JP2003247497A - ウォータポンプ用シール装置とウォータポンプ用回転支持装置とウォータポンプ - Google Patents

ウォータポンプ用シール装置とウォータポンプ用回転支持装置とウォータポンプ

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JP2003247497A
JP2003247497A JP2002047486A JP2002047486A JP2003247497A JP 2003247497 A JP2003247497 A JP 2003247497A JP 2002047486 A JP2002047486 A JP 2002047486A JP 2002047486 A JP2002047486 A JP 2002047486A JP 2003247497 A JP2003247497 A JP 2003247497A
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Japan
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seal
ring
water pump
rotary shaft
shaft
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JP2002047486A
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Masamichi Iketani
正道 池谷
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/49Bearings with both balls and rollers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/44Centrifugal pumps

Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要とするシール性能を確保しつつ、回転軸
3aを回転させる為に要するトルクを低減する。そし
て、ウォータポンプを組み込んだ車両の、加速性能、燃
費性能を中心とする走行性能を向上させる。 【解決手段】 主シールリップ23と第一、第二の副シ
ールリップ24、25との3本のシールリップを有する
シールリング18とスリンガ19とによりシール装置を
構成する。上記3本のシールリップ23〜25のうち、
主シールリップ23と第二の副シールリップ25との2
本のシールリップを、上記スリンガ19に摺接させる。
残りの第一のシールリップ24は、このスリンガ19と
の間でラビリンスシールを構成する。この構成により、
上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るウォータポンプ用
シール装置とウォータポンプ用回転支持装置とウォータ
ポンプは、自動車用エンジンの冷却水を循環させる為の
ウォータポンプのシール装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンの冷却水を循環させる
為のウォータポンプとして例えば特開平8−25421
3号公報には、図7に示す様な構造のものが記載されて
いる。円筒形のハウジング1は、内端部(軸方向に関し
て内とは、エンジン寄りの側を言い、各図の右側)外周
面に形成した取付フランジ2を利用して、エンジンのシ
リンダブロックに固定される。このハウジング1の内径
側には回転軸3を、内側の玉軸受4と外側(軸方向に関
して外とは、エンジンから遠い側を言い、各図の左側)
のころ軸受5とを組み合わせて成る転がり軸受ユニット
6により、回転自在に支持している。
【0003】この転がり軸受ユニット6を構成する外輪
7は上記玉軸受4ところ軸受5とで共通したものとし、
この外輪7の内周面に断面円弧状並びに直線状の外輪軌
道を形成している。又、断面円弧状並びに直線状の内輪
軌道を、上記回転軸3の外周面に直接形成している。そ
して、断面円弧状の外輪軌道と内輪軌道との間に、上記
玉軸受4を構成する転動体である複数の玉8を、直線状
の外輪軌道と内輪軌道との間に上記ころ軸受5を構成す
る転動体である複数のころ9を、それぞれ転動自在に設
けている。
【0004】この様な転がり軸受ユニット6を構成す
る、上記外輪7の軸方向(図7の左右方向)両端部には
シールリング10、10を設けて、内部に封入したグリ
ースの漏出防止と、外部に存在する塵芥や水蒸気等の異
物の侵入防止とを図っている。又、上記回転軸3の外端
部で上記ハウジング1の外端開口から突出した部分に、
プーリ11を固定している。
【0005】エンジンへの組み付け状態では、このプー
リ11に図示しないベルトを掛け渡し、上記回転軸3を
