JP2003240548A - トータルステーション - Google Patents

トータルステーション

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JP2003240548A JP2002037510A JP2002037510A JP2003240548A JP 2003240548 A JP2003240548 A JP 2003240548A JP 2002037510 A JP2002037510 A JP 2002037510A JP 2002037510 A JP2002037510 A JP 2002037510A JP 2003240548 A JP2003240548 A JP 2003240548A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暗闇での測量が容易なトータルステーション
を提供する。 【解決手段】 鉛直回転および水平回転可能な視準用望
遠鏡46を備えたトータルステーションにおいて、視準
用望遠鏡46の対物レンズ11近傍に対物レンズ11の
光軸と平行な光軸をもつ反射ターゲット照明用の光源8
0を設けた。望遠鏡の正対方向の暗闇の中に反射ターゲ
ットが白く浮き上がって見え、反射ターゲットの位置を
視認でき、視準用望遠鏡46の視野(測定対象物を撮像
装置で撮像して表示装置64に表示する場合は、表示装
置64の画面)にはターゲットだけが白く浮き上がって
見えるので、視準作業がし易い。従来のように、照明用
光源(携帯用ライト)を装脱着する煩わしさや、望遠鏡
46を正反測量の際などのために鉛直回転する上での不
都合がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子式測距測角儀
であるトータルステーションに係り、特にトンネル内や
夜間等の暗い状態でも反射ターゲット(または反射プリ
ズム)を用いた測量が可能なトータルステーションに関
する。
【0002】
【従来の技術】測点にセットした反射ターゲット(また
は反射プリズム)に測距光を出射し、その戻り光から反
射ターゲットの角度(鉛直角,水平角)と距離を測定す
るトータルステーションを用いた測量は、夜間ではター
ゲットを視準しにくいことから、一般には昼間に限られ
ていた。しかし、トンネル内測量や鉄道の軌道測量など
暗闇や夜間での作業が必要な場合があり、このような場
合は、携帯用ライトで前方の反射ターゲットを照らして
その反射光から反射ターゲットの位置を視認した上で、
望遠鏡をターゲットに向けるという視準を行っていた。
しかし、携帯用ライトを目の近くにかざしての作業とな
り、しかも携帯用ライトの光軸が反射ターゲットから少
しでもずれると視認できず、視準作業は高度の熟練を要
すという問題があった。
【0003】そこで、携帯用ライトを手で持って行うと
いう不便を解消するために、図17(a),(b)に示
すように、携帯用ライト2を視準用望遠鏡1上面に設け
られているピープサイト3に金具4で固定するというも
のもがある。ピープサイト3は、目標を概略定めるため
の照準器で、その光軸は視準用望遠鏡1(対物レンズ1
a)の光軸と平行であり、ピープサイト3に固定された
携帯用ライト2は視準用望遠鏡1(対物レンズ1a)の
光軸と略平行となるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
技術では、必要に応じて携帯用ライト2を金具4で取着
するため、面倒であり、使用しない場合の携帯用ライト
2の保管も煩わしい。また、一般にトータルステーショ
ンには、望遠鏡1の上方を横切るように取っ手5が設け
られており、望遠鏡1を180度鉛直回転させる正反測
量の場合には取っ手5が邪魔になり、あるいは望遠鏡1
とトータルステーショ本体6との間隔d1が狭すぎて、
携帯用ライト2を望遠鏡1に取着すると望遠鏡1を18
0度鉛直回転させることができなかった。
【0005】また、携帯用ライト2は金具4を介してピ
ープサイト3に固定されているが、携帯用ライト2の光
軸を対物レンズ1aの光軸と平行となるように固定保持
することは困難で、しかも固定部のガタはさけられず、
裸眼では白く見えて確認できたターゲットが望遠鏡を覗
くと全く見えない場合が多々ある。このように従来技術
