JP2003249868A - フロントエンドモジュール - Google Patents

フロントエンドモジュール

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JP2003249868A
JP2003249868A JP2002047755A JP2002047755A JP2003249868A JP 2003249868 A JP2003249868 A JP 2003249868A JP 2002047755 A JP2002047755 A JP 2002047755A JP 2002047755 A JP2002047755 A JP 2002047755A JP 2003249868 A JP2003249868 A JP 2003249868A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はフロントエンドモジュールに関し、フ
ィルタ機能やスイッチ機能を有する回路部品に要求され
る量産時精度を落とすことなく、小型化、薄型化、耐衝
撃性、低消費電力化、量産時歩留りの向上等を実現す
る。 【解決手段】フロントエンドを構成する回路部品の内、
フィルタ機能を有する回路部品(ダイプレクサ、LP
F)をセラミック多層基板内層に積層したチップ部品
と、スイッチ機能を有する回路部品(RF−Switch)の
うちの受動部品を内層に積層した樹脂多層基板とからな
り、樹脂多層基板の表面にセラミック多層基板で構成し
たチップ部品とスイッチを構成する能動素子とが搭載さ
れ一体化されていると共に、セラミック多層基板で構成
したチップ部品はフロントエンドを構成する他の回路部
品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計
された状態で実装されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話(又は携
帯電話機)、PHS電話(又はPHS電話機)、携帯情
報端末、無線通信機能を有するパーソナルコンピュータ
を含む各種無線通信装置の高周波部のフロントエンドに
利用可能なフロントエンドモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】以下、従来例について説明する。
【0003】(1) :用語の定義 本明細書中において使用する用語の意味は次の通りであ
る。
【0004】a:GSM(The Global System For Mobi
les )は、ヨーロッパ標準のディジタル携帯電話システ
ムの名称である。GSMでは、8チャンネルを多重化す
るTDMA/TDDを用いている。また、GSMには、
周波数900MHZ を使う「GSM900」、周波数
1.8GHZ を使う「GSM1800」、周波数1.9
GHZ を使う「GSM1900」がある。
【0005】b:DCS(Digital Cellular System )
は、特に、前記GSM1800のシステムをDCSと呼
ぶことが多い。
【0006】c:LTCC(Low Temperature Cofired
Ceramics)は、低温焼成セラミックのことである。
【0007】d:GNDは接地の意味である。
【0008】e:PA(Power Amplifier )は、パワー
アンプ(電力増幅器)のことである。
【0009】f:RF(Radio Frequency )は、高周波
のことであり、「RF回路部」は高周波回路部のことで
ある。
【0010】g:無線通信装置は、携帯電話機、PHS
電話機、無線通信機能を有する携帯情報端末、無線通信
機能を有するパーソナルコンピュータを含む各種無線通
信装置のことである。
【0011】h:フロントエンド部は、各種無線通信装
置の高周波部のフロントエンドのことである。
【0012】i:MMIC(Monolithic Microwave Int
egrated Circuit )は、モノリシック・マイクロ波集積
回路のことであり、マイクロ波領域の信号の増幅や変復
調を行うものである。トランジスタの他、抵抗、コンデ
ンサなどの素子を一体化して1個のICチップに集積し
たものである。
【0013】j:SAW(GSM−SAW及びDCS−
SAW)は、GSM側及びDCS側の弾性表面波フィル
タのことである。
【0014】(2) :従来の無線通信装置のフロントエン
ド部の説明 携帯電話をはじめとする各種無線通信装置では、その小
型化のため、高周波回路部のフロントエンド(以下「フ
ロントエンド部」とも記す)は種々の機能の複合化、モ
ジュール化が進んでいる。携帯電話の代表的な欧州の
「GSM/DCSのデュアルバンド」の規格では、GS
M(900MHZ 帯)とDCS(1800MHZ 帯)を
有し、前記GSMとDCSとを分離する構成となったフ
ロントエンド部が使用されている。
【0015】ところで、前記のような構成のフロントエ
ンド部では、ローパスフィルタ(LPF)のようなフィ
ルタ機能を備えた回路部品と、高周波スイッチ(RF−
Switch)のようなスイッチ機能を備えた回路素子を含ん
でおり、これらは、同一多層基板(セラミック多層基板
又は樹脂多層基板)の中に一体化された状態で積層され
るのが常識であった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。
【0017】(1) :フィルタ機能を有する回路部品と、
スイッチ機能を有する回路部品は異なった技術要素を持
つため、構成する受動素子に要求される技術ポイントも
異なる。例えば、フィルタ機能を有する回路部品は、厳
密な周波数特性を実現する必要があり、各LCには量産
時歩留りを確保するためには、±1%前後の精度が必要