エンジンのクランクシャフトにより回転駆動する。一
方、この回転軸3の内端部で上記取付フランジ2の内側
面から突出した部分に、インペラ12を固定している。
この取付フランジ2をエンジンのシリンダブロックに固
定した状態で上記インペラ12は、このシリンダブロッ
ク内に設けたウォータジャケットの内側に入り込む。そ
して、上記回転軸3の回転に伴って、上記ウォータジャ
ケット内の冷却水を、図示しないラジエータ等との間で
循環させる。
【0006】更に、回転軸3の外周面とハウジング1の
内周面との間にはメカニカルシール13を設けている。
このメカニカルシール13は、エンジンの運転時、回転
軸3の回転を許容しつつ、ウォータジャケット内を流れ
る冷却水である熱水が外部に漏出するのを防止する。但
し、上記メカニカルシール13では完全なシールは困難
であり、このメカニカルシール13のシール面で発生す
る摩擦熱により、凍結防止剤や防錆剤等の化学物質を含
んだ冷却水が蒸発して水蒸気となり、上記転がり軸受ユ
ニット6側に漏出すると同時に、この蒸発によって上記
化学物質が濃縮された冷却水も、上記転がり軸受ユニッ
ト6側に漏出してくる。
【0007】この為に、上記回転軸3の中間部で上記メ
カニカルシール13と内側のシールリング10との間に
スリンガ14を、上記ハウジング1の中間部でこのスリ
ンガ14の外周縁部に対向する部分に給排孔27を、そ
れぞれ設けて、上記メカニカルシール13から漏出した
水蒸気乃至は熱水を、上記ハウジング1外に排出自在と
している。即ち、上記給排口は、軸方向に関して上記メ
カニカルシール13と上記内側のシールリング10との
間に設けられた、水蒸気室として機能する空間と外部と
を連通して、この空間内の水蒸気及び熱水を、外部に排
出自在としている。
【0008】上述の図7に示した従来構造の第1例の場
合には、上記内側のシールリング10を構成する1対の
シールリップ15、15の内周縁を上記回転軸3の中間
部外周面に、全周に亙って摺接させている。又、上記内
側のシールリング10と上記スリンガ14とは、関連付
ける事なく、互いに独立した状態で設けている。
【0009】これに対して、特開平11−153096
号公報には、図8に示す様に、シールリング10aとス
リンガ14aとを互いに関連付けて設置する事により、
シール性向上を図った構造が記載されている。この構造
の場合、上記シールリング10aを構成する3本のシー
ルリップ15a、15b、15cのうち、2本のシール
リップ15a、15bを回転軸3aの外周面に、全周に
亙って摺接させている。これに対して、残り1本のシー
ルリップ15cの先端縁を上記スリンガ14aの外側面
に、全周に亙って摺接させている。この様に構成する事
により、図7に示した従来構造の第1例の場合に比べて
シール性を向上させ、上記回転軸3aを支持している転
がり軸受ユニット内への、水蒸気や熱水等の異物進入防
止をより有効に図れる。
【0010】更に、特開平9−21397号公報には、
図9に示す様に、スリンガ14bとして断面コ字形のも
のを使用した構造が記載されている。この従来構造の第
3例の場合には、シールリング10bを構成する3本の
シールリップ15a、15b、15cのうちの内径側に
位置する2本のシールリップ15a、15bの先端縁
を、回転軸3a又は上記スリンガ14bを構成する内径
側円筒部16の外周面に摺接させている。これに対し
て、外径側に位置する残り1本のシールリップ15cの
先端縁を外径側円筒部17の内周面に近接対向させて、
当該部分に非接触式のシール部(ラビリンスシール)を
構成している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図7に示した従来構造
の第1例の場合には、転動体設置部分への異物侵入防止
を2本のシールリップ15、15により行なっている
為、必ずしも十分なシール性能を得られない可能性があ
る。これに対して、図8に示した従来構造の第2例の場
合には、3本のシールリップ15a、15b、15cを
それぞれ回転軸3aの外周面及びスリンガ14aの外側
面に摺接させている為、十分なシール性を得られる。但
し、上記各シールリップ15a、15b、15cの先端
縁と相手面との摺動部の抵抗に基づき、上記回転軸3a
を回転駆動する為に要するトルクが大きくなる。この結
果、上記回転軸3aを回転駆動する為のエンジンを搭載
した車両の、燃費性能、加速性能を中心とする走行性能
が悪化する。この様な点は、近年に於ける省エネルギ化
の流れを受けて、改良が望まれる。
【0012】これに対して、図9に示した従来構造の第
3例の場合には、外径側のシールリップ15cは、スリ
ンガ14bの外径側円筒部17との間でラビリンスシー
ルを構成するのみで、摺動抵抗を生じる事はない。従っ
て、回転軸を駆動する為に要するトルクを、図7に示し
