JP2003241303A - プラネタリウム装置および広角映像投影装置 - Google Patents
プラネタリウム装置および広角映像投影装置Info
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Abstract
星空を得るのみならず、日周運動も再現することができ
る小型かつ低コストのプラネタリウム装置および広角映
像投影装置を提供する。 【解決手段】 映写原板4には星を見立てた透過孔4a
が開けられている。映写原板4は中空軸受5に取り付け
られ、光軸12を中心にモータ7によって回転させられ
る。映写原板4を出射した光は投影レンズ11を通り、
凸面鏡で反射されてスクリーンドームなどに広角投影さ
れる。投影される星空は日周運動と同じようなを動きを
する。広角映像投影装置を併設すれば、星以外の朝焼
け,風景などの画像を重ね合わせて投影することができ
る。
Description
庭などで用いられる、ドリームスクリーンもしくは部屋
の天井、壁面などに星空および映像を投影するプラネタ
リウムおよび映像投影装置に関する。
は、半球状のドームスクリーンに恒星および惑星、太
陽、月などの天体を投影し、その位置と運動を本物の夜
空と同様に再現することが可能であり、天文教育用とし
てきわめて有用である。しかしながら、娯楽,鑑賞用と
して考えた場合、必ずしも太陽や惑星などの天体の精密
な再現は必要ではなく、美しい星空のみをドームスクリ
ーンに投影できるだけで、娯楽、鑑賞の目的を達するこ
とができると考えられる。
屋などで星空を投影できれば、ドーム設備を必要とせ
ず、一般家庭などで娯楽・鑑賞に供することができ、極
めて有用であると考えられる。さらに、その際は、星空
や太陽、惑星などの位置の厳密な再現ができなくても、
娯楽・鑑賞の目的を損なうことはないと考えられる。以
下、種々の従来例を挙げてその欠点に言及する。
プラネタリウムの従来例を示す図である。光学式プラネ
タリウム49は、星空を投影する際、単一のレンズでは
全天の星空を投影することが難しいため、複数の投影レ
ンズ50a,50b・・・や投影原板を用いた恒星投影
球51を1つないし複数個(この例では2個)用いてい
る。
プラネタリウムの従来例を示す図である。この例は、星
空の日周運行を表現するために、恒星投影球52を、観
測地の緯度に合わせて角度(q)だけ傾斜させて保持し
ておき、予め設定された回転軸(X)を中心に回転させ
ることにより、ドームスクリーンに映写された星空に日
周運動を行わせるように構成されている。
で投影する従来装置の一例を、図11は、液晶で表示さ
れる映像を魚眼レンズで投影する従来装置の一例をそれ
ぞれ示す図である。魚眼レンズ式プラネタリウムは、高
輝度のCRTディスプレイ56に星空やその他の天体映
像を表示しておき、これを魚眼レンズ55を用いてドー
ムスクリーンに星空や天体映像を投影し、プラネタリウ
ムとしての機能を供するものである。また、図11に示
すようにCRTディスプレイの代わりに、液晶素子58
の映像表示手段と、照明光学系(光源61,コンデンサ
ーレンズ59,60)を設置し、魚眼レンズ57で同様
にドームスクリーンに投影することができる。
CRTディスプレイを有する魚眼レンズ式プラネタリウ
ムを併設したものも存在し、これは、光学式プラネタリ
ウムによるシャープでリアルな星空と、魚眼レンズ式プ
ラネタリウムによる汎用性のある映像を組み合わせて、
双方のメリットを生かしたものである。
従来装置の一例を示す図である。ピンホール式プラネタ
リウムは、星に相当する透過孔62aを多数有する球殻
状の遮光部材で構成される恒星投影球62の内部に、タ
ングステンランプ、アークランプ等の点光源63を有
し、点光源から放射された光が透過孔62aを通してド
ームスクリーンに投影させることにより星空を再現して
いる。このピンボール式プラネタリウムの場合において
も、光学式プラネタリウム同様に、恒星投影球を観測地
の緯度(q)だけ傾けて設置し、回転軸Yを中心に回転
させることにより、星空の日周運動を再現している。
行う従来の広角投影装置を示す図である。これは、ビテ
オプロジェクタ53と曲面鏡54により反射されつつ画
角を広げ、ドームスクリーンの広い範囲に映像を投影す
ることができる広角投影方法である(実用新案登録30
53089号)。
それぞれ次のような問題点を有している。すなわち、光
学式プラネタリウムでは、恒星投影球に複数の投影レン
ズおよび投影原板を用いるため、構造が複雑になり、製
