JP2003247631A - 遊星歯車式変速装置及びそのバックラッシュ調整方法 - Google Patents

遊星歯車式変速装置及びそのバックラッシュ調整方法

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JP2003247631A JP2002045832A JP2002045832A JP2003247631A JP 2003247631 A JP2003247631 A JP 2003247631A JP 2002045832 A JP2002045832 A JP 2002045832A JP 2002045832 A JP2002045832 A JP 2002045832A JP 2003247631 A JP2003247631 A JP 2003247631A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯面の適正な接触面圧が熟練を要することな
く容易に得られ、バックラッシュ除去のための調整操作
とバックラッシュゼロ維持のための保守管理(メンテナ
ンス)とに要する負担の軽減を図ることができる遊星歯
車式変速装置とそのバックラッシュ調整方法を提供す
る。 【解決手段】 入力軸21側の分割内歯車24Bに対し
て引張コイルスプリング33の付勢力が自動的に作用
し、分割内歯車24Bがその付勢方向へ回動されて、分
割内歯車24Bと分割遊星歯車23Bとの間及び分割遊
星歯車23Bと太陽歯車22との間のバックラッシュB
がそれぞれ除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊星歯車式変速装
置とそのバックラッシュ調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】遊星歯車式変速装置は、例えば、(1)
入力軸(第一回転軸)に取り付けられた太陽歯車と、
(2)太陽歯車と同心状に配置された内歯車と、(3)
太陽歯車及び内歯車に噛み合って自転しながら公転する
とともに、入力軸と同心状の出力軸(第二回転軸)を有
するキャリアに回転可能に支持された遊星歯車とから構
成される。このような遊星歯車式変速装置は、小型軽量
で大きな変速比が得られること;入力軸と出力軸とを同
心状に配置できること;両軸の回転方向を容易に同一方
向にできること;などの特長を有し、工作機械、自動車
における動力伝達等に広範囲に利用されている。また、
近年ではサーボモータ等に連結されて制御系に用いられ
ることも多くなっている。
【0003】一方、歯車には一般に、歯の背面の摩擦を
防いで噛み合いを滑らかにするために、一対の歯車を噛
み合わせたときにその歯面間に隙間(バックラッシュ)
が設けられている。このバックラッシュが大きくなる
と、動力伝達時に歯打ち音が発生する不具合がある。さ
らに、回転方向が正逆に切り替えられる制御系に使用さ
れた場合、回転方向が切り替えられる度にバックラッシ
ュ分だけ回転量が遅れ、伝達が不正確になるので、例え
ば位置決め装置に使用すると正逆回転によりバックラッ
シュ分停止位置がずれ、正確な制御ができなくなる。そ
して、上記した遊星歯車式変速装置では、太陽歯車と遊
星歯車との噛み合い及び遊星歯車と内歯車との噛み合い
にそれぞれバックラッシュが関与することになる。
【0004】そこで、遊星歯車式変速装置のバックラッ
シュを除去するには、通常の平歯車式変速装置等とは異
なる技術を用いることが必要となる。そのための一解決
手段として、実開平1―11458号公報や特開平−1
29434号公報には、「内歯車又は遊星歯車を軸方向
に二分割し、この分割した歯車に回転方向の位相差(角
度差)を設けるとともに2枚の歯車間にばね材を介在さ
せて、その歯車間のバックラッシュを除去する(解消す
る)技術」が提案されている。また、他の解決手段とし
て、実公平6−3205号公報、特公平1−51706
号公報及び特公平7−117127号公報等には、「内
歯車と遊星歯車とをそれぞれの中心軸線周りに相対回動
可能に軸方向に二分割し、これらの歯面の位相を回転方
向に互いにずらすことによって、バックラッシュを除去
する(調整する)技術」が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前者のバッ
クラッシュ除去機構は、平歯車式変速装置等で用いられ
ているシザーズギアを遊星歯車式変速装置に適用したも
のに相当し、ばね材は装着された歯車間でのみ機能す
る。したがって、遊星歯車式変速装置でバックラッシュ
除去を確実に行うためには、二分割された内歯車間と二
分割された遊星歯車間とにそれぞればね材を介装させる
必要があり、そのための部品コスト・組立コストの他に
