JP2003246985A - 抗菌性防炎剤 - Google Patents

抗菌性防炎剤

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JP2003246985A
JP2003246985A JP2002047499A JP2002047499A JP2003246985A JP 2003246985 A JP2003246985 A JP 2003246985A JP 2002047499 A JP2002047499 A JP 2002047499A JP 2002047499 A JP2002047499 A JP 2002047499A JP 2003246985 A JP2003246985 A JP 2003246985A
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antibacterial
ammonium sulfate
ammonium
aqueous solution
phosphate
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JP2002047499A
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Atsushi Fukuhara
敦志 福原
Minoru Yoshida
稔 吉田
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TECHNO WORKS KK
Itoki Crebio Corp
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TECHNO WORKS KK
Itoki Crebio Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成又は天然繊維の布帛又は紙等の可燃物に
対して、そのその防炎及び抗菌のために塗布したのち乾
燥するようにして使用され、高い抗菌性と高い防炎性と
を長期にわたって維持できる抗菌性防炎剤を提供する。 【解決手段】 硫酸アンモニウムの水溶液を、酸性燐酸
アンモニウム、酸性燐酸アルミニウム又は酸性燐酸チタ
ンの添加により酸性にし、これに、水性ウレタン又はア
クリル酸エステルを添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、間仕切りの表面、
壁面又は天井面に貼るかカーテン等に使用される合成又
は天然繊維の布帛又は紙、或いは建物又は家具における
木材、若しくは多孔質又はハニカムの構造体等といった
可燃物に対して、その防炎及び抗菌のために塗布又はデ
ィップしたのち乾燥するようにして使用する抗菌性防炎
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、こ
の種の防炎剤には、臭素系の臭化アンニウム(NH4
r)等の水溶液を使用している。しかし、この臭素系の
防炎剤は、優れた防炎性能を有するが、その反面、廃棄
焼却及び火災に際して、他の化学物質と反応して毒性の
高い臭素ダイオキシンが発生するおそれがあった。
【0003】また、この臭素系の防炎剤に代えて、硫酸
アンモニウム(硫安)を使用し、この硫酸アンモニウム
の水溶液を、前記可燃物に塗布又は含浸するようにして
いることが良く知られている。
【0004】しかし、この硫酸アンモニウムの水溶液
は、廃棄焼却及び火災に際して、他のの化学物質との反
応にて毒性の高いガスを発生するおそれがきわめて少な
いという利点が有するが、その反面、硫酸アンモニウム
は水溶性であるために、洗濯等の水洗いによって至極容
易に消失することになるから、防炎性としての耐久性が
低いばかりか、抗菌性もきわめて低いという問題があっ
た。
【0005】本発明は、硫酸アンモニウムを主な成分と
して、これに洗濯等の水洗いに対する耐久性と、抗菌性
とを向上した防炎剤を提供することを技術的課題とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成す
るため本発明の請求項1は、「硫酸アンモニウムの水溶
液を、酸性燐酸アンモニウム、酸性燐酸アルミニウム又
は酸性燐酸チタンの添加により酸性にし、これに、水性
ウレタン又はアクリル酸エステルを添加した。」ことを
特徴としている。
【0007】また、本発明の請求項2は、「前記請求項
1の記載において、前記水溶液が、硫酸アンモニウム1
〜10wtパーセントの水溶液である。」ことを特徴と
している。
【0008】更にまた、本発明の請求項3は、「前記請
求項1又は2の記載において、前記水性ウレタン又はア
クリル酸エステルの添加量が、前記硫酸アンモニウムに
対して1〜15wtパーセントである。」ことを特徴と
している。
