JP2001255313A - ガス組成測定装置 - Google Patents

ガス組成測定装置

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JP2001255313A
JP2001255313A JP2000064270A JP2000064270A JP2001255313A JP 2001255313 A JP2001255313 A JP 2001255313A JP 2000064270 A JP2000064270 A JP 2000064270A JP 2000064270 A JP2000064270 A JP 2000064270A JP 2001255313 A JP2001255313 A JP 2001255313A
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Japan
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gas
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receiving element
phase difference
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JP2000064270A
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English (en)
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Ryohei Itaya
良平 板谷
Toshiaki Ishikawa
年明 石川
Mikio Deguchi
幹雄 出口
Toshihiko Toda
敏彦 戸田
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Youth Engineering Co Ltd
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Youth Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高価でリアルタイムのモニタリングが困難であ
った従来の問題点を解消するもので、音速を測定するこ
となくあらかじめ記憶した組成変動と位相差との相関関
係データを利用することで、検出感度を上げるとともに
リアルタイムな出力が可能となるガス組成測定装置を提
供すること。 【解決手段】超音波を送出する送信素子と、前記送信素
子から送信された超音波を受信する受信素子とを備え、
前記送信素子と前記受信素子との間に存在する被測定ガ
スの濃度又は混合比を検出するガス組成測定装置であっ
て、前記被測定ガスの濃度又は混合比の組成変動と、前
記被測定ガスの組成変動に伴って前記受信素子で生じる
基準位相からの位相差との相関関係データをあらかじめ
記憶手段に記憶し、前記相関関係データを用いて、前記
受信素子で検出した位相と前記基準位相との位相差から
前記被測定ガスの濃度又は混合比を出力することを特徴
とするガス組成測定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、送信素子と受信素
子との間に存在する被測定ガスの濃度又は混合比を検出
するガス組成測定装置、及び送信素子と受信素子との間
に存在する被測定ガスの濃度又は混合比が所定の基準値
であるか否か又は基準値からのずれ幅を検出するガス組
成監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガスセンサの測定原理としては、
光学的方法(赤外線吸収スペクトルの利用、化学発光な
ど)、電気化学的方法(溶液導電法など)、電磁気的方
法などが利用されている。一般的に、これらのガスセン
サでは、サンプリングしたガスを測定装置に導入して計
測するため、リアルタイムにモニタリングができないと
いう問題があった。そこで、リアルタイムの処理で、混
合気体の濃度を測定する装置が提案されている。例え
ば、特開平2−198357号公報に記載の装置では、
混合気体の温度(T)と超音波の伝搬速度(V)と混合
気体の濃度(D)との関係を示す関係式D=F(T,
V)をあらかじめ記憶部に記憶している。そして同装置
は、混合気体の温度(T)と伝搬速度(V)を検出する
ことで、あらかじめ記憶した関係式から濃度(D)を演
算にて求めるものである。また、特公平1−51776
