JP2003247967A - バイオセンサ型水質監視システム及び装置 - Google Patents

バイオセンサ型水質監視システム及び装置

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JP2003247967A JP2002368714A JP2002368714A JP2003247967A JP 2003247967 A JP2003247967 A JP 2003247967A JP 2002368714 A JP2002368714 A JP 2002368714A JP 2002368714 A JP2002368714 A JP 2002368714A JP 2003247967 A JP2003247967 A JP 2003247967A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浄水場などの取水口を介して採取された原水
中に含まれている水質監視対象物質に影響を与えること
なく、バイオセンサ応答阻害物質のみを除去して、連続
的に、かつ安定的に水質監視を行わせる。 【解決手段】 ミニコンプレッサ8、ニードルバルブ
9、除湿器11、オゾナイザ12によって構成されるオ
ゾン発生器20を動作させて、試料水タンク4内の試料
水3にオゾンガス2を散気し、試料水3に含まれている
バイオセンサ応答阻害物質を除去した後、バイオセンサ
装置16によって、試料水3の水質を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄水場、下水処理
場の取水口における有害物質の混入を検知し、警報を発
するバイオセンサを用いたバイオセンサ型水質監視シス
テム及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】浄水場では、河川水を取水し、これを沈
殿濾過層に通して飲料水を供給しているが、このような
通常の処理では、沈殿濾過処理で、除去できない各種の
重金属、農薬、環境ホルモンといった有害物質が河川水
中に混入した場合は取水停止という非常事態となる。
【0003】一方、下水処理場では、突発的事故により
工場あるいは化学プラントの排水に各種の重金属イオ
ン、有機溶媒、砒素、シアンなどが混入し、これが流入
すると、下水処理プロセスにおける活性汚泥微生物が大
きな阻害を受け、活性汚泥の活性が低下し、処理能力の
回復までに多大の時間が必要になる。
【0004】したがって、浄水場、あるいは下水処理場
においては、各種の有害物質が混入した流入水を迅速、
かつ感度良く検出する装置が望まれている。
【0005】このような要望に基づき、浄水場では、魚
行動監視型の毒物検出装置、または各種の微生物膜を溶
存酸素電極などを用いて、その呼吸活性の測定から毒物
を検出する装置などを設置し、また下水処理場では、特
定化学物質の混入した排水を検出する各種のセンサを設
置して、流入水に各種の有害物質が混入したとき、これ
を検知させるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの毒
物検出装置、例えば魚行動監視型においては、魚の毒物
に対する感度の問題、装置の維持、管理の問題があり、
また各種の微生物膜を取り付けたDOセンサにおいて
は、センサの汚れ、活性、安定性などの点で問題があっ
た。
【0007】このような状況に鑑みて、鉄酸化細菌をD
Oセンサ電極先端部に取り付けたものをフローセルに組
み込んだバイオセンサ型水質監視システムが考案され
た。
【0008】このバイオセンサ型水質監視システムは、
特開2002−243698(特願2001−0434
58)などに開示されているように、2系統のフローセ
ルを用いて、測定−洗浄の工程を交互に繰り返しつつ、
鉄酸化細菌の呼吸活性を有害物質混入の指標として、連
続的に水質を監視する。
【0009】また、このバイオセンサ型水質監視システ
ムでは、鉄酸化細菌の生息するのに最適なpHが“3”
近傍という比較的、低いpHであるため、電極表面の汚
れの原因となる水中の有機物などが付着しにくく、安定
して出力を長期にわたって維持できるという利点があ
る。
【0010】そこで、本発明者らは、このようなバイオ
センサ型水質監視システムの水質監視能力を確認するた
めに、次のような手順でビーカ試験を行い、各種有害物
質に対する応答を調べた。
【0011】まず、“50ml”の純水より調整した
“pH3”の硫酸溶液をビーカに満たし、メンブレンフ
ィルタに付着させた一定量の鉄酸化細菌が先端部に装着
された溶存酸素電極を浸漬し、イオンメータに出力す
る。このとき、溶存酸素量に比例した出力電流、“約1
μA”の値を得た。ここに、“9K”培地に硫酸第一鉄
を溶解させた溶液を“2ml”添加すると、鉄酸化細菌
の呼吸作用により、溶存酸素が消費されて、電極面に到
達する酸素濃度がゼロになり、出力電流がゼロになっ
た。ここに、一定量の有害物質を溶解させた溶液を添加
すると、鉄酸化細菌の呼吸活性が阻害されて酸素が消費
されなくなり、電極表面の酸素濃度が上昇し、電流値が
増加した。この電流値の増加をもって、添加物質の有害
性を評価した。
【0012】この結果、図9のグラフに示すように、呼
吸阻害を引き起こす急性毒性物質、重金属類、農薬、有
機塩素系化合物、環境ホルモンなど、数十種の物質に対
して応答が見られ、このうち、呼吸阻害を引き起こす急
性毒性物質、有機塩素系化合物に対しては、特に高感度
な応答を示すことが確かめられた。
【0013】これらの試験は、上記毒性物質を一定濃度
で、純水中に溶解させたものを試料水として用いて試験
したものであったが、実際の浄水場における取水源とな
る河川水を原水として、電流応答を連続試験により調べ
ると、図10のグラフに示すように、ある場合には、測
定時のゼロ電流が有害物質が添加されていないにもかか
わらず、徐々に上昇してくるという現象が現れた。
【0014】このような状態が継続されると、正常な有
害物質の混入が監視できなくなり、やがては、電極微生
物が死滅してしまうという問題が見つかった。
【0015】本発明は上記の事情に鑑み、浄水場などの
取水口を介して採取された原水中に含まれている水質監
視対象物質に影響を与えることなく、バイオセンサ応答
阻害物質のみを除去させて、連続的に、かつ安定的に水
質監視を行わせることができるバイオセンサ型水質監視
システム及び装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、請求項1では、鉄酸化細菌を保持させた
