JP2003247981A - 蛍光検出型キャピラリーアレー電気泳動装置 - Google Patents

蛍光検出型キャピラリーアレー電気泳動装置

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JP2003247981A JP2003036181A JP2003036181A JP2003247981A JP 2003247981 A JP2003247981 A JP 2003247981A JP 2003036181 A JP2003036181 A JP 2003036181A JP 2003036181 A JP2003036181 A JP 2003036181A JP 2003247981 A JP2003247981 A JP 2003247981A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多色蛍光体を用いたキャピラリーアレー電気
泳動装置において、キャピラリーアレーを構成する各キ
ャピラリー端の平面性向上、及び励起用レーザ光を重畳
することによる光量半減や背景光重畳による感度低下を
防止する。 【解決手段】 ゲル充填キャピラリーアレー1の溶出端
を光学セル6の内壁で挟むことによって、あるいはゲル
充填キャピラリーアレー1の溶出端付近を平板18上に
保持することによって、十分な精度で同一平面内に保持
する。波長特性の異なる複数の励起光を照射する場合に
は、各励起光40,41の照射位置をゲル充填キャピラ
リー1の溶出端から異なる距離とすることで、レーザ光
を重畳した場合のレーザ光の減衰、背景光の上昇、ノイ
ズの増大を回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ誘起蛍光法
を用いたDNA等生体物質分析用キャピラリーアレー電
気泳動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゲノム計画の進展に伴い、大量のDNA
塩基配列決定が課題となっている。DNAの塩基配列決
定にはラジオアイソトープ標識を用いたオートラジオグ
ラフィーが用いられていた。最近、これに代わって蛍光
標識を用いた自動DNA塩基配列決定装置、すなわちD
NAシーケンサが開発され用いられている。
【0003】DNAシーケンサは、DNAを構成する4
つの塩基A,C,G,Tの配列を決定する装置である。
その原理は、DNA試料の末端の4つの塩基各々に対応
させた蛍光体でDNAを標識し、標識されたDNA試料
をゲル中で電気泳動して分離し、分離したDNA試料を
レーザ光で照射し、レーザ光によって試料中の蛍光標識
を励起し、この励起による発光を計測し、その発光波長
から末端塩基種を短いDNAから順次判別し、その順番
から配列を決定する、という手順を踏むものである。こ
のDNAシーケンサで一度に配列決定できる試料数は2
4〜36サンプルで、400〜500塩基の決定に8〜
10時間を必要としている。そこでより大容量の処理能
力を持ったDNAシーケンサの開発が望まれている。
【0004】DNA試料を大量に処理するには、電気泳
動の速度を速くすること、電気泳動のレーンを多くする
こと、同一レーンに複数のDNA試料を電気泳動するこ
と等が有効である。電気泳動の速度を速くするには印加
電圧を高くすれば良い。しかし、電圧が高くなるとジュ
ール熱の発生も大きくなるので、放熱効率を上げなけれ
ばならない。板ゲルではゲルを薄くすることで放熱効率
を上げているが限界がある。一方、毛細管にゲルを充填
して用いるキャピラリーゲルは径が0.05〜0.1mm
と細く、その形状から放熱効率が高いためジュール熱に
よる温度上昇を招くことなく高電界をかけることができ
るので、電気泳動の速度を速くするのに向いている(An
al. Chem. 62, 900-903, 1990)。そこで高スループッ
トを実現するためにキャピラリーを多数本並べた装置が
考案されている(Nature 359,167, 1992; Nature 361,
565, 1993)。
【0005】キャピラリーを多数本並べたキャピラリー
アレーを用いて計測を行うためには、多数のキャピラリ
ーを同時に光照射し、発する蛍光を受光検出する必要が
あるが、有力な方法にシースフローを用いる方式があ
る。すなわち多数のゲル充填キャピラリーを分析部とし
て用いるが、その端部をバッファー液中に入れ、溶出し
