JP2003248458A - マトリクス回路の駆動装置及び駆動方法 - Google Patents

マトリクス回路の駆動装置及び駆動方法

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JP2003248458A
JP2003248458A JP2002048078A JP2002048078A JP2003248458A JP 2003248458 A JP2003248458 A JP 2003248458A JP 2002048078 A JP2002048078 A JP 2002048078A JP 2002048078 A JP2002048078 A JP 2002048078A JP 2003248458 A JP2003248458 A JP 2003248458A
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Kenichi Ito
謙一 伊東
Masaki Ikeda
雅紀 池田
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Asahi Kasei Microsystems Co Ltd
Asahi Kasei Microdevices Corp
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Asahi Kasei Microsystems Co Ltd
Asahi Kasei Microdevices Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成素子において逆バイアス状態が発生する
のを防止するとともに、リーク電流および制御の切換に
伴って構成素子間に発生する電流を低減することにより
構成素子が誤動作するのを防止するのに好適なマトリク
ス回路の駆動装置を提供する。 【解決手段】 カソード電源線Lc1〜Lc3を高インピー
ダンス状態とするときは、電流供給回路ES1〜ES3
電流源20からの電流をそのカソード電源線Lc1〜Lc3
に供給するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種ディスプレイ
等、マトリクス状に接続されている複数の構成素子を有
するマトリクス回路の駆動装置および駆動方法に係り、
特に、構成素子において逆バイアス状態が発生するのを
防止するとともに、リーク電流および制御の切換に伴っ
て構成素子間に発生する電流を低減することにより構成
素子が誤動作するのを防止するのに好適なマトリクス回
路の駆動装置および駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マトリクス状に接続されている複
数の発光素子を有するマトリクス回路の駆動装置として
は、例えば、特開平11-311977号公報に開示されている
マトリクス回路の駆動装置(以下、第1の従来例とい
う。)があった。このようなマトリクス回路は、例え
ば、ディスプレイの表示部として使用されている。第1
の従来例の構成を図4を参照しながら説明する。図4
は、第1の従来例の構成を示す回路図である。以下、発
光素子ELを横方向に2つ縦方向に3つ配置してマトリ
クスを構成した場合を例にとって説明する。
【0003】第1の従来例は、図4に示すように、マト
リクスの第1行目を構成する発光素子EL11,EL
21と、マトリクスの第2行目を構成する発光素子E
12,EL22と、マトリクスの第3行目を構成する発光
素子EL13,EL23と、発光素子EL 11,EL12,EL
13の一端に接続するアノード電源線La1と、発光素子E
21,EL22,EL23の一端に接続するアノード電源線
a2と、発光素子EL11,EL 21の他端に接続するカソ
ード電源線Lc1と、発光素子EL12,EL22の他端に接
続するカソード電源線Lc2と、発光素子EL13,EL23
の他端に接続するカソード電源線Lc3と、カソード電源
線Lc1〜Lc3の電圧を制御するカソード電圧制御回路V
1〜VC3とで構成されている。
【0004】発光素子EL11は、例えば、ダイオード特
性を有する有機EL素子(OrganicElectroLuminescent
