JP2003247985A - 音響ガス量計 - Google Patents

音響ガス量計

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JP2003247985A JP2003016595A JP2003016595A JP2003247985A JP 2003247985 A JP2003247985 A JP 2003247985A JP 2003016595 A JP2003016595 A JP 2003016595A JP 2003016595 A JP2003016595 A JP 2003016595A JP 2003247985 A JP2003247985 A JP 2003247985A
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カーデリウス エリック
Lars Skoglund
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスの温度はその圧力に応じて変化し、ガス
は可変かつ急速に変化する圧力、例えば機械的呼吸補助
中に吸気ガス及び呼気ガスにおいて通常見られるような
圧力を有する場合、測定されたガス比率が不正確となる
ことがある。 【解決手段】 本発明によると、請求項1記載の、及び
該請求項1によって特徴付けられる音響ガス量計が提供
される。伸張されたセンサ領域を有する温度プローブを
設けることによって、例えば、公知の空間相互関係を備
えた複数のポイントセンサを使用することによって、ま
たはより簡単にいうと、公知の温度対電気抵抗特性を備
えた、ある特定の長さのワイヤを採用することによっ
て、音響エネルギーによって横切られた音響路内のガス
の平均温度は、監視されることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響ガス量計に関
し、とりわけガス混合物中のガスの割合を分析するため
の計量装置に関する。
【0002】
【従来の技術】医療環境及び治療環境において、呼吸
(吸気及び/または呼気)ガスの濃度及び/または流量
もしくは該呼吸ガス中の変化を正確に測定できることは
有利である。なぜならば、これらは、例えば患者の新陳
代謝の状態に関する情報を提供するからである。これ
は、とりわけ機械的な呼吸補助を患者に提供している間
の場合であり、呼気ガス中の酸素及び二酸化炭素の相対
的かつ絶対的な量についての情報は、酸素の新陳代謝及
び呼吸機能に関する情報を提供するために使用されても
よい。さらに、吸気ガス中の酸素/窒素比率の情報は、
機械的呼吸補助の提供を制御し、監視するために有利で
ある。
【0003】公知の音響ガス量計は、超音波変換器構成
及び計算機を有しており、該超音波変換器装置は、超音
波パルスを、音響路に沿って、測定セルまたは流れるガ
スを含む流路の一部内のガス混合物を介して送信し、そ
のように送信されたパルスを受信する。該計算機は、超
音波パルスの遷移時間を計算するためのものである。そ
のように計算された遷移時間は、公知の方法で使用され
ることによって、流量の測定値及び、付加的にまたは択
一的に、ガス状媒体の組成を提供してもよい。ガス状媒
体を介する音の速度は該媒体の温度に依存していること
が公知なので、温度プローブがしばしば計量装置の一部
として含まれており、セルまたは一部内の点におけるガ
ス温度を監視し、この温度を計算機に提供し、該計算機
において、この温度は、温度変化に対する計算されたパ
ラメータを補償するために採用されてもよい。
【0004】ガス量計は、例えばWO92/03724
及び米国特許第5247826号から公知であり、2種
類の公知のガスからなるガスの混合物の比率を音響的に
分析する。この比率は、例えば、患者に供給される呼吸
ガス中の酸素/窒素比率であり、該酸素/窒素比率か
ら、酸素濃度または酸素濃度中の変化を決定することが
できる。公知の計量装置は、音響波は、異なるガス中
を、異なる速度で進むという物理現象を利用している。
ガスを介する音の速度Vは、Mはガスの分子量であり、
Tはその絶対温度である場合、(T/M)0.5に比例
するものとして公知である。従って、既知の温度におけ
るガス混合物に対して、混合物における音の速度Vを使
用することによって、ガスの組成物の相対的な濃度の測
定値を提供することができる。
【0005】
【特許文献1】WO92/03724号
【特許文献2】米国特許第5247826号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガスの
温度はその圧力に応じて変化し、ガスは可変かつ急速に
変化する圧力、例えば機械的呼吸補助中に吸気ガス及び
呼気ガスにおいて通常見られるような圧力を有する場
合、測定されたガス比率が不正確となることがある(通
