JP2003250609A - 吸収性物品用メカニカルファスナのフックストリップ - Google Patents

吸収性物品用メカニカルファスナのフックストリップ

Info

Publication number
JP2003250609A
JP2003250609A JP2002050813A JP2002050813A JP2003250609A JP 2003250609 A JP2003250609 A JP 2003250609A JP 2002050813 A JP2002050813 A JP 2002050813A JP 2002050813 A JP2002050813 A JP 2002050813A JP 2003250609 A JP2003250609 A JP 2003250609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hook strip
adherend
absorbent article
hook
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002050813A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunsuke Tanaka
俊介 田中
Satoshi Goto
聡 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 3M Innovative Properties Co filed Critical 3M Innovative Properties Co
Priority to JP2002050813A priority Critical patent/JP2003250609A/ja
Publication of JP2003250609A publication Critical patent/JP2003250609A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Slide Fasteners, Snap Fasteners, And Hook Fasteners (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被着体に吸収性物品を容易に固定出来るとも
に、被着体に吸収性物品を固定後において、ズレや剥が
れ、捲れ等が生じ難く、吸収性物品を被着体に着脱可能
とする固定手段を提供すること。 【解決手段】 吸収性物品を被着体に係合するために用
いられる茸状突起部を有するメカニカルファスナのフッ
クストリップであって、対不織布剪断力が概ね1.0〜
3.0N/cm2であり、且つ、対不織布剥離力が概ね
10N/m以上であることを特徴とするフックストリッ
プの提供による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、被着体に対し吸
収性物品を係合し、吸収性物品の位置を固定し、ズレ、
剥がれ、捲れ、等を防止するに有用なメカニカルファス
ナのフックストリップに関する。
【0002】
【従来の技術】 失禁者の尿等を吸収する使い捨てパッ
ドがおむつの内側に取り付けて用いられ、又、生理用ナ
プキンがパンツ等下着の内側に取り付けて用いられてい
る。このように、尿、血液等の体液を吸収する吸収性物
品が、おむつ、下着等の被着体に取り付けられる際に
は、通常、吸収性物品が当該器官部位から外れ機能を果
たし得なかったり、着用感を損なうことがないように、
被着体に対し吸収性物品を着脱可能とし、位置決めし、
位置ズレを防止するための、粘着テープ、メカニカルフ
ァスナ等の部材が、吸収性物品乃至被着体に備わる。
【0003】 図2は、使い捨ておむつ21と、この使
い捨ておむつ21の内側に取り付けて使用する尿吸収用
の使い捨て失禁者用パッド29を示し、ともに内側(使
用者の肌と当接する面の側)からみた展開図である。一
般に使い捨ておむつ21は、透液性のトップシート(不
織布)22、吸収体24、及び、非透液性のバックシー
ト(図中の裏面、露わとなっていない)から構成され、
トップシート22とバックシートで吸収体24を挟み、
積層してなり、パンツ型に形成して使用される。
【0004】 又、一般に失禁者用パッド29は、透液
性のトップシート23、吸収体25、及び、非透液性の
バックシート(図中の裏面、露わとなっていない)を積
層し、略矩形状に形成される。通常、失禁者用パッド2
9には、バックシートの表面にズレ止め両面テープが、
その一の片面の粘着剤層により貼着されている。他の片
面の粘着剤層は使用前は剥離ライナーに覆われ、使用時
に剥離ライナーを取り外して粘着剤層を使い捨ておむつ
21のトップシート22上に貼着し、失禁者用パッド2
9が着用中にズレるのを防止する。
【0005】 しかし、このように失禁者用パッドを使
い捨ておむつに両面テープで固定する場合には、使用時
に剥離ライナーを取り除き廃棄するという手間がかかる
とともに剥離ライナーが廃棄物となる問題があった。
又、粘着剤層がべたつくことから取り扱いが容易ではな
く、上手く位置決め出来難いという問題があった。更に
は、粘着剤層は、環境条件や経時変化によって粘着力が
低下してしまい、位置を固定し得なくなることがあると