てくるDNA断片に光を照射して蛍光を検出する。ゲル
から溶出するDNA断片が拡散で広がり分離能等を低下
させないように、ゲル端部近傍にはバッファー液による
シースフローが形成されている。この方式を用いると一
度に100サンプルも解析でき、計測に要する時間も2
時間程度であり、大きなスループットが得られる。
【0006】DNA断片に光照射する励起光源には通常
Ar+ レーザ光(488nm)が多く用いられるが、蛍
光極大波長が互いに異なる(従って最適励起波長も異な
る)4種類の蛍光体を1種類のレーザ光で励起すると、
最適励起波長がレーザ波長から離れた蛍光体は励起効率
が低くなり高い感度が得られない。そこで2種類のレー
ザ光を用いて、各レーザ光に対応する比較的励起効率の
高い2組の蛍光体をそれぞれ励起することが有利であ
る。例えば、Ar+ レーザ光でFITC(fluoresceine
-5-isothiocyonate 発光極大波長515nm)及びFI
TC−Cl2(dichloro-FITC 発光極大波長52
9nm)等を励起し、He−Neレーザ光(594n
m)でTexas Red(登録商標)(Sulforhodami
ne 101 発光極大波長607nm)あるいはCy−5
(登録商標)(発光波長667nm)等を励起する。も
ちろん1つのレーザ光で3種類の蛍光体を効率良く励起
できる場合もあり、この限りではない。1つのレーザ光
で3種類の蛍光体を励起する例としては、Ar+ レーザ
光でFITCを励起し、YAGレーザ光(532nm)
で3種類の蛍光体JOE(登録商標)(発光極大波長5
55nm)、TAMRA(登録商標)(Tetra Methil R
hodamine 発光波長585nm)、ROX(登録商標)
(Rhodamine X 発光極大波長615nm)を励起する場
合がある。
【0007】これら多数の蛍光体を2種類のレーザ光で
励起するために、2つのレーザ光を重畳して平面状に並
んだキャピラリー端部近傍をキャピラリーアレー面に沿
って泳動路照射を行う。このようにして同時に照射され
た多数のDNA断片から発する蛍光を分光受光して、D
NA断片の末端塩基種を判別し、その順序から塩基配列
決定を行なう。この種の装置は、DNAシーケンサーと
しての用途以外に、蛍光標識された生体関連物質の分析
に幅広く活用できるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】キャピラリーアレーの
光照射方法には、レーザ光をスキャンして1本1本のキ
ャピラリーを順次照射する方法と、並べたキャピラリー
を横から同時に照射する方法がある。後者の方がレーザ
光を有効に使える利点があるが、照射される部位近傍に
おかれるキャピラリーアレーを構成する各キャピラリー
端を同一平面に保つことが必要である。しかし、キャピ
ラリーが柔らかいため、先端をフリーの状態にして平面
に保つのは難しかった。この結果、レーザ光照射部から
はずれたところをDNA断片が通過し、計測ミスをする
ことがしばしば起こった。
【0009】また、複数のレーザ光を用いる場合レーザ
光を重畳させて用いるが、これは異なるレーザ光で励起
される蛍光体で標識されたDNAのフェログラムを比較
して厳密な解析をする場合に必要である。この場合、励
起用レーザ光はハーフミラーを用いて重畳するが、光量
がこれにより半減してしまう上、両励起光に起因する背
景光がやはり重畳されて大きくなり、高い検出感度が得
にくい難点があった。
【0010】本発明は、これら従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、光学系に対してキャピラリーア
レーが高精度に位置決めされたキャピラリーアレー電気
泳動装置を提供することを目的とする。本発明はまた、
背景光信号強度が小さく高感度な電気泳動装置を提供す
ることを目的とする。本発明はまた、均一なシースフロ
ーを流すことのできるキャピラリーアレー電気泳動装置
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明においては、ゲル
充填キャピラリーアレーの溶出端を2枚の平板で挟むこ
とによって十分な精度で同一平面内に保持する。2枚の
平板は光学セルの内壁とすることができ、ゲル充填キャ
ピラリーアレーの溶出端を光学セルの内壁で挟む操作
は、ゲル充填キャピラリーの外径にほぼ等しい寸法を有
する光学セルの内壁間隙にゲル充填キャピラリーアレー
