JP2003249857A - エントロピ符号化/復号装置 - Google Patents

エントロピ符号化/復号装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路規模を縮小化し、データ転送速度を向上
する。 【解決手段】 EBCOT符号化/復号装置1は、ビッ
トモデリング装置11と、算術符号化/復号装置12
と、入力用FIFOメモリ13と、出力用FIFOメモ
リ14と、制御装置15とを備えている。入力用FIF
Oメモリ13及び出力用FIFOメモリ14は、入力さ
れたデータのビット長に応じて格納するデータのビット
長を制御する機能を有している。入力用FIFOメモリ
13は、符号化時には16ビットのウェーブレット変換
係数が入力され、復号時には8ビットの符号データが入
力される。出力用FIFOメモリ14は、符号化時には
8ビットの符号データを出力し、復号時には16ビット
のウェーブレット変換係数を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えばJPEG2
000で用いられるEBCOT( Embedded Block Codi
ng with Optimized Truncation )方式等のエントロピ
符号化/復号装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、JPEG2000(ISO/IEC JTC
1/SC 29/WG1)と呼ばれる離散ウェーブレット変換を利
用した静止画像圧縮方式が提案されている。 【0003】JPEG2000では、離散ウェーブレッ
ト変換の特性を生かすため、エントロピ符号化処理にE
BCOT( Embedded Block Coding with Optimized Tr
uncation )と称する符号化処理が用いられている。 【0004】EBCOTは、ビットモデリング装置と、
算術符号化/復号装置とを備えて構成されている。ビッ
トモデリング装置は、離散ウェーブレット変換により生
成されたウェーブレット変換係数から算術符号化用の2
値のシンボルとその符号化方式を示すコンテキストを生
成するビットモデリング処理と、その逆変換処理を行
う。算術符号化/復号装置は、生成されたシンボル系列
の出現確率に応じて確率直線を区間分割し、分割された
区間内の位置を示す2進小数値をその符号系列に対する
符号に割り当てる算術符号化処理と、その逆変換を行
う。 【0005】EBCOT方式のエントロピ符号化/復号
装置を回路化する場合、符号化処理及び復号処理の中断
を回避するため、入出力段にFIFO(First In First
Out)メモリを設けるのが一般的である。 【0006】具体的に、入出力段にFIFO設けたEB
COT方式のエントロピ符号化/復号装置の構成を、図
6及び図7に示す。 【0007】エントロピ符号化/復号装置101は、入
力されたウェーブレット変換係数を格納する変換係数入
力用FIFO102と、入力された符号データを格納す
る符号データ入力用FIFO103と、出力する符号デ
ータを格納する符号データ出力用FIFO104と、出
力するウェーブレット変換係数を格納する変換係数出力
用FIFO105と、ビットモデリング装置106と、
算術符号化/復号装置107とから構成される。なお、
このエントロピ符号化/復号装置101に対して、入出
力されるウェーブレット変換係数は16ビットであり、
符号データは8ビットである。 【0008】符号化時には、図6に示すように、変換係
数入力用FIFO102に16ビット長のウェーブレッ
ト変換係数が、外部のウェーブレット変換装置から入力
される。変換係数入力用FIFO102は、格納してい
るウェーブレット変換係数を、順次にビットモデリング
装置106に転送する。ビットモデリング装置106
は、転送されてきたウェーブレット変換係数から、シン
ボル及びコンテキストを生成し、算術符号化/復号装置
107に出力する。算術符号化/復号装置107は、シ
ンボル及びコンテキストから、8ビット長の符号データ
を生成し、符号データ出力用FIFO104に出力す
る。符号データ出力用FIFO104は、格納している
8ビット長の符号データを、順次に外部の符号形成装置
に出力する。 【0009】復号時には、図7に示すように、符号デー
タ入力用FIFO103に8ビット長の符号データが、
外部の符号形成装置から入力される。符号データ入力用
FIFO103は、格納している符号データを、順次に
算術符号化/復号装置107に転送する。算術符号化/復
号装置107は、転送された符号データ及びビットモデ
リング装置106から出力されるコンテキストから、シ