では、暗闇での視準作業の能率が非常に悪いという問題
があった。
【0006】本発明は、前記問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、暗闇での測量が容易なトー
タルステーションを提供することにある。
【0007】
【課題を決するための手段】以上の課題を達成するため
に、請求項1に係るトータルステーションおいては、鉛
直回転および水平回転可能な視準用望遠鏡を備えたトー
タルステーションにおいて、前記視準用望遠鏡の対物レ
ンズ近傍に対物レンズの光軸と平行な光軸をもつ反射タ
ーゲット照明用の光源を設けるように構成した。
【0008】(作用)反射ターゲット照明用の光源は視
準用望遠鏡の対物レンズ近傍で、しかもその光軸は対物
レンズの光軸と平行であるので、この照明用光源から出
射した光は、反射ターゲットを照明するとともに、ター
ゲットで反射されて照明用光源近傍位置に正確に戻る。
即ち、トンネル内や夜間といった暗い状態では、反射タ
ーゲットが明るく照明されるため、反射ターゲットでの
反射光の光路上にある視準用の光源近傍に目がくるよう
にして前方を見ると、暗闇の中に反射ターゲットが白く
明るく際だって見え、反射ターゲットの位置を視認でき
る。そして、このとき視準用望遠鏡を覗くと、その視野
(測定対象物を撮像装置で撮像して表示装置に表示する
場合は、表示装置の画面)にはターゲットだけが白く浮
き上がって見えるので、視準用望遠鏡を反射ターゲット
に正対させる作業、即ち視準作業がし易い。
【0009】また、ターゲット照明用の光源は視準用望
遠鏡に一体に組み込まれているため、従来のように照明
用光源(携帯用ライト)を装脱着する煩わしさがない。
またターゲット照明用光源は視準用望遠鏡の外部に突出
せず、望遠鏡を正反測量の際などのために鉛直回転する
上での不都合がない。
【0010】請求項2においては、請求項1に記載のト
ータルステーションおいて、前記視準用望遠鏡に、測定
対象物を撮像する高倍率の視準カメラ光学系と広い視野
の広角カメラ光学系とからなる切り替え可能な撮像装置
を内蔵するとともに、前記望遠鏡の前面側に、前記広角
カメラの対物レンズを視準用望遠鏡の対物レンズの上ま
たは下に接近して設け、前記視準用望遠鏡を鉛直回転可
能に支持するトータルステーション本体に、前記撮像装
置で撮像した映像を表示する表示装置を設けた構造で、
前記望遠鏡の前面側に設けた前記2つの対物レンズ間に
前記反射ターゲット照明用の光源を配置するように構成
した。(作用)反射ターゲット照明用光源は、互いに接
近して設けられた視準用望遠鏡の対物レンズおよび広角
カメラの対物レンズの間に位置することから、視準カメ
ラ光学系および広角カメラ光学系に入射するこれらの光
の光量は大きく、撮像装置を視準カメラ光学系と広角カ
メラ光学系のいずれに切り替えても、表示装置の画面に
は反射ターゲットが明るく浮き上がって見える。そし
て、撮像装置を概略の視準に便利な広角カメラ光学系か
ら高倍率の視準カメラ光学系に切り替えて、拡大した映
像を表示装置に写すことで、反射ターゲットを正確に視
準できる。
【0011】請求項3においては、請求項2に記載のト
ータルステーションおいて、前記表示装置に表示された
画像から測定点を弁別する画像処理装置と、前記前記表
示装置に表示された画像上の測定点を指定する測定点指
定手段と、指定された測定点を自動的に視準する自動視
準装置とを備えるように構成した。(作用) 表示装置
に表示された画像の測定点をマウスやタッチペンやジョ
イスティックなどの指定手段によって指定すると、表示
装置の画面中央(のレチクル線)と指定点間の縦横のピ
クセル数が画像処理装置で読みとられて垂直偏差hと水
平偏差vが求められ、自動視準装置が作動して、この垂
直偏差hと水平偏差vがそれぞれ0となるように望遠鏡
が鉛直方向および水平方向に回転し、表示装置の画面中
央(のレチクス線)をターゲットの十字線交点と一致さ
せる。
【0012】請求項4においては、請求項1〜3のいず
れかに記載のトータルステーションおいて、前記反射タ
ーゲット照明用の光源を、所定間隔で点滅する点滅光源
で構成するようにした。(作用)反射ターゲットを直接
裸眼で見る場合、視準用望遠鏡で見る場合、表示装置の
画面を通して見る場合のいずれにおいても、照明用の光
源の点滅に合わせて反射ターゲットが暗闇の中であたか