の溶出端を挿入することによって行うことができる。あ
るいは光学セル内に可動平板を設け、光学セルの内壁と
この可動平板によってゲル充填キャピラリーアレーの溶
出端を挟んでもよい。また、ゲル充填キャピラリーアレ
ーの溶出端付近を平板上に固定して保持することによっ
ても、十分な精度で同一平面内に保持することができ
る。
【0012】ゲル充填キャピラリーアレーの溶出端を同
一平面内に保持することにより、ゲル充填キャピラリー
アレーが並ぶ方向と同一平面方向からレーザ光を照射す
る測定法での測定精度を向上することができる。蛍光を
励起するための光照射位置はゲル充填キャピラリーの溶
出端より下流側に設定し、ゲル充填キャピラリーから溶
出したDNA断片は緩衝液等からなるシース液の流れ、
すなわちシースフローで光照射位置まで運搬することが
できる。このとき、ゲル充填キャピラリーとシース液の
流れる通路を交互に並べて配置すると、均一で安定した
シースフローを形成することができる。シース液通路
は、ゲル充填キャピラリーに接して交互に並べた中空キ
ャピラリーによって実現してもよい。
【0013】波長特性の異なる複数の励起光を使用する
場合には、各励起光の照射位置をゲル充填キャピラリー
の溶出端から異なる距離とする。このことにより、レー
ザ光を重畳した場合のレーザ光の減衰、背景光の上昇、
ノイズの増大を回避することができる。そのため計測に
使用できるダイナミックレンジを広く取ることができ、
S/Nの低下がない。なお、シースフロー中でのDNA
試料の移動速度は電界ではなくシースフローの速度で決
まり、DNA試料は塩基長によらず常に一定時間で複数
の光照射位置の間を移動する。このため励起光の照射位
置の相違による蛍光発生タイミングのずれを補正して、
シーケンスパターンの比較を行うのは容易である。
【0014】また、光学セル内をキャピラリー材料やキ
ャピラリー内物質と同程度の屈折率を有する物質で満た
すことにより、シースフローを使わずにキャピラリーに
光照射して計測を行う場合にも光散乱や屈折を抑制して
高精度な測定を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を詳細に説明する。 〔実施の形態1〕図1は、本発明によるマルチキャピラ
リーDNAシーケンサの全体構成の一例を示す図であ
る。マルチキャピラリーDNAシーケンサは、ゲル充填
キャピラリー1、緩衝液槽2、上部電極槽3、下部電極
槽4、電源5、光学セル6、中空キャピラリー7、ミラ
ー8,9、レーザ光源10,11、レンズ12,13、
蛍光用フィルタ14、像分割プリズム15、蛍光検出器
16、コンピュータ17からなり、計測部にシースフロ
ーを形成し、2本のレーザ光40,41でシースフロー
部の異なる位置を照射する。
【0016】各ゲル充填キャピラリー1は、試料注入端
を図示しない試料容器中の試料に浸漬して電圧を印加す
ることでDNA試料を電界注入し、そののち試料注入端
を上部電極槽3に挿入する。次いで、電源5を動作させ
て上部電極槽3と下部電極槽4の間に電圧を印加するこ
とで、電界注入されたDNA試料はゲル充填キャピラリ
ー1中を電気泳動して分離される。緩衝液は、緩衝液槽
2から送られて光学セル6中を満たし、下部の中空キャ
ピラリー7へと流入し、下部電極槽4へ排出される。分
離されたDNA試料がこの光学セル6を通過するとき、
ミラー8及びミラー9により誘導されてきたレーザ光4
0,41の照射により、試料を標識している蛍光体が励
起され蛍光を発する。この蛍光発光は、集光レンズ1
2、垂直方向に並べられた複数枚の蛍光用フィルター1
4、各蛍光毎に像を分ける像分割プリズム15及び結像
レンズ13を通り、蛍光検出器16に到達し検出され
る。
【0017】蛍光検出器16は冷却CCDカメラ等の2
次元撮像装置からなる。蛍光用フィルター14は、図の
例では4種類の蛍光体の蛍光波長を各々分離して透過さ
せる4枚のフィルターからなり、蛍光用フィルター14
によって分離された4種類の蛍光体の像は、像分離プリ
ズム15及び結像レンズ13によって2次元撮像装置の
撮像面に上下方向に分離して結像される。蛍光検出器1
6によって検出された信号はコンピュータ17へ送られ
て解析され、試料の塩基配列が決定される。
【0018】図2は光学セル6の部分の詳細説明図、図
3はその側断面図である。緩衝液で満たされた光学セル
6の前後の無蛍光透明ガラス板6a,6bの間隔は0.
