JP2003244427A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法

Info

Publication number
JP2003244427A
JP2003244427A JP2002355687A JP2002355687A JP2003244427A JP 2003244427 A JP2003244427 A JP 2003244427A JP 2002355687 A JP2002355687 A JP 2002355687A JP 2002355687 A JP2002355687 A JP 2002355687A JP 2003244427 A JP2003244427 A JP 2003244427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
embedding
image
information
embedded
component data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002355687A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomochika Murakami
友近 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002355687A priority Critical patent/JP2003244427A/ja
Publication of JP2003244427A publication Critical patent/JP2003244427A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 幾何的攻撃に対する耐性を強めるために共通
に用いられている位置合わせ信号を、画像特性や付加情
報、埋め込み毎の情報に基づいて変化させることで、共
通信号の解析・除去に有効な結託攻撃に対する耐性を高
めることができる画像処理装置及び画像処理方法を提供
する。 【解決手段】 画像入力手段2100から入力された画
像データの振幅成分データと、レジストレーション規則
入力手段2305から入力された画像の幾何変換を検知
するための位置合わせ情報とに基づいて、包絡線リング
パターン生成手段2111において生成された埋め込み
パターンが振幅成分データに埋め込まれる。そして、逆
フーリエ変換手段2104において、位置合わせ情報が
埋め込まれた振幅成分データを位相成分データを用いて
逆周波数変換される。さらに、付加情報埋め込み手段2
302において、電子透かし情報が埋め込まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル画像に
電子透かしを埋め込む画像処理装置及び画像処理方法、
並びに埋め込まれた電子透かしをディジタル画像から抽
出する画像処理装置及び画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ及び情報通信ネット
ワークの急速な発達により、文字、画像及び音声等の様
々なコンテンツがディジタルデータ化されている。ディ
ジタルデータは、それ自身経年変化による劣化がなく、
いつまでも完全な状態で保存することができる。しか
し、その一方で、容易にデータの複製が可能であるた
め、コンテンツの著作権の保護が大きな問題となってい
る。したがって、著作権保護のためのセキュリティ技術
の重要性は急速に増してきている。
【0003】ここで、著作権を保護するための技術の一
つとして「電子透かし」がある。電子透かしとは、ディ
ジタル化された画像データ、音声データ、文字データ等
のコンテンツに埋め込まれている情報(透かし情報)が
わからないように、すなわち、埋め込まれるデータの品
質に影響を及ぼさないように各種情報を埋め込む技術で
ある。例えば、透かし情報として、著作権保有者の名前
や購入者のID等を埋め込むことで、違法な複製による
無断使用の抑制に用いることが可能である。
【0004】また電子透かしには、著作権保護だけでな
く、あらかじめディジタルデータ全体に情報を埋め込ん
でおき、ディジタルデータ中に埋めこまれた情報の整合
性を取ることで、ディジタルデータに加えられた改ざん
位置の検出等にも応用することができる。
【0005】一般に、電子透かしの方法は、ディジタル
データ中においてデータの変更が加えられた場合であっ
ても品質に影響を及ぼしにくい部分に透かし情報を埋め
込む方法が用いられている。したがって、電子透かしが
埋め込まれたディジタルデータの「埋め込まれる前のオ
リジナルのディジタルデータと比較した品質」、「電子
透かしの耐性の強さ」、「埋め込み可能な情報量」の3
つは、それぞれトレードオフの関係になっている。
【0006】ここで、「電子透かしの耐性の強さ」と
は、電子透かしが埋め込まれたディジタルデータに様々
な加工編集処理が加えられた後にも、埋めこまれた情報
を抽出することができる程度を意味する。例えば、電子
透かしが埋め込まれたディジタル画像に対する加工編集
処理として、ディジタル画像の「JPEG圧縮処理」、
「回転処理」、「スケーリング処理」、「平行移動処
理」等が挙げられる。
【0007】このような幾何的な攻撃に対して耐性を持
たせるために、例えば、画像の場合は、回転・スケーリ
ング・平行移動などの幾何的な攻撃を検知するための位
置合わせ信号を同時に埋め込む方法が提案されてきた。
これらの位置合わせ信号は、一般的に、レジストレーシ
ョン信号と呼ばれる。
【0008】上記のレジストレーション信号が画像に埋
め込まれている場合、画像に幾何的な攻撃が加えられた
場合にも、上記のレジストレーション信号を解析するこ
とで、画像に加えられた幾何変換を算出することができ
る。
【0009】したがって、攻撃を受けた画像の基の幾何
的状態を知ることができるため、電子透かしの元の埋め
込み位置を正しく知ることができる。そして、幾何的な
攻撃に対して耐性のない電子透かし埋め込みアルゴリズ
ムや抽出アルゴリズムと、幾何変換を検知するレジスト
レーション信号とを組み合わせて埋め込んでおくこと
で、幾何的な攻撃に対して耐性を持つ電子透かしを実現
することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
レジストレーション信号は、画像および付加情報等によ
らず一定の共通信号として埋め込まれていた。そのた
め、同一の画像に対して異なる付加情報を埋め込んだ、
複数の電子透かし埋め込み画像の平均を計算し、さらに
原画像との差分を計算した場合、共通信号であるレジス
トレーション信号が容易に発見されてしまうという問題
があった。
【0011】このように、共通信号であるレジストレー
ション信号を一旦発見することによって共通信号を取り
除き、幾何的な攻撃への耐性を無力化することが可能に
なる。このような攻撃を一般に、結託攻撃という。
【0012】本発明では、位置合わせのためのレジスト
レーション信号及び付加情報の埋め込み位置を、画像や
付加情報に依存した形で変化させ、レジストレーション
信号の変化にも関わらず、回転・スケーリング・平行移
動等の幾何的攻撃の検知を実現する。また、本発明で
は、同一のデジタル画像データにおいて、位置合わせの
ための共通信号のみならず、付加情報の埋め込み位置を
変化させ、抽出する方法を実現する。
【0013】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたものであり、幾何的攻撃に対する耐性を強めるため
に共通に用いられている位置合わせ信号を、画像特性や
付加情報、埋め込み毎の情報に基づいて変化させること
で、共通信号の解析・除去に有効な結託攻撃に対する耐
性を高めることができる画像処理装置及び画像処理方法
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、人間に見えない又は見えにくいように電
子透かし情報を埋め込む電子透かし情報埋め込み手段を
備える画像処理装置であって、画像データを入力する画
像データ入力手段と、前記画像データを周波数変換して
振幅成分データと位相成分データとに変換する周波数変
換手段と、前記画像データの幾何変換を検知するための
位置合わせ情報を入力する位置合わせ情報入力手段と、
前記位置合わせ情報を埋め込むときの前記振幅成分デー
タ上の埋め込み位置または強度を変化させるためのパラ
メータを入力するパラメータ入力手段と、前記振幅成分
データに対して、所定の関数で表される前記位置合わせ
情報の埋め込みパターンを生成する埋め込みパターン生
成手段と、前記埋め込みパターンにおける関数上の所定
位置に前記位置合わせ情報を埋め込む位置合わせ情報埋
め込み手段と、前記位置合わせ情報が埋め込まれた振幅
成分データを前記位相成分データを用いて逆周波数変換
する逆周波数変換手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
一実施形態による画像処理装置について説明する。
【0016】図1は、本発明による画像処理装置で用い
られる電子透かしパターンの一例を説明するための図で
ある。図1では、xy空間上の原点を中心とした半径R
の円の円周上の点(Rcosφ,Rsinφ)からの接線が、
10度間隔で設定された角度φで描かれている。図1に
おける符号101は、円周上の点(Rcosφ,Rsinφ)
から一方向に向かって伸びた接線が描かれたものであ
り、符号102では、双方向に伸びる接線が描かれてい
る。すなわち、円周上の点(Rcosφ,Rsinφ)におけ
る接線である直線群の包絡線は、原点を中心とした半径
Rの円となる。
【0017】次に、図1に示された図形を数式で表示す
る。図2は、円周上の点(Rcosφ,Rsinφ)における
接線と接点で直交する線分の傾きを説明するための図で
ある。図2に示すように、半径Rの円周上の点における
接線方向のベクトルは、原点から円周上の点(Rcos
φ,Rsinφ)に向かうベクトル(Rcosφ,Rsinφ)
と直交することから、(−sinφ,cosφ)で表すことが
できる。
【0018】従って、図1に示される直線群上の(x,
y)座標は、パラメータtを用いた媒介変数表示によ
り、次式のように表すことができる。
【0019】 x=Rcosφ−tsinφ (1) y=Rsinφ+tcosφ (2) 尚、図1においては、t<0の場合について表示されて
いる。本実施形態では、上述したような直線群で表され
る電子透かしパターンを透かし情報を埋め込むための基
本パターンとして使用する。
【0020】次に、図1に示された直線群や円等の図形
を画像中から検出するための有効な手法であるハフ(Ho
ugh)変換について説明する。一般に、ある方程式で表
現することが可能な直線、円、楕円等の図形は、パラメ
ータが決まればその形状や画像中の位置を決定すること
ができる。このように、パラメータによって表現するこ
とができる図形を求める方法の一つとしてハフ変換が知
られている。
【0021】このハフ変換による直線検出の一例につい
て説明する。例えば、xy空間上のある直線の方程式を
y=mx+cとすると、この直線上の任意の点(x0
0)は次式を満足する。
【0022】y0=mx0+c (3) ここで、(m,c)を変数として考えると、mc空間上
に対して直線を描くことができる。これを直線検出の対
称である1本の直線を構成する全ての画素について行う
と、mc空間上の直線群はある1点(m0,c0)の交点
を持ち、その交点が直線を検出するために求めるパラメ
ータ(m,c)の値となる。
【0023】図3は、xy空間における直線上の点のm
c空間への写像を説明するための図である。図3におい
て、符号301で示されるxy空間上の点A1、B1、
C1は、符号302で示されるmc空間上のそれぞれ直
線a1、b1、c1に写像される。そして、写像後の直
線の交点座標が上述した(m0,c0)となる。
【0024】以上、ハフ変換を用いた直線検出の原理を
述べたが、具体的にコンピュータを用いてプログラム処
理する場合は、mc空間に相当する2次元配列を用意し
ておき、mc空間に直線が引かれたときに当該直線が通
る2次元配列の要素を1ずつインクリメントするという
操作に置き換えればよい。しかし、mc空間への写像の
場合、y軸に平行な直線の傾きmの数は無限大であるた
め、高精度で直線検出をするためには非常に大きな配列
を準備する必要がある。
【0025】そこで、直線の式をρ=xcosθ+ysinθ
で表現すると、直線上の任意の座標(x0,y0)は、次
式を満足する。
【0026】ρ=x0cosθ+y0sinθ (4) 図4は、xy空間における直線上の点のθρ空間への写
像を説明するための図である。図4において、ρは原点