2つのばね力のバランスを調整するための調整工程と熟
練技術とを要する。
【0006】一方、後者のバックラッシュ除去機構で
は、軸方向に二分割された内歯車と遊星歯車とを回転方
向にずらす(位相差を設ける)ことによって、正逆の回
転方向各々における分割内歯車と分割遊星歯車との歯面
の接触(すなわちバックラッシュゼロ)を実現すること
ができる。しかしながら、分割内歯車と分割遊星歯車と
の歯面の接触関係の調整、すなわち歯面の面圧調整は、
依然として経験と勘に委ねられている。したがって、調
整された面圧が大きすぎると歯面の摩耗が激しくなって
バックラッシュが発生しやすくなり、逆に調整された面
圧が小さすぎると高速回転時の慣性によりやはりバック
ラッシュが発生しやすくなり、いずれの場合にもバック
ラッシュゼロを維持するために再調整を頻繁に行わねば
ならなくなる。このように、バックラッシュ調整操作に
より歯面の適正な接触面圧を得るためには熟練を要し、
計測機器、治具等を用いて調整しなければならない場合
もある。
【0007】本発明の課題は、歯面の適正な接触面圧が
熟練を要することなく容易に得られ、バックラッシュ除
去のための調整操作とバックラッシュゼロ維持のための
保守管理(メンテナンス)とに要する負担の軽減を図る
ことができる遊星歯車式変速装置とそのバックラッシュ
調整方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上述の課
題を解決するために、本発明の遊星歯車式変速装置は、
第一回転軸に取り付けられた太陽歯車と、その太陽歯車
と同心状に配置された内歯車と、それら太陽歯車及び内
歯車に噛み合って自転しながら公転するとともに、前記
第一回転軸と同心状の第二回転軸を有するキャリアに回
転可能に支持された遊星歯車とがギアケースに収容され
た遊星歯車式変速装置であって、前記内歯車と前記遊星
歯車とはそれぞれの中心軸線周りに相対回動可能に軸方
向に二分割されるとともに、前記二分割された内歯車
(以下、分割内歯車という)から選ばれた少なくとも一
方と前記ギアケースとの間に、その選択された分割内歯
車を前記ギアケースに対して中心軸線周りに回動付勢す
る付勢手段が介装されることを特徴とする。
【0009】本発明によれば、分割内歯車とギアケース
との間に介装される付勢手段(例えばばね部材等)によ
って、分割内歯車はギアケースに対して所定の付勢力に
て中心軸線周りに回動付勢される。これによって、内歯
車と遊星歯車との噛み合い及び遊星歯車と太陽歯車との
噛み合いにおいてバックラッシュ除去が行われ、かつ各
歯面の適正な接触面圧が熟練者によらなくても容易に得
られる。また、このようにして初期調整されたバックラ
ッシュ除去状態を維持するための保守管理を不要(メン
テナンスフリー)としたり、簡単な調整操作のみで済ま
すことが可能となる。したがって、経験や勘に頼らなく
てもバックラッシュ除去状態及び歯面の適正面圧状態を
初期設定したり維持管理したりすることができる。な
お、本発明の遊星歯車式変速装置は、変速段数が1段タ
イプのもの(単段型変速装置)は勿論、複数段タイプ
(複数段型変速装置)の各変速段にも適用される。
【0010】また、上述の課題を解決するために、本発
明の遊星歯車式変速装置を、例えば1段変速型(単段
型)として用いる場合には、入力軸に取り付けられた太
陽歯車と、その太陽歯車と同心状に配置された内歯車
と、それら太陽歯車及び内歯車に噛み合って自転しなが
ら公転するとともに、前記入力軸と同心状の出力軸を有
するキャリアに回転可能に支持された遊星歯車とがギア
ケースに収容された遊星歯車式変速装置であって、前記
内歯車と前記遊星歯車とはそれぞれの中心軸線周りに相
対回動可能に軸方向に二分割されるとともに、前記二分
割された内歯車(以下、分割内歯車という)はともに前
記ギアケースに対して中心軸線周りに回動可能に取り付
けられ、前記分割内歯車のうち出力軸側の分割内歯車に
は前記ギアケースに対する回動が不能な状態と回動が可
能な状態とに調整可能な固定手段が付設される一方、入
力軸側の分割内歯車と前記ギアケースとの間に、その分
割内歯車を前記ギアケースに対して中心軸線周りに回動
付勢する付勢手段が介装されることを特徴とする。
【0011】このように、分割内歯車はともにギアケー
スに対して中心軸線周りに回動可能に取り付けられ、そ
のうちの一方(例えば出力軸側)にはギアケースに対す
る固定手段が付設され、他方(例えば入力軸側)にはギ
アケースとの間に付勢手段が介装される。これによっ
て、固定手段にて一方(例えば出力軸側)の分割内歯車
をバックラッシュ調整の基準状態(すなわち、太陽歯車
と遊星歯車との噛み合い及び遊星歯車と内歯車との噛み