も点滅しているように見えるので、視認しやすい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、実施例に基づいて詳細に説明する。図1〜図
16は、本発明の一実施例であるトータルステーション
を示し、図1はトータルステーション全体のブロック
図、図2は同トータルステーションの光学系と自動視準
装置を説明する図、図3(a),(b)は同トータルス
テーションの正面図および背面図であり、図4は同トー
タルステーションの自動視準装置に用いられる十字形ラ
インセンサを説明する図、図5は測定対象物の各部位置
を測定する方法を示す図、図6は同トータルステーショ
ンの広角カメラ光学系で得たが画像を示す図、図7は同
トータルステーションにおいて、広角カメラ光学系で得
た画像を用いて予備視準した後の画像を示す図、図8は
同トータルステーションにおいて、視準カメラ光学系で
得た画像を用いて、自動視準した後に、前記視準カメラ
光学系で得た画像を示す図、図9は測定点(ターゲッ
ト)の位置測定の手順を説明するフローチャート、図1
0は自動視準の開始前の広角カメラ光学系で得た最も広
角な画像を示す図、図11は図10における測定点のタ
ーゲットの中心のレクチル線の中心からの水平偏差及び
垂直偏差を示す図、図12は広角カメラ光学系の最も広
角な状態で、ターゲットの中心と視準軸を一致させた状
態を示す図、図13は同トータルステーションの予備視
準の途中において、広角カメラ光学系を小幅ズームアッ
プした状態を示す図、図14は広角カメラ光学系を小幅
ズームアップした状態で、ターゲットの中心と視準軸を
一致させた状態を示す図、図15は視準カメラ光学系に
切り換えた直後に視準カメラ光学系で捕らえた画像を示
す図、図16は視準カメラ光学系で捕らえた画像で、タ
ーゲットの中心と視準軸を一致させた状態を示す図であ
る。
【0014】トータルステーション110の視準用望遠
鏡46は、図1、図2及び図3に示したように、測定対
象物を高倍率で撮像する撮像装置として視準カメラ光学
系47の他に、測定対象物を低倍率の広い視野で撮像す
る撮像装置として広角カメラ光学系89を備えている。
そして、このトータルステーション110は、図3に示
したように、整準台40上に水平回転可能に水平回転部
42を取り付け、この水平回転部42に立設された一対
の柱部44間に垂直(鉛直)回転可能に望遠鏡46を取
り付けている。即ち、水平回転部42と一対の柱部44
によって一体のトータルステーション本体41が構成さ
れ、トータルステーション本体41の柱部44,44間
に視準用望遠鏡46が垂直(鉛直)回転可能に設けられ
ている。また、トータルステーション110は、図1に
示したように、測定点までの距離を測定する測距部(光
波距離計)48と、望遠鏡46の水平角を測定する水平
測角部(水平エンコーダ)50と、望遠鏡46の垂直角
を測定する垂直測角部(垂直エンコーダ)52と、望遠
鏡46の水平角を制御する水平制御部(水平サーボモー
タ)54と、望遠鏡46の垂直角を制御する垂直制御部
(垂直サーボモータ)56と、これら各部を制御すると
ともに測定結果を算定するためのCPU(演算制御部)
58とを備えている。なお、視準用望遠鏡46は、水平
制御部(水平サーボモータ)54と垂直制御部(垂直サ
ーボモータ)56によってその駆動が制御されるが、手
動で容易に回動させることもできる。
【0015】さらに、トータルステーション110は、
各カメラ光学系47、89で得た画像からノイズを除去
して鮮明な画像にするとともに、測定対象物の輪郭や測
定点等を弁別する画像処理装置60と、各カメラ光学系
47、89から得た画像に種々の情報等を重ね合わせる
スーパーインポーズ装置62と、各カメラ光学系47、
89で得た映像を表示するとともに、タッチペン68又
は指等の測定点指定手段で触れることにより測定点を指
定したり、各種データやコマンド等を入力することがで
きる表示装置であるタッチパネルディスプレイ64と、
トータルステーション110とは別体の計測制御機(パ
ーソナルコンピュータ)65等の外部機器とのデータ入
出力のための入出力装置66とを備える。
【0016】画像処理装置60とスーパーインポーズ装
置62は、トータルステーション本体41の内部に設け
られ、タッチパネルディスプレイ64は、水平回転部4