【0009】この場合において、前記酸性燐酸アンモニ
ウムとしては、燐酸二水素アンモニウム(第1燐酸アン
モニウム、NH4 2 PO4 ))又は燐酸水素二アンモ
ニウム(第2燐酸アンモニウム、(NH4 2 HP
4 ))を使用することができ、また、前記酸性燐酸ア
ルミニウムとしては、燐酸二水素アルミニウム(Al
(H 2 PO4 3 )又は燐酸水素アルミニウム(Al2
(HPO4 3 )を使用することができる。
【0010】また、水性ウレタンは、例えば、特開平2
−20511号公報又は特開平10−265539号公
報等に記載されているものを使用する。
【0011】
【発明の実施の形態】先ず、本発明者達は、2wtパー
セントの硫酸アンモニウム((NH4 2 SO4 )を含
む水溶液に、ポリプロピレン繊維にて織った5平方メー
トルの布帛を、10秒間ディップし、引き揚げて、10
分間自然通風にて水分のない状態に乾燥することによっ
て、試験体A1,A2,A3を作成し、この三つの試験
体について、「JIS」に制定されている「2分加熱の
メッケルバーナー法」による「防炎性試験」を行った結
果は、表1のとおりであった。
【0012】
【表1】
【0013】また、本発明者達は、2wtパーセントの
燐酸二水素アンモニウム(NH4 2 PO4 )を含む水
溶液に、ポリプロピレン繊維にて織った5平方メートル
の布帛を、10秒間ディップし、引き揚げて、10分間
自然通風にて水分のない状態に乾燥することによって、
試験体B1,B2,B3を作成し、この三つの試験体に
ついて、「JIS」に制定されている「2分加熱のメッ
ケルバーナー法」による「防炎性試験」を行った結果
は、表2のとおりであった。
【0014】
【表2】
【0015】前記2分加熱のメッケルバーナー法による
防炎性試験の評価基準が、残炎時間で19秒以下、残じ
ん時間で30秒以下、炭化面積で70cm2 以下である
ことから、前記硫酸アンモニウムの水溶液及び燐酸二水
素アンモニウムの水溶液の両方とも高い防炎性を有する
ものであった。
【0016】しかし、前者の硫酸アンモニウム水溶液の
場合には、抗菌性は殆ど認めることができるない一方、
後者の燐酸二水素アンモニウム水溶液の場合には、高い
抗菌性は認めることはできても、これのみでは、価格の
大幅なアップを招来するのであった。
【0017】しかも、ここに使用する前記硫酸アンモニ
ウム及び燐酸二水素アンモニウムは、いずれも水に対し
て可溶性であることから、これらの水溶液又はこれらを
混合した水溶液に、布帛をディップし引き揚げて乾燥し
ただけでは、その後における洗濯又は水洗或いは拭き取
り等によって、布帛から取れ落ちてしまい防炎性を消失
することになる。
【0018】そこで、本発明者達は、前記硫酸アンモニ
ウム及び燐酸二水素アンモニウムの両方を使用し、これ
ら硫酸アンモニウム及び燐酸二水素アンモニウムの両方
を、布帛等の可燃物に対して固定する物質として、水性
ウレタンを使用することにした。
【0019】すなわち、5wtパーセントの硫酸アンモ
ニウムを含む水溶液を、これに燐酸ニ水素アンモニウム
を添加することによって、pHを5に調整し、これに、
更に、例えば、大原パラジウム株式会社によるPUW−
14の水性ウレタンを、前記硫酸アンモニウムに対して
5wtパーセントを添加し、この溶液に、前記と同様
に、ポリプロピレン繊維にて織った5平方メートルの布
帛を、10秒間ディップし、引き揚げて、10分間自然
通風にて水分のない状態に乾燥することによって、試験
体C1,C2を作成した。
【0020】そして、この試験体C1,C2について、
「JIS」に制定されている「1分加熱及び着炎後3秒
加熱のミクロバーナ法」による「防炎性試験」を行った
結果は、表3及び表4のとおりであった。
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】いずれも、1分加熱及び着炎後3秒加熱に
よるミクロバーナ法による防炎性試験の評価基準よりも
以下であることから、高い防炎性を有するものであっ
た。
【0024】この場合において、防炎性は、前記硫酸ア
ンモニウムの濃度に略比例するのであったが、硫酸アン
モニウムが1.0wtパーセント未満であると、防炎性
は、急激に低下し、硫酸アンモニウムが10wtパーセ
ントを越えた領域では、防炎性の更なる向上は認められ
ず、これ以上の使用は、コストのアップを招来するだけ
であった。
【0025】このことから、前記硫酸アンモニウムは、
1.0〜10wtパーセントにすることが好ましく、最
も好ましいのは、4〜6wtパーセントであった。
【0026】次に、本発明者達は、前記試験体C1につ
いて、以下に述べる抗菌性試験を行った。
【0027】このように、試験体C1は、無加工布に比
べて、菌数、殺菌活性値及び静菌活性値のいずれにおい
ても優れており、高い抗菌効果が認められた。
【0028】この場合において、硫酸アンモニウム水溶