合いにおいて片側の歯面同士がそれぞれ接触する状態)
に保持固定し、他方(例えば入力軸側)には付勢手段の
付勢力を作用させることができ、バックラッシュ除去の
ための初期設定又は維持管理の方向が一方向側(付勢力
作用方向側)に単純化される。
【0012】その際、出力軸側に比べて歯面の摩耗等に
よりバックラッシュが拡大しやすい(隙間が広がりやす
い)入力軸側の分割内歯車にバックラッシュ調整のため
の付勢手段が設けられるので、上記したバックラッシュ
除去のための維持管理が簡便に行える。つまり、通常の
バックラッシュ維持管理操作においては所定の積算稼動
時間毎に、出力軸側の分割内歯車は固定手段にてギアケ
ースに固定(回動不能)状態のまま、入力軸側の分割内
歯車に付勢手段の付勢力を作用させることによって、バ
ックラッシュを大幅に減少させることができる。そし
て、例えば上記したバックラッシュ維持管理操作の数回
に1回の割合で、固定手段による出力軸側の分割内歯車
のギアケースに対する固定(回動不能)状態を解除し、
上記バックラッシュ調整の基準状態に保持固定し直した
後、入力軸側の分割内歯車に付勢手段の付勢力を作用さ
せれば、バックラッシュゼロが確実に達成される。この
ように、バックラッシュ維持管理に際して、簡易なバッ
クラッシュ減少操作と正確なバックラッシュ除去操作と
を組み合わせて実行することによって、管理工数、管理
コスト等の削減を図ることができる。
【0013】そして、分割内歯車の相互間には、両分割
内歯車の中心軸線周りでの相対回動が不能な状態と相対
回動が可能な状態とに調整可能な規制手段(例えば1又
は複数の締付ボルト等)を設けることができる。これに
より、上記したバックラッシュ調整の基準状態において
規制手段を調整して両分割内歯車を相対回動可能とすれ
ば、内歯車と遊星歯車との噛み合い及び遊星歯車と太陽
歯車との噛み合いにおいて、上記付勢手段の付勢力によ
り自動的に、バックラッシュが除去され、かつ各々の歯
面に所定の(適正な)接触面圧が付与されるから、バッ
クラッシュ除去操作が一層簡便となる。また、バックラ
ッシュ除去操作の後、規制手段を調整して両分割内歯車
を相対回動不能とすれば、遊星歯車式変速装置の作動中
(運転中)に回転軸の回転方向が正逆切り替えられたり
回転数が変化しても、慣性力によってバックラッシュが
生じたり歯打ち音が発生したりするおそれも少なくな
る。
【0014】したがって、上述の課題を解決するため
に、本発明の遊星歯車式変速装置のバックラッシュ調整
方法は、第一回転軸に取り付けられた太陽歯車と、その
太陽歯車と同心状に配置された内歯車と、それら太陽歯
車及び内歯車に噛み合って自転しながら公転するととも
に、前記第一回転軸と同心状の第二回転軸を有するキャ
リアに回転可能に支持された遊星歯車とがギアケースに
収容され、前記内歯車と前記遊星歯車とはそれぞれの中
心軸線周りに相対回動可能に軸方向に二分割された遊星
歯車式変速装置のバックラッシュ調整方法であって、前
記太陽歯車と遊星歯車との噛み合い及び前記遊星歯車と
内歯車との噛み合いにおいて片側の歯面同士がそれぞれ
接触する基準状態に保持される基準状態保持工程と、前
記二分割された内歯車(以下、分割内歯車という)の相
互間に設けられた規制手段を調整することにより両分割
内歯車の中心軸線周りでの相対回動を可能とし、さら
に、前記分割内歯車から選ばれた少なくとも一方と前記
ギアケースとの間に介装された付勢手段により、その選
択された分割内歯車が前記ギアケースに対して中心軸線
周りに回動付勢されて、前記内歯車と遊星歯車との間及
び前記遊星歯車と太陽歯車との間のバックラッシュが除
去され、その後、前記規制手段を調整して両分割内歯車
の中心軸線周りでの相対回動を不能とするバックラッシ
ュ除去工程と、を含むことを特徴とする。
【0015】このバックラッシュ調整方法によれば、バ
ックラッシュ除去操作を行うにあたり、遊星歯車式変速
装置をバックラッシュ調整の基準状態に保持した後、規
制手段を調整して両分割内歯車を相対回動可能とすれ
ば、付勢手段の付勢力により自動的に、バックラッシュ
が除去され、各歯面に所定の接触面圧が付与される(初
期設定状態)。次に、このようなバックラッシュ除去操
作の後、規制手段を調整して両分割内歯車を相対回動不
能とすれば、内歯車と遊星歯車との噛み合い及び遊星歯
車と太陽歯車との噛み合いにおいてバックラッシュが除
去され、かつ各歯面の接触面圧が適正に維持された状態
で、遊星歯車式変速装置の作動(運転)がなされる。そ
して、歯面の摩耗等によりバックラッシュの再生が想定
される積算稼動時間に達したとき、遊星歯車式変速装置
を作動させたまま又は一旦作動を停止させ、上記基準状
態に保持した後、規制手段を調整して再び両分割内歯車