た従来構造の第1例と同程度に抑えられる。但し、上記
従来構造の第3例の場合には、上記ラビリンスシールが
異物が多く存在する部分(水蒸気室として機能する空
間)に近く存在する為、水を中心とする異物侵入を十分
に防止できない可能性がある。本発明のウォータポンプ
用シール装置とウォータポンプ用回転支持装置とウォー
タポンプは、この様な事情に鑑みて発明したものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のウォータポンプ
用シール装置とウォータポンプ用回転支持装置とウォー
タポンプは、外輪に固定される外輪側シール環及び回転
軸に固定される軸側シール環を備える。このうちの軸側
シール環は、この回転軸に嵌合固定される円筒部及びこ
の円筒部から径方向外方に伸びた外径方向部分を備え、
上記外輪側シール環は、補強環と、この補強環に支持さ
れた主シールリップ及び第一、第二の副シールリップと
を備える。そして、上記主シールリップは、上記回転軸
又は上記軸側シール環の円筒部の外周面に当接し、上記
第一、第二の副シールリップの何れか一方の副シールリ
ップを、上記回転軸又は上記軸側シール環の円筒部の外
周面又は上記軸側シール環の外径方向部分の径方向に存
在する部分に当接させ、他方を近接対向させている。
【0014】
【作用】上述の様に構成する本発明のウォータポンプ用
シール装置とウォータポンプ用回転支持装置とウォータ
ポンプによれば、主シールリップ及び第一、第二の副シ
ールリップとの3本のシールリップのうち、主シールリ
ップを含む2本のシールリップのみが相手面と摺接す
る。従って、回転軸を回転させる為に要するトルクを低
減して、エンジンの動力損失を低減し、このエンジンを
搭載した車両の、燃費性能、加速性能を中心とする走行
性能を向上させる事ができる。又、上記第一、第二の副
シールリップのうち、何れか一方の副シールリップは相
手面と摺接せず、この相手面との間にラビリンスシール
を構成する。本発明の場合にこのラビリンスシールは、
異物が多く存在する部分(水蒸気室として機能する空
間)から離れた部分に存在する為、水を中心とする異物
侵入を十分に防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、請求項1、3、4に対応
する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、
本例の特徴は、回転軸3aの中間部でメカニカルシール
13(図7参照)よりも外側部分に設ける、外輪側シー
ル環であるシールリング18、及び、軸側シール環であ
るスリンガ19の形状及び寸法を適切に規制する事によ
り、上記回転軸3aを回転駆動する為に要するトルクの
上昇を抑えつつ、上記メカニカルシール13を通過した
水蒸気或は熱水が、複数の転動体(玉8或はころ9)を
含む転がり軸受ユニット6(図7参照)の側に入り込み
にくくする点にある。ウォータポンプの全体構造、転が
り軸受ユニット6の構造等、その他の部分の構造及び作
用は、先に説明した上記図7に示した構造を含め、従来
から知られているウォータポンプと同様であるから、同
等部分に関する図示並びに説明は、省略乃至は簡略に
し、以下、本例の特徴部分及び先に説明しなかった部分
を中心に説明する。
【0016】本例のウォータポンプ用シール装置は、シ
ールリング18とスリンガ19とを組み合わせて成る。
このうちのシールリング18は、請求項に記載した補強
環である円輪状の芯金20により、ゴムの如きエラスト
マー等の弾性材21を補強して成る。図示の例の場合、
この弾性材21の外周縁部を上記芯金20の外周縁より
も径方向外方に突出させ、この弾性材21の外周縁部
を、上記転がり軸受ユニット6を構成する外輪7の端部
内周面に形成した係止溝22(図7〜8参照)に係止自
在としている。但し、芯金20を上記シールリング18
の外周縁部に露出させ、この芯金20を上記係止溝22
に係止しても良い。
【0017】上記弾性材21は、それぞれが上記芯金2
0から径方向若しくは軸方向に延出された、主シールリ
ップ23及び第一、第二の副シールリップ24、25を
備える。このうちの主シールリップ23は、上記シール
リング18の内周縁部を構成するもので、自由状態での
内径は、上記3本のシールリップ23〜25のうちで最
も小さく、上記スリンガ19を構成する内径側円筒部1
6aの外径よりも少し小さい。又、上記主シールリップ
23は、先端縁(内周縁)に向かう程転動体設置部分
(前記転がり軸受ユニット6の内部に近い側で、図1の
左側部分)から離れる方向に傾斜している。
【0018】これに対して、上記主シールリップ23よ
りも転動体設置側に存在する第一の副シールリップ24
の自由状態での内径は、上記主シールリップ23の自由
状態での内径よりも少し大きく、上記内径側円筒部16
aの外径よりも僅かに大きい。又、上記第一の副シール