メンブレンフィルタを溶存酸素電極の先端部に取り付け
たバイオセンサを使用し、試料水の水質を監視するバイ
オセンサ型水質監視システムにおいて、オゾン発生器に
よって、試料水タンク内に一時貯留されている前記試料
水にオゾンガスを注入しつつ、バイオセンサ装置によっ
て、前記試料水タンク内の前記試料水を取り込ませ、前
記バイオセンサを使用して、前記試料水の水質を監視す
る。これにより、浄水場などの取水口を介して採取され
た原水中に含まれている水質監視対象物質に影響を与え
ることなく、バイオセンサ応答阻害物質のみを除去し
て、連続的に、かつ安定的に水質監視を行わせることが
できる。
【0017】請求項2では、請求項1に記載のバイオセ
ンサ型水質監視システムにおいて、前記オゾン発生器に
よって、前記原料空気または前記オゾンガスの流量を制
御して、前記試料水タンクに注入するオゾンガスの量を
制御する。これにより、試料水中のオゾン濃度を最適化
しつつ、浄水場などの取水口を介して採取された原水中
に含まれている水質監視対象物質に影響を与えることな
く、バイオセンサ応答阻害物質のみを除去して、連続的
に、かつ安定的に水質監視を行わせることができる。
【0018】請求項3では、請求項1または2に記載の
バイオセンサ型水質監視システムにおいて、耐オゾン性
材料によって生成されたパッキンを用いて、前記試料水
タンク内のオゾンガスが外部に漏洩するのを防止する。
これにより、オゾンガスが外部に漏れるのを防止しつ
つ、浄水場などの取水口を介して採取された原水中に含
まれている水質監視対象物質に影響を与えることなく、
バイオセンサ応答阻害物質のみを除去して、連続的に、
かつ安定的に水質監視を行わせることができる。
【0019】請求項4では、請求項1乃至3のいずれか
に記載のバイオセンサ型水質監視システムにおいて、前
記オゾン発生器を2台以上、直列に接続して、前記オゾ
ンガスを生成することにより、原料空気の流量を低く抑
えつつ、オゾンガスの生成量を大きくして、浄水場など
の取水口を介して採取された原水中に含まれている水質
監視対象物質に影響を与えることなく、バイオセンサ応
答阻害物質のみを除去し、連続的に、かつ安定的に水質
監視を行わせることができる。
【0020】請求項5では、請求項1乃至4のいずれか
に記載のバイオセンサ型水質監視システムにおいて、前
記試料水中のセンサ応答阻害物質濃度が高いとき、前記
オゾン発生器をオン状態にし、また前記試料水中のセン
サ応答阻害物質濃度が低いとき、前記オゾン発生器をオ
フ状態にする。これにより、浄水場などの取水口を介し
て採取された原水中にセンサ応答阻害物質が含まれてい
る恐れがある時期にのみ、センサ応答阻害物質の除去処
理を行わせ、これによって処理手順を簡素化しつつ、水
質監視コストを低く抑えつつ、原水中に含まれている水
質監視対象物質に影響を与えることなく、バイオセンサ
応答阻害物質のみを除去して、連続的に、かつ安定的に
水質監視を行わせることができる。
【0021】請求項6では、請求項1乃至5のいずれか
に記載のバイオセンサ型水質監視システムにおいて、前
記バイオセンサが設けられている前記バイオセンサ装置
のフローセルを洗浄するとき、洗浄水と水道水とを混合
したもの使用して、前記フローセルを洗浄する。これに
より、バイオセンサの劣化を防止しつつ、浄水場などの
取水口を介して採取された原水中に含まれている水質監
視対象物質に影響を与えることなく、バイオセンサ応答
阻害物質のみを除去し、連続的に、かつ安定的に水質監
視を行わせることができる。
【0022】請求項7では、鉄酸化細菌を保持させたメ
ンブレンフィルタを溶存酸素電極の先端部に取り付けた
バイオセンサをフローセルに組み込み、このバイオセン
サを使用して試料水の水質を監視するバイオセンサ型水
質監視装置おいて、基質となる鉄液が充填されるととも
に、所定濃度のスルファミン酸が添加されたバッグを備
えている。これにより、簡単な装置構成でもって活性阻
害物質を除去することができ、常時、正常なセンサ応答
を維持することが可能となる。
【0023】請求項8では、請求項7に記載のバイオセ
ンサ型水質監視装置において、前記バッグはビニールバ
ッグであり、このビニールバッグ内の前記鉄液は不活性
ガスにより脱気されている。バッグが不活性ガスにより
十分脱気されていることは鉄液の酸化防止という点から
極めて重要であり、これによって装置の長期連続運転が
可能となる。
【0024】請求項9では、請求項7に記載のバイオセ
ンサ型水質監視装置において、前記鉄液内に添加される
スルファミン酸は、濃度が0.03〜0.1Wt%であ
る。これ以下の濃度であると亜硝酸の除去に対して効果
がなく、また、あまりに高濃度では鉄液のpHに影響を
与えたり、溶解している他のミネラル成分の作用をマス
キングしてしまうので、好ましくない。
【0025】請求項10では、請求項7に記載のバイオ
センサ型水質監視装置において、前記スルファミン酸が
所定濃度添加されている鉄液バッグは原水中の活性阻害
物質の濃度が規定値よりも高いときにのみ使用される。
季節変動等に起因してセンサ応答阻害物質が発生しない
場所等もあるので、実状に応じて使用することによって
無駄な制御が防止でき、常に安定したセンサ応答を維持
できる。
【0026】
【発明の実施の形態】<第1の実施形態> 《処理原理》まず、本願発明者らは、実際の浄水場にお
ける取水源となる河川水を原水として、電流応答を連続
試験により調べたとき、ある場合には、測定時のゼロ電
流が有害物質が添加されていないにもかかわらず、徐々
に上昇してくるという現象の原因を追及するため、次に
述べるような考察を行った。
【0027】最初、原水と水道水と比較用の純水につい
て、ビーカ試験でセンサの応答試験を行い、阻害性につ
いて比較調査した。
【0028】この結果、“pH3”の希硫酸中におい
て、一定のスパン電流に達した後、所定量の鉄液を添加
すると、純水、水道水では、ゼロ近辺の値の電流値を維
持したが、原水では、電流値が上昇し、微生物膜がなん
らかの阻害を受けていることが判明した。原水で測定
後、試料水を純水に戻すと、正常な反応を示した。した
がって、阻害は一時的な呼吸阻害と推定された。
【0029】また、水道水では電流値の上昇が見られ
ず、原因物質は浄水プロセスで除去されていると考えら
れることから、図4、図5、図6に示す処理条件で、原
水濾過水の凝集処理、塩素処理、活性炭処理を行ったも
のをセンサ応答測定時の試料水として試験を行った。そ
の結果、凝集処理、活性炭処理では、阻害物質を除去で
きず、塩素処理で除去できることが判明した。このこと
から、阻害物質は無機物の可能性が大きいと推定され