を相対回動可能とすれば、付勢手段の付勢力により自動
的に、バックラッシュが除去され、各歯面に所定の接触
面圧が付与される(維持管理状態)。このようにして、
所定時間毎にバックラッシュを除去し、所定の接触面圧
を付与する調整操作を行うだけで、回転量のずれや歯打
ち音の発生が抑制された円滑な回転が長期間にわたって
維持される。
【0016】なお、規制手段の調整が、分割内歯車の端
面同士を締付部材によりギアケースの外側から締付固定
して両分割内歯車の中心軸線周りでの相対回動を不能と
し、又はその締付固定を解除して相対回動を可能とする
ことにより行われるようにすれば、遊星歯車式変速装置
の作動(運転)状態でバックラッシュ調整が可能となる
場合がある。
【0017】ここで、バックラッシュ調整の際、既に述
べた特公平1−51706号公報に記載されているよう
に、入力軸又は出力軸を人為的に自由回転させることに
より上記したバックラッシュ調整の基準状態を保持でき
れば、分割内歯車のうちの一方(例えば出力軸側)には
ギアケースに対する回動が不能な状態と回動が可能な状
態とに調整可能な固定手段を付設するには及ばない。つ
まり、工場出荷時とか定期的にオーバーホール点検する
ような使用形態であれば、入力軸又は出力軸を人為的に
自由回転させることが可能であり、分割内歯車のいずれ
か一方(例えば出力軸側)が常にギアケースに固定状態
(回動不能状態)であってもバックラッシュ除去操作は
行える。
【0018】ところが、運転可能な状態に設置された遊
星歯車式変速装置の入力軸には駆動源(モータ等)の駆
動軸が連結され、その出力軸には作動部(制御装置等)
の被駆動軸が連結されているので、入力軸や出力軸を人
為的に自由回転させることは実際には極めて難しい。す
なわち、このような場合には駆動軸や被駆動軸が連結さ
れた状態で入力軸や出力軸を人為的に回転させることに
なるので、遊星歯車式変速装置に連なる駆動源や作動部
の内部機構が有する偏心等の回転誤差が重畳(上乗せ)
され、上記したバックラッシュ調整の基準状態を現出す
ることは困難となる。そこで、このような場合でも、分
割内歯車はともにギアケースに対して中心軸線周りに回
動可能に取り付けられ、分割内歯車のうちの一方(例え
ば出力軸側)にはギアケースに対する回動が不能な状態
と回動が可能な状態とに調整可能な固定手段を付設する
ことによって、上記したバックラッシュ調整の基準状態
を保持できる。
【0019】例えば、1段変速型(単段型)の遊星歯車
式変速装置に用いた場合のバックラッシュ調整方法は、
入力軸に取り付けられた太陽歯車と、その太陽歯車と同
心状に配置された内歯車と、それら太陽歯車及び内歯車
に噛み合って自転しながら公転するとともに、前記入力
軸と同心状の出力軸を有するキャリアに回転可能に支持
された遊星歯車とがギアケースに収容され、前記内歯車
と前記遊星歯車とはそれぞれの中心軸線周りに相対回動
可能に軸方向に二分割された遊星歯車式変速装置のバッ
クラッシュ調整方法であって、前記二分割された内歯車
(以下、分割内歯車という)のうち出力軸側の分割内歯
車に付設された固定手段を調整することにより前記ギア
ケースに対するその分割内歯車の中心軸線周りでの回動
を可能とし、さらに、前記太陽歯車と遊星歯車との噛み
合い及び前記遊星歯車と内歯車との噛み合いにおいて片
側の歯面同士がそれぞれ接触する基準状態に設定され、
その後、前記固定手段を調整して前記ギアケースに対す
る前記分割内歯車の中心軸線周りでの回動を不能とした
状態に保持される基準状態保持工程と、前記分割内歯車
の相互間に設けられた規制手段を調整することにより両
分割内歯車の中心軸線周りでの相対回動を可能とし、さ
らに、前記分割内歯車のうち入力軸側の分割内歯車と前
記ギアケースとの間に介装された付勢手段により、その
分割内歯車が前記ギアケースに対して中心軸線周りに回
動付勢されて、前記内歯車と遊星歯車との間及び前記遊
星歯車と太陽歯車との間のバックラッシュが除去され、
その後、前記規制手段を調整して両分割内歯車の中心軸
線周りでの相対回動を不能とするバックラッシュ除去工
程と、を含むものとして表わすことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1実施例)以下、本発明の実
施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発
明の遊星歯車式変速装置に係る遊星歯車式減速装置の一
実施例を示す斜視図である。この遊星歯車式減速装置1
00は、ギアケース10に収容された遊星歯車機構20
(遊星歯車列)と、ギアケース10に備えられギアケー
ス10の外部からバックラッシュ調整(バックラッシュ
除去)が可能なバックラッシュ調整機構30とを有して