2の下部背面に取り付けられる。タッチパネルディスプ
レイ64は、各カメラ光学系47、89により撮像され
た映像を表示するだけでなく、広角カメラ光学89系又
は視準カメラ光学系47の視準軸(光軸)Oの方向を示
すレクチル線(十字線)92、各種のコマンドを入力す
るためのアイコン、データを入力するためのテンキー、
測距部48や測角部50、52で得た測定結果等も、ス
ーパーインポーズ装置62により重ねて表示できるよう
になっている。
【0017】もちろん、タッチパネルディスプレイパネ
ル64の代わりに、普通の液晶ディスプレイ等の表示装
置と、種々のコマンドやデータ入力のためのキーボード
とを別体にして備え、測定点指定手段としては、カーソ
ル移動キー、マウス、トラックボール、ジョイスティッ
ク等を用いてもよい。
【0018】広角カメラ光学系89は、広角(対物)レ
ンズ87と、自動焦点合わせ機構を内蔵する広角CCD
カメラ素子88と、合焦レンズ19からなり、前記合焦
レンズ19の代わりに広角CCDカメラ素子88が図示
しないズーム装置を備えてもよい。もちろん、小型化や
価格抑制等のためには、ズーム装置を省くことができ、
さらに広角カメラ光学系89そのものも省くこともでき
る。また、広角CCDカメラ素子88の代わりに、その
他の適当な撮像装置を用いてもよい。
【0019】視準カメラ光学系47は、視準軸O上に、
対物レンズ11、反射プリズム70、ダイクロイックプ
リズム72、ビームスプリッタ120、視準CCDカメ
ラ素子45を設置し、さらに、赤外線レーザ光の測距光
を出射する赤外線LED等の発光素子74と、この測距
光を集光する集光レンズ76と、集光された測距光を反
射プリズム70に向けて光路を90度偏向するミラー7
8と、図示しない反射ターゲットで反射された測距光が
ダイクロイックプリズム72で反射して入射するフォト
ダイオード等の受光素子86と、ビームスプリッタ12
0で90度偏向した光が集光する十字形ラインセンサ1
22を備えて構成されている。もちろん、視準CCDカ
メラ素子45の代わりに、その他の適当な撮像装置を用
いてもよく、十字形ラインセンサ122の代わりに4分
割センサ等の適宜センサを用いてもよい。
【0020】光源80により形成される照明光としては
赤外線レーザ光でもよいが、レーザ光では、広角CCD
カメラ素子88の視野全体を認識しにくいため、本実施
例では、遠方のターゲットまで光が十分届くように、広
角CCDカメラの画角(20度)と同じ拡散角をもつ高
輝度LEDによる可視光を用いた。
【0021】そして、この反射ターゲット照明用の光源
80は、望遠鏡46の前面において上下方向に互いに接
近して設けられた視準用CCDカメラの対物レンズ47
と広角CCDカメラの対物レンズ87間に設けられてい
る。
【0022】そして、光源80から出射された照明光L
1は、測定対象物の測定点に設置されたターゲットに向
かい、ターゲットを照明するとともに、ターゲットで反
射された反射光L1’として今来た光路を逆進する。こ
のため、撮像装置として視準カメラ光学系47を選択し
た場合は、対物レンズ11を介して入射した光(反射光
L1’)はダイクロイックプリズム72を通過し、その
一部はビームスプリッタ120を通過し、合焦レンズ1
9を経て視準CCDカメラ素子45上に集光しターゲッ
ト像を照明し、このターゲット像はディスプレイ64上
に拡大されて表示される。また、ダイクロイックプリズ
ム72を通過した光のうち、主に反射光L1’はビーム
スプリッタ120で90度偏向されて、十字形ラインセ
ンサ122に集光する。一方、撮像装置として広角カメ
ラ光学系89を選択した場合は、対物レンズ87を介し
て入射した反射光L1’が合焦レンズ19を経てターゲ
ット像形成用の光として広角CCDカメラ素子88上に
結像し、ディスプレイ64上に広角に表示される。
【0023】また、ターゲット照明用の光源80は、視
準用望遠鏡46の対物レンズ11の近傍で、しかもその
光軸は対物レンズ11の光軸(視準軸)Oと平行で、さ
らに広角CCDカメラの広角(対物)レンズ87と視準
用望遠鏡46の対物レンズ11の中間に配置されてい
る。即ち、照明用光源80から出射して反射ターゲット
で反射した光束の中心軸に近い光エネルギーの強い位置
に対物レンズ11および広角(対物)レンズ87がある
ため、視準カメラ光学系47および広角カメラ光学系8
