JP2003245265A - 非侵襲血糖計 - Google Patents

非侵襲血糖計

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JP2003245265A
JP2003245265A JP2002048829A JP2002048829A JP2003245265A JP 2003245265 A JP2003245265 A JP 2003245265A JP 2002048829 A JP2002048829 A JP 2002048829A JP 2002048829 A JP2002048829 A JP 2002048829A JP 2003245265 A JP2003245265 A JP 2003245265A
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light source
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JP2002048829A
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English (en)
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Kaname Okuno
要 奥野
Masayuki Naruo
正之 鳴尾
Jiyakusei Chin
若正 陳
Katsuhiko Maruo
勝彦 丸尾
Mitsuhiro Tsuruki
充啓 鶴来
Koichi Ishino
幸一 石野
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源光量の不安定性が及ぼすグルコース濃度
の定量分析の精度劣化を抑制する。 【解決手段】 光源部1からの近赤外光を被検体Sに投
射してその透過光や散乱光を受光するとともに光源部1
の光から生成したリファレンス光を受光し、これらの受
光信号をもとにグルコース濃度を非侵襲的に測定する非
侵襲血糖計である。光源部1の光量を計測する光量計測
手段21と、光量計測手段21の出力に応じて光源部1
の光量を制御する光源制御手段17とを備える。光源部
1の光量制御によって光量の時間的な不安定性がスペク
トル測定に与える誤差を無くす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外領域におけ
る光の吸収を利用して皮膚組織中のグルコース濃度を定
量分析を行う非侵襲血糖計に関するものであり、殊に光
源光量の変動に起因するスペクトル測定の誤差即ち定量
分析の誤差を低減する手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】皮膚組織中のグルコース濃度は血液中の
グルコース濃度(血糖値)と高い相関を有しており、血
糖値定量のための代用値として用いることができるが、
その濃度は数十〜数百mg/dlと微量であるために、
皮膚組織中のグルコース濃度を定量するにあたっては、
皮膚組織を透過あるいは拡散反射した光(生体信号)を
S/N良く捉えなくてはならず、このために吸光度変動
やベースライン変動をできるだけ抑制して高いスペクト
ル測定の安定性が要求される。
【0003】ここで、測定されるスペクトルが変動して
しまう装置的な理由として、光源や受光素子、その他光
学部品などの周囲環境温度や時間的な変動がある。これ
らの変動を補正するために、一般的にサンプル光(ここ
では生体信号を指す)の測定に加えて基準光としてセラ
ミック板などの標準板を反射したリファレンス光(リフ
ァレンス信号)の測定も行うことがなされており、安定
的なスペクトル測定の実現には装置の要求性能としてこ
のリファレンス信号を安定的に測定することが非常に重
要である。
【0004】皮膚組織液中のグルコース濃度の定量分析
装置で参照光を用いる例として、特願2000−258
245に示された非侵襲血糖計がある。これは図7に示
すように、ハロゲンランプからなる光源1、サンプル測
定プローブ6とリファレンス測定プローブ7に均一な光
を入光させるための拡散板2、拡散板2を透過した光を
点光源にするためのピンホール3、ピンホールを通過し
た光をコリメートするためのレンズ4、レンズ4を通過
した光を集束するためのレンズ5、レンズ5を通過した
光を被検体(皮膚組織)Sに照射させるとともに被検体
Sを透過あるいは拡散反射した光(生体信号)を受光す
るサンプル測定プローブ6、レンズ5を通過した光を参
照用の反射板Rに照射して反射した光(リファレンス信