ンボルを生成し、ビットモデリング装置106に出力す
る。ビットモデリング装置106は、シンボルから、コ
ンテキスト並びに16ビットのウェーブレット変換係数
を生成する。ビットモデリング装置106は、コンテキ
ストを算術符号化/復号装置107に出力し、16ビッ
トのウェーブレット変換係数を変換係数出力用FIFO
105に出力する。変換係数出力用FIFO105は、
格納している16ビット長のウェーブレット変換係数
を、順次に外部のウェーブレット変換装置に出力する。 【0010】エントロピ符号化/復号装置101では、
以上のように入出力段にFIFOメモリを備えることに
よって、符号化処理時及び復号処理時における処理の中
断を回避することできる。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】ところで、EBCOT
方式のエントロピ符号化/復号処理は、符号化の前後並
びに復号の前後で、データのビット長が異なる。すなわ
ち、ウェーブレット変換係数と、算術符号化処理後の符
号データとのビット長が異なる。そのため、EBCOT
方式のエントロピ符号化/復号装置の入出力段にFIF
Oメモリを備える場合、離散ウェーブレット係数の入力
用、符号データの入力用、離散ウェーブレット係数の出
力用、並びに、符号データの出力用の合計4つFIFO
メモリが必要となっている。 【0012】しかしながら、このような4つのFIFO
メモリを備えた構成の場合、符号化時には、復号時に用
いられるFIFOメモリが動作しておらず、反対に、復
号時には、符号化時に用いられるFIFOメモリが動作
していない。従って、4つのFIFOメモリを備えた構
成は、回路に無駄がある。また、エントロピ符号化/復
号装置101の外部に、入力データを切り換えるための
セレクタ並びに出力データを切り換えるためのセレクタ
が必要となる。そのため、このセレクタの切り換えに伴
って、エントロピ符号化/復号装置101のデータ転送
速度が低下してしまう。特に、符号化システム全体(例
えば、JPEG2000の符号化システム全体)に共通
に用いられる記憶装置を、FIFOメモリとして利用し
ている場合には、データ転送速度の低下が顕著に表れて
しまう。 【0013】本発明は、このような実情を鑑みてなされ
たものであり、回路規模を縮小化し、且つ、データ転送
速度を向上させたエントロピ符号化/復号装置を提供す
ることを目的とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明にかかるエントロ
ピ符号化/復号装置は、入力されたデータを一時的に保
持し、保持しているデータを入力順に従って出力する入
力用FIFO(FirstIn First Out)メモリと、入力さ
れたデータを一時的に保持し、保持しているデータを入
力順に従って出力する出力用FIFOメモリと、ビット
モデリング処理を行うビットモデリング手段と、算術符
号化処理及びその復号処理を行う算術符号化/復号手段
と、上記入力用FIFOメモリ及び上記出力用FIFO
メモリが保持する各データのビット数を制御する制御手
段とを備えている。 【0015】入力用FIFOメモリは、符号化時には、
外部から第1のビット数の多値データが入力され、当該
多値データを上記ビットモデリング手段に出力し、復号
時には、外部から上記多値データとは異なる第2のビッ
ト数の符号データが入力され、当該符号データを上記算
術符号化/復号手段に出力する。 【0016】出力用FIFOメモリは、符号化時には、
上記算術符号化/復号手段から上記第2のビット数の符
号データが入力され、当該符号データを外部に出力し、
復号時には、上記ビットモデリング手段から上記第1の
ビット数の多値データが入力され、当該多値データを外
部に出力する。 【0017】ビットモデリング手段は、符号化時には、
上記入力用FIFOメモリから多値データが入力され、
当該多値データから算術符号化用の2値のシンボル及び
その符号化方式を示すコンテキストを生成し、復号時に
は、上記算術符号化/復号手段からシンボルが入力さ
れ、当該シンボルに基づきコンテキストを生成するとと
もに多値データを生成する。 【0018】算術符号化/復号手段は、符号化時には、
上記ビットモデリング手段からシンボル及びコンテキス
トが入力され、当該シンボル及びコンテキストに基づき
符号データを生成し、復号時には、上記入力用FIFO
メモリから符号データが入力されるとともに上記ビット
モデリング手段からコンテキストが入力され、当該符号
データ及びコンテキストに基づきシンボルを生成する。 【0019】制御手段は、符号化時には、上記入力用F
