JP2003250771A - 血圧測定装置および血圧値への換算方法 - Google Patents

血圧測定装置および血圧値への換算方法

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JP2003250771A
JP2003250771A JP2002056887A JP2002056887A JP2003250771A JP 2003250771 A JP2003250771 A JP 2003250771A JP 2002056887 A JP2002056887 A JP 2002056887A JP 2002056887 A JP2002056887 A JP 2002056887A JP 2003250771 A JP2003250771 A JP 2003250771A
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Rintarou Nishina
▲りん▼太郎 仁科
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SOSEI DENSHI KK
Sousei Electronics Corp
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SOSEI DENSHI KK
Sousei Electronics Corp
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  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、非侵襲センサ法により得られ
た信号を血圧量に換算することである。 【解決手段】 血圧測定装置50は、人体52の取付部
位に設けられ血圧の脈動を検知して検知信号を出力する
検知センサ54と、検知信号を取得する信号取得部56
と、取得した検知信号を表示する表示装置10とを備え
る。さらに、人体52に対する検知センサ54の取付部
位の高さを所定量Δh変化させたとき、その前後の検知
信号の変化と高さの変化Δhとに基づいて検知信号を血
圧に関する量に換算する換算部58と、換算された血圧
に関する量を出力する出力部60を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血圧測定装置およ
び血圧値への換算方法に関する。
【0002】
【従来の技術】人体の血圧を測定する方法としては、腕
にマンシェットを取付け、圧力を加えてその部位の拍動
を止めた後、徐々に圧力を下げ、再び拍動が始まる状況
を観察して収縮期と拡張期の血圧を求めるいわゆるマン
シェット法が知られている。また、体内に小型の圧力セ
ンサを挿入し、直接血圧を圧力値として得る侵襲法があ
る。しかしマンシェット法は操作が煩雑であり、侵襲法
は人体への損傷を伴い簡便に用いることができない。そ
こで、人体の体表面、例えば手首の拍動部にセンサを取
付け、拍動の音、振動等の変化を検知して血圧を測定す
る非侵襲センサ法が研究されている。図6の上段に非侵
襲センサ法により得られた信号の脈動波形の例を縦軸に
電圧、横軸に時間を取って示し、下段に並行して侵襲法
により得た血圧脈動波形を縦軸に圧力、横軸に時間を取
って示す。図6の上段のデータは、手首の拍動部に、発
光素子と受光素子を対にした小型センサを取付け、発光
素子から血管に向けて光を入射し、反射光を受光素子で
受けて信号処理して得られたものである。この2つのデ
ータを比較すると、波形が良く対応しており、非侵襲セ
ンサ法により血圧の脈動が検知できることが理解でき
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、非侵襲センサ
法は、血圧の脈動に対応した信号を得ることができて
も、信号波形は、血圧を直接観察して得られたものでな
く、血管の拍動を血管からセンサまでの人体組織を通し
てセンサで検知しているため、その信号波形を血圧波形
に換算することが困難であった。すなわち、人体組織の
信号伝播が個人により異なり、またセンサの機械電気変
換性能がセンサの種類または個々のセンサにより異な
り、さらにセンサと体表面とのインタフェイスでの信号
伝播が関係し、これらの総合としての変換係数を求める
ことが困難であった。拍動をシミュレートして測定系の
較正を行うにしても、人体組織のシミュレートが困難
で、またセンサの捕らえる現象は単純な圧力や変位量で
ないことが多く、単に圧力、変位を変化させてセンサの
