JP2003245097A - 光障害を分析するための遺伝子発現 - Google Patents

光障害を分析するための遺伝子発現

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スザンナ・テクリツツ・イオブスト
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Charles Boyd
チヤールズ・ボイド
Johann Urschitz
ヨハン・ウーアシツツ
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】光傷害を検出する肌のパーソナルケア方法を提
供する。 【解決手段】既知の肌状態を有する皮膚サンプルの第1
の遺伝子発現と既知の肌状態を有していない皮膚サンプ
ルの第2の遺伝子発現をを測定する。複数の光傷害のマ
ーカーを使用し、遺伝子の発現を比較・評価する。光傷
害マーカーとしてのポリヌクレオチド配列に提供され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遺伝子アレイにお
ける、光障害のマーカーとして機能するポリヌクレオチ
ド配列、およびこれらのマーカーを使用して光障害を検
出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願は、2001年11月8日に出願
され、参照によって本明細書に組み込む米国仮出願第6
0/337,856号の優先権を、米国特許法第119
条に基づいて主張する。
【0003】細胞の全遺伝子がゲノムを構成する。ヒト
ゲノムは、約40,000の遺伝子を含んでいる。しか
し、所与のいずれの細胞においても、発現する、あるい
はその結果が表現型に現れるのは、これらの遺伝子のほ
んの一部だけである。表現型とは、遺伝子型と環境との
相互作用によって生じる、生物の、目に見える特性を意
味する。したがって、各細胞型において、どの瞬間にも
発現しているのはヒトゲノムのほんの一部だけである。
それぞれの遺伝子が発現する時期は正確であり、レベル
も正確である。
【0004】自動DNAシーケンサーにより、生物のゲ
ノムの配列の決定が容易になった。例えば、Haemo
philius influenzae、Mycopl
asma genitalium、およびCaenor
habditis elegansのゲノム配列が発表
されており、それによってヒトなどのより高等な生物の
ゲノム配列が得られる可能性がもたらされている(Fl
eischmann,R.D.et al.(199
5)Science 269:496;Fraser,
C.M.et al.(1995)Science 2
70:397;Hodgkin,J.et al.(1
995)Science270:410)。
【0005】所与の系列の通常の哺乳類の細胞は、その
ゲノムに含まれる40,000余りの生殖系列遺伝子の
うち約20,000〜30,000を発現している。ほ
とんどすべての細胞は、多くの遺伝子を普遍的に発現
し、これらは「ハウスキーピング」遺伝子と呼ばれる。
ハウスキーピング遺伝子の例には、解糖に関与する酵
素、または細胞構造に関与するタンパク質をコードする
遺伝子がある。しかし、細胞を分化させるのは、非普遍
的に発現する遺伝子である。細胞が分化細胞に成熟する
につれて、非恒常的に発現するある種の遺伝子が、異な
る段階で、オンになったりオフになったりする。したが
って、細胞間の遺伝子発現パターンの違いにより、例え
ば神経細胞が、血液細胞と違ったものになる。
【0006】疾患または障害のある個体の状態のよう
な、異常細胞の状態では、個々の細胞内の遺伝子発現の
パターンは、正常な非疾患状態で見られる発現パターン
と比較して変化している可能性がある。遺伝子発現の変
化は、例えば腫瘍細胞中などにおいて、疾患または異常
の結果あるいは原因である可能性がある。ある種の疾患
は、特定の遺伝子の変異によって引き起こされると理解
されているので、そのゲノム配列を調べることによって
潜在的に検出できる可能性があるが、多くの疾患および
障害は、遺伝子の発現レベルにおける機能不全を伴い、
ゲノムの配列決定によって検出することはできず、細胞
の遺伝子発現パターンを同定することによってのみ検出
することができる。したがって、ある生物中の(その生
涯の特定の時期での)特定の細胞型の機能を理解するた
めに、あるいは疾患または障害の進行状況を理解するた
めに、その生物の発達の異なる段階でのこうした特定の
細胞型内の個々の遺伝子の発現状態を理解することが必
要である。
【0007】肌の老化は、同時に起こる2つのプロセス
からなると考えられている。第1のプロセスは、内因性
の、経時的老化であり、他の組織の老化とおそらく同様
のものである(Uitto、1986)。第2のプロセ
スは、光老化、すなわち、皮膚が太陽光に繰り返し曝さ
れる結果起こる、環境によって引き起こされる真皮のリ
モデリングである。最近の研究では(Varani他、
1998;Varani他、2000)、内因性の老化
も光老化も、プロコラーゲン遺伝子発現の減少や、いく
つかのマトリックスメタロプロテイナーゼをコードする
遺伝子の発現の増加などのある種の共通の特性を有する
ことが示されており、光老化は、日光に曝された肌の外
観の早期老化(prematurely aged)に
寄与する主な要因であることが示唆されている(Yaa
rおよびGilchrest、1998)。
【0008】臨床的には、日光により障害を受けた肌
は、しわ、弾力性の喪失、およびきめの変化が特徴であ
る(Kligman、1989;Taylor他、19
90)。組織病理学的な分析により、日光に曝された肌
の真皮内の様々な細胞外マトリックスタンパク質の変性
が明らかになったので、以前の研究では、これらの特徴
は主に、真皮の変化に帰するとされた。こうした真皮の
変化のうちもっとも顕著なものは、日光に曝された肌の
真皮の表層(superficial dermis)
に明らかに形態変化した弾性線維が著しく蓄積すること
である。日光への曝露に続いて起こる、異常な真皮弾性
線維のこの蓄積は、日光性弾力線維症(solar e
lastosis)と呼ばれている(Gilchres
t、1989)。
【0009】日光性弾力線維症をもたらす細胞の機構は
理解されておらず、それどころか、日光性弾力線維症の
間の弾性線維の合成に関しては、異論の多い知見が報告
されている。いくつかの報告では、日光性弾力線維症の
間に蓄積した弾性線維は、通常の弾性線維と同じ成分か
らなり、これは、エラスチン(弾性線維の無定形成分を
構成する、架橋した不溶性タンパク質)、およびフィブ