リップ24は、先端縁(内周縁)に向かう程転動体設置
部分に近付く方向に傾斜している。更に、上記第二の副
シールリップ25は、上記弾性材21の側面から軸方向
内方に、先端縁に向う程径方向外方に向かう方向に傾斜
した状態で延出している。
【0019】一方、前記スリンガ19は、ステンレス鋼
板等の耐腐食性金属板、或は、表面に防食処理を施した
鋼板等、少なくとも上記各シールリップ23〜25の先
端縁が摺接する部分の表面が腐食しない性状とされた金
属板を曲げ形成する事により、断面コ字型で全体を円環
状に形成している。即ち、上記スリンガ19は、請求項
に記載した外径方向部分である円輪部26の内周縁部
を、軸方向外方に向け直角に折り曲げる事により上記内
径側円筒部16aとし、同じく外周縁部を軸方向外方に
向け直角に折り曲げる事により外径側円筒部17aとし
ている。この様なスリンガ19は、上記内径側円筒部1
6aを前記回転軸3aの中間部に、締り嵌めで外嵌する
事により、この回転軸3aに対し固定する。
【0020】そして、前記シールリング18を構成する
各シールリップ23〜25のうち、主シールリップ23
を上記内径側円筒部16aの外周面に、第二の副シール
リップ25を上記円輪部26の外側面に、それぞれ全周
に亙って摺接させる。これに対して残りの第一の副シー
ルリップ24の内周縁は上記内径側円筒部16aの外周
面に、微小隙間を介して近接対向させる。従って、上記
第一の副シールリップ24は、前記転がり軸受ユニット
6の内部に充填したグリースの漏洩防止の為のラビリン
スシールを構成する。
【0021】上述の様にシールリング18とスリンガ1
9とを組み合わせて成る、本発明のウォータポンプ用シ
ール装置の場合には、上記主シールリップ23と第一、
第二の副シールリップ24、25との3本のシールリッ
プ23〜25のうち、上記主シールリップ23と第二の
副シールリップ25との2本のシールリップ23、25
のみが、相手面である、上記内径側円筒部16aの外周
面及び上記円輪部26の外側面に摺接する。従って、摺
接部の摺動抵抗を低く抑えて、前記回転軸3aを回転さ
せる為に要するトルクを低減し、エンジンの動力損失を
低減して、このエンジンを搭載した車両の、燃費性能、
加速性能を中心とする走行性能を向上させる事ができ
る。
【0022】相手面と摺接するシールリップ23、25
は2本のみであるが、ラビリンスシールを構成する第一
の副シールリップ24の存在に基づき、シール装置全体
としてのシール性能は十分に得られる。特に図示の例の
場合には、上記スリンガ19の外周縁部に形成した外径
側円筒部17aは、上記第二の副シールリップ25と前
記円輪部26の外側面との摺接部の周囲を覆っている。
従って、この摺接部に異物が直接降り掛る事がなく、こ
の摺接部のシール性を良好にできる。
【0023】一方、上記第一の副シールリップ24は、
相手面である上記内径側円筒部16aの外周面と摺接せ
ず、その先端縁とこの内径側円筒部16aの外周面との
間にラビリンスシールを構成する。このラビリンスシー
ルは、異物が多く存在する部分(水蒸気室として機能す
る空間)から離れた部分に存在する為、水を中心とする
異物侵入防止に差し障りを生じる事はない。尚、前記転
がり軸受ユニット6の内部に充填されたグリースは、遠
心力により径方向外方に送られて各転動体の転動面に付
着し、これら各転動面と各軌道面との転がり接触部を潤
滑する。従って、上記ラビリンスシール部分にグリース
が集中したり、この部分に存在するグリースが加圧され
る事はない。この為、上記第一の副シールリップ24の
先端縁と上記内径側円筒部16aの外周面とを摺接させ
なくても、グリースの漏洩は十分に防止できる。
【0024】次に、図2は、やはり請求項1、3、4に
対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。
本例の場合には、第一の副シールリップ24を、(スリ
ンガ19の内径側円筒部16aではなく)回転軸3aの
外周面に近接対向させ、この外周面と上記第一の副シー
ルリップ24の内周縁との間に、非接触式シールである
ラビリンスリールを構成している。これに合わせて本例
の場合には、上記第一の副シールリップ24の自由状態
での内径を、上記回転軸3aの外径よりも僅かに大きく
している。その他の部分の構成及び作用は、上述した第
1例の場合と同様であるから、同等部分には同一符号を
付して、重複する説明を省略する。
【0025】次に、図3は、やはり請求項1、3、4に
対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。
本例の場合には、スリンガ19aとして、断面形状がク
ランク型のものを使用している。即ち、本例の場合に
は、上記スリンガ19aの内周縁部に形成する内径側円
筒部16bを、円輪部26に対し軸方向内方に折り曲げ