である。
【0018】ところが、一般に、樹脂ベースの多層基板
は、±5%の精度が限界であり、フィルタを構成するに
は向かず、量産時その歩留りを大幅に悪化させてしまう
という課題があった。
【0019】一方、例えば、ダイオードスイッチを使っ
た高周波スイッチ機能を有する回路部品では、構成する
その受動素子の量産時精度は±5%程度で十分である
が、使用されるλ/4共振器は線路長が長いため、セラ
ミック基板に使用される導体では抵抗分が大きく、損失
が大きくなってしまうという課題があった。
【0020】(2) :フィルタ機能を有する回路部品とス
イッチ機能を有する回路部品に加え、出力パワーアンプ
まで一体化したモジュールも考えられているが、このよ
うなモジュールでは、次のような課題が生じていた。
【0021】すなわち、パワーアンプも量産時精度は±
5%前後で良いが、例えば、GSMなどの携帯電話では
1A以上の電流を扱うため、パワーアンプの能動素子に
電流を供給するためのチョークコイルには1A以上の電
流が流れ、セラミック基板の導体では抵抗分が大きく電
圧降下が起こり、無駄な電力を消費してしまうという課
題があった。
【0022】更に、高周波スイッチ、出力パワーアンプ
などの形状が大きくなればなるほど、セラミック多層基
板で構成すると、ガラス−エポキシ樹脂(略称:ガラエ
ポ)(マザー基板として世界的に広く使用されている)
と熱膨張係数が一桁以上異なるため、熱衝撃に弱く、ク
ラックが発生し易いという課題があった。
【0023】また、セラミックとガラス−エポキシ樹脂
(略称:ガラエポ)では、その剛性率が大きく異なるた
め、落下試験などを実施すると、その試験実施時の機械
的衝撃にも弱く、例えば、携帯電話の落下試験(1.5
mの高さから鉄板上に自然落下させるなど)の実施時に
クラックが発生し易いという課題があった。
【0024】本発明は、このような従来の課題を解決
し、フィルタ機能を有する回路部品と、スイッチ機能を
有する回路部品に要求される量産時精度を落とすことな
く、フロントエンドモジュールの小型化、薄型化、耐衝
撃性、低消費電力化、量産時歩留りや精度の向上、コス
トダウン等を実現することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の目的を達
成するため、次のように構成した。
【0026】すなわち、本発明のフロントエンドモジュ
ールは、無線通信装置における高周波部のフロントエン
ドを構成する回路部品の内、フィルタ機能を有する回路
部品をセラミック多層基板内層に積層したチップ部品
と、スイッチ機能を有する回路部品のうちの受動部品を
内層に積層した樹脂多層基板とからなり、前記樹脂多層
基板の表面に、前記セラミック多層基板で構成したチッ
プ部品とスイッチを構成する能動素子とが搭載され一体
化されていると共に、前記セラミック多層基板で構成し
たチップ部品は、前記フロントエンドを構成する他の回
路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように
設計された状態で実装されていることを特徴とする。
【0027】また、本発明のフロントエンドモジュール
は、無線通信装置における高周波部のフロントエンドを
構成する回路部品の内、ダイプレクサ及びローパスフィ
ルタを構成する素子を、それぞれセラミック多層基板内
層に積層したチップ部品と、スイッチ機能を有する回路
部品のうちの受動素子を内層に積層した樹脂多層基板と
からなり、前記樹脂多層基板の表面に、前記セラミック
多層基板で構成したチップ部品とスイッチを構成する能
動素子とが搭載され一体化されていると共に、前記セラ
ミック多層基板で構成したチップ部品は、前記フロント
エンドを構成する他の回路部品に対して入出力インピー
ダンスが整合するように設計された状態で実装されてい
ることを特徴とする また、本発明のフロントエンドモジュールは、無線通信
装置における高周波部のフロントエンドを構成する回路
部品の内、フィルタ機能を有する回路部品をそれぞれセ
ラミック多層基板内層に積層した複数のチップ部品と、
高周波スイッチを構成する回路及び出力パワーアンプを
構成する回路のうちの受動素子を内層に積層した樹脂多
層基板とからなり、前記樹脂多層基板の表面に、前記セ
ラミック多層基板で構成した各チップ部品及びスイッ
チ、パワーアンプを構成する能動素子が搭載され一体化
されていると共に、前記セラミック多層基板で構成した
各チップ部品は、前記フロントエンドを構成する他の回
路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように
設計された状態で実装されていることを特徴とする。
【0028】更に、本発明は前記フロントエンドモジュ
ールにおいて、前記樹脂多層基板の表面に、更に、前記
フロントエンドの弾性表面波フィルタを構成するチップ
部品が搭載されていることを特徴とする。
【0029】(作用)無線通信装置における高周波部の
フロントエンドを構成する回路部品の内、フィルタ機能
を有する回路部品(例えば、ダイプレクサ、LPF)は
セラミック多層基板内層に積層したチップ部品として構
成されており、スイッチ機能を有する回路部品(高周波
スイッチ)や出力パワーアンプを構成する回路部品のう
ちの受動部品は樹脂多層基板の内層に積層され、該樹脂
多層基板の表面に、セラミック多層基板で構成したチッ
プ部品やスイッチ、パワーアンプを構成する能動素子や
SAWフィルタを構成するチップ部品が搭載され一体化
されている。
【0030】このように、フィルタ機能を有する回路部
品にはセラミック多層基板を使用し、スイッチ機能を有
する回路部品には樹脂多層基板を使用する方が、量産時