IFOメモリが保持するデータの有効ビット数を上記第
1のビット数とし、上記出力用FIFOメモリが保持す
るデータの有効ビット数を上記第2のビット数とし、復
号時には、上記入力用FIFOメモリが保持するデータ
の有効ビット数を上記第2のビット数とし、上記出力用
FIFOメモリが保持するデータの有効ビット数を上記
第1のビット数とする。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態とし
て、本発明を適用したEBCOT( EmbeddedBlock Cod
ing with Optimized Truncation )符号化/復号装置に
ついて説明をする。EBCOT符号化/復号装置は、J
PEG2000対応のエンコーダ/デコーダ等に用いら
れるエントロピ符号化/復号装置である。 【0021】図1に、本発明の実施の形態のEBCOT
符号化/復号装置のブロック構成図を示す。 【0022】EBCOT符号化/復号装置1は、符号化
時には、外部のウェーブレット変換装置から多値のウェ
ーブレット変換係数が入力され、このウェーブレット変
換係数に対してEBCOT方式におけるビットモデリン
グ処理並びにEBCOT方式における算術符号化処理を
行い、符号データを生成し、外部の符号形成装置に出力
する。また、EBCOT符号化/復号装置1は、復号時
には、外部の符号形成部から符号データが入力され、こ
の符号データをEBCOT方式における算術符号の復号
処理並びにEBCOT方式におけるビットモデリング処
理を行い、多値のウェーブレット変換係数を生成し、外
部のウェーブレット変換装置に出力する。なお、ウェー
ブレット変換係数のビット長と符号データのビット長と
は異なるビット長である。ここでは、ウェーブレット変
換係数のビット長が16ビットであり、符号データのビ
ット長が8ビットであるものとする。 【0023】EBCOT符号化/復号装置1は、図1に
示すように、ビットモデリング装置11と、算術符号化
/復号装置12と、入力用FIFOメモリ13と、出力
用FIFOメモリ14と、内部セレクタ15と、制御装
置16とを備えて構成される。 【0024】ビットモデリング装置11は、符号化時に
は、入力用FIFOメモリ13からウェーブレット変換
係数が入力される。ビットモデリング装置11は、入力
されたウェーブレット変換係数に対して、EBCOT方
式におけるビットモデリング処理を行う。すなわち、ビ
ットモデリング装置11は、符号化時には、ウェーブレ
ット変換係数から算術符号化用のシンボル及びコンテキ
ストを生成する。ビットモデリング装置11は、生成し
たシンボル及びコンテキストを、算術符号化/復号装置
12へ出力する。 【0025】ビットモデリング装置11は、復号時に
は、算術符号化/復号装置12からシンボルが入力され
る。ビットモデリング装置11は、復号時には、符号化
時の逆変換処理を行う。すなわち、ビットモデリング装
置11は、復号時には、入力されたシンボルから、コン
テキスト及びウェーブレット変換係数を生成する。ビッ
トモデリング装置11は、生成したコンテキストを算術
符号化/復号装置12へ出力し、生成したウェーブレッ
ト変換係数を内部セレクタ15を介して出力用FIFO
メモリ14へ出力する。 【0026】算術符号化/復号装置12は、符号化時に
は、ビットモデリング装置11からシンボル及びコンテ
キストが入力される。算術符号化/復号装置12は、入
力されたシンボル及びコンテキストに対して算術符号化
処理を行い、符号データを生成する。算術符号化とは、
シンボル系列の出現確率に応じて確率直線を区間分割
し、分割された区間内の位置を示す2進小数値をその符
号系列に対する符号に割り当てる符号化処理である。算
術符号化/復号装置12は、生成した符号データを内部
セレクタ15を介して出力用FIFOメモリ14へ出力
する。 【0027】算術符号化/復号装置12は、復号時に
は、入力用FIFOメモリ13から符号データが入力さ
れる。算術符号化/復号装置12は、入力された符号デ
ータに対して、符号化時とは逆の変換処理を行い、シン
ボルを生成する。算術符号化/復号装置12は、復号し
たシンボルを、ビットモデリング装置11へ出力する。
ここで、復号時には、算術符号化/復号装置12は、ビ
ットモデリング装置11から出力されるコンテキストを
参照して符号データを生成しながら、シンボルを復号す
ることとなる。この際に符号データは、算術符号化/復
号装置12の外部には出力されない。なお、最初の1シ
ンボルの復号時には、ビットモデリング装置11から算
術符号化/復号装置12に対してコンテキストが供給さ
れないが、この場合には、任意に定めた初期値のコンテ
