JP2003245690A - 固形状の脱窒、脱リン促進剤 - Google Patents

固形状の脱窒、脱リン促進剤

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JP2003245690A
JP2003245690A JP2002050623A JP2002050623A JP2003245690A JP 2003245690 A JP2003245690 A JP 2003245690A JP 2002050623 A JP2002050623 A JP 2002050623A JP 2002050623 A JP2002050623 A JP 2002050623A JP 2003245690 A JP2003245690 A JP 2003245690A
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Masahito Kotori
雅人 小鳥
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Takahama Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の固形状の脱窒、脱リン促進剤では、脱窒
をおこなうのに、脱窒菌の活性化を図り、嫌気性環境を
創出するために、被処理水に緩やかな流れが必要とな
り、被処理水の流れを制御する物理的操作が必要となる
ほか、従来の固形状の脱窒、脱リン促進剤により、嫌気
性環境を創出するには、固形状の脱窒、脱リン促進剤の
製造サイズや形状に制約を受けた点である。 【解決手段】高級脂肪酸、高級アルコール、パラフィン
類から選択された1種類以上の有機化合物14と、鉄粉
末16を含む固形状の脱窒、脱リン促進剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、窒素やリンを含
む家庭廃水や工業廃水などの廃水(以下断りのない限り
「被処理水」と称する)の水質浄化のために使用する固
形状の脱窒、脱リン促進剤(以下断りのない限り「該促
進剤」と称する)に関する。
【0002】
【従来の技術】被処理水の脱窒反応および脱リン反応を
促進する固形状の脱窒、脱リン促進剤の従来例として、
高級脂肪酸、高級アルコール、パラフィン類から選択さ
れた少なくとも1種類以上の有機化合物と、鉄塩、アル
ミニウム塩から選択された少なくとも1種類以上とから
なるものが知られている(例えば、特開2001−26
9689号公報を参照)。
【0003】この従来技術によれば、特別な設備や装置
を追加することなく、該促進剤を被処理水に投入し、脱
窒反応および脱リン反応の促進後に該促進剤を交換する
だけで脱窒、脱リンを同時に実施できたので、脱窒、脱
リンの処理は簡単なメンテナンス作業で足りた。そし
て、固形状の脱窒、脱リン促進剤中に含まれる前記の有
機化合物と鉄塩、アルミニウム塩のうち、鉄塩、アルミ
ニウム塩は、被処理水中に溶出され、被処理水中に溶存
している溶解性リンと結合して塩を形成し、専らリンを
沈殿させた。
【0004】一方、該促進剤中に含まれる高級脂肪酸、
高級アルコール、パラフィン類の有機化合物と鉄塩、ア
ルミニウム塩のうち、前記の有機化合物は脱窒の促進に
寄与するものであった。そして、脱窒処理のため脱窒菌
を利用するものであるから、被処理水中の脱窒菌の活性
化を図ることを目的とし、被処理水に緩やかな流れを物
理的操作により設定し、嫌気性環境を創出することが行
われた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、従来技術では、脱窒をおこなうため、脱
窒菌の活性化を図ることを目的として被処理水に対する
物理的操作を行い、被処理水に緩やかな流れを設定する
ことにより、嫌気性環境を創出したが、緩やかな流れを
設定するために被処理水の物理的操作を必要とするほ
か、被処理水の制御は必ずしも容易でないという問題点
があった。その上、従来の固形状の脱窒、脱リン促進剤
により、嫌気性環境の創出が被処理水に緩やかな流れを
設定することにより行われたので、該促進剤のサイズの
大きさに制約を受け、その結果、該促進剤の製造工程が