較正を行うといったことができない。
【0004】本発明の目的は、かかる従来技術の課題を
解決し、簡単な構成で、非侵襲センサ法により得られた
信号を血圧量に換算して出力する血圧測定装置および血
圧値への換算方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】1.本発明の基本概念 本発明の基本概念は、人体の血圧が体の部位により異な
ること、例えば人が直立したとき、心臓の高さを基準と
すると、顔における血圧は低く、足の血圧は高いことに
着目し、その原理を非侵襲センサ法の信号の血圧量への
換算に用いることにある。すなわち、人体各部位の血圧
は心臓の拡張と収縮による圧力変動のほかに、重力の静
水圧の影響を受ける。いま水銀の比質量を13.6と
し、標準の重力状態で考えると、心臓より40cm高い
位置の頭部においては、400mm/13.6=30m
mHgだけ心臓における血圧値より低い血圧値を示し、
逆に心臓より40cm低い部位では約30mmHgだけ
心臓における血圧値より高い血圧値を示す。
【0006】したがって、例えば手首にセンサを取付
け、その信号波形を観察するとき、手首を上げてセンサ
の取付部位を136mm高くすると、そのときの信号波
形は血圧を10mmHg下げたときの信号波形に相当す
ることになる。逆に手首を下げてセンサの取付け部位を
136mm低くすると、そのときの信号波形は血圧を1
0mmHg上げたときの信号波形に相当する。このよう
に、人体に対するセンサの取付部位の高さを変化させ、
そのときの信号波形の変化を読めば、信号波形と血圧量
との関係を容易に得ることができる。
【0007】例えば図1は、センサの信号波形の変化か
ら、最高血圧と最低血圧の差の血圧差分を求める原理を
説明する図である。図1(a)は、表示装置10上に、
横軸を時間、縦軸を電圧として、非侵襲法のセンサから
の信号波形12,14を表示した図である。いま、手首
に適当な非侵襲法のセンサを取付け、基準の位置で信号
波形を得、その信号波形12をメモリして表示画面に常
に出しておき、つぎに手首を下に下げてゆくと、信号波
形14は変化し、血圧の上昇に対応して出力値が大きく
なる。そこで、先ほどの基準位置における信号波形12
の山の部分の最大値に、今回の信号波形14の谷の部分
の最小値が一致するまで手首を下げる。一致したときの
取付部位の高さを先ほどの基準位置をゼロとして測定す
る。
【0008】図1(b)は、その様子を縦軸に電圧、横
軸に取付部位の高さをとって示したものである。今信号
波形とは時間の関数で変化する状態を2次元で表示する
波形そのものをいい、検知信号とは、信号波形をも含め
る広い概念で検知された信号をいうものとする。取付部
位の高さが0(基準の位置)のときにおける検知信号2
2の最大値をVH(0)、最小値をVL(0)とし、取
付部位の高さが−Δhのときにおける検知信号24の最
大値をVH(1)、最小値をVL(1)とし、VH
(0)=VL(1)とする。このとき、2つの検知信号
の相互間で、その谷の部分の最小値は、VL(1)−V
L(0)変化し、その量は−Δhに対応する圧力値に相
当する。そして、いまVH(0)=VL(1)としたの
で、この値は基準の位置における検知信号22の最大値
と最小値の差、VH(0)−VL(0)に等しくなる。
この値は、検知信号22の最大血圧に対応する信号と最
低血圧に対応する信号との信号差分である。例えば、−
Δhが612mmとすれば、圧力に直して45mmHg
となり、最大血圧と最低血圧との差の血圧差分は45m
mHgであることが分かる。
【0009】すなわち、取付部位の高さが0(基準の位
置)のときにおける検知信号の最大値と最小値を取得
し、人体に対し取付部位の高さを変化させると検知信号
が変化するが、変化した後の検知信号の最小値が基準位
置のときの検知信号の最大値になるまで取付部位の高さ
を下げ、そのときの取付部位の高さの変化量を検出すれ
ば、最大血圧と最低血圧との差の血圧差分を求めること
ができる。あるいは、取付部位を上げていって、変化後
の検知信号の最大値が基準位置のときの検知信号の最小
値と一致する高さの変化量を検出してもよい。
【0010】また、高さの変化量と検知信号の変化量の
関係を線形近似することで、検知信号の一方の最大値ま
たは最小値と、他方の最小値または最大値との一致でな
くても、中間的な変化量を用いて、最大血圧と最低血圧
との差の血圧差分を求めることができる。このようにし
て、センサの信号波形の変化から、血圧の指標として重
視される最大血圧と最低血圧との差の血圧差分を求める
ことができる。