号)を受光するリファレンス測定プローブ7、生体信号
とリファレンス信号の光の測定経路を切り替えるための
シャッター8、生体信号とリファレンス信号の光を分光
手段に導くためのコリメートレンズ9、コリメートレン
ズ9を通過した生体信号とリファレンス信号の光を集光
するためのレンズ10、レンズ10を通過した前記生体
信号とリファレンス信号の光を分光する回折格子を収め
た分光手段12、分光手段12で分光された光を検出す
るための受光手段13、受光手段13で得られた信号を
もとにグルコース濃度を演算する演算手段14で構成さ
れている。
【0005】サンプル測定プローブ6は、被検体Sに光
を照射するための投光用光ファイバと被検体S内を透過
あるいは拡散反射した光を受光するための受光用光ファ
イバとを複数本束ねたもので、被検体S表面に接触させ
るセンシング部6aは、図8(a)に示すように、クラッ
ド径が200μm、コア径が180μmの投光用光ファ
イバの光の出射端15および受光用光ファイバの光の入
射端16で構成され、出射端15が入射端16を中心と
した円周上に配されている。出射端15と入射端16と
の中心間隔Lは650μmである。ただし、この中心間
隔Lは0.1〜2mm以下の範囲内において設定されて
いればよい。サンプル測定プローブ6の出射部6bは図
8(b)に示す通りである。また、リファレンス測定プロ
ーブ7もサンプル測定プローブ6と同じ構成となってい
る。
【0006】測定に際しては、被検体Sに対する接触位
置を一定化するための位置決め治具を用い、サンプル測
定プローブ6のセンシング部6aと被検体S表面への接
触圧力を所定圧に設定して当接させる。サンプル測定プ
ローブ6内の投光用光ファイバを通り出射端15から出
射した光は被検体(皮膚組織)Sを伝搬し、被検体Sか
ら出射された一部の散乱光が入射端16に入る。同様に
リファレンス測定プローブ7内の投光用光ファイバを通
り出射端15から出射して反射板で反射した光はリファ
レンス測定プローブ7の入射端16によって受光する。
【0007】そして上記両プローブ6,7の入射端16
に入った光は、プローブ6,7の出射部6b,7bから
シャッター8を介して受光手段13へと送られる。この
シャッター8は、生体信号とリファレンス信号の光の測
定経路を切り替えるためのもので、図9に示すように、
測定開始後の初期状態では前記シャッター8は閉じてお
り、従って受光手段13の暗出力が測定される。続いて
リファレンス信号の光路にあるシャッター8bを開いて
リファレンス信号の測定を行い、シャッター8bを閉じ
た後、生体信号の光路にあるシャッター8aを開いて生
体信号を測定し、その後シャッター8aを閉じる。検量
式を作成するためのデータ収集の場合、この一連の動作
を10分毎に約3時間かけて行う。
【0008】上記シャッター8を通過した生体信号とリ
ファレンス信号の光は分光手段12で分光された後、受
光手段13において受光信号として検出され、受光信号
は増幅及びAD変換後、マイクロコンピュータからなる
演算手段14に送られ、演算手段14において重回帰分
析あるいは主成分回帰分析によって得られる検量式によ
りグルコース濃度が算出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のものでは、生体
信号の計測とは別にリファレンス信号の計測も行ってい
る上に、スペクトル計測に際しては、シャッター8の開
閉によってリファレンス信号の計測直後に生体信号の計
測を可能としていることから、光源や受光素子、その他
光学部品などの周囲環境温度や時間的な変動に起因する
スペクトル変動が抑制されているものであり、従って安
定したスペクトル測定が可能となっている。
【0010】しかしながら、上記のものではリファレン
ス信号値を時間を追って観察すると、図10に示すよう
に、時間経過と共に変動している。なお、図10に示す
ものは、受光手段13として用いているInGaAsア
レイ型受光素子ユニットにおける複数ある受光素子の内
の1個の受光素子の出力信号値を時間経過に対してグラ
フ化したもので、計測開始後10分毎の計測例の場合で
ある。
【0011】上記変動は、主に光源部1の光源に用いら
れるハロゲンランプの不安定性による光量変化によるも
のであり、このような光源光量が変化すると、リファレ
ンス信号や生体信号の大きさがそれに応じて変化するた
めに、受光手段13の非直線性誤差及び演算手段14に
含まれるADコンバータの非直線性誤差の影響を受ける
ことになり、精度の高いスペクトル測定、即ちグルコー
ス濃度の定量分析を行うことが困難となる。
【0012】また、光源1(ハロゲンランプ)の光量の