ている。これに合わせて本例の場合には、主シールリッ
プ23の自由状態での内径を回転軸3aの外径よりも少
し小さくし、この主シールリップ23の先端縁を、この
回転軸3aの外周面に摺接させている。その他の部分の
構成及び作用は、上述した第2例の場合と同様であるか
ら、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省
略する。
【0026】次に、図4は、請求項2〜4に対応する、
本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合
には、第一の副シールリップ24をスリンガ19の内径
側円筒部16aの外周面に摺接させる代わりに、第二の
副シールリップ25の先端縁を、上記スリンガ19の円
輪部26の外側面に近接対向させて、当該部分にラビリ
ンスシールを構成している。このラビリンスシールは、
上記円輪部26の径方向中間部に存在し、しかもその周
囲部分は外径側円筒部17aにより覆われている。従っ
て、上記ラビリンスシールは、異物が多く存在する部
分、即ち、水蒸気室として機能する空間から離れた部分
に存在する状態となる。この結果、上記第二の副シール
リップ25によるシール部分を通過して主シールリップ
23にまで達する異物の量を僅少に抑える事ができる。
その他の部分の構成及び作用は、前述した第1例の場合
と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重
複する説明を省略する。
【0027】次に、図5は、やはり請求項2〜4に対応
する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例
の場合には、第一の副シールリップ24を、(スリンガ
19の内径側円筒部16aではなく)回転軸3aの外周
面に摺接させている。これに合わせて本例の場合には、
上記第一の副シールリップ24の自由状態での内径を、
上記回転軸3aの外径よりも少し小さくしている。その
他の部分の構成及び作用は、上述した第4例の場合と同
様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複す
る説明を省略する。
【0028】次に、図6は、やはり請求項2〜4に対応
する、本発明の実施の形態の第6例を示している。本例
の場合には、スリンガ19aとして、断面形状がクラン
ク型のものを使用している。即ち、本例の場合には、上
記スリンガ19aの内周縁部に形成する内径側円筒部1
6bを、円輪部26に対し軸方向内方に折り曲げてい
る。これに合わせて本例の場合には、主シールリップ2
3の自由状態での内径を回転軸3aの外径よりも少し小
さくし、この主シールリップ23の先端縁を、この回転
軸3aの外周面に摺接させている。その他の部分の構成
及び作用は、上述した第5例の場合と同様であるから、
同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略す
る。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用する為、必要とするシール性を確保しつつ、回転軸を
回転させる為に要するトルクを低減し、エンジンの動力
損失を低減して、このエンジンを搭載した車両の、燃費
性能、加速性能を中心とする走行性能を向上させる事が
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す、図7のA
部に相当する部分断面図。
【図2】同第2例を示す、図1と同様の図。
【図3】同第3例を示す、図1と同様の図。
【図4】同第4例を示す、図1と同様の図。
【図5】同第5例を示す、図1と同様の図。
【図6】同第6例を示す、図1と同様の図。
【図7】従来から知られているウォータポンプの第1例
を示す断面図。
【図8】同第2例を示す部分断面図。
【図9】同第3例を示す部分断面図。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 取付フランジ 3、3a 回転軸 4、4a 玉軸受 5 ころ軸受 6 転がり軸受ユニット 7 外輪 8 玉 9 ころ 10、10a シールリング 11 プーリ 12 インペラ 13 メカニカルシール 14、14a、14b スリンガ 15、15a、15b、15c シールリップ 16、16a、16b 内径側円筒部 17、17a 外径側円筒部 18 シールリング 19、19a スリンガ 20 芯金 21 弾性材 22 係止溝 23 主シールリップ 24 第一の副シールリップ 25 第二の副シールリップ 26 円輪部 27 給排口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の(a)〜(k)の要件を備えたウォ
