JP2003244046A - Cdma基地局装置 - Google Patents
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Abstract
に、少ない設置スペースでフェージング変動の影響を低
減できるCDMA基地局装置を提供する。 【解決手段】 送信部11は、所望の移動局3に送信す
る送信信号に、垂直ブランチウエイトwV0および個々の
送信アレイウエイトwV1〜wV4を乗算し、かつ、水平ブラ
ンチウエイトwH0および個々の送信アレイウエイトwH1〜
wH4を乗算するとともに、所望の移動局3に割り当てら
れた拡散符号で符号拡散を行って、対応する垂直偏波ア
ンテナ21V〜24Vおよび水平偏波アンテナ21H〜24Hに
出力する。送信ウエイト制御部12は、所望の移動局3
から送信された信号を受信して得られた受信信号に基づ
いて、垂直ブランチウエイトwV0、水平ブランチウエイ
トwH0、および、前記個々の送信アレイウエイトwV1〜w
V4,wH1〜wH4を計算し、制御する。
Description
多元接続方式(DS-CDMA:Direct Sequence - Code Divi
sion Multiple Access)を用いて複数の移動局と通信を
行うCDMA基地局装置に関するものであり、基地局から移
動局へ送信する下りリンクにおいて、偏波ダイバーシテ
ィアンテナをアダプティブアレイアンテナのエレメント
として用いるものである。
ラー移動通信システムにおいて、拡散符号により信号を
拡散するDS-CDMA方式を用いて、基地局が所望の移動局
と通信を行うものがある。DS-CDMA方式においては、同
一のキャリア周波数であっても異なる拡散符号を用いる
ことにより、多数の移動局と同時に通信できる。しか
し、符号間干渉は、同時通信チャネル数が多くなると無
視できなくなる。そのため、基地局にアダプティブアレ
イアンテナ(AAA)を適用することにより、所望の移動
局にメインローブを向けたり、他の移動局にビームヌル
を形成したりしたビームパターンを生成することによ
り、干渉波の少ない通信を行うことが検討されている。
ナのウエイト制御を説明するための基地局のブロック構
成図である。図中、図4(a)は受信側、図4(b)は
送信側を示す。図4(a)において、1は基地局、31
はアレイアンテナであって、311〜314はアレイアン
テナの各エレメントである。本明細書では、4エレメン
トのアレイアンテナを例示するが、エレメント数は2以
上であればよい。3は移動局、4は移動局アンテナであ
る。各エレメント311〜314の間隔は、上り回線の波
長をλupとしたとき、通常、λup/2に選ばれる。32
1〜324は乗算器であって、アレイアンテナの各エレメ
ント311〜314に対応して設けられる。移動局アンテ
ナ4からの送信波6が各エレメント311〜314で受信
される。乗算器321〜324は、各エレメント311〜
314の受信信号に、それぞれ受信アレイウエイト(複
素ウエイト)wup(w1,…,w4)を乗算し、加算器33
に出力する。加算器33の出力は合成受信信号となる。
アダプティブアレイアンテナ(AAA)受信ウエイト制御
部34は、各エレメント311〜314の受信信号および
加算器33の出力に基づいて、例えば、最小2乗誤差法
(MMSE:Minimum Mean Square Error)を用いて、受信
アレイウエイト(複素ウエイト)wup(w1,…,w4)を
計算し、制御する。
ている。各エレメントの受信信号は、所望の移動局の拡
散符号をタップ係数とするマッチドフィルタによって逆
拡散されるとともに、複数のパス毎に出力され、各パス
毎の出力が、図4(a)に示した乗算器321〜324お
よび加算器33によってパス毎の合成受信信号となり、
パス毎にチャネル推定および補償が行われて、最終的に
Rake合成され、デ−インターリーブおよびエラー訂正の
ための復号がなされて受信データが出力される。その
際、加算器33の出力に代えて、Rake合成出力がAAA受
信ウエイト制御部34に入力される。
エレメント311〜314は、図4(a)の各エレメント
311〜314と同一のものであり、図示しないデュプレ
クサによって、受信側ブロックと送信側ブロックに結合
されている。図示しない送信データは、エラー訂正のた