いう問題も生じていた。
【0006】 一方、メカニカルファスナのフックスト
リップ(ファスナ雄材)を用いた場合には、粘着剤層を
有しないことから上記問題は解決され得る。このことか
ら、従来、種々の提案がなされている。例えば、特開平
9−122175号公報によれば、衣服と係合可能なメ
カニカルホック(凸部材)が配設されてなり、着用中に
ズレず簡便に使用可能な、吸収性物品が開示されてい
る。又、特開平9−276312号公報によれば、繊維
群に着脱自在に接合出来るフック部材が多数形成された
面ファスナ設けられ、使い捨てパンツやおむつ内で位置
ズレを引き起こさない補助パッドが開示されている。
【0007】 メカニカルファスナのフックストリップ
自体についても、種々の提案がなされている。例えば、
特表平6−500486号公報によれば、茸の頭部と好
ましくは先細りの茎部を有してなり、優れた剛性、耐久
性、引っ張り及び曲げ強さが付与された、樹脂製の機械
的ファスナ用茸型フックストリップが開示されている。
又、特表平8−508910号公報によれば、円板状の
ヘッドを有し好ましくは所定の密度でフックが配設され
てなり、優れた剪断方向係合力が付与され低コストで製
造可能な、メカニカルファスナの茸式フックストリップ
が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】 ところが、これら提
案されているメカニカルファスナのフックストリップを
用いた場合に、被着体との関係が適切でないと、吸収性
物品を被着体から外す際に、被着体の破損が生じる問題
がある。例えば、被着体として多用されている不織布
は、フックストリップとの係合力が強すぎると、フック
ストリップのフック部分により表面の繊維が破損し、継
続的にフックストリップと係合し難くなり、結果的に、
次第に、吸収性物品の位置ズレ等が生じてしまうことに
なる。反対に、不織布とフックストリップとの係合力が
弱いと、当初から位置の固定がし難いという問題を生じ
る。
【0009】 又、メカニカルファスナのフックストリ
ップを用いた場合に、吸収性物品を被着体に取り付けた
使用中において、位置ズレとは別に、吸収性物品の剥が
れや捲れが生じる問題も生じていた。この剥がれや捲れ
は使用者に不快感を与えることから好ましいものではな
く、解決すべき問題として認識されていた。
【0010】 本発明は、このような従来の問題点に鑑
みてなされたものであって、その目的とするところは、
被着体に吸収性物品を容易に固定出来るともに、被着体
に吸収性物品を固定後、例えば使用中において、ズレや
剥がれ、捲れ等が生じ難い、吸収性物品を被着体に着脱
可能とする固定手段を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】 本発明者らが鋭意検討
した結果、フックストリップの対不織布剪断力及び対不
織布剥離力を所定の範囲内に規定することにより、上記
従来の問題を解決し目的を達成出来ることを見出して本
発明を完成した。
【0012】 即ち、本発明によれば、吸収性物品を被
着体に係合するために用いられる茸状突起部を有するメ
カニカルファスナのフックストリップであって、対不織
布剪断力が概ね1.0〜3.0N/cm2であり、且
つ、対不織布剥離力が概ね10N/m以上であることを
特徴とするフックストリップが提供される。
【0013】 本発明のフックストリップにおいては、
厚さが概ね0.5mm以下であり、且つ、茸状突起部の
頭部の直径が概ね0.4mm以下であることが好まし
い。ここで、厚さとはフックストリップ全体の厚さを指
す。
【0014】 又、本発明のフックストリップにおいて
は、茸状突起部が形成される面とは反対側の面に、粘着
剤層が形成されることが好ましい。更には、フックスト
リップ自体又は粘着剤層に、顔料乃至蛍光物質が含有さ
れることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の吸収性物品用メ
カニカルファスナのフックストリップの実施形態につい
て説明する。本発明は、吸収性物品を被着体に係合する
ために用いられる茸状突起部(単に突起部ともいう)を
有するメカニカルファスナのフックストリップに関する
ものである。本発明のフックストリップは、フックスト
リップの対不織布剪断力及び対不織布剥離力を所定の範
囲内に規定したものであり、フックストリップと被着体
の剪断力及び剥離力を、最適化することによって、本発
明のフックストリップを取り付けた吸収性物品を、被着
体に容易に固定出来、ズレ、捲れ、剥がれを生じさせる
ことがない。尚且つ、被着体を破損させることがないた
め、同一の吸収性物品と被着体との間で、長期にわた
り、繰り返し着脱を行うことが可能である。尚、本発明
に係るフックストリップは、吸収性物品に取り付けられ
て用いられるものであり、本発明に係る記載、例えばズ
レに関する表現において、吸収性物品と被着体とのズ
レ、フックストリップを取り付けた吸収性物品と被着体
とのズレ、フックストリップと被着体とのズレ、は同じ
現象を意味している。
【0016】 以下、本発明の特徴について記載する。
本発明の第1の特徴は、フックストリップの対不織布剪
断力を所定の範囲内に規定した点にある。具体的には、
フックストリップの対不織布剪断力を概ね1.0〜3.