煩雑化するという問題点もあった。さらに、従来の固形
状の脱窒、脱リン促進剤では、鉄塩、アルミニウム塩を
固形物として含有させるから、高価な無機系凝集剤を使
用することになり、その結果、固形状の脱窒、脱リン促
進剤の製造コストが高くなるという問題点もあった。こ
の発明の目的は、脱窒を行うのに、被処理水の脱窒菌の
活性化を図るため、被処理水の物理的操作を行うことな
く、嫌気性環境の創出を効果的に実現することにある。
他の目的は、製造サイズに制約を受けない固形状の脱
窒、脱リン促進剤を提供することにある。さらに、他の
目的は、従来に比較して安価な固形状の脱窒、脱リン促
進剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用効果】上記の目
的を達成するため、請求項1記載の固形状の脱窒、脱リ
ン促進剤の発明は、高級脂肪酸、高級アルコール、パラ
フィン類から選択された1種類以上の有機化合物と、鉄
粉末を含むものである。
【0007】請求項2記載の固形状の脱窒、脱リン促進
剤は、請求項1記載の発明において、高級脂肪酸の炭素
数が8以上のものである。
【0008】請求項3記載の固形状の脱窒、脱リン促進
剤は、請求項1記載の発明において、高級アルコールの
炭素数が12以上のものである。
【0009】請求項4記載の固形状の脱窒、脱リン促進
剤は、請求項1記載の発明において、パラフィン類がn
−パラフィンであるものである。
【0010】請求項5記載の固形状の脱窒、脱リン促進
剤は、請求項1記載の発明において、鉄粉末が機械加工
などで生じた切削粉であるものである。
【0011】請求項6記載の固形状の脱窒、脱リン促進
剤は、請求項1記載の発明において、有機化合物と鉄粉
末とを混練、成形してなるものである。
【0012】請求項1記載の発明は、上記のように構成
されているから、以下の作用効果を奏する。固形状の脱
窒、脱リン促進剤を被処理水に投入することにより、鉄
粉末は被処理水中の溶残酸素と酸化反応を起こし、脱
窒、脱リン促進剤を構成する鉄粉末を中心としてその周
囲に酸素が欠乏した嫌気性環境を創出させる。他方、高
級脂肪酸、高級アルコール、パラフィン類から選択され
た1種類以上の有機化合物は、被処理水に対して不溶性
であるから、脱窒菌の活動のための水素供給体として供
されるので、前記した鉄粉末の酸化反応による嫌気性環
境の形成と相俟って該促進剤の周囲には、脱窒菌が活動
し易い環境が形成される。このようにして、脱窒菌が活
動することにより、被処理水中の窒素分がガス化され、
被処理水外へ放出され、脱窒が行われる。一方、鉄粉末
は前記したように、被処理水中の溶残酸素と酸化反応を
起こすことにより嫌気性環境を創出し、ガス化した窒素
分を被処理水外へ放出させる機能を有することのほか、
鉄粉末は被処理水の溶解性リンとの塩の形成により、被
処理水中のリンを沈殿させ被処理水の脱リンが行われ
る。該促進剤に含まれる鉄粉末のうち、被処理水に接触
する鉄粉末が被処理水中の溶残酸素と酸化反応を起こす
ことにより、鉄粉末の表面に耐食性被膜が形成される。
その結果、鉄粉末は前記有機化合物から分離するが、一
方、有機化合物が脱窒菌の活動の水素供与体として供さ
れる結果、該促進剤に含まれる鉄粉末のうち、未酸化状
態にある鉄粉末は徐々に被処理水に接触するように露呈
し、新たな嫌気性環境の創出に寄与することになる。そ
して、遂には該促進剤に含まれた鉄粉末が無駄なく嫌気
性環境の創出に供される。
【0013】この発明では、前記したように、鉄粉末を
該促進剤の原料として採用したことにより、被処理水に
緩やかな流れを必要とすることなく、嫌気性環境を形成
することができるほか脱リンを実現できる。したがっ
て、脱窒菌のため嫌気性環境の創出のために従来では物
理的操作により、被処理水の緩やかな流れの形成を必要
としたものが、この発明では不要になった。さらに、従
来では物理的操作により、被処理水の緩やかな流れの形
成を必要としたものが、この発明では不要になったの
で、該促進剤のサイズに制約を受けない。さらにいえ
ば、鉄粉末は、無機系凝縮剤と比較して安価に入手でき
るから、脱窒、脱リン促進剤の製造コストを低減化する
こともできる。
【0014】請求項2記載の発明は、上記のように構成