いる。
【0021】図2(a)に示すように、遊星歯車機構2
0は、太陽歯車22と内歯車24と1又は複数(例えば
2個)の遊星歯車23とから構成される。太陽歯車22
は入力軸21(第一回転軸)に固定状態で取り付けられ
ている。内歯車24は太陽歯車22と同心状にギアケー
ス10に配置されている。遊星歯車23は、それら太陽
歯車22及び内歯車24に噛み合って自転しながら公転
するとともに、入力軸21と同心状の出力軸27(第二
回転軸)を有するキャリア26に軸方向の遊星歯車軸2
5を介して回転可能に支持されている。入力軸21はサ
ーボモータ等の駆動源の駆動軸1にカップリング2を介
して連結され、出力軸27は制御装置等の作動部の被駆
動軸に連結されている。
【0022】そして、内歯車24は、同一歯数を有し、
軸方向にほぼ同じ歯幅で二分割された分割内歯車24
A,24Bで構成されるとともに、これら分割内歯車2
4A,24Bは互いに中心軸線周りに相対回動可能とさ
れ、その結果、分割内歯車24A,24Bはそれぞれギ
アケース10に対して中心軸線周りに回動可能に取り付
けられて(収容されて)いる。また、遊星歯車23は、
同一歯数を有し、軸方向にほぼ同じ歯幅で二分割された
分割遊星歯車23A,23Bで構成されるとともに、こ
れら分割遊星歯車23A,23Bはそれぞれ対応する分
割内歯車24A,24Bと噛み合っている。
【0023】図2(a)及び図3(a)に示すように、
出力軸27側の分割内歯車24Aにはギアケース10に
対する回動が不能な状態と回動が可能な状態とに調整可
能な1又は複数(例えば4本)の固定ボルト34(固定
手段)が付設されている。具体的には、ギアケース10
には、座ぐり部に続いてバックラッシュ調整分だけ固定
ボルト34のねじ部34aの呼び径よりも大きく形成さ
れた大径孔10b1が軸方向に貫通している。そして、
出力軸27側の分割内歯車24Aには、固定ボルト34
のねじ部34aと螺合するねじ孔24A1が大径孔10
b1と同心状にかつ軸方向に形成されている。これによ
って、ギアケース10の外側から、分割内歯車24Aの
端面とギアケース10の内面とを固定ボルト34のねじ
部34aと分割内歯車24Aのねじ孔24A1とにより
締付固定して、分割内歯車24Aのギアケース10に対
する回動が不能な状態(固定状態)と、固定ボルト34
による締付固定を解除して、回動が可能な状態(固定解
除状態)とに調整可能とされている。なお、大径孔10
b1の代りに長孔を用いてもよい。
【0024】一方、図1及び図2(b)において、入力
軸21側の分割内歯車24Bとギアケース10との間
に、その分割内歯車24Bをギアケース10に対して中
心軸線周りに回動付勢する付勢手段としての引張コイル
スプリング33(弾発部材)が介装されている。具体的
には、入力軸21側の分割内歯車24Bから半径方向外
側に向かって突出する突出ピン31(第一支持部材)
と、ギアケース10の入力軸21側の外部から軸方向に
沿って打ち込み固定された打込ピン32(第二支持部
材)との間に、引張コイルスプリング33が掛け渡され
ている。付勢手段(弾発部材)によって所定方向に所定
の付勢力を作用させることができるので、内歯車24と
遊星歯車23との噛み合い及び遊星歯車23と太陽歯車
22との噛み合いにおいて、各歯面の接触面圧をほぼ一
定に維持することができる。これらの突出ピン31,打
込ピン32,引張コイルスプリング33は、ギアケース
10の外周面に形成された凹部10aに収納されている
ので、ギアケース10の外部に突出物がなく、バックラ
ッシュ除去操作に制約を受けにくい。また、凹部10a
を外側からカバー等で覆うことができ、凹部10aから
ギアケース10内部への塵埃の侵入を防ぐことができ
る。なお、弾発部材としては、引張コイルスプリング以
外に、圧縮コイルスプリング、板ばね、皿ばね等のばね
部材や、ゴム部材、スポンジ部材等を用いることがで
き、分割内歯車24Bをギアケース10に対して中心軸
線周りに回動付勢する付勢力を作用させることができる
ものであればよい。
【0025】さらに、図3(a)に示すように、分割内
歯車24A,24Bの相互間には、両分割内歯車24
A,24Bの中心軸線周りでの相対回動が不能な状態と
相対回動が可能な状態とに調整可能な規制手段としての
1又は複数(例えば4本)の締付ボルト35(締付部
材)が設けられている。具体的には、ギアケース10と
出力軸27側の分割内歯車24Aとには、ギアケース1
0の座ぐり部に続いてバックラッシュ調整分だけ締付ボ
ルト35のねじ部35aの呼び径よりも大きく形成され
た大径孔10b2,24A2が、同心状にかつ軸方向に
貫通している。そして、入力軸21側の分割内歯車24