0N/cm2とすることにより、フックストリップを取
り付けた吸収性物品と被着体とのズレを防止するととも
に、被着体からフックストリップを取り外すときに被着
体を傷め難くしている。対不織布剪断力が1.0N/c
2未満では、フックストリップと被着体とのズレ防止
に効果が得られず好ましくない。一方、対不織布剪断力
が3.0N/cm2より大きいと、フックストリップを
被着体から外すときに、被着体を破損するおそれが高ま
り好ましくない。
【0017】 本発明の第2の特徴は、フックストリッ
プの対不織布剥離力を所定の範囲内に規定した点にあ
る。具体的には、対不織布剥離力を概ね10N/m以上
とすることにより、フックストリップを取り付けた吸収
性物品が被着体から捲れたり剥がれたりすることを防止
している。対不織布剥離力が概ね10N/m未満では効
果が得られず、フックストリップを取り付けた吸収性物
品が使用中に被着体から剥がれ乃至捲れ上がって、着用
違和感を生じせしめるので好ましくない。
【0018】 本発明の特徴にかかる対不織布剪断力
は、次に示す180°剪断力により求めたものである。
先ず、メカニカルファスナのフックストリップを25m
m×25mmの大きさで試験片を得る。次いで、不織布
を50mm×100mmの鋼板に粘着テープで取り付け
る。そして、上記試験片と不織布とを、2kgローラー
で1往復し圧着する。次に、180°剪断方向に300
mm/minの速度で引っ張り、剥離又は不織布破損ま
での剪断力を測定する。
【0019】 又、本発明の特徴にかかる対不織布剥離
力は、次に示す135°剥離力により求めたものであ
る。先ず、メカニカルファスナのフックストリップであ
る25mm×25mmの大きさの試験片を得る。次い
で、不織布を50mm×100mmの鋼板に粘着テープ
で取り付ける。そして、上記試験片と不織布とを、2k
gローラーで1往復し圧着する。次に、135°方向に
300mm/minの速度で引っ張り、剥離力を測定す
る。
【0020】 以下、本発明の吸収性物品用メカニカル
ファスナのフックストリップの構成について記載する。
上記した本発明の特徴を備えたメカニカルファスナのフ
ックストリップは、図1に側面が示される茸状突起部を
有することが肝要である。そして、好ましくは、その突
起部は極小さく、フックストリップ全体の厚さは極薄い
ことが好ましい。突起部を極小さくすることで、フック
ストリップが被着体に入り込み易くなるとともに、フッ
クストリップ全体の厚さを極薄くすることで、無用な存
在感を消し、フックストリップにより吸収性物品を取り
付けた被着体、例えば紙おむつ、を使用した際の着用感
が格段に向上する。
【0021】 図1は、本発明の吸収性物品用メカニカ
ルファスナのフックストリップの側面図である。フック
ストリップ5は、薄い基材部4に、茸状突起部3が規則
的に又は不規則的に配列されてなるものである。茸状突
起部3は、頭部1と茎部2とからなり、頭部1は茎部2
より出張部長さAだけ大きな径で形成される。頭部1が
茎部2より大きな径で形成される、即ち、出張部が形成
されることにより、フックストリップ5は被着体と係合
する。
【0022】 本発明のフックストリップにおいては、
厚さ(図1に示すフックストリップ全体の厚さT)は
0.5mm以下であることが好ましい。0.5mmより
厚いと、フックストリップにより吸収性物品を取り付け
た被着体を着用した際に違和感を生じ好ましくない。
【0023】 又、本発明のフックストリップにおいて
は、突起部の頭部の径(図1に示す頭部1の直径D)は
0.4mm以下であることが好ましい。0.4mmより
大きいとフックストリップが被着体に係合し難くなり、
フックストリップにより吸収性物品を被着体に固定し難
くなり好ましくない。
【0024】 更に、本発明のフックストリップにおい
ては、上記出張部長さAは概ね0.01〜0.1mmで
あることが好ましい。出張部長さAが0.01mm未満
ではフックストリップが被着体から外れ易くなる結果、
フックストリップと被着体とがズレたりフックストリッ
プが被着体から剥がれたり捲れたりし易くなり好ましく
ない。出張部長さAが0.1mmより大きいとフックス
トリップを被着体から外し難くなるので好ましくない。
【0025】 突起部の頭部の形状は限定されるもので
はない。例えば、水平断面形状として、円形、楕円形、
長方形、正方形、菱形、台形、等を挙げることが出来
る。
【0026】 本発明のフックストリップを構成する材
料は、特に限定されるものではなく、通常、当該技術分
野で使用され得るものであればよい。例えば、汎用樹脂
と称される、ポリプロピレン、ポリエチレン(例えば高