から直線への垂線の長さ、θは当該垂線とx軸とのなす
角度である。式(4)を用いることによって、xy空間
における点はθρ空間に写像されたとき、正弦波として
表現される。図4において、符号401で示されるxy
空間上の点A2、B2、C2は、符号402で示される
θρ空間上では、それぞれ正弦波a2、b2、c2に写
像され、この場合も一点で交わる。したがって、mc空
間の場合と同様に、θρ空間においても交点を求めるこ
とによってxy空間における直線を検出することが可能
である。
【0027】また、ρの値は最大でも対象画像の対角線
程度の有限の長さであり、θの値は0〜2πの範囲内だ
けで全方向の直線に対応することができるので、通常の
写像ではθρ空間がよく用いられる。上述したハフ変換
の長所は、検出される直線が不連続で途切れていても一
定の点が直線上に並んでいれば検出可能な点や、線が画
像中に複数本あっても一括して処理することができる点
にある。
【0028】次に、図1で示された電子透かしパターン
の図形に対して、θρ空間へのハフ変換を適用する。x
y空間からθρ空間への変換の式は、次式で表すことが
できる。
【0029】 ρ=xcosθ+ysinθ (5) 式(1)及び式(2)を式(5)に代入すると次式のよ
うに変形することができる。
【0030】 ρ=(Rcosφ−tsinθ)cosθ+(Rsinφ+tcosφ)sinθ =Rcos(θ−φ)+tsin(θ−φ) (6) 式(6)は、円の接線上の位置を示すパラメータtの値
に関係なく、θ=φのときは、必ず(θ,ρ)=(φ,
R)を通過することを意味する。すなわち、半径Rの円
周上の点(x,y)=(Rcosφ,Rsinφ)における接
線をハフ変換によるθρ空間へ写像は、すべてのパラメ
ータtについて(θ,ρ)=(φ,R)を通過するの
で、(θ,ρ)=(φ,R)が最大値の要素を有するこ
とになる。
【0031】図5は、図1に示される図形に対してハフ
変換によるθρ空間へ写像の計算結果を説明するための
図である。尚、図5においては、ρが正の場合のみを表
示している。図5に示されるように、φ=0、10、2
0、・・・、350度の場合における円上の点の接線が、
それぞれθρ空間上の(θ,ρ)=(φ,R)のピーク
と対応している。
【0032】ここで、半径Rの円周上の点(x,y)=
(Rcosθ,Rsinθ)から、接線を引く場合に1ビット
の情報を埋め込む。ここで、xy空間からθρ空間への
写像により得られるρ=R上に一定間隔で並ぶピーク値
から、1ビットの埋め込まれた情報を抽出することが可
能である。すなわち、1ビットの情報が一本の直線に対
応した複数の直線の包絡線が円となる基本パターンは、
複数ビット情報を秘匿するための基本パターンとなる。
また、θρ空間へのハフ変換は、上記パターンから付加
情報を抽出するための基本処理となる。
【0033】次に、図1の基本パターンによる図形に対
して、回転処理およびスケーリング処理を加えた場合、
ハフ変換によるθρ空間への写像に現れる影響を考えて
みる。式(6)から、図1の基本パターンによる図形に
回転(φ→φ+Δφ)が加わった場合、θρ空間へのハ
フ変換の結果は、ピークの出現位置がφ座標で平行移動
(φ→φ+Δφ)するに過ぎない。
【0034】同様に、図1の基本パターンによる図形に
スケーリング処理(R→aR)が加わった場合、θρ空
間へのハフ変換の結果は、ピーク列の出現位置がρ座標
で平行移動(R→aR)するに過ぎない。すなわち、図
1のパターンによる図形に対して、回転処理、スケーリ
ング処理等の加工編集が加えられた場合にも、容易に抽
出を行うことができる。また、ハフ変換の特徴を考えた
とき、1ビットの情報は必ずしも1本の直線に対応して
いなくてもよく、直線上の複数の点から成る点列でもよ
いことが分かる。以下、多数の情報を埋め込むことがで
きるように、複数の直線の包絡線が円となる基本パター
ンを数式的に表す。
【0035】x=Rjcosφi−tmsinφi (7) y=Rjcosφi−tmsinφi (8) ここで、x、yはそれぞれ、透かしパターンのx座標、
y座標における位置を表す。図6は、半径Rjの円の円
周上の位置(φi,Rj)を表現するための極座標表示で
ある。尚、tmは、直線上の点を表すためのパラメータ
である。
【0036】さらに、半径の異なる複数の円R1、R2
から複数の接線を引くことによって、情報を冗長に埋め
込んで耐性の向上を図り、また情報量を増加させること
も可能である。図7は、半径R1、R2の2つの円にお
ける複数の接線を描いた基本パターンを説明するための
図である。また、図8は、図7に示される2種類の基本
パターンのθρ空間へのハフ変換を説明するための図で
ある。尚、図8はρが正の場合のみを表示している。図
8に示すように、複数の円から複数の接線を描いた場合
でも、ハフ変換によるθρ空間への写像のピークの抽出
が可能であり、情報の冗長化、情報量の増加を実現する
ことができる。
【0037】次に、1または0の数値からなるnビット
の付加情報bi,(i=1,2,・・・,n)と直線との対
応付けの方法の一例について述べる。尚、付加情報bi
と直線との関係は、情報を抽出するための鍵情報となる
ものであり、以下に述べるものの他にも種々の対応付け
の方法が考えられる。
【0038】まず、nビットの付加情報biの先頭に1
ビットを加えてn+1ビットの情報にする。この先頭に
加えられた1ビットの情報を開始位置を示すための特別
なビットであるスタートビットs1とし、常にそのビッ
ト情報は1とする。次に、式(9)に基づいて、付加情
報のビットbiと直線とを関係付ける。
【0039】φi=p×i×bi+q (9) ここで、iはビット情報の順序、pは角度間隔、qはス
タートビットs1に対応する直線に対応したものであ
る。また、スタートビットs1に対応した直線は、他の
ビットに対応する直線に比べて識別可能な特徴を持つも
のとする。
【0040】また、本実施形態において、式(7)、式
(8)で記述される直線群の包絡線が円になるパターン
を「包絡線リングパターン」と呼ぶ。以下、上述した包
絡線リングパターンで様々な付加情報を埋め込む画像処
理装置の適用例について述べる。
【0041】<第1の実施形態>第1の実施形態では、
包絡線リングパターンを離散フーリエ変換されたフーリ
エ振幅スペクトル上に適用し、回転・スケーリング・平
行移動の各編集加工処理に耐性のある電子透かしを実現
する。上述したように、包絡線リングパターンを原画像
のフーリエ振幅スペクトル上に配置することで、平行移
動処理の影響を無視することができる。
【0042】また、画像の回転処理(Δφ)やスケーリ
ング処理(a倍)は、フーリエ変換の基本的性質からフ
ーリエ振幅スペクトルの回転処理(Δφ)とスケーリン
グ処理(周波数1/a倍、振幅1/a)となることか
ら、包絡線リングパターンのハフ変換の性質がほぼその
まま適用可能である。尚、フーリエ変換の振幅スペクト
ルの対称性を満たすように直線を配置する必要がある。
【0043】以下、付加情報のディジタル画像への埋め
込み、及び埋め込まれた付加情報のディジタル画像への
抽出について詳細に説明する。図9は、本発明の一実施
形態による電子透かしを埋め込むための画像処理装置の
構成を示すブロック図である。図9に示される画像処理
装置は、大きく画像入力手段900と電子透かし埋め込
み手段908とから構成される。
【0044】図9において、画像入力手段900は、付
加情報が埋め込まれるディジタル画像を入力するための
装置であり、フーリエ変換手段901に接続されてい
る。フーリエ変換手段901は、入力されたディジタル
画像のフーリエ変換処理を行うための装置であり、画像
解析手段907、包絡線リングパターン埋め込み手段9
03、逆フーリエ変換手段904に接続している。画像
解析手段907は、画像の解析を行うための装置であ
り、包絡線リングパターン生成手段902に接続してい
る。本実施形態では、周波数変換の一例としてフーリエ
変換を用いている。
【0045】また、付加情報入力手段905は、ディジ
タル画像に埋め込む付加情報(電子透かし情報)を入力
するための装置であり、包絡線リングパターン生成手段
902に接続している。さらに、パラメータ入力手段9
06は、透かしの強度や埋め込み毎に変化するパラメー
タを入力するための装置であり、包絡線リングパターン
生成手段902と包絡線リングパターン埋め込み手段9
03とに接続している。
【0046】埋め込み毎に変化するパラメータとして
は、ユーザIDや時間情報、埋め込みに用いたハードウ
ェアの機種番号、ソフトウェアのシリアル番号、バージ
ョン番号、画像内に繰り返し付加情報を埋め込むブロッ
クの位置等の環境情報などが挙げられる。ここで、図2
0は、付加情報を繰り返し埋め込む様子を示した図であ
る。付加情報を画像に繰り返し埋め込む場合には、図2
0に示されるように、最小埋め込み単位のブロック22
01をタイル状に画像2001に複数配置する。ここ
で、ブロックの位置とは、ブロックの位置や座標を表す
ものとする。
【0047】包絡線リングパターン生成手段902は、
入力された付加情報とフーリエ変換手段901で生成さ
れたフーリエ振幅スペクトルとに基づいて、包絡線リン
グパターンを生成する装置である。包絡線リングパター
ン生成手段902は、さらに包絡線リングパターン埋め
込み手段903に接続している。
【0048】また、包絡線リングパターン埋め込み手段
903は、フーリエ変換手段901で生成されたフーリ
エ振幅スペクトルと、包絡線リングパターン生成手段9
02で生成された包絡線リングパターンと、パラメータ
入力手段906から入力された透かしの強度や埋め込み
毎に変換するパラメータとに基づいて、包絡線リングパ
ターンをフーリエ振幅スペクトルに埋め込むための装置
である。包絡線リングパターン埋め込み手段903は、
さらに逆フーリエ変換手段904に接続している。
【0049】逆フーリエ変換手段904は、フーリエ変
換手段901で生成されたフーリエ位相スペクトルと、
包絡線リングパターンが埋め込まれたフーリエ振幅スペ
クトルとから電子透かし(付加情報)が埋め込まれた画
像を生成するための装置である。
【0050】すなわち、本発明は、人間に見えない又は
見えにくいように電子透かし情報を画像中に埋め込む画
像処理装置であって、画像を周波数変換して振幅成分デ
ータと位相成分データとに変換する周波数変換手段(フ
ーリエ変換手段901)と、生成された振幅成分データ
上に一つまたはそれ以上の円の包絡線を有する関数で表
される電子透かし情報の埋め込みパターンを生成する埋
め込みパターン生成手段(包絡線リングパターン生成手
段902)と、埋め込みパターンにおける直線上の所定
位置に電子透かし情報を埋め込む電子透かし情報埋め込
み手段(包絡線リングパターン埋め込み手段903)
と、電子透かし情報が埋め込まれた振幅成分データを位
相成分データを用いて逆周波数変換する逆周波数変換手
段(逆フーリエ変換手段904)とを備えることを特徴
とする。
【0051】また、本発明は、画像中に電子透かし情報
を埋め込むときの透かしの強度または埋め込み毎に変化
するパラメータを入力するパラメータ入力手段906を
さらに備えることを特徴とする。さらに、本発明は、包
絡線は円であることを特徴とする。
【0052】上述した構成の画像処理装置の動作手順に
ついて説明する。図10は、本実施形態による画像処理
装置の電子透かし埋め込み手順について説明するための
フローチャートである。まず、画像入力手段900から
原画像(ディジタル画像)が入力される(ステップS1
01)。次に、フーリエ変換手段901において入力さ
れた画像のフーリエ変換が行われ、フーリエ振幅スペク
トルとフーリエ位相スペクトルとが生成される(ステッ
プS102)。
【0053】さらに、付加情報入力手段905から付加
情報が入力され、パラメータ入力手段906から透かし
の強度や埋め込み毎に変化するパラメータが入力される
(ステップS103)。包絡線リングパターン生成手段
902では、上述した式(9)等を用いて、スタートビ
ットs1を含む付加情報と包絡線リングパターンの直線
との対応付けが行われる。このとき、ビット情報「1」
を埋め込む場合には、包絡線リングパターンのビット情
報に対応する直線上に複数の埋め込み位置を選択するこ
ととする(ステップS104)。また、ビット情報
「0」を埋め込む場合には、包絡線リングパターンのビ
ット情報に対応する直線上には埋め込み位置を選択しな
いとこととする。
【0054】また、別の手法としては、ビット情報
「1」及びビット情報「0」の両方のビット情報につい
て、包絡線リングパターンのビット情報に対応する直線
上に複数の埋め込み位置を選択する。そして、包絡線リ
ングパターン埋め込み手段903における埋め込み処理
で、それぞれ正と負の方向にフーリエ振幅スペクトルを