めに符号化されインターリーブ処理され、変調方式に応
じたデータマッピングがなされて図示の送信信号とな
る。送信信号は、乗算器351〜354に入力されて、そ
れぞれ送信アレイウエイト(複素ウエイト)w
down(w1,…,w4)が乗算され、アレイアンテナの各エ
レメント311〜314に出力されて、移動局3に適した
送信ビームパターンとなって、送信波が出力される。AA
A送信ウエイト制御部36は、乗算器351〜354に対
し、受信側で計算された最適な受信アレイウエイトに基
づいて乗算器351〜354に対する送信アレイウエイト
を計算し、制御する。図4(b)においては、最適な受
信アレイウエイトwup(w1,…,w4)の値をそのままコ
ピーして送信アレイウエイトwdown(w1,…,w4)を設
定している。
ることにより、同一のキャリア周波数を使用するTDD(Ti
me Division Duplex)に関してはこれでよい。しかし、
送信キャリア周波数と受信キャリア周波数とが異なって
いるFDD(Frequency Division Duplex)の場合、両キャ
リア周波数が大きく異なる場合には、アレイアンテナの
エレメント間隔を受信キャリア波長(上り回線の波長λ
up)の1/2とすると、送信キャリア波長の半分になら
なくなる。その結果、送信ビームパターンは、受信ビー
ムパターンからシフトする。この影響が無視できない場
合は、受信アレイウエイトwupを補正する(キャリア周
波数キャリブレーション)ことにより、例えば、ビーム
のメインローブあるいはヌルの方向をシフトさせる方法
がある。
から所望の移動局3への下りリンクにおいて、メインロ
ーブを正しく所望の移動局3に向けるために、あるい
は、他の1つの移動局にビームヌルを向けるために、各
エレメントの受信信号に基づいて、到来方向(DOA:Dir
ection of Arrival)推定を行うことにより、受信アレ
イウエイトの値wupを補正して送信アレイウエイトw
downを計算し、制御する場合がある。
走査、あるいは、各エレメントの受信信号から得られる
相関行列の固有値解析によって行う方法がある。ビーム
走査のアルゴリズムとしては、ビームフォーマ法、Capo
n法、線形予測法がある。一方、相関行列の固有値解析
のアルゴリズムとしては、最小ノルム法、MUSIC(MUlti
ple SIgnal Classification)法、ESPRIT(Estimation
of Signal Parameters via Rotational Invariance Tec
hniques)などのアルゴリズムがある。これらは、例え
ば、菊間信良「アレーアンテナによる適応信号処理」科
学技術出版、(1998-11)、p.173-268等で知られてい
る。なお、図4(b)においては拡散処理のための構成
を省略した。拡散処理は、例えば、各乗算器351〜3
54の出力のそれぞれに、所望の移動局に割り当てられ
た拡散符号を乗算して拡散処理を行い、アレイアンテナ
の各エレメント311〜314に出力する。
ブを所望の移動局に向けたり、他の移動局にビームヌル
を向けたりすることによって、干渉波が低減される。そ
の結果、基地局のセルに収容できる移動局(ユーザ)数
を増やすことができる。しかし、移動通信は、マルチパ
スフェージングによる受信信号のレベル変動や位相変動
の影響を大きく受けて受信品質が低下する。そこで、空
間送信ダイバーシティの各ブランチにアレイアンテナを
配置した基地局が、例えば、福田暁ほか3名「W-CDMA下
りリンクにおける送信ダイバーシチを併用したときの適
応アンテナアレイビームフォーミング送信の特性」、電
子情報通信学会技術研究報告NS2001-82,RCS2001-83(2
001-07)などで提案されている。
レイアンテナを配置した従来の送信ダイバーシティの説
明図である。図中、図4と同様な部分には同じ符号を付
している。3111〜3114は第1の空間ダイバーシティ
ブランチに配置されたアレイアンテナのエレメントであ
り、3121〜3124は第2の空間ダイバーシティブラン
チに配置されたアレイアンテナのエレメントである。第
1の空間ダイバーシティブランチのアレイアンテナのエ
レメントと第2の空間ダイバーシティブランチのアレイ
アンテナのエレメントの最短距離、すなわち、アレイエ
レメント3114とアレイエレメント3121間は、ダイバ