の精度や歩留りを向上させるのにも有利である。本発明
ではこのようなことを考慮し、フィルタ機能を有する回
路部品とスイッチ機能を有する回路部品を種類の異なる
材料の多層基板に分けて積層し、これらを樹脂多層基板
に一体化している。
【0031】従って、量産時の歩留りは十分に高く、導
体抵抗に起因する損失、電圧降下は最小限に抑えられる
ため、電気的性能が高く消費電力も少なくなる。また、
熱衝撃、機械的衝撃にも強く、かつ小型化されたフロン
トエンドモジュールが実現できる。
【0032】また、本発明のフロントエンドモジュール
では、セラミック多層基板で構成したチップ部品は、高
周波部のフロントエンドを構成する他の回路部品に対し
て入出力インピーダンスが整合するように設計された状
態で実装されている。従って、多数の回路部品を集めた
フロントエンドモジュールであっても、ユーザ側での整
合作業が不要となり、手間も時間もかからず、製造コス
トも安くなる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0034】§1:フロントエンドモジュールの概要 フロントエンド部に使用されるフィルタ機能を有する回
路部品と、スイッチ機能を有する回路部品は異なった技
術要素を持つため、構成する受動素子に要求される技術
ポイントも異なる。例えば、フィルタ機能を有する回路
部品は、厳密な周波数特性を実現する必要があり、各L
Cには量産時歩留りを確保するためには、±1%前後の
精度が必要である。ところが、一般に、樹脂ベースの多
層基板は、±5%前後の精度が限界であり、フィルタを
構成するには向かず、量産時その歩留りを大幅に悪化さ
せてしまう。
【0035】一方、例えば、ダイオードスイッチを使っ
た高周波スイッチ機能を有する回路部品では、その受動
素子の量産時精度は±5%前後で十分であるが、使用さ
れるλ/4共振器は線路長が長いため、セラミック基板
の導体では抵抗分が大きく、損失が大きくなってしま
う。
【0036】また、フィルタ機能を有する回路部品とス
イッチ機能を有する回路部品に加え、出力パワーアンプ
(PA)まで一体化したモジュールでは、出力パワーア
ンプを構成する受動素子も量産時精度は±5%前後で良
いが、例えば、GSMなどの携帯電話では1A以上の電
流を扱うため、パワーアンプの能動素子に電流を供給す
るためのチョークコイルに1A以上の電流が流れ、セラ
ミック基板の導体では抵抗分が大きく電圧降下が起こ
り、無駄な電力を消費してしまう。
【0037】更に、高周波スイッチ、パワーアンプなど
の形状が大きくなればなるほど、セラミック多層基板で
構成すると、ガラエポと熱膨張係数が一桁以上異なるた
め、熱衝撃に弱く、クラックが発生し易い。
【0038】また、セラミックとガラエポでは、その剛
性率が大きく異なるため、落下試験などを実施すると、
その試験実施時の機械的衝撃にも弱く、例えば、携帯電
話の落下試験(1.5mの高さから鉄板上に自然落下さ
せるなど)の実施時には、クラックが発生し易い。
【0039】また、GSM、DCSの何れも、高周波フ
ィルタとして厳密な周波数特性を要求されることから、
構成するL、Cには量産時±1%前後の精度が要求され
るが、高周波スイッチ(RF−Switch)では、各受動素
子の精度は±5%前後で良い。
【0040】以上のことを考慮すると、フィルタ機能を
有する回路部品にはセラミック多層基板を使用し、スイ
ッチ機能を有する回路部品には樹脂多層基板を使用する
方が有利である。従って、本発明ではこのようなことを
考慮してなされたものであり、以下、具体的に説明す
る。
【0041】§2:フロントエンドモジュールの概要 図1はフロントエンドモジュールの概略ブロック図(そ
の1)であり、A図は例1、B図は例2を示す。また、
図2はフロントエンドモジュールの概略ブロック図(そ
の2)であり、C図は例3、D図は例4を示す。以下、
図1、2に基づいてフロントエンドモジュールの概要を
説明する。
【0042】この例では、前記従来例で説明したGSM
/DCSデュアルモード型携帯電話におけるフロントエ
ンド部の各回路部品を多層基板に実装してフロントエン
ドモジュールとした例であり、フロントエンド部を構成
する回路部品の内、フィルタ機能を有する回路部品をセ
ラミック多層基板に積層してチップ部品とし、スイッチ
機能を有する回路部品を樹脂多層基板に積層し、該樹脂
多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で構成した
チップ部品及びスイッチを構成するPINダイオードを
搭載して一体化すると共に、前記セラミック多層基板で
構成したチップ部品は、フロントエンド部の他の回路部
品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計
された状態で実装されている。具体的には次の通りであ
る。
【0043】:例1のフロントエンドモジュール(図
1のA図参照) 例1は、携帯電話のフロントエンド部を構成する回路部
品の内、ダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及びD
CS側のローパスフィルタ(LPF)と、GSM側及び
DCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を、多層基
板を用いて一体化し、フロントエンドモジュールとした
例である。
【0044】例1では、前記フロントエンド部を構成す
る回路部品の内、ダイプレクサ(Diplexer)及びLPF
を構成する素子をそれぞれセラミック多層基板に積層し
た複数(この例では3個)のチップ部品と、前記高周波
スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を積層し