されているから、固形状の脱窒、脱リン促進剤を被処理
水に投入しても、高級脂肪酸の炭素数が8以上であるの
で被処理水に溶解しないから、脱窒菌の水素供与体とし
て被処理水において局所的に留められるほか、常温にお
いて脱窒、脱リン促進剤を固形状態に保つことができ
る。さらに、常温で脱窒、脱リン促進剤を固形状態に保
つことができるから、取扱いが容易である。
【0015】請求項3記載の発明は、上記のように構成
されているから、固形状の脱窒、脱リン促進剤を被処理
水に投入しても、高級アルコールの炭素数が12以上で
あることにより、被処理水に溶解しないから、脱窒菌の
水素供与体として被処理水において局所的に留められる
ほか、常温において脱窒、脱リン促進剤を固形状態に保
つことができる。したがって、この発明は前記した請求
項2記載の発明と同等の作用効果を奏する。
【0016】請求項4記載の発明は、上記のように構成
されているから、固形状の脱窒、脱リン促進剤を被処理
水に投入しても、パラフィン類がn−パラフィンである
ことにより、被処理水に溶解しないから、脱窒菌の水素
供与体として被処理水において局所的に留められるほ
か、常温において脱窒、脱リン促進剤を固形状態に保つ
ことができる。したがって、この発明は前記した請求項
2記載の発明と同等の作用効果を奏する。
【0017】請求項5記載の発明は、上記のように構成
されているから、以下の作用効果を奏する。機械加工な
どで生じた鉄粉末は手軽に利用できることはもちろん、
機械加工などで生じた鉄粉末は切削面を備えた鉄の粉で
あるから、鉄粉末の切削面は金属成分であって不純物の
ない鉄(Fe)として露出することになるので、被処理
水に接触したときに鉄粉末の機能が確実に発揮され、鉄
粉末の酸化反応および溶解性リンとの塩の形成を確実に
行うことができるから、脱窒、脱リンの向上化を図るこ
とができる。また、鉄粉末は鉄棒や鉄板の酸化反応と異
なり、酸化反応による表面の耐食性被膜による有効活用
を阻害されることなく、鉄粉末の場合は、その形態が粉
末であることから、大部分を有効活用できる。さらに、
鉄粉末は産業廃棄物として廃棄されることが少なくない
が、廃棄物の鉄粉末を脱窒、脱リン促進剤の原料に採用
することにより、鉄粉末の産業廃棄物の再生活用に寄与
できることのほか、促進剤の製造コストの低減化を期待
できる。
【0018】請求項6記載の発明は上記のように構成さ
れているから、混練、成形された固形状の脱窒、脱リン
促進剤における有機化合物と鉄粉末とがほぼ一様に混在
した状態にある。したがって、脱窒、脱リン促進剤の有
機化合物を水素供与体とする脱窒菌の活動とともに、脱
窒、脱リン促進剤の鉄粉末が露出されて被処理水に接触
し、脱窒、脱リン促進剤は、その有機化合物を水素供与
体とする脱窒菌による脱窒と、鉄粉末と被処理水との酸
化反応による嫌気性環境の形成、鉄粉末を介した溶解性
リンとの塩の形成による脱リンが同時に行われる。そし
て、脱窒、脱リン促進剤は混練、成形されているため、
有機化合物と鉄粉末がほぼ一様に混在した状態にあり、
その脱窒力、脱リン力は変化することなく脱窒、脱リン
促進剤が消費されるまで持続する。
【0019】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態に係る固形
状の脱窒、脱リン促進剤を図面を参照して以下に説明す
る。この発明の実施の形態に係る固形状の脱窒、脱リン
促進剤を説明するに先立って、この発明の理論的根拠を
明らかにする。この明細書にいう被処理水とは、窒素や
リンを含む家庭廃水や工業廃水などの廃水を意味してい
る。被処理水に含まれる窒素の除去は、以下の過程によ
り行われることが知られている。被処理水に溶けた窒素
は、被処理水中に含まれる好気性の微生物(硝酸菌、亜
硝酸菌)により、NH4―NO2―NO3まで消化され
る過程後、NO3―N2O―N2までとする嫌気性の脱
窒菌により脱窒される。具体的な脱窒を説明すると、嫌
気性環境における脱窒菌は、水素供与体の水素とNO3
やNO2中の酸素原子を取り込んでいわゆる硝酸呼吸や
亜硝酸呼吸をして、被処理水中の窒素分をガスに還元
し、被処理水中の脱窒を行う。脱窒菌に対する水素供与
体として、例えば有機化合物が用いられることがあり、
