCOD濃度を効率よく低減させることがで
きる。
よれば廃水のCOD濃度を効率よく低減させることがで
きる。
【図1】廃水処理装置10の概略図である。
10 廃水処理装置
100 調整槽
110 第1のCOD測定部
200 第1の処理槽
210 添加部
220 pH調整部
230 撹拌部
250 第2のCOD測定部
300 第2の処理槽
310 添加部
320 pH調整部
330 撹拌部
350 第3のCOD測定部
400 汚泥槽
420 調整部
430 曝気部
450 廃水ポンプ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4D003 AA14 AB02 BA03 EA14 EA25
EA30 FA02 FA06
4D028 AB00 BB02 BC14 BC19 CA01
CC02 CD01
Claims (2)
- 【請求項1】 特定化合物が分解可能な微生物を有す
る、直列に配置した2以上の処理槽を用いて、当該特定
化合物のCOD濃度が0.5g/l以上20g/l以下
の廃水を処理し、最終的に当該特定化合物のCOD濃度
を1/5以下に低減することを特徴とする廃水処理方
法。 - 【請求項2】 直列に配置した2以上の処理槽を備え、
前記2以上の処理槽において、特定化合物が分解可能な
微生物を用いて、当該特定化合物のCOD濃度が0.5
g/l以上20g/l以下の廃水を処理し、最終的に当
該特定化合物のCOD濃度を1/5以下に低減すること
を特徴とする廃水処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002061021A JP2003251388A (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 廃水処理方法および廃水処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002061021A JP2003251388A (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 廃水処理方法および廃水処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003251388A true JP2003251388A (ja) | 2003-09-09 |
Family
ID=28670160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002061021A Pending JP2003251388A (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 廃水処理方法および廃水処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003251388A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007160229A (ja) * | 2005-12-14 | 2007-06-28 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | エチレングリコールを含有する排水を処理する方法及びその装置 |
JP2009061410A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-03-26 | Taiyo Kogyo Co Ltd | 排水処理装置及びそれを用いた排水処理方法 |
-
2002
- 2002-03-06 JP JP2002061021A patent/JP2003251388A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007160229A (ja) * | 2005-12-14 | 2007-06-28 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | エチレングリコールを含有する排水を処理する方法及びその装置 |
JP2009061410A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-03-26 | Taiyo Kogyo Co Ltd | 排水処理装置及びそれを用いた排水処理方法 |
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