ーシティブランチ間でフェージング相関を小さくするた
め、通常10λup以上離間される。
アンテナのウエイト制御を説明するブロック構成図であ
る。図中、図5と同様な部分には同じ符号を付してい
る。送信信号は、乗算器411において第1のブランチ
ウエイトw10を乗算され、乗算器412において第2のブ
ランチウエイトw20を乗算される。乗算器411の出力
は、乗算器群421において、エレメント3111〜31
14に対する送信アレイウエイトw11〜w14が乗算されて、
対応するエレメント3111〜3114に出力される。同様
に、乗算器412の出力は、乗算器群422において、エ
レメント3121〜3124に対する送信アレイウエイトw
21〜w24が乗算されて、対応するエレメント3121〜3
124に出力される。
レメント3111〜3114で受信した信号に基づいて、対
応するエレメント3111〜3114に対する送信アレイウ
エイトw11〜w14を計算し、制御する。同様に、AAA送信
アレイウエイト制御部432は、エレメント3121〜3
124で受信した信号を用いて計算された最適な受信アレ
イウエイトに基づいて、対応するエレメント3121〜3
124に対する送信アレイウエイトw21〜w24を計算し、制
御する。AAA送信アレイウエイト制御部431,43
2は、図4で示したように、受信側で計算された最適な
受信アレイウエイトの値をそのまま送信アレイウエイト
w11〜w14,w21〜w24に設定してもよい。また、計算され
た最適な受信アレイウエイトの値を、到来方向推定など
を行うことにより、補正(キャリア周波数キャリブレー
ション)して送信アレイウエイトw11〜w14,w21〜w24を
設定してもよい。
フェージング相関が小さくなるように、空間的に離れて
設置され、通常10波長以上離隔される。移動局3にお
いて、一方の空間ダイバーシティブランチからの送信波
の受信レベルが低下したときに、他方のダイバーシティ
ブランチからの送信波の受信レベルは、必ずしも低下し
ない。そのため、何らかの方法で、移動局3における、
第1,第2の空間ダイバーシティブランチからの送信波
の受信レベルやキャリア位相を測定したり、推定したり
する。この測定結果あるいは推定結果に基づいて、送信
ダイバーシティ用ブランチウエイト制御部44におい
て、第1,第2のブランチウエイト(複素ウエイト)w
10,w20を計算し、制御する。これにより、送信ダイバ
ーシティなしの場合に比べ、良好な受信特性を得ること
ができる。このブランチウエイトの計算は、例えば、移
動局3において、第1,第2のダイバーシティブランチ
からの送信波を受信した信号のキャリア位相差が最小と
なって、受信SIR(Signal to Interference power Rati
o:希望波信号電力対干渉波信号電力比)を最大にする
ようにして行われる。
とにより、十分離間させたアレイアンテナが2系統必要
になる。そのため、アンテナの設置スペースが2倍以上
必要になる。また、アダプティブアルゴリズムの計算処
理量も2倍になる。また、2ブランチ分のエレメント総
数に等しい数をエレメント数とした1つのアレイアンテ
ナを想定して、これと比較すると、アンテナのエレメン
ト数が半減するので、上述したダイバーシティ構成をと
ることによりアレイアンテナの利得が低下することにな
る。
題点を解決するためになされたもので、基地局のセルに
収容できる移動局(ユーザ)数を増やせるとともに、少
ない設置スペースでフェージング変動の影響を低減で
き、また、アレイエレメントのウエイト計算量を削減す
ることも可能なCDMA基地局装置を提供することを目
的とするものである。
載の発明においては、垂直偏波アンテナおよび水平偏波
アンテナを備えた複数の偏波ダイバーシティアンテナを
配列してなるアレイアンテナを用いて所望の移動局に対
する送信を行うCDMA基地局装置であって、前記所望
の移動局に送信する信号に、前記各偏波ダイバーシティ
アンテナの前記垂直偏波アンテナに対する、垂直ブラン
チウエイトおよび個々の送信アレイウエイトを乗算し、
かつ、前記各偏波ダイバーシティアンテナの前記水平偏
波アンテナに対する、水平ブランチウエイトおよび個々
の送信アレイウエイトを乗算するとともに、前記所望の
移動局に応じた符号拡散を行って、当該垂直偏波アンテ
ナおよび水平偏波アンテナに出力する送信手段と、前記