element)から構成することができ、その等価回路は、
発光ダイオード10とコンデンサ12とを並列接続した
回路として表される。この場合、発光ダイオード10の
アノード端子側にアノード電源線La1を接続し、発光ダ
イオード10のカソード端子にカソード電源線Lc1を接
続する。発光素子EL11は、図5に示すように、アノー
ド電源線La1がハイレベルでかつカソード電源線Lc1
ローレベルであるときは、発光状態となり、アノード電
源線La1およびカソード電源線Lc1がいずれもハイレベ
ルであるとき、アノード電源線La1およびカソード電源
線Lc1がいずれもローレベルであるとき、およびアノー
ド電源線La1がローレベルでかつカソード電源線Lc1
ハイレベルであるときは、非発光状態となる。図5は、
供給電圧に応じた発光素子EL11の状態を示す図であ
る。
【0005】なお、他の発光素子EL12,EL13,EL
21,EL22,EL23も、発光素子EL11と同一の構成お
よび同様の接続となっている。図4の回路では、カソー
ド電圧制御回路VC1〜VC3によりカソード電源線L c1
〜Lc3をハイレベルおよびローレベルのいずれかに遷移
させるように電圧制御を行うと、制御内容によっては、
アノード電源線がローレベルでかつカソード電源線がハ
イレベルとなる逆バイアス状態が発生することがあり、
この場合は、発光ダイオード10に逆バイアス電流が流
れ寿命を劣化させる原因となる。そのため、第1の従来
例では、カソード電源線Lc1〜Lc3をハイレベル、ロー
レベルおよび高インピーダンス状態のいずれかに遷移さ
せるように電圧制御を行うことにより、逆バイアス状態
が発生するのを防止している。なお、この場合、発光素
子は、図5に示すのと異なり、アノード電源線がハイレ
ベルでかつカソード電源線がローレベルであるときは発
光状態となり、他の組み合わせの場合は非発光状態とな
る。
【0006】連続する4つのクロック間隔のうち第1ク
ロックと第2クロックとの間を第1フェーズとし、同様
に、第2クロックと第3クロックとの間および第3クロ
ックと第4クロックとの間をそれぞれ第2フェーズおよ
び第3フェーズとした場合において、例えば、第1フェ
ーズにおいて発光素子EL11のみを発光させ、第2フェ
ーズにおいて発光素子EL22のみを発光させ、第3フェ
ーズにおいて発光素子EL13のみを発光させるには、カ
ソード電源線Lc1〜Lc3に対して、図6に示すような電
圧制御を行う。図6は、アノード電源線La1,La2およ
びカソード電源線Lc1〜Lc3の電圧の時間的変化を示す
波形図である。
【0007】図6において、第1フェーズ(記号で示
す点線間)では、アノード電源線L a1,La2およびカソ
ード電源線Lc1〜Lc3を、それぞれハイレベル、ローレ
ベル、ローレベル、高インピーダンス状態および高イン
ピーダンス状態とする。これにより、発光素子EL11
発光する。第2フェーズ(記号で示す点線間)では、
アノード電源線La1,La2およびカソード電源線Lc1
c3を、それぞれローレベル、ハイレベル、ハイレベ
ル、ローレベルおよび高インピーダンス状態とする。こ
れにより、発光素子EL11が非発光状態となって発光素
子EL22が発光する。
【0008】第3フェーズ(記号で示す点線間)で
は、アノード電源線La1,La2およびカソード電源線L
c1〜Lc3を、それぞれハイレベル、ローレベル、高イン
ピーダンス状態、ハイレベルおよびローレベルとする。
これにより、発光素子EL22が非発光状態となって発光
素子EL13が発光するとともに、発光素子EL21におい
て逆バイアス状態が発生するのを防止することができ
る。すなわち、ハイレベルおよびローレベルの2状態の
電圧制御を行った場合は、発光素子EL22を非発光状態
とするために、アノード電源線La2をローレベルとする
必要があるが、カソード電源線Lc1がハイレベルのまま
だと、発光素子EL21において逆バイアス状態が発生し
てしまう。第1の従来例では、これをハイレベルとせず
高インピーダンス状態とすることにより、発光素子EL
21において逆バイアス状態が発生するのを防止ししてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
従来例にあっては、カソード電圧制御回路VC1〜VC3