た樹脂多層基板とからなり、樹脂多層基板の表面に、セ
ラミック多層基板で構成した各チップ部品及びスイッチ
を構成するPINダイオードが搭載され一体化されてい
ると共に、前記セラミック多層基板で構成した各チップ
部品は、フロントエンド部の他の回路部品に対して入出
力インピーダンスが整合するように設計された状態で実
装されている。
【0045】このように、例1のフロントエンドモジュ
ールでは、ダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及び
DCS側のLPF(斜線で図示した部分)をそれぞれセ
ラミック多層基板(LTCCにより構成)内層に積層
し、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Sw
itch)を構成する受動素子を樹脂多層基板内層に積層す
る。
【0046】この場合、先ず、ダイプレクサ(Diplexe
r)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチ
ップ部品とし、GSM側のLPF(斜線で図示した部
分)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチ
ップ部品とし、DCS側のLPF(斜線で図示した部
分)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチ
ップ部品とする。
【0047】そして、樹脂多層基板内層に、GSM側及
びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を構成す
る受動素子を積層すると共に、該樹脂多層基板の表面
に、セラミック多層基板で構成したダイプレクサ(Dipl
exer)と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図示
した部分)の各チップ部品及びスイッチを構成するPI
Nダイオードを搭載し、これらを一体化して、フロント
エンドモジュールとする。
【0048】:例2のフロントエンドモジュール(図
1のB図参照) 例2は、前記フロントエンド部を構成する回路部品の
内、ダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及びDCS
側のLPFと、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ
(RF−Switch)と、GSM側及びDCS側の出力PA
を多層基板を用いて一体化し、フロントエンドモジュー
ルとした例である。
【0049】すなわち、例2のフロントエンドモジュー
ルでは、フロントエンド部を構成する回路部品の内、ダ
イプレクサ(Diplexer)及びLPFを構成する素子をそ
れぞれセラミック多層基板内層に積層して複数(この例
では3個)のチップ部品とし、高周波スイッチ(RF−
Switch)を構成する素子及び出力PAを構成する受動素
子を樹脂多層基板に積層し、該樹脂多層基板の表面に、
前記セラミック多層基板で構成した複数のチップ部品及
びスイッチ、PAを構成する能動素子を搭載し一体化す
る。
【0050】この場合、セラミック多層基板で構成した
各チップ部品は、前記フロントエンドの他の回路部品に
対して入出力インピーダンスが整合するように設計され
た状態で実装されている。更に具体的には次の通りであ
る。
【0051】このフロントエンドモジュールでは、ダイ
プレクサ(Diplexer)と、GSM側及びDCS側のLP
F(斜線で図示した部分)をそれぞれセラミック多層基
板(LTCCにより構成)内層に積層し、GSM側及び
DCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)と、GSM
側及びDCS側のPAを樹脂多層基板内層に積層する。
【0052】この場合、先ず、ダイプレクサ(Diplexe
r)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチ
ップ部品とし、GSM側のLPF(斜線で図示した部
分)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチ
ップ部品とし、DCS側のLPF(斜線で図示した部
分)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチ
ップ部品とする。
【0053】そして、樹脂多層基板に、GSM側及びD
CS側の高周波スイッチ(RF−Switch)及びGSM側
及びDCS側の出力パワーアンプ(GSM−PA及びD
CS−PA)を積層すると共に、該樹脂多層基板の表面
に、セラミック多層基板で構成したダイプレクサ(Dipl
exer)と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図示
した部分)の各チップ部品を搭載し、これらを一体化し
てフロントエンドモジュールとする。
【0054】:例3のフロントエンドモジュール(図
2のC図参照) 例3は、前記例1のフロントエンドモジュールの樹脂多
層基板の表面に、更に、GSM側及びDCS側のSAW
フィルタ(GSM−SAW及びDCS−SAW)も一緒
に搭載して一体化した例である。
【0055】:例4のフロントエンドモジュール(図
2のD図参照) 例4は、前記例2のフロントエンドモジュールの樹脂多
層基板の表面に、更に、GSM側及びDCS側のSAW
フィルタ(GSM−SAW及びDCS−SAW)も一緒
に搭載して一体化した例である。
【0056】§3:GMS/DCSデュアルバンド型携