常、1℃の温度誤差は、空気との、2元のガス混合物に
おいて約3%の酸素濃度の誤差を生じさせる)。これ
は、とりわけ圧力によって誘発された温度変化が、分析
されるガス混合物を介する音響路内に気温傾度を生じさ
せる場合、問題となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によると、請求項
1記載の、及び該請求項1によって特徴付けられる音響
ガス量計が提供される。伸張されたセンサ領域を有する
温度プローブを設けることによって、例えば、公知の空
間相互関係を備えた複数のポイントセンサを使用するこ
とによって、またはより簡単にいうと、公知の温度対電
気抵抗特性を備えた、ある特定の長さのワイヤを採用す
ることによって、音響エネルギーによって横切られた音
響路内のガスの平均温度は、監視されることができる。
このように、温度測定を行うことができ、該温度測定
は、放射された音響エネルギーが伝播する実際のガスの
温度を、より正確に反映している。
【0008】
【発明の実施の形態】有利には、ワイヤの長さは、例え
ばワイヤループ、螺旋パターンまたはジグザグパターン
を形成するように1つまたはそれ以上の湾曲部を備える
ことによって、センサ領域として採用されたワイヤの全
長が音響路の長さより大きくなってもよい。これによっ
て、1℃の温度変化毎の電気的抵抗変化が増加し、いか
なる信号増幅要求も減少させる。
【0009】本発明の実施例は、以下の付随する図面を
参照して記載される。
【0010】
【実施例】図1に示すガス量計に関して、超音波送信機
2及び相補形受信機4は、ガス流路6との超音波結合に
よって配置されており、(点線で示される)音響路8の
相対する端部を確定する。電子制御回路10は、超音波
送信機2及び受信機4のそれぞれと動作可能に接続され
て設けられており、以下を行うように構成されている。
すなわち、送信機2に超音波信号を放射させ、受信機4
に、放射された超音波信号を、該超音波信号が音響路8
を通過した後に検出させ、超音波信号の発生と検出との
間に経過した時間を測定することである。適切にプログ
ラムされたマイクロコンピュータにおいて実現されるよ
うな計算機12は、電子回路10と接続可能であり、該
電子回路10と協同することによって、測定された経過
時間を示す信号を受信する。本実施例において、ガス
は、流路6を介して(例えば図面において矢印で示され
るような)一方向にのみ流れており、超音波信号は、送
信機2から受信機4まで一方向にのみ横断し、測定され
た音響速度Vは、ガスの流れ速度Vによって影響さ
れるだろう(本実施例においては、V=V+Vとな
るように増加する)。計算機12は、公知の方法で、音
響路8内を流れるガスのガス流速度Vを、受信された
信号及び、流路8内における公知の組成を有するガスの
温度Tの測定値(Vは(T/M)0.5に比例すること
に注意)に基づいて決定するように構成されており、該
測定値は、本発明による温度プローブ14から得られた
ものであり、以下により詳細に記載される。
【0011】このような構成は公知技術であり、単に当
業者が本発明を適切に評価できるように十分詳細に記載
されている。評価されるであろうことは、それぞれの専
用の超音波送信機2及び受信機4は、超音波トランシー
バ及び電子回路10によって代用してもよいことであ
り、該超音波トランシーバ及び電子回路10は、それぞ
れのトランシーバ2、4に、相補形送信機及び受信機構
成において、交互に受信機として動作させるように、工
夫をせずに適用されてもよい。これによって、送信及
び、それに続いて、音響路8に沿っていずれかの方向に
進む超音波の検出が可能となる。ガスの流れ速度V
は、超音波信号の伝達の異なる方向に対して、同等で
あるが相反する方法で、音響速度Vに影響を与えるの
で、計算機12は、公知の方法で、音響速度Vの値を決
定するように構成されており、この値は、音響信号が伝
達される2つの方向のそれぞれに対して測定された音響
速度の適切な組み合わせによって、ガス流速度Vから
独立している。この構成において、計算機12はまた、
公知の方法で、ガスの流れ速度Vを決定するように構
成されており、該流れ速度Vは、音響路8内における
ガスの温度Tの情報から独立しており、付加的または択
一的に、温度Tが明らかである場合で、音響路8内にお
けるガスの組成物のうち、1つの量が不明である場合、
ガス組成を決定するように構成されている。
【0012】本発明の温度プローブ14は、ここでは、
ワイヤ16及び測定装置18からなるセンサ領域を含む
ものとして図示されており、該ワイヤ16は、例えばプ
ラチナワイヤであり、公知の温度対電気抵抗特性を有し
ており、実質的に音響路8全体に沿って一直線に続いて
おり、該測定装置18は、ワイヤ16の抵抗を測定し、
該抵抗を示す出力を計算機12に供給するためのもので