22mmであり、この間隙に上から外径0.2mmのゲ
ル充填キャピラリー1が挿入されている。ゲル充填キャ
ピラリー1は、平板18上に例えば0.4mmピッチで
アレー状に接着されて保持されており、各ゲル充填キャ
ピラリー1に対向して中空キャピラリー7が下部に配置
されている。平面状に整列したゲル充填キャピラリー1
と中空キャピラリー7との間隔は約5mmであり、この
間隙を平行な2本のレーザ光40,41が通過してい
る。このように、ゲル充填キャピラリー1の先端はキャ
ピラリーの外径程度のガラス間隙に保持されているた
め、十分な精度で同一平面内に保持される。なお、光学
セル6は、少なくともレーザ光の入射領域及び蛍光取り
出し領域が透明であればよく、必ずしも全部の壁面を透
明部材で作製する必要はない。
【0019】図3に示すように、光学セル6の上方には
緩衝液容器50が設けられ、緩衝液槽2から送られてき
た緩衝液は緩衝液容器50に入ったのち光学セル中を上
から下へ流れる。なお、緩衝液容器50の側壁には案内
溝を有するガイド部材51a,51bが取り付けられて
おり、多数本のゲル充填キャピラリー1を保持した平板
18の端部をガイド部材51a,51bの案内溝に挿入
することによって、平面状に揃えられたゲル充填キャピ
ラリー1の先端が光学セル6中の所定位置に配置され
る。
【0020】ゲル充填キャピラリー1で分離されたDN
A断片38は、ゲル充填キャピラリー1から緩衝液中へ
溶出してくると拡散で広がろうとするが、重力による自
然落下で層流状態を保ちながら下方へと移動するシース
フロー(緩衝液流)39によって搬送され、拡散する前
にレーザ光40,41の光路を横切り、光照射されて蛍
光を発する。各ゲル充填キャピラリー1で分離されたD
NA断片38は、互いに平面性を保ったまま混ざり合う
ことなくシースフロー39により搬送されるので、レー
ザ光40,41により一斉に照射できる。DNA断片3
8と緩衝液は中空キャピラリー7を通って下部電極槽4
へ排出される。
【0021】DNA断片38のシースフロー39中での
移動速度は約0.1mm/sである。この時ゲル充填キ
ャピラリー1の溶出端から0.5mm及び1mmの位置
をレーザ10,11からのレーザ光40,41で照射
し、蛍光信号を求める。この2本のレーザ光間の距離
0.5mmをDNA断片38が移動する時間は約5秒で
あり、この時間は塩基長に依らず一定である。図4は、
シースフロー中でのDNA断片の移動速度の比を、20
塩基長のDNA断片の速度を1として150塩基長、3
00塩基長、400塩基長のDNA断片について測定し
た結果を示したものである。図4から、シースフロー中
でのDNA断片の移動速度が塩基長に依らず一定である
ことが良くわかる。このため、種々の蛍光体を励起する
レーザ光40,41の照射位置が異なっていても、単に
計測時間をシースフロー速度で決まる時間分ずらすだけ
で励起光照射位置のずれを相互に補正することができ、
各DNA断片の相対泳動速度を比較し、塩基配列決定等
を行うことができる。
【0022】次に、2本のレーザ光40,41の光路を
ずらした理由について説明する。レーザ光で水溶液を照
射すると、水のラマン散乱に基づく強い信号がレーザ光
の波長から約100nm長波長側に観測される。1つの
レーザ光で1つの蛍光体を励起する場合には、発する蛍
光の極大は通常最適励起波長の20〜30nm長波長側
に現われるので、この波長部分を透過させラマン線の部
分を遮断するフィルターを介して受光することで、ラマ
ン散乱の影響を受けずに蛍光検出を行うことができる。
【0023】しかし、複数のレーザ光を重畳して用いた
場合、短波長側のレーザ光のラマン線が長波長側レーザ
光で励起する蛍光体の蛍光極大波長に近い位置に来て背
景光強度が増大し、高いS/Nが得られないことがあ
る。実際488nmで励起すると、585nm近傍にラ
マン線が現われる。この波長は532nmで励起するT
AMRAの蛍光極大波長に近いので、TAMRA用の透
過フィルターを通り抜けてしまい、TAMRAに関して
は高い感度が得られない。また、励起光532nmの散
乱はFAM(5-carboxyfluorescein)やFITC用のフ
ィルターで完全には遮断できず、背景光の増大すなわち
感度の低下をもたらす。
【0024】そこで、本発明のように2本のレーザ光4
0,41の照射位置を空間的にずらし、位置分解能力の
ある検出器で受光することにより、これらの障害を除去
することができる。実際、2本のレーザ光の照射位置を
ずらすと、2本のレーザ光を重畳した場合に比べ、FA
M用フィルターで観測した背景光の信号強度は1/2、
TAMRA用フィルターで観測した背景光の信号強度は
1/4とすることができ、高感度化を達成することがで
きた。
【0025】ゲル充填キャピラリーアレーを平面状に整