によりカソード電源線Lc1〜Lc3を高インピーダンス状
態とする構成であるため、次の2つの問題点があった。
第1に、カソード電圧制御回路VC1〜VC3は、nチャ
ネル型電界効果トランジスタ(以下、単にn型MOSと
いう。)とpチャネル型電界効果トランジスタ(以下、
単にp型MOSという。)を直列接続した回路から構成
されるため、高インピーダンス状態としたときは、接地
側のn型MOSのリーク電流によりカソード電源線Lc1
〜Lc3の電圧が下がる。例えば、図4の回路において、
発光素子EL12を発光させるため、アノード電源線La1
をハイレベルとしかつカソード電源線Lc1,Lc3を高イ
ンピーダンス状態とした場合、リーク電流の合計I
off_al lは、下式(1)に示すように、カソード電圧制
御回路VC1でのリーク電流Iof f1と、カソード電圧制
御回路VC3でのリーク電流Ioff3とを加算することに
より算出される。 Ioff_all = Ioff1 +Ioff3 …(1) 一方、発光素子EL12に流れる電流Ireal_12は、下式
(2)に示すように、アノード電源線La1に接続されて
いる電源からの電流Isからリーク電流の合計Ioff_all
を減算することにより算出される。 Ireal_12 = Is −Ioff_all …(2) したがって、リーク電流が大きく、電流Ireal_12が発
光素子EL12の動作電流に満たない場合には、発光素子
EL12が発光しないという不具合が生じる。また、電流
real_12が発光素子EL12の動作電流以上となって
も、要求される発光量とならない可能性が高い。さら
に、リーク電流の大きさや向きによっては、非発光状態
となるように電圧制御すべき発光素子(以下、単に非選
択素子という。)に電流が流れ発光することがある。
【0010】第2に、図7に示すように、第1フェーズ
(記号で示す点線間)において、アノード電源線
a1,La2およびカソード電源線Lc1〜Lc3が、それぞ
れハイレベル、ローレベル、ローレベル、高インピーダ
ンス状態および高インピーダンス状態となるように、第
2フェーズ(記号で示す点線間)において、アノード
電源線La1,La2およびカソード電源線Lc1〜Lc3が、
それぞれローレベル、ハイレベル、ハイレベル、ローレ
ベルおよび高インピーダンス状態となるように、アノー
ド電源線La1,La2およびカソード電源線Lc1〜Lc3
対して電圧制御を行う場合を考える。図7は、アノード
電源線La1,La2およびカソード電源線Lc1〜Lc3の電
圧の時間的変化を示す波形図である。
【0011】この場合、第1フェーズにおいて、発光素
子EL13のコンデンサ12に蓄積される電荷量Q13は、
発光素子EL13のコンデンサ12の容量をC13とし、ア
ノード電源線La1の電圧をVa1とすると、下式(3)に
示すように、容量C13に電圧Va1を乗算することにより
算出される。また、発光素子EL23のコンデンサ12に
蓄積される電荷量Q23は、発光素子EL23のコンデンサ
12の容量をC23とし、アノード電源線La2の電圧をV
a2とすると、下式(4)に示すように、容量C 23に電圧
a2を乗算することにより算出される。 Q13 = C13 ×Va1 …(3) Q23 = C23 ×Va2 …(4) また、第2フェーズにおいて、電荷量Q'13は、アノー
ド電源線La1の電圧をV'a1とすると、下式(5)に示
すように、容量C13に電圧V'a1を乗算することにより
算出される。また、電荷量Q'23は、アノード電源線L
a2の電圧をV'a2とすると、下式(6)に示すように、
容量C23に電圧V'a2を乗算することにより算出され
る。 Q'13 = C13 ×V'a1 …(5) Q'23 = C23 ×V'a2 …(6) 一方、図7より、Va1>V'a1であるため、発光素子E
13のコンデンサ12には、電荷量の変化があり、その
変化量ΔQ13は、下式(7)に示すように、電化量Q13
から電化量Q'13を減算することにより算出される。ま
た、Va2<V'a2であるため、発光素子EL23のコンデ
ンサ12には、電荷量の変化があり、その変化量ΔQ23
は、下式(8)に示すように、電化量Q'23から電化量
23を減算することにより算出される。 ΔQ13 = Q13 −Q'13 …(7) ΔQ23 = Q'23 −Q23 …(8) このとき、ΔQ13=ΔQ23となり、第1フェーズから第