9に入射する光(反射光L1’)の光量は大きく、撮像
装置を視準カメラ光学系47と広角カメラ光学系89の
いずれに切り替えても、ディスプレイ64の画面には反
射ターゲット(ターゲット像)が白く際だって見える。
このため、屋内の暗所やトンネル内や夜間の測定に使用
した場合には、ディスプレイ上には暗い背景の中にター
ゲット像が白く浮き上がって見え、作業員は反射ターゲ
ットの位置を簡単に確認できる。
【0024】光源80は、継続点灯させても、あるいは
所定間隔(例えば1秒間隔)で点滅させてもよい。特に
光源80を点滅させるように構成した場合は、ディスプ
レイ64の画面上に反射ターゲット(ターゲット像)が
あたかも点滅発光しているように見えるため、視認性が
よい。なお、この光源80を点滅させる手段としては、
変調回路を用いる方法やCPU58によってスイッチン
グ操作させる方法などがある。
【0025】また、発光素子74から出射された測距光
(赤外線レーザ光)L2は、集光レンズ76、ハーフミ
ラー78、反射プリズム70、対物レンズ11を経て、
測定対象物に設置した反射ターゲットに向けて送光され
る。そして、ターゲットで反射された測距光L2’は、
今来た光路を逆進し、対物レンズ11を透過して、ダイ
クロイックプリズム72で直角方向へ反射され、受光素
子86へ入射する。ターゲットまでの距離は、従来と同
様に、発光素子74から図示しない光ファイバーにより
直接受光素子86へ入射する参照光と、ターゲットで反
射してから受光素子86へ入射する測距光の位相差から
算出される。
【0026】ところで、本実施例では、測定点を視準カ
メラ光学系47の視準軸O上に位置させるための自動視
準装置69として、視準CCDカメラ素子45、CPU
58,画像処理装置60、水平制御部54、垂直制御部
56からなる第1の自動視準装置と、十字形ラインセン
サ122、CPU58、水平制御部54、垂直制御部5
6からなる第2の自動視準装置と、広角CCDカメラ素
子88、CPU58、画像処理装置60、水平制御部5
4、垂直制御部56からなる予備視準装置とを備えてい
る。
【0027】まず、視準CCDカメラ素子45を有する
第1の自動視準装置について、図2及び図6に基づいて
さらに詳細に説明する。視準CCDカメラ素子45の受
光部の中心は、視準カメラ光学系47の視準軸Oと一致
するようにされていて、視準軸Oに沿う光線が視準CC
Dカメラ素子45の受光部の中心に入射するので、図6
に示したように、タッチパネルディスプレイ64上にお
いて、視準軸Oとターゲット像90との水平方向偏差h
と垂直方向偏差vは、視準軸Oとターゲット方向のなす
角に対応する。そこで、両偏差h、vをともに0とする
ことによりターゲットを自動視準することができる。
【0028】このため、視準CCDカメラ素子45から
の画像信号は、図示しない信号処理部(増幅器、波形整
形器、A/D変換器等)を経て、CPU58に入力され
る。CPU58は、画像処理装置60に、視準CCDカ
メラ素子45で得た画像から測定対象物の輪郭やターゲ
ット像90を弁別させる。また、CPU58は、タッチ
パネルディスプレイ64上の指定したいターゲット像9
0にタッチペン68で触れると、タッチペン68で触れ
た点と視準軸Oとの間の水平方向偏差hと垂直方向偏差
vとを求め、これら両偏差h、vに応じた制御信号を夫
々、水平制御部54、垂直制御部56に送る。すると、
両制御部56は、両偏差h、vに応じた制御信号により
望遠鏡46を回転させ、タッチペン68で触れた点、す
なわち指定したターゲット像90を視準軸O上に移動さ
せる。こうして、ターゲット像90が視準軸O付近に移
動すると、CPU58は、指定されたターゲット像90
を認識し、その後は、ターゲット像90と視準軸Oとの
間の水平方向偏差hと垂直方向偏差vとを求め、これら
両偏差h、vに応じた制御信号を夫々、水平制御部5
4、垂直制御部56に送って自動視準を行う。
【0029】次に、十字形ラインセンサ122を有する
第2の自動視準装置について、図2及び図4に基づいて
説明する。十字形ラインセンサ122は、図4に示した
ように、2本のラインセンサ123、124を十字形に
組み合わせたもので、その中心125を視準カメラ光学
系の視準軸Oに沿う光線が入射する位置と一致させてお
く。両ラインセンサ123、124からの出力信号は、