密度ポリエチレン)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、
等又はそのアロイ、更には、エンジニアリングプラスチ
ックと称される、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチル
メタクリレート、ポリアセタール、ポリメチルベンゼ
ン、アクリルニトリル−スチレン−ブタジエン、ポリフ
ェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ナイ
ロン、等、その他を有利に使用することが出来る。
【0027】 本発明のフックストリップは、適度に着
色する等で視認性を向上させることが好ましい。例え
ば、白い不織布からなる吸収性物品の上に、同じく白い
フックストリップが取り付けられていると、使用者が吸
収性物品を被着体に取り付ける際にフックストリップを
見つけ難い。吸収性物品の着脱においては、作業者に無
用な負担を強いることは好ましくなく、視認性を向上し
ておくことは望ましい。
【0028】 視認性を向上するための着色手段は、限
定されるものではないが、フックストリップの材料自体
に顔料乃至蛍光物質を含有させて成形することが好まし
い。又、フックストリップの茸状突起部が形成される面
とは反対側の面に粘着剤層が形成される場合には、その
粘着剤層を形成する粘着剤に顔料乃至蛍光物質を混入す
ることも好ましい。更に、基体層を構成する材料に顔料
乃至蛍光物質を含有させたりあるいは基体層に印刷を施
すことによっても、視認性を向上することが出来る。
【0029】 以下、本発明のフックストリップの製造
方法について記載する。本発明のフックストリップは、
従来知られた方法で作製することが可能である。例え
ば、特表平8−508910号公報に記載のあるフック
ストリップの製造方法により作製出来る。以下に概略を
記す。
【0030】 規則的乃至不規則に配列された茎部群を
形成するキャビティを有する型を用いて、分子配向可能
な溶融熱可塑性樹脂を、複数のキャビティを満たす量を
超えて、その超過分がキャビティ及びキャビティ周囲の
表面を覆う樹脂層を形成するように、それらキャビティ
に連続注入し、キャビティを取り囲む型を連続的に冷却
して、溶融樹脂がキャビティを満たす間に溶融樹脂に分
子配向を生じさせ、注入された樹脂を凝固させ、凝固し
た樹脂層を基材部及び茎部群として型から連続的に抜き
取り、茎部の先端を熱表面と接触させて変形させ頭部を
形成し、所望の形状に成形されたフックストリップを得
る。型により茎部の径を所望の寸法に定めることが出
来、又、熱表面との接触方法により頭部の形状及び径を
望むように定めることが出来る。
【0031】 以下、本発明の吸収性物品用メカニカル
ファスナのフックストリップの用途を例示する。尿、血
液、汗、母乳、等の体液を吸収するための各種パッド、
ナプキン類、等の吸収性物品に、本発明のフックストリ
ップを突起部が表面に現れるように取り付ける。そし
て、本発明のフックストリップの突起部を、繊維性の下
着や衣服、あるいは使い捨ておむつ、使い捨てパンツ、
おむつカバー、等の被着体に係合させて、吸収性物品を
被着体に着脱可能に固定することが出来る。
【0032】 本発明の特徴は対不織布で表されている
が、本発明の効果は被着体が不織布のときのみに発現さ
れるものではない。被着体は、繊維状であれば、材質を
問うものではなく、多くは不織布であるが、綿、各種化
学繊維、等も該当する。
【0033】 本発明の吸収性物品用メカニカルファス
ナのフックストリップの吸収性物品への取付方法は限定
されるものではない。一般的に、矩形状の吸収性物品に
おいて、その四隅、あるいは、上部、下部の二箇所、若
しくは、上部、中部、下部の三箇所、等に配置されて、
より好ましくはフックストリップの突起部のない裏面に
設けた粘着剤層の粘着力により取り付けられる。縫合、
あるいは、ヒートシールやソニックボンド等の加工を行
うことも出来る。
【0034】 尚、本発明の吸収性物品用メカニカルフ
ァスナのフックストリップにおいては、粘着テープを積
層しておくことも好ましい態様である。使用済みの吸収
性物品を廃棄する際に、吸収性物品を折り畳んだ後に、
その粘着テープで折り畳み状態を維持するように固定す
るためのテープとして使用出来る。例えば尿等を吸収し
た吸収性物品の透液性トップシート部分を露出させずに
捨てることが出来、好ましい。
【0035】 図3〜図5は、フックストリップの粘着
剤層と吸収性物品との間に、粘着テープを積層した態様
の例を示す断面図である。図3〜図5に示される粘着テ