リリン、すなわち弾性線維のミクロフィブリルの主な成
分を含むことが報告されている。ケラチノサイトは、U
VAおよび/またはUVB放射線に応答して、線維芽細
胞合成活性を刺激することができる多くのメディエータ
を分泌し、それらのうちのいくつか、例えばTGF−
β、IL−1β、およびIL−10は、エラスチン遺伝
子のプロモーター活性、定常状態のmRNAレベル、お
よび増加したエラスチンの蓄積を増すことが示されてい
る(Kahari他、1992;Mauviel他、1
993;Reitamo他、1994)。Bernst
ein他(1994)が日光により障害を受けた肌にお
いてエラスチンmRNAレベルが増加することを報告し
ているが、Werth他(Werth他、1997)
は、日光性弾力線維症の間のエラスチンmRNAの定常
状態レベルに差がないことを報告している。後者の発見
は、転写後の機構により、mRNAレベルが上昇するこ
となく、紫外線照射に応答して、エラスチン蓄積の原因
である翻訳効率の増進がもたらされることを示唆する
(Schwartz他、1995)以前の研究に一致し
ている。これらの結果は、UVへの曝露の結果として
の、弾性線維を構成するタンパク質をコードする遺伝子
の異常な発現が、日光性弾力線維症の基盤である可能性
があることを意味する。さらに、いくつかの報告では、
エラスチンだけでなくフィブリリンの定常状態のmRN
Aレベルの変化が実証されている(Bernstein
他、1994)。追加の観察ではまた、リシルオキシダ
ーゼ、すなわちエラスチン架橋の触媒作用の原因である
銅依存型アミンオキシダーゼなど弾性線維タンパク質の
レベルの変化にも言及されている(Smith−Mun
goおよびKagan、1998)。
【0010】細胞外マトリックスタンパク質の、UV照
射に応答する他の変化も実証されている。例えば、コラ
ーゲン原線維の量は、光老化肌では、劇的に減少するこ
とが示されている。この変化は、コラーゲンmRNAレ
ベルの変化に伴うのではなく、コラーゲン原線維の分解
は、UVへの曝露に伴うことが示唆されている(Ber
nstein他、1996)。コラーゲン沈着における
こうした変化を説明するために、Voorhees他
は、UV照射が、成長因子の増加、ならびに線維芽細胞
およびケラチノサイトにおけるサイトカイン受容体合成
を誘発することを提案している。この受容体合成の増大
により、続いて、MAPキナーゼ(マイトジェン活性化
プロテインキナーゼ)シグナル伝達カスケードを通し
て、転写因子AP−1が活性化され(Fisher他、
1996;FisherおよびVoorhees、19
98)、コラーゲンを分解するいくつかのマトリックス
メタロプロテイナーゼをコードする遺伝子の発現が上昇
し(Fisher他、1996)、I型およびIII型
プロコラーゲンをコードする遺伝子の発現が低下する。
【0011】マトリックスメタロプロテイナーゼ遺伝子
発現の、AP−1活性化についてのこのモデルは、魅力
的な仮説ではあるが、UVへの曝露に伴うことが示され
ている細胞外マトリックスの他の多くの変化を説明する
ものではない。さらに、日光により障害を受けた肌の病
理生物学は、真皮および表皮における遺伝子発現の、複
数の直接的変化と間接的変化(AP−1活性化はこうし
た変化の一例にすぎない)の複雑な相互作用を通して現
れる可能性が高い。
【0012】日光による障害に関連する事象の複雑なカ
スケードは、あまり分かっていない。日光への曝露に応
答する転写産物のプロファイルの変化を特定するため
に、研究者らは、例えば様々な細胞からタンパク質を単
離し、それらのタンパク質のそれぞれの存在量を比較す
る技術など、多くの技術を使用してきた。別の方法は、
mRNAプールから産生されたペプチド集団を探るため
の抗体を使用するものである。したがって、米国特許第
5,242,798号に記載されているように、mRN
A分子によってコードされたポリペプチドに相当する合
成ポリペプチドの「ライブラリ」を作製し、次いで個々
の抗体で探索する。
【0013】所与の組織または細胞によってどの遺伝子
が発現するかの決定において行われた進歩に平行して、
遺伝子の「アレイ」技術の設計および製造が、バイオテ
クノロジー業界で、大きく進歩した。SAGE(Ser
ial Analysisof Gene Expre
ssion)などの技術を使用して、ケラチノサイト
(または表皮)でのデータを作成し、それによって遺伝
子アレイを開発することができる。
【0014】遺伝子アレイは、(機能が分かっているあ
るいは分かっていない)数1000個までの問題の個々
の遺伝子を表す、固定されたヌクレオチド配列を含む固
相系である。このようなアレイを利用して、組織または
細胞培養物の抽出物を試験し、治療、傷害、年齢、性
別、民族、薬物、食物、および化粧品に応答して、どの
遺伝子がオンまたはオフであるか決定することができ
る。しかし、従来技術で利用できるこの方法では、依然
として、実験モデルにおいて、またはヒトの組織におい
て、少数の遺伝子の発現さえ追跡することが困難であ
る。
【0015】いくつかの特許は、SAGE技術の使用
に、あるいはアレイの作製に関係し、アレイを作製し、
加工するために設計された器具を保護している。例え
ば、EP799897は、プローブアレイ中のタグ核酸
を選択するための方法および組成物を開示している。W
O9743450は、オリゴヌクレオチドアレイ上のハ
イブリダイゼーションアッセイを開示している。WO9
815651は、アンチセンスオリゴヌクレオチド結合
を同定するための方法を開示している。しかし、知られ
ている特許はどれも、光障害の識別のための特定の遺伝
子アレイの構成および使用を開示していない。
【0016】本明細書では、用語「備える(compr
ising)」は、含む、構成される(made up
of)、構成される(composed of)、か
らなる、および/または本質的にからなるを意味する。
実施例および比較例中を除いて、あるいは別段の明確な
指示がなければ、この説明中の、材料または反応の条
件、材料の物理的性質、および/または使用の量または
比を示すすべての数は、「約」という語で修飾されるこ
とを理解されたい。
【0017】本明細書では、「皮膚」という用語は、
顔、首、胸、背中、腕、手、脚、および頭皮の皮膚を含
む。「表皮」または「ケラチノサイト」という用語は、
用語「皮膚」に含まれるのと同じであると考えられる。
【0018】
【非特許文献1】Fleischmann,R.D.e
t al.(1995)Science269:496
【非特許文献2】Fraser,C.M.et al.
(1995)Science 270:397
【非特許文献3】Hodgkin,J.et al.