Bには、締付ボルト35のねじ部35aと螺合するねじ
孔24B1が大径孔10b2,24A2と同心状にかつ
軸方向に形成されている。これによって、ギアケース1
0の外側から、分割内歯車24A,24Bの対向する端
面同士を締付ボルト35のねじ部35aと分割内歯車2
4Bのねじ孔24B1とにより締付固定して、両分割内
歯車24A,24Bの相対回動を不能とする状態(固定
状態)と、締付ボルト35による締付固定を解除して、
相対回動を可能とする状態(固定解除状態)とに調整可
能とされている。なお、大径孔10b2,24A2の代
りに長孔を用いてもよい。
【0026】以上に述べた突出ピン31,打込ピン3
2,引張コイルスプリング33,固定ボルト34,締付
ボルト35等が、バックラッシュ除去状態及び歯面の適
正面圧状態を得るためのバックラッシュ調整機構30を
構成している。
【0027】以上で説明した遊星歯車式減速装置100
の作動について説明する。駆動軸1からの駆動力は、入
力軸21から遊星歯車機構20(太陽歯車22・遊星歯
車23・内歯車24・キャリア26)で減速され、出力
軸27から取り出される。そして、バックラッシュゼロ
の初期設定又はバックラッシュの維持管理(再調整)は
以下のようにして調整される。
【0028】A.基準状態保持工程 (A−1)固定ボルト34を緩め、出力軸27側の分割
内歯車24Aとギアケース10との締付固定を解除し
て、分割内歯車24Aのギアケース10に対する回動が
可能な状態(固定解除状態)に調整する(図3(a)参
照)。 (A−2)出力軸27側の分割内歯車24Aを引張コイ
ルスプリング33の付勢方向とは反対方向(図4のX方
向)へ回動させて、バックラッシュ調整の基準状態(太
陽歯車22と分割遊星歯車23Aとの噛み合い及び分割
遊星歯車23Aと分割内歯車24Aとの噛み合いにおい
て片側の歯面同士がそれぞれ接触する状態)とする(図
4参照)。 (A−3)固定ボルト34を締め付け、出力軸27側の
分割内歯車24Aとギアケース10とを締付固定して、
分割内歯車24Aのギアケース10に対する回動が不能
な状態(固定状態)に保持する(図3(a)参照)。
【0029】B.バックラッシュ調整工程 (B−1)締付ボルト35を緩め、分割内歯車24A,
24Bの端面同士の締付固定を解除して、両分割内歯車
24A,24Bの相対回動を可能とする状態(固定解除
状態)に調整する(図3(a)参照)。 (B−2)入力軸21側の分割内歯車24Bに対して引
張コイルスプリング33の付勢力が自動的に作用し、分
割内歯車24Bがその付勢方向(図4のY方向)へ回動
されて、分割内歯車24Bと分割遊星歯車23Bとの間
及び分割遊星歯車23Bと太陽歯車22との間のバック
ラッシュBがそれぞれ除去される(図4参照)。 (B−3)締付ボルト35を締め付け、分割内歯車24
A,24Bの端面同士を締付固定して、両分割内歯車2
4A,24Bの相対回動を不能とする状態(固定状態)
に保持する(図3(a)参照)。
【0030】上記工程において、(B−1)の締付ボル
ト35を緩める手順は、(A−1)の固定ボルト34を
緩める手順と同時又は(A−2)の基準状態設定の手順
より前に実施することができる。また、再調整の際に
は、通常はB工程のみを実施してバックラッシュ減少操
作を行い、数回に1回程度の割合でAB両工程を実施し
てバックラッシュ除去操作を行うようにしてもよい。
【0031】(変形例1)図5に図1の変形例を示す。
この遊星歯車式減速装置110のバックラッシュ調整機
構30Aでは、入力軸21側の分割内歯車24Bに固定
される突出ピン31Bとギアケース10に固定される打
込ピン32との間に、その分割内歯車24Bをギアケー
ス10に対して中心軸線周りに回動付勢する付勢手段と
しての引張コイルスプリング33B(弾発部材)が介装
される。さらに、出力軸27側の分割内歯車24Aに固
定される突出ピン31Aとギアケース10の上記打込ピ
ン32との間にも、同様の付勢手段としての引張コイル
スプリング33A(弾発部材)が介装される。ただし、
スプリング33Bと33Aの付勢力は逆方向に作用す
る。これによって、バックラッシュ調整のために固定ボ
ルト34を緩めたとき、スプリング33Aの付勢力を利
用して基準状態(上記A−2の手順)へ自動調節できる
ようになる。
【0032】(変形例2)図6に図1の他の変形例を示
す。この遊星歯車式減速装置120のバックラッシュ調
整機構30Bでは、上記B工程(バックラッシュ調整工
程)において、突出ピン31の移動位置を保持するため
のノッチ機構を備えている。このノッチ機構は、側面に
複数(例えば4個)のノッチ36aを有するノッチ板3
6がギアケース10の外周面に固定具(例えば固定ね
じ)36bで取り付けられ、突出ピン31の先端部にユ