ある。このような測定装置18は、例えば平衡ブリッジ
構成を含むことができ、該平衡ブリッジ構成は、通常、
従来のプラチナ抵抗温度計における抵抗を測定するため
に採用される。プラチナワイヤ16は、比較的細く(本
実施例においては、直径17.8μm)、それによっ
て、圧力によって誘発された、ガス内の急速な温度変化
に対して十分な応答時間を提供し、その相反する端部に
おいて、すなわちそれぞれ送信機2及び受信機4の付近
において、より大きい直径を有するワイヤ(本実施例に
おいては、50μm)のペア20、20’に接続されて
いる。これらのワイヤは、有利には、流路6内のガスを
介して延びており、それによって、プラチナワイヤ16
の温度と実質的に同一の温度を達成する。これらのワイ
ヤのペア20、20’は、標準的な「4線」タイプの構
成における測定装置18への電気的接続のために設けら
れている。
【0013】別の方法として、ワイヤ16は音響路8自
体に配置される必要はないが、流路6のその他の領域に
配置される必要がある。該流路6において、ワイヤ16
によって形成されるセンサ領域によって感知された平均
温度は、音響路8に沿った温度と同一であり、この音響
路8に沿った温度との公知の関係を有している。ワイヤ
16のセンサ領域によって感知された温度が公知の関係
を有している状況において、計算機12は、感知された
温度及び公知の関係によって、音響路8に沿った温度を
決定するように構成されてもよい。この関係は、直ち
に、経験的に決定されてもよい。例えば、流路及びワイ
ヤ16に対する瞬間温度を、可能ならば異なる条件下に
おいて比較することによって、である。従って、この別
の方法による温度プローブ14は、音響路8に沿った温
度を示す温度の測定値を実際に提供している。
【0014】図2は音響ガス分析器を示しており、該音
響ガス分析器において、音響トランシーバ2’、4’
は、ガス流路6’を通過する(矢印によって示される)
ガス流の方向に向いている、音響路8’を定義するため
に配置されており、制御されることによって、相補形送
信機及び相補形受信機として交互に動作するように、従
来の制御回路10’によって制御される。図1の制御回
路10の場合と同様に、回路10’は、トランシーバ
2’、4’の間を、音響路8’に沿ってそれぞれの方向
に進む音響エネルギーに対する遷移時間を決定するため
の手段を含んでいる。このように決定された遷移時間
は、公知技術による方法に従って、ガスの流れ速度V
及び音響路8’内のガスの組成のうち、一方または両方
を決定する際、計算機(図示せず)内で使用されてもよ
い。図2のトランシーバ2’、4’の幾何学的配列は、
音響ガス流測定の技術において公知であり、例えば米国
特許第6098467号においてより詳細に記載されて
いる。
【0015】図1の温度プローブ14における温度に基
づく変化に対する抵抗(またはその他の測定された電気
的特性)を高めるため、温度プローブ22が代用され、
該温度プローブ22において、センサ領域を形成するワ
イヤ26には複数の湾曲部が設けられており、本実施例
において螺旋形を形成している。温度プローブ22は、
有利には、音響路8に沿って配置される(図2参照)。
【0016】ワイヤ26は、相反する端部において、そ
れぞれのトランシーバ2’、4’付近で導電体24に接
続されている。他方、これらの導電体24は、測定装置
28との電気的接続のために配置されており、該測定装
置28は、ワイヤ26の抵抗に依存する出力を供給す
る。評価されるであろうことは、これらの導電体24
は、図1の温度プローブ14におけるワイヤ20、2
0’の2つのペア及びそれに応じて適用された測定装置
18、28に代わって用いることができることである。
【0017】さらに評価されるであろうことは、ワイヤ
26に対するその他の形状を工夫することによって、ワ
イヤ26の全長を音響路8´の長さより大きくし、それ
でも請求項に記載された発明の範囲内にとどまるように
してもよいことである。
【0018】図3に関して、超音波トランシーバ30
は、音響路34の端部を画定するためにガス流路32内
に配置され、適切な、公知の制御回路(図示せず)に接
続された場合、超音波送信機及び受信機として交互に動
作することができる。超音波リフレクタ36は、流路3
2の一部を形成し、または図3に示されるように、該流
路32と異なってもよい。また、超音波リフレクタ36
は、音響路34の反対側の端部を画定するように位置決
めされている。リフレクタ36は、入射した超音波エネ
ルギーを反射するように配置されており、該超音波エネ
ルギーは、リフレクタ36が送信機として動作した場合
に発せられ、リフレクタ36が受信機として動作した時
に検出された場合、反射されてトランシーバ30に戻
る。
【0019】ワイヤ38は、温度プローブのセンサ領域
として機能し、リフレクタ36によって画定された端部