(1995)Science 270:410
【特許文献1】米国特許第5,242,798号
【特許文献2】EP799897
【特許文献3】WO9743450
【特許文献4】WO9815651
【特許文献5】米国特許第5,695,937号
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、遺伝子アレ
イにおける、光障害のマーカーとして機能するポリヌク
レオチド配列、およびこれらのマーカーを使用して光障
害を検出する方法に関する。
【0020】
【課題を解決するための手段】光障害を検出するパーソ
ナルケア方法であって、(a)配列番号51、配列番号
52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配
列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号5
9、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列
番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号6
6、配列番号67、配列番号68、および配列番号69
からなる群から選択される1つまたは複数の配列から選
択される、少なくとも1種の光障害のマーカーを使用す
るステップと、(b)該マーカー中の変化を検出して、
光障害の存在を決定するステップを含む方法。
【0021】
【発明の実施の形態】本明細書では、これから説明する
用語は、以下の通りであると理解されたい。
【0022】「医療用適用物(Medical App
lication)」は、処方箋によってのみ配布され
る、あるいは医療専門職にのみ配布される装置および組
成物である。
【0023】「パーソナルケア適用物」は、ヒトの皮膚
の清浄化およびケアのための、医療用適用物以外の装置
および組成物である。
【0024】「遺伝子」は、ヒトの染色体中に見られる
遺伝する(inheritable)遺伝物質の単位で
ある。
【0025】すべての核酸の繰り返し構成単位は、8つ
の異なるヌクレオチドであり、ヌクレオチドのうち4種
は、DNAの構成単位であり、他の4種は、RNAの構
成単位である。例えば、DNAの4文字の語は、タンパ
ク質の20文字の語に翻訳される。
【0026】「オリゴヌクレオチド」は、2つ以上、好
ましくは3つより多いデオキシリボヌクレオチドまたは
リボヌクレオチドからなるオリゴマー断片である。
【0027】「ポリヌクレオチド配列」は、モノヌクレ
オチドの所与の順序のポリマー鎖である。ポリヌクレオ
チド配列は、5’〜3’末端、またはその相補鎖である
3’〜5’が報告されている。
【0028】「発現配列タグ」(「EST」)は、例え
ばcDNA(相補的デオキシリボ核酸)配列を特異的に
指定するものなど、十分な数の塩基対を含むヌクレオチ
ド配列である。ESTは、単離することも精製すること
もできる。
【0029】「単離された」は、他の細胞成分から分離
された核酸を意味する。
【0030】「精製された」は、核酸のみを残すように
できるだけ他の材料を取り除いた単離された核酸混合物
を意味する。
【0031】遺伝子発現分析法は、光障害または乾燥肌
などの特定の肌状態を示すマーカーを同定するために利
用できる手段である。光障害、乾燥肌、脂性肌、および
他の「美容上の」肌状態は、生物学的にあまり理解され
ていない。旧来、これらの状態は、一時に1つの生物学
的内経路に取り組むことによって研究されている。本発
明は、肌状態を包括的に研究し、新規の経路を解明する
ために、以下により詳細に説明するSAGE技術の適用
を提供する。本発明は、特定の肌状態を示すものである
ポリヌクレオチド配列を提供する。具体的には、本発明
は、光障害において変化し、したがって光障害のマーカ
ーとして使用できる特異的な「EST」(遺伝子のセッ
ト)を提供する。本発明のESTすなわちマーカーが、
光障害を確認するために重要である、あるいは使用され
ることは、以前には全く知られていなかった。
【0032】ポリヌクレオチド配列を同定する好ましい
方法は、米国特許第5,695,937号に記載されて
いるように、SAGE(Serial Analysi
sof Gene Expression)を使用する
ことによるものである。この技術により、多数の転写産
物の分析が可能になる。本質的には、cDNAオリゴヌ
クレオチドを生成する。次いで、第1の定義されたヌク
レオチド配列タグを、第1のcDNAオリゴヌクレオチ
ドから単離し、第2の定義されたヌクレオチド配列タグ
を、第2のcDNAオリゴヌクレオチドから単離する。
第1のタグおよび第2のタグのヌクレオチド配列を決定
すると、これらのタグは、発現した遺伝子に対応する。
【0033】本発明は、光障害を確認するためのES
T、およびそれがコードするタンパク質を使用する方法
を提供する。この方法は、少なくとも1つの配列を有す
る第1の表皮サンプルを選択し、同じ配列を有する第2
の表皮サンプルを選択する第1のステップを含む。第1
の表皮サンプルを第2の表皮サンプルと比較して、配列
に変化があるかどうか判定する。配列に変化があった場
合、第2の表皮サンプルには光障害が存在する。同じ方
法を、真皮または皮膚全体のサンプルにも適用できる。
【0034】耳介後部の皮膚と耳介前部の皮膚のSAG
Eライブラリの比較 日光に曝された肌で特異的に発現する遺伝子を同定する
ため、耳介前部の皮膚と耳介後部の皮膚についてSAG
Eライブラリを比較した。分析されたSAGE配列タグ
の、小さいが重要な分画が、耳介前部の皮膚と耳介後部
の皮膚のコピー数について、著しい差を示した。日光に
曝された耳介前部の皮膚では、19個の特異的なタグ
が、(少なくとも4分の1の)かなり低レベルで見られ
たのに対し、耳介前部の皮膚では、15個が、少なくと
も4倍高いレベルで見られた。表4および表5は、こう
したコピー数が著しく異なるタグを列挙する。これらの
タグのうち、24個は、UniGeneデータベースに
特異的に適合し、10個のタグは、多重適合する、ある
いは適合しなかった。これらの適合しなかったタグのう
ち3個は、主として複数のデオキシアデノシン残基から
なる配列をもつ:表I中のタグ配列番号51(CAAA
AAAAAAA)およびタグ配列番号65(GGAAA
AAAAAA)、表II中のタグ配列番号77(TAA
AAAAAAAA)。別の4個のタグは、2個の異なる
遺伝子に信頼度の高い適合をし、1個のタグは、いずれ
の指向型(oriented)GenBank cDN
A配列とも著しい類似性は示さなかったが他のSAGE
ライブラリ中には見られ、1個のタグは、UniGen
eまたは他のいずれのSAGEライブラリに対しても適
合しなかった。残りの同定されていないタグは、Alu
反復配列を表し、その結果多数の適合がもたらされた。
【0035】特異的に適合した24個のタグのうち、耳
介前部の皮膚では、ケラチン1タグの数が7倍多いこと
が観察された。また、日光により障害を受けた肌におけ
るいくつかの他の遺伝子(表II)から誘導されたタグ
についてコピー数が増加していることを発見した。これ
らには次のものが含まれる。
【0036】1.psoriasin遺伝子は、S10
0カルシウム結合タンパク質ファミリーのメンバーをコ
ードし、この遺伝子から誘導されたタグは、耳介前部の
皮膚では4倍高いレベルであることが判明した。Pso
riasinタンパク質およびmRNAレベルは、in
vivoのUVBに曝された肌において、曝露後10