帯電話のフロントエンド部の説明 図3はGMS/DCSデュアルバンド型携帯電話のフロ
ントエンド部のブロック図である。以下、図3に基づい
て、GMS/DCSデュアルバンド型携帯電話のフロン
トエンド部について説明する。
【0057】図3において、ANTはアンテナ、RXは
受信側、TXは送信側を示す。また、GSM−SAWは
GSM帯のSAWフィルタ(弾性表面波フィルタ)、D
CS−SAWはDCS帯のSAWフィルタ(弾性表面波
フィルタ)を示す。
【0058】図3に示した例は、携帯電話において代表
的な欧州のシステムであるGSM/DCSディアルバン
ドのフロントエンド部の例である。図中、ダイプレクサ
(Diplexer)は、GSM(900MHZ 帯)とDCS
(1800MHZ 帯)を分離するフィルタで、900M
Z 帯を通過域に持つLPF(ローパスフィルタ)と、
1800MHZ 帯を通過域に持つHPF(ハイパスフィ
ルタ)とからなる。
【0059】RFスイッチ(RF−Switch)は、高周波
信号をそれぞれGSMとDCSに分離した後で、それぞ
れ送受信を時分割により分離する高周波スイッチであ
る。
【0060】GSM−LPF及びDCS−LPFは、G
SM側及びDCS側それぞれの出力パワーアンプ(GS
M−PA、DCS−PA)出力の直後に配置されてお
り、それぞれの出力パワーアンプから発生する高周波を
除去する機能を持つフィルタである。
【0061】§4:ダイプレクサ、LPF、RFスイッ
チの回路例 図4は、ダイプレクサ、LPF、RFスイッチの回路例
である。以下、図4に基づいて、フロントエンド部を構
成するダイプレクサ、LPF、RFスイッチの回路例に
ついて説明する。
【0062】:ダイプレクサ(Diplexer)は、ローパ
スフィルタ(LPF)部分とハイパスフィルタ(HP
F)部分で構成されている。前記ローパスフィルタ(L
PF)部分は、コイルL1、L2と、コンデンサC1、
C2、C3で構成され、ハイパスフィルタ(HPF)部
分は、コイルL3と、コンデンサC4、C5、C6で構
成されている。
【0063】そして、前記ローパスフィルタ(LPF)
部分とハイパスフィルタ(HPF)部分の接続点とアン
テナ(ANT)側には、コンデンサC7が接続されてい
る。これらダイプレクサ(Diplexer)を構成する各素子
は、セラミック多層基板に積層され、チップ部品として
製作されるが、各L、C素子には、量産時、±1%前後
の精度が要求される。
【0064】:GSM側及びDCS側のLPFは、そ
れぞれ、コイルL1、L2と、コンデンサC1、C2、
C3、C4、C5で構成されている。これらGSM側及
びDCS側のLPFを構成する各素子は、セラミック多
層基板に積層され、チップ部品として製作されるが、各
L、C素子には、量産時、±1%前後の精度が要求され
る。
【0065】:GSM側及びDCS側のRFスイッチ
(RF−Switch)は、それぞれ、コンデンサC1、C
2、C3、C4、C5と、2つのλ/4共振器(L1、
L2)と、PINダイオードD1、D2で構成されてい
る。そして、これらGSM側及びDCS側のRFスイッ
チ(RF−Switch)を構成する各部品は、樹脂多層基板
に積層されるが、この場合、量産時の精度は、±5%前
後でも良いが、λ/4共振器L2等に低損失が要求され
る。
【0066】§5:PAの回路例 図5はPAの回路例である。以下、図5に基づいてPA
の回路例を説明する。なお、図5の点線部分は、PAM
(PAモジュール)内であることを示している。この例
では、PAM(パワーアンプモジュール)は、PAMM
ICと、入力整合回路と、出力整合回路と、電源供給回
路と、その他の部品(コンデンサ等)で構成されてい
る。
【0067】なお、図5において、矩形で示した素子は
チョークコイルを示す。また、「match 」はマッチング
回路、「control 」は制御回路、「Vcc 、 Vcc1、 Vcc2」
はそれぞれ電源電圧「IN」は入力端子、「OUT 」は出力
端子、「Vctl」は制御電圧、「GND 」は接地を示す。
【0068】このPAの量産時精度は、±5%前後で良
いが、1A以上の電流が流れるため電圧降下を防止する
ように、低損失が要求される。
【0069】§6:フロントエンドモジュールの積層例
の説明 図6は例1のフロントエンドモジュール実装例であり、
A図は平面図、B図は正面図(但し、ケースのみ断面
図)である。図7は例2のフロントエンドモジュール実
装例、図8は例3のフロントエンドモジュール実装例、
図9は例4のフロントエンドモジュール実装例を示す。
以下、図6〜図9に基づいて、フロントエンドモジュー
ルの実装例を説明する。
【0070】:例1のフロントエンドモジュール実装
例(図6参照) 例1のフロントエンドモジュールは、ダイプレクサ(Di
plexer)と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図
示した部分)をそれぞれセラミック多層基板(LTCC
により構成)に積層し、GSM側及びDCS側の高周波
スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を樹脂多
層基板に積層する。
【0071】このフロントエンドモジュールを製作する
際、先ず、ダイプレクサ(Diplexer)を構成する素子を
セラミック多層基板に積層してチップ部品とし、GSM
側のLPFを構成する素子をセラミック多層基板に積層
してチップ部品とし、DCS側のLPFを構成する素子
をセラミック多層基板に積層してチップ部品を製作す
る。
【0072】そして、樹脂多層基板に、GSM側及びD
CS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受