において音響路34に入来し、音響路34に沿って進
み、トランシーバ30付近における音響路34の端部に
向かって、支持構造40を超えて輪を形成して進み、入
来した音響路34の端部において終了する。前述の実施
例による温度プローブ14、22の場合のように、別の
方法によると、ワイヤ38は、音響路34と公知の温度
関係を有する領域において、音響路34の外側に配置さ
れてもよい。従って、このようにワイヤ38によって画
定されたセンサ領域は、実質的に音響路34の2倍の長
さを有する。有利には、ワイヤループ38の2本の「脚
部」は、相互に平行に、及び音響路34を囲む流路32
の側壁に実質的に平行に配置されている。このように、
トランシーバ30とリフレクタ36との間の、音響エネ
ルギーが進む方向に対して垂直ないかなる温度傾斜の効
果も、減少させる。
【0020】支持構造40は、本実施例においては、リ
フレクタ36付近の流路32の領域から延びているもの
として図示されており、少なくとも部分44に沿って温
度的に絶縁されるべきであり、該部分44はワイヤ38
に接触しており、それによって、音響路34内のガスに
おける急速な(例えば圧力によって誘発された)変化に
対するワイヤ38の応答への、支持体40の温度的効果
を減少させるのに有効である。
【0021】当業者にとって評価されるであろうこと
は、前述の実施例において図示されるような、本発明に
よる温度プローブの応答時間は、センサ領域を形成する
ワイヤの太さに大きく依存している。従って、ワイヤが
細くなればなるほど、応答時間が速くなり、本発明によ
る音響ガス量計の意図された使用に依存して選択される
ことができる。さらに、超音波以外の音響エネルギー
は、請求項記載の本発明から逸脱することなく採用され
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による音響ガス量計の第1の例
を示す。
【図2】図2は、本発明による音響ガス量計の第2の例
を示す。
【図3】図3は、本発明による音響ガス量計の第3の例
を示す。
【符号の説明】
2 超音波送信機、 2’、4’ 音響トランシーバ、
4 相補形受信機、6、6’、32 ガス流路、
8、8’、34 音響路、 10 電子制御回路、 1
2 計算器、 14、22 温度プローブ、 16、2
6、38 ワイヤ、 18、28 測定装置、 20、
20’ ワイヤのペア、 24 導電体、 36 超音
波リフレクタ、 40 支持構造、 42 脚部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響路(8;8’;34)に沿って音響
    エネルギーを送信し、受信するための音響送信機/受信
    機構成(2、4;2’、4’;30、36)と、ガスの
    温度を測定するために配置されているセンサ領域を有す
    る温度プローブ(14;22)とを有する音響ガス量計
    であって、 温度プローブ(14;22)は、細長いセンサ領域(1
    6;26;38)と共に構成されており、該センサ領域
    (16;26;38)は、音響路に相対して配置されて
    おり、音響路(8;8’;34)内の平均ガス温度を示
    すガス温度を提供することを特徴とする、音響ガス量
    計。
  2. 【請求項2】 温度プローブ(14;22)は、音響路
    (8;8’;34)に沿って延びるセンサ領域(16;
    26;38)と共に構成されている、請求項1記載の音
    響ガス量計。
  3. 【請求項3】 センサ領域は、公知の温度対電気的抵抗
    特性を備えたワイヤ(16;26;38)を有する、請
    求項1記載の音響ガス量計。
  4. 【請求項4】 ワイヤ(26;38)は、音響路
    (8’;34)の長さ以上のワイヤの長さを実現するた
    めに、1つまたはそれ以上の湾曲部と共に形成されてい
    る、請求項3記載の音響ガス量計。
  5. 【請求項5】 ワイヤ(38)は、1つの湾曲部と共に
    形成されており、音響路(34)を2回通過する、請求
    項4記載の音響ガス量計。
  6. 【請求項6】 音響送信機/受信機構成は、音響トラン
    シーバ(30)と該音響トランシーバ(30)の反対に
    配置されたリフレクタ(36)とを含んでおり、トラン
    シーバ(30)から発せられた、入射した音響エネルギ
    ーを反射によって戻し、ワイヤ(38)は、2つの実質
    的に平行な脚部(42)と共に構成されており、それぞ
    れの脚部(42)は、トランシーバ(30)付近とリフ
    レクタ(36)付近との間の音響路(34)を通過する
    ように配置されている、請求項5記載の音響ガス量計。
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