【0011】図1の例では、2つの高さ間の変化であっ
たが、その他複数の高さの変化でもよい。さらに高さを
連続的に変化させ、高さの連続的変化とそれに対応する
センサの信号波形の連続的変化との対応関係に基づき、
広範囲にわたりセンサの信号波形の電圧値を、相対的な
圧力値に換算することができる。図2(a),(b)に
その様子を示す。すなわち、この場合、センサの取付部
位の高さを基準の高さの位置から上下方向に連続して変
化させ、そのときの信号波形12,14,16等を記憶
して表示装置10に表示したものが図2(a)である。
また、これに対応して、高さを変化させたときの各検知
信号の最大値VHと最小値VLの変化を、横軸に高さ、
縦軸に電圧を取ってプロットしたものが図2(b)であ
る。このように、高さの連続的変化とそれに対応するセ
ンサの信号波形の連続的変化との対応関係を用いること
で、信号波形の各電圧値を相対的な高さ、すなわち相対
的な血圧値に換算できる。
【0012】図3は、上記の原理をさらに進め、センサ
の信号波形を血圧の脈動波形に換算する手順を示した図
である。図2で説明した方法で、信号波形の各電圧値を
相対的な血圧値に換算するテーブル30を予め作成して
おく。そして、センサの信号波形12を記憶し表示装置
10に表示し、電圧値を血圧値に換算するテーブル30
を用い、信号波形12を血圧の脈動波形32に換算し、
表示装置40に出力する。
【0013】また、信号波形または検知信号から血圧値
の絶対値に換算するには、例えばセンサの取付部位周辺
を加圧し、拍動を止め、そのときの信号波形または検知
信号のレベルを取得する。そのレベルを血圧値=0とみ
なすことで、血圧差分への換算のみならず、血圧値の絶
対値に換算できる。
【0014】2.課題解決手段 本発明に係る血圧測定装置は、被検体の取付部位に設け
られ、血圧の脈動を検知し、最大血圧に対応する信号と
最低血圧に対応する信号とを含む検知信号を出力する検
知センサと、前記検知信号を取得する信号取得手段と、
前記被検体に対する前記取付部位の重力方向の高さを所
定量変化させ、その前後における前記検知信号の変化量
と前記高さの変化量とに基づいて、前記最大血圧に対応
する信号と最低血圧に対応する信号との信号差分を、最
大血圧と最低血圧との差の血圧差分に換算する換算手段
と、を備え、換算された血圧差分を出力することを特徴
とする。
【0015】この構成により、被検体の取付部位に設け
られた検知センサを、被検体に対する高さを所定量変化
させ、その前後における検知信号の変化量と高さの変化
量とに基づいて、血圧の指標として重視される最大血圧
と最低血圧との差の血圧差分を得ることができる。
【0016】被検体に対する高さを所定量変化させるに
は、検知センサを取付部位に固定したまま、その取付部
位を被検体に対し上下するほか、検知センサをある取付
部位に固定しそこで検知信号を取得し記憶した後、検知
センサを一旦取り外し、高さの異なる他の取付部位に固
定することもできる。
【0017】高さの所定量を定めるには、高さの変化を
計測するほか、所定高さの台を用いてもよく、検知セン
サからの信号線に所定量離れた複数の高さマーカーを設
け、取付部位の高さ変化を高さマーカーで検出してもよ
い。
【0018】最大血圧に対応する信号と最低血圧に対応
する信号との信号差分を、最大血圧と最低血圧との差の
血圧差分に換算して得られた換算値あるいは換算係数
は、同一被検体に対する同一条件の以後の測定において
は同じ値を用いてもよい。例えば記憶装置にその換算値
または換算係数を記憶し、以後の測定の時はあらためて
換算のための手順を行うことなく、その換算値または換
算係数を読み出して用いることができる。
【0019】また、本発明に係る血圧測定装置は、被検
体に対し、重力方向の高さを変化させた複数の取付部位
にそれぞれ設けられ、血圧の脈動を検知し、最大血圧に
対応する信号と最低血圧に対応する信号とを含む検知信
号をそれぞれ出力する複数の検知センサと、前記複数の
検知センサからの検知信号を取得する信号取得手段と、
前記複数の検知センサからの検知信号の相互間の変化量
と、その検知信号に対応する検知センサの取付部位の高
さの相互間の変化量とに基づいて、前記最大血圧に対応
する信号と最低血圧に対応する信号との信号差分を、最
大血圧と最低血圧との差の血圧差分に換算する換算手段
と、を備え、換算された血圧差分を出力することを特徴
とする。
【0020】この構成により、取付部位の高さの異なる
複数の検知センサからの信号を同時に取得し、その検知
信号の相互間の変化量と、取付部位の高さの差から、血