所望の移動局から送信された信号を受信して得られた受
信信号に基づいて、前記垂直ブランチウエイト、前記水
平ブランチウエイト、および、前記個々の送信アレイウ
エイトを制御する送信ウエイト制御手段を有するもので
ある。従って、アレイアンテナを用いた送信ダイバーシ
ティとして、従来の空間ダイバーシティに代えて偏波ダ
イバーシティを採用したので、基地局のセルに収容でき
る移動局(ユーザ)数を増やせるとともに、少ない設置
スペースでフェージング変動の影響を低減できる。
よび前記水平ブランチウエイトを計算するための信号と
して、移動局からのフィードバック情報を用いることが
できる。例えば、基地局の各偏波ダイバーシティアンテ
ナの垂直偏波アンテナから第1のパイロットパターン信
号を送信し、水平偏波アンテナから第2のパイロットパ
ターン信号を送信する。移動局においては、受信した第
1,第2のパイロットパターン信号を識別比較すること
により、フィードバック情報を基地局に送信する。ま
た、上りリンクと下りリンクのキャリア周波数が同じで
あるTDDのときには、基地局の各偏波ダイバーシティア
ンテナの垂直偏波アンテナおよび水平偏波アンテナの両
方で受信した受信信号の比較に基づいて、垂直ブランチ
ウエイトおよび前記水平ブランチウエイトを制御するた
めの信号を得ることもできる。
1に記載のCDMA基地局装置において、前記送信ウエ
イト制御手段は、前記各偏波ダイバーシティアンテナの
少なくとも一方の偏波アンテナに対して計算された受信
アレイウエイトの値を、前記少なくとも一方の偏波アン
テナに対する送信アレイウエイトとするものである。従
って、送信アレイウエイトの計算処理が簡単化される。
特に、上り回線で使用するキャリア周波数と下り回線で
使用するキャリア周波数が、等しいかまたはその差が小
さいときに適用できる。一方、上下回線のキャリア周波
数差が大きいときは、最適な送信アレイウエイトが最適
な受信アレイウエイトから大きくずれる。この場合、よ
り大きな効果を得るためには、従来技術で説明した到来
方向推定手段等を用いて、移動局の方向を特定し、送信
ビームが希望局の方向を向くような補正等が必要とな
る。
1または2に記載のCDMA基地局装置において、前記
送信ウエイト制御手段は、前記所望の移動局から送信さ
れた信号を、前記各偏波ダイバーシティアンテナの垂直
偏波アンテナおよび水平偏波アンテナの一方を用いて得
られた前記受信信号に基づいて、当該垂直偏波アンテナ
および水平偏波アンテナの一方に対する前記送信アレイ
ウエイトを計算し、制御するとともに、前記垂直偏波ア
ンテナおよび水平偏波アンテナの両者に対する前記送信
アレイウエイトを等しい値にするものである。従って、
送信アレイウエイトの計算量を削減できる。垂直偏波ア
ンテナおよび水平偏波アンテナから見た所望の移動局の
方向が同じであるため、垂直偏波アンテナおよび水平偏
波アンテナに対する送信アレイウエイトを等しくして
も、最適な送信アレイウエイトからの誤差が少ない。
の概要を示す説明図である。図中、図4と同様な部分に
は同じ符号を付している。21〜24は偏波ダイバーシテ
ィアンテナである。偏波ダイバーシティアンテナ2
1は、垂直偏波アンテナ21Vおよび水平偏波アンテナ2
1Hからなり、同様に、偏波ダイバーシティアンテナ22
〜24は、垂直偏波アンテナ22V〜24Vおよび水平偏波
アンテナ22H〜24Hからなる。垂直偏波アンテナ21V〜
24Vは垂直ブランチのアレイアンテナとなり、水平偏波
アンテナ21H〜24Hは水平ブランチのアレイアンテナと
なる。
ランチおよび水平ブランチのアレイアンテナを用いて、
偏波ダイバーシティで送信する。移動局3は、垂直偏波
送信波5Vおよび水平偏波送信波5Hを移動局アンテナ4
で受信する。線状の移動局アンテナ4は、一般に傾いた
状態で使用されるので、垂直,水平の両偏波を受信でき
る。また、都市部では建物により反射や散乱または回折
するので、元の主偏波成分に対し交差偏波成分も生じて
いるので、線状の移動局アンテナ4が垂直または水平状
態であっても、両偏波を受信できる。上りリンクにおい
て、移動局4からの送信波6は、基地局1の垂直ブラン
チおよび水平ブランチのアレイアンテナを用いて偏波ダ
イバーシティ受信する。ただし、いずれか一方のブラン
チでのみ受信してもよい。
体例として、垂直ダイポールアンテナと水平ダイポール