変調する方法なども考えられる。
【0055】ここで、包絡線リングパターン生成手段9
02では、電子透かしの耐性を向上させたり、電子透か
し埋め込み画像の画質を維持するために、フーリエ変換
手段901から入力される原画像のフーリエ振幅スペク
トルや、パラメータ入力手段906から入力される透か
しの強度や埋め込み毎に変化するパラメータ等に応じ
て、包絡線リングパターンの円の半径Rjを変化させる
処理を行ってもよい。
【0056】まず、画像解析手段907を用い、原画像
のフーリエ振幅スペクトルに依存して、包絡線リングパ
ターンの円の半径Rjを変化させる場合の処理について
述べる。図11は、入力された原画像をフーリエ変換処
理することによって生成されたフーリエ振幅スペクトル
を説明するための図である。図11において、半径I M
の円1101の内側部分(斜線部分)には、比較的強い
振幅スペクトルが含まれているものとする。
【0057】ここで、包絡線リングパターンの円の半径
jが比較的強い振幅スペクトルが含まれている半径IM
の内側部分との境界(半径IMの円1101)よりも小
さい場合には、包絡線リングパターンの埋め込みによ
り、元の画像の特徴を損なう可能性がある。また、ビッ
ト情報の抽出時に画像本来のフーリエ振幅スペクトルの
影響を受けて抽出を誤る可能性もある。このため、包絡
線リングパターン生成手段903では、入力される原画
像のフーリエ振幅スペクトルに応じて、包絡線リングパ
ターンの円の半径RjをRj≧IMとなるように変化させ
る。尚、画像解析手段907は不可欠の機能ではなく、
必要に応じて用いる形態をとってもよい。
【0058】次に、パラメータ入力手段906から入力
される透かしの強度パラメータに応じて、包絡線リング
パターンの円の半径Rjを変化させることによって、透
かしの耐性を変化させる場合について述べる。
【0059】ローパスフィルタ的な効果があるJPEG
圧縮、印刷・スキャン処理(電子透かしが埋め込まれた
画像を印刷し、再びスキャニングして検出する処理)に
対しては、包絡線リングパターンの円の半径Rjを小さ
くし、低周波成分に包絡線リングパターンを埋め込むと
耐性を強化することができる。また、高周波成分の変化
は人間にあまり知覚されない性質があるため、透かしの
強度があまり必要でない場合には、包絡線リングパター
ンの円の半径Rjを大きくするとよい。
【0060】上述したように、包絡線リングパターンの
円の半径Rjを変化させることで、透かしの強度パラメ
ータに応じて、透かしの強さを変化させることができ
る。このように、包絡線リングパターンは、円の半径R
jを変化させることで、埋め込むフーリエ振幅スペクト
ルの対応する周波数成分を選択できる利点がある。
【0061】また、パラメータ入力手段906から入力
される透かしの強度パラメータによって、付加情報の各
ビットに対応する包絡線リングパターンの直線上の埋め
込み点数を変化させてもよい。包絡線リングパターンに
おける直線は、ハフ変換の特性上、必ずしも完全な直線
である必要はなく、ハフ変換を実行する際に直線を検出
するために十分な数の埋め込み点が直線上に存在すれば
よい。この操作は、式(7)及び式(8)において、埋
め込み点tmの数を増やす操作に相当する。
【0062】さらに、埋め込み毎に変化する付加情報、
時間情報、ユーザID等の各種パラメータに応じて、包
絡線リングパターンの半径Rjや包絡線リングパターン
の直線上の埋め込み点tmの位置及び数をランダムに変
化させてもよい。これにより、透かしの埋め込み位置を
分かりにくくする効果がある。画像に加わった幾何変換
等を判定する位置信号は、共通信号として用いられる場
合が多いが、この操作は、共通信号が容易に解析される
ことを防ぐ効果がある。
【0063】従来の電子透かし技術では、情報信号bi
や位置合わせ信号s1の埋め込み位置は固定であったた
め、一度埋め込み位置が判別されてしまうと、情報信号
や位置合わせ信号を除去することが容易になり、外部か
らの改ざん等の危険性があった。しかし、埋め込み位置
を付加情報や埋め込みを行うタイミングによって可変に
することによって、電子透かしを除去することをより困
難にすることができる。なお、スタートビットs1に関
しては、スタートビットs1に対応する包絡線リングパ
ターンの直線上の埋め込み点数tmを増やすなど、他の
付加情報biとの識別が可能なようにしておく。
【0064】その後、包絡線リングパターン埋め込み手
段903では、原画像のフーリエ振幅スペクトルに対
し、包絡線リングパターン生成手段902で決められた
位置で孤立点が生成される(ステップS105)。孤立
点とは、周囲と比べて値が異なった点であるとする。こ
こで、包絡線リングパターン埋め込み手段903で行う
処理について詳しく述べる。
【0065】包絡線リングパターン埋め込み手段903
では、包絡線リングパターン生成手段902で決定され
た各ビット情報に対応する埋め込み位置に相当する原画
像のフーリエ振幅スペクトルが変更される。図12は、
包絡線リングパターン埋め込み手段903で行われるフ
ーリエ振幅スペクトルの変更を説明するための図であ
る。図12において、符号1201で表される図は、包
絡線リングパターン埋め込み手段903での処理を分か
り易くするため、原画像のフーリエ振幅スペクトルの値
を半径r方向に1次元で表示した図である。
【0066】包絡線リングパターン埋め込み手段903
では、各ビット情報に対応する埋め込み位置r’の位置
に対応する原画像のフーリエ振幅スペクトルの振幅を符
号1202に示される図のr’の位置で示される振幅成
分のように増加させる。すなわち、埋め込み位置r’の
周囲のフーリエ振幅スペクトルの分布を考慮して、でき
るだけ原画像の画質に影響がなく、かつ、周囲の画素と
比較して孤立点として認識されるように、埋め込み位置
r’におけるフーリエ振幅スペクトルに正(または負
の)変更を加える。このとき、パラメータ入力手段90
6から透かしの強度パラメータが入力された場合には、
透かしの強度パラメータに応じて、変更量を加減する。
【0067】尚、フーリエ振幅スペクトルの軸上の点に
埋め込むと、比較的目に付き易いパターンが発生する可
能性があるので、軸上には孤立点を作らないように、包
絡線リングパターン生成手段902で埋め込み位置を選
択するようにしてもよい。
【0068】最後に、フーリエ逆変換手段904は、包
絡線リングパターンが埋め込まれたフーリエ振幅スペク
トルとフーリエ変換手段901から入力されるフーリエ
位相スペクトルとから、電子透かしが埋め込まれた画像
を生成する(ステップS106)。以上が電子透かしを
埋め込むための本発明による画像処理装置の動作手順で
ある。
【0069】次に、上述した手順で電子透かしが埋め込
まれた画像から、電子透かしを抽出するための画像処理
装置について説明する。図13は、本実施形態における
電子透かしを抽出するための画像処理装置の構成を示す
ブロック図である。
【0070】入力手段1300は、上述した手順で作成
された電子透かしが埋め込まれた画像を入力するための
装置であり、フーリエ変換手段1301に接続してい
る。フーリエ変換手段1301は、入力された電子透か
し埋め込み画像をフーリエ変換する装置であり、低域成
分除去手段1302に接続している。低域成分除去手段
1302は、フーリエ振幅スペクトルの低周波領域を除
去する装置であり、極座標関数解析手段1307に接続
している。
【0071】極座標関数解析手段1307は、第1の実
施形態では、エッジ抽出手段1303、二値化手段13
04、ハフ変換手段1305から成る。
【0072】エッジ抽出手段1303は、ラプラシアン
フィルタ等の微分フィルタを用いて画像中のエッジ検出
処理を行う装置であり、二値化手段1304に接続して
いる。二値化手段1304は、しきい値を用いてエッジ
画像を二値化する装置であり、ハフ変換手段1305に
接続している。ハフ変換手段1305は、二値化画像に
対して上述したハフ変換処理を行う装置である。極座標
関数解析手段1307は、付加情報抽出手段1306に
接続している。付加情報抽出手段1306は、極座標関
数解析データに基づいて、画像中に埋め込まれた付加情
報を抽出する装置である。
【0073】すなわち、本発明は、所定の包絡線を有す
る直線上の所定位置に、人間に見えない又は見えにくい
ように電子透かし情報が埋め込まれた画像から、電子透
かし情報を抽出するための画像処理装置であって、画像
中における極値を算出する極座標関数解析手段1307
と、算出された極値の位置から、前記画像に埋め込まれ
た電子透かし情報を抽出する電子透かし情報抽出手段
(付加情報抽出手段1306)とを備えることを特徴と
する。
【0074】また、本発明は、極座標関数解析手段13
07が、電子透かし情報が埋め込まれた位置を検出する
埋め込み位置検出手段(エッジ抽出手段1303)と、
人間に見えない又は見えにくいように電子透かし情報が
埋め込まれた画像中において検出された埋め込み位置の
画素と残りの画像中の画素とから構成される二値化画像
を生成する二値化手段1304と、生成された二値化画
像に対してハフ変換を実行してハフ変換画像を生成する
ハフ変換手段1305とを備えることを特徴とする。
【0075】また、本発明は、人間に見えない又は見え
にくいように電子透かし情報が埋め込まれた画像を周波
数変換して振幅成分データを生成する周波数変換手段
(フーリエ変換手段1301)と、生成された振幅成分
データから低周波成分を除去する低域成分除去手段13
02とをさらに備え、低周波成分が除去された画像から
埋め込まれた電子透かし情報を抽出することを特徴とす
る。
【0076】次に、図面を参照して、図13に示される
画像処理装置の動作手順について説明する。図14は、
図13に示される付加情報を抽出するための画像処理装
置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
まず、電子透かしが埋め込まれた画像が、入力手段13
00によって入力される(ステップS141)。入力さ
れた電子透かしが埋め込まれた画像は、フーリエ変換手
段1301においてフーリエ変換が実行され、フーリエ
振幅スペクトルが生成される(ステップS142)。
【0077】生成されたフーリエ振幅スペクトルは低域
成分除去手段1302に入力され、画像特有の周波数成
分の影響が大きく、包絡線リングパターンの存在する可
能性が低いフーリエ振幅スペクトルの低周波領域が除去
される(ステップS143)。尚、低域成分除去手段1
302は、画像特有の周波数成分の影響を除去するため
に導入される手段であり、必ずしも不可欠な処理を行う
装置ではない。すなわち、この低域成分除去手段130
2は、付加情報の抽出精度を高めるために導入されてい
る。
【0078】次に、低周波数成分が除去されたフーリエ
振幅スペクトルに対し、エッジ抽出手段1303の作動
により、ラプラシアンフィルタ等の微分フィルタのエッ
ジ検出処理が行われる(ステップS144)。図15
は、画像処理装置におけるエッジ検出手段1303の処
理内容を簡単に説明するための図である。尚、図15に
示される例では、処理内容の説明を簡単に行うために1
次元で表示されている。
【0079】図15において、符号1501で示される
図は、図12における符号1201で示される電子透か
しの埋め込みが行われていない場合のフーリエ振幅スペ
クトルに対してラプラシアンフィルタ等の微分フィルタ
を用いてエッジを検出した結果を示している。符号15
02は、図12における符号1202で示される電子透
かしが埋め込まれた場合のフーリエ振幅スペクトルに対
して微分フィルタ(ラプラシアンフィルタ等)を用いて
エッジを検出した結果を示している。尚、上述したよう
に、電子透かしを埋め込むための画像処理装置の包絡線
リングパターン埋め込み手段903において、包絡線リ
ングパターンがエッジとして検出されるように埋め込ま
れている。
【0080】エッジ検出がされた画像は、二値化手段1
304に入力され、そこで所定のしきい値を用いて二値
化処理が行われる(ステップS145)。ここでは、図
15における符号1502で示されるエッジ検出処理後
の画像データに対して、あるしきい値1503を導入し
て二値化処理が行われる。すなわち、しきい値1503
を超えるエッジ検出された画像データを1、しきい値以
下の画像データ0として二値化画像が生成される。
【0081】生成された二値化画像は、ハフ変換手段1
305に入力され、上述したようなハフ変換処理が行わ
れ、θρ空間への写像画像が生成される(ステップS1
86)。ハフ変換手段1305では、二値化画像に対し
てハフ変換によるθρ空間への写像が行われ、しきい値
を超えるエッジ位置がθρ空間における正弦波として描
かれる。
【0082】そして、生成された写像画像は、付加情報