キストに基づきシンボルの復号がされる。 【0028】入力用FIFOメモリ13は、先入れ先出
し式のデータバッファリング用のメモリである。つま
り、入力用FIFOメモリ13は、入力されたデータを
一時的に保持し、保持しているデータを、入力順に従っ
て出力するメモリである。入力用FIFOメモリ13
は、本EBCOT符号化/復号装置1への入力データ専
用のバッファメモリとして機能する。すなわち、符号化
時には、ウェーブレット変換係数をバッファリングし、
復号時には、符号データをバッファリングする。 【0029】出力用FIFOメモリ14もまた、先入れ
先出し式のデータバッファリング用のメモリである。つ
まり、出力用FIFOメモリ14は、入力されたデータ
を一時的に保持し、保持しているデータを、入力順に従
って出力するメモリである。出力用FIFOメモリ14
は、本EBCOT符号化/復号装置1からの出力データ
専用のバッファメモリとして機能する。すなわち、符号
化時には、符号データをバッファリングし、復号時に
は、ウェーブレット変換係数をバッファリングする。 【0030】入力用FIFOメモリ13及び出力用FI
FOメモリ14は、異なるビット長のデータを選択的に
格納することが可能なメモリである。ビット長の異なる
データを選択的に格納するには、入力用FIFOメモリ
13及び出力用FIFOメモリ14は、例えば、入力デ
ータバスと出力データバスのデータ幅を、入力データの
最大ビット長としておく。入力用FIFOメモリ13及
び出力用FIFOメモリ14は、最大ビット長よりも小
さいビット長のデータが入力された場合には、有効なビ
ットが転送されるラインだけ、有効として取り扱い、そ
の他のラインを無効として取り扱う。 【0031】本装置の場合、入力用FIFOメモリ13
及び出力用FIFOメモリ14は、16ビット長のデー
タ(ウェーブレット変換係数)と、8ビット長のデータ
(符号データ)を選択的に格納することができる。16
ビット長のデータと8ビット長のデータを選択的に格納
するには、例えば以下のように各FIFOメモリを構成
すればよい。 【0032】すなわち、入力用FIFOメモリ13及び
出力用FIFOメモリ14は、入力データバスと出力デ
ータバスを入力される16ビット長とし、16ビットを
上位8ビットと下位8ビットに分割してデータを格納す
る。16ビット長のデータが入力された場合には、図2
に示すように、入力データバスを全て有効としておき、
入力された16ビットデータを上位8ビットと下位8ビ
ットに分割して格納する。そして、出力データバスも全
て有効にしておき、格納している上位8ビットのデータ
と下位8ビットのデータを合成して、16ビットの出力
データバスに転送する。一方、8ビット長のデータが入
力された場合には、図3に示すように、入力データバス
のうち下位8ビットのみを有効とし、上位8ビットを無
効として、入力された8ビット分のデータのみを格納す
る。そして、出力データバスは、上位8ビットを‘0’
に固定しておき、下位8ビットに対して、格納している
8ビットのデータを転送する。また、入力用FIFOメ
モリ13とビットモデリング装置11との間を16ビッ
トのデータバスで接続し、算術符号化/復号装置12に
は、この16ビットのデータバスの下位8ビットを接続
する。同様に、出力用FIFOメモリ14とビットモデ
リング装置11との間を16ビットのデータバスで接続
し、算術符号化/復号装置12には、この16ビットの
データバスの下位8ビットを接続する。 【0033】内部セレクタ15は、ビットモデリング装
置11と出力用FIFOメモリ14との接続、及び、算
術符号化/復号装置12と出力用FIFOメモリ14
を、選択的に切り換える装置である。内部セレクタ15
は、符号化時には、算術符号化/復号装置12と出力用
FIFOメモリ14とを接続し、復号時には、ビットモ
デリング装置11と出力用FIFOメモリ14とを接続
する。 【0034】制御装置16は、符号化処理又は復号処理
の処理タイミングに応じて、各装置の機能を切り換える
制御を行う。符号化時には、制御装置16は、入力用F
IFOメモリ13を16ビット長のデータの格納モード
とし、出力用FIFOメモリ14を8ビット長のデータ
の格納モードとする。また、制御装置16は、符号化時
には、ビットモデリング装置11及び算術符号化/復号
装置12の処理モードを符号化時の処理モードに制御
し、内部セレクタ15を制御して算術符号化/復号装置
12と出力用FIFOメモリ14とを接続する。復号時
には、制御装置16は、入力用FIFOメモリ13を8
ビット長のデータの格納モードとし、出力用FIFOメ