    ータポンプ用シール装置。 (a)ウォータポンプへの組み付け時にケーシングに固
    定される外輪。 (b)複数個の転動体。 (c)これら各転動体と上記外輪とを含み、内部にグリ
    ースを有するウォータポンプ用軸受に使用する。 (d)これら各転動体を介して中間部を上記外輪の内径
    側に回転自在に支持され、一端部にプーリを、他端部に
    インペラを、それぞれ設けた回転軸。 (e)この回転軸の周囲で上記各転動体よりも上記イン
    ペラ側に設けられたシール装置。 (f)このシール装置を構成する、上記外輪に固定され
    る外輪側シール環及び上記回転軸に固定される軸側シー
    ル環。 (g)この軸側シール環を構成する、上記回転軸に嵌合
    固定される円筒部及びこの円筒部から径方向外方に延び
    た外径方向部分。 (h)上記外輪側シール環を構成する、補強環と、この
    補強環に支持された主シールリップ及び第一、第二の副
    シールリップ。 (i)この主シールリップは、上記回転軸又は上記軸側
    シール環の円筒部の外周面に当接している。 (j)上記第一の副シールリップは、上記主シールリッ
    プよりも上記転動体側に存在して、上記回転軸又は上記
    軸側シール環の円筒部の外周面とにより非接触式のシー
    ル部を構成する。 (k)上記第二の副シールリップは、上記主シールリッ
    プに対して上記第一の副シールリップの反対側に存在
    し、上記軸側シール環の外径方向部分の径方向に存在す
    る部分と当接している。
  2. 【請求項2】 次の(a)〜(k)の要件を備えたウォ
    ータポンプ用シール装置。 (a)ウォータポンプへの組み付け時にケーシングに固
    定される外輪。 (b)複数個の転動体。 (c)これら各転動体と上記外輪とを含み、内部にグリ
    ースを有するウォータポンプ用軸受に使用する。 (d)これら各転動体を介して中間部を上記外輪の内径
    側に回転自在に支持され、一端部にプーリを、他端部に
    インペラを、それぞれ設けた回転軸。 (e)この回転軸の周囲で上記各転動体よりも上記イン
    ペラ側に設けられたシール装置。 (f)このシール装置を構成する、上記外輪に固定され
    る外輪側シール環及び上記回転軸に固定される軸側シー
    ル環。 (g)この軸側シール環を構成する、上記回転軸に嵌合
    固定される円筒部及びこの円筒部から径方向外方に延び
    た外径方向部分。 (h)上記外輪側シール環を構成する、補強環と、この
    補強環に支持された主シールリップ及び第一、第二の副
    シールリップ。 (i)この主シールリップは、上記回転軸又は上記軸側
    シール環の円筒部の外周面に当接している。 (j)上記第一の副シールリップは、上記主シールリッ
    プよりも上記転動体側に存在して、上記回転軸又は上記
    軸側シール環の円筒部の外周面に当接する。 (k)上記第二の副シールリップは、上記主シールリッ
    プに対して上記第一の副シールリップの反対側に存在
    し、上記軸側シール環の外径方向部分の径方向に存在す
    る部分とにより非接触式のシール部を構成する。
  3. 【請求項3】 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周
    面に内輪軌道を有する、ウォータポンプを構成する回転
    軸と、これら外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設
    けられた複数個の転動体と、上記外輪と上記回転軸との
    間に設けられたシール装置とを備えたウォータポンプ用
    回転支持装置に於いて、このシール装置が、請求項1〜
    2の何れかに記載したウォータポンプ用シール装置であ
    る事を特徴とするウォータポンプ用回転支持装置。
  4. 【請求項4】 ハウジングと、このハウジングの内周面
    に直接又は別体の外輪を介して設けられた外輪軌道と、
    外周面に内輪軌道を有する回転軸と、この回転軸の両端
    部に固定されたインペラ及びプーリと、上記外輪軌道と
    内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体
    と、上記ハウジング又は上記外輪と上記回転軸との間に
    設けられたシール装置とを備えたウォータポンプに於い
    て、このシール装置が、請求項1〜2の何れかに記載し
    たウォータポンプ用シール装置である事を特徴とするウ
    ォータポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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