日まで上昇することが報告されている(Di Nuzz
o他、2000)。さらに、Psoriasinは、乾
癬症の表皮のすべての層に存在することが以前に示され
ており、表皮の脂肪酸結合タンパク質(EFABP)に
関連することが示されており、Psoriasinをコ
ードする遺伝子も、EFABPをコードする遺伝子も、
乾癬症において上方制御されることが知られている(H
agens他、1999)。EFABP遺伝子発現はま
た、ヒトの皮膚において、レチノイン酸の局所適用によ
って誘発されることも示されている(Larsen他、
1994年)。本発明のSAGEデータでは、日光に曝
された肌では、通常の皮膚に比べて、EFABP mR
NAについて6倍多いタグ数が示された。
【0037】2.インシュリン様成長因子結合タンパク
質6(IGFBP−6)をコードするmRNAは、耳介
前部の皮膚では6個のタグによって、耳介後部の皮膚で
は1個のタグによって表され、IGFBP−6は、イン
シュリン様成長因子II(IGF−II)と高い親和性
で結合し、この結合は、IGF−IIの作用を抑制す
る。IGFBPプロテアーゼのうち3グループ(マトリ
ックスメタロプロテイナーゼ、カリクレイン、およびカ
テプシン)は、IGFBP−IGF複合体を切断し、ま
た、その結合タンパク質から、機能的なIGFを放出す
ることが示されている。IGFBP−6は、静止状態の
非増殖性細胞と関連していたが、これは、IGFBP−
6が、自己分泌型(autocrine)成長因子とし
て作用することを示唆している(Kato他、199
5)。Kelley他(Kelley他、1996)
は、IGFBPが、IGFとは無関係に、追加の固有の
生物活性も有することを示唆している。
【0038】3.カルモジュリン様皮膚タンパク質(C
LSP)に対するmRNAは、日光により障害を受けた
肌と日光から保護された肌でタグ比16:4で表され
る。CLSPは、最近同定されたタンパク質であり、特
に表皮に豊富であることが報告されている。さらに、C
LSP遺伝子発現は、ケラチノサイト分化と直接的に関
連することが示されている(Mehul他、200
0)。
【0039】4.マクロファージ遊走阻止因子(MI
F)mRNAは、耳介前部の皮膚では4倍に上方制御さ
れた。活性化T細胞によって放出されることがもともと
報告されていたMIFは、マクロファージの遊走を阻止
し、炎症部位でマクロファージを活性化させる。さら
に、以前の研究では、MIFを、表皮の免疫および細胞
分化における制御因子として関係づけている(Shim
izu他、1995)。UVB照射は、in vivo
およびin vitroで、ヒトの表皮のケラチノサイ
トにおけるMIF産生を誘発することが示されている
(Shimizu他、1999)。さらに、乾癬症のプ
ラークにおいてMIFレベルが上昇するので、MIFは
また、乾癬症に関与するとも考えられている(Stei
nhoff他、1999)。したがって、MIFは、い
くつかの炎症誘発性のサイトカインを調整すること、か
つ免疫細胞の活性化およびサイトカインの産生に対する
ステロイドの免疫抑制効果を制御することによって、抗
炎症作用の阻害物質として機能していると思われる。
【0040】5.本発明の耳介前部の皮膚ライブラリに
おいて、精巣増強遺伝子(Testis enhanc
ed gene)転写産物(TEGT)に対する4個の
SAGEタグが同定されたのに対し、すべての耳介後部
のタグ中では、1個のタグのみが、検出された。TEG
Tは、前アポトーシス(pro−apoptotic)
タンパク質baxの最近記載されたリプレッサーである
baxインヒビター1(BI−1)に一致することが判
明している(XuおよびReed、1998)。アポト
ーシス抑制の機構は未だ明確にされていないが、BI−
1が、baxのレベルに対してそれほど影響を与えない
ことが示されている。したがって、BI−1は、bax
を間接的に、おそらく抗アポトーシスタンパク質bcl
−2の代わりに用いることによって抑制することが示唆
された。
【0041】6.耳介前部の皮膚では、セルギリン(c
ellugyrin)mRNAを表すタグの数が、4倍
に増加した。セルギリンは、シナプトギリン(syna
ptogyrin)のシナプス小胞タンパク質ファミリ
ーの、広範に発現するメンバーであり、シナプス小胞輸
送の調節に不可欠である(JanzおよびSudho
f、1998)。例えば、脂肪細胞では、インシュリン
は、細胞内区画から原形質膜への、グルコーストランス
ポーター4(Glut4)を含有する膜小胞の移動を活
性化し、最終的に、グルコースの取り込みを増大させ
る。セルギリン陽性Glut4小胞の原形質膜への再分
配は、インシュリンの刺激では開始しないので、これら
の小胞は、原形質膜に移動するGlut4小胞とは無関
係に、特異的な機能特性を有していると考えられる(K
upriyanovaおよびKandror、200
0)。
【0042】7.イモゲン(imogen)38(ミト
コンドリア38kD島(islet)抗原)に対するm
RNAも、耳介前部の皮膚においてタグ数が4倍に増加
することによって表される。この抗原は、I型糖尿病
(インシュリン依存性糖尿病)における自己反応性T細
胞の分子標的の1つである。
【0043】日光に曝された肌における、知られている
タンパク質をコードするmRNAからの、数が減少した
タグ(表I)には、次のものが含まれる。
【0044】1.カテプシンD(配列番号55)は、耳
介前部の皮膚において、mRNAの定常状態レベルが最
も著しく低下(5分の1未満)することが示された。カ
テプシンDは、表皮ならびに他の多くの組織に存在する
ことが知られているリソソームのアスパラギン酸プロテ
イナーゼである。このタンパク質の活性化および分解の
時期は、細胞分化の段階と関係することが示されてお
り、また、表皮におけるカテプシンDの発現は、ケラチ
ン10、インボルクリン、およびトランスグルタミナー
ゼなど、カルシウム濃度の変化に応答する他の構造タン
パク質の発現に似ている(Horikoshi他、19
98)。
【0045】2.耳介後部ライブラリに比べて、本発明
者らの耳介前部ライブラリにおいて、代表的なSAGE
タグが5分の1に減少していることが示されたラジニン
(Ladinin)mRNA(下の表I中の配列番号5
6)は、係留細線維(anchoring−filam
ent)関連タンパク質であり、線状IgA疾患などの
自己免疫異常に寄与するいくつかの基底(baseme
nt)関連タンパク質の1つである(MollおよびM
oll、1998)。
【0046】3.下の表I中の配列番号57は、耳介後
部の皮膚では9倍、耳介前部の皮膚ではわずか2倍であ
ることが判明した。このタグは、2つの異なるUniG
eneデータベースエントリー、すなわちレシチン−コ
レステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)を
コードするmRNAに対するものと、Bcl−2−アン
タゴニスト(Bak)をコードするmRNAに対する第
2のエントリーに適合していた。LCATは、コレステ
ロールをコレステリルエステルに転換し、また、血中の
コレステロールの恒常性を保つ際の重要な酵素である。
感染症または炎症により、リポタンパク質代謝、ならび
に脂質およびリポタンパク質の血漿濃度が撹乱され、ま
た、LCATは、こうした条件下で変化することが知ら
れている(Khovidhunkit他、2000)。
一方、Bakは、baxと高い配列相同性を有する前ア