列させる方法の一例として、ゲル充填キャピラリーアレ
ーの溶出端をゲル充填キャピラリーの外径にほぼ等しい
寸法を有する光学セル6のガラス板6a,6bの間隙に
挿入する方法を説明した。この場合、光学セルのガラス
板によって形成される間隙に、図5の断面に示すように
テーパ6cを設けると、ゲル充填キャピラリーアレーの
挿入を容易に行うことができる。
【0026】また、ここでは予め組み立てられた光学セ
ルの間隙にゲル充填キャピラリーの溶出端を挿入した
が、内部に可動平板を備える光学セルを用い、可動平板
と光学セル壁面の間隙を広げた状態でゲル充填キャピラ
リーアレーの先端をその間隙に挿入し、次いで可動平板
をセル壁面の方向に移動することでゲル充填キャピラリ
ーの溶出端を光学セル内に挟み込むようにすることもで
きる。図6は、この変形例を説明するための光学セル部
分の断面図である。
【0027】図6に断面模式図を示した光学セル6は、
蛍光取り出し側の壁面6bが無蛍光透明ガラスで作ら
れ、その反対側の壁面6aがステンレス鋼で作られてい
る。壁面6aには水平方向に延びる溝状の凹部が設けら
れ、その凹部に無蛍光透明ガラス製の平板61が挿入さ
れている。平板61には裏側の3箇所に押圧部材62が
取り付けられており、押圧部材62は壁面6aを貫通し
て光学セル外に延び、その端部に配置された圧縮バネ6
3によって矢印方向に付勢されている。従って、圧縮バ
ネ63に抗して押圧部材62を図の左方向に移動させ、
平板61と壁面6bの間隔を広げた状態でゲル充填キャ
ピラリーアレーの先端を挿入し、そののち押圧部材62
を離すことにより、ゲル充填キャピラリー1は壁面6b
と平板61に挟まれて同一平面上に整列する。
【0028】また、光学セルのガラス板6a,6bの間
隔がゲル充填キャピラリーの外径より大きい場合であっ
ても、ゲル充填キャピラリーアレーを固定した平板18
から突出させるキャピラリー1の自由端の長さを十分短
くすると、平板18への固定のみでゲル充填キャピラリ
ーアレーの溶出端を十分な精度をもって一直線上に揃え
ることができる。例えば、外径0.2mm、内径0.1m
mのゲル充填キャピラリーの場合、固定平板18から突
出するキャピラリーの長さを5mm以下とすると、光学
セルのガラス板6a,6bで挟んで位置を規制せずとも
ゲル充填キャピラリーアレーの溶出端を実用上十分な精
度で一直線上に揃えることができる。
【0029】なお、平板18によって、キャピラリーア
レーを同一平面内に保持する場合の固定方法は接着法だ
けに限られない。例えば、図7に断面模式図を示すよう
に、ゴムシート55を敷いたステンレス板等からなる第
1の平板56上に複数のゲル充填キャピラリー1を所定
の間隔で並べて保持し、その上に第2の平板57を載
せ、その状態で第1の平板56と第2の平板57の両端
部をクリップ等で挟んで固定する方法によることもでき
る。
【0030】上の例では2本のレーザ光40,41を、
光学セル6の側面からゲル充填キャピラリーアレーの配
列方向に照射した。励起用レーザ光は、ゲル充填キャピ
ラリーアレーの作る平面と交差する方向から照射するこ
ともできる。図8及び図9は、レーザ光照射方法の他の
例を示す略図である。図8及び図9において、ゲル充填
キャピラリーに泳動電圧を印加するための上下電極槽、
緩衝液槽、蛍光検出系などレーザ光照射光学系以外の部
分は図1と同一であるので図示を省略してある。
【0031】図8は、光学セルの蛍光検出面と同じ側か
ら2本のレーザ光を走査して照射する例を示す。2つの
レーザ光源10,11から射出したレーザ光40,41
は、回転するポリゴンミラー71で反射され、光学セル
6を一端から他端に向けて走査される。光学セル6の透
明窓を通ってセル内に入射したレーザ光は、各ゲル充填
キャピラリー1の溶出端と中空キャピラリー7の入口端
の間の間隙を順番に走査し、ゲル充填キャピラリーから
溶出したDNA断片を照射する。DNA断片の蛍光標識
から発せられた蛍光は、前記した位置分解能を有する蛍
光検出器で検出される。
【0032】図9は、光学セルの蛍光検出面と同じ側か
ら2本のシート状レーザ光40,41を照射する例を示
す。鉛直方向に配置された2つのレーザ光源10,11
から発せられたレーザ光40,41は、わずかに異なる
鉛直方向入射角をもってミラー72に入射し、ミラー7
2で反射されたのちFθレンズ73によってシート状の
ビームとされ、光学セル6内のゲル充填キャピラリー1
の溶出端と中空キャピラリー7の入口端の間に集光され
る。2本のビーム40,41はシースフローの流れる方
向に0.5mm程度離れた位置で各ゲル充填キャピラリ
ー1から溶出したDNA断片を照射する。この場合にお
いても、DNA断片の蛍光標識から発せられた蛍光は、
前記した位置分解能を有する蛍光検出器で検出される。