号公報に記載の装置では、酸素ガスと炭酸ガスを含む気
体の成分ガスの濃度をリアルタイム処理にて提供するた
めに、それぞれの温度値毎の酸素ガス濃度(%)におけ
る気体の定圧比熱と定積比熱との比(γ)と気体定数
(R)との積の値(γR)と、それぞれの温度値毎の炭
酸ガス濃度(%)における気体の定圧比熱と定積比熱と
の比(γ)と気体定数(R)との積の値(γR)とをあ
らかじめ記憶部に記憶している。そして同装置は、混合
気体の温度(T)と伝搬速度(V)を検出してV/T
(γR)を演算し、あらかじめ記憶した(γR)と比較
することでそれぞれのガス濃度を求めるものである。な
お本装置では、伝搬速度(V)を生成するために、発生
器での位相と受信器での位相とを位相比較器で比較する
ことによって求めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平2−1
98357号公報及び特公平1−51776号公報に記
載の装置では、いずれも送受信素子間の音波の伝搬速度
を検出し、この伝搬速度の違いを利用してガスの濃度を
検出するものである。従って、このような装置におい
て、検出精度を向上するためには、伝搬速度の相違を正
確に検出する必要がある。伝搬速度は、所定の距離にお
ける時間遅れによって検出しているため、送受信素子間
の距離を十分に大きくしなければ時間遅れの微妙な相違
を検出することは極めて困難である。また、伝搬速度を
精度よく測定するためには、受信素子に到達した超音波
パルスを正確かつ確実に検出しなければならない。しか
し、検出信号にはノイズが含まれるため既存の受信素子
では十分な感度を得ることができず、正確な信号を安定
して検出することは困難である。従って測定装置全体の
寸法が大きくなりすぎたり、また寸法上の問題から用途
によっては使用することができないという問題を有して
いる。なお、ハウジング内で送受信素子間の位置を調整
自在にすることが特開平3−223669号公報で提案
されている。しかし、送受信素子間の位置を調整自在と
する目的は、定在波をなくすこととセット時の調整の容
易化にある。
【0004】本発明は、高価でリアルタイムのモニタリ
ングが困難であった従来の問題点を解消するもので、音
速を測定することなくあらかじめ記憶した組成変動と位
相差との相関関係データを利用することで、検出感度を
上げるとともにリアルタイムな出力が可能となるガス組
成測定装置を提供することを目的とする。また本発明
は、処理を簡略化して、被測定ガスの濃度又は混合比が
所定の基準値であるか否かを出力することができるガス
組成監視装置を提供することを目的とする。また本発明
は、制御系を操作することなく被測定ガスの種類や混合
比の変更に対応することができるガス組成測定装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
ガス組成測定装置は、超音波を送出する送信素子と、前
記送信素子から送信された超音波を受信する受信素子と
を備え、前記送信素子と前記受信素子との間に存在する
被測定ガスの濃度又は混合比を検出するガス組成測定装
置であって、前記被測定ガスの濃度又は混合比の組成変
動と、前記被測定ガスの組成変動に伴って前記受信素子
で生じる基準位相からの位相差との相関関係データをあ
らかじめ記憶手段に記憶し、前記相関関係データを用い
て、前記受信素子で検出した位相と前記基準位相との位
相差から前記被測定ガスの濃度又は混合比を出力するこ
とを特徴とする。請求項2記載の本発明のガス組成測定
装置は、超音波を送出する送信素子と、前記送信素子か
ら送信された超音波を受信する受信素子と、前記送信素
子と前記受信素子との間に存在する被測定ガスの温度を
検出する温度検出手段とを備え、前記送信素子と前記受
信素子との間に存在する被測定ガスの濃度又は混合比を
検出するガス組成測定装置であって、前記被測定ガスの
濃度又は混合比の組成変動と、前記被測定ガスの組成変
動に伴って前記受信素子で生じる基準位相からの位相差
との相関関係データをあらかじめ記憶手段に記憶すると
ともに、被測定ガスの温度が変化した場合の前記組成変
動と前記位相差との関係を適正化する温度補償手段を有
し、前記相関関係データを用いて、前記受信素子で検出
した位相と前記基準位相との位相差と、前記温度検出手
段から検出した温度とから前記被測定ガスの濃度又は混
合比を出力することを特徴とする。請求項3記載の本発
明は、請求項1又は請求項2に記載のガス組成測定装置
において、前記基準位相として、前記送信素子から出力
される位相を用いることを特徴とする。請求項4記載の
本発明のガス組成監視装置は、超音波を送出する送信素