た。
【0030】そこで、次に述べる手順で特定の河川水を
原水としたとき、電極微生物膜の活性が低下した原因と
して、原水中に含まれている特定の物質と、基質である
鉄イオンとが反応して鉄イオン濃度が低下していないか
どうかチェックした。
【0031】まず、原水“50ml”に基質である鉄液
“2ml”を添加して“30℃”で15分(センサの応
答時間)だけ攪拌後、“0.45μm”の濾紙で濾過
し、濾液の鉄分析、濾過残さの“EDAX”による元素
分析を実施した。その結果、濾液中には、仕込量と同程
度の鉄が存在し、鉄と特定物質とが反応して鉄の濃度が
低下しているようなことは無かった。
【0032】また、濾過残さを分析して見ると、大部分
は水酸化鉄であり、その他の成分として培地成分のリ
ン、硫黄、微量のシリカが検出されたのみで、特定元素
との反応は見られなかった。
【0033】次に、原水中に含まれる物質で、鉄酸化細
菌の活性に影響を及ぼしそうなものについて考察してみ
た。原水中の物質として、想定されるものは、鉄イオ
ン、銅イオンなどの金属イオン、炭酸イオン、アンモニ
ウムイオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、硫酸イオン、
亜硫酸イオン、塩素イオン、リン酸イオンなどの無機イ
オン、その他の懸濁物質、有機物としてはグルコースな
どがあるが、これらのうち、大部分のものは、培地に含
まれているものである。
【0034】そして、鉄酸化細菌の活性に影響を及ぼす
と考えられるものは、炭酸イオン、亜硝酸イオン、亜硫
酸イオン、塩素イオンがあるが、炭酸イオンはエネルギ
ー代謝に加えて、独立栄養細菌のもう1つの特質であ
る、炭酸ガスからの有機物の生成において、必要な炭素
源となる。したがって、この阻害効果は考えられない。
また、炭素源となる物質としては、この他にグルコース
などの有機化合物も利用される。また、鉄酸化細菌は硫
黄酸化の機能も有しており、細胞膜と細胞外膜との間、
すなわちペリプラズム空間で行われる。
【0035】また、硫黄は還元されて硫化水素を生成
し、この硫化水素は“Fe3+”を電子受容体とする酵
素により酸化され、中間体として、亜硫酸を生成し、
“Fe ”と、硫酸とを生成する。したがって、亜硫
酸も阻害効果は持たないと推定される。
【0036】また、鉄酸化細菌のエネルギー代謝、すな
わち“ATP”の合成は“Fe2+”−シトクロムc酸
化還元酵素、シトクロムc、ラスティシアニン、シトク
ロムc酸化酵素の電子伝達系を経て行われるが、このう
ちシトクロムcには銅が含まれており、鉄酸化の電子伝
達系において、銅が重要な役割を果たし、阻害効果は持
ち得ない。逆に、培地に“Cu2+”を添加して培養す
ると、鉄酸化活性が増大することが報告されている。
【0037】また、鉄酸化細菌は多くの重金属イオンに
対して強い耐性を持ち、かなりの高濃度溶液中で生育で
きる。すなわち、“Cu2+”、“Zn2+”、“Co
2+”、“Mn2+”、“Cd2+”、“Cr3+”な
どの溶液中では、“10−3M”程度の濃度でも阻害さ
れない。しかし、“Ag”、“Hg2+”では、“1
−4M”程度で阻害を受け、“Sn2+”、“Cr
3+”では、“10−4M”で生育阻害が起こる。その
他のイオンとして、“SO 2−”、ヒ酸イオン、亜ヒ
酸イオンは阻害を示さないが、フッ素、シアン、モリブ
デンは強い阻害作用を示し、硝酸イオン、塩素イオンも
高濃度で阻害を呈する。これらの文献データおよび微生
物膜が失活したとき、原水中の無機イオンの分析データ
を水道水中の各成分と比較すると、図7の表に示すよう
な結果になった。この結果より、原水中のセンサ応答阻
害物質は亜硝酸イオンの可能性が大きいと判断した。
【0038】上記の確認をするために、亜硝酸性窒素濃
度が“0.011mg/l”、“0.106mg/
l”、“1.06mg/l”の溶液を作成し、これらを
試料水としたときのセンサ応答試験を実施した。その結
果、微量の亜硝酸性窒素(約0.01mg/l以上)で
も、微生物膜が阻害を受けることを確認した。
【0039】以上の亜硝酸イオンの微生物膜に対する影
響はビーカ試験においてのみならず、試作機における検
証試験でも確かめられた。すなわち、試料水中の亜硝酸
イオンの濃度を“0.104mg/l”から“0.03
8mg/l”に変えると、測定時の電流値が低下し、逆
に純水で測定中のところに亜硝酸イオンを“0.29m
g/l”となるように、亜硝酸イオン生成物質を添加す
ると電流値が増加した。
【0040】図8は、原水中の阻害物質による鉄酸化細
菌の活性化阻害の概念を示している。この図によれば、
酸素を取り入れる酵素が亜硝酸により活性を失う→Fe
2+を酸化できず、エネルギーを得ることができない→
この状態が短時間であれば、復活するが、連続した場合
には菌体の増殖よりも死滅の方が多くなってしまうこと
となる。このように亜硝酸イオンによって、鉄酸化細菌
の生育および増殖が阻止される理由としては、、鉄酸化
活性の阻害に伴い“Fe2+”からのエネルギーを獲得
できなくなることに主な原因があるものと推定される。
【0041】以上のように、鉄酸化細菌の活性に対する
阻害作用物質として、原水中の亜硝酸イオンであること
が特定されたので、この除去方法について検討した。
【0042】また、鉄酸化細菌の活性阻害物質として
は、今の例では、亜硝酸イオンであったが、別の浄水場
から採取した原水では、その他の無機物質、有機物質が
原因となる可能性がある。
【0043】そこで、以下の説明では、阻害物質とし
て、亜硝酸イオンを例にして、その除去方法を説明する
が、その方法は当然、他のセンサ応答阻害物質の除去に
も適用可能なものが望ましい。
【0044】まず、原水中の亜硝酸除去の方法として
は、尿素などの化学物質による還元除去、種々の酸化剤
による亜硝酸イオンへの酸化除去が考えられる。
【0045】尿素により、亜硝酸は次式に示すように分
解される。
【0046】
【化1】CO(NH+2HNO→2N+CO
+3HO しかし、これらの還元剤は特定物質が亜硝酸の場合にの
み有効である。
【0047】また、酸化剤としては、次亜塩素酸、過酸
化水素、過マンガン酸カリウム、オゾンなどが考えられ
るが、このうち、次亜塩素酸、過酸化水素、オゾンを酸
化剤とした場合が有望であることが分かった。
【0048】しかし、次亜塩素酸を注入した場合、亜硝
酸を効率良く除去できるものの、残留塩素が鉄酸化細菌
の活性を阻害してしまうという難点があるため、結局、
オゾン処理が最適であると判定した。
【0049】《第1の実施形態の説明》図1は上述した