2フェーズに移行する際には、発光素子EL13から発光
素子EL23に電流が流れる。その電流が大きいと、発光
素子EL13は、非選択素子であるにもかかわらず発光状
態となってしまう。
【0012】これらの問題は、発光素子を有するマトリ
クス回路についてに限らず、発光素子以外の構成素子を
有するマトリクス回路についても同様に想定されること
である。そこで、本発明は、このような従来の技術の有
する未解決の課題に着目してなされたものであって、構
成素子において逆バイアス状態が発生するのを防止する
とともに、リーク電流および制御の切換に伴って構成素
子間に発生する電流を低減することにより構成素子が誤
動作するのを防止するのに好適なマトリクス回路の駆動
装置および駆動方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る請求項1記載のマトリクス回路の駆動
装置は、行および列要素の組み合わせとしてマトリクス
状に接続されている複数の構成素子を有し、前記構成素
子は、ダイオード特性を有し、選択行および列のいずれ
かを駆動電源の電流供給側および電流流出側のいずれか
に接続し、非選択行および列を遮断状態および高インピ
ーダンス状態のいずれかとするマトリクス回路の駆動装
置において、非選択行および列のいずれかを電流供給手
段に接続し、非選択行または列を高インピーダンス状態
とするときは、その非選択行または列に前記電流供給手
段からの電流を供給するようになっている。
【0014】このような構成であれば、非選択行または
列を高インピーダンス状態とすると、その非選択行また
は列に電流供給手段からの電流が供給されるので、非選
択行または列を高インピーダンス状態にするに伴って発
生するリーク電流による減少分が、電流供給手段からの
電流により補われる。さらに、本発明に係る請求項2記
載のマトリクス回路の駆動装置は、行および列要素の組
み合わせとしてマトリクス状に接続されている複数の構
成素子を有し、前記構成素子は、ダイオード特性を有
し、選択行および列のいずれかを駆動電源の電流供給側
および電流流出側のいずれかに接続し、非選択行および
列を遮断状態および高インピーダンス状態のいずれかと
するマトリクス回路の駆動装置において、行および列の
いずれかを電流供給手段に接続し、選択行および列のい
ずれかを駆動電源の電流供給側および電流流出側のいず
れかに接続することにより、同一の行または同一の列に
属する構成素子間に電位差が生じることとなるときは、
それら構成素子が共通に属する行または列に電流供給手
段からの電流を供給するようになっている。
【0015】このような構成であれば、選択行および列
のいずれかを駆動電源の電流供給側および電流流出側の
いずれかに接続することにより、同一の行または同一の
列に属する構成素子間に電位差が生じることとなると、
それら構成素子が共通に属する行または列に電流供給手
段からの電流が供給されるので、制御の切換に伴って構
成素子間に発生する電流が電流供給手段からの電流によ
り抑制される。一方、上記目的を達成するために、本発
明に係る請求項3記載のマトリクス回路の駆動方法は、
行および列要素の組み合わせとしてマトリクス状に接続
されている複数の構成素子を有し、前記構成素子は、ダ
イオード特性を有し、選択行および列のいずれかを駆動
電源の電流供給側および電流流出側のいずれかに接続
し、非選択行および列を遮断状態および高インピーダン
ス状態のいずれかとするマトリクス回路の駆動方法にお
いて、非選択行および列のいずれかを電流供給手段に接
続し、非選択行または列を高インピーダンス状態とする
ときは、その非選択行または列に前記電流供給手段から
の電流を供給する。
【0016】さらに、本発明に係る請求項4記載のマト
リクス回路の駆動方法は、行および列要素の組み合わせ
としてマトリクス状に接続されている複数の構成素子を
有し、前記構成素子は、ダイオード特性を有し、選択行
および列のいずれかを駆動電源の電流供給側および電流
流出側のいずれかに接続し、非選択行および列を遮断状
態および高インピーダンス状態のいずれかとするマトリ
クス回路の駆動方法において、行および列のいずれかを
電流供給手段に接続し、選択行および列のいずれかを駆