ポトーシスタンパク質である。どちらのタンパク質も、
ミトコンドリア膜でオリゴマー化し、チトクロムcを容
易に流出する孔を形成し(Korsmeyer他、20
00)、アポトーシスカスケードを誘発すると考えられ
ている。
【0047】4.日光により障害を受けた肌では、ジキ
シン(zyxin)をコードするmRNAについて、通
常の肌に比べて4分の1のmRNAレベルが検出され
た。ジキシンは、表皮のすべての層で発現することが報
告されている(Leccia他、1999年)局所接着
性リンタンパク質である。さらに、ジキシンはまた、タ
ンパク質が、細胞−基層間接着性結合部(adhere
ns junction)とも細胞−細胞間接着性結合
部とも共存していることが示されている線維芽細胞にも
みられる。ジキシンは、(LIMドメイン、二重の(d
ouble)Znフィンガーモチーフなどの)構造的特
性を、発生調節に関与するシグナルトランスデューサー
と共に有しており、以前の研究では、ジキシンはまた、
細胞の増殖および分化の調節に関与する可能性もあるこ
とが示唆されている(Beckerle、1997)。
【0048】5.日光により障害を受けた肌から誘導さ
れたSAGEライブラリでは、カルシウムイオン結合タ
ンパク質S100 A3をコードするmRNAのレベル
は低下していることが示された。Psoriasinと
同じように、S100 A3は、S100カルシウム結
合遺伝子ファミリーのメンバーである。S100 A3
をコードする遺伝子の、マウスにおける著しい発現は、
毛嚢に限られ、この遺伝子の発現のタイミングは、ヘア
成長サイクルの新生(neonatal)期および成長
(adolescent)期と同時期である(Kiza
wa他、1998)。
【0049】6.軟骨基質オリゴマータンパク質(ca
rtilage oligomeric matrix
protein)(COMP)と呼ばれる別のCa
2+結合タンパク質について、日光に曝された肌におけ
るタグ数の減少が観察された。COMPは、軟骨および
靱帯中だけでなく、in vitroのヒトの真皮の線
維芽細胞(Dodge他、1998)およびヒトの血管
平滑筋培養細胞(Riessen他、2001)中でも
発現する細胞外マトリックス糖タンパク質である。CO
MPにおける変異は、カルシウム結合能力を低下させ、
最終的に骨格の障害である偽性軟骨無形成症(PSAC
H)をもたらすことが示されている(Maddox他、
2000)。しかし、他の点では、COMPの機能につ
いて知られていることは非常に少ない。
【0050】日光に曝された耳介前部の皮膚では、リボ
ソームRNAから誘導されたタグ(ACATCATCG
AT−配列番号53およびACTCCAAAAAA−配
列番号54)、ならびに知られていないタンパク質をコ
ードするmRNAから誘導されたタグ(CAAAAAA
AAAA−配列番号51およびACGTTAAAGA−
配列番号52)の数の減少が観察された。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】実施例1 繰り返し日光に曝されたヒトの肌において、表現型の変
化をトランスクリプトームレベルで研究するため、日光
により障害を受けた耳介前部の皮膚と日光から保護され
た耳介後部の皮膚、ならびに日光から保護された表皮の
比較Serial Analysis of Gene
Expression(SAGE)を行った。複数の
mRNAから誘導されたタグ組換え体を含むSAGEラ
イブラリを、ヒトの耳介後部の皮膚および耳介前部の皮
膚、ならびに表皮のニック(nick)生検サンプルか
ら単離されたポリA()RNAに対して作製した。耳
介後部のSAGEライブラリから得たmRNAから誘導
された5,330個のcDNAタグの配列を決定し、こ
れらのタグ配列を、耳介前部のSAGEライブラリから
得た、分析された5,105個のタグから同定されたc
DNA配列と比較した。両方のライブラリで表された、
合計で4,742個の異なるタグのうち、ライブラリ間
のタグの存在量が少なくとも4倍異なる35個のタグを
発見した。日光により障害を受けた肌において定常状態
レベルが変化したmRNAの中で、ケラチン1、マクロ
ファージ抑制因子、およびカルモジュリン様皮膚タンパ
ク質をコードするものを検出した。さらに、表皮の生検
サンプル(5,257個のcDNAタグ)から得られた
SAGEライブラリ中で同定されたcDNA配列と、全
層(full−thickness)の皮膚サンプルか
ら得られたSAGEライブラリ中で同定されたcDNA
配列の両方を比較すると、日光への曝露後、表皮のケラ
チノサイトで、定常状態の転写産物レベルが変化した多
数の遺伝子が発現することが示された。この結果は、慢
性的に日光に曝された肌での真皮の大きな変化の疾患機
構(pathomechanism)における、表皮の
主要な役割を示唆している。
【0054】遺伝子アレイの確立 タグの配列決定のプロトコル:ABI Prism 3
10 Genetic Analyzer,Perki
n Elmer,Applied Biosystem
s,Shelton,CTを使用して、得られたジタグ
コンカテマーの配列分析を行った。このシステムは、D
NA断片の塩基配列、またはサイズおよび量を決定する
ことができる自動装置である。これは、ポリアクリルア
ミドキャピラリー電気泳動を多色蛍光DNA検出法と組
み合わせて使用するものである。
【0055】使用するBigDye Terminat
or Cycle Sequencing Ready
Reaction Kit(PE Cat.#403
044)Analyzer,Perkin Elme
r,Applied Biosystems,Shel
ton,CTは、いわゆるサーマルサイクル塩基配列決
定法、すなわちサンガーの蛍光ジデオキシ塩基配列決定
法の手順を、DNA鋳型のリニア増幅法と併用する方法
に頼っている。
【0056】配列決定反応1回につき、典型的な例とし
て、鎖状体−インサートサイズチェックPCR試薬(c
oncatamer−insert−size−che
ckPCR reaction)1μl(約100n
g)を、Ready reaction Mix(Am
plitaq FS、シーケンシングバッファー(se
quencing buffer)、および蛍光標識し
たddNTP)4μl、M13 Reverse pr
imer 3.2pmol、およびddHO11μl
を含む200μl PCR管に加えた。この溶液を混合
し、ABIGeneAmp PCR System 9
700,Perkin Elmer,Applied
Biosystems,Shelton,CTで、次の
条件でサイクル塩基配列決定反応を行った:25サイク
ル(96℃で10秒間、55℃で5秒間、60℃で4分
間)。
【0057】3M 酢酸ナトリウム2μlと、95%エ
タノール50μlを管に加えることによって、得られた
伸長した生成物を精製した。少なくとも15分沈殿させ
た後、この混合物を20分間最高速度で回転させ、上清
を注意深く吸引し、残ったペレットを70%エタノール
で2回洗浄した。このペレットを乾燥させ、Templ
ate Suppression reagent(P
E Cat.#401674)20μlに再び溶解させ
た。最高で96本のこれらの管をまとめて、ABI P
rism 310 Genetic Analyzer
に装入した。
【0058】タグの遺伝子への転換 SAGEタグを構成する10〜11塩基対を、NCBI
SAGEデータベース(http://www.nc