ニバーサルジョイント31aを介して凹部10aの外側
へ突出状に取り付けられたレバー31bが、ノッチ36
aに選択的に係合可能に構成されている。上記バックラ
ッシュ調整工程において、レバー31bをノッチ36a
のいずれかに係合すれば、分割内歯車24Bの調節位置
を保持することができるので、締付ボルト35を省略す
ることができる。
【0033】(第2実施例)図7は、本発明の遊星歯車
式変速装置に係る遊星歯車式減速装置の他の実施例を示
す斜視図である。この遊星歯車式減速装置200は、図
8(a)に示すように2つの遊星歯車機構(遊星歯車
列)を直列接続した2段変速型である。この実施例では
出力軸27側に位置する1段目の遊星歯車機構201と
入力軸21側に位置する2段目の遊星歯車機構202が
同一構造にて構成されており、両者は中間軸28で連結
されている。したがって、1段目の遊星歯車機構201
の入力軸(第一回転軸)は中間軸28に該当し、2段目
の遊星歯車機構202の出力軸(第二回転軸)は中間軸
28に該当する。
【0034】この実施例では、1段目の遊星歯車機構2
01に対応して設けられるバックラッシュ調整機構30
1は、2段目の遊星歯車機構202に対応するバックラ
ッシュ調整機構302と同様の構造を有している。ただ
し、打込ピン32は両バックラッシュ調整機構301,
302で兼用されている(図7参照)。また、図9に示
すように、1段目及び2段目の分割内歯車24A,24
Aをそれぞれギアケース10に固定状態及び固定解除状
態に調整可能な1又は複数(例えば各3本)の固定ボル
ト341,342(固定手段)が付設されている。さら
に、1段目及び2段目の両分割内歯車24A,24Bの
中心軸線周りでの相対回動が不能な状態と相対回動が可
能な状態とに調整可能な規制手段としての1又は複数
(例えば各3本)の締付ボルト351,352(締付部
材)が設けられている。固定ボルト341,342及び
締付ボルト351,352の具体的取り付け構造は第1
実施例(図3(a))と同様である。
【0035】この実施例でのバックラッシュ調整方法
は、まず1段目の遊星歯車機構201に対して第1実施
例と同様の手順(上記工程AB)で実施され、次に2段
目の遊星歯車機構202に対して同様の手順が繰り返さ
れる。したがって、複数の遊星歯車機構201,202
のそれぞれについてバックラッシュを除去する操作が行
えるので、誤差の少ない回転伝達が長期にわたって可能
となる。
【0036】なお、以上の説明は、遊星歯車式変速装置
のうち、遊星歯車式減速装置についてのみ行ったが、遊
星歯車式増速装置にも適用可能であり、上記実施例にお
いてモータ等の駆動力を入力する入力軸と駆動力を外部
出力する出力軸とを入れ替えて実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遊星歯車式変速装置に係る遊星歯車式
減速装置の一実施例を示す斜視図。
【図2】図1の正面断面図及び部分破断左側面図。
【図3】図1の平面断面図及び右側面図。
【図4】バックラッシュ調整状態を出力軸側から見た作
用説明図。
【図5】図1の変形例を示す斜視図。
【図6】図1の他の変形例を示す斜視図。
【図7】本発明の遊星歯車式変速装置に係る遊星歯車式
減速装置の他の実施例を示す斜視図。
【図8】図7の正面断面図及び部分破断左側面図。
【図9】図7の平面断面図及び右側面図。
【符号の説明】 100 遊星歯車式変速装置 10 ギアケース 10a 凹部 20 遊星歯車機構 21 入力軸(第一回転軸) 23 遊星歯車 24 内歯車 24A 分割内歯車 24B 分割内歯車 27 出力軸(第二回転軸) 30 バックラッシュ調整機構 31 突出ピン(第一支持部材) 32 打込ピン(第二支持部材) 33 引張コイルスプリング(付勢手段;弾発部材) 34 固定ボルト(固定手段) 35 締付ボルト(規制手段;締付部材)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一回転軸に取り付けられた太陽歯車
    と、その太陽歯車と同心状に配置された内歯車と、それ
    ら太陽歯車及び内歯車に噛み合って自転しながら公転す
    るとともに、前記第一回転軸と同心状の第二回転軸を有
    するキャリアに回転可能に支持された遊星歯車とがギア
    ケースに収容された遊星歯車式変速装置であって、 前記内歯車と前記遊星歯車とはそれぞれの中心軸線周り
    に相対回動可能に軸方向に二分割されるとともに、 前記二分割された内歯車(以下、分割内歯車という)か
    ら選ばれた少なくとも一方と前記ギアケースとの間に、
    その選択された分割内歯車を前記ギアケースに対して中