造および調整コストが高くなる問題点があった。また、
恒星投影球を傾斜させ、なおかつ回転させるための駆動
機構を必要とし、装置の重量、サイズの増大、構造の複
雑さ、製造および調整コストが高くなる問題点があっ
た。さらに、恒星投影球の内部に含まれる光源に電源を
供給するためのスリップリング機構による送電手段を必
要とし、接点が磨耗しやすく、またメンテナンスを要す
るなどの問題点があった。さらには、星空を複数面に分
割して投影するため、これを予め設定された径のドーム
スクリーン以外の空間、たとえば四角い部屋などで使用
すると、分割境界線を挟んだ星野にずれが生じ、見た目
の不自然さや、星座の歪みなどを生じて、投影された星
空が見た目に著しく不自然になる問題点があった。
発光部のサイズがゼロの完全な点光源を得ることは難し
く、また回折効果の影響のため、投影された星像はシャ
ープさに欠けるものとなり、美しくリアルな星空を再現
できない問題点があった。また、魚眼レンズ式プラネタ
リウムおよび映像投影装置では、広角に投影するための
魚眼レンズが高価であり、また重量、形状もかさむ問題
点があった。そして、星空をCRTディスプレイ、液晶
プロジェクタなどで再現するため、解像度に制約があ
り、星像のシャープさ、リアルさが光学式プラネタリウ
ムによるものに比べて著しく劣る問題点があった。
ル式プラネタリウム,魚眼レンズ式プラネタリウムおよ
び映像投影装置は、ドームスクリーンあるいは部屋の中
心、もしくは中心付近に設置する必要があり、投影装置
がじゃまになる問題点があった。また、曲面鏡とビデオ
プロジェクタを用いた広角投影方法では、ビデオプロジ
ェクタを用いるため、解像度に制約を生じ、魚眼レンズ
式プラネタリウムおよび映像投影装置と同様、シャープ
でリアルな星空を投影できない問題点があった。
するもので、その目的は、星空および映像を広角に投影
し、臨場感ある星空を得るのみならず、日周運動も再現
することができる小型かつ低コストのプラネタリウム装
置を提供することにある。さらに本発明の他の目的は、
ビデオプロジェクタを組み合わせて用いることで、星空
のみならず映像も広角に投影し、任意の映像を投影再現
することを可能にした広角映像投影装置を提供すること
にある。
に本発明によるプラネタリウム装置は、曲面鏡と、星空
に相当する投影原板を有するプロジェクタを用いて広角
の星空を投影するプラネタリウム装置において、プロジ
ェクタ内の投影原板を当該プロジェクタの光軸を中心に
回転させ、前記曲面鏡で反射させてスクリーンに投影さ
れる星空を日周運動のように運行させる構成とする。ま
た、本発明は、計算機によるCGもしくはビデオ装置で
生成される映像を投影できるプロジェクタを複数並設す
るか、または別個のビデオ装置でそれぞれ生成される映
像を光学系で合成し、前記複数のプロジェクタからの投
射映像または合成された投射映像を凸面鏡で反射させ広
角の映像をスクリーンに投影する構成とする。さらに本
発明は、前記プラネタリウム装置および前記広角映像投
影装置に用いられるプロジェクタの両方を用いて、星空
と映像を重ね合わせて投影する構成とする。
置により、星空および任意映像を映し出せるのみなら
ず、真球面のドームスクリーンを用いなくとも、自然に
つながった一様の星空や映像を投影することができる。
さらに、映写装置は、従来のプラネタリウム投影装置の
ようにドームスクリーンあるいは部屋の中心ではなく、
端に近い位置に設置できるので、映写装置が邪魔になる
ことはない。
しく説明する。図1は、本発明によるプラネタリウム装
置の実施の形態を示す図で、回転星野プロジェクタの構
成を示す斜視図である。映写原板4は、遮光性を持つ薄
板に、本物の星を見立てた透過孔4aが多数開けられて
いる。この映写原板4は、中空軸受5によって光軸12
を中心に回転可能な状態で保持されており、外周部に歯
車6が設けられている。歯車6は、歯車10,9を介し
てモータ7の出力軸に接続され、モータ7の回転駆動力
は歯車6に伝達される。
ーレンズ2,3を通して映写原板4を照明する。映写原
板4の透過孔4aを通った光は、投影レンズ11によっ
て外部に投射される。このような構成において、モータ
7を回転させると、映写原板4が回転するので、投影さ
れる星空も回転することは容易に推察される。
影する方向を説明するための図である。本図は、回転星
野プロジェクタ13と凸面鏡14を用いたプラネタリウ
ム投影装置の構成例を示している。回転星野プロジェク
タ13は、ある画角Aをもって凸面鏡14に投影光を当