動素子を積層すると共に、該樹脂多層基板の表面に、セ
ラミック多層基板で構成したダイプレクサ(Diplexer)
と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図示した部
分)の各チップ部品を搭載し、これらを一体化してフロ
ントエンドモジュールとする。
【0073】このフロントエンドモジュールの製作時に
は、樹脂多層基板の内層に、GSM側及びDCS側の高
周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を組
み込む。その後、前記樹脂多層基板の表面に、前記製作
済みのチップ部品を搭載すると共に、残りのPINダイ
オード(図4のD1、D2を含むGSM側及びDCS側
の合計4個)と、抵抗(R)、コンデンサ(C)等のチ
ップ部品を搭載する。このようにして、樹脂多層基板に
前記各部品等を積層したフロントエンドモジュールが製
作される。
【0074】このようにして、樹脂多層基板に前記各部
品等を積層したフロントエンドモジュールが製作され
る。この場合、樹脂多層基板に搭載するフィルタ機能を
有する回路部品(ダイプレクサ、LPF)は、フロント
エンドの他の回路部品と整合するよう、入出力インピー
ダンスが設計された状態で製作しておく。
【0075】また、前記樹脂多層基板は、ガラス−エポ
キシ樹脂と熱膨張係数、剛性率の近い材料を使用すれば
性能向上が期待できる。すなわち、該フロントエンドモ
ジュールは、量産時歩留りや量産時精度が十分高く、導
体抵抗に起因する損失、電圧降下が最小限に抑えられる
ため、電気的性能が高く、消費電力も少なく、更に、熱
衝撃、機械的衝撃にも強く、かつ小型化されたフロント
エンドモジュールが実現できる。
【0076】なお、前記フロントエンドモジュールの平
面の寸法例としては、図6のA図に示したように、7.
00mm×3.0mmであり、厚みは図6のB図に示し
たように、シールドケースも含めて1.5mm以内で構
成できる。このようにして、従来のセラミット多層基板
によるフロントエンドモジュールの寸法(5.4mm×
4.0mm)に比べて、同等以下の外形寸法に製作で
き、しかも、電気的な特性は従来例より向上することが
判明した。
【0077】:例2のフロントエンドモジュール実装
例 図7は例2のフロントエンドモジュール実装例である。
例2のフロントエンドモジュールは、ダイプレクサと、
GSM側及びDCS側の2つのLPFと、ダイプレクサ
の3つのフィルタ機能を有する回路部品を、それぞれセ
ラミック多層基板に積層し、3つのチップ部品として製
作する。
【0078】また、GSM側及びDCS側の2つの高周
波スイッチ(RF−Switch)と、GSM側及びDCS側
の2つのPA(出力パワーアンプ)は樹脂多層基板に実
装する。この場合、前記樹脂多層基板の内層には、高周
波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子が組み
込まれている。また、樹脂多層基板の内層には、PAを
構成する受動素子が組み込まれている。そして、樹脂多
層基板の表面には、PAMMIC及び一部の受動素子
(R、Cのチップ部品)が搭載されている。
【0079】また、樹脂多層基板の表面には、前記製作
済みのフィルタ機能を有するチップ部品を搭載すると共
に、残りのPINダイオード(合計4個)と、抵抗
(R)、コンデンサ(C)等を搭載する。
【0080】このようにして、樹脂多層基板に前記各部
品等を実装したフロントエンドモジュールが製作され
る。この場合、樹脂多層基板に搭載するフィルタ機能を
有する回路部品(ダイプレクサ、LPF)は、フロント
エンド部の他の回路部品と整合するよう、入出力インピ
ーダンスが設計された状態で製作しておく。
【0081】また、前記樹脂多層基板は、ガラス−エポ
キシ樹脂と熱膨張係数、剛性率の近い材料を使用すれば
性能向上が期待できる。すなわち、該フロントエンドモ
ジュールは、量産時歩留りは十分高く、導体抵抗に起因
する損失、電圧降下が最小限に抑えられるため、電気的
性能が高く、消費電力も少なく、更に、熱衝撃、機械的
衝撃にも強く、かつ小型化されたフロントエンドモジュ
ールが実現できる。
【0082】なお、前記フロントエンドモジュールの平
面の寸法例としては、9.00mm×7.0mmであ
り、厚みは1.5mm以内で構成できる。このようにし
て、フロントエンドモジュールの小型化ができている。
しかも、電気的な特性は従来例より向上することが判明
した。
【0083】:例3のフロントエンドモジュール実装
例 図8は例3のフロントエンドモジュール実装例である。
例3のフロントエンドモジュールは、前記例1のフロン
トエンドモジュールに、更に、GSM側及びDCS側の
SAWフィルタを実装した例である。
【0084】すなわち、例3のフロントエンドモジュー
ルは、先ず、ダイプレクサ(Diplexer)を構成する素子
をセラミック多層基板に積層してチップ部品とし、GS
M側のLPFを構成する素子をセラミック多層基板に積
層してチップ部品とし、DCS側のLPFを構成する素
子をセラミック多層基板に積層してチップ部品を製作す
る。また、GSM側及びDCS側のSAWフィルタ(チ
ップ部品)を用意する。
【0085】そして、樹脂多層基板に、GSM側及びD
CS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受
動素子を積層すると共に、該樹脂多層基板の表面に、セ
ラミック多層基板で構成したダイプレクサ(Diplexer)
と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図示した部
分)と、SAWフィルタの各チップ部品を搭載し、これ