具体的には、被処理水に対して不溶性の高級脂肪酸、高
級アルコール、n−パラフィンなどを採用することが知
られている。
【0020】他方、被処理水のリンの除去については以
下の過程により行われることが知られている。被処理水
中の溶解性リンは、鉄などの金属との接触により、不溶
性の塩となって沈殿・除去される。具体的には、例え
ば、鉄材を被処理水中に投入し、鉄材の腐食に伴って溶
出する鉄イオンが被処理水中の溶解性リンと塩(FeP
o4・nH2O)を形成する。そして、形成される塩は
不溶性であることから、被処理水中において汚泥として
沈殿される。
【0021】ところで、この発明の実施の形態に係る固
形状の脱窒、脱リン促進剤は、高級脂肪酸、高級アルコ
ール、パラフィン類から選択された1種類以上の有機化
合物と、鉄粉末とから構成されたものである。固形状の
脱窒、脱リン促進剤中の前記した有機化合物は、被処理
水中の窒素分の除去における脱窒菌の活動に寄与する水
素供与体である。他方、固形状の脱窒、脱リン促進剤中
の前記した鉄粉末は、被処理水中の窒素分の除去におけ
る脱窒菌の活性化を図るための嫌気性環境の創出と、被
処理水中の溶解性リンの除去のためのものであり、二つ
の役割をするものである。
【0022】被処理水が好気性環境下であると、脱窒菌
が活性化しないから、嫌気性環境を人為的に創出するこ
とにより、脱窒菌の活性化を図る必要がある。そこで、
鉄が被処理水中の酸素と酸化反応を起こすことに着目
し、この発明の実施の形態に係る固形状の脱窒、脱リン
促進剤では酸化反応を利用して嫌気性環境を創出するも
のとしている。一般的に、棒状や板状などの面積の広い
鉄材を被処理水中に投入した場合、鉄材は比較的短時間
に酸化反応し、その表面に酸化反応による耐食性被膜が
形成されることが知られている。そして、鉄材が前記し
た棒状や板状などの面積の広い場合、その表面に耐食性
被膜が形成される結果、その耐食性被膜により酸化反応
が抑制され、鉄材の有効活用ができなくなる。この発明
が目的とする酸化反応に基づく嫌気性環境の創出が当初
は可能であるものの、耐食性被膜が形成される結果、そ
の耐食性被膜により酸化反応が抑制され、鉄材の有効活
用ができないことのほか、嫌気性環境の継続的な創出が
困難となることを発明者は確認した。そこで、発明者
は、鉄分の中でも鉄粉末の場合は、酸化反応を維持し易
く、有効活用できるといった知見に基づき鉄粉末を固形
状の脱窒、脱リン促進剤の原料に採用したものである。
さらにいえば、鉄粉末は機械加工などの生産現場から、
産業廃棄物として発生することが少なくないので、産業
廃棄物の再生活用の意義を見出した。
【0023】そして、高級脂肪酸、高級アルコール、n
−パラフィンといった水に対して不溶性の有機化合物を
脱窒菌のための水素供与体とし、これらの有機化合物と
鉄粉末とからなる固形状の脱窒、脱リン促進剤を設ける
ことにより、従来のように被処理水に緩やかな流れを形
成するような物理的操作を行うことなく、被処理水中に
嫌気性環境を創出することが可能となった。したがっ
て、この発明による該促進剤を被処理水中に投入するだ
けで、脱窒および脱リンができる有利性がある。さら
に、該促進剤のサイズや形状の制約を受けないから、該
促進剤の製造条件が緩和され、製造工程の短縮化を図る
ことができる。このため、該促進剤の製造は、押出成
形、加圧成形のほか、適宜に設けられた該促進剤用の母
材の表面にスラリー化した脱窒、脱リン促進剤を塗布す
ることによっても製造できる。したがって、該促進剤は
サイズに制約を受けることなく、その上、環状、ハニカ
ム状、コイル状など被処理水との接触面積を著しく増大
させたものを製造できる。なお、図1は、母材としての
乳酸菌飲料容器(容量65m?)の支持体に、スラリー
状とした脱窒、脱リン促進剤を塗布した一例を示すもの
であり、脱窒、脱リン促進剤のための有機化合物を溶融
し、鉄粉末と混ぜ合わせることにより、容易にスラリー
状とした脱窒、脱リン促進剤を得ることができる。図2
は脱窒、脱リン促進剤と支持体との関係を模式的に示し
た図である。また、図3が環状体に成形した固形状の脱
窒、脱リン促進剤の一例を示しており、この例では、プ
レス成形や押出成形により容易に得られる。
【0024】なお、固形状の脱窒、脱リン促進剤の製造