bi.nlm.nih.gov/SAGE/)と比較し
た。遺伝子地図に対するタグのオプションを選択した。
これにより、このタグに適合するUniGene クラ
スターが同定された。このIDに適合する配列も同定さ
れた。次いで、このタグを含む個々の配列を、NCBI
から抽出し、Multiple Sequence A
lignmentが完了した。次いで、最も長いクロー
ンを逆転写させると、タンパク質の推定上の一次構造が
明らかになった。
【0059】ノーザンブロット分析:SAGEによって
示された光障害における発現変化を確認するため、3つ
の異なるメッセージを使用して、確認用(confir
matory)ノーザンブロットを行った。これを下の
表Aに示す。これらは、SAGEによって決定された関
係に十分に一致している。ケラチン1は、7倍増加し、
MIFすなわち遊走阻止因子は4倍増加し、hrp S
9(ヒトリボソームタンパク質S9)は2.2倍増加し
た。
【0060】ケラチン1、マクロファージ遊走阻止因子
(MIF)、およびヒトリボソームタンパク質S9(h
rp S9)に対するmRNAに相補的な、放射標識し
たcDNAを使用し、SAGEライブラリを構成するた
めに使用した、同じ耳介前部および耳介後部の皮膚サン
プルから得たポリ(A)RNAにおけるこれらのmR
NAのレベルを決定した。コントロールのGAPDH
mRNAのレベルに比べて、耳介前部および耳介後部の
皮膚におけるケラチン1 mRNA、MIFmRNA、
およびhrp S9のレベル(下の表A)は、本発明者
らのSAGEタグ回収データと矛盾がなかった。
【0061】
【表3】
【0062】実施例2 以下の実施例は、タグの配列決定のデータを提供するS
AGE分析。Velculescu他 1995に記載
されている通りに、SAGE分析を行った。本質的に、
2本鎖cDNAを、ビオチン化オリゴdTプライマーを
使用してmRNAから合成し、次いでNla IIIで
消化させた。このビオチン化3’most cDNA断
片を、ストレプトアビジン磁性ビーズ(Dynal,O
slo,Norway)で分離し、2つの異なるアリコ
ートに分けた。Bsmf I認識部位、Nla III
認識部位、およびPCRプライマー結合(primin
g)部位を含む2つの異なるオリゴヌクレオチドリンカ
ーを、各サンプル中のDNAに結合させた。Bsmf
Iで消化させた後、タグを結合させ、ジタグ生成物をP
CR増幅させ、Nla IIIで消化させることによっ
て単離し、鎖状化し、継続的にpZeroベクター(I
nvitrogen,Carlsbad CA)にクロ
ーン化した。組換えプラスミドを含む個々の細菌コロニ
ーを、M13 forwardプライマーおよびM13
reverseプライマーを使用するPCRによっ
て、インサートサイズについて調べた。次いで、最低4
00bpのインサートから誘導されたPCR産物を、B
igDye Terminator Kit(Perk
in Elmer,Foster City,CA)お
よび310 ABI 自動DNAシーケンサーを用いて
配列決定した。タグをGenbank/EMBLデータ
ベースと比較し、リンカーから誘導された重複した(d
uplicate)ジタグおよびタグを同定し、除外す
るSAGE 2000ソフトウェアプログラム(ver
sion 4.12)によって、配列を分析した。示差
的に発現したmRNA由来のタグを、NCBI’s S
AGE map「タグから遺伝子(tag to ge
ne)」ソフトウェアを使用してさらに分析した。
【0063】SAGEライブラリ 1人のドナーから得た耳介前部の皮膚と耳介後部の皮
膚、およびプールされた表皮のニック生検から単離した
ポリ(A)RNAを用いて、3つの異なるSAGEラ
イブラリを構成した。リンカーから誘導されたタグを除
くと、耳介前部の皮膚から誘導された4,830個のS
AGEタグ、および耳介後部の皮膚から誘導された4,
990個のタグが産生された。さらに、ヒトの表皮から
誘導された5,215個のSAGEタグが産生された。
これらをまとめて言うと、15,035個のタグは、
6,598個の特異的な遺伝子を表していた。
【0064】耳介後部の皮膚から得たSAGEタグの分
析 耳介後部の皮膚から得た2,858個の特異的なタグの
うち、127個のタグが少なくとも5回観察され、これ
らの反復性のタグの総数が、全体のタグ数の32%を表
していた。残りの存在量が少ないタグのうち2,254
個のタグは、1回のみ検出された。表IIIに、検出さ
れた50個の最も量の多い耳介後部のSAGEタグと、
これらのタグの頻度、UniGeneとの信頼度の高い
適合、および対応するGenBank受託番号とを列挙
する。ミトコンドリアDNA由来のタグは除外した。使
用できる場合は必ず、SAGEタグ配列中の15番目
(CATG+11bp)を使用して、同じタグについて
多重適合を区別した。2つ(タグ13とタグ33)以外
のすべてのタグは、少なくとも1つの遺伝子に割り当て
られた。タグ33(ACCTCCACTG)が、Uni
GeneデータベースにおけるESTのクラスターにの
み割り当てられたのに対し、タグ13(ACTTTTT
CAA)はどのUniGeneクラスターに対しても信
頼度の高い適合をしなかった。さらに、NCBI SA
GEデータベースによれば、原発性卵巣腫瘍から産生さ
れた他のSAGEライブラリ中で、タグ33だけが、少
ないコピー数で見られた。12個のタグが多重に割り当
てられていた;これらのタグのうち5個は、2つの異な
る遺伝子から誘導された配列に適合し、7個は、2個以
上の異なる遺伝子由来であった。これらの量の多いタグ
のうち多くは、様々な細胞型において広く発現すること
が知られている遺伝子、特にリボソームタンパク質をコ
ードする遺伝子、たんぱく質合成に関与する遺伝子(伸
長因子1)、細胞骨格遺伝子(ラミンA/C)、および
エネルギー代謝において活性な遺伝子(グルコースリン
酸イソメラーゼ)から誘導された。皮膚で特異的に発現
することが知られている遺伝子から誘導されたmRNA
に適合するタグも発見された。こうした皮膚に特異的な
最も量の多いSAGEタグの中から、いくつかのケラチ
ン、ならびにガレクチン7およびカルグラニュリン(c
algranulin)(これらはすべて、一般に全層
の皮膚に見られる)をコードするmRNAから誘導され
たタグを検出した。
【0065】
【表4】
【0066】耳介前部の皮膚から得たSAGEタグの分
析 耳介前部の皮膚から産生された4,830個のタグの中
で、2,931個が特異的であると判明した。これらの
うち127個の特異的なタグ(4%)が、5回以上出現
した;タグの全体量の30%が、これらの反復性のタグ
配列によって表された。すべてのタグのうちほぼ50
%、すなわち2,393個が、1回だけ出現していた。
表2は、耳介前部の皮膚から構成された本発明者らのS
AGEライブラリにおいて検出された50個の最も量の
多いタグの一覧を示す。耳介後部の皮膚に関しては、1
個のタグ(ACCTCCACTG、耳介前部の皮膚にお
けるタグ22、耳介後部の皮膚におけるタグ33)を除
くすべてが、少なくとも1個の遺伝子に適合し、複数の
タグは、1個を超える遺伝子に割り当てることができ
た。最も量の多い耳介前部の皮膚タグのほとんどすべて
が、耳介後部の皮膚においてコピー数が多いことも判明
した。タグ28(ATCCGCGAGGC、カルモジュ
リン様皮膚タンパク質)を除いて、50個の最も量の多
い耳介前部タグのリスト中のすべてのタグは、耳介後部
における50個の最も量の多いタグの中にあると判明し