子と、前記送信素子から送信された超音波を受信する受
信素子とを備え、前記送信素子と前記受信素子との間に
存在する被測定ガスの濃度又は混合比が所定の基準値で
あるか否か又は前記基準値からのずれ幅を検出するガス
組成監視装置であって、前記基準値における前記受信素
子で生じる基準位相からの位相差をゼロと設定し、前記
被測定ガスの濃度又は混合比の組成変動と、前記被測定
ガスの組成変動に伴って前記受信素子で生じる基準位相
からの位相差との相関関係データをあらかじめ記憶手段
に記憶し、前記相関関係データを用いて、前記受信素子
で検出した位相と前記基準位相との位相差から前記被測
定ガスの濃度又は混合比が所定の基準値であるか否か又
は前記基準値からのずれ幅を検出することを特徴とす
る。請求項5記載の本発明のガス組成監視装置は、超音
波を送出する送信素子と、前記送信素子から送信された
超音波を受信する受信素子と、前記送信素子と前記受信
素子との間に存在する被測定ガスの温度を検出する温度
検出手段とを備え、前記送信素子と前記受信素子との間
に存在する被測定ガスの濃度又は混合比が所定の基準値
であるか否か又は前記基準値からのずれ幅を検出するガ
ス組成監視装置であって、前記基準値における前記受信
素子で生じる基準位相からの位相差をゼロと設定し、前
記被測定ガスの濃度又は混合比の組成変動と、前記被測
定ガスの組成変動に伴って前記受信素子で生じる基準位
相からの位相差との相関関係データをあらかじめ記憶手
段に記憶するとともに、前記被測定ガスの温度が変化し
た場合の前記組成変動と前記位相差との関係を適正化す
る温度補償手段を有し、前記相関関係データを用いて、
前記受信素子で検出した位相と前記基準位相との位相差
から前記被測定ガスの濃度又は混合比が所定の基準値で
あるか否か又は前記基準値からのずれ幅を検出すること
を特徴とする。請求項6記載の本発明は、請求項4又は
請求項5に記載のガス組成監視装置において、前記基準
値での前記受信素子から検出される位相を、前記送信素
子から出力される位相と一致させて設定し、前記被測定
ガスの濃度又は混合比の変動に伴って生じる前記位相差
を、前記送信素子から出力される位相と前記受信素子で
検出される位相との位相差で検出することを特徴とす
る。請求項7記載の本発明のガス組成測定装置は、超音
波を送出する送信素子と、前記送信素子から送信された
超音波を受信する受信素子とを備え、前記送信素子と前
記受信素子との間に存在する被測定ガスの濃度又は混合
比を検出するガス組成測定装置であって、前記送信素子
から前記受信素子までの距離を、前記被測定ガスの種類
又は混合比に応じて変更可能な構成としたことを特徴と
する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態による
ガス組成測定装置は、被測定ガスの濃度又は混合比の組
成変動と、被測定ガスの組成変動に伴って受信素子で生
じる基準位相からの位相差との相関関係データをあらか
じめ記憶手段に記憶し、この相関関係データを用いて、
受信素子で検出した位相と基準位相との位相差から被測
定ガスの濃度又は混合比を出力するものである。気体中
を伝わる縦波の速さは、気体の体積弾性率の1/2乗に
比例し、密度の1/2乗に反比例する。従って、ガスの
組成が変われば、音速が変化する。本実施の形態によれ
ば、音速を測定又は演算することなく受信素子で検出さ
れる位相と基準位相との位相差を検出する。位相差とガ
ス組成との関係については、従来技術のセンサを用いて
あらかじめ調べる必要があるが、一度較正曲線が得られ
れば、この相関関係データを用いて位相差からガス組成
を出力することができる。このように位相差を検出し、
あらかじめ記憶した組成変動と位相差との相関関係デー
タを利用することで、検出感度を上げるとともにリアル
タイムな出力が可能となる。
【0007】本発明の第2の実施の形態によるガス組成
測定装置は、被測定ガスの濃度又は混合比の組成変動
と、被測定ガスの組成変動に伴って受信素子で生じる基
準位相からの位相差との相関関係データをあらかじめ記
憶手段に記憶するとともに、被測定ガスの温度が変化し
た場合の組成変動と位相差との関係を適正化する温度補
償手段を有し、この相関関係データを用いて、受信素子
で検出した位相と基準位相との位相差から被測定ガスの
濃度又は混合比を出力するものである。本実施の形態に
よれば、音速を測定又は演算することなく受信素子で検
出される位相と基準位相との位相差を検出する。位相差
とガス組成との関係や温度による影響については、あら
かじめ設定する必要があるが、一度較正曲線が得られれ