ープ付フックストリップは、フックストリップ5の裏面
に粘着剤層6を有し、粘着剤層6の側の面に、基体層8
と粘着剤層9とを有する粘着テープ7が備わる点で共通
する。
【0036】 図3は粘着テープ7が2枚折り畳まれて
備わる態様であり、全体として断面がZ字状乃至逆Z字
状を形成する。吸収性物品廃棄時に、通常、折り畳まれ
た粘着テープ付フックストリップを吸収性物品から取り
外し、折り畳みを拡げたテープとして用いられる。吸収
性物品における粘着テープ付フックストリップの取付位
置と、吸収性物品廃棄時の吸収性物品折畳方法を工夫す
ることにより、粘着テープ付フックストリップの一端を
吸収性物品に付けたまま、吸収性物品を折り畳むことも
可能である。
【0037】 図4は粘着テープ7が1枚折り畳まれて
備わる態様であり、全体として断面がC字状乃至逆C字
状を形成するものであり、使用方法は、図3に示す粘着
テープ付フックストリップに準じる。図5は粘着テープ
7が1枚単に積層されて備わる態様であり、通常、折り
畳まれた粘着テープ付フックストリップを吸収性物品か
ら取り外し、更に粘着テープ7とフックストリップとを
切り離して、廃棄時に使用される。
【0038】 フックストリップ5の裏面の粘着剤層6
や粘着テープ7の粘着剤層9における粘着剤組成物は、
当該技術分野で一般的に使用される添加剤(例えば粘着
付与剤、軟化剤、充填剤、老化防止剤等)を配合したも
のを用いることが出来る。
【0039】 粘着剤としては、ゴム系粘着剤、アクリ
ル系粘着剤、エポキシ系粘着剤、シリコーン系粘着剤、
等が挙げられる。
【0040】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいて説明す
る。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0041】(実施例1〜3、比較例1〜3)茸状突起
部を有するメカニカルファスナのフックストリップを、
突起部の頭部の径を変えて作製し、対不織布剪断力(1
80°剪断力)、及び、対不織布剥離力(135°剥離
力)を計測した。そして、それぞれのフックストリップ
について、ズレ防止効果、被着体破損防止効果、捲れ防
止効果を評価した。結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】(実施例4、比較例4)同一形状の突起部
を有するメカニカルファスナのフックストリップを、フ
ックストリップ全体の厚さを変えて作製し、それぞれの
フックストリップについて、着用感を評価した。結果を
表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】 以下に、評価方法及び評価基準について
説明する。尚、吸収性物品として失禁者用パッドを用い
た点、及び、被着体としておむつ(不織布)、ショー
ツ、綿パンツを用いた点、モニタ10名が判断し6名以
上が○と判断した場合に評価を○とし、それ以外は×と
した点、については共通する。
【0046】(ズレ防止効果)吸収性物品を被着体に装
着し、被着体をモニタが履いた後に、ズレ度合いを確認
した。各モニタは、装着したときの位置よりズレていな
ければ○、ズレていれば×と評価した。
【0047】(被着体破損防止効果)吸収性物品を被着
体に10回装着した後に、被着体表面を観察した。各モ
ニタは、被着体表面が毛羽立ちが目立っていない場合に
○、毛羽立ちが目立つ場合に×と評価した。
【0048】(捲れ防止効果)吸収性物品を被着体に装
着する際に、吸収性物品が捲れ上がり外れることがある
かないかを確認した。各モニタは、吸収性物品が外れな
い場合に○、外れた場合に×と評価した。
【0049】(着用感)吸収性物品を被着体に装着する
際に、吸収性物品のフックストリップ部分が気になるか
否かを確認した。各モニタは、違和感を感じない場合に
○、違和感を感じる場合に×と評価した。
【0050】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の吸収性
物品用メカニカルファスナのフックストリップによれ
ば、対不織布剪断力及び対不織布剥離力を所定の範囲に
規定したので、被着体に吸収性物品を容易に固定出来、
使用中において、吸収性物品が被着体に対し位置ズレを
起こし難く被着体から捲れ上がり難い。従って、本発明
の吸収性物品用メカニカルファスナのフックストリップ
を用いた例えば失禁者用パッドは、フックストリップの
着脱作業が容易であり、パッド交換作業を極めてスムー
ズ且つ速やかに行うことが出来、作業者の精神的な負担