においては、混練、成形することが好ましく、その理由
は以下のとおりである。混練、成形によりこれらの有機
化合物と鉄粉末とが一様に混在することから、被処理水
中に混練、成形された固形状の脱窒、脱リン促進剤を投
入すると、固形状の脱窒、脱リン促進剤の表面に、脱窒
菌により有機化合物を水素供与体として消費するととも
に、鉄粉末の酸化反応による嫌気性環境が創出され、併
せて、鉄粉末と溶解性リンとの塩が形成され、脱窒、脱
リンが同時に進行する。脱窒、脱リンの進行とともに脱
窒、脱リン促進剤の表面から徐々に有機化合物および鉄
粉末が消失する。脱窒、脱リン促進剤の内部の有機化合
物と鉄粉末はほぼ一様に混在していることから、最終的
に固形状の脱窒、脱リン促進剤が消失するまで被処理水
に対する脱窒、脱リンがほとんど変化することなく持続
される。
【0025】この実施の形態に係る固形状の脱窒、脱リ
ン促進剤の有機化合物として高級脂肪酸、高級アルコー
ル、パラフィン類をn−パラフィンとしたが、いずれも
脱窒菌への水素供与体であって、被処理水に対して不溶
性であることが必要である。高級脂肪酸としてはその炭
素数が8以上のもが好ましく、直鎖状飽和モノカルボン
酸とし、具体的にはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が挙げ
られ、カルボン酸の塩やオキシ酸、エステルも予定され
る。高級脂肪酸の炭素数が8未満であると、物質として
融点が低すぎて高級脂肪酸の成分が被処理水中に溶出す
るおそれがあって、好ましくない。一方、高級脂肪酸の
炭素数の上限はとくに設けないが、工業的に大量利用が
可能な面を考慮すれば、炭素数の上限は22程度であ
る。また、高級アルコールとしてはその炭素数が12以
上のもが好ましく、炭素数が20程度までのものが適当
であり、この範囲とする理由は高級脂肪酸の炭素数に係
る理由と同じである。高級アルコールの具体例として
は、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコー
ル、オクタデシルアルコール、エイコサノール、ミリシ
ルアルコールなどが挙げられるほか、これらのアルコー
ルを2量化した分岐高級アルコール類、有機酸とのエス
テル類も予定される。パラフィン類のn−パラフィンは
直鎖状の脂肪族炭化水素を示すもので炭素菌への水素供
与体として適しており、その炭素数は20〜48程度の
ものが適当である。
【0026】この実施の形態に係る固形状の脱窒、脱リ
ン促進剤は、例えば、一般の家庭から発生する雑排水を
処理する下水道処理設備において利用でき、下水道処理
設備の固形状の脱窒、脱リン促進剤を沈殿池に投入する
だけでよく、設備の追加や変更をすることがないほか、
被処理水を物理的に操作させる必要がない。また、この
実施の形態に係る固形状の脱窒、脱リン促進剤は、工場
などの産業廃水処理設備でも利用が可能であり、機械加
工の工場であれば、脱窒、脱リン促進剤の原料となる鉄
粉末が廃棄物として発生するから、脱窒、脱リン促進剤
の原料である有機化合物と、脱窒、脱リン促進剤の簡単
な製造設備を準備することにより、工場内において、脱
窒、脱リン促進剤の製造による廃棄物の再利用と、脱
窒、脱リン促進剤の使用による産業廃水の処理といった
循環型の環境保全対策を実施できる。具体的には、自動
車工場内において、自動車部品の機械加工による鉄粉末
を得て、脱窒、脱リン促進剤の原料とし、押出成形機な
どを脱窒、脱リン促進剤の製造設備とし、脱窒、脱リン
促進剤の有機化合物を工場内の廃油から精製したものと
し、脱窒、脱リン促進剤を製造する。そして、塗装工場
や食品工場あるいは繊維工場においても、脱窒、脱リン
促進剤の原料の一部である有機化合物を調達することが
比較的容易であるから、これらの工場において脱窒、脱
リン促進剤を製造し、この脱窒、脱リン促進剤により産
業廃水の脱窒、脱リンを行うことができる。
【0027】
【実施例】次に、第1実施例について説明する。第1実
施例では、脱窒菌の水素供与体としての有機化合物を高
級脂肪酸であるステアリン酸(炭素数18)としてい
る。また、脱窒菌のための嫌気性環境の創出と、脱リン
のための塩の形成のために、金属粉末を鉄粉末とし、鉄