図示しない信号処理部(増幅器、波形整形器、A/D変
換器等)を経て、CPU58に入力される。CPU58
は、両ラインセンサ123,124の各受光部分12
6、127夫々の中点128、129を求めることによ
り、中心125に対するターゲットからの反射光の照射
スポット130の中心131の水平方向偏差h1と垂直
方向偏差v1を求める。なお、このときディスプレイ6
4には照射スポット130は表示されず、視準CCDカ
メラ素子45,または広角CCDカメラ素子88の映像
が表示される。両偏差h1、v1は、視準軸Oとターゲ
ット方向のなす角に対応するので、CPUは、両偏差h
1、v1に応じた制御信号を夫々、水平制御部54、垂
直制御部56に送り、両偏差h1、v1をともに0とす
るように望遠鏡を回転させることにより、ターゲットを
自動視準する。この第2の自動視準装置には、十字形ラ
インセンサ122以外にも、4分割光センサ等、従来用
いられていた適宜センサを用いることができる。
【0030】次に広角CCDカメラを有する予備視準装
置について、図2に基づいて説明する。広角CCDカメ
ラ素子88の受光部の中心は、広角カメラ光学系89の
視準軸と一致するようにされていて、広角CCDカメラ
素子45で得た映像も、前述の視準CCDカメラ素子4
5で得た映像と同様に処理して自動視準を行うことがで
きる。ただし、広角カメラ光学系89の視準軸は、視準
カメラ光学系89の視準軸Oから距離dだけずれている
ので、この広角カメラ光学系89で構成される予備視準
装置は、最初に望遠鏡46を略ターゲット付近に向ける
予備視準のために用いられ、最終的には視準CCDカメ
ラ素子45を含む第1の自動視準装置、又は十字形ライ
ンセンサ122を含む第2の自動視準装置を用いて自動
視準する。
【0031】なお、前述の第2の自動視準装置は主に屋
外で測定するときに用いられ、前述の第1の自動視準装
置は主に屋内やトンネル内といった暗所や夜間での測定
に用いられる。この理由は、第1の自動視準装置は、日
中に屋外で測定すると、自然光の強い外乱を受けて測定
ミスが出やすいからである。
【0032】大型構造物の各測定点の位置を計測するに
は、次のような方法をとる。図5に示したように、大型
構造物である測定対象物100は、自然光の外乱を避け
るため、計測室102内の暗所に設置され、多数の測定
点に夫々ターゲット(反射シートに反射プリズムを設け
たもの)104を取り付ける。計測室102の床106
等には、基準点を示すためのターゲット108と、各タ
ーゲット104、108の位置を測定するためのトータ
ルステーション110が設置される。
【0033】まず、トータルステーション110を所定
位置に設置し、トータルステーション110のメインス
イッチをONにするとともに、ターゲット照明用の光源
80を点灯する。すると、図6に示したように、広角カ
メラ光学系89により得られた複数のターゲット104
の反射によるターゲット像90をレクチル線92ととも
にタッチパネルディスプレイ64に表示させる。ディス
プレイ64に表示されたターゲット像90は、暗い全体
背景の中にひときわ白く光って浮き上がって見える。
【0034】次に、タッチパネルディスプレイ46に表
示されたターゲット像(測定点又は基準点)90にタッ
チペンで触れて、測定するターゲット104、108を
指定する。すると、予備視準装置が働いて、図7に示し
たように、タッチパネルディスプレイ64上で視準軸O
を示すレクチル線92の中心と指定したターゲット像9
0が一致するまで、望遠鏡46を回転させ、指定したタ
ーゲット像90を画面中央に移動させていく。このと
き、ターゲット104、108は、光が来た方向のみに
光を反射するので、測定点又は基準点を示すターゲット
像90は、特に明るく表示されて、画像処理装置60の
処理を容易にするとともに、作業者にも自動視準の進捗
状況を分かり易くしている。
【0035】こうして、指定したターゲット104又は
108が概略視準されると、さらに正確に視準するため
に、広角カメラ光学系89から視準カメラ光学系47に
切り換え、図8に示したように、タッチパネルディスプ
レイ64にターゲット像90とレクチル線92を表示す
る。このときも、ディスプレイ64に表示されたターゲ
ット像90は、暗い背景の中にひときわ白く光って浮き
上がって見えるので、作業員は、レクチル線92に対す