処理原理を用いた、本発明によるバイオセンサ型水質監
視システムの第1の実施形態を示すブロック図である。
【0050】この図に示すバイオセンサ型水質監視シス
テム1は、耐オゾン性を持つパッキン19などにより内
部のオゾンガス2などが外部に漏れないようにしつつ、
濾過処理などの前処理が行われた原水をサンプリングし
て得られた試料水3を取り込む試料水タンク4と、試料
水タンク4からオーバーフローした試料水3を外部に排
出する排水パイプ5とを備えている。また、外気を取り
込んで原料空気7を生成するミニコンプレッサ8と、ミ
ニコンプレッサ8から吐出される原料空気7の吐出量を
調整するニードルバルブ9と、除湿用シリカゲル10を
用いてニードルバルブ9を通過した原料空気7を除湿し
て乾燥した原料空気7にする除湿器11と、除湿器11
から吐出される原料空気7の温度を最適化しつつイオン
化してオゾンガス2を生成する1台または複数台のオゾ
ナイザ12と、オゾナイザ12から吐出されるオゾンガ
ス2の流量を計測する流量計13と、流量計13を通過
したオゾンガス2を微細気泡にして、試料水タンク4内
の試料水3中に散気するディフューザ14とを備えてい
る。さらに、鉄酸化細菌を保持したメンブレンフィルタ
が溶存酸素電極の先端部分に取り付けられたセンサ15
を持つ2系統のフローセルによって、試料水タンク4内
の試料水3、水道水と洗浄液との混合されたものを交互
に取り込みつつ、測定動作、洗浄動作を交互に繰り返し
て、試料水3の水質を連続的に監視するバイオセンサ装
置16と、活性炭(セカード)17によって、試料水タ
ンク4から排出される余分なオゾンガス3を分解し、無
害化する活性炭フィルタ18とを備えている。
【0051】そして、試料水3に含まれる膜応答阻害物
質の濃度が高い季節に、濾過処理などの前処理が行われ
た原水をサンプリングして得られた試料水3を試料水タ
ンク4に導いて、貯留しつつ、ミニコンプレッサ8、ニ
ードルバルブ9、除湿器11、オゾナイザ12によっ
て、オゾンガス2を生成し、これを試料水タンク4に設
けられたディフューザ14から試料水タンク4内に貯留
されている試料水3中に散気して、試料水3中の亜硝酸
を酸化除去する。
【0052】また、この動作と並行し、バイオセンサ装
置16によって、試料水タンク4内の試料水3、水道水
と洗浄液との混合されたもを交互に取り込ませて、測定
動作、洗浄動作を交互に繰り返し、濾過処理などの前処
理が行われた原水に含まれていた亜硝酸の影響を受ける
ことなく、試料水3の水質を正確に測定する。
【0053】次に、バイオセンサ型水質監視システム1
の水質監視能力を確認するために行われた水質監視試験
について説明する。
【0054】まず、上水水質試験法などと同様に、試料
水3にスルファニル酸と、ナフチルアミンとを加えて発
色して、“540μm”の波長光を用いて、吸光度を測
定し、光吸収分析によって、亜硝酸を定量した。また、
試料水タンク4にオゾンガス2を導入する前に、オゾン
メータを設置して、空流量と、発生したオゾンの濃度と
の関係、亜硝酸除去率との関係を調べたところ、図2に
示すグラフを得た。
【0055】このグラフから分かるように、空気流量を
下げるにつれて、発生オゾン濃度がわずかずつ増加する
ものの、増加率が小さいことから、空気流量を増加する
と、空気流量と、発生オゾン濃度とを掛け合わせた、単
位時間当たりのオゾン発生量が大きくなる。
【0056】また、試料水タンク4として、容量が“1
00ml”のものを使用し、試料水タンク4内に導かれ
た試料水3が試料水タンク4内に留まっている時間を約
1分に設定していることから、バイオセンサ装置16に
設けられたセンサ15の応答時間を考慮し、試料水タン
ク4内に“100ml/分”の流量で、試料水3を流入
させつつ、発生オゾン量を切り替えて、オゾン発生量を
試料水3の流入量で除算したオゾン注入率を切り替え、
オゾン残存率を測定したところ、図3に示すグラフが得
られた。
【0057】このグラフから、オゾン注入率を“1mg
/l”以上にすれば、亜硝酸濃度を初期値の“5%”以
下にまで低減することができ、また上述した試料水3の
流入量を空気流量で除算した、いわゆるL/Gの値が大
きいほど、除去率が高くなることが分かった。
【0058】また、センサ応答に対する阻害物質濃度が
高い状態で、オゾナイザ12を連続的に稼働させたと
き、阻害物質の濃度を初期値の“5%”以下にまで、低
減させるために、前述したようにオゾン注入率を“1m
g/l”以上にする必要がある。
【0059】一例として、空気流量を“50ml/
分”、オゾン濃度を“2.1mg/l”にし、オゾン発
生量を“6.3mg/h”にするとともに、試料水タン
ク4への流入量を“100ml/分”にし、オゾン注入
率を“1.05mg/l”にして、L/Gを“2”にし
たとき、試料水3中の膜応答阻害物質の残存率をゼロに
することができた。
【0060】このように、試料水3をオゾン処理するこ
とによって、試料水3中の膜応答阻害物質を除去できる
ことを確認することができた。
【0061】しかしながら、このとき、試料水3中の有
害物質も同時に除去されてしまうと、バイオセンサ装置
16のセンサ機能が失われてしまうことから、次に述べ
る手順で、試料水3をオゾン処理したとき、試料水3中
の有害物質が除去されてしまわないかどうかを確認し
た。
【0062】まず、センサ15の応答物質となる、呼吸
阻害毒、金属化合物、有機塩素化合物、有機化合物、内
分泌攪乱物質(環境ホルモン)、農薬などのうち、最も
高感度で、応答する呼吸阻害毒の除去有無をチェックす
るため、試料水3中に、“0.03mg/l”の割合
で、シアン化カリウムを投入した溶液を作成し、これを
流入水量“100ml/分”で、試料水タンク4に導入
し、上述した条件と同じ条件、すなわち空気流量“50
ml/分”、オゾン濃度“2.1mg/l”、オゾン発
生量“6.3mg/h”、オゾン注入率“1.05mg
/l”、L/G=“2”で、オゾン処理を行った。
【0063】そして、オゾン処理を開始してから、一定
時間が経過したとき、試料水タンク4から試料水3をサ
ンプリングし、シアン化カリウムの濃度を定量分析した
ところ、初期値から10%程度、低下しているだけであ
った。
【0064】これにより、上述した方法で試料水3をオ
ゾン処理しても、試料水3中の膜応答阻害物質のみを除
去でき、有害化学物質の検出には、何らの妨害を与えな
いことを確認することができた。
【0065】このように、第1の実施形態では、試料水
タンク4内に貯留されている試料水3中にオゾンガス2
を散気して、試料水4中の亜硝酸を酸化除去した後、バ