てる。凸面鏡14により反射した光は、回転星野プロジ
ェクタ13と凸面鏡14の位置関係および曲面鏡14の
曲率によって決まる画角Bでドームスクリーンに投影さ
れる。ここで光軸12上を通る光束1aは、凸面鏡14
上のポイント2aで反射され、反射光束3aとなる。こ
の反射光束が床面に対して持つ角度をCとする。凸面鏡
14上のポイント2aは、回転星野プロジェクタ13内
の映写原板を回転させても位置が変化しないので、反射
光束3aも変化しない。
面鏡上のポイント2bで反射され、反射光束3bも変化
しない。一方、光軸12からずれた光束1bは、凸面鏡
13上のポイント2bで反射され、反射光束3bとな
る。映写原板4の回転により光束1bの向きが変化する
ため、ポイント2bの位置も変化し、結果的に反射光束
3bの向きも変化することになる。映写原板4の運動が
回転運動であるため、すべての反射光束は、光束1aを
中心とした回転運動となることは容易に推測できる。
クリーンに投影した状態を示す図である。図4は、図3
のドームスクリーンを下から見た図である。回転星野プ
ロジェクタ13から投影された光束は凸面鏡14で反射
され、ドームスクリーン15の広い範囲に投影される。
ここで光束3aがドームスクリーン15に交差する点を
ポイント4aとする。
に真下から見たものが図4である。このドームスクリー
ン上で、映写原板4に含まれる多くの星がドームスクリ
ーン15上に投影されるが、これらすべての星はポイン
ト4aを中心に回転運動することになる。したがって、
映写原板4の中心に天の北極をおき、その周囲に恒星を
配置すれば、あたかも、本物の夜空で見られる日周運動
と極めてよく似た星空の運動がドームスクリーン15上
で再現されることになる。この実施の形態において、反
射光束3aの床面となす角Cの角度を、その地点の緯度
の地点における星空を再現することができる。また、映
写原板を天の南極を中心にしたものに替えることで、南
半球における星空の運行も再現することができる。
で、回転星野プロジェクタとビデオプロジェクタを併設
して画像を重ね合わせて投影する状態を示している。こ
の実施の形態は、回転星野プロジェクタと請求項2で示
すビデオプロジェクタとを併用して星空とビデオ映像の
双方を投影できるハイブリッドプラネタリウムの例であ
る。回転星野プロジェクタ13の横に近接してビデオプ
ロジェクタ18を配置し、共に凸面鏡19に投影光束を
当てるように構成すると、回転星野プロジェクタ13に
よる星空と、ビデオプロジェクタ18による映像が重ね
合わされてドームスクリーンに映し出される。恒星以外
の太陽、惑星、月、流星などの天体はもちろん、朝焼
け、夕焼け、風景、雲などをビデオプロジェクタで映写
する。したがってビデオプロジェクタ18による映像
と、回転星野プロジェクタ13による星空はともに連動
して制御されることにより、星空と映像が連動し、演出
効果を高めることができる。
ク図である。コンピュータ20の制御により、グラフィ
ックコントローラ21が映像を生成し、ビデオプロジェ
クタ22に送る。一方、これと連動してサーボコントロ
ーラ23、サーボドライバ24を介してモータ25を駆
動する。
ロジェクタの映像を光学的に合成する撮影レンズの例を
示す図である。映像光源30を出た光速は、コンデンサ
ーレンズ31,32,液晶素子33を通り、ハーフミラ
ー36を通過し投影レンズ34により投影される。一
方、恒星光源40を出た光は、コンデンサーレンズ3
8,39,投影原板37を通り、ハーフミラー36で反
射されて投影レンズ34により投影される。この結果、
星空とビデオ映像が重なり合い、ドームスクリーンに投
影される。本実施例では、曲面鏡は凸球面を有するもの
としたが、実際には球面に限らず、楕円面、放物面その
他如何なる形状の曲面であっても良いことは勿論であ
る。また、投影する対象をドームスクリーンとしたが、
適度な反射率を有する壁および天井を備えた通常の直方
体状の部屋であってもよいのは勿論である。
で、次に示す特有の効果を奏する。 (1) 単一の投影原板を用いて、広画角の星空を投影する
ことができ、複数の投影面を有する従来の光学式プラネ
タリウムに比べて、装置のシンプル化, 低コスト化を実
現することができる。 (2) 広い範囲にわたりフラットな配光分布をもつ光源を
必要とした従来の光学式プラネタリウムと異なり、本発
明では、光源か、光束を取出すのは一方向のみでよく、
液晶プロジェクタ用などに生産されているミラー付ラン