ば、この相関関係データを用いて位相差からガス組成を
出力することができる。このように位相差を検出し、あ
らかじめ記憶した組成変動と位相差との相関関係データ
を利用することで、検出感度を上げるとともにリアルタ
イムな出力が可能となる。
【0008】本発明の第3の実施の形態は、第1又は第
2の実施の形態によるガス組成測定装置において、基準
位相として、送信素子から出力される位相を用いるもの
である。
【0009】本発明の第4の実施の形態によるガス組成
監視装置は、基準値における受信素子で生じる基準位相
からの位相差をゼロと設定し、被測定ガスの濃度又は混
合比の組成変動と、被測定ガスの組成変動に伴って受信
素子で生じる基準位相からの位相差との相関関係データ
をあらかじめ記憶手段に記憶し、相関関係データを用い
て、受信素子で検出した位相と基準位相との位相差から
被測定ガスの濃度又は混合比が所定の基準値であるか否
か又は基準値からのずれ幅を検出するものである。本実
施の形態によれば、基準値における受信素子で生じる基
準位相からの位相差をゼロと設定して出力することで、
処理を簡略化して、被測定ガスの濃度又は混合比が所定
の基準値であるか否かを出力することができる。また、
基準値からのずれ幅についても、あらかじめ記憶した組
成変動と位相差との相関関係データを用いて出力するこ
とができるので、検出感度を上げるとともにリアルタイ
ムな出力が可能となる。
【0010】本発明の第5の実施の形態によるガス組成
監視装置は、基準値における受信素子で生じる基準位相
からの位相差をゼロと設定し、被測定ガスの濃度又は混
合比の組成変動と、被測定ガスの組成変動に伴って受信
素子で生じる基準位相からの位相差との相関関係データ
をあらかじめ記憶手段に記憶するとともに、被測定ガス
の温度が変化した場合の組成変動と位相差との関係を適
正化する温度補償手段を有し、相関関係データを用い
て、受信素子で検出した位相と基準位相との位相差から
被測定ガスの濃度又は混合比が所定の基準値であるか否
か又は基準値からのずれ幅を検出するものである。本実
施の形態によれば、基準値における受信素子で生じる基
準位相からの位相差をゼロと設定して出力することで、
処理を簡略化して、被測定ガスの濃度又は混合比が所定
の基準値であるか否かを出力することができる。また、
基準値からのずれ幅についても、あらかじめ記憶した組
成変動と位相差との相関関係データを用い、また温度に
よる影響も考慮して出力することができるので、検出感
度を上げるとともにリアルタイムな出力が可能となる。
【0011】本発明の第6の実施の形態は、第1又は第
2の実施の形態によるガス組成測定装置において、基準
値での受信素子から検出される位相を、送信素子から出
力される位相と一致させて設定し、被測定ガスの濃度又
は混合比の変動に伴って生じる位相差を、送信素子から
出力される位相と受信素子で検出される位相との位相差
で検出するものである。
【0012】本発明の第7の実施の形態によるガス組成
測定装置は、送信素子から受信素子までの距離を、被測
定ガスの種類又は混合比に応じて変更可能な構成とした
ものである。本実施の形態によれば、制御系を操作する
ことなく被測定ガスの種類や混合比の変更に対応するこ
とができる。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例によるガス組成測定装
置について説明する。図1は、同装置の機能ブロック図
である。同図に示すように、超音波検出手段10は、超
音波を送出する送信素子11と、この送信素子11から
送信された超音波を受信する受信素子12と、送信素子
11と受信素子12との間に存在する被測定ガスの温度
を検出する温度検出手段13を備え、送信素子11と受
信素子12とは所定距離離間して配置されている。パル
ス送信手段20は、送信素子11に対して連続的にパル
スを送信する。受信手段30は、受信素子12で受信し
た超音波をパルス信号として受信する。ここでパルス送
信手段20からは連続的にパルスが送信されるため、受
信手段30では連続的なパルスを受信する。位相差検出
手段40は、受信素子12で受信して検出される連続的
なパルス信号の位相を基準位相と比較して位相差を検出
する。同図では基準位相としてパルス送信手段20から
送信素子11に送信される連続的なパルス信号の位相を
基準位相としている。記憶手段50は、被測定ガスの濃
度又は混合比の組成変動と、この被測定ガスの組成変動
に伴って生じる基準位相からの位相差との相関関係デー
タを記憶している。この組成変動と位相差との相関関係
については、あらかじめ測定によって求める必要があ