圧の指標として重視される最大血圧と最低血圧との差の
血圧差分を得ることができる。例えば、右手の手首の拍
動部分に主検知センサを取付け、左手の手首の拍動部分
に副検知センサを取付ける。取付部位は相互に対称的な
位置がよい。そして右手は血圧測定の標準的な高さ、す
なわち心臓と同じ高さのままとし、左手の検知センサの
取付部位を所定量変化させる。したがって、主検知セン
サの信号波形を連続して表示でき、その信号波形を基準
として高さを変化させた副検知センサの信号波形を同時
に表示でき、血圧差分への換算が迅速に行うことができ
る。副検知センサは、血圧差分への換算のみに用いて換
算が終了したのちは取付部位から取り外してもよい。
【0021】また、本発明に係る血圧測定装置は、被検
体の取付部位に設けられ、血圧の脈動を検知し、血圧の
脈動に対応する信号波形を出力する検知センサと、前記
信号波形を取得する信号取得手段と、前記被検体に対す
る前記取付部位の重力方向の高さを所定量変化させ、そ
の前後における前記信号波形の変化量と前記高さの変化
量とに基づいて、前記信号波形を、圧力値で表示される
血圧脈動波形に換算する換算手段と、を備え、換算され
た血圧脈動波形を出力することを特徴とする。
【0022】この構成により、被検体の取付部位に設け
られた検知センサを、被検体に対する高さを所定量変化
させ、その前後における信号波形の変化量と高さの変化
量とに基づいて、例えば電圧値で表示される信号波形を
圧力値で表示される血圧脈動波形に換算できる。換算さ
れる信号波形は電圧値に限らず、光量値、音量値、振動
エネルギ値等でもよい。
【0023】また、被検体に対する高さの所定量の変化
は、2つの高さ間の変化のほか、複数の高さの変化でも
よい。さらに高さを連続的に変化させ、高さの連続的変
化とそれに対応するセンサの信号波形の連続的変化との
対応関係に基づき、広範囲にわたりセンサの信号波形
を、相対的な圧力値で表示される血圧脈動波形に換算す
ることができる。
【0024】望ましくは、前記検知センサは、被検体に
対し光を入射する発光素子と、被検体からの反射光を受
光する受光素子とを備える。望ましくは、前記検知セン
サは、被検体に対し振動を発信する振動発信素子と、被
検体からの前記振動の反射波を受信する振動受信素子と
を備える。
【0025】また、本発明に係る血圧値への換算方法
は、血圧の脈動を検知し、最大血圧に対応する信号と最
低血圧に対応する信号とを含む検知信号を出力する検知
センサを被検体の表面の取付部位に取付け、前記検知信
号を取得し、前記被検体に対する前記取付部位の重力方
向の高さを所定量変化させた状態で前記検知信号をさら
に取得し、前記高さの変化量と、前記検知信号の変化量
とに基づいて、前記最大血圧に対する信号と最低血圧に
対応する信号との信号差分を、最大血圧と最低血圧との
差の血圧差分に換算することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて、本発明に係る
実施の形態を詳細に説明する。図1から図3において示
した要素と共通の要素には同一の符号を付し説明を省略
する。図4は、血圧測定装置50において、検知センサ
54を人体52に取付け、人体52に対する高さを所定
量Δh変化させ、そのときの信号波形12,14の変化
に基づいて、検知信号を血圧に関する量に換算する様子
を示した図である。血圧測定装置50は、人体の取付部
位に取付けられ血圧の脈動を検知して検知信号を出力す
る検知センサ54と、検知信号を取得する信号取得部5
6と、取得した検知信号を表示する表示装置10と、検
知信号を血圧に関する量に換算する換算部58と、換算
された血圧に関する量を出力する出力部60を備える。
【0027】検知センサは、例えば手首の拍動部分に取
付け、体内で拍動する血管に向けて光を入射する発光素
子と、拍動する血管からの反射光を受光する受光素子と
を備える光センサ型を用いることができる。また、検知
センサは、例えば手首の拍動部分に取付け、体内で拍動
する血管に向けて振動を発信する振動発信素子と、拍動
する血管からの振動の反射波を受信する振動受信素子と
を備える振動検出センサ型を用いることができる。振動
発信素子および振動受信素子には圧電素子を用いること
ができる。
【0028】人体52に対する高さを所定量Δh変化さ
せるには、図4に示すように、検知センサ54を取付部
位に固定したまま、その取付部位を人体に対し上下する
ほか、検知センサをある取付部位に固定しそこで検知信
号を取得し記憶した後、検知センサを一旦取り外し、高
さの異なる他の取付部位に固定することもできる。