るターゲット像90の位置を一目で確認できる。ここ
で、ターゲット104又は108が第1又は第2の自動
視準装置により正確に自動視準されると、自動的に距離
測定を行うとともに、水平角及び垂直角も測定する。こ
のさい、これらの測定値は、指定された座標系上の座標
に変換され、図示しない適当な記録媒体にも記録され
る。
【0036】前述の測定方法の手順を、図9のフローチ
ャートと、図10〜図16に示したタッチパネルディス
プレイ64に表示された画像に基づいて、さらに詳細に
説明する。
【0037】まず、トータルステーション110を所定
位置に設置し、図示しないメインスイッチをONにする
とともに、ステップS1において、ターゲット照明用の
光源80を点灯させる。次に、ステップS2に進み、図
10に示したように、広角カメラ光学系89を最も広角
として、測定対象物100にセットしたターゲットが照
明されて見える像であるターゲット像90と画像上のレ
クチル線92をタッチパネルディスプレイ64に表示さ
せる。さらに、図示しない既知のオートフォーカス制御
装置により、合焦レンズ19の位置を調整してターゲッ
ト104、108に焦点が合わせられる。なお、このレ
クチル線92の中心は、望遠鏡46を上下左右の回転さ
せても、広角カメラ光学系89又は視準カメラ光学系4
7の視準軸Oを常に表示している。このため、以下、レ
クチル線の中心にも符号Oを付す。次に、ステップS3
に進み、タッチパネルディスプレイ64に表示された測
定点に位置するターゲット像90にタッチペン68で触
れることにより、測定しようとするターゲット104、
108の像を指定する。もし、測定しようとするターゲ
ット104、108の像がタッチパネルディスプレイ6
4上に表示されていないときは、タッチパネルディスプ
レイ64上の適当な点にタッチペン68で触れる。する
と、後述するように、この点を測定点としてタッチパネ
ルディスプレイ64の中心へ移動するので、測定するタ
ーゲット像90をタッチパネルディスプレイ64上に表
示させることができ、ここで測定するターゲット10
4、108を指定する。
【0038】測定するターゲット104、108を指定
すると、ステップS4に進み、予備視準装置が働き、C
PU58により、図11に示したように、タッチペン6
8で触れた点とレクチル線92の中心Oとの水平偏差h
と垂直偏差v(ピクセル数で表す。)を検出する。次
に、ステップS5に進み、両偏差h,vを水平制御部5
4と垂直制御部56に送り、両制御部54、56を作動
させ、両偏差x、yがともに0となるように望遠鏡46
を回転させ、図12に示したように、タッチペン68で
触れた点をタッチパネルディスプレイ64の画面中央の
レクチル線92の中心Oに移動させる。ターゲット像9
0が略レクチル線92の中心O上に移動すことで、CP
U58は中心O上のターゲット像90を指定されたター
ゲット像であると認識する。
【0039】さらに正確に視準するため、ステップS6
に進み、広角カメラ光学系89を小幅ズームアップす
る。小幅にズームアップするのは、一度に最大倍率まで
ズームさせると、視準誤差等によりターゲット104、
108の像が視野から外れ、自動視準ができなくなる恐
れがあるからである。広角カメラ光学系89をズームア
ップすると、図13に示したように、ターゲット像90
の中心O’とレクチル線92の中心Oがわずかにずれて
いることが普通である。そこで、ステップS7に進み、
ステップS4と同様に、ターゲット像90の位置を検出
し、ステップS8に進む。ステップS8では、ステップ
S5と同様に両制御部54、56を作動させ、図14に
示したように、ターゲット像90の中心O’をレクチル
線92の中心O上へ移動させる暫定的な予備視準を行
う。
【0040】次に、ステップS9に進み、広角CCDカ
メラが最大倍率になったか否かを調べる。広角CCDカ
メラが、最大倍率に達していないときは、ステップS6
に戻るが、最大倍率になっているときは、ステップS1
0に進み、ターゲット104,108までの距離測定を
行う。この距離測定には、ターゲット104,108の
大きさが既知であることを利用し、画像処理装置を用い
てタッチパネルディスプレイ64上のターゲット像90
の大きさから距離を算出する。
【0041】ターゲット104,108までの距離が求
まると、ステップS11に進み、この距離と、両カメラ