抽出手段1306に入力され、θρ空間への写像画像に
おけるピーク点列から、埋め込まれた付加情報が抽出さ
れる(ステップS147)。例えば、付加情報抽出手段
1306では、図16における符号1601に示される
ようなハフ変換画像が入力され、付加情報が抽出され
る。図16は、付加情報抽出手段1306の内部処理の
説明に用いられるハフ変換画像の一例を示す図である。
図16の符号1601に示すように、包絡線リングパタ
ーンが埋め込まれている場合には、ρ=R’の直線上に
複数のピークが出現する。
【0083】図17は、付加情報抽出手段1306の細
部構成を示すブロック図である。図17に示すように、
付加情報抽出手段1306は、入力されたハフ変換画像
からピーク列を検出するためのピーク列検出手段170
1と、スタートビットS1を検出するためのスタートビ
ット検出手段1702と、しきい値に基づいてビット情
報を獲得するビット情報検出手段1703とから構成さ
れる。
【0084】図18は、付加情報抽出手段1306の動
作手順を説明するためのフローチャートである。まず、
入力されたハフ変換画像はピーク列検出手段1701に
入力される。ここで、ピーク列検出手段1701では、
図示しないが、極座標関数解析手段から入力されるデー
タに対し、必要な場合には、ピークを強調するような処
理を行うものとする。例えば、ハフ変換画像データが入
力される場合、孤立点抽出のための微分フィルタ処理や
所定の閾値を超える座標の値以外は全て0に初期化する
処理などのピークを強調する処理が行われるものとす
る。以降、ピークの抽出のために用いるハフ変換画像デ
ータには、上述のようなピークを強調する処理が施され
ているとする。ピーク列検出手段1701では、ピーク
の強調処理が施されたハフ変換画像データの各成分をρ
方向に足し合わせる。このとき、符号1602に示すよ
うに、ρ=R’の部分だけが突出する。そして、この成
分の和が最大となる位置ρ=R’を検出する(ステップ
S147a)。尚、原画像が自然画像の場合、エッジ等
の原点から伸びる直線(ハフ変換によるθρ空間への写
像ではρ=0の部分に現れる。)が比較的含まれ易いた
め、ρ=0の成分の和は無視してもよい。
【0085】次に、スタートビット検出手段1702で
は、符号1603で示されるハフ変換画像におけるρ=
R’の直線上の成分の中から、最も成分が大きな位置s
1が検出され、スタートビットとされる(ステップS1
47b)。最後に、ビット情報検出手段1703では、
包絡線リングパターン生成手段902において式(9)
等を用いて対応付けられたビット情報と直線との関係か
ら、符号1603で表されるρ=R’の直線上のピーク
を各ビット情報に変換する。このとき、各ビットが1で
あるか0であるかの判定は、あるしきい値を導入して行
うものとする。以上が電子透かしを抽出する画像処理装
置の構成及びその動作手順である。
【0086】以上述べたように、第1の実施形態では、
回転処理、スケーリング処理、平行移動処理等に対し
て、耐性のある包絡線リングパターンを用いた電子透か
しの埋め込み及び埋め込まれた電子透かしの抽出方法、
並びにそれらを行うための画像処理装置について説明し
た。尚、動画像では、基本的に静止画像を時間方向に重
ね合わせた構成を取っていることから、本発明が静止画
像に限らず、包絡線リングパターンを動画像に適応する
ことも可能である。従って、電子透かしパターンとして
包絡線リングパターンを動画像へ適用することも本発明
の範疇に含む。
【0087】また、スタートビットs1の埋め込み点t
mの数を増やすと、付加情報の抽出時に用いるθρ空間
へのハフ変換の写像空間で、スタートビットs1のピー
クが他の付加情報のピークよりも大きくなるという効果
が得られる。
【0088】<第2の実施形態>第1の実施形態では、
画像をフーリエ変換して得られる振幅スペクトルの包絡
線リングパターンで表される位置の振幅スペクトルを変
更し、電子透かしを埋め込む場合について説明を行っ
た。第2の実施形態では、包絡線リングパターンと位相
スペクトルを逆フーリエ変換して得られる透かし画像
を、空間上で画像に加え、電子透かしを埋め込む場合に
ついて説明を行う。
【0089】図21に第1の実施形態における図9に対
応する電子透かし埋め込み手段を示す。図21は、本発
明の一実施形態による電子透かしを埋め込むための画像
処理装置の構成を示すブロック図である。図9と同じ符
号の手段は、図9と同じ機能を持つ手段である。以下、
図21の電子透かし埋め込み手段2101について説明
する。
【0090】まず、画像入力手段2101で入力された
画像データは、画像解析手段2107に入力される。画
像解析手段2107は、画像の特徴を解析し、結果の画
像解析データを包絡線リングパターン生成手段2111
に出力する。包絡線リングパターン生成手段2111に
は、付加情報入力手段905からスタートビットs1を
含む付加情報が入力される。また、パラメータ入力手段
906から、透かしの強度や埋め込み毎に変化するパラ
メータ情報が入力される。上記の付加情報入力手段90
5やパラメータ入力手段906の機能は、第1の実施の
形態で詳しく述べたのでここでは、省略する。
【0091】包絡線リングパターン生成手段2111で
は、付加情報入力手段905、パラメータ入力手段90
6、画像解析手段2107から入力される情報に基づい
て、包絡線リングパターンが生成される。
【0092】包絡線リングパターン生成手段2111で
は、画像解析手段2107から入力される画像解析デー
タに基づいて、例えば、平坦な画像に於ける高周波成分
を取り除くため、図22に示すようにフーリエ振幅スペ
クトルの高周波領域2202に対応する位置を利用しな
い包絡線リングパターンを生成してもよい。また、第1
の実施形態と同様に、低周波領域2201に対応する位
置を埋め込み位置として利用しなくてもよい。図22
は、低周波領域と高周波領域を避けた埋め込み位置を選
択する様子を示した図である。
【0093】図21の包絡線リングパターン生成手段2
111は、図9の包絡線リングパターン生成手段902
と異なり、包絡線リングパターンで表される位置の振幅
スペクトルを操作した振幅スペクトルを出力する。包絡
線リングパターン生成手段2111で生成された振幅ス
ペクトルは、逆フーリエ変換手段2104に入力され
る。
【0094】位相スペクトル生成手段2108では、フ
ーリエ位相スペクトルを生成し、逆フーリエ変換手段2
104にフーリエ位相スペクトルを出力する。位相スペ
クトル生成手段2108で生成されるフーリエ位相スペ
クトルは、固定値でもよいし、パラメータ入力手段90
6から入力されるユーザIDや時間情報等をもとに生成
された位相スペクトルでもよい。
【0095】本発明では、フーリエ位相スペクトルは、
付加情報の抽出には必要でない。従って、位相スペクト
ルをパラメータ入力情報によって入力毎に変化させるこ
とで、空間上における透かしパターンを分かりにくくす
る等の効果が得られる。
【0096】逆フーリエ変換手段2104では、包絡線
リングパターン生成手段2111から入力された振幅ス
ペクトルと、位相スペクトル生成手段2108から入力
された位相スペクトルとから、逆フーリエ変換した透か
しパターンを生成し、後段の透かしパターン変調手段2
109に入力する。
【0097】透かしパターン変調手段2109は、画像
解析手段2107から入力される画像解析データと、逆
フーリエ変換手段2104から入力される電子透かしパ
ターンと、パラメータ入力手段906から入力される透
かしの強度に基づいて、透かしパターンを変調する。透
かしパターン変調手段2109は変調した透かしパター
ンを透かしパターン加算手段2110に出力する。
【0098】透かしパターン加算手段2110は、原画
像に変調した透かしパターンを加算し、電子透かし埋め
込み画像を出力する。尚、画像解析手段2107から包
絡線リングパターン生成手段2111に入力される画像
解析データと、透かしパターン変調手段2109に入力
される画像解析データは、画像解析に基づいて得られる
データであって、それぞれ異なるデータであってもよ
い。
【0099】すなわち、この発明は、人間に見えない又
は見えにくいように電子透かし情報を画像中に埋め込む
画像処理装置であって、周波数変換された画像データを
入力する画像入力手段2100と、新規に生成される透
かしパターンの振幅成分データおよび位相成分データ
に、所定のパラメータを利用して、振幅成分データ上に
一つまたはそれ以上の円の包絡線を有する関数で表され
る電子透かし情報の埋め込みパターンを生成する埋め込
みパターン生成手段(包絡線リングパターン生成手段2
111)と、位相成分データを生成する位相成分生成手
段(位相成分スペクトル生成手段2108)と、前記電
子透かし情報が埋め込まれた振幅成分データと位相成分
データとから透かしパターンを生成する逆周波数変換手
段(逆フーリエ変換手段2104)と、透かしパターン
を変調する透かしパターン変調手段2109と、入力さ
れた画像データに変調された透かしパターンを加算する
透かしパターン加算手段2110とを備えることを特徴
とする。
【0100】以上、第2の実施の形態では、包絡線リン
グパターンを利用し、空間領域で表現される透かしパタ
ーンを生成し、空間領域で入力画像に加算して、電子透
かし埋め込み画像を生成する方法について述べた。
【0101】<第3の実施形態>第1の実施の形態で
は、図13に示すように極座標関数解析手段1307の
内部構成がエッジ抽出手段1303、2値化手段130
4、ハフ変換手段1305で構成される場合について述
べた。第3の実施形態では、極座標解析手段1307の
内部処理を別の手法を用いて実現する。
【0102】図1や図7に示される包絡線リングパター
ンに対して、極座標(θ,ρ)における円の接線上の画
素値の和(振幅スペクトルの値)を計算し、極座標
(θ,ρ)上にプロットした場合を考える。この場合、
図5及び図8に示すθρ空間への写像画像とほぼ同様の
結果が得られる。これは、ハフ変換の処理が、直線を検
出するのに間接的に直線上のパワーを求めていることか
らも直感的に分かる。
【0103】ハフ変換は、方程式で表現される円や幾何
的図形も検出することが可能であることは、既に第1の
実施の形態で述べた。従って、上記の抽出方法や第1の
実施形態は、以下のようにより一般化することができ
る。
【0104】極座標上の点(φi,Rj)に基づいた方程
式で表現される関数上の点の画素値(振幅スペクトルの
値)を変更することで情報を埋め込むことが可能であ
り、極座標上の点(φi,Rj)に基づいた方程式で表現
される関数上の点を解析し、極座標で表される解析デー
タを生成し、解析データのピークの位置関係から付加情
報の抽出が可能である。
【0105】第3の実施形態の場合、極座標上の点に基
づいた方程式で表現される関数上の点を解析すること
は、方程式上の画素値(振幅スペクトル値)の和を計算
することである。第3の実施形態では、埋め込みに於い
て、孤立点を生成する必要はなく、の接線上の画素値の
和が他と比べて大きくなればよい。以上、第3の実施形
態について述べた。
【0106】<第4の実施形態>第1及び第2の実施形
態では、フーリエ振幅スペクトルに対して、包絡線リン
グパターンを用いてスタートビットs1、付加情報b
i,(i=1,2,・・・,n)を埋め込んだ。そして、第
1及び第2の実施形態では、スタートビットs1を位置
合わせ信号として用いることによって、回転・スケーリ
ング・平行移動等の幾何攻撃に耐性のある電子透かしを
実現した。
【0107】このように、第1及び第2の実施形態で
は、画像を元の幾何的状態に復元することなく埋め込ま
れている付加情報を抽出したが、本実施形態では、付加
情報bi,(i=1,2,・・・,n)は、幾何攻撃に耐性
の無い異なるアルゴリズムを用いて画像に埋め込まれて
いるものと仮定し、そして、画像から付加情報の抽出に
おいては、画像の元の幾何的状態を知る必要があるもの
と仮定する。
【0108】図23は、本発明の一実施形態による電子
透かしを埋め込むための画像処理装置の構成を示すブロ
ック図である。図23に示される画像処理装置は、大き
く画像入力手段2300と電子透かし埋め込み手段23
04とから構成される。図23に示すように、まず、画
像入力手段2300から原画像が入力される。入力され
た原画像は、電子透かし埋め込み手段2304に入力さ
れる。電子透かし埋め込み手段2304は、入力画像に
位置合わせ信号および付加情報からなる電子透かしの埋
め込みを行い、電子透かしが埋め込まれた画像を出力す
る。
【0109】電子透かし埋め込み手段2304は、レジ
ストレーション埋め込み手段2301と付加情報埋め込
み手段2302とから構成されている。レジストレーシ
ョン埋め込み手段2301は、位置合わせの目的で用い