アンテナとを組み合わせたもの、垂直水平両偏波の給電
ポートを有するマイクロストリップアンテナなどがあ
る。垂直偏波アンテナ21V〜2 4Vと水平偏波アンテナ2
1H〜24Hとは、それぞれ、空間上、同一位置と見なせる
ように構成されていることが、後述するように、垂直偏
波アンテナと水平偏波アンテナの対応するエレメントの
ウエイト値を同じにする場合に望ましい。図示の偏波ダ
イバーシティアンテナ21〜24は、直線状に等間隔(λ
up/2)で配列されたリニアアレイアンテナとして構成
している。図示のように水平方向に配置する場合に限ら
ず、垂直方向に配列してもよい。また、直線状に限ら
ず、従来のアレイアンテナと同様に、この他の配列を採
用してもよい。
一形態を説明するためのブロック構成図である。図中、
図4,図1と同様な部分には同じ符号を付している。1
1は送信部であり、送信ウエイト付加および符号拡散を
行う。12は送信ウエイト制御部であるが、図示しない
受信部や受信ウエイト制御部の機能の一部を利用する場
合がある。13は拡散符号発生部であり、所望の移動局
3に割り当てられた拡散符号を出力する。図2では、所
望の1つの移動局3に対するブロック構成を示している
が、個々の移動局について同様のブロックが設けられ
る。複数の移動局に対する同時送信時には、送信部11
において、送信ウエイト制御部12で計算された個々の
移動局に対する送信ウエイトが乗算され、個々の移動局
に割り当てられた拡散符号を用いて拡散され、各移動局
に対する拡散信号が合成されて、各偏波ダイバーシティ
アンテナの垂直偏波アンテナ21V〜24Vと水平偏波アン
テナ21H〜24Hに供給される。上述した構成は、従来技
術で説明した空間ダイバーシティを用いたアダプティブ
アレイアンテナ用のブロック構成をそのまま用いること
ができる。
送信信号に、各偏波ダイバーシティアンテナの垂直偏波
アンテナ21V〜24Vに対する、垂直ブランチウエイトw
V0および個々の送信アレイウエイトwV1〜wV4を乗算し、
かつ、各偏波ダイバーシティアンテナの水平偏波アンテ
ナ21H〜24Hに対する、水平ブランチウエイトwH0およ
び個々の送信アレイウエイトwH1〜wH4を乗算するととも
に、拡散符号発生部13から出力され、所望の移動局3
に割り当てられた拡散符号で符号拡散を行って、対応す
る垂直偏波アンテナ21V〜24Vおよび水平偏波アンテナ
21H〜24Hに出力する。送信ウエイト制御部12は、所
望の移動局3から送信された信号を受信して得られた受
信信号に基づいて、垂直ブランチウエイトwV0、水平ブ
ランチウエイトw H0、および、前記個々の送信アレイウ
エイトwV1〜wV4,wH1〜wH4を計算し、制御する。所望の
移動局3から送信された信号は、各垂直偏波アンテナ2
1V〜24Vおよび各水平偏波アンテナ21H〜24Hの少なく
とも一方の偏波アンテナを用いて受信する。ここで、少
なくとも一方と限定した理由は、通常の構成であれば、
各垂直偏波アンテナ21V〜24Vおよび各水平偏波アンテ
ナ21H〜24Hの両方からの信号に基づいて受信信号を出
力するが、後述するように、必ずしも両方の信号がなく
ても、垂直ブランチウエイトwV0、水平ブランチウエイ
トwH0、および、前記個々の送信アレイウエイトwV1〜w
V4,wH1〜wH4が得られる場合があるからである。
明する。送信ウエイト制御部12は、少なくとも一方の
各偏波アンテナ、例えば、垂直偏波アンテナ21V〜24V
に対する最適な受信アレイウエイトに基づいて、垂直偏
波アンテナ21V〜24Vおよび水平偏波アンテナ21H〜2
4Hに対する個々の送信アレイウエイトwV1〜wV4,wH1〜w
H4を計算し、制御する。また、所望の移動局3から送信
されたフィードバック制御メッセージを受信し、これに
基づいて、垂直ブランチウエイトwV0および水平ブラン
チウエイトwH0を制御する。
成の一具体例を説明するブロック構成図である。図中、
図4,図1,図2と同様な部分には同じ符号を付してい
る。図中、21は偏波ブランチウエイト付加部、22は
S-CPICH(Secondary-Common Pilot Channel:第2共通
パイロットチャネル)パイロットパターン発生器、23
は送信アレイウエイト付加部、24は符号拡散部であ
る。図2に示した送信信号は、DPCH(Dedicated Physic