【0033】〔実施の形態2〕図10は、ゲル充填キャ
ピラリーと中空キャピラリーとを交互に配置したキャピ
ラリーアレーシートを用いた他の例の全体構成図であ
る。この例では、溶出端付近でゲル充填キャピラリーと
中空キャピラリーとを交互に隣接させて配置すること
で、ゲル充填キャピラリーのピッチ精度を向上すると共
に、中空キャピラリーからシースフローを形成するため
緩衝液を供給することにより、ガラス間隙内で安定なシ
ースフローを生成する。
【0034】この例のキャピラリーアレーDNAシーケ
ンサは、ゲル充填キャピラリー1、緩衝液槽20、上部
電極槽21、下部電極槽22、電源5、光学セル24、
光学セルと下部電極槽とを接続する中空キャピラリー
7、一端側を緩衝液槽に浸漬し他端側はゲル充填キャピ
ラリーと交互に配置した中空キャピラリー26、レーザ
光源10、レーザ光源10からのレーザ光を光学セルに
導くミラー27、レーザ光源11、レーザ光源11から
のレーザ光を光学セルに導くミラー28,29、蛍光集
光レンズ12、蛍光用フィルタ14、像分割プリズム1
5、結像レンズ13、蛍光検出器16、コンピュータ1
7からなる。
【0035】各ゲル充填キャピラリー1は、試料注入端
を図示しない試料容器中の試料に浸漬して電圧を印加す
ることでDNA試料を電界注入され、そののち試料注入
端は上部電極槽21に挿入される。次いで、電源5を動
作させて上部電極槽21と下部電極槽22の間に電圧を
印加することで、電界注入されたDNA試料はゲル充填
キャピラリー1中を電気泳動して分離される。緩衝液は
緩衝液槽20から中空キャピラリー26に送られて光学
セル24中を満たし、下部の中空キャピラリー7へと流
入し、下部電極槽22へ排出される。
【0036】分離されたDNA試料がこの光学セル24
を通過するとき、ミラー28,29より導かれたレーザ
光41、及びミラー27により導かれたレーザ光40の
照射を受け、試料を標識している蛍光体が励起され蛍光
を発する。この蛍光発光は、集光レンズ12、垂直方向
に並べられた複数枚の蛍光用フィルター14、各蛍光毎
に像を分ける像分割プリズム15及び結像レンズ13を
通り、蛍光検出器16に到達し検出される。集光レンズ
12、蛍光用フィルタ14、像分割プリズム15、結像
レンズ13、蛍光検出器からなる蛍光検出系は図1で説
明したのと同じものである。検出された信号はコンピュ
ータ17へ送られて解析され、試料の塩基配列が決定さ
れる。
【0037】図11は光学セルの部分の詳細説明図、図
12はその側断面図である。光学セル24は、ゲル充填
キャピラリー1と中空キャピラリー26のアレーを同一
平面上に保ち、キャピラリー端部から長い距離にわたっ
て安定なシースフロー39を形成して、すべてのDNA
試料を安定に照射するためにキャピラリーアレーを2枚
の無蛍光石英ガラス板24a,24bでサンドイッチし
た形になっている。この光学セル24の内部間隔、すな
わち石英ガラス板24aと24bの間隔は約0.21m
mで、キャピラリー管の外径と一致させた。ゲル充填キ
ャピラリー1及び中空キャピラリー26は、平板18に
固定されている。平板18は、図示省略した装置の枠体
に固定されたガイド部材51a,51bの案内溝に挿入
することによって装置に固定される。なお、図には平板
18が光学セル24に接して固定されているように描い
てあるが、平板18の固定位置は光学セル24から離れ
た位置であっても構わない。
【0038】安定なシースフロー39をつくるため、ゲ
ル充填キャピラリー1と中空キャピラリー26を交互に
並べたものと、中空キャピラリー7を並べたものを互い
に約5mm離し、光学セル24の無蛍光石英ガラス板2
4a,24bで挟まれた平面上に対向させた。ゲル充填
キャピラリー1の上端は上部電極槽21に、上側中空キ
ャピラリー26の上端は緩衝液槽20に、下側中空キャ
ピラリー7の下端は下部電極槽22にそれぞれ挿入され
ている。
【0039】緩衝液は、落差によって緩衝液槽20から
上側中空キャピラリー26を通り抜け、光学セル24の
内部で各々のゲル充填キャピラリー1からでてくるDN
A試料に対してシースフロー39を形成し、下側中空キ
ャピラリー7を通り抜け、下部電極槽22へと排出され
る。ゲル充填キャピラリー1には電源5から電圧が印加
されており、分離されたDNA断片38はゲル充填キャ
ピラリー1の中を電界により移動しシースフロー39中
へと泳動する。シースフロー39中に出てきたDNA断
片38は、シースフロー39によって互いに混ざり合う
ことなく、下側中空キャピラリー7へと移動する。この
シースフロー39部分にはレーザ光40,41が互いに
重なることなく照射されている。
【0040】上側中空キャピラリー26は、緩衝液をゲ
ル充填キャピラリーの間から均一に流して安定なシース