た、あるいはほぼ同じタグ数で検出された。耳介前部の
皮膚ににおける最も量の多いタグの大部分は、ハウスキ
ーピング遺伝子によってコードされるmRNAから誘導
されたものであり、他の組織を用いた以前のSAGE研
究(Chen他、1998;Velculescu他、
1997)と矛盾しなかった。
【0067】
【表5】
【0068】表皮から得たSAGEタグの分析 5,215個のSAGEタグを、表皮のニック生検から
生成し、これは2,982個の特異的な遺伝子に相当し
た。このライブラリにおけるタグ分布は、耳介前部およ
び耳介後部の皮膚ライブラリから得られたSAGEライ
ブラリで観察された分布とほぼ同じであった。表皮のラ
イブラリ中で最も量の多いタグ(5個以上のタグ)は、
特異的なタグの4%に相当した。単一のタグは、特異的
なタグの80%およびこのSAGEライブラリに存在す
るすべてのタグの45%に相当した。50個の最も頻度
の高い表皮のタグを、表Vに列挙する。これらの50個
のタグのうち、2個は、UniGeneデータベースと
比較したときいずれの遺伝子適合も示さず、3個のタグ
は、UniGene EST クラスターに割り当てら
れただけであり、14個のタグ(28%)は、単一の遺
伝子に属さなかった。7個の最も高度に発現した遺伝子
のうち、4個の異なるケラチン(ケラチン1、10、
5、および14)が、一般に、表皮のケラチノサイトで
発現することが判明した。中間径フィラメントタンパク
質のケラチン5および14の遺伝子が、表皮の基底層で
高度に発現することが知られているのに対し、ケラチン
1および10は、主に、表皮の基底上皮(suprab
asal layer)の分化しているケラチノサイト
に見られた。ケラチンを架橋するフィラグリン、および
同様に中間径フィラメントの架橋体(cross−li
nker)であるプラコグロビン、および接着斑の高密
度プラークをコードするmRNAから得たタグも、50
個の最も量の多いタグの中にあった。この表中のこれら
のタグの残りは、多くの異なる組織で発現することが知
られた遺伝子から広く誘導されている。
【0069】
【表6】
【0070】実施例3 ヒトの皮膚におけるmRNAプロファイルのこのSAG
E分析では、15,000個以上のタグが同定され、こ
れは6,500個以上の異なる遺伝子からのmRNAに
相当していた。選択的な顔面形成術を受けている、日光
による障害を患う患者から得られた、慢性的に日光に曝
された耳介前部の皮膚および日光から保護された耳介後
部の皮膚から単離されたポリ(A)RNA中で、全層
の皮膚におけるこれらのmRNAが同定された。耳介前
部および耳介後部の皮膚のこのモデルを選択することに
よって、日光性弾力線維症を研究するためのマウスの固
有の問題点を含めて、少なくとも他のモデルシステムの
制限のいくつかが回避された。日光に曝されたヒトの皮
膚を使用することにより、太陽光の異なる成分の影響を
識別するのではなく、自然の太陽光の影響を研究するこ
とも可能になった。Brown他(Brown他、20
00)による最近の研究は、例えば、普通の蛍光太陽灯
(fluorescent sunlamp)は、自然
の太陽光の代わりに用いるには不適当であることを報告
している。さらに、細胞培養モデルは、例えば、細胞型
間の相互作用を無視することなどの結果、異なる細胞
型、ならびに組織の三次元構造を十分に表すことはめっ
たにない。さらに、本研究における皮膚の生検は、皮膚
における体の異なる部位との表現型の違いを最小限にす
る試みで、顔の近接する部位から採取された。しかし、
耳介前部と耳介後部のヒトの皮膚を使用すると、日光へ
の曝露の合計時間などの実験条件を制御したり、同実験
条件に影響を与えたりする可能性が制限される。さら
に、本発明者らのモデルは、制御および制限された、U
V光線への曝露によって引き起こされる変化を表すので
はなく、長年の日光への曝露によるmRNAの定常状態
レベルの変化を反映することが分かっている。
【0071】全層のヒトの皮膚は、様々な異なる細胞集
団を含んでいるが、ヒトの皮膚において最も量の多い細
胞型は、表皮から誘導されたケラチノサイトである。し
たがって、全層の皮膚から得られたmRNAプロファイ
ルは、広くケラチノサイトから誘導されたmRNAのス
ペクトルを反映することが予想され、実際にこの結果が
得られた。耳介前部の皮膚と耳介後部の皮膚の両方にお
ける、50個の最も量の多いmRNAを、表皮のニック
生検から得られたSAGEライブラリ中で同定されたm
RNAプロファイルと比較すると、これらのタグの多く
が、表皮に一般に見られるタンパク質をコードするmR
NAから誘導されていることが明白である。これらの例
には、ケラチン、ガレクチン7、カルモジュリン様皮膚
タンパク質がある。
【0072】ヒトの皮膚線維芽細胞のSAGEライブラ
リ(データは示していない)から得られたタグの同様の
分析により、皮膚の繊維芽細胞において最も量の多いも
のの中にあると予想されるいくつかのmRNAが現れ
た。これらのmRNAには、プロα1(I)、プロα2
(I)、およびプロα1(III)コラーゲン、ならび
にいくつかのマトリックスメタロプロテイナーゼをコー
ドするmRNAが含まれる。これらのmRNAから誘導
されたタグは、本発明者らの全層の皮膚ライブラリ中で
は観察されず、このことは、全層の皮膚のこのSAGE
分析で観察された量の多いmRNAの大部分が、表皮の
ケラチノサイトから誘導されたという結論を支えてい
た。
【0073】表IおよびIIに、耳介前部と耳介後部の
皮膚の間で存在量が増加または減少した34個の異なる
遺伝子から誘導されたタグを列挙する。このタグ数の変
化は、これらのタグが誘導されたmRNAについての定
常状態レベルの変化を直接反映するものであり、遺伝子
発現の変化を間接的に反映する。この根元的な仮定は、
mRNAレベルの変化が、そのmRNAがコードするタ
ンパク質の量の変化に反映されるということである。
【0074】耳介前部と耳介後部の皮膚の間で存在量が
少なくとも4倍異なることによって表される34個の異
なるmRNAのうち、6個のmRNAはリボソームタン
パク質をコードし、2個のmRNAは翻訳開始因子タン
パク質をコードしている。この研究では、リボソームタ
ンパク質と開始因子タンパク質のmRNAのこうした変
化が、日光への慢性的曝露に関連するタンパク質合成に
おける全般的な変化を反映すると想定される。リボソー
ムタンパク質をコードするmRNAから誘導されたタグ
は、たいていのSAGE研究において普通に存在するの
で、たいていの著者は、これらのタグの出現に特別な機
能的重要性を置いていない。
【0075】表IおよびII中の4個のタグは、多重適
合していることが示された。これらのタグのうち3個
は、ポリ(A)のストレッチに対応する。SAGEタグ
は、mRNAの3’端から構成されるので、これらのポ
リ(A)配列は、ほぼ確実に、1つまたは複数のmRN
Aの3’未翻訳領域(UTR)内のポリ(A)のストレ
ッチ、あるいはmRNAの3’UTRの3’端に転写後
に付加されたポリ(A)テールに相当する。どちらの例
でも、たいていのmRNA中のこれらの共通の配列に対
するタグ適合により、これらのタグが誘導されたmRN
Aのより的確な同定が妨げられる。同様に、仮想タンパ
ク質(hypothetical protein)
(AF151075)と同定された、表II中のタグに
ついてのUniGeneとの適合は、以前に同定され
た、機能の知られていないESTクラスターを表す。タ
ンパク質AAB542440を合成すると予測されるm