al Channel:個別物理チャネル、すなわちユーザ毎に割
り当てられるチャネル)送信データおよびS-CPICHパイ
ロットパターン信号に対応する。DPCH送信データは、偏
波ブランチウエイト付加部21内の各乗算器において、
それぞれ、垂直ブランチウエイトwH0および水平ブラン
チウエイトwV0を乗算され、垂直、水平の2系統の出力
となる。
イト付加部23内の各乗算器において、それぞれ、垂直
偏波アンテナ21V〜24Vに対する送信アレイウエイトw
V1〜w V4および水平偏波アンテナ21H〜24Hに対する送
信アレイウエイトwH1〜wH4を乗算され、符号拡散部24
内の各乗算器において、所望の移動局3に割り当てられ
た1つの拡散符号(DPCH送信信号用)を乗算されて、対
応する各垂直偏波アンテナ21V〜24Vおよび対応する各
水平偏波アンテナ21H〜24Hに供給される。複数の移動
局に対して同時送信する場合には、各移動局毎に、送信
アレイウエイト付加部23および符号拡散部24を有
し、各移動局毎の符号拡散部24の出力が合成されて、
各偏波ダイバーシティアンテナの垂直偏波アンテナ21V
〜24Vと水平偏波アンテナ21H〜24Hに供給される。
22は、互いに直交するパターンである第1,第2のパ
イロットパターンを発生する。移動局3においては、こ
の第1,第2のパイロットパターンを用いて、垂直偏波
アンテナ21V〜24Vからの送信波と水平偏波アンテナ2
1H〜24Hからの送信波を識別する。第1,第2のパイロ
ットパターンを送信する方法には種々の方法がある。こ
こでは、S-CPICHを用いた例を説明する。ここでいうS-C
PICHは、田中晋也 ほか2名「B-5-62 W-CDMA下りリン
クにおけるS-CPICHを用いる適応アンテナアレイ送信ダ
イバーシチのチャネル推定法の検討」、2001年電子情報
通信学会通信ソサイエティ大会講演論文集、に記載され
たものである。すなわち、例えば、3セクタセルに適用
した場合、1つの120°セクタ内においてエレメント数M
のアレイアンテナを用いた場合、第1のパイロットパタ
ーンに、複数M種類の固定送信アレイウエイトを個別に
乗算することにより、メインローブの方向が120°/M間
隔でずれているM個のS-CPICHを送信する。M個のS-CPICH
は、相互に異なるチャネライゼーション符号が使用さ
れ、DPCH送信信号とも異なるチャネライゼーション符号
が使用されるが、スクランブリング符号としては同じ符
号が使用されて拡散される。第2のパイロットパターン
についても同様である。
構成の記載を省略している。M個のS-CPICHは、それぞれ
に、DPCH送信信号用と同様の送信アレイウエイト付加部
および符号拡散部が設けられる。送信アレイウエイト付
加部では、それぞれ、対応する固定送信アレイウエイト
が乗算される。ここで、垂直偏波アンテナ21V〜24Vに
対する固定送信アレイウエイトと水平偏波アンテナ21H
〜24Hに対する固定送信アレイウエイトとは、等しい値
を使用できる。符号拡散部では、上述したチャネライゼ
ーション符号およびスクランブリング符号で拡散され
る。上述した構成により、第1のパイロットパターンが
垂直偏波アンテナ21V〜2 4Vから送信され、第2のパイ
ロットパターンが水平偏波アンテナ21H〜24Hから送信
されることになる。
複数M個のS-CPICHのうち、希望波信号電力対干渉電力比
(SIR)の最も高いS-CPICHを選択する。選択されたS-CP
ICHを用いて、垂直偏波アンテナ21V〜24Vから送信さ
れた第1のパイロットパターンと水平偏波アンテナ21H
〜24Hから送信された第2のパイロットパターンとを識
別比較する。第1,第2のパイロットパターンは、その
パターンの相違によって区別される。比較結果は、フィ
ードバック信号メッセージ(FSM: Feedback Signaling
Message)などのフィードバック情報として、上りリンク
で基地局1に送信する。基地局1では、このフィードバ
ック信号に基づいて垂直,水平ブランチウエイトwV0,w
H0を制御する。この垂直,水平ブランチウエイトwV0,w
H0の値は、例えば、移動局3の受信部において、第1,
第2のパイロットパターンの信号の位相差、または、位
相差および振幅差、を比較することにより、受信電力が