るレジストレーション信号を人の目に見えにくいように
画像に埋め込むための装置である。一方、付加情報埋め
込み手段2302は、副次的な情報である付加情報を人
の目に見えにくいように画像に埋め込むための装置であ
る。尚、電子透かし埋め込み手段2304の内部のレジ
ストレーション埋め込み信号2301と付加情報埋め込
み手段2302の順序は、図23に示す構成だけに限ら
ず、逆の順序であってもよい。
【0110】次に、上述した手順で付加情報が埋め込ま
れた画像から、付加情報を抽出するための画像処理装置
について説明する。図24は、本実施形態における付加
情報を抽出するための画像処理装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【0111】画像入力手段2400は、上述した手順で
作成された電子透かしが埋め込まれた画像を入力するた
めの装置であり、電子透かし抽出手段2404に接続し
ている。電子透かし抽出手段2404に入力された画像
は、まず、幾何変換算出手段2401に入力される。こ
こでは、電子透かしが埋め込まれた画像中のレジストレ
ーション信号を解析し、画像に加えられた幾何変換を算
出する。そして、幾何変換算出手段2401は、画像に
加えられた幾何変換の値を幾何変換補正手段2402に
出力する。
【0112】幾何変換補正手段2402は、幾何変換算
出手段2401から入力される幾何変換値に基づいて、
画像入力手段2400から入力される電子透かしが埋め
込まれた画像を元の幾何的状態に補正する。そして、元
の幾何的状態に戻された画像を付加情報抽出手段240
3に出力する。さらに、付加情報抽出手段2403は、
付加情報埋め込み手段2302で用いたものと同一のア
ルゴリズムを用いて、幾何変換補正手段2402から入
力される幾何補正された画像から付加情報を抽出する。
【0113】なお画像に加わった幾何変換を考慮して、
付加情報の埋め込み位置を計算し、画像を元の幾何的状
態に戻さないで付加情報を抽出する場合も、本発明の範
疇である。
【0114】次に、図23のレジストレーション埋め込
み手段2301の構成及び動作について詳しく述べる。
図25は、本実施形態におけるレジストレーション埋め
込み手段2301の内部構成を示すブロック図である。
図25に示されるレジストレーション埋め込み手段23
01は、基本的に、第2の実施形態で説明した図21の
電子透かし埋め込み手段2101とほぼ同じ構成を有す
るが、レジストレーション規則入力手段2305と位相
スペクトル生成手段2308とを備えている点で異な
る。尚、図25において、図21と同じ番号が割り当て
られている手段は、第2の実施形態で説明した処理と同
様の処理を行う手段であることを表す。
【0115】以下、図25に示すレジストレーション信
号埋め込み手段2301の内部処理について述べるが、
第2の実施例で述べた図21と同様の処理を行う手段に
ついては詳しい説明を省く。
【0116】まず、画像入力手段2100で入力された
画像データは、画像解析手段2107に入力される。画
像解析手段2107は、画像の特徴を解析して画像解析
データを生成し、包絡線リングパターン生成手段211
1に出力する。
【0117】包絡線リングパターン生成手段2111に
は、レジストレーション規則入力手段2305から位置
合わせ情報として用いられるレジストレーション信号を
生成するための規則が入力される。また、パラメータ入
力手段906から、透かしの強度や埋め込み毎に変化す
るパラメータ情報が入力される。そして、包絡線リング
パターン生成手段2111では、レジストレーション規
則入力手段2305、パラメータ入力手段906、画像
解析手段2107から入力される各種情報に基づいて、
包絡線リングパターンが生成される。
【0118】尚、包絡線リングパターン生成手段211
1は、画像解析手段2107から入力される画像解析デ
ータに基づいて、例えば、平坦な画像に於ける高周波成
分を取り除くため、図22に示られるように、フーリエ
振幅スペクトルの高周波領域2202に対応する位置を
利用しない包絡線リングパターンを生成してもよい。ま
た、第1の実施形態と同様に、低周波領域2201に対
応する位置を埋め込み位置として利用しなくてもよい。
【0119】上述した処理の後、図25における包絡線
リングパターン生成手段2111は、包絡線リングパタ
ーンで表される位置の振幅スペクトルを操作した振幅ス
ペクトルを出力する。そして、包絡線リングパターン生
成手段2111で生成された振幅スペクトルは、逆フー
リエ変換手段2104に入力される。
【0120】また、位相スペクトル生成手段2508
は、フーリエ位相スペクトルを生成し、逆フーリエ変換
手段2104にフーリエ位相スペクトルを出力する。
尚、本実施形態におけるフーリエ位相スペクトルは、電
子透かし埋め込み手段2304と電子透かし抽出手段2
304で共有する固定値であるとする。
【0121】逆フーリエ変換手段2104では、包絡線
リングパターン生成手段2111から入力された振幅ス
ペクトルと、位相スペクトル生成手段2508から入力
された位相スペクトルとから、逆フーリエ変換した透か
しパターン(レジストレーション信号)が生成され、透
かしパターン変調手段2109に入力される。透かしパ
ターン変調手段2109は、画像解析手段2107から
入力される画像解析データと、逆フーリエ変換手段21
04から入力される透かしパターン(レジストレーショ
ン信号)と、パラメータ入力手段906から入力される
透かしの強度に基づいて、透かしパターンを変調する。
【0122】さらに、透かしパターン変調手段2109
は、変調した透かしパターン(レジストレーション信
号)を透かしパターン加算手段2110に出力する。透
かしパターン加算手段2110は、原画像に対して、変
調した透かしパターンを加算し、電子透かし埋め込み画
像を出力する。
【0123】次に、包絡線リングパターンに基づくレジ
ストレーション信号について説明する。図26は、レジ
ストレーション規則入力手段2305からの入力情報に
基づいて包絡線リングパターン生成手段2111におい
て生成される振幅スペクトルの一例を示す図である。図
26に示される包絡線リングパターンは、極座標
(θ s1,R1)、(θs1,R2)を接点とする半径R1
2の円の接線で表されている。尚、図26において
は、振幅スペクトルの対称性を考慮して原点対称となる
ように、極座標(θs1+180,R1)、(θs1+18
0,R2)を通過する円の接線も描かれている。
【0124】図27は、図26で示される振幅スペクト
ルに対して2値化処理及びハフ変換処理を実行した結果
を示す図である。図27では、θρ空間の4つの座標
(θs1,R1)、(θs1,R2)、(θs1+180,
1)、(θs1+180,R2)においてピークが現われ
ている。
【0125】以下、図26に示す包絡線リングパターン
が、レジストレーション信号として用いられている理由
について説明する。第1及び第2の実施形態で述べたよ
うに、振幅スペクトルに包絡線リングパターンが埋め込
まれた画像に対して、スケーリングや回転が加わった場
合、図27に示されるような包絡線リングパターンのθ
ρ空間への写像に於いて、ピークが移動する。
【0126】例えば、図26に示す包絡線リングパター
ンを用いたレジストレーション信号が振幅スペクトルに
埋め込まれた画像Iに対して、a倍のスケーリング, Δ
θ度の回転を加えた画像をI’とする。そして、画像
I’のフーリエ振幅スペクトルに対し、2値化処理及び
画像の中心を原点としたハフ変換処理を実行する。この
とき、θρ空間の(θs1,R1)、(θs1,R2)、(θ
s1+180,R1)、(θs1+180,R2)のピーク
は、図28に示される符号2801に示すように、それ
ぞれ、(θs1+Δθ,R1/a)、(θs1+Δθ,R2
a)、(θs1+Δθ+180,R1/a)、(θs1+Δθ
+180,R2/a)に移動する。
【0127】図28は、画像Iに対して、a倍のスケー
リング, Δθ度の回転を加えた画像I’のフーリエ振幅
スペクトルに対し、2値化処理及び画像の中心を原点と
したハフ変換処理を実行し、ピークを強調した処理の一
例を示す図である。図28における符号2802は、符
号2801のθ方向の成分の和を示し、符号2803
は、符号2801のρ方向の成分の和を示す。図28に
示すように、符号2802におけるR1/a、R2/a、
符号2803におけるθs1+Δθ、θs1+Δθ+180
にピークが発生している。
【0128】ここで、レジストレーション信号を生成す
る規則として、R1−R2及びθs1を、レジストレーショ
ン信号埋め込み手段2301とレジストレーション信号
抽出手段の両方で共有することによって、レジストレー
ション信号が埋め込まれた画像に加わったスケーリング
aと、回転角Δθを求めることができる。
【0129】 a=(R1−R2)/(R’1−R’2) (10) Δθ=θ’s1−θs1 (11) スケーリングは、R1−R2をあらかじめ決めておくこと
によって、R1(または、R2)を自由に配置することが
できる。尚、回転角はθs1をあらかじめ決めておく必要
がある。
【0130】ここでは、説明を簡単にするため、レジス
トレーション信号を図26に示すように極座標(θs1
1),(θs1,R2)における半径R1、半径R2の円の
接線をとしたが、極座標(θs1,R1),(θs1
1),・・・,(θsi,R1),…,(θsN,R1)及び
(θs1,R2),(θs1,R2),・・・,(θsi,R2),
・・・,(θsN,R2)における半径R1、半径R2の円の接
線としてもよい。
【0131】この場合、符号2801で表されるθρ空
間のρ方向の成分の和のピーク列{P(θ’si)}と、
元の埋め込み位置{P(θsi)}との間の相互相関を計
算し、相互相関が最大になる位置から求められる平行移
動量を用いて、画像に加えられた回転角を求めることが
できる。このとき、元の埋め込み位置{P(θsi)}
は、自己相関性が高いことが条件であり、レジストレー
ション信号埋め込み手段2301とレジストレーション
信号抽出手段で共有しておく必要がある。この場合、レ
ジストレーション信号が解析しにくくなるメリットもあ
る。
【0132】また、レジストレーション信号生成手段2
305では、上記のレジストレーション信号の条件を満
たすレジストレーション信号が生成される。上記の処理
によって、画像の振幅スペクトルが解析され、画像に加
えられたスケーリング・回転角を求めることができる。
しかし、振幅スペクトルから求まる回転角は180度の
整数倍の不定性を残したままである。また、フーリエ振
幅スペクトルは、平行移動に不変な性質があるため、画
像に加えられた平行移動量を求めることはできない。
【0133】そこで、次に、画像に加えられたスケーリ
ング・回転・平行移動を特定するための、幾何変換算出
手段2401の内部処理について説明する。図29は、
電子透かし抽出手段2404の一構成要素である幾何変
換算出手段2401の細部構成を示すブロック図であ
る。図29に示すように、幾何変換算出手段2401
は、回転・スケーリング算出手段2901と回転・平行
移動特定手段2902とから構成される。
【0134】回転・スケーリング算出手段2901は、
上述したように、入力画像に対してフーリエ変換を実行
し、振幅スペクトルから画像に加えられたスケーリング
・回転角を計算する装置である。しかし、計算された回
転角は、180度の整数倍の不定性を残したものであ
る。
【0135】次に、回転・平行移動特定手段2902
は、前段の回転・スケーリング算出手段2901から入
力された画像と回転角・スケーリングとから、画像に加
えられた回転角と平行移動量とを一意に算出して出力す
る装置である。以下、回転・平行移動特定手段2902
の内部処理ついて詳しく説明する。図30は、回転・平
行移動特定手段2902の動作手順を説明するためのフ
ローチャートである。
【0136】図30のフローチャートに示すように、ま
ず、スケーリングと180度の不定性を残す回転角とが
回転・平行移動特定手段2902に入力される(ステッ
プS3001)。次に、スケーリングと回転角を補正し
たレジストレーション信号である包絡線リングパターン
が復元される(ステップS3002)。さらに、あらか
じめ決められた位相スペクトルが入力される(ステップ
S3003)。尚、既に述べたように、本実施形態にお
いて位相スペクトルは、電子透かし埋め込み手段210
1と電子透かし抽出手段2404とで共有する必要があ
り、本実施の形態では埋め込み毎に可変ではないとす
る。
【0137】次に、包絡線リングパターンが埋め込まれ
た振幅スペクトルと位相スペクトルとを逆フーリエ変換
し、レジストレーション信号が復元される(ステップS
3004)。この操作によって、埋め込まれたレジスト