    心軸線周りに回動付勢する付勢手段が介装されることを
    特徴とする遊星歯車式変速装置。
  2. 【請求項2】 前記分割内歯車はともに前記ギアケース
    に対して中心軸線周りに回動可能に取り付けられるとと
    もに、前記分割内歯車のいずれか一方には前記ギアケー
    スに対する回動が不能な状態と回動が可能な状態とに調
    整可能な固定手段が付設されている請求項1に記載の遊
    星歯車式変速装置。
  3. 【請求項3】 前記第一回転軸を入力軸、前記第二回転
    軸を出力軸とし、前記固定手段が付設される前記分割内
    歯車が出力軸側に配置される請求項2に記載の遊星歯車
    式変速装置。
  4. 【請求項4】 入力軸に取り付けられた太陽歯車と、そ
    の太陽歯車と同心状に配置された内歯車と、それら太陽
    歯車及び内歯車に噛み合って自転しながら公転するとと
    もに、前記入力軸と同心状の出力軸を有するキャリアに
    回転可能に支持された遊星歯車とがギアケースに収容さ
    れた遊星歯車式変速装置であって、 前記内歯車と前記遊星歯車とはそれぞれの中心軸線周り
    に相対回動可能に軸方向に二分割されるとともに、 前記二分割された内歯車(以下、分割内歯車という)は
    ともに前記ギアケースに対して中心軸線周りに回動可能
    に取り付けられ、前記分割内歯車のうち出力軸側の分割
    内歯車には前記ギアケースに対する回動が不能な状態と
    回動が可能な状態とに調整可能な固定手段が付設される
    一方、入力軸側の分割内歯車と前記ギアケースとの間
    に、その分割内歯車を前記ギアケースに対して中心軸線
    周りに回動付勢する付勢手段が介装されることを特徴と
    する遊星歯車式変速装置。
  5. 【請求項5】 前記付勢手段は、前記ギアケースの周面
    に形成された凹部に収納されている請求項1ないし4の
    いずれか1項に記載の遊星歯車式変速装置。
  6. 【請求項6】 前記付勢手段は、前記分割内歯車から半
    径方向外側に突出する第一支持部材と、前記ギアケース
    に軸方向に沿って固定された第二支持部材との間に掛け
    渡された弾発部材である請求項1ないし5のいずれか1
    項に記載の遊星歯車式変速装置。
  7. 【請求項7】 前記分割内歯車の相互間には、両分割内
    歯車の中心軸線周りでの相対回動が不能な状態と相対回
    動が可能な状態とに調整可能な規制手段が設けられてい
    る請求項1ないし6のいずれか1項に記載の遊星歯車式
    変速装置。
  8. 【請求項8】 前記規制手段は、前記分割内歯車の端面
    同士を前記ギアケースの外側から締付固定して両分割内
    歯車の相対回動を不能とする状態と、締付固定を解除し
    て相対回動を可能とする状態とに調整可能な締付部材で
    ある請求項7に記載の遊星歯車式変速装置。
  9. 【請求項9】 第一回転軸に取り付けられた太陽歯車
    と、その太陽歯車と同心状に配置された内歯車と、それ
    ら太陽歯車及び内歯車に噛み合って自転しながら公転す
    るとともに、前記第一回転軸と同心状の第二回転軸を有
    するキャリアに回転可能に支持された遊星歯車とがギア
    ケースに収容され、前記内歯車と前記遊星歯車とはそれ
    ぞれの中心軸線周りに相対回動可能に軸方向に二分割さ
    れた遊星歯車式変速装置のバックラッシュ調整方法であ
    って、前記太陽歯車と遊星歯車との噛み合い及び前記遊
    星歯車と内歯車との噛み合いにおいて片側の歯面同士が
    それぞれ接触する基準状態に保持される基準状態保持工
    程と、 前記二分割された内歯車(以下、分割内歯車という)の
    相互間に設けられた規制手段を調整することにより両分
    割内歯車の中心軸線周りでの相対回動を可能とし、 さらに、前記分割内歯車から選ばれた少なくとも一方と
    前記ギアケースとの間に介装された付勢手段により、そ
    の選択された分割内歯車が前記ギアケースに対して中心
    軸線周りに回動付勢されて、前記内歯車と遊星歯車との
    間及び前記遊星歯車と太陽歯車との間のバックラッシュ
    が除去され、 その後、前記規制手段を調整して両分割内歯車の中心軸
    線周りでの相対回動を不能とするバックラッシュ除去工
    程と、 を含むことを特徴とする遊星歯車式変速装置のバックラ
    ッシュ調整方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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