イオセンサ装置16によって、試料水3の水質を測定す
るようにしている。このため、浄水場などの取水口を介
して採取された原水中に含まれている水質監視対象物質
に影響を与えることなく、バイオセンサ応答阻害物質の
みを除去して、連続的に、かつ安定的に水質監視を行わ
せることができる。
【0066】また、第1の実施形態では、ニードルバル
ブ9によって、ミニコンプレッサ8から吐出される原料
空気7の流量を調整しつつ、除湿用シリカゲル10によ
って、原料空気7に含まれる水分を除湿して、相対湿度
を所定値、例えば“40%”以下にした後、オゾナイザ
12に供給して、オゾンガス2を生成するようにしてい
る。このため、ミニコンプレッサ8によって取り込まれ
る外気の湿度が高いときにも、オゾナイザ12によって
最適な量のオゾンガス2を効率良く生成することができ
る。
【0067】この際、発生オゾン量に対する必要空気量
を“50ml/分”にし、システムの定期点検を3ヶ月
毎に実施するものとすると、オゾナイザ12に供給しな
ければならない原料空気量が“6480L/90日”に
なり、空気“1L”中の飽和水蒸気量が次式で与えら
れ、
【数1】(18/22.4)×(24/760)=2.
3×10−2g 除湿用シリカゲル10の吸水量が“0.15gHO/
g”であることから、除湿用シリカゲル10として、次
式に示す量が必要になる。
【0068】
【数2】 6480×2.3×10−2/0.15=994g これにより、ミニコンプレッサ8によって、取り込まれ
る空気の相対湿度が“80%”であれば、次式に示す量
の除湿用シリカゲル10を用意すれば良いことになり、
3ヶ月毎に、“500g”入りのシリカゲルパックを2
本、交換すれば良い。
【0069】
【数3】994×0.8=795g/3ヶ月 また、第1の実施形態では、試料水タンク4内に取り付
けたディフューザ14によって、ミニコンプレッサ8、
ニードルバルブ9、除湿器11、オゾナイザ12によっ
て構成されるオゾン発生器20から吐出されたオゾンガ
ス2を微細気泡にして、試料水タンク4内の試料水3中
に散気するようにしている。このため、試料水3にオゾ
ンガス2を十分に溶け込ませて、バイオセンサ応答阻害
物質のみを効率良く、除去することができる。
【0070】また、第1の実施形態では、試料水タンク
4内の余剰オゾンガス(排オゾンガス)を活性炭フィル
タ18に導いて、分解、無害化した後、外気中に排出す
るようにしているので、周囲の環境に悪影響を与えない
ようにすることができる。
【0071】この際、“オゾンガス1g/活性炭1g”
の割合で、活性炭17が必要になることから、オゾン必
要量が“6.3mg/h”であれば、活性炭フィルタ1
8内に“13.6g/3ヶ月”の活性炭17を充填して
おけば、十分であり、一般的に使用されている“50
g”入りのフィルタで十分である。
【0072】また、第1の実施形態では、耐オゾン性材
料などから作られたパッキン19によって、試料水タン
ク4の上蓋部分などをシールドし、オゾンガス2が試料
水タンク4外に漏れないようにしているので、周囲の環
境に悪影響を与えないようにすることができる。
【0073】また、第1の実施形態では、オゾナイザ1
2を2台、あるいは複数台、直列に接続して、原料空気
7からオゾンガス2を生成するようにしている。このた
め、原料空気7の流量を低く抑えつつ、高濃度のオゾン
ガス2を生成することができ、これによって除湿用シリ
カゲル10の使用量を低減し、運転コストを抑えること
ができる。
【0074】また、第1の実施形態では、試料水3に含
まれる膜応答阻害物質の濃度が高い季節のときにのみ、
ミニコンプレッサ8、ニードルバルブ9、除湿器11、
オゾナイザ12によって構成されるオゾン発生器20を
動作させて、試料水タンク4内の試料水3にオゾンガス
2を散気し、試料水3に含まれているバイオセンサ応答
阻害物質を除去するようにしている。このため、浄水場
などのように、季節によって、取水される原水の水質が
変動し、これに応じて、膜応答阻害物質の濃度が変動す
るときでも、試料水3に含まれる膜応答阻害物質の濃度
が高いときにのみ、オゾン発生器20を動作させて、試
料水3中のバイオセンサ応答阻害物質を除去し、試料水
3に含まれる膜応答阻害物質の濃度が低いとき、このよ
うなオゾン処理を停止して、試料水3に含まれる水質監
視対象物質に影響を与えないようにするとともに、運転
コストを低く抑えることができる。
【0075】また、第1の実施形態では、バイオセンサ
装置16の各フローセルを洗浄するとき、センサ15を
校正するときと同様に、水道水と洗浄水とを混合した混
合水で各フローセルを洗浄するようにしている。このた
め、各フローセルを洗浄しても、各フローセルのセンサ
15に設けられた微生物膜の劣化を防止できる。
【0076】また、第1の実施形態では、オゾナイザ1
2に温度センサ、加熱機構、冷却機構などを設け、除湿
器11から供給される原料空気7を一定温度、例えば
“20℃”に保持しつつ、原料空気7をイオン化させて
オゾンガス2を生成するようにしているので、外気温度
が“30℃”になっても、また“0℃”になっても、原
料空気7の温度を低く保持して、オゾン発生効率の低下
を防止できる。
【0077】<第2の実施形態> 《処理原理》上述した第1の実施形態で示すように、鉄
酸化細菌の活性阻害物質は、原水(河川水)中の亜硝酸
性窒素であることが判明し、この亜硝酸性窒素をオゾン
処理するようにした。しかし、オゾン処理の場合には、
発生オゾン濃度を制御するために、原料空気の除湿、発
生器の温度コントロール、排オゾン処理といった問題を
解決する必要がある。
【0078】ところで、原水中の亜硝酸除去の方法とし
ては、スルファミン酸、尿素等の化学物質による還元除
去、種々の酸化剤による硝酸イオンへの酸化除去が考え
られる。
【0079】スルファミン酸はアミドスルホン酸(H
NSOH)のN−アルキル及びN−アリール誘導体の
総称で水溶液は塩酸、硫酸と同程度の強酸を示す還元剤
である。その還元作用は沸騰水中で特に著しい。スルフ
ァミン酸アンモニウムはこのアンモニウム塩で、亜硝酸
と反応して窒素を発生して硫酸となる。
【0080】また、前述したように、尿素により亜硝酸
は、次式のように分解される。
【0081】
【化2】CO(NH+2HNO→2N+CO
+3HO この場合、発生したCOが水に溶解して炭酸イオンと
なり、鉄液中のミネラル成分と反応して沈殿生成が起き
ることがあるので、還元剤として用いるのは不適当であ
る。
【0082】一方、酸化剤としては、次亜塩素酸、過酸
化水素、過マンガン酸カリウム、オゾンなどが考えられ