フロー39を作る役目と、ゲル充填キャピラリー1と交
互に並べることでゲル充填キャピラリー1を等間隔に並
べる役目を持つ。図11では、下側中空キャピラリー7
は間隔を開けずに並んでいるが、シースフロー39の流
入はゲル充填キャピラリー1と対向するものにしか生じ
ないようにしてある。しかし、これと異なり全ての中空
キャピラリー7にシースフローが流入するようにしても
構わない。
【0041】図示した装置はシースフロー39が上から
下に向かって流れる構造となっているが、装置全体を逆
さにしたり、斜めや横にして、シースフローが下から
上、横方向等に流れるようにしても良い。また必ずしも
上側と下側のキャピラリーの数が同じである必要はな
く、さらにはゲル充填キャピラリーを同じ径で同じピッ
チで並べたり、違う径で同じピッチに並べる等任意であ
る。また電極は、下部電極槽22の中に限らず光学セル
24中に配置することも可能である。
【0042】ここでは、ゲル充填キャピラリー1と緩衝
液を流すための中空キャピラリー26とを交互に隣接さ
せて配置することで、ゲル充填キャピラリーのピッチ精
度を向上すると共に安定なシースフローを生成した。同
様のことは、中空キャピラリーの代わりにキャピラリー
保持部材を兼ねる構造部材を用いても実現することがで
きる。図13〜図15を用いて、この変形例について説
明する。
【0043】この変形例においては、ゲル充填キャピラ
リーの溶出端付近をキャピラリー保持部材によって固定
して保持する。図13はキャピラリー保持部材の構成要
素を示す斜視図、図14はキャピラリー保持部材の全体
図である。キャピラリー保持部材80は、図13に示す
ように、平行な溝83,84を形成した2つの溝付部材
81,82を、その溝が形成された面を対向させて接合
したものである。溝83はゲル充填キャピラリー1の外
径と同じ寸法を有し、溝付部材81の一つおきの溝83
に溶出端を溝83から少し突出させてゲル充填キャピラ
リー1を配置する。そして、もう一方の溝付部材82を
接合することにより、溶出端を一直線上に揃えて、定め
られたピッチで配置されたゲル充填キャピラリーアレー
が組み立てられる。溝84は、保持部材80の幅方向に
貫通する孔となる。
【0044】図15は、キャピラリー保持部材80を用
いたマルチキャピラリーDNAシーケンサのセル部分の
断面模式図である。キャピラリー保持部材80の上部に
は緩衝液容器50が固定されている。キャピラリー保持
部材80の下部は2枚の無蛍光石英ガラス板24a,2
4bで挟まれ、光学セル24が形成されている。光学セ
ル24の下端には、複数本の中空キャピラリー7が図1
1と同様に接続されている。キャピラリー保持部材80
の溝84によって形成される孔は緩衝液容器50と光学
セル24を連通し、光学セル24内に均一な緩衝液の流
れを発生する。ゲル充填キャピラリー1で分離されたD
NA断片38は、こうして形成された安定なシースフロ
ーによってレーザ光40,41の照射位置まで運ばれ
る。以上述べたいずれの例においても、励起用レーザ光
は、図8又は図9に示すように、ゲル充填キャピラリー
アレーの作る平面と交差する方向から照射することもで
きる。
【0045】〔実施の形態3〕以上の例は計測部にシー
スフローを用いた測定系についてのものであるが、本発
明は計測部にシースフローを用いない多数キャピラリー
同時照射の測定系にも有効である。これには、ゲル充填
キャピラリーの被覆を剥がし、その被覆のないゲル充填
キャピラリー部分を光照射する場合と、ゲル充填キャピ
ラリー端部を中空キャピラリーにつなげ、中空キャピラ
リーを光照射する場合とがある。ここではゲル充填キャ
ピラリーと中空キャピラリーを縦列に並べた例を示す。
【0046】図16は光学セルの部分の模式図、図17
はその断面図である。平板18によって平面状に保持さ
れた多数本のゲル充填キャピラリー1は、その溶出端を
2枚の無蛍光透明ガラス板91a,91bで挟まれて一
直線上に並べられている。ゲル充填キャピラリー1に対
向して配置される透明な中空キャピラリー92は、その
被覆を除去し、グリセリン94で満たされたガラス間隙
に並べられる。グリセリン94は仕切板93で区切られ
た光学セル90の下方領域に満たされ、ゲル充填キャピ
ラリー1と中空キャピラリー92の間隙を含む仕切板9
3の上方領域には緩衝液が満たされている。
【0047】DNA断片はゲル充填キャピラリー1で分
離された後に中空キャピラリー92に入り、横からレー
ザ光により照射される。キャピラリー92表面でのレー
ザ光40,41の散乱、屈折はグリセリンのため少なく
なり、中空キャピラリー92内を移動する全てのDNA
断片38を複数のレーザ光で安定に照射することができ
る。中空キャピラリー92の周囲に充填する物質は、グ
リセリンの代わりに、ガラスの屈折率に近い屈折率1.