レーション信号Rとほぼ同一のレジストレーション信号
R”を復元することができる。
【0138】次に、電子透かしが埋め込まれた画像の回
転及びスケーリングを補正した画像I”が計算される
(ステップS3005)。尚、この段階における回転角
は、180度の不定性を残しているので、平行移動は補
正されていない。次に、復元されたレジストレーション
信号R”と復元された画像I”との相互相関を、I”が
0度回転の場合と180度回転の場合に対して実行し、
回転角と平行移動を特定する(ステップS3006)。
【0139】ここで、回転・平行移動特定ステップ30
06の処理手順について詳細に説明する。図31は、図
30におけるステップS3006により特定される回転
・平行移動を一意に特定するための細部手順について説
明するためのフローチャートである。まず、復元された
レジストレーション信号R”と補正画像I”との相互相
関が計算される(ステップS3101)。次に、相互相
関の結果得られたピークが検出される(ステップS31
02)。
【0140】次に、検出されたピークが十分大きいか否
かが判定される(ステップS3103)。その結果、ピ
ークが十分大きくない場合(No)、ステップS310
6に進む。また、検出されたピークが十分大きい場合
(Yes)、振幅スペクトルから求まった180度の整
数倍の不定性を持つ回転角にステップS3006におい
て求められた回転角を加え、回転角を一意に特定する
(ステップS3104)。但し、レジストレーション信
号は、非回転対称でなければ、回転角を一意に特定する
ことができない。次に、相互相関の結果のピーク位置か
ら平行移動量が計算され(ステップS3105)、処理
が終了する。
【0141】一方、ステップS3106においては、全
ての角度についてチェックしたか否かが判定される。そ
の結果、全ての角度についてチェックされた場合(Ye
s)、処理が終了する。また、全ての角度についてチェ
ックされていない場合(No)、補正画像I”を180
度回転する(ステップS3107)。そして、ステップ
S3101に戻って、再度同様の手順による特定処理が
行われる。
【0142】上述したように、振幅スペクトルが包絡線
リングパターンに基づいたレジストレーション信号は、
画像や透かしの強さ等によって可変であるにも関わら
ず、スケーリング・回転・平行移動を特定することが可
能である。したがって、図23に示される付加情報埋め
込み手段2302において、幾何変換に耐性の無い付加
情報埋め込みアルゴリズムを用いた場合でも、図24に
示される付加情報抽出手段2403において、付加情報
を正しく抽出することが可能である。
【0143】また、第1及び第2の実施形態と同様に、
レジストレーション信号は、振幅スペクトル上で直線で
ある必要ななく、半直線や直線上の複数の点であっても
よい。また、極座標上の点(φi,Rj)に基づいた方程
式で表現される関数上の点であればよく、円、楕円、フ
ラクタルまたはカオス理論に基づく関数上の点であって
もよい。尚、抽出にあたっては上記関数が鍵情報となる
ことは言うまでもない。
【0144】このように、一定の条件を持たせた複数の
包絡線リングパターンを用いることによって、レジスト
レーション信号を、画像の特徴や透かしの強さや種々の
パラメータに応じて可変にすることができる。そして、
その結果、結託攻撃による共通信号の発見・除去を困難
にすることが可能である。
【0145】また、レジストレーション信号の前後に埋
め込まれる付加情報や付加情報埋め込み方式に従って、
レジストレーション信号のパラメータを変えても良い。
例えば、レジストレーション信号の後にA社あるいはB
社の電子透かし方式を用いて付加情報を埋め込む場合、
それぞれA社、B社を表す情報をパラメータとして、レ
ジストレーション信号を変化させても良い。
【0146】すなわち、本発明は、人間に見えない又は
見えにくいように電子透かし情報を埋め込む電子透かし
情報埋め込み手段(付加情報埋め込み手段2302)を
備える画像処理装置(電子透かし埋め込み手段230
4)であって、画像データを入力する画像入力手段21
00と、新規の位相成分データを生成する位相スペクト
ル生成手段2308と、画像の幾何変換を検知するため
の位置合わせ情報を入力する位置合わせ情報入力手段
(レジストレーション規則入力手段2305)と、新規
の振幅成分データに対して、少なくとも一つ以上の円の
包絡線を持つ所定の関数で表される位置合わせ情報の埋
め込みパターンを生成する埋め込みパターン生成手段
(包絡線リングパターン生成手段2111)と、埋め込
みパターンにおける関数上の所定位置に位置合わせ情報
を埋め込む位置合わせ情報埋め込み手段(包絡線リング
パターン生成手段2111)と、位置合わせ情報が埋め
込まれた振幅成分データと位相成分データから、レジス
トレーション信号を生成する逆周波数変換手段(逆フー
リエ変換手段2104)と、レジストレーション信号を
変調する透かしパターン変調手段2109と、入力され
た画像データに変調されたレジストレーション信号を加
算する透かしパターン加算手段2110とを備えること
を特徴とする。
【0147】また、本発明は、画像データ中に位置合わ
せ情報を埋め込むときの埋め込み強度を変化させるパラ
メータを入力するパラメータ入力手段906をさらに備
えることを特徴とする。
【0148】さらに、本発明は、人間に見えない又は見
えにくいように電子透かし情報を埋め込む電子透かし情
報埋め込み手段(付加情報埋め込み手段2302)を備
える画像処理装置(電子透かし埋め込み手段2304)
であって、画像データを入力する画像入力手段2100
と、新規の位相成分データを生成する位相スペクトル生
成手段2308と、画像の幾何変換を検知するための位
置合わせ情報を入力する位置合わせ情報入力手段(レジ
ストレーション規則入力手段2305)と、位置合わせ
情報を埋め込むときの埋め込み強度を変化させるパラメ
ータを入力するパラメータ入力手段906と、少なくと
も一つ以上の円の包絡線を持つ所定の埋め込みパターン
で、位置合わせ情報を新規の振幅成分データに埋め込む
埋め込みパターン生成手段(包絡線リングパターン生成
手段2111)と、位置合わせ情報が埋め込まれた振幅
成分データと位相成分データとを用いて、前記埋め込み
パターンを逆周波数変換する逆周波数変換手段(逆フー
リエ変換手段2104)と、パラメータを用いて埋め込
みパターンを変調する変調手段(透かしパターン変調手
段2109)と、画像データに対して、変調された埋め
込みパターンを加算する加算手段(透かしパターン加算
手段2110)とを備えることを特徴とする。
【0149】さらにまた、本発明は、振幅成分データの
強度を解析する画像解析手段2107をさらに備え、埋
め込みパターン生成手段(包絡線リングパターン生成手
段2111)が、画像解析手段の出力結果に応じて、包
絡線を設定することを特徴とする。さらにまた、本発明
は、電子透かし情報埋め込み手段(付加情報埋め込み手
段2302)が、画像を周波数変換して振幅成分データ
と位相成分データとに変換する周波数変換部と、生成さ
れた振幅成分データ上に所定の包絡線を有する直線群で
表される電子透かし情報の埋め込みパターンを生成する
埋め込みパターン生成部と、埋め込みパターンにおける
直線上の所定位置に電子透かし情報を埋め込む電子透か
し情報埋め込み部と、電子透かし情報が埋め込まれた振
幅成分データを位相成分データを用いて逆周波数変換す
る逆周波数変換部とを備えることを特徴とする。
【0150】さらにまた、本発明は、電子透かし情報埋
め込み手段(付加情報埋め込み手段2302)を用い
て、人間に見えない又は見えにくいように電子透かし情
報を画像中に埋め込んだ画像に対して、位置合わせ情報
を埋め込むことを特徴とする。さらにまた、本発明は、
人間に見えない又は見えにくいように位置合わせ情報が
埋め込まれた画像に対して、電子透かし情報を画像中に
埋め込むことを特徴とする。
【0151】<第5の実施形態>第4の実施形態では、
付加情報抽出手段2403において、画像に加えられた
スケーリング・回転・平行移動を正しく知る必要がある
アルゴリズムを用いる場合について述べた。本実施形態
では、付加情報抽出手段2403おいて、画像に加えら
れた幾何的変換の一部を知るだけでも、付加情報を抽出
できる場合について述べる。
【0152】付加情報埋め込み手段2302において、
付加情報をフーリエ振幅スペクトル上に付加情報を埋め
込む場合、付加情報抽出手段2403において振幅スペ
クトルが計算される際に、画像に加えられた平行移動や
回転角の不定性を打ち消すことができるので、図29に
示される回転・平行移動特定手段2902における処理
を省くことが可能になる。
【0153】また、本実施形態では、図21に示す電子
透かし埋め込み手段2101で生成したレジストレーシ
ョン信号を空間上で画像に加算してもよい。この場合、
付加情報を画像のフーリエ振幅スペクトルに埋め込んで
も、付加情報の抽出の際に位相スペクトルは影響しな
い。したがって、図21に示される電子透かし埋め込み
手段2101のように、位相スペクトルを電子透かし埋
め込み手段2304と電子透かし抽出手段2404とで
共有する必要はなく、パラメータによって変化する値で
あってもよい。また、図9に示されるように、画像のフ
ーリエ振幅スペクトル上にレジストレーション信号を直
接加算してもよい。
【0154】上述したように、振幅スペクトルが包絡線
リングパターンに基づいたレジストレーション信号は、
画像や透かしの強さ等によって可変であるにも関わら
ず、付加情報の埋め込み位置を特定することが可能な信
号として用いることができる。図19は、本発明による
画像処理装置において電子透かしの抽出を行うためのコ
ンピュータの構成を示すブロック図である。図19にお
いて、本装置の構成要素であるCPU1911、RAM
1912、ROM1913、ディスプレイ制御部191
4、デバイスキーボードやマウスなどの操作入力デバイ
スの接続I/O1917、外部記憶装置の接続I/O1
919、カラーイメージスキャナなどの画像入力機器と
の接続I/O1922、他のコンピュータシステムとの
インタフェース部1923はバス1920に接続されて
いる。
【0155】また、カラーイメージスキャナ1921
は、カラーイメージスキャナなどの画像入力機器との接
続I/O1922に接続している。さらに、ディスプレ
イ1915はディスプレイ制御部1914に接続してい
る。さらにまた、キーボードやマウスなどの操作入力部
1916は、操作入力デバイスの接続I/O1917に
接続している。さらにまた、ハードディスク装置などの
外部記憶装置1918は、外部記憶装置の接続I/O1
919に接続している。
【0156】本発明における、第1、第2、第3の実施
形態で説明された電子透かしを抽出するための画像処理
装置は、コンピュータ実行可能なプログラムとして、あ
らかじめROM1913に格納しておき、プログラムを
RAM1912上の読みこんだ後に、あるいは、あらか
じめ外部記憶装置1919に格納されているプログラム
をRAM1912上の読みこんだ後に、あるいはネット
ワークなどの通信手段とのインタフェース部1923を
通じてプログラムをダウンロードし、RAM1912上の
読み込んだ後に、CPU1911により該プログラムを
実行することにより本発明を実施する。
【0157】電子透かしの抽出を行う対象が画像の場
合、カラーイメージスキャナ1921、あるいは、カラ
ーイメージスキャナに代わるディジタルカメラ等の入力
機器を用いて入力される。そして、入力画像は、接続I
/O1922を通じて、RAM1912内部に蓄積され
るか、あるいは、外部記憶装置1918を通じて、接続
I/O1919を通じて、RAM1912内部に蓄積さ
れるか、あるいはネットワークなどの通信手段1923
を通じて、RAM1912内部に蓄積される。
【0158】電子透かしの抽出を行う対象が音声信号の
場合、図19におけるカラーイメージスキャナ1921
に代わるマイク等の音声入力機器を用いて入力される。
入力音声は、接続I/O1922を通じて、RAM19
12内部に蓄積されるか、あるいは、外部記憶装置19
18を通じて、接続I/O1919を通じて、RAM1
912内部に蓄積されるか、あるいはネットワークなど
の通信手段1923を通じて、RAM1912内部に蓄
積される。
【0159】電子透かしの抽出を行う対象が動画像デー
タの場合、図19におけるカラーイメージスキャナ19
21に代わるディジタルカメラ等の入力機器を用いて入
力される。入力された動画像は、接続I/O1922を
通じて、RAM1912内部に蓄積されるか、あるい
は、外部記憶装置1918から接続I/O1919を通
じて、RAM1912内部に蓄積されるか、あるいはネ
ットワークなどの通信手段1923を通じて、RAM1