変化は光学部品の熱変動の原因にもなり、熱的不安定性
による光学部品の変形で光軸の不安定性を招いて受光手
段13に入力される光量を変化させることから、これも
精度の高いスペクトル測定(グルコース濃度の定量分
析)が困難となる原因となる。また、検量線作成時のバ
イアス変動の原因ともなる。
【0013】本発明は以上のような点を考慮してなされ
たものであり、その目的とするところは、光源光量の不
安定性が及ぼすグルコース濃度の定量分析の精度劣化を
抑制した非侵襲血糖計を提供するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】しかして本発明は、光源
部からの近赤外光を被検体に投射してその透過光や散乱
光を受光するとともに光源部の光から生成したリファレ
ンス光を受光し、これらの受光信号をもとにグルコース
濃度を非侵襲的に測定する非侵襲血糖計において、光源
部の光量を計測する光量計測手段と、光量計測手段の出
力に応じて光源部の光量を制御する光源制御手段とを備
えていることに特徴を有している。光量の時間的な不安
定性がスペクトル測定に与える誤差を無くすことができ
る。
【0015】上記光量計測手段はリファレンス光を受光
する受光手段が兼ねているものであってもよい。
【0016】この場合、受光手段が複数の受光素子を備
えるアレイ型受光素子である時、光源制御手段はアレイ
型受光素子における1個の受光素子で計測した光量があ
る一定値になるように光源部を制御したり、受光手段か
らの出力信号を加算平均してその平均値がある一定値に
なるように光源部を制御するとよい。
【0017】また、光源制御手段がアレイ型受光素子に
おける少なくとも2個以上の受光素子の出力信号値を平
均してその平均値がある一定値になるように光源部を制
御しているものであったり、アレイ型受光素子における
少なくとも2個以上の受光素子の出力信号値が予め決定
した基準値となるように光源部を制御しているものであ
ってもよい。
【0018】このほか、光量計測手段は、光源部からの
光をコリメートするコリメートレンズとそのコリメート
した光を集光する集光レンズとの間に配したハーフミラ
ーで反射した光をフィルター手段を介して受ける受光手
段で形成したり、光源部からの光を被検体に導く光ファ
イバー束のうちの少なくとも1本の光ファイバーから射
出する光を受光する受光手段で形成したものであっても
よい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明を実施の形態の一例に
基づいて詳述すると、図1に示すように、全前記従来例
の構成に加えて、光源1の光量を測定する光量測定手段
21と、光源部1の電源の電圧値又は電流値、あるいは
電圧と電流の両方を制御する光源制御手段17とを設け
ている。
【0020】ここにおける光量測定手段21は、受光手
段13にその機能を兼ねさせたもので、InGaAsア
レイ型受光素子で受光手段13を構成している場合、複
数個ある受光素子の中の1つの受光素子を光量測定手段
21とし、光源制御手段17は該受光素子からの出力信
号が一定値になるように光源部1の電源を制御する。す
なわち、マイクロコンピュータで構成した光源制御手段
17は、受光素子からの出力信号を内蔵するADコンバ
ータでAD変換し、その値が一定になるように前記光源
部1の電源を制御する。
【0021】図2は光源部1の光源としてハロゲンラン
プのように近赤外線帯域に波長域を持つものを利用し、
受光手段13としてInGaAsアレイ型受光素子を用
いた場合の波長に対する受光素子出力信号値の1例をグ
ラフ化したものを示している。
【0022】光量測定手段21として機能させる受光素
子としては、アレイ型受光素子で構成した受光手段13
における複数ある受光素子の内、たとえば1580nm
の波長を担当する受光素子を利用し、その出力信号値を
光源制御手段17に入力して、該受光素子出力信号値が
ある一定値、例えば4.15Vになるように光源制御手
段17で光源部1を制御させる。この結果、従来であれ
ば図10に示すようにリファレンス信号値が時間経過で
変化していたのに対し、図3に示すように時間が経過し
ても受光素子出力信号値(リファレンス信号値)を一定
にすることができる。
【0023】受光素子からの出力信号値が一定になるよ
うに制御するにあたっては、光源制御手段17のマイク
ロコンピュータのメモリー部に一定値にする電圧値を記
憶できるようにしておき、前記メモリー部に記憶した値
と計測した値とを比較して光源部17を制御することで
一定値とすればよい。
【0024】光源制御手段17に一定値にする電圧値を
記憶させる具体的な方法としては、例えば設定電圧値を