らを一体化してフロントエンドモジュールとする。
【0086】このフロントエンドモジュールの製作時に
は、樹脂多層基板の内層に、GSM側及びDCS側の高
周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を組
み込む。その後、前記樹脂多層基板の表面に、前記製作
済みのフィルタ機能を有する回路部品(SAWフィルタ
も含む)を搭載すると共に、残りのPINダイオード
と、抵抗(R)、コンデンサ(C)等を搭載する。この
ようにして、樹脂多層基板に前記各部品等を積層したフ
ロントエンドモジュールが製作される。
【0087】このようにして、樹脂多層基板に前記各部
品等を積層したフロントエンドモジュールが製作され
る。この場合、樹脂多層基板に搭載するフィルタ機能を
有する回路部品(ダイプレクサ、LPF)は、フロント
エンドの他の回路部品と整合するよう、入出力インピー
ダンスが設計された状態で製作する。
【0088】:例4のフロントエンドモジュール実装
例 図9は例4のフロントエンドモジュール実装例である。
例4のフロントエンドモジュールは、前記例2のフロン
トエンドモジュールに、更に、GSM側及びDCS側の
SAWフィルタを実装した例である。
【0089】例4のフロントエンドモジュールでは、ダ
イプレクサと、GSM側及びDCS側の2つのLPF
と、ダイプレクサの3つのフィルタ機能を有する回路部
品は、それぞれセラミック多層基板に積層し、3つのチ
ップ部品として製作する。また、SAWフィルタ(チッ
プ部品)も用意しておく。
【0090】更に、GSM側及びDCS側の2つの高周
波スイッチ(RF−Switch)と、GSM側及びDCS側
の2つのPAは、樹脂多層基板に実装する。この場合、
前記樹脂多層基板の内層には、高周波スイッチ(RF−
Switch)を構成する受動素子が組み込まれている。ま
た、樹脂多層基板の内層には、PAを構成する受動素子
が組み込まれている。そして、表面には、PAMMIC
及び一部の受動素子(R、Cのチップ部品)が搭載され
ている。
【0091】また、樹脂多層基板の表面には、前記製作
済みのフィルタ機能を有する回路部品を搭載すると共
に、残りのPINダイオードと、抵抗(R)、コンデン
サ(C)等を搭載する。
【0092】このようにして、樹脂多層基板に前記各部
品等を実装したフロントエンドモジュールが製作される
が、樹脂多層基板に搭載するフィルタ機能を有する回路
部品(ダイプレクサ、LPF)は、フロントエンドの他
の回路部品と整合するよう、入出力インピーダンスが整
合するよう設計された状態で製作する。
【0093】§7:その他の説明 :前記樹脂多層基板に、セラミック粉末を混ぜた材料
を使用することも可能である。この場合、誘電率を高く
することができる。誘電率を高くすることにより、例え
ば、RFスイッチ(RF−Switch)回路の中のλ/4共
振器の長さを短くできるため、導体ロスが下がり、挿入
損失が低減するなどの効果が得られる。
【0094】:前記樹脂多層基板は、ガラス−エポキ
シ樹脂と熱膨張係数、剛性率の近い樹脂多層基板を使用
することが可能である。
【0095】:前記の例では、スイッチとしてPIN
ダイオードを使用する例を示したが、GaAsFETを
使ったMMICタイプのスイッチを使用した場合でも、
前記と同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0096】:なお、前記の例では、GSM方式のデ
ュアルバンドシステムの場合を説明したが、シングルバ
ンドの他、トリプルバンド、クワッドバンドなどのマル
チバンドシステム及びGSM以外の方式へも本発明は適
用でき、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。
【0098】(1) :無線通信装置における高周波部のフ
ロントエンドを構成する回路部品の内、フィルタ機能を
有する回路部品(例えば、ダイプレクサ、LPF)はセ
ラミック多層基板内層に積層したチップ部品として構成
されており、スイッチ機能を有する回路部品(高周波ス
イッチ)や出力パワーアンプを構成する回路部品のうち
の受動部品は樹脂多層基板の内層に積層され、該樹脂多
層基板の表面に、セラミック多層基板で構成したチップ
部品やスイッチ、パワーアンプを構成する能動素子やS
AWフィルタを構成するチップ部品が搭載され一体化さ
れている。
【0099】このように、フィルタ機能を有する回路部
品にはセラミック多層基板を使用し、スイッチ機能を有
する回路部品には樹脂多層基板を使用する方が、量産時
の精度や歩留りを向上させるのにも有利である。本発明
ではこのようなことを考慮し、フィルタ機能を有する回
路部品とスイッチ機能を有する回路部品を種類の異なる
材料の多層基板に分けて積層し、これらを樹脂多層基板
に一体化している。
【0100】従って、量産時の歩留りは十分に高く、導
体抵抗に起因する損失、電圧降下は最小限に抑えられる
ため、電気的性能が高く消費電力も少なくなる。また、
熱衝撃、機械的衝撃にも強く、かつ小型化されたフロン
トエンドモジュールが実現できる。
【0101】(2) :フロントエンドモジュールのセラミ
ック多層基板で構成したチップ部品は、高周波部のフロ
ントエンドの他の回路部品に対して入出力インピーダン
スが整合するように設計された状態で製作する。また、
フロントエンドモジュールとしての入出力インピーダン
スも同様に、他の回路部品と整合するように設計された
状態で製作する。
【0102】従って、多数の回路部品を集めたフロント
エンドモジュールであっても、ユーザ側での入出力イン
ピーダンスの整合作業が不要となり、手間もかからず最
終製品の製造コストも安くなる。