る。しかし、次亜塩素酸を注入した場合、亜硝酸は効率
良く除去できるものの、残留塩素が鉄酸化細菌の活性を
阻害してしまうという難点がある。
【0083】そこで、第2の実施形態では、スルファミ
ン酸の添加により亜硝酸性窒素を除去しようとするもの
である。
【0084】《第2の実施形態の装置構成》図11は、
本発明に第2の実施形態を構成するバイオセンサ型水質
監視装置の一例を示している。
【0085】この図に示すバイオセンサ型水質監視装置
は、互いに並列に配置された少なくとも一対のフローセ
ル53,54と、循環タンク57とを備え、循環タンク
57はフローセル53に循環ライン58,59を介して
接続されるとともに、フローセル54に循環ライン6
0,61を介して接続されている。
【0086】各フローセル53,54は、有害物質の混
入を検出するもので、それぞれ酸素電極55,56と、
この酸素電極55,56の先端に取付けられ鉄酸化細菌
を保持したメンブレムフィルタ55a,56bとから成
っている。
【0087】また、各フローセル53,54の酸素電極
55,56には、イオンメータ62,63が各々接続さ
れ、これらのイオンメータ62,63は制御部64に接
続されている。
【0088】制御部64は、一方のフローセル53(5
4)を測定状態とした場合に、他方のフローセル54
(53)を洗浄状態とし、同時に一方のフローセル53
(54)側へ鉄液ラインを介して鉄液を供給するととも
に被検水ラインを介して被検水を供給し、他方のフロー
セル54(53)側へ洗浄液ラインを介して洗浄液を供
給するとともに被検水ラインを介して被検水を供給する
ように制御する。なお、制御部64の詳細な制御手順に
ついては、特開2002−243698を参照。
【0089】また、図11に示すバイオセンサ型水質監
視装置は、フローセル53,54を定期的に洗浄するた
めの洗浄液(HSO溶液)を収納する洗浄液バッグ
21と、フローセル53,54に供給される鉄液(Fe
SO溶液)を収納する鉄液バッグ22と、水(H
O)を収納する水タンク23と、取水された被検水を
収納する取水タンク24とを備えている。取水タンク2
4内には、中空糸膜からなる濾過装置24aが設置され
ている。
【0090】洗浄液バッグ21は、配管27,29、ピ
ンチバルブ35,37、配管チューブ43,44、チュ
ーブポンプ47,48および配管51,52を介して、
フローセル53,54に接続されている。この場合、洗
浄液タンク21からフローセル33,34までのライン
により洗浄液ラインが構成されている。
【0091】また、鉄液バッグ22は、配管28,3
0、ピンチバルブ36,38、配管チューブ43,4
4、チューブポンプ47,48および配管51,52を
介してフローセル53,54に接続されている。この場
合、鉄液バッグ22からフローセル53,54までのラ
インにより鉄液ラインが構成されている。また、水タン
ク23は、配管31,33、ピンチバルブ39,41、
配管チューブ45,46、チューブポンプ49,50お
よび配管51,52を介してフローセル53,54に接
続されている。この場合、水タンク3からフローセル3
3,34までのラインにより水供給ラインが構成されて
いる。さらに、取水タンク24は、配管32,34、ピ
ンチバルブ40,42、配管チューブ45,46、チュ
ーブポンプ49,50および配管51,52を介してフ
ローセル53,54に接続されている。この場合、取水
タンク2からフローセル53,54までのラインによ
り、被検水ラインが構成されている。また、取水タンク
24には、取水配管26および取水ポンプ25を介して
被検水が流入するようになっている。さらにフローセル
33,34には、排出液ライン65,66が接続され、
この排出液ライン65,66には取水配管26から分岐
した分岐配管67,68が接続されている。特に第2の
実施形態においては、上述した鉄液バッグ22はビニー
ルバッグで構成されている。このビニールバッグには基
質となる鉄液が充填されるとともに、不活性ガスにより
脱気されている。また、鉄液中にはスルファミン酸アン
モニウム(NHOSONH)が所定濃度添加され
ている。
【0092】このように、基質となる鉄液がガス不透過
性のビニールバッグ中に充填され、かつこのバッグが不
活性ガスにより十分脱気されていることは、鉄液の酸化
防止という点から極めて重要であり、装置の長期連続運
転において必須事項となる。
【0093】添加されるスルファミン酸アンモニウムの
濃度は0.03〜0.1Wt%程度が良い。これ以下の
濃度であると亜硝酸の除去に対して効果がない。また、
あまり高濃度であると鉄液のpHに影響を与えたり、溶
解している他のミネラル成分の作用をマスキングしてし
まうので好ましくない。
【0094】さらに、スルファミン酸アンモニウムが所
定濃度添加されている鉄液バッグは原水中の活性阻害物
質の濃度が高い時のみ用い、それ以外の時は通常の鉄液
バッグを用いる。
【0095】《還元剤としてのスルファミン酸につい
て》次に、還元剤としてのスルファミン酸について説明
する。
【0096】亜硝酸の還元剤として工業的に最も一般的
に使われるものがスルファミン酸である。還元剤として
はこの他に尿素、クエン酸、アスコルビン酸等がある。
【0097】尿素を還元剤として用いた場合、図12に
示すように、添加濃度1g/l(0.1wt%)、溶液
pH0.92で時間撹拌すると含有硝酸の約95%が減
少する。
【0098】その他、図12に示す通り、酸、酸化剤、
触媒、電解酸化等の方法により亜硝酸の分解は可能であ
る。
【0099】《スルファミン酸の添加濃度の規定につい
ての実験結果》図13に示すように、500mg/l
(0.1wt%)で亜硝酸の残存率は約50%、100
0mg/l(0.1wt%)で約40%であった。スル
ファミン酸濃度がこれより増えれば、亜硝酸の残存率は
下がっていくので、多く添加すれば、それに連れて亜硝
酸の除去率は向上する反面、スルファミン酸の還元剤と
しての作用が鉄酸化細菌に悪影響を及ぼすことが懸念さ
れる。従って、上限値としては、最大、2000mg/
l(=2g/l=0.2wt%)程度と推測される。
【0100】《スルファミン酸添加時のpH、撹拌条件
の影響についての実験結果》スルファミン酸の添加濃度
のみでなく、添加水溶液のpH及び撹拌時間も亜硝酸除
去率に影響を及ぼす。
【0101】図14、図15に示すように、亜硝酸の残
存率を低下させるためには、溶液pHを2.5以下、反
応時間は最低1分必要であることが分かった。この反応
時間1分というのは、以下の意味で重要である。
【0102】すなわち、有害物質を検出するための被検