表示する表示部、設定電圧値増加スイッチ、設定電圧減
少スイッチ、決定スイッチ等を光源制御手段17に設け
ておき、前記設定電圧増加スイッチ又は減少スイッチで
設定する電圧値を選択して、決定スイッチが押されたら
その時に表示している電圧値を前記メモリー部に記憶す
るようにしておく。
【0025】実際の動作は従来例に次の動作を加えたも
のとなる。即ち、測定前に前記光源制御手段17の設定
電圧増加スイッチ、減少スイッチと決定スイッチで一定
値にする電圧値例えば4.15Vを設定する。そして計
測を開始し、前記暗出力計測後、前記シャッター8bを
開けてリファレンス計測を行い、受光手段13(光量計
測手段21)からの出力信号値と光源制御手段17のマ
イクロコンピュータのメモリー部に記憶した値とを比較
し、受光素子出力信号値がその設定値になるようになる
ように光源制御手段17が光源部1を制御する。その
後、前記シャッター8bを閉じ、前記シャッター8aを
開けて生体信号計測を行う。この一連の動作を例えば1
0分間隔で繰返す。
【0026】リファレンス信号の光量が時間的に一定に
なり、スペクトル測定の誤差を低減し定量分析の精度を
上げることができる。
【0027】上記光源制御手段17としては決定スイッ
チだけを備えたものとして、測定開始前にシャッター8
bを開けてリファレンス信号を計測し、決定スイッチが
押された時の受光素子出力信号値を前記マイクロコンピ
ュータのメモリー部に記憶してシャッター8bを閉じ、
その後計測を開始するようにしてもよい。
【0028】また、受光手段13(光量計測手段21)
であるアレイ型受光素子の1580nmに相当する受光
素子から光源制御手段17に入力される出力電圧値を光
源制御手段17においてある回数(例えば100回)だ
け測定し、その平均値を計算した上で、前記受光手段1
3からの出力信号が前記平均値になるように光源制御手
段17が光源部1を制御するようにしてもよい。この場
合、計測値の加算平均によって測定時のノイズによる影
響やAD変換時の変換誤差を低減できるために、スペク
トル測定の誤差を低減して定量分析の精度を上げること
が可能となる。
【0029】また、受光手段13(光量計測手段21)
であるアレイ型受光素子における複数の受光素子のうち
の少なくとも2つ以上の受光素子の出力信号、たとえば
図4にも示すように、1500nm,1700nm,1
800nmの波長に相当する受光素子からの出力信号を
光源制御手段17に入力し、これらの平均値が一定値に
なるように光源制御手段17で光源部1を制御するよう
にしてもよい。
【0030】具体的には光源制御手段17に決定スイッ
チを設けておき、測定開始前にシャッター8bを開いて
リファレンス信号を計測するとともに、この時点で決定
スイッチを押せば、光源制御手段17がアレイ型受光素
子の1500nm,1700nm,1800nmに相当
する受光素子からの出力信号値を順次読み込んでその値
を平均し、その平均値、例えば4.155Vをメモリー
部に記憶する。その後シャッター8bを閉じて計測を開
始させる。その後、リファレンス計測時には常に150
0nm,1700nm,1800nmに相当する受光素
子からの出力信号値を光源制御手段17に取り込んでそ
の値を平均し、その平均値が前記メモリー部に記憶した
平均値に一致するように光源制御手段17が光源部1を
制御するのである。このような構成にすれば、光量がス
ペクトル的にもより安定的なものになるために、スペク
トル測定の誤差を低減して定量分析の精度を上げること
が可能となる。なお、ここでは3つの波長に対しての出
力値を平均するようにしているが、3波長に限ったもの
ではなく、任意の複数波長を選択して構成することがで
きる。
【0031】このほか、複数の波長に相当する各受光素
子からの出力信号の基準値を測定開始時に予め光源制御
手段17に設定(例えば1500nmでは4.15V,
1700nmでは4.16V,1800nmでは4.1
7V)しておき、リファレンス測定時に各波長に相当す
る受光素子からの出力信号値が上記基準値になるように
前記光源制御手段17で光源部1を制御するようにして
もよい。
【0032】具体的には光源制御手段17に決定スイッ
チを設けておき、測定開始前にリファレンス信号を計測
できるように前記シャッター8bを開いて決定スイッチ
を押した時、1500nm,1700nm,1800n
mの各波長の出力信号値をマイクロコンピュータのメモ
リー部に記憶させる。このメモリーした数値を基準値と
する。この場合においても、光量がスペクトル的により
安定的なものとなり、スペクトル測定の誤差を低減し定
量分析の精度を上げることができる。なお、3つの波長