2〜1.6の物質としてもよい。
【0048】この例の場合、レーザ光は屈折率の異なる
領域を通過するので、十分絞られた細いビームであるこ
とと、全てのキャピラリーが平面上に配置されていて光
が直進できることが重要である。全てのキャピラリーを
平面上に配置することは、ガラス板等でキャピラリーを
挟むことにより達成される。レーザ光を照射するキャピ
ラリーの回りをガラスの屈折率に近い物質で満たしてい
る場合は、レーザ光を複数のゲル充填キャピラリーに同
時照射することも可能である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数のレーザ光を分離してシースフロー上で照射すること
により、マルチキャピラリーDNAシーケンサの感度と
スループットを上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマルチキャピラリーDNAシーケ
ンサの一例の全体構成を示す図。
【図2】図1の光学セルの部分の詳細説明図。
【図3】光学セルの断面図。
【図4】DNA断片の塩基長と移動速度の関係を示した
図。
【図5】光学セルの他の例の模式図。
【図6】光学セルの他の例の断面模式図。
【図7】キャピラリーアレー固定方法を説明する断面
図。
【図8】励起光照射方法の他の例を示す略図。
【図9】励起光照射方法の他の例を示す略図。
【図10】本発明によるマルチキャピラリーDNAシー
ケンサの他の例の全体構成を示す図。
【図11】図10の光学セルの部分の詳細説明図。
【図12】光学セルの断面模式図。
【図13】キャピラリー保持部材の構成要素を示す斜視
図。
【図14】キャピラリー保持部材の全体図。
【図15】キャピラリー保持部材を用いたマルチキャピ
ラリーDNAシーケンサのセル部分の断面模式図。
【図16】本発明によるマルチキャピラリーDNAシー
ケンサの他の例の光学セル部分の詳細図。
【図17】光学セルの断面図。
【符号の説明】
1…ゲル充填キャピラリー、2…緩衝液槽、3…上部電
極槽、4…下部電極槽、5…電源、6…光学セル、7…
中空キャピラリー、10,11…レーザ光源、12…集
光レンズ、13…結像レンズ、14…蛍光用フィルタ、
15…像分割プリズム、16…蛍光検出器、17…コン
ピュータ、18…平板、20…緩衝液槽、21…上部電
極槽、22…下部電極槽、24…光学セル、26…中空
キャピラリー、38…DNA断片、39…シースフロ
ー、40,41…レーザ光、50…緩衝液容器、51
a,51b…ガイド部材、55…ゴムシート、56,5
7…平板、61…平板、62…押圧部材、63…圧縮バ
ネ、71…ポリゴンミラー、72…ミラー、73…Fθ
レンズ、80…キャピラリー保持部材、81,82…溝
付部材、83,84…溝、90…光学セル、92…中空
キャピラリー、93…仕切板、94…グリセリン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神原 秀記 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 2G043 BA16 CA03 DA05 EA01 EA19 FA06 GA01 GA07 GB01 HA01 HA02 HA08 JA02 KA02 KA05 KA09 LA03 2G057 AA04 AB01 AB04 AC01 BA05 BB01 CA01 DA11 DC05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶出端が同一の平面内に保持され、試料
    を泳動分離する複数のキャピラリーと、 前記複数のキャピラリーの前記溶出端から溶出した試料
    をシースフローを用いて流す手段と、 前記シースフローを用いて流れた前記試料を前記平面と
    平行な方向から照射する複数のレーザ光と、 前記試料を標識する蛍光体から発する蛍光を検出する手
    段と、を有することを特徴とする蛍光検出型電気泳動装
    置。
  2. 【請求項2】 前記複数のレーザ光は2つであることを
    特徴とする請求項1記載の蛍光検出型電気泳動装置。
  3. 【請求項3】 溶出端が同一の平面内に保持され、試料
    を横方向に泳動分離する複数のキャピラリーと、 前記複数のキャピラリーの前記溶出端から溶出した試料
    を横方向に流れるシースフローを用いて流す手段と、 前記シースフローを用いて流れた前記試料を照射するレ
    ーザ光と、 前記試料を標識する蛍光体から発する蛍光を検出する手
    段と、を有することを特徴とする蛍光検出型電気泳動装
    置。
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