モリ14を16ビット長のデータの格納モードとする。
また、復号時には、制御装置16は、ビットモデリング
装置11及び算術符号化/復号装置12の処理モードを
復号時の処理モードに制御し、内部セレクタ15を制御
してビットモデリング装置11と出力用FIFOメモリ
14とを接続する。 【0035】つぎに、符号化時のEBCOT符号化/復
号装置1の処理の流れについて、図4を参照して説明を
する。 【0036】符号化時には、入力用FIFO13は16
ビットデータを格納するモードで動作し、出力用FIF
O14は8ビットデータを格納するモードで動作する。
符号化時には、入力用FIFO13に16ビット長のウ
ェーブレット変換係数が、外部のウェーブレット変換装
置から入力される。入力用FIFO13は、格納してい
るウェーブレット変換係数を、順次にビットモデリング
装置11に転送する。このとき、算術符号化/復号装置
12の入力データバスは無効とされている。ビットモデ
リング装置11は、転送されてきたウェーブレット変換
係数から、シンボル及びコンテキストを生成し、算術符
号化/復号装置12に出力する。算術符号化/復号装置1
2は、ビットモデリング装置11により生成されたシン
ボル及びコンテキストから、8ビット長の符号データを
生成し、内部セレクタ15を介して出力用FIFO14
に出力する。出力用FIFO14は、格納している8ビ
ット長の符号データを、順次に外部の符号形成装置に出
力する。 【0037】つぎに、復号時のEBCOT符号化/復号
装置1の処理の流れについて、図5を参照して説明をす
る。 【0038】復号時には、入力用FIFO13は8ビッ
トデータを格納するモードで動作し、出力用FIFO1
4は16ビットデータを格納するモードで動作する。復
号時には、入力用FIFO13に8ビット長の符号デー
タが、外部の符号形成装置から入力される。入力用FI
FO13は、格納している符号データを、内部セレクタ
15を介して順次に算術符号化/復号装置12に転送す
る。算術符号化/復号装置12は、転送された符号デー
タ及びビットモデリング装置12から出力されるコンテ
キストから、シンボルを生成し、ビットモデリング装置
11に出力する。ビットモデリング装置11は、シンボ
ルから、コンテキスト並びに16ビットのウェーブレッ
ト変換係数を生成する。ビットモデリング装置11は、
コンテキストを算術符号化/復号装置12に出力し、1
6ビットのウェーブレット変換係数を出力用FIFO1
3に出力する。出力用FIFO13は、格納している1
6ビット長のウェーブレット変換係数を、順次に外部の
ウェーブレット変換装置に出力する。 【0039】以上のように本発明の実施の形態のEBC
OT符号化/復号装置1では、符号化処理及び復号処理
の中断を回避するために入出力段に設けられるFIFO
メモリとして、入力されたデータのビット長に応じて格
納するデータのビット長を制御する機能を有したFIF
Oメモリが設けられている。このため、本発明の実施の
形態のEBCOT符号化/復号装置1では、2つのFI
FOメモリのみで、従来と同様に、符号化処理及び符号
処理の中断を回避することができる。すなわち、回路規
模を削減することができる。また、本EBCOT符号化
/復号装置1では、入力データ及び出力データラインを
切り換えるためのセレクタを外部に設ける必要がなくな
り、セレクタによるデータラインの切り換えに伴うデー
タ転送速度の低下を回避することができる。 【0040】なお、本発明の実施の形態のEBCOT符
号化/復号装置1では、ウェーブレット変換係数のビッ
ト長を16ビット、符号データのビット長を8ビットと
しているが、本発明では、16ビットと8ビットの組み
合わせに限らず、どのような組み合わせであってもよ
い。また、FIFOメモリに入力されるデータのビット
長が、3種類以上あってもよい。 【0041】さらに、本発明の実施の形態のEBCOT
符号化/復号装置1では、1つのFIFOメモリの中で
の入出力は同一のビット長としているが、例えば、入力
するデータのビット長が8ビットで、出力するデータの
ビット長を16ビットというように、入力と出力のビッ
ト長を異なる値とするようにしてもよい。例えば、出力
するデータが8ビットの場合であっても、上位8ビット
を0とし、全体で16ビットのデータを取り扱うように
してもよい。 【0042】 【発明の効果】本発明にかかるエントロピ符号化/復号
装置では、符号化処理及び復号処理の中断を回避するた
めの入出力用のFIFOメモリが、入力されたデータの
ビット長に応じて格納するデータのビット長を制御する
機能を有している。 【0043】このため、本発明では、回路規模を縮小化