る。温度補償手段55は、被測定ガスの温度によって組
成変動と位相差との相関関係が変動するため、温度検出
手段13からの信号によって、組成変動と位相差との相
関関係を適正化するものである。処理手段60は、位相
差検出手段40から位相差信号を受け、記憶手段50に
記憶された相関関係データから、この位相差に対応する
被測定ガスの濃度又は混合比を抽出又は演算し、出力手
段70又は制御手段75に出力するものである。なお、
温度補償手段55から基準温度との相違による適正化の
ための信号を受信した場合には、この信号に基づいて記
憶手段50から被測定ガスの濃度又は混合比を抽出又は
演算して出力する。出力手段70はオシロスコープ等の
モニター表示である。制御手段75は、測定結果に応じ
て、測定対象装置の状態を正常化するための制御を行
う。上記実施例で説明したガス組成測定装置にあって
は、被測定ガスとして、単一ガスの濃度変動を測定する
場合や、好ましくは2種又は極めて少ない種類のガス混
合比の組成変動をリアルタイムに測定する場合に特に優
れている。
【0014】また、本発明は、被測定ガスの濃度又は混
合比が所定の基準値であるか否か、又は基準値からのず
れ幅を検出するガス組成監視装置に適している。ガス組
成監視装置として用いる場合には、被測定ガスの濃度又
は混合比が所定の基準値にある場合の位相差検出手段4
0からの位相差をゼロに設定して出力することで、処理
手段60での処理を簡略化して、出力手段70に対し被
測定ガスの濃度又は混合比が所定の基準値であるか否か
を出力することができる。また、基準値からのずれ幅に
ついても、記憶手段50にあらかじめ記憶した組成変動
と位相差との相関関係データを用いて出力手段70に出
力することができる。上記実施例で説明したガス組成監
視装置にあっては、被測定ガスとして、特に多種類のガ
ス混合比の組成変動において、詳細な個々のガス混合比
までは必要としないが、正常状態か異常状態かをリアル
タイムに監視する場合に特に優れている。
【0015】図2から図4に、上記実施例で用いること
ができる超音波検出手段の構成例をそれぞれ示す。図2
に示す実施例においては、超音波検出手段10は、超音
波を送出する送信素子11と、この送信素子11から送
信された超音波を受信する受信素子12とを、円筒状に
構成された測定室14の両端面の内壁に、それぞれが向
かい合う方向に対向して配設している。測定室14に
は、2つのガス導入口15A、15Bと、一つのガス導
出口16が設けられている。ガス導出口16は、測定室
14の長手方向の略中心に設けられ、2つのガス導入口
15A、15Bは、このガス導出口16からそれぞれ等
間隔の位置に対称に設けられている。本実施例のよう
に、2つのガス導入口15A、15Bをガス導出口16
に対して対称な位置に設けることで、測定室14内部で
の長手方向へのガスの流れを防止することができ、ガス
流によって生じる測定誤差を防止することができる。
【0016】図3に示す実施例においては、超音波検出
手段10は、超音波を送出する送信素子11と、この送
信素子11から送信された超音波を受信する受信素子1
2とを、円筒状に構成された測定室14の両端面の内壁
に、それぞれが向かい合う方向に対向して配設してい
る。なお、本実施例においては、受信素子12を測定室
14に対して移動可能に設けている。すなわち、送信素
子11と受信素子12との間の距離を変更可能な構成と
している。そして被測定ガスの種類や混合比に応じて送
信素子11と受信素子12との間の距離を変更して用い
る。特に本実施例のように、位相差を検出する方法によ
ると、あらかじめ設定した1位相以上の位相差を正確に
検出することは困難となる。例えば1位相を180度に
設定した場合には、200度の位相差が生じた場合と2
0度の位相差を生じた場合とで区別する必要が生じる。
かかる場合に1位相を360度に設定することで解決す
る方法もあるが、本実施例ではあらかじめ被測定ガスに
応じて、送信素子11と受信素子12との間の距離を変
更することで対応するものである。測定室14には、3
つのガス導入口15C、15D、15Eと、一つのガス
導出口16が設けられている。ガス導入口15Cは、ガ
ス導出口16と略対向する位置に配設し、ガス導入口1
5Eはガス導出口16から最も離れた位置に配設し、ガ
ス導入口15Dは、ガス導入口15Cとガス導入口15
Eとの間の適宜箇所に配設している。本実施例では、送
信素子11と受信素子12との間の距離を大きくして使
用する場合には、2つのガス導入口15C、15E、又
は3つのガス導入口15C、15D、15Eを使用し、