を緩和することにも資する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の吸収性物品用メカニカルファスナの
フックストリップの一実施形態を示す側面図である。
【図2】 使い捨ておむつ及び使い捨て失禁者用パッド
の一般的な態様を示す概略図であって、トップシート側
からみた図である。
【図3】 本発明の吸収性物品用メカニカルファスナの
フックストリップの他の実施形態を示す側面図であり、
フックストリップに粘着テープを積層した態様の一例を
示す図である。
【図4】 本発明の吸収性物品用メカニカルファスナの
フックストリップの更に他の実施形態を示す側面図であ
り、フックストリップに粘着テープを積層した態様の他
例を示す図である。
【図5】 本発明の吸収性物品用メカニカルファスナの
フックストリップの更に他の実施形態を示す側面図であ
り、フックストリップに粘着テープを積層した態様の更
に他例を示す図である。
【符号の説明】
1…頭部、2…茎部、3…茸状突起部、4…基材部、5
…フックストリップ、6…粘着剤層、7…粘着テープ、
8…基体層、9…粘着剤層、21…使い捨ておむつ、2
2,23…トップシート、24,25…吸収体、29…
失禁者用パッド。
フロントページの続き (72)発明者 後藤 聡 神奈川県相模原市南橋本3−8−8 住友 スリーエム株式会社内 Fターム(参考) 3B029 BD19 3B100 DA04 DB02 4C003 FA00 4C098 AA09 CC02 CE07 DD10 DD22 DD23 DD24 DD25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収性物品を被着体に係合するために用
    いられる茸状突起部を有するメカニカルファスナのフッ
    クストリップであって、 対不織布剪断力が略1.0乃至3.0N/cm2であ
    り、且つ、対不織布剥離力が略10N/m以上であるこ
    とを特徴とするフックストリップ。
  2. 【請求項2】 厚さが略0.5mm以下であり、且つ、
    前記茸状突起部の頭部の直径が略0.4mm以下である
    請求項1に記載のフックストリップ。
  3. 【請求項3】 前記茸状突起部が形成される面とは反対
    側の面に、粘着剤層が形成される請求項1又は2に記載
    のフックストリップ。
  4. 【請求項4】 フックストリップ自体又は前記粘着剤層
    に、顔料乃至蛍光物質が含有される請求項3に記載のフ
    ックストリップ。
JP2002050813A 2002-02-27 2002-02-27 吸収性物品用メカニカルファスナのフックストリップ Pending JP2003250609A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002050813A JP2003250609A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 吸収性物品用メカニカルファスナのフックストリップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002050813A JP2003250609A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 吸収性物品用メカニカルファスナのフックストリップ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003250609A true JP2003250609A (ja) 2003-09-09

Family

ID=28662948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002050813A Pending JP2003250609A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 吸収性物品用メカニカルファスナのフックストリップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003250609A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009104490A1 (ja) * 2008-02-18 2009-08-27 大王製紙株式会社 吸収パッド
JP2010194219A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Daio Paper Corp 吸収パッド