大きくなるように計算され、基地局1への制御情報とし
てフィードバックされる。
トをフィードバック制御する方法として、種々の方法が
ある。この垂直,水平ブランチウエイトwV0,wH0につい
ても、任意の方法を採用することができる。また、垂
直,水平ブランチウエイトwV0,wH0の一方を1、他方を
0とするような、選択ダイバーシティにすることもでき
る。また、垂直,水平ブランチウエイトwV0,wH0の上述
したフィードバック制御は、FDD(Frequency Division
Duplex)に限らず、TDDでも適用できる。
のパイロットパターンを送信しない方法もある。すなわ
ち、基地局1側は、上りリンクにおいて、移動局3から
の送信波を、垂直偏波アンテナ21V〜24Vと水平偏波ア
ンテナ21H〜24Hの両方で受信する。それぞれによる受
信信号の比較に基づいて、下りリンクにおける送信時点
での伝搬路特性の差を推定することにより、移動局3で
の受信電力が大きくなるように垂直,水平ブランチウエ
イトwV0,wH0を計算し、制御する。TDDであるため、下
りリンクと上りリンクとは同じキャリア周波数を使用し
ており、電波伝搬経路も同じであるので、下りリンクに
おける送信時点での伝搬路特性の推定が可能である。よ
り簡便には、垂直偏波アンテナ21V〜24Vおよび水平偏
波アンテナ21H〜2 4Hの両方で受信し、受信信号が大き
い方の偏波アンテナに対する偏波ブランチウエイトを1
とし、他方を0として選択ダイバーシティとしてもよ
い。
垂直偏波アンテナ21V〜24Vあるいは水平偏波アンテナ
21H〜24Hに対する送信アレイウエイトwV1〜wV4,wH1
〜wH4を、垂直偏波アンテナ21V〜24Vあるいはアンテ
ナ21H〜24Hによる最適な受信アレイウエイトの値に設
定することにより、送信アレイウエイトを計算し、制御
することができる。このようにすることにより、受信ウ
エイト制御部が送信ウエイト制御部を兼ねる。しかし、
従来技術においても説明したように、下りリンクでの最
適な送信アレイウエイトは、上下リンク間のキャリア周
波数差を考慮した周波数キャリブレーションや、到来波
推定を行うことなどにより、最適な受信アレイウエイト
を補正して送信アレイウエイトを計算し、制御してもよ
い。あるいは、受信ウエイト制御部とは独立して送信ア
レイウエイトを計算し、制御するようにしてもよい。
ナ21V〜24Vおよび水平偏波アンテナ21H〜24Hに対す
る送信アレイウエイトwV1〜wV4,wH1〜wH4は、独立に計
算し、制御するものとして説明した。受信アレイウエイ
トに基づく場合では、それぞれのアンテナに対する最適
な受信アレイウエイトに基づいて独立に計算し、制御し
ていた。しかし、垂直偏波アンテナ21V〜24Vおよび水
平偏波アンテナ21H〜24Hの、それぞれ対応するエレメ
ントは、空間的に同一位置と見なせるように配置されて
いる。従って、各垂直偏波アンテナ21V〜24Vから見た
移動局3の方向および距離と、各水平偏波アンテナ21H
〜24Hから見た移動局3の方向および距離とが同一であ
るので、同一のアダプティブアレイアンテナと見なし、
両アダプティブアレイアンテナ間で同一の値の送信アレ
イウエイトにして下り送信ビームを生成することができ
る。
記所望の移動局から送信された信号を、各偏波ダイバー
シティアンテナの垂直偏波アンテナ21V〜24Vおよび水
平偏波アンテナ21H〜24Hのいずれか一方を用いて得ら
れた受信信号に基づいて、その一方に対する送信アレイ
ウエイトを計算し、制御するとともに、垂直偏波アンテ
ナおよび水平偏波アンテナの両者に対する送信アレイウ
エイトを等しい値にする。このようにすれば、基地局ア
ダプティブアレイアンテナに偏波ダイバーシティを適用
しても、両偏波間で同一のアンテナウエイトを用いるこ
とにより、アダプティブアルゴリズムの計算量が2倍に
ならない。TDDに適用し、計算された受信アレイウエイ
トに基づいて送信アレイウエイトを得る場合は、一方の
偏波アンテナに対する最適な受信アレイウエイトに基づ
いて、この一方の偏波アンテナに対する最適な送信アレ
イウエイトを得るとともに、他方の偏波アンテナに対す
る最適な送信アレイウエイトを、この一方の偏波アンテ
ナに対する最適なアレイウエイトと等しい値にする。そ
の結果、送信アレイウエイトは、wV1=wH1,wV2=wH2,
wV3=wH3,wV4=wH4となる。