【0029】高さの所定量Δhを定めるには、高さの変
化を計測するほか、所定高さの台を用いてもよく、検知
センサからの信号線に所定量離れた複数の高さマーカー
を設け、取付部位の高さ変化を高さマーカーで検出して
もよい。所定高さの台は、血圧測定装置の筐体を用いる
こともできる。
【0030】信号取得部56は、信号増幅器等の微小信
号処理回路のほか、以下に述べる理由から、検知信号を
記憶する記憶装置を備えることが望ましい。記憶装置は
信号取得部56に内蔵してもよく、独立して設けてもよ
い。
【0031】すなわち、血圧の脈動波形は、拍動数の逆
数の周期を持つ。例えば1分間60拍とすると1秒ごと
の周期で脈動波形が繰り返す。検知センサの取付け状態
および取付部位を含めた人体の静止状態は拍動周期より
やや長い周期で変動することがあり、その影響で信号波
形は拍動周期よりやや長い周期、例えば数秒の周期でう
ねることがある。したがって、信号取得部56は、信号
波形の記憶装置を備えることで、各脈動波形を処理する
のでなく、数個の脈動波形の中で例えばうねりのもっと
も低い状態の脈動波形を常に選択する等の選択基準を持
つことで、うねりの影響による誤差を少なくできる。
【0032】換算部58は、人体52に対する取付部位
の高さを所定量Δh変化させ、その前後における検知信
号の変化量と高さの変化量Δhとに基づき、検知信号に
含まれる最大血圧に対応する信号と最低血圧に対応する
信号との信号差分を、最大血圧と最低血圧との差の血圧
差分に換算することができる。
【0033】また、人体52に対する取付部位の高さの
変化は、2つの高さ間の変化のほか、複数の高さの変化
でもよい。さらに高さを連続的に変化させ、高さの連続
的変化とそれに対応するセンサの信号波形の連続的変化
との対応関係に基づき、信号波形を、圧力値で表示され
る血圧脈動波形に換算してもよい。例えば電圧値で表示
される信号波形を圧力値で表示される血圧脈動波形に換
算できる。換算される信号波形は電圧値に限らず、光量
値、音量値、振動エネルギ値等でもよい。
【0034】また、換算部58は、最大血圧と最低血圧
との差の血圧差分に換算して得られた換算値あるいは換
算係数を記憶装置に記憶し、同一被検体に対する同一条
件の以後の測定においてはあらためて換算のための手順
を行うことなく、その換算値または換算係数を読み出し
て用いることができる。また、換算部58は、信号波形
を、圧力値で表示される血圧脈動波形に換算する換算
値、換算係数あるいは換算テーブルを記憶装置に記憶
し、同一被検体に対する同一条件の以後の測定において
はあらためて換算のための手順を行うことなく、その換
算値または換算係数を読み出して用いることができる。
【0035】図5は、他の実施の形態の血圧測定装置7
0を示す図で、図4に示した血圧測定装置50との差
は、検知センサ54のほかに、第2の検知センサ72を
同時に用いる点と、信号取得部74は、2つの検知セン
サ54,72からの検知信号を取得する点である。検知
信号を表示する表示装置10と、検知信号を血圧に関す
る量に換算する換算部58と、換算された血圧に関する
量を出力する出力部60は、図4で説明したものと同じ
である。
【0036】例えば、右手の手首の拍動部分に主たる検
知センサ54を取付け、左手の手首の拍動部分に副なる
検知センサ72を取付ける。取付部位は相互に対称的な
位置がよい。そして右手首の主たる検知センサ54は血
圧測定の標準的な高さ、すなわち心臓と同じ高さのまま
とし、左手首の副なる検知センサ72の取付部位を所定
量Δh変化させる。したがって、主たる検知センサ54
の信号波形12を連続して表示でき、その信号波形12
を基準として高さを変化させた副なる検知センサ72の
信号波形14を同時に表示でき、血圧差分への換算が迅
速に行うことができる。副なる検知センサ72は、血圧
差分への換算のみに用い、換算が終了したのちは取付部
位および信号取得部74から取り外してもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明にかかる血圧測定装置および血圧
値への換算方法は、簡単な構成で、非侵襲センサ法によ
り得られた信号を血圧量に換算することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本概念の1つである、センサの信
号波形の変化から、最高血圧と最低血圧の差の血圧差分
を求める原理を説明する図である。
【図2】 本発明基本概念の1つである、センサの取付
け部位の高さを連続的に変化させ、そのときのセンサの