水はバイオセンサ型水質監視装置の前記取水タンク24
に常に流入し、排出されている。被検水の流入量を10
0ml/分、タンク容積を約100mlとすると、取水
タンク24内における被検水の滞留時間は約1分であ
る。従って、亜硝酸はこの時間内に除去する必要があ
り、1分の撹拌で残存率が〜20%になり、十分である
ことが判明した。
【0103】《実施例の説明》 〈実施例1〉亜硝酸除去試験を上記構成のスルファミン
酸アンモニウムが所定濃度添加されている前記鉄液バッ
グ22を薬液バッグとして用いることにより実施した。
【0104】試料水(被検水)として亜硝酸濃度0.1
mg/lの水溶液をイオン交換水にて調整した。調整は
亜硝酸濃度1mg/lの水溶液を上水水質試験法により
調整し、これを希釈して調整した。鉄液は特開2001
−243698に記載されているように、各種のミネラ
ルを含んだいわゆる9K培地に硫酸第一鉄の7水和物を
添加したものでその組成は以下の通りである。
【0105】純粋中1L中 KHPO………0.5g (NHSO………3g KCl………0.1g MgSO・7HO………0.5g Ca(NO・4HO………0.014g FeSO・7H0………50g ここにスルファミン酸アンモニウム(NHOSO
)0.59gを加え、硫酸にてそのpHを2.1に
調整した。
【0106】洗浄液は特開2000−321233に記
載されている通常の濃度のもの、即ち、試薬特級硫酸を
純水にて20〜60倍に希釈して得たpH1.7のもの
を用いた。
【0107】上記組成の試料水、鉄液、洗浄液を用い
て、上記構成の試作機を用いて連続運転を実施した。こ
のとき、鉄液、洗浄液は密閉性のビニールバッグ(容量
5L)に充填し、鉄液、洗浄液それぞれについて窒素ガ
スを約30分間バブリングして、溶存酸素の脱気を行っ
た。(洗浄液自体は酸化する恐れは無いが、鉄液、洗浄
液の切り替わり時において、溶存酸素が鉄液中に混入す
るのを防止するため鉄液と同様に脱気処理を行った。)
その結果、測定時における電流値の漸増は見られず、試
料水中に亜硝酸が含まれていない時と同様な、正常なセ
ンサ応答が観測された。確認のためセル排水中の亜硝酸
濃度を分析すると0.03mg/lで原水中の濃度の約
1/3に低下しており、そのpHは2.4であった。試
料水中の亜硝酸濃度は上水水質試験法により試料水のス
ルファミン酸及びナフチルアミンを加えて発色させ、5
40mμの吸光度を測定し、光吸収分析によって亜硝酸
を定量した。
【0108】その結果、試料水中に亜硝酸が0.1mg
/l含まれている場合でもスルファミン酸アンモニウム
入りの鉄液を用いることにより正常なセンサ応答が得ら
れることが実証できた。
【0109】〈実施例2〉次に、スルファミン酸アンモ
ニウムが入ることにより、試料水中に有害物質が混入し
た場合のセンサ応答が阻害されないかどうかの確認試験
を実施した。
【0110】代表的な呼吸阻害物質であるシアン化カリ
ウムを試料水(亜硝酸濃度0.1mg/l)中の濃度が
0.03mg/lとなるように添加し、スルファミン酸
(0.06wt%)入り鉄液を用いた場合のセンサの応
答を調べた。その結果、図16に示すように、毒物混入
試料水に試料水を切り替えてから約12分後に電流値の
立ち上がりが観測され、電流値の定常値はスパン電流
(洗浄時の電流値)の約33%になり、スルファミン酸
アンモニウムが添加された場合でもセンサ応答が阻害さ
れないことが確認できた。
【0111】有害物質として上記以外にアジ化ナトリウ
ム、塩化第二水銀、ビスフェノールA、塩化トロブチル
スズ、塩化アンチモン、チラウム、塩化タリウム、2,
4ジクロロフェノール、四塩化炭素、硫化ナトリウム、
2,4,5トリクロロフェノキシ酢酸、2,4ジニトロ
フェノール、塩化メチル水銀等の有害物質に対しても正
常な応答を示した。
【0112】また、これらの応答下限濃度はスルファミ
ン酸アンモニウムが添加されていないときとほぼ同一の
濃度であり、有害物質に対する検出感度も影響を受けな
いことが確認できた。
【0113】なお、浄水場の取水源となる河川水中の亜
硝酸濃度の季節変化を分析すると、図17に示すよう
に、冬季における上昇が顕著であるため、上記の鉄液バ
ッグ22は11月より3月末まで用いれば十分であるこ
とが判明した。
【0114】なお、上記の実施形態においては、スルフ
ァミン酸としてスルファミン酸アンモニウムを例にして
説明したが、水溶液中でスルファミン酸となる他の塩で
も同様な効果が期待できることは言うまでもない。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、浄
水場などの取水口を介して採取された原水中に含まれて
いる水質監視対象物質に影響を与えることなく、バイオ
センサ応答阻害物質のみを除去して、連続的に、かつ安
定的に水質監視を行わせることができる。
【0116】また、スルファミン酸の強い還元力によ
り、鉄液の酸化(Fe2+→Fe3+)を抑制し、酸化
鉄による配管も目詰まりを防止するとともに、所定のF
2+濃度が保持でき、初期の感度を維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるバイオセンサ型水質監視システム
の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示すバイオセンサ型水質監視システムに
おける、原料空気流量と、オゾン濃度、発生量との関係
例を示すグラフである。
【図3】図1に示すバイオセンサ型水質監視システムに
おける、鉄酸化細菌に対する活性阻害物質の除去特性例
を示すグラフである。
【図4】水質監視対象となる原水に対し、PAC処理を
行うときの手順例を示すフローチャートである。
【図5】水質監視対象となる原水に対し、活性炭処理を
行うときの手順例を示すフローチャートである。
【図6】水質監視対象となる原水に対し、塩素処理を行
うときの手順例を示すフローチャートである。
【図7】水質監視対象となる原水の成分例と、水道水の
成分例とを示す表である。
【図8】バイオセンサ型水質監視システムで使用される
鉄酸化細菌と、呼吸活性阻害物質との関係例を示す模式
図である。
【図9】従来から使用されているバイオセンサ型水質監
視システムに、バイオセンサの呼吸活性を阻害しない試
料水を供給したときの出力電流値例を示すグラフであ
る。
【図10】従来から使用されているバイオセンサ型水質
監視システムに、バイオセンサの呼吸活性を阻害する試
料水を供給したときの出力電流値例を示すグラフであ
る。
【図11】本発明に第2の実施形態を構成するバイオセ