おいて、各垂直偏波アンテナ21V〜24Vおよび水平偏波
アンテナ21H〜24Hのそれぞれに供給される信号は、2
度の乗算でウエイトが付加されていた。しかし、これら
は2個のウエイト値同士を先に乗算しておくことによ
り、送信信号に対して1回の乗算でウエイトを付加でき
る。いずれの場合も、作用的には、所望の移動局3に送
信する信号に、各偏波ダイバーシティアンテナの垂直偏
波アンテナに対する、垂直ブランチウエイトおよび個々
の送信アレイウエイトを乗算しており、各偏波ダイバー
シティアンテナの水平偏波アンテナに対する、水平ブラ
ンチウエイトおよび個々の送信アレイウエイトを乗算し
ていることになる。また、拡散符号の乗算は、ウエイト
付加後に行っていたが、先に、所望の移動局3に送信す
る信号である、送信データ、パイロットパターンに対し
て行ってもよい。さらに、ウエイト付加と拡散符号の乗
算をまとめて一度で行ってもよい。送信部11におい
て、このような、ウエイト付加および拡散の具体的な構
成は任意である。上述した送信アレイウエイト付加は、
通常、ベースバンド領域においてデジタル信号処理によ
って実行されるが、中間周波段や高周波段において行っ
てもよい。
うに、基地局アダプティブアレイアンテナの単位ユニッ
トに偏波ダイバーシティアンテナを適用したことによ
り、少ない設置スペースでフェージングの影響を低減さ
せることができるという効果がある。従来の空間ダイバ
ーシティと比較して、同じ単位ユニット数では、利得が
2倍となるので、基地局のセル半径を大きくすることが
できる。また、偏波ダイバーシティのブランチ間で、等
しい送信アレイウエイトを用いることにより、送信ダイ
バーシティ構成における、アダプティブアルゴリズムの
計算量増大の問題を解消されるという効果がある。
ある。
するためのブロック構成図である。
明するための基地局のブロック構成図である。
制御を説明するブロック構成図である。
を配置した従来の送信ダイバーシティの説明図である。
エイト制御を説明するブロック構成図である。
24…偏波ダイバーシティアンテナ、21V〜24V…垂直
偏波アンテナ、21H〜24H…水平偏波アンテナ、5 V…
垂直偏波送信波、5H…水平偏波送信波、6…移動局か
らの送信波、11…送信部、12…送信ウエイト制御
部、13…拡散符号発生部
Claims (3)
- 【請求項1】 垂直偏波アンテナおよび水平偏波アンテ
ナを備えた複数の偏波ダイバーシティアンテナを配列し
てなるアレイアンテナを用いて所望の移動局に対する送
信を行うCDMA基地局装置であって、 前記所望の移動局に送信する信号に、前記各偏波ダイバ
ーシティアンテナの前記垂直偏波アンテナに対する、垂
直ブランチウエイトおよび個々の送信アレイウエイトを
乗算し、かつ、前記各偏波ダイバーシティアンテナの前
記水平偏波アンテナに対する、水平ブランチウエイトお
よび個々の送信アレイウエイトを乗算するとともに、前
記所望の移動局に応じた符号拡散を行って、当該垂直偏
波アンテナおよび水平偏波アンテナに出力する送信手段
と、 前記所望の移動局から送信された信号を受信して得られ
た受信信号に基づいて、前記垂直ブランチウエイト、前
記水平ブランチウエイト、および、前記個々の送信アレ
イウエイトを制御する送信ウエイト制御手段、 を有することを特徴とするCDMA基地局装置。 - 【請求項2】 前記送信ウエイト制御手段は、前記各偏
波ダイバーシティアンテナの少なくとも一方の偏波アン
テナに対して計算された受信アレイウエイトの値を、前
記少なくとも一方の偏波アンテナに対する送信アレイウ
エイトとするものである、 ことを特徴とする請求項1に記載のCDMA基地局装
置。 - 【請求項3】 前記送信ウエイト制御手段は、前記所望
の移動局から送信された信号を、前記各偏波ダイバーシ
ティアンテナの垂直偏波アンテナおよび水平偏波アンテ
ナの一方を用いて得られた前記受信信号に基づいて、当
該垂直偏波アンテナおよび水平偏波アンテナの一方に対
する前記送信アレイウエイトを計算し、制御するととも
に、前記垂直偏波アンテナおよび水平偏波アンテナの両
者に対する前記送信アレイウエイトを等しい値にする、 ことを特徴とする請求項1または2に記載のCDMA基
地局装置。
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