動電源の電流供給側および電流流出側のいずれかに接続
することにより、同一の行または同一の列に属する構成
素子間に電位差が生じることとなるときは、それら構成
素子が共通に属する行または列に電流供給手段からの電
流を供給する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1ないし図3は、本発明に
係るマトリクス回路の駆動装置および駆動方法の実施の
形態を示す図である。本実施の形態は、本発明に係るマ
トリクス回路の駆動装置および駆動方法を、図1に示す
ように、マトリクス状に接続されている複数の発光素子
ELを有するマトリクス回路を駆動する場合について適
用したものである。
【0018】まず、本発明に係るマトリクス回路の駆動
装置を図1を参照しながら説明する。図1は、本発明に
係るマトリクス回路の駆動装置の構成を示す回路図であ
る。以下、発光素子ELを横方向に2つ縦方向に3つ配
置してマトリクスを構成した場合を例にとって説明す
る。本発明に係るマトリクス回路の駆動装置は、図1に
示すように、マトリクスの第1行目を構成する発光素子
EL11,EL21と、マトリクスの第2行目を構成する発
光素子EL12,EL22と、マトリクスの第3行目を構成
する発光素子EL13,EL23と、発光素子EL11,EL
12,EL13の一端に接続するアノード電源線La1と、発
光素子EL21,EL22,EL23の一端に接続するアノー
ド電源線La2と、発光素子EL11,EL21の他端に接続
するカソード電源線Lc1と、発光素子EL12,EL22
他端に接続するカソード電源線Lc2と、発光素子E
13,EL 23の他端に接続するカソード電源線Lc3と、
カソード電源線Lc1〜Lc3の電圧を制御するカソード電
圧制御回路VC1〜VC3と、カソード電源線Lc1〜Lc3
に電流を供給する電流供給回路ES1〜ES3とで構成さ
れている。
【0019】次に、発光素子EL11,EL12,EL13
EL21,EL22,EL23の構成を図2を参照しながら詳
細に説明する。図2は、供給電圧に応じた発光素子EL
11の状態を示す図である。なお、発光素子EL11,EL
12,EL13,EL21,EL22,EL23は、いずれも同一
の構成および同様の接続となっているため、以下、発光
素子EL11の構成のみを説明し、他の発光素子EL12
EL13,EL21,EL 22,EL23については説明を省略
する。
【0020】発光素子EL11は、例えば、ダイオード特
性を有する有機EL素子から構成することができ、その
等価回路は、図1に示すように、発光ダイオード10と
コンデンサ12とを並列接続した回路として表される。
この場合、発光ダイオード10のアノード端子側にアノ
ード電源線La1を接続し、発光ダイオード10のカソー
ド端子にカソード電源線Lc1を接続する。発光素子EL
11は、図2に示すように、アノード電源線La1がハイレ
ベルでかつカソード電源線Lc1がローレベルであるとき
は、発光状態となり、アノード電源線La1およびカソー
ド電源線Lc1がいずれもハイレベルであるとき、アノー
ド電源線La1およびカソード電源線Lc1がいずれもロー
レベルであるとき、およびアノード電源線La1がローレ
ベルでかつカソード電源線Lc1がハイレベルまたは高イ
ンピーダンス状態であるときは、非発光状態となる。
【0021】次に、カソード電圧制御回路VC1〜VC3
の構成を詳細に説明する。なお、カソード電圧制御回路
VC1〜VC3は、いずれも同一機能を有して構成されて
いるため、以下、カソード電圧制御回路VC1の構成の
みを説明し、他のカソード電圧制御回路VC2,VC3
ついては説明を省略する。カソード電圧制御回路VC1
は、図1に示すように、p型MOS14とn型MOS1
6とからなるCMOS(Complementary Mental-Oxide S
emiconductor)であり、p型MOS14は、所定の電源
にソース端子を接続しており、n型MOS16は、p型
MOS14のドレイン端子にドレイン端子を接続しかつ
ソース端子を接地している。そして、p型MOS14お
よびn型MOS16のドレイン端子をカソード電源線L
c1に接続している。
【0022】カソード電圧制御回路VC1は、発光素子
EL11,EL21が発光状態となるように電圧制御すべき