光学系47、89の視準軸間の距離dとから、視準カメ
ラ光学系47の視準軸O上にターゲット104が位置す
るように、望遠鏡46の向きの調整角を計算し、望遠鏡
46の向きを調整する。そして、さらに正確に視準する
ため、ステップS12に進み、図15に示したように、
広角カメラ光学系89から高倍率の視準カメラ光学系4
7に切り換え、合焦レンズ19の位置を調整してターゲ
ット104に焦点を合わせる。このときの視準カメラ光
学系47のフォーカス制御には、ステップS10の距離
計測で求めた距離を用いる。
【0042】次に、ステップS13に進み、ステップS
4と同様に、ターゲット像90の位置を検出する。そし
て、ステップS14に進み、ステップS5と同様に再
び、両制御部54、56を作動させ、第1の自動視準装
置により暫定的な自動視準を行う。次に、ステップS1
5に進み、視準用の光源80を消灯するとともに、測距
部(光波距離計)48によりターゲット104までの正
確な距離を求め、この距離を用いて、ターゲット104
に正確に焦点を合わせる。それから、ステップS15A
において光源80を点灯した後、ステップ16に進み、
ステップS4と同様に、ターゲット像90の位置を検出
する。そして、ステップS17に進み、ステップS5と
同様に、両制御部54、56を作動させ、第1の自動視
準装置により最終的な自動視準を行い、図16に示した
ように、ターゲット像90の中心O’をレクチル線の中
心O上に正確に位置させる。
【0043】それから、ステップS18に進み、ターゲ
ット像90の中心O’が正確にレクチル線92の中心O
上にあるか否か、すなわちターゲット像90の中心O’
とOとの水平偏差hと垂直偏差vが所定範囲内(たとえ
ば、両制御部54、56のサーボモータの制御精度以
下)か否か調べる。両偏差h、vがともに所定範囲内の
ときは、ステップS19に進んで、照明用の光源80を
消灯し、測距部(光波距離計)48によりターゲット1
04までの距離を求め、同時に水平測角部50と垂直測
角部52により望遠鏡46の水平角と垂直角を求める。
これらの角度は、光学式エンコーダによって求められ
る。座標系が指定してあれば、これらの距離と角度から
指定された座標系での座標へ変換する。両偏差h、vが
ともに所定範囲外のときは、ステップS16に戻る。
【0044】前述した測定において、測距部48で距離
を測定するステップS15、S19では必ずターゲット
照明用の光源80が消灯しているので、光源80による
照明光が距離測定に誤差を与えることがない。こうし
て、1つの測定点又は基準点の測定を完了すると、再
び、広角カメラ光学系89に切り換えられ、図6に示し
たような画像が表示されるので、次に測定したいターゲ
ット像90をタッチペン68で指定する。以下同様に、
順次ターゲット104、108の位置を計測していく。
【0045】一方、図示しない自動計測スイッチをON
とすると、CPU58は、測定対象物100に取り付け
られたターゲット104と、基準点を示すターゲット1
08を端から端まで自動的に順番に指定していき、前述
の測定を全部自動的に行うようになっている。この場合
は、予め測定点及び基準点の座標を計測制御機65等の
外部機器から入力しておくことにより、効率的に自動測
定できるようにしている。
【0046】こうして、1個所で前述の測定を終了する
と、測量機110を次の個所へ移動させ、前述のよう
に、ターゲット104、108を端から端まで測定して
いき、このような測定を予定した個所全部で行う。こう
して、すべての予定個所での測定を終了した後に、この
測定結果をタッチパネルディスプレイ64に表示すると
ともに、図示しない適当な記録媒体に記録して測定を終
了する。
【0047】以上は、1台の測量機のみで計測する方法
を説明したが、通常は、計測室102の床106には複
数の測量機110を設置し、これらの測量機110の入
出力装置66と、観測室112内に設置されたディスプ
レイ(画像表示装置)を備えた計測制御機(パーソナル
コンピュータ)65との間を電源ケーブル116と映像
ケーブル117と通信ケーブル118で接続して、各測
量機110を計測制御機65により遠隔操作するととも
に、各測量機110で得た映像や測定結果は直ちに計測
制御機65に送って、能率的に測定できるようにしてい
る。もちろん、計測制御機65をもっと離れた事務所等