信号波形の変化を連続的に対応させることで、広範囲に
わたりセンサの信号波形の電圧値を相対的な圧力値に換
算する様子を示す図である。
【図3】 本発明の基本概念の原理をさらに進め、セン
サの信号波形を血圧の脈動波形に換算する手順を示した
図である。
【図4】 本発明にかかる実施の形態の血圧測定装置に
おいて、検知センサを人体に取付け、その検知信号から
血圧差分を表示する様子を示した図である。
【図5】 本発明に係る他の実施の形態の血圧測定装置
について、検知センサを人体に取付け、その検知信号か
ら血圧差分を表示する様子を示した図である。
【図6】 非侵襲センサ法により得られた信号の脈動波
形と、並行して侵襲法により得た血圧脈動波形を示す図
である。
【符号の説明】
10,40 表示装置、12,14,16 信号波形、
22,24 検知信号、30 テーブル、32 血圧の
脈動波形、50,70 血圧測定装置、52人体、5
4,72 検知センサ、56,74 信号取得部、58
換算部、60出力部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の取付部位に設けられ、血圧の脈
    動を検知し、最大血圧に対応する信号と最低血圧に対応
    する信号とを含む検知信号を出力する検知センサと、 前記検知信号を取得する信号取得手段と、 前記被検体に対する前記取付部位の重力方向の高さを所
    定量変化させ、その前後における前記検知信号の変化量
    と前記高さの変化量とに基づいて、前記最大血圧に対応
    する信号と最低血圧に対応する信号との信号差分を、最
    大血圧と最低血圧との差の血圧差分に換算する換算手段
    と、 を備え、換算された血圧差分を出力することを特徴とす
    る血圧測定装置。
  2. 【請求項2】 被検体に対し、重力方向の高さを変化さ
    せた複数の取付部位にそれぞれ設けられ、血圧の脈動を
    検知し、最大血圧に対応する信号と最低血圧に対応する
    信号とを含む検知信号をそれぞれ出力する複数の検知セ
    ンサと、 前記複数の検知センサからの検知信号を取得する信号取
    得手段と、 前記複数の検知センサからの検知信号の相互間の変化量
    と、その検知信号に対応する検知センサの取付部位の高
    さの相互間の変化量とに基づいて、前記最大血圧に対応
    する信号と最低血圧に対応する信号との信号差分を、最
    大血圧と最低血圧との差の血圧差分に換算する換算手段
    と、 を備え、換算された血圧差分を出力することを特徴とす
    る血圧測定装置。
  3. 【請求項3】 被検体の取付部位に設けられ、血圧の脈
    動を検知し、血圧の脈動に対応する信号波形を出力する
    検知センサと、 前記信号波形を取得する信号取得手段と、 前記被検体に対する前記取付部位の重力方向の高さを所
    定量変化させ、その前後における前記信号波形の変化量
    と前記高さの変化量とに基づいて、前記信号波形を、圧
    力値で表示される血圧脈動波形に換算する換算手段と、 を備え、換算された血圧脈動波形を出力することを特徴
    とする血圧測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の血圧測定
    装置において、 前記検知センサは、被検体に対し光を入射する発光素子
    と、被検体からの反射光を受光する受光素子とを備える
    ことを特徴とする血圧測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3に記載の血圧測定
    装置において、 前記検知センサは、被検体に対し振動を発信する振動発
    信素子と、被検体からの前記振動の反射波を受信する振
    動受信素子とを備えることを特徴とする血圧測定装置。
  6. 【請求項6】 血圧の脈動を検知し、最大血圧に対応す
    る信号と最低血圧に対応する信号とを含む検知信号を出
    力する検知センサを被検体の表面の取付部位に取付け、 前記検知信号を取得し、 前記被検体に対する前記取付部位の重力方向の高さを所
    定量変化させた状態で前記検知信号をさらに取得し、 前記高さの変化量と、前記検知信号の変化量とに基づい
    て、前記最大血圧に対する信号と最低血圧に対応する信
    号との信号差分を、最大血圧と最低血圧との差の血圧差
    分に換算することを特徴とする血圧値への換算方法。
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