発光素子(以下、単に選択素子という。)となるとき
は、カソード電源線Lc1がローレベルとなるように、発
光素子EL11,EL21が非選択素子となるときは、カソ
ード電源線Lc1がハイレベルまたは高インピーダンス状
態となるように、カソード電源線Lc1の電圧を制御する
ようになっている。次に、電流供給回路ES1〜ES3
構成を詳細に説明する。なお、電流供給回路ES1〜E
3は、いずれも同一機能を有して構成されているた
め、以下、電流供給回路ES1の構成のみを説明し、他
の電流供給回路ES2,ES3については説明を省略す
る。
【0023】電流供給回路ES1は、図1に示すよう
に、所定の電源に一端を接続した電流源20と、電流源
20の他端に一端を接続しかつカソード電源線Lc1に他
端を接続したスイッチ22とで構成されている。電流供
給回路ES1は、カソード電源線Lc1がローレベルおよ
び高インピーダンス状態であるときは、スイッチ22が
ONとなるように、カソード電源線Lc1がハイレベルで
あるときは、スイッチ22がONとなるようにスイッチ
ング制御を行うようになっている。
【0024】次に、本実施の形態の動作を図3を参照し
ながら説明する。図3は、アノード電源線La1,La2
よびカソード電源線Lc1〜Lc3の電圧並びにスイッチ2
2へのスイッチング電圧の時間的変化を示す波形図であ
る。ここで、連続する4つのクロック間隔のうち第1ク
ロックと第2クロックとの間を第1フェーズとし、同様
に、第2クロックと第3クロックとの間および第3クロ
ックと第4クロックとの間をそれぞれ第2フェーズおよ
び第3フェーズとした場合において、例えば、第1フェ
ーズにおいて発光素子EL11のみを発光させ、第2フェ
ーズにおいて発光素子EL22のみを発光させ、第3フェ
ーズにおいて発光素子EL13のみを発光させる場合を例
にとって説明する。
【0025】図3において、第1フェーズ(記号で示
す点線間)では、カソード電圧制御回路VC1〜VC3
より、アノード電源線La1,La2およびカソード電源線
c1〜Lc3が、それぞれハイレベル、ローレベル、ロー
レベル、高インピーダンス状態および高インピーダンス
状態となる。一方、電流供給回路ES1〜ES3により、
電流供給回路ES1〜ES3のスイッチ22がいずれもO
Nとなる。これにより、発光素子EL11が発光するとと
もに、カソード電源線Lc2,Lc3を高インピーダンス状
態にするに伴って発生するリーク電流による減少分が、
電流供給回路ES2,ES3の電流源20からの電流によ
り補われる。
【0026】第2フェーズ(記号で示す点線間)で
は、カソード電圧制御回路VC1〜VC3により、アノー
ド電源線La1,La2およびカソード電源線Lc1〜L
c3が、それぞれローレベル、ハイレベル、ハイレベル、
ローレベルおよび高インピーダンス状態となる。一方、
電流供給回路ES1〜ES3により、電流供給回路ES1
〜ES3のスイッチ22が、それぞれOFF、ONおよ
びONとなる。これにより、発光素子EL11が非発光状
態となって発光素子EL22が発光するとともに、カソー
ド電源線Lc3を高インピーダンス状態にするに伴って発
生するリーク電流による減少分が、電流供給回路ES3
の電流源20からの電流により補われる。また、第1フ
ェーズから第2フェーズに移行する際には、発光素子E
13と発光素子EL23との間に電位差が生じることとな
るが、その移行に伴って発光素子EL 13,EL23間に発
生する電流が電流供給回路ES3の電流源20からの電
流により抑制される。
【0027】第3フェーズ(記号で示す点線間)で
は、カソード電圧制御回路VC1〜VC3により、アノー
ド電源線La1,La2およびカソード電源線Lc1〜L
c3が、それぞれハイレベル、ローレベル、高インピーダ
ンス状態、ハイレベルおよびローレベルとなる。一方、
電流供給回路ES1〜ES3のうち、電流供給回路E
1,ES3のスイッチ22がONとなる。これにより、
発光素子EL22が非発光状態となって発光素子EL13
発光するとともに、カソード電源線Lc1を高インピーダ
ンス状態にするに伴って発生するリーク電流による減少
分が、電流供給回路ES1の電流源20からの電流によ
り補われる。また、発光素子EL21において逆バイアス
状態が発生するのを防止することができる。