に対してその基準値に合わせるような構成とした例をあ
げたが、3波長に限るものではなく、任意の複数波長で
構成することができる。
【0033】図5に他例を示す。ここではコリメートレ
ンズ4と集光用のレンズ5との間にハーフミラー18を
設置して、ハーフミラー18で反射した光をフィルター
手段19(例えば1580nmに中心通過帯域を持つ干
渉フィルター)と集光レンズ20とを介して例えば近赤
外線用Ge受光素子からなる光量計測手段21に導き、
光量計測手段21で計測される光量が一定値になるよう
に光源制御手段17で光源部1を制御するようにしてい
る。この場合、光源部1により近い位置で光量が計測で
きるために、後段におけるノイズの影響や機器の不安定
性等による光量変動の影響を低減することができ、より
精度の高い光量設定が可能となって定量分析の精度を上
げることができる。
【0034】なお、フィルター手段19を介在させて光
量計測手段21に達する光を特定波長域の光に制限して
いるのは、一般的に受光できる波長帯域が広い光量計測
手段21では計測する光量が各波長の光量を積分したも
のになって微小な光量変化を精度よく測定するのが困難
なためであり、フィルター手段19で選択した波長の光
量を測定することで精度の向上を図っている。
【0035】図6に更に他例を示す。ここでは集光レン
ズ5からの光をリファレンス測定プローブ7及びサンプ
ル測定プローブ6に導く光ファイバー束のうちの少なく
とも1本の光ファイバー22からの光を光量計測手段2
1に導くようにしたもので、上記光ファイバー22から
の光はコリメートレンズ23でコリメートした後、フィ
ルター手段24例えば1580nmに中心通過帯域を持
つ干渉フィルターで選択制限し、さらにその光を集光レ
ンズ25で集光して例えば近赤外線用Ge受光素子を用
いた光量計測手段段21に導いている。そして光量計測
手段21での計測値を光源制御手段17に入力し、この
値が一定値になるように光源部1を制御することで、光
量の一定化を行っている。この場合も光源部1により近
い位置で光量を計測するために、後段におけるノイズの
影響や機器の不安定性等による光量変動の影響を低減で
き、より精度の良い光量の設定が可能となり、定量分析
の精度を上げることができる。
【0036】なお、上記の光量計測手段21を受光手段
13とは別に設けたものにおいても、光量計測手段21
の出力の時間的平均値を用いたり、複数波長の光の受光
出力値を用いたりするようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明においては、光源部
の光量を計測する光量計測手段と、光量計測手段の出力
に応じて光源部の光量を制御する光源制御手段とを備え
ていることから、光源部の光量の時間的な不安定性がス
ペクトル測定に与える誤差を無くすことができ、スペク
トル測定の誤差を低減してグルコース濃度の定量分析の
精度を上げることができる。
【0038】上記光量計測手段はリファレンス光を受光
する受光手段が兼ねていると、光量計測手段を別途用意
しなくても済む。
【0039】また、受光手段が複数の受光素子を備える
アレイ型受光素子である時、光源制御手段はアレイ型受
光素子における1個の受光素子で計測した光量がある一
定値になるように光源部を制御するほか、受光手段から
の出力信号を加算平均してその平均値がある一定値にな
るように光源部を制御すると、測定時のノイズによる影
響やAD変換時の変換誤差を低減させることができる。
【0040】また、光源制御手段がアレイ型受光素子に
おける少なくとも2個以上の受光素子の出力信号値を平
均してその平均値がある一定値になるように光源部を制
御しているものであったり、アレイ型受光素子における
少なくとも2個以上の受光素子の出力信号値が予め決定
した基準値となるように光源部を制御しているものであ
れば、光量がスペクトル的にもより安定したものとなる
ために、スペクトル測定の誤差をさらに低減して定量分
析の精度を高めることができる。
【0041】このほか、光量計測手段は、光源部からの
光をコリメートするコリメートレンズとそのコリメート
した光を集光する集光レンズとの間に配したハーフミラ
ーで反射した光をフィルター手段を介して受ける受光手
段で形成したり、光源部からの光を被検体に導く光ファ
イバー束のうちの少なくとも1本の光ファイバーから射
出する光を受光する受光手段で形成した場合、光源部に
より近い位置で光量を計測することができて、後段にお
けるノイズの影響や機器の不安定性等による光量変動の
影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例のブロック図であ