送信素子11と受信素子12との間の距離を小さくして
使用する場合には、2つのガス導入口15C、15Dを
使用する。
【0017】図4に示す実施例においては、超音波検出
手段10は、超音波を送出する送信素子11と、この送
信素子11から送信された超音波を受信する受信素子1
2とを、円筒状に構成された測定室14の一端面の内壁
に、他端壁部17に向けて配設している。このとき他端
壁部17は超音波の反射面を形成している。また、この
他端壁部17は、測定室14に対して移動可能に設けて
いる。すなわち、送信素子11と受信素子12との間の
距離を変更可能な構成としている。そして被測定ガスの
種類や混合比に応じて送信素子11と受信素子12との
間の距離を変更して用いる。本実施例においても、他端
壁部17の位置を変更することで、上記実施例と同様に
制御系を操作することなく被測定ガスの種類や混合比の
変更に対応することができる。測定室14の他端壁部1
7にはガス導入口15Fが設けられ、ガス導出口16
は、送信素子11や受信素子12側の端部近くに配設し
ている。
【0018】図5は、図2に示す超音波検出手段を用
い、四弗化カーボンと窒素の混合ガスで全流量を一定に
保ち、ガスの混合比を変えて位相差を測定した結果であ
る。ガス流量の設定にはマスフローコントローラを用い
た。ガスの混合比に対して超音波検出手段10からリニ
アな出力を得ることができた。以上説明から明らかなよ
うに、ガスの物性変化による音波の伝播時間の変化を、
被測定ガスの組成変動に伴って受信素子で生じる基準位
相からの位相差にて検出することにより、僅かな被測定
ガスの物性変化を捉えることができる。従って、本実施
例によるガス組成測定装置やガス組成監視装置は、半導
体プロセスのガスモニタ、排ガス処理装置のモニタ、医
療用機器での監視モニタへの利用、特にこれまでコスト
的問題から取付けることができなかった自動二輪の排ガ
スセンサ、酸欠作業用携帯センサ、炭酸ガスナルコシス
患者の在宅呼気モニタ等への適用が可能である。また、
この方式により非常に安価なセンサを提供することがで
きる。なお、共鳴現象を利用することにより、更に高い
検出感度を得ることができる。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、あらか
じめ記憶した組成変動と位相差との相関関係データを利
用することで、検出感度を上げるとともにリアルタイム
な出力が可能となる。また本発明によれば、処理を簡略
化して、被測定ガスの濃度又は混合比が所定の基準値で
あるか否かを出力することができる。また本発明によれ
ば、制御系を操作することなく被測定ガスの種類や混合
比の変更に対応してガス組成を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のの一実施例によるガス組成測定装置の
機能ブロック図
【図2】本実施例で用いることができる超音波検出手段
の構成図
【図3】本実施例で用いることができる超音波検出手段
の他の構成図
【図4】本実施例で用いることができる超音波検出手段
の更に他の構成図
【図5】四弗化カーボンと窒素の混合ガスの組成比と位
相差の較正線を示すグラフ
【符号の説明】
11 発信素子 12 受信素子 13 温度検出手段 14 測定室 20 パルス送信手段 30 受信手段 40 位相差検出手段 50 記憶手段 55 温度補償手段 60 処理手段 70 出力手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸田 敏彦 愛媛県新居浜市新田町1丁目6番22号 ユ ースエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2G047 AA00 BC15 EA05 EA16 GG29 GG33 GG36

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を送出する送信素子と、前記送信
    素子から送信された超音波を受信する受信素子とを備
    え、前記送信素子と前記受信素子との間に存在する被測
    定ガスの濃度又は混合比を検出するガス組成測定装置で
    あって、前記被測定ガスの濃度又は混合比の組成変動
    と、前記被測定ガスの組成変動に伴って前記受信素子で
    生じる基準位相からの位相差との相関関係データをあら
    かじめ記憶手段に記憶し、前記相関関係データを用い
    て、前記受信素子で検出した位相と前記基準位相との位
    相差から前記被測定ガスの濃度又は混合比を出力するこ
    とを特徴とするガス組成測定装置。