【0028】このようにして、本実施の形態では、カソ
ード電源線Lc1〜Lc3を高インピーダンス状態とすると
きは、電流供給回路ES1〜ES3の電流源20からの電
流をそのカソード電源線Lc1〜Lc3に供給するようにな
っている。これにより、発光素子ELにおいて逆バイア
ス状態が発生する可能性を低減することができる。さら
に、リーク電流による減少分が、電流供給回路ES1
ES3の電流源20からの電流により補われるので、従
来に比して、選択素子となる発光素子ELが発光しなか
ったり、非選択素子となる発光素子ELが発光したりす
るなど、発光素子ELが誤動作する可能性を低減するこ
とができる。
【0029】さらに、本実施の形態では、非選択素子ま
たは選択素子の切換により、同一のカソード電源線Lc1
〜Lc3に接続する発光素子EL間に電位差が生じること
となるときは、電流供給回路ES1〜ES3の電流源20
からの電流をそのカソード電源線Lc1〜Lc3に供給する
ようになっている。これにより、非選択素子または選択
素子の切換に伴って発光素子EL間に発生する電流が電
流供給回路ES1〜ES3からの電流により抑制されるの
で、非選択素子となる発光素子ELが発光するなど、発
光素子ELが誤動作する可能性をさらに低減することが
できる。
【0030】さらに、本実施の形態では、カソード電源
線Lc1〜Lc3をローレベルとするときは、電流供給回路
ES1〜ES3の電流源20からの電流をそのカソード電
源線Lc1〜Lc3に供給するようになっている。これによ
り、カソード電源線Lc1〜Lc3をローレベルにしても、
カソード電源線Lc1〜Lc3に過剰な電流が流れるのを、
電流供給回路ES1〜ES3の電流源20からの電流によ
り抑制できるので、選択素子となる発光素子ELが発光
しないなど、発光素子ELが誤動作する可能性をさらに
低減することができる。
【0031】上記実施の形態において、発光素子EL11
〜EL23は、請求項1ないし4記載の構成素子に対応
し、電流供給回路ES1〜ES3は、請求項1ないし4記
載の電流供給手段に対応している。なお、上記実施の形
態においては、本発明に係るマトリクス回路の駆動装置
および駆動方法を、図1に示すように、マトリクス状に
接続されている複数の発光素子ELを有するマトリクス
回路を駆動する場合について適用したが、これに限ら
ず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他の場合にも適用
可能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る請求
項1記載のマトリクス回路の駆動装置によれば、構成素
子において逆バイアス状態が発生する可能性を低減する
ことができるという効果が得られる。さらに、非選択行
または列を高インピーダンス状態にするに伴って発生す
るリーク電流による減少分が、電流供給手段からの電流
により補われるので、従来に比して、選択行または列に
属する構成素子が動作しなかったり、非選択行または列
に属する構成素子が動作したりするなど、構成素子が誤
動作する可能性を低減することができるという効果も得
られる。
【0033】さらに、本発明に係る請求項2記載のマト
リクス回路の駆動装置によれば、構成素子において逆バ
イアス状態が発生する可能性を低減することができると
いう効果が得られる。さらに、制御の切換に伴って構成
素子間に発生する電流が電流供給手段からの電流により
抑制されるので、従来に比して、非選択行または列に属
する構成素子が動作するなど、構成素子が誤動作する可
能性を低減することができるという効果も得られる。
【0034】一方、本発明に係る請求項3記載のマトリ
クス回路の駆動方法によれば、請求項1記載のマトリク
ス回路の駆動装置と同等の効果が得られる。さらに、本
発明に係る請求項4記載のマトリクス回路の駆動方法に
よれば、請求項2記載のマトリクス回路の駆動装置と同
等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマトリクス回路の駆動装置の構成
を示す回路図である。
【図2】供給電圧に応じた発光素子EL11の状態を示す
図である。
【図3】アノード電源線La1,La2およびカソード電源
線Lc1〜Lc3の電圧並びにスイッチ22へのスイッチン