RNAに対して相同性が限定されたESTもまた、機能
が知られていないタンパク質をコードするESTであ
る。表I中の、GenBank中で同定されなかった2
個のタグは、以前にESTと同定されなかったmRNA
に相当する。
【0076】18個の異なるmRNAをコードする残り
のタグについて、これらのmRNAがコードするタンパ
ク質が、主に表皮に限られる機能的に異なるグループの
タンパク質に相当することは、印象的である。まとめて
考えると、これらの変化は、皮膚、特に表皮のUV照射
への慢性的曝露に対する、MIFのレベルの上昇によっ
て示されるような持続的な炎症反応を含めた防御機構を
示唆する。さらに、IGFBP−6、CLSP、および
EFABP(どれもケラチノサイト分化に関係する)
は、mRNAの定常状態レベルの上昇を示し、さらに、
Bcl−2アンタゴニストおよびBaxインヒビター1
による、アポトーシス抑制のレベルの上昇は、日光によ
り障害を受けた肌におけるケラチノサイト増殖−分化サ
イクルの変化を意味する。さらに、Ca2+レベルは、
ケラチノサイトにおけるこのサイクルのスイッチにとっ
て重要な因子であることが知られているので、日光によ
り障害を受けた肌において、いくつかのCa2+結合タ
ンパク質をコードするmRNAレベルも変化することは
意外ではない。
【0077】本明細書で説明する耳介前部および耳介後
部のSAGEライブラリは、そのとき選択的な顔面形成
術を受けている55歳の女性のドナーから得られた皮膚
サンプルから構成した。したがって、この耳介前部の皮
膚サンプルは、数十年間繰り返し日光への曝露を受けた
皮膚を表していた。日光への慢性的かつ繰り返しの曝露
の生合成的結果に取り組んだ研究はこれまでほとんどな
かった。例えば、Voorhees他は、繰り返し日光
に曝される間の真皮の結合組織のコラーゲンおよび他の
成分の異常なリモデリングのための根元的機構として
の、マトリックスメタロプロテイナーゼの、UVにより
誘発され、MAPキナーゼが仲介する活性化という魅力
的な仮説を提案している。
【0078】概要を述べると、本発明に関して実施され
るSAGE分析は、日光への慢性的曝露に伴うヒトの全
層の皮膚における生合成的変化の包括的なプロファイル
を得るための初めての試みである。分析された特異的な
6,500個の転写産物の全体から、日光への慢性的曝
露に伴って定常状態レベルがかなり変化した18個の異
なるmRNAが同定された。
【0079】本発明を、多少具体的に、そのある種の好
ましい実施形態に関して、本明細書で説明してきたが、
これまで説明してきた本発明の範囲および趣旨に含まれ
る、実施可能なその多数の変形形態、修正形態、および
代替形態は、当分野の技術者には理解されるであろう。
これらの修正形態および変形形態はすべて、本明細書で
説明および主張した通りの本発明の範囲内であり、本発
明は頭記の特許請求の範囲によってのみ限定され、こう
した特許請求の範囲は適度に広く解釈されるものとす
る。この出願全体を通して、様々な刊行物を引用してき
た。これらのそれぞれの刊行物の全体を、参照によって
本明細書に組み込む。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カート・マシユー・シリング アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07020、エツジウオーター、リバー・ロー ド・45、ユニリーバー・リサーチ・ユー・ エス・インコーポレイテツド (72)発明者 チヤールズ・ボイド アメリカ合衆国、ハワイ・96822、ホノル ル、スイート・280、ウツドローン・ドラ イブ・2800、ユニバーシテイ・オブ・ハワ イ (72)発明者 ヨハン・ウーアシツツ アメリカ合衆国、ハワイ・96822、ホノル ル、スイート・280、ウツドローン・ドラ イブ・2800、ユニバーシテイ・オブ・ハワ イ Fターム(参考) 4B024 AA11 CA04 CA12 HA12 4B063 QA19 QA20 QQ08 QQ53 QR08 QR42 QR56 QS25 QS34 QX02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光障害を検出するパーソナルケア方法で
    あって、(a)配列番号51、配列番号52、配列番号
    53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配
    列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号6
    0、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列
    番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号6
    7、配列番号68、および配列番号69からなる群から
    選択される1つまたは複数の配列から選択される、少な
    くとも1種の光障害のマーカーを使用するステップと、
    (b)該マーカー中の変化を検出して、光障害の存在を
    決定するステップを含む方法。
  2. 【請求項2】 検出ステップ(b)が、(b1)第1の
    皮膚サンプルを、第2の皮膚サンプルと比較して、マー
    カー中に変化があるかどうか決定するステップをさらに
    含む請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 表皮もしくは真皮または皮膚全体のサン
    プルにおける肌状態を測定するためのパーソナルケア方
    法であって、(a)既知の肌状態を有する所定の皮膚サ
    ンプルの第1の遺伝子発現を測定するステップと、
    (b)既知の肌状態を有していない所定の皮膚サンプル
    の第2の遺伝子発現を測定するステップと、(c)第1
    の遺伝子発現と第2の遺伝子発現の変化の、既知の肌状
    態を特定する複数のマーカーを同定するステップを含む
    方法。
  4. 【請求項4】 同定ステップ(c)が、(c1)第1の
    遺伝子発現と第2の遺伝子発現の間の遺伝子発現の変化
    を評価することによって、マーカーを決定するステップ
    をさらに含む請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 既知の肌状態が、光障害、老化、乾燥
    肌、および脂性肌を含む状態から選択される請求項3に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 既知の肌状態が光障害であり、複数のマ
    ーカーが、配列番号51、配列番号52、配列番号5
    3、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列
    番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号6
    0、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列
    番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号6
    7、配列番号68、および配列番号69からなる群から
    選択される請求項3に記載の方法。
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