ンサ型水質監視装置の一例を示すブロック図である。し
【図12】亜硝酸イオンに対する対策案とその実験結果
等を表にして示す説明図である。
【図13】スルファミン酸濃度と亜硝酸の残存率の関係
を示す説明図である。
【図14】溶液のpHと亜硝酸の残存率の関係を示す説
明図である。
【図15】反応時間と亜硝酸の残存率の関係を示す説明
図である。
【図16】呼吸阻害物質であるシアン化カリウムを試料
水を添加した場合におけるスルファミン酸(0.06w
t%)入り鉄液を用いた場合のセンサ応答を示す説明図
である。
【図17】亜硝酸濃度の季節変動を示す説明図である。
【符号の説明】
1:バイオセンサ型水質監視システム 2:オゾンガス 3:試料水 4:試料水タンク 5:排水パイプ 7:原料空気 8:ミニコンプレッサ 9:ニードルバルブ 10:除湿用シリカゲル 11:除湿器 12:オゾナイザ 13:流量計 14:ディフューザ 15:センサ 16:バイオセンサ装置 17:活性炭 18:活性炭フィルタ 19:パッキン 20:オゾン発生器 21:洗浄液バッグ 22:鉄液バッグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 31/00 G01N 33/18 C 33/18 F ZABD 27/30 355 ZAB 27/46 301G (72)発明者 金子 政雄 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 原口 智 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 藤沢 実 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 城田 昭彦 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 島崎 輝之 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 宇野 弘高 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 Fターム(参考) 2G042 AA01 BB01 BB09 BB10 CA02 CB03 DA03 DA08 EA05 FA11 FB02 4B029 AA07 AA27 BB02 CC03 FA09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水質監視対象となる試料水を一時貯留す
    る試料水タンクと、 この試料水タンク内の前記試料水にオゾンガスを注入す
    るオゾン発生器と、 前記試料水タンク内の前記試料水を取り込み、鉄酸化細
    菌を保持させたメンブレンフィルタを溶存酸素電極の先
    端部に取り付けたバイオセンサを使用して前記試料水の
    水質を監視するバイオセンサ装置と、 を備えたことを特徴とするバイオセンサ型水質監視シス
    テム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のバイオセンサ型水質監
    視システムにおいて、 前記オゾン発生器は、原料空気または前記オゾンガスの
    流量を制御して、前記試料水タンクに注入するオゾンガ
    スの量を制御する、 ことを特徴とするバイオセンサ型水質監視システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のバイオセンサ
    型水質監視システムにおいて、 耐オゾン性材料によって生成されたパッキンを用いて、
    前記試料水タンク内のオゾンガスが外部に漏洩しないよ
    うにした、 ことを特徴とするバイオセンサ型水質監視システム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のバイ
    オセンサ型水質監視システムにおいて、 前記オゾン発生器を2台以上、直列に接続させて前記オ
    ゾンガスを生成する、 ことを特徴とするバイオセンサ型水質監視システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のバイ
    オセンサ型水質監視システムにおいて、 前記オゾン発生器は、前記試料水中のセンサ応答阻害物
    質濃度が高いとき、オン状態にされ、前記試料水中のセ
    ンサ応答阻害物質濃度が低いとき、オフ状態にされる、 ことを特徴とするバイオセンサ型水質監視システム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のバイ
    オセンサ型水質監視システムにおいて、 前記バイオセンサ装置は、洗浄水と水道水との混合水を
    使用して前記バイオセンサが設けられているフローセル
    の洗浄を行う、 ことを特徴とするバイオセンサ型水質監視システム。
  7. 【請求項7】 鉄酸化細菌を保持させたメンブレンフィ
    ルタを溶存酸素電極の先端部に取り付けたバイオセンサ
    をフローセルに組み込み、このバイオセンサを使用して
    試料水の水質を監視するバイオセンサ型水質監視装置お
    いて、 基質となる鉄液が充填されるとともに、所定濃度のスル
    ファミン酸が添加されたバッグを備えたことを特徴とす
    るバイオセンサ型水質監視装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のバイオセンサ型水質監
    視装置において、 前記バッグはビニールバッグであり、このビニールバッ
    グ内の前記鉄液は不活性ガスにより脱気されていること
    を特徴とするバイオセンサ型水質監視装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載のバイオセンサ型水質監
    視装置において、 前記鉄液内に添加されるスルファミン酸は、濃度が0.
    03〜0.1Wt%であることを特徴とするバイオセン
    サ型水質監視装置。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載のバイオセンサ型水質
    監視装置において、 前記スルファミン酸が所定濃度添加されている鉄液バッ
    グは原水中の活性阻害物質の濃度が規定値よりも高いと
    きにのみ使用されることを特徴とするバイオセンサ型水
    質監視装置。
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