グ電圧の時間的変化を示す波形図である。
【図4】第1の従来例の構成を示す回路図である。
【図5】供給電圧に応じた発光素子EL11の状態を示す
図である。
【図6】アノード電源線La1,La2およびカソード電源
線Lc1〜Lc3の電圧の時間的変化を示す波形図である。
【図7】アノード電源線La1,La2およびカソード電源
線Lc1〜Lc3の電圧の時間的変化を示す波形図である。
【符号の説明】
10 発光ダイオード 12 コンデンサ 14 p型MOS 16 n型MOS 20 電流源 22 スイッチ EL11〜EL23 発光素子 La1,La2 アノード電源線 Lc1〜La2 カソード電源線 VC1〜VC3 カソード電圧制御回路 ES1〜ES3 電流供給回路
フロントページの続き Fターム(参考) 5C080 AA06 BB05 DD05 DD06 DD09 EE17 FF03 FF12 HH09 JJ03 JJ04 JJ05 KK43

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 行及び列要素の組み合わせとしてマトリ
    クス状に接続されている複数の構成素子を有し、前記構
    成素子は、ダイオード特性を有し、選択行及び列のいず
    れかを駆動電源の電流供給側及び電流流出側のいずれか
    に接続し、非選択行及び列を遮断状態及び高インピーダ
    ンス状態のいずれかとするマトリクス回路の駆動装置に
    おいて、 非選択行及び列のいずれかを電流供給手段に接続し、 非選択行又は列を高インピーダンス状態とするときは、
    その非選択行又は列に前記電流供給手段からの電流を供
    給するようになっていることを特徴とするマトリクス回
    路の駆動装置。
  2. 【請求項2】 行及び列要素の組み合わせとしてマトリ
    クス状に接続されている複数の構成素子を有し、前記構
    成素子は、ダイオード特性を有し、選択行及び列のいず
    れかを駆動電源の電流供給側及び電流流出側のいずれか
    に接続し、非選択行及び列を遮断状態及び高インピーダ
    ンス状態のいずれかとするマトリクス回路の駆動装置に
    おいて、 行及び列のいずれかを電流供給手段に接続し、 選択行及び列のいずれかを駆動電源の電流供給側及び電
    流流出側のいずれかに接続することにより、同一の行又
    は同一の列に属する構成素子間に電位差が生じることと
    なるときは、それら構成素子が共通に属する行又は列に
    電流供給手段からの電流を供給するようになっているこ
    とを特徴とするマトリクス回路の駆動装置。
  3. 【請求項3】 行及び列要素の組み合わせとしてマトリ
    クス状に接続されている複数の構成素子を有し、前記構
    成素子は、ダイオード特性を有し、選択行及び列のいず
    れかを駆動電源の電流供給側及び電流流出側のいずれか
    に接続し、非選択行及び列を遮断状態及び高インピーダ
    ンス状態のいずれかとするマトリクス回路の駆動方法に
    おいて、 非選択行及び列のいずれかを電流供給手段に接続し、 非選択行又は列を高インピーダンス状態とするときは、
    その非選択行又は列に前記電流供給手段からの電流を供
    給することを特徴とするマトリクス回路の駆動方法。
  4. 【請求項4】 行及び列要素の組み合わせとしてマトリ
    クス状に接続されている複数の構成素子を有し、前記構
    成素子は、ダイオード特性を有し、選択行及び列のいず
    れかを駆動電源の電流供給側及び電流流出側のいずれか
    に接続し、非選択行及び列を遮断状態及び高インピーダ
    ンス状態のいずれかとするマトリクス回路の駆動方法に
    おいて、 行及び列のいずれかを電流供給手段に接続し、 選択行及び列のいずれかを駆動電源の電流供給側及び電
    流流出側のいずれかに接続することにより、同一の行又
    は同一の列に属する構成素子間に電位差が生じることと
    なるときは、それら構成素子が共通に属する行又は列に
    電流供給手段からの電流を供給することを特徴とするマ
    トリクス回路の駆動方法。
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