  2. 【請求項2】 超音波を送出する送信素子と、前記送信
    素子から送信された超音波を受信する受信素子と、前記
    送信素子と前記受信素子との間に存在する被測定ガスの
    温度を検出する温度検出手段とを備え、前記送信素子と
    前記受信素子との間に存在する被測定ガスの濃度又は混
    合比を検出するガス組成測定装置であって、前記被測定
    ガスの濃度又は混合比の組成変動と、前記被測定ガスの
    組成変動に伴って前記受信素子で生じる基準位相からの
    位相差との相関関係データをあらかじめ記憶手段に記憶
    するとともに、被測定ガスの温度が変化した場合の前記
    組成変動と前記位相差との関係を適正化する温度補償手
    段を有し、前記相関関係データを用いて、前記受信素子
    で検出した位相と前記基準位相との位相差と、前記温度
    検出手段から検出した温度とから前記被測定ガスの濃度
    又は混合比を出力することを特徴とするガス組成測定装
    置。
  3. 【請求項3】 前記基準位相として、前記送信素子から
    出力される位相を用いることを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載のガス組成測定装置。
  4. 【請求項4】 超音波を送出する送信素子と、前記送信
    素子から送信された超音波を受信する受信素子とを備
    え、前記送信素子と前記受信素子との間に存在する被測
    定ガスの濃度又は混合比が所定の基準値であるか否か又
    は前記基準値からのずれ幅を検出するガス組成監視装置
    であって、前記基準値における前記受信素子で生じる基
    準位相からの位相差をゼロと設定し、前記被測定ガスの
    濃度又は混合比の組成変動と、前記被測定ガスの組成変
    動に伴って前記受信素子で生じる基準位相からの位相差
    との相関関係データをあらかじめ記憶手段に記憶し、前
    記相関関係データを用いて、前記受信素子で検出した位
    相と前記基準位相との位相差から前記被測定ガスの濃度
    又は混合比が所定の基準値であるか否か又は前記基準値
    からのずれ幅を検出することを特徴とするガス組成監視
    装置。
  5. 【請求項5】 超音波を送出する送信素子と、前記送信
    素子から送信された超音波を受信する受信素子と、前記
    送信素子と前記受信素子との間に存在する被測定ガスの
    温度を検出する温度検出手段とを備え、前記送信素子と
    前記受信素子との間に存在する被測定ガスの濃度又は混
    合比が所定の基準値であるか否か又は前記基準値からの
    ずれ幅を検出するガス組成監視装置であって、前記基準
    値における前記受信素子で生じる基準位相からの位相差
    をゼロと設定し、前記被測定ガスの濃度又は混合比の組
    成変動と、前記被測定ガスの組成変動に伴って前記受信
    素子で生じる基準位相からの位相差との相関関係データ
    をあらかじめ記憶手段に記憶するとともに、前記被測定
    ガスの温度が変化した場合の前記組成変動と前記位相差
    との関係を適正化する温度補償手段を有し、前記相関関
    係データを用いて、前記受信素子で検出した位相と前記
    基準位相との位相差から前記被測定ガスの濃度又は混合
    比が所定の基準値であるか否か又は前記基準値からのず
    れ幅を検出することを特徴とするガス組成監視装置。
  6. 【請求項6】 前記基準値での前記受信素子から検出さ
    れる位相を、前記送信素子から出力される位相と一致さ
    せて設定し、前記被測定ガスの濃度又は混合比の変動に
    伴って生じる前記位相差を、前記送信素子から出力され
    る位相と前記受信素子で検出される位相との位相差で検
    出することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の
    ガス組成監視装置。
  7. 【請求項7】 超音波を送出する送信素子と、前記送信
    素子から送信された超音波を受信する受信素子とを備
    え、前記送信素子と前記受信素子との間に存在する被測
    定ガスの濃度又は混合比を検出するガス組成測定装置で
    あって、前記送信素子から前記受信素子までの距離を、
    前記被測定ガスの種類又は混合比に応じて変更可能な構
    成としたことを特徴とするガス組成測定装置。
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