し、且つ、データ転送速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態のEBCOT符号化/復号
装置のブロック構成図である。 【図2】16ビットデータが入力された場合のFIFO
メモリの動作を説明するための図である。 【図3】8ビットデータが入力された場合のFIFOメ
モリの動作を説明するための図である。 【図4】上記EBCOT符号化/復号装置の符号化時に
おける処理の流れを説明するための図である。 【図5】上記EBCOT符号化/復号装置の復号時にお
ける処理の流れを説明するための図である。 【図6】従来のエントロピ符号化/復号装置の符号化時
における処理の流れを説明するための図である。 【図7】従来のエントロピ符号化/復号装置の復号時に
おける処理の流れを説明するための図である。 【符号の説明】 1 EBCOT符号化/復号装置、11 ビットモデリ
ング装置、12 算術符号化/復号装置、13 入力用
FIFOメモリ、14 出力用FIFOメモリ、15
セレクタ、16 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西 靖史 神奈川県横浜市保土ヶ谷区神戸町134番地 ソニー・エルエスアイ・デザイン株式会 社内 Fターム(参考) 5C059 KK06 MA00 MA24 MC00 ME01 ME11 UA02 UA32 5C078 AA04 BA53 CA26 CA35 DA01 5J064 AA03 AA04 BA09 BA10 BB10 BC00 BC01 BC25 BD01

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エントロピ符号化及び復号を行うエント
    ロピ符号化/復号装置において、 入力されたデータを一時的に保持し、保持しているデー
    タを入力順に従って出力する入力用FIFO(First In
    First Out)メモリと、 入力されたデータを一時的に保持し、保持しているデー
    タを入力順に従って出力する出力用FIFOメモリと、 ビットモデリング処理を行うビットモデリング手段と、 算術符号化処理及びその復号処理を行う算術符号化/復
    号手段と、 上記入力用FIFOメモリ及び上記出力用FIFOメモ
    リが保持する各データのビット数を制御する制御手段と
    を備え、 上記入力用FIFOメモリは、符号化時には、外部から
    第1のビット数の多値データが入力され、当該多値デー
    タを上記ビットモデリング手段に出力し、復号時には、
    外部から上記多値データとは異なる第2のビット数の符
    号データが入力され、当該符号データを上記算術符号化
    /復号手段に出力し、 上記出力用FIFOメモリは、符号化時には、上記算術
    符号化/復号手段から上記第2のビット数の符号データ
    が入力され、当該符号データを外部に出力し、復号時に
    は、上記ビットモデリング手段から上記第1のビット数
    の多値データが入力され、当該多値データを外部に出力
    し、 上記ビットモデリング手段は、符号化時には、上記入力
    用FIFOメモリから多値データが入力され、当該多値
    データから算術符号化用の2値のシンボル及びその符号
    化方式を示すコンテキストを生成し、復号時には、上記
    算術符号化/復号手段からシンボルが入力され、当該シ
    ンボルに基づきコンテキストを生成するとともに多値デ
    ータを生成し、 上記算術符号化/復号手段は、符号化時には、上記ビッ
    トモデリング手段からシンボル及びコンテキストが入力
    され、当該シンボル及びコンテキストに基づき符号デー
    タを生成し、復号時には、上記入力用FIFOメモリか
    ら符号データが入力されるとともに上記ビットモデリン
    グ手段からコンテキストが入力され、当該符号データ及
    びコンテキストに基づきシンボルを生成し、 上記制御手段は、符号化時には、上記入力用FIFOメ
    モリが保持するデータの有効ビット数を上記第1のビッ
    ト数とし、上記出力用FIFOメモリが保持するデータ
    の有効ビット数を上記第2のビット数とし、復号時に
    は、上記入力用FIFOメモリが保持するデータの有効
    ビット数を上記第2のビット数とし、上記出力用FIF
    Oメモリが保持するデータの有効ビット数を上記第1の
    ビット数とすることを特徴とするエントロピ符号化/復
    号装置。
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