【0103】(3) :フィルタ機能を有する回路部品と、
スイッチ機能を有する回路部品に要求される量産時精度
を落とすことなく、フロントエンドモジュールの小型
化、薄型化、耐衝撃性、低消費電力化、量産時歩留り及
び精度の向上、コストダウンを実現することが可能であ
る。
【0104】(4) :量産時歩留りは十分高く、導体抵抗
に起因する損失、電圧降下が最小限に抑えられるため、
電気的性能が高く、消費電力も少なく、更に、熱衝撃、
機械的衝撃にも強く、かつ小型化されたフロントエンド
モジュールが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるフロントエンドモ
ジュールの概略ブロック図(その1)であり、A図は例
1、B図は例2である。
【図2】本発明の実施の形態におけるフロントエンドモ
ジュールの概略ブロック図(その2)であり、C図は例
3、D図は例4である。
【図3】本発明の実施の形態におけるGSM/DCSデ
ュアルバンド型携帯電話のフロントエンド部のブロック
図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるダイプレクサ、L
PF、RFスイッチの回路例である。
【図5】本発明の実施の形態におけるPAの回路例であ
る。
【図6】本発明の実施の形態における例1のフロントエ
ンドモジュール実装例であり、A図は平面図(ケースは
図示省略)、B図は正面図(但し、ケースのみ断面図)
である。
【図7】本発明の実施の形態における例2のフロントエ
ンドモジュール実装例である。
【図8】本発明の実施の形態における例3のフロントエ
ンドモジュール実装例である。
【図9】本発明の実施の形態における例4のフロントエ
ンドモジュール実装例である。
【符号の説明】
GSM:The Global System For Mobiles DCS:Digital Cellular System LTCC:Low Temperature Cofired Ceramics(低温焼
成セラミック) PA:パワーアンプ(電力増幅器) MMIC:Monolithic Microwave Integrated Circuit
(モノリシック・マイクロ波集積回路) SAW(GSM−SAW及びDCS−SAW):GSM
側及びDCS側の弾性表面波フィルタ Tx:送信側 Rx:受信側 ANT:アンテナ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線通信装置における高周波部のフロン
    トエンドを構成する回路部品の内、フィルタ機能を有す
    る回路部品をセラミック多層基板内層に積層したチップ
    部品と、スイッチ機能を有する回路部品のうちの受動部
    品を内層に積層した樹脂多層基板とからなり、 前記樹脂多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で
    構成したチップ部品とスイッチを構成する能動素子とが
    搭載され一体化されていると共に、前記セラミック多層
    基板で構成したチップ部品は、前記フロントエンドを構
    成する他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整
    合するように設計された状態で実装されていることを特
    徴とするフロントエンドモジュール。
  2. 【請求項2】 無線通信装置における高周波部のフロン
    トエンドを構成する回路部品の内、ダイプレクサ及びロ
    ーパスフィルタを構成する素子を、それぞれセラミック
    多層基板内層に積層したチップ部品と、スイッチ機能を
    有する回路部品のうちの受動素子を内層に積層した樹脂
    多層基板とからなり、 前記樹脂多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で
    構成したチップ部品とスイッチを構成する能動素子とが
    搭載され一体化されていると共に、前記セラミック多層
    基板で構成したチップ部品は、前記フロントエンドを構
    成する他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整
    合するように設計された状態で実装されていることを特
    徴とするフロントエンドモジュール。
  3. 【請求項3】 無線通信装置における高周波部のフロン
    トエンドを構成する回路部品の内、フィルタ機能を有す
    る回路部品をそれぞれセラミック多層基板内層に積層し
    た複数のチップ部品と、高周波スイッチを構成する回路
    及び出力パワーアンプを構成する回路のうちの受動素子
    を内層に積層した樹脂多層基板とからなり、 前記樹脂多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で
    構成した各チップ部品及びスイッチ、パワーアンプを構
    成する能動素子が搭載され一体化されていると共に、前
    記セラミック多層基板で構成した各チップ部品は、前記
    フロントエンドを構成する他の回路部品に対して入出力
    インピーダンスが整合するように設計された状態で実装
    されていることを特徴とするフロントエンドモジュー
    ル。
  4. 【請求項4】前記樹脂多層基板の表面に、更に、前記フ
    ロントエンドの弾性表面波フィルタを構成するチップ部
    品が搭載されていることを特徴とする請求項2又は3記
    載のフロントエンドモジュール。
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