912内部に蓄積される。尚、電子透かしの抽出処理プ
ログラムは、キーボード&マウス1916あるいは、ネ
ットワークなどの通信手段1923からの入力を通じて
制御される。
【0160】尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホス
トコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリン
タ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機
器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置
等)に適用してもよい。
【0161】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納された
プログラムコードを読み出し実行することによっても、
達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体
から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施
形態の機能を実現することになり、そのプログラムコー
ドを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実
行することにより、前述した実施形態の機能が実現され
るだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、
コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステ
ム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0162】さらに、記録媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0163】本発明を上記記録媒体に適用する場合、そ
の記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応す
るプログラムコードが格納されることになる。
【0164】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
幾何的攻撃に対する耐性を強めるために共通に用いられ
ている位置合わせ信号を、画像特性や付加情報、埋め込
み毎の情報に基づいて変化させることで、共通信号の解
析・除去に有効な結託攻撃に対する耐性を高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像処理装置で用いられる電子透
かしパターンの一例を説明するための図である。
【図2】円周上の点(Rcosφ,Rsinφ)における接線
と接点で直交する線分の傾きを説明するための図であ
る。
【図3】xy空間における直線上の点のmc空間への写
像を説明するための図である。
【図4】xy空間における直線上の点のθρ空間への写
像を説明するための図である。
【図5】図1に示される図形に対してハフ変換によるθ
ρ空間へ写像の計算結果を説明するための図である。
【図6】半径Rjの円の円周上の位置(φi,Rj)を表
現するための極座標表示である。
【図7】半径R1、R2の2つの円における複数の接線
を描いた基本パターンを説明するための図である。
【図8】図7に示される2種類の基本パターンのθρ空
間へのハフ変換を説明するための図である。
【図9】本発明の一実施形態による電子透かしを埋め込
むための画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本実施形態による画像処理装置の電子透かし
埋め込み手順について説明するためのフローチャートで
ある。
【図11】入力された原画像をフーリエ変換処理するこ
とによって生成されたフーリエ振幅スペクトルを説明す
るための図である。
【図12】包絡線リングパターン埋め込み手段903で
行われるフーリエ振幅スペクトルの変更を説明するため
の図である。
【図13】本実施形態における電子透かしを抽出するた
めの画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図14】図13に示される付加情報を抽出するための
画像処理装置の動作手順を説明するためのフローチャー
トである。
【図15】画像処理装置におけるエッジ検出手段130
3の処理内容を簡単に説明するための図である。
【図16】付加情報抽出手段1306の内部処理の説明
に用いられるハフ変換画像の一例を示す図である。
【図17】付加情報抽出手段1306の細部構成を示す
ブロック図である。
【図18】付加情報抽出手段1306の動作手順を説明
するためのフローチャートである。
【図19】本発明による画像処理装置において電子透か
しの抽出を行うためのコンピュータの構成を示すブロッ
ク図である。
【図20】付加情報を繰り返し埋め込む様子を示した図
である。
【図21】本発明の一実施形態による電子透かしを埋め
込むための画像処理装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図22】低周波領域と高周波領域と避けた埋め込み位
置を選択する様子を示した図である。
【図23】本発明の一実施形態による電子透かしを埋め
込むための画像処理装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図24】本実施形態における付加情報を抽出するため
の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図25】本実施形態におけるレジストレーション埋め
込み手段2301の内部構成を示すブロック図である。
【図26】レジストレーション信号生成手段2305か
らの入力情報に基づいて包絡線リングパターン生成手段
2111において生成される振幅スペクトルの一例を示
す図である。
【図27】図26で示される振幅スペクトルに対して2
値化処理及びハフ変換処理を実行した結果を示す図であ
る。
【図28】画像Iに対して、a倍のスケーリング, Δθ
度の回転を加えた画像I’のフーリエ振幅スペクトルに
対し、2値化処理及び画像の中心を原点としたハフ変換
処理を実行し、ピークを強調した処理の一例を示す図で
ある。
【図29】電子透かし抽出手段2404の一構成要素で
ある幾何変換算出手段2401の細部構成を示すブロッ
ク図である。
【図30】回転・平行移動特定手段2902の動作手順
を説明するためのフローチャートである。
【図31】図30におけるステップS3006により特
定される回転・平行移動を一意に特定するための細部手
順について説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
906 パラメータ入力手段 2100 画像入力手段 2104 逆フーリエ変換手段 2107 画像解析手段 2109 透かしパターン変調手段 2110 透かしパターン加算手段 2111 包絡線リングパターン生成手段 2301 レジストレーション信号埋め込み手段 2305 レジストレーション規則入力手段 2308 位相スペクトル生成手段

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人間に見えない又は見えにくいように電
    子透かし情報を埋め込む電子透かし情報埋め込み手段を
    備える画像処理装置であって、 画像データを入力する画像データ入力手段と、 前記画像データを周波数変換して振幅成分データと位相
    成分データとに変換する周波数変換手段と、 前記画像データの幾何変換を検知するための位置合わせ
    情報を入力する位置合わせ情報入力手段と、 前記位置合わせ情報を埋め込むときの前記振幅成分デー
    タ上の埋め込み位置または強度を変化させるためのパラ
    メータを入力するパラメータ入力手段と、 前記振幅成分データに対して、所定の関数で表される前
    記位置合わせ情報の埋め込みパターンを生成する埋め込
    みパターン生成手段と、 前記埋め込みパターンにおける関数上の所定位置に前記
    位置合わせ情報を埋め込む位置合わせ情報埋め込み手段
    と、 前記位置合わせ情報が埋め込まれた振幅成分データを前
    記位相成分データを用いて逆周波数変換する逆周波数変
    換手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 人間に見えない又は見えにくいように電
    子透かし情報を埋め込む電子透かし情報埋め込み手段を
    備える画像処理装置であって、 画像データを入力する画像データ入力手段と、 所定の振幅成分データを生成する振幅成分生成手段と、 所定の位相成分データを生成する位相成分生成手段と、 画像の幾何変換を検知するための位置合わせ情報を入力
    する位置合わせ情報入力手段と、 前記位置合わせ情報を埋め込むときの前記振幅成分デー
    タ上の埋め込み位置または強度を変化させるパラメータ
    を入力するパラメータ入力手段と、 所定の関数の埋め込みパターンで、前記位置合わせ情報
    を前記振幅成分データに埋め込む埋め込みパターン生成
    手段と、 前記位置合わせ情報が埋め込まれた振幅成分データと前
    記位相成分データとを用いて、前記埋め込みパターンを
    逆周波数変換する逆周波数変換手段と、 前記パラメータを用いて前記埋め込みパターンを変調す
    る変調手段と、 前記画像データに対して、変調された埋め込みパターン
    を加算する加算手段とを備えることを特徴とする画像処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記画像データの画像特性を解析する画
    像解析手段をさらに備え、 前記埋め込みパターン生成手段が、前記画像解析手段の
    解析結果に応じて、前記包絡線を設定することを特徴と
    する請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記所定の関数が、1つまたはそれ以上
    の円の包絡線を持つことを特徴とする請求項1から3ま
    でのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 人間に見えない又は見えにくいように前
    記位置合わせ情報が埋め込まれた画像に対して、前記電
    子透かし情報を画像中に埋め込むことを特徴とする請求
    項1から4までのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記パラメータが、前記位置合わせ情報
    を繰り返し画像に埋め込む場合の埋め込み位置に従って
    変化する情報を含むことを特徴とする請求項1から5ま
    でのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記パラメータが、前記画像処理装置固
    有の個体番号に従って変化することを特徴とする請求項
    1から6までのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記パラメータが、前記電子透かし情報
    の埋め込み毎に変化する情報を含むことを特徴とする請
    求項5に記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記パラメータが、前記電子透かし情報
    あるいは前記電子透かし情報埋め込み手段に基づいて変
    化する情報を含むことを特徴とする請求項5記載の画像
    処理装置。
  10. 【請求項10】 人間に見えない又は見えにくいように
    電子透かし情報を埋め込む電子透かし情報埋め込み工程
    を有する画像処理方法であって、 画像データを入力する画像データ入力工程と、 前記画像データを周波数変換して振幅成分データと位相
    成分データとに変換する周波数変換工程と、 前記画像データの幾何変換を検知するための位置合わせ
    情報を入力する位置合わせ情報入力工程と、 前記位置合わせ情報を埋め込むときの前記振幅成分デー
    タ上の埋め込み位置または強度を変化させるためのパラ
    メータを入力するパラメータ入力手段と、 前記振幅成分データに対して、所定の関数で表される前
    記位置合わせ情報の埋め込みパターンを生成する埋め込
    みパターン生成工程と、 前記埋め込みパターンにおける直線上の所定位置に前記
    位置合わせ情報を埋め込む位置合わせ情報埋め込み工程
    と、 前記位置合わせ情報が埋め込まれた振幅成分データを前
    記位相成分データを用いて逆周波数変換する逆周波数変