プなどを使用することができる。また、日周運動を行っ
てもランプの姿勢角が変わらないため、取付姿勢角が制
限された光源も使用することができる。例えば、効率が
よく演色性に優れ、輝度の高いメタルハライドアークラ
ンプや、キセノンランプなどを容易に使用することがで
きる。高輝度の光源を選定することにより、投影レンズ
の口径を小さなものにすることができ、映像の焦点深度
も深くなるため、設置の調整がラフであったり、直方体
の部屋で用いた場合でも、ピントのぼけを少なくしたり
することができる。 (3) 魚眼レンズを用いた従来のプラネタリウムおよび映
像投影装置と異なり、高価で重量のかさばる魚眼レンズ
を必要とせず、安価な標準画角レンズと曲面鏡を用いる
だけでよいので、装置の軽量化、低コスト化を実現する
ことができる。 (4) ピンホール式による従来のプラネタリウムと異な
り、すべての恒星の投影にレンズ系を使用するので、投
影される星像はシャープであり、リアルな星空を再現す
ることができる。 (5) 単一の曲面鏡を用いて複数の映像を投影することが
できるので、従来は複数の装置を必要としたハイブリッ
ドプラネタリウムを、単一の装置で実現することがで
き、高機能の装置を低コスト、コンパクトな装置で実現
することができる。投影装置を、ドームスクリーンもし
くは部屋の端近くに設置することができるので、投影装
置が邪魔にならず、特に一般住宅での利用においては、
設置がしやすいなどの効果を有する。
を示す図で、回転星野プロジェクタの構成を示す斜視図
である。
説明するための図である。
影した状態を示す図である。
る。
プロジェクタとビデオプロジェクタを併設して画像を重
ね合わせて投影する状態を示している。
映像を光学的に合成する撮影レンズの例を示す図であ
る。
ムの従来例を示す図である。
ムの従来例を示す図である。
来装置の一例を示す図である。
る従来装置の一例を示す図である。
例を示す図である。
角投影装置を示す図である。
ンサーレンズ 4 映写原板(投影原板) 5 中心軸受 6,10,26 歯車 7,25 モータ 8,9 ウォームギヤ 11,34 投影レンズ 12 光軸 13 回転星野プロジェクタ 14,19,35,54 凸面鏡 15 ドームスクリーン 16 頂点 18,22,53 ビデオプロジェクタ 20 コンピュータ 21 グラフィックコントローラ 23 サーボコントローラ 24 サーボドライバ 30 映像光源 33,58 液晶素子 36 ハーフミラー 37 投影原板 40 恒星光源 52,62 恒星投影球 55,57 魚眼レンズ 56 CRT 61,63 光源
Claims (3)
- 【請求項1】 曲面鏡と、星空に相当する投影原板を有
するプロジェクタを用いて広角の星空を投影するプラネ
タリウム装置において、 プロジェクタ内の投影原板を当該プロジェクタの光軸を
中心に回転させ、前記曲面鏡で反射させてスクリーンに
投影される星空を日周運動のように運行させることを特
徴とするプラネタリウム装置。 - 【請求項2】 計算機によるCGもしくはビデオ装置で
生成される映像を投影できるプロジェクタを複数並設す
るか、または別個のビデオ装置でそれぞれ生成される映
像を光学系で合成し、 前記複数のプロジェクタからの投射映像または合成され
た投射映像を凸面鏡で反射させ広角の映像をスクリーン
に投影することを特徴とする広角映像投影装置。 - 【請求項3】 前記プラネタリウム装置および前記広角
映像投影装置に用いられるプロジェクタの両方を用い
て、星空と映像を重ね合わせて投影することを特徴とす
るプラネタリウム機能付き広角映像投影装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002040034A JP4017882B2 (ja) | 2002-02-18 | 2002-02-18 | プラネタリウム装置 |
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Family
ID=27780892
Family Applications (1)
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2002
- 2002-02-18 JP JP2002040034A patent/JP4017882B2/ja not_active Expired - Lifetime
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