JP2011182970A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Daio Paper Corp 吸収性物品
JP2012120673A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Kao Corp パンツ型吸収性物品

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009104490A1 (ja) * 2008-02-18 2009-08-27 大王製紙株式会社 吸収パッド
KR101488554B1 (ko) 2008-02-18 2015-02-02 다이오 페이퍼 코퍼레이션 흡수 패드
US9005176B2 (en) 2008-02-18 2015-04-14 Daio Paper Corporation Absorbent pad
JP2010194219A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Daio Paper Corp 吸収パッド
JP2011182970A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Daio Paper Corp 吸収性物品
JP2012120673A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Kao Corp パンツ型吸収性物品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1340482C (en) Disposable diaper with improved hook and loop fastener system
EP0826352A2 (en) Disposable body fluid absorbent article having disposal securing means
US20070039142A1 (en) Fastening film system and assembly comprising a fastening film system and a substrate
JP2007105183A (ja) 使い捨て着用物品
CZ313696A3 (en) Layered absorption sanitary pas and process for producing thereof
JP2005052209A (ja) 使い捨ておむつ
AU2013310314B2 (en) Pull-on wearing article
KR20040000488A (ko) 음순간 패드
JP4336540B2 (ja) パンツ型の使い捨ておむつ
JP2000157569A (ja) 閉鎖装置及び閉鎖装置の汚染低減方法
AU2007270364B2 (en) Fastening system for wearing article
JP7212458B2 (ja) パンツ型使い捨ておむつ
JP3222833B2 (ja) 不織布及びそれを用いた吸収性物品
EP0719126B1 (en) Reinforced landing surface for mechanical fasteners on disposable products
JP2003250609A (ja) 吸収性物品用メカニカルファスナのフックストリップ
JP2005040231A (ja) フック材及びメカニカルファスナー
JP2003245307A (ja) テープファスナを備えた使い捨て着用物品
KR101586592B1 (ko) 신체 부착형 흡수용품 착용 시스템
JP5306889B2 (ja) 着用物品
JP2003210524A (ja) 吸収性物品
JP4342261B2 (ja) 使い捨て着用物品
JPH11276522A (ja) 使い捨ておむつ廃棄用テープ
EP0875227A1 (en) Adhesive-free female fastening portion for a mechanical fastening device
JP2002065746A (ja) 吸収性物品
JP2005349089A (ja) 尿取りパット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060425

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061024