液は、これに対する燐酸ニ水素アンモニウムの添加に
て、当該硫酸アンモニウム水溶液を中性のpH7以下の
酸性にすることが絶対の必要であり、若し、燐酸二水素
アンモニウムの添加後における硫酸アンモニウム水溶液
が中性か或いはアルカリ性であるときには、殆ど抗菌効
果を得ることができず、抗菌効果に最も好ましいpH
は、4〜6であった。
【0029】また、前記燐酸二水素アンモニウムに代え
て、燐酸水素二アンモニウム((NH4 2 HP
4 )、燐酸ニ水素アルミニウム(Al(H2 PO4
3 )又は燐酸水素アルミニウム(Al2 (HP
4 3 )を使用した場合においても、同様の抗菌効果
を得ることができるのであった。
【0030】次に、本発明者達は、前記の要領で作成し
た試験体C1,C2について、家庭用洗濯機を使用し、
約30分間水ですすぐという洗濯を行ったのち、「JI
S」に制定されている「1分加熱及び着炎後3秒加熱の
ミクロバーナ法」による「防炎性試験」を行った結果
は、表5及び表6のとおりであった。
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】つまり、1〜2回にわたって洗濯した後に
おいても、前記したミクロバーナ法による防炎性試験の
評価基準よりも高い防炎性を有するものであった。
【0034】この場合において、洗濯に対する耐久性
は、前記水性ウレタンの添加量に略比例するのであった
が、水性ウレタンの添加量が前記硫酸アンモニウムに対
して1.0wtパーセント未満であると、洗濯に対する
耐久性は急激に低下し、水性ウレタンの添加量が、前記
硫酸アンモニウムに対して15wtパーセントを越えた
領域では、洗濯に対する耐久性の更なる向上は認められ
ず、これ以上の添加はコストのアップを招来するだけで
あった。
【0035】このことから、前記水性ウレタンの添加量
は、前記硫酸アンモニウムに対して1.0〜15wtパ
ーセントにすることが好ましく、最も好ましいのは、4
〜6wtパーセントであった。また、前記硫酸アンモニ
ウム及び燐酸ニ水素アンモニウムの両方を、布帛等の可
燃物に対して固定する物質として、前記水性ウレタンに
代えて、アクリル酸エステルを、同様に前記硫酸アンモ
ニウムに対して1.0〜15wtパーセント添加した場
合においても、同様の結果を得ることができた。
【0036】
【発明の効果】従って、本発明によると、間仕切りの表
面、建物の壁面又は天井面に貼るか、カーテン等に使用
される合成又は天然繊維の布帛又は紙、或いは建物又は
家具における木材、若しくは多孔質又はハニカムの構造
体等といった可燃物に対して、その防炎及び抗菌のため
に塗布又はディップしたのち乾燥するようにして使用さ
れる抗菌性防炎剤を、長期にわたって高い抗菌性と高い
防炎性とを維持することができる形態にして提供できる
効果を有する。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 稔 大阪府大阪市東住吉区今林2−6−11 株 式会社テクノワークス内 Fターム(参考) 4H011 AA02 BA01 BB18 BC18 BC19 DA13 DD07 DH02 DH05 4H028 AA04 AA07 AA08 AA12 BA02 BA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫酸アンモニウムの水溶液を、酸性燐酸ア
    ンモニウム、酸性燐酸アルミニウム又は酸性燐酸チタン
    の添加により酸性にし、これに、水性ウレタン又はアク
    リル酸エステルを添加したことを特徴とする抗菌性防炎
    剤。
  2. 【請求項2】前記請求項1の記載において、前記水溶液
    が、硫酸アンモニウム1〜10wtパーセントの水溶液
    であることを特徴とする抗菌性防炎剤。
  3. 【請求項3】前記請求項1又は2の記載において、前記
    水性ウレタン又はアクリル酸エステルの添加量が、前記
    硫酸アンモニウムに対して1〜15wtパーセントであ
    ることを特徴とする抗菌性防炎剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100333644C (zh) * 2005-11-10 2007-08-29 耿生 阻燃防腐杀虫剂及其制备方法
KR100773394B1 (ko) 2006-04-20 2007-11-05 하진욱 방염성 코팅액 조성물 및 그 제조방법
KR100856329B1 (ko) 2007-12-12 2008-09-03 이재만 수성 난연제 조성물 및 그 제조 방법
JP2009526897A (ja) * 2006-02-16 2009-07-23 ジョン グリエム、 難燃性化学組成物

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