    換工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  11. 【請求項11】 人間に見えない又は見えにくいように
    電子透かし情報を埋め込む電子透かし情報埋め込み工程
    を有する画像処理方法であって、 画像データを入力する画像データ入力工程と、 所定の振幅成分データを入力生成する振幅成分生成工程
    と、 所定の位相成分データを入力生成する位相成分生成工程
    と、 画像の幾何変換を検知するための位置合わせ情報を入力
    する位置合わせ情報入力工程と、 前記位置合わせ情報を埋め込むときの前記振幅成分デー
    タ上の埋め込み位置または強度を変化させるパラメータ
    を入力するパラメータ入力工程と、 所定の関数の埋め込みパターンで、前記位置合わせ情報
    を前記振幅成分データに埋め込む埋め込みパターン生成
    工程と、 前記位置合わせ情報が埋め込まれた振幅成分データと前
    記位相成分データとを用いて、前記埋め込みパターンを
    逆周波数変換する逆周波数変換工程と、 前記パラメータを用いて前記埋め込みパターンを変調す
    る変調工程と、 前記画像データに対して、変調された埋め込みパターン
    を加算する加算工程とを有することを特徴とする画像処
    理方法。
  12. 【請求項12】 前記画像データの画像特性を解析する
    画像解析工程をさらに備え、 前記埋め込みパターン生成工程が、前記画像解析手段の
    解析結果に応じて、前記包絡線を設定することを特徴と
    する請求項10または11に記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 前記所定の関数が、1つまたはそれ以
    上の円の包絡線を持つことを特徴とする請求項10から
    12までのいずれか1項に記載の画像処理方法。
  14. 【請求項14】 人間に見えない又は見えにくいように
    前記位置合わせ情報が埋め込まれた画像に対して、前記
    電子透かし情報を画像中に埋め込むことを特徴とする請
    求項10から13までのいずれか1項に記載の画像処理
    方法。
  15. 【請求項15】 前記パラメータが、前記位置合わせ情
    報を繰り返し画像に埋め込む場合の埋め込み位置に従っ
    て変化する情報を含むことを特徴とする請求項10から
    14までのいずれか1項に記載の画像処理方法。
  16. 【請求項16】 前記パラメータが、画像処理装置固有
    の個体番号に従って変化することを特徴とする請求項1
    0から15までのいずれか1項に記載の画像処理方法。
  17. 【請求項17】 前記パラメータが、前記電子透かし情
    報の埋め込み毎に変化する情報を含むことを特徴とする
    請求項14記載の画像処理方法。
  18. 【請求項18】 前記パラメータが、前記電子透かし情
    報あるいは前記電子透かし情報埋め込み工程に基づいて
    変化する情報を含むことを特徴とする請求項14記載の
    画像処理方法。
  19. 【請求項19】 人間に見えない又は見えにくいように
    電子透かし情報を埋め込む電子透かし情報埋め込み手段
    を備える画像処理装置を制御するためのコンピュータプ
    ログラムであって、 画像データを入力する画像データ入力工程のプログラム
    コードと、 前記画像データを周波数変換して振幅成分データと位相
    成分データとに変換する周波数変換工程のプログラムコ
    ードと、 前記画像データの幾何変換を検知するための位置合わせ
    情報を入力する位置合わせ情報入力工程のプログラムコ
    ードと、 前記位置合わせ情報を埋め込むときの前記振幅成分デー
    タ上の埋め込み位置または強度を変化させるためのパラ
    メータを入力するパラメータ入力工程のプログラムコー
    ドと、 前記振幅成分データに対して、所定の関数で表される前
    記位置合わせ情報の埋め込みパターンを生成する埋め込
    みパターン生成工程のプログラムコードと、 前記埋め込みパターンにおける直線上の所定位置に前記
    位置合わせ情報を埋め込む位置合わせ情報埋め込み工程
    のプログラムコードと、 前記位置合わせ情報が埋め込まれた振幅成分データを前
    記位相成分データを用いて逆周波数変換する逆周波数変
    換工程のプログラムコードとを有することを特徴とする
    コンピュータプログラム。
  20. 【請求項20】 請求項19記載のコンピュータプログ
    ラムを格納することを特徴とする記録媒体。
JP2002355687A 2001-12-10 2002-12-06 画像処理装置及び画像処理方法 Withdrawn JP2003244427A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002355687A JP2003244427A (ja) 2001-12-10 2002-12-06 画像処理装置及び画像処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001376385 2001-12-10
JP2001-376385 2001-12-10
JP2002355687A JP2003244427A (ja) 2001-12-10 2002-12-06 画像処理装置及び画像処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003244427A true JP2003244427A (ja) 2003-08-29

Family

ID=27790669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002355687A Withdrawn JP2003244427A (ja) 2001-12-10 2002-12-06 画像処理装置及び画像処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003244427A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006035677A1 (ja) * 2004-09-29 2006-04-06 Oki Electric Industry Co., Ltd. 画像処理方法および画像処理装置
JP2006287700A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Kyodo Printing Co Ltd 電子透かし挿入方法及び電子透かし検出方法並びに電子透かし挿入装置及び電子透かし検出装置
JP2007201660A (ja) * 2006-01-25 2007-08-09 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法及びプログラム
JP2013509010A (ja) * 2009-09-09 2013-03-07 ヨーロピアン セントラル バンク(イーシービー) 紙幣用のセキュリティ2値画像を生成するための方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006035677A1 (ja) * 2004-09-29 2006-04-06 Oki Electric Industry Co., Ltd. 画像処理方法および画像処理装置
JP2006287700A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Kyodo Printing Co Ltd 電子透かし挿入方法及び電子透かし検出方法並びに電子透かし挿入装置及び電子透かし検出装置
JP4541213B2 (ja) * 2005-04-01 2010-09-08 共同印刷株式会社 電子透かし挿入方法及び電子透かし検出方法並びに電子透かし挿入装置及び電子透かし検出装置
JP2007201660A (ja) * 2006-01-25 2007-08-09 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法及びプログラム
JP2013509010A (ja) * 2009-09-09 2013-03-07 ヨーロピアン セントラル バンク(イーシービー) 紙幣用のセキュリティ2値画像を生成するための方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7065237B2 (en) Image processing apparatus and method
Solachidis et al. Fourier descriptors watermarking of vector graphics images
Su et al. Geometrically resilient digital image watermarking by using interest point extraction and extended pilot signals
JP2002247344A (ja) 画像処理方法及び装置
Johnson et al. Recovery of watermarks from distorted images
Gou et al. Data hiding in curves with application to fingerprinting maps
JP2004129259A (ja) 射影変換を用いたマークの埋め込み又は検出を行う方法及び装置
Tan et al. Print-Scan Resilient Text Image Watermarking Based on Stroke Direction Modulation for Chinese Document Authentication.
Monga et al. Image authentication under geometric attacks via structure matching
Munib et al. Robust image watermarking technique using triangular regions and Zernike moments for quantization based embedding
Wang et al. A numerically stable fragile watermarking scheme for authenticating 3D models
CN102024244B (zh) 基于图像特征区域的水印嵌入、检测方法及其装置
Zamani et al. Knots of substitution techniques of audio steganography
CN108876694B (zh) 基于Schur分解的三维模型盲数字水印算法
KR100753490B1 (ko) 크기불변특징변환(sift)를 이용한 디지털 워터마킹방법
CN113392381A (zh) 水印生成、解码方法以及存储介质、电子设备
JP2003244427A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
Keskinarkaus et al. Image watermarking with a directed periodic pattern to embed multibit messages resilient to print-scan and compound attacks
Chou et al. Technologies for 3d model watermarking: A survey
JP2003244426A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP2007097189A (ja) 情報埋め込み装置、画像形成装置及び情報埋め込み方法
Sun et al. Recovering modified watermarked images with reference to the original image
Awrangjeb et al. Global geometric distortion correction in images
KR100697768B1 (ko) Cht를 이용한 디지털 워터마킹 방법
Alghoniemy et al. Progressive quantized projection approach to data hiding

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060207