粉末の粒径は0.1mm以下としている。そして、ステ
アリン酸と鉄粉末を重量比で18:82として70℃前
後で加熱しつつ混練してスラリー状とし、得られたスラ
リー状の脱窒、脱リン促進剤を乳酸菌飲料容器(容量6
5ミリリットル)の支持体(底を外したもの)に塗布
し、固化したものとしている。この脱窒、脱リン促進剤
の塗布量は0.08グラム/センチ平方としている。こ
の脱窒、脱リン促進剤においては、混練によりほぼ一様
にステアリン酸と鉄粉末が混在した状態にある。次に、
脱窒、脱リン促進剤が塗布された乳酸菌飲料容器の支持
体100個を予め亜硝酸菌および硝酸菌により処理され
た被処理水20リットルに浸漬させて、被処理水を循環
させて2日間経過した後、被処理水の窒素とリンの除去
率をそれぞれ求めた。その結果、被処理水の窒素の除去
率は100%となり、他方、リンの除去率は98%とな
った。なお、この実施例ではポンプにより被処理水の循
環(10リットル/min)を行ったが、被処理水を均質
に図ることと、被処理水の窒素およびリンの除去率を測
定するという目的であり、従来の脱窒、脱リン促進剤が
必要とする緩やかな流れとは異質な激しい流れである。
【0028】第2実施例では、脱窒菌の水素供与体とし
ての有機化合物を高級脂肪酸であるステアリン酸(炭素
数18)としている。また、脱窒菌のための嫌気性環境
の創出と、脱リンのための塩の形成のために、鉄粉末と
し、鉄粉末の粒径は0.1mm以下としている。そし
て、ステアリン酸と鉄粉末を重量比で15:85として
60℃前後で加熱しつつ混練し、押出成形により得られ
た環状体の脱窒、脱リン促進剤としている。この脱窒、
脱リン促進剤は、外径28mm、内径20mm、長さ3
0mmとしている。この脱窒、脱リン促進剤において
は、混練によりほぼ一様にステアリン酸と鉄粉末が混在
した状態にある。次に、予め亜硝酸菌および硝酸菌によ
り処理された被処理水20リットルに対し、この脱窒、
脱リン促進剤9キログラムを投入し、被処理水をポンプ
で循環させて2日間経過した後、被処理水の窒素とリン
の除去率をそれぞれ求めた。その結果、被処理水の窒素
の除去率は100%となり、他方、リンの除去率は98
%となった。なお、ポンプによる被処理水の循環は、第
1実施例と同じであり、その目的も同じである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施に係る支持体に塗布された固形
状の脱窒、脱リン促進剤の一例を示す斜視図である。
【図2】図1における固形状の脱窒、脱リン促進剤と支
持体との関係を示す模式図である。
【図3】この発明の実施に係る固形状の脱窒、脱リン促
進剤の他の例を示す斜視図である
【符号の説明】
10 固形状の脱窒、脱リン促進剤(支持体塗布) 12 支持体 14 有機化合物 16 鉄粉末 18 固形状の脱窒、脱リン促進剤(環状体)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高級脂肪酸、高級アルコール、パラフィ
    ン類から選択された1種類以上の有機化合物と、 鉄粉末を含むことを特徴とする固形状の脱窒、脱リン促
    進剤。
  2. 【請求項2】 高級脂肪酸の炭素数が8以上であること
    を特徴とする請求項1記載の固形状の脱窒、脱リン促進
    剤。
  3. 【請求項3】 高級アルコールの炭素数が12以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載の固形状の脱窒、脱リ
    ン促進剤。
  4. 【請求項4】 パラフィン類がn−パラフィンであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の固形状の脱窒、脱リン促
    進剤。
  5. 【請求項5】 鉄粉末が機械加工などで生じた切削粉で
    あることを特徴とする請求項1記載の固形状の脱窒、脱
    リン促進剤。
  6. 【請求項6】 有機化合物と鉄粉末とを混練、成形して
    なることを特徴とする請求項1記載の固形状の脱窒、脱
    リン促進剤。
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