る。
【図2】同上の受光手段であるInGaAsアレイ型受
光素子の出力信号(スペクトル)の一例を示す説明図で
ある。
【図3】同上のInGaAsアレイ型受光素子の複数あ
る受光素子の内の1つの受光素子の時間経過における出
力信号の変化を示すタイムチャートである。
【図4】同上のInGaAsアレイ型受光素子の出力信
号(スペクトル)の一例にスペクトル上で波長1500
nm,1700nm,1800nmに相当する波長とそ
の出力値を特徴的に示した説明図である。
【図5】他例のブロック図である。
【図6】更に他例のブロック図である。
【図7】従来例のブロック図である。
【図8】(a)(b)は同上のプローブ構成の一例を示す正面
図である。
【図9】同上のシャッター動作の説明図である。
【図10】同上の光源光量の変化を示すタイムチャート
である。
【符号の説明】
1 光源部 6 サンプル測定プローブ 7 リファレンス測定プローブ 13 受光手段 17 光源制御手段 21 光量測定手段 S 被検体
フロントページの続き (72)発明者 陳 若正 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 丸尾 勝彦 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 鶴来 充啓 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 石野 幸一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2G059 AA01 BB12 CC16 EE01 EE11 EE12 GG05 GG10 HH01 HH06 JJ05 JJ11 JJ17 JJ22 JJ30 KK04 MM01 MM03 NN05 4C038 KK10 KL05 KL07 KX04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源部からの近赤外光を被検体に投射し
    てその透過光や散乱光を受光するとともに光源部の光か
    ら生成したリファレンス光を受光し、これらの受光信号
    をもとにグルコース濃度を非侵襲的に測定する非侵襲血
    糖計において、光源部の光量を計測する光量計測手段
    と、光量計測手段の出力に応じて光源部の光量を制御す
    る光源制御手段とを備えていることを特徴とする非侵襲
    血糖計。
  2. 【請求項2】 リファレンス光を受光する受光手段が光
    量計測手段を兼ねていることをことを特徴とする請求項
    1記載の非侵襲血糖計。
  3. 【請求項3】 受光手段が複数の受光素子を備えるアレ
    イ型受光素子であり、光源制御手段はアレイ型受光素子
    における1個の受光素子で計測した光量がある一定値に
    なるように光源部を制御していることを特徴とする請求
    項2記載の非侵襲血糖計。
  4. 【請求項4】 光源制御手段は受光手段からの出力信号
    を加算平均してその平均値がある一定値になるように光
    源部を制御していることを特徴とする請求項3記載の非
    侵襲血糖計。
  5. 【請求項5】 受光手段が複数の受光素子を備えるアレ
    イ型受光素子であり、光源制御手段はアレイ型受光素子
    における少なくとも2個以上の受光素子の出力信号値を
    平均してその平均値がある一定値になるように光源部を
    制御していることを特徴とする請求項2記載の非侵襲血
    糖計。
  6. 【請求項6】 受光手段が複数の受光素子を備えるアレ
    イ型受光素子であり、光源制御手段はアレイ型受光素子
    における少なくとも2個以上の受光素子の出力信号値が
    予め決定した基準値となるように光源部を制御している
    ことを特徴とする請求項2記載の非侵襲血糖計。
  7. 【請求項7】 光量計測手段は、光源部からの光をコリ
    メートするコリメートレンズとそのコリメートした光を
    集光する集光レンズとの間に配したハーフミラーで反射
    した光をフィルター手段を介して受ける受光手段で形成
    していることを特徴とする請求項1記載の非侵襲血糖
    計。
  8. 【請求項8】 光量計測手段は、光源部からの光を被検
    体に導く光ファイバー束のうちの少なくとも1本の光フ
    ァイバーから射出する光を受光する受光手段で形成して
    いることを特徴とする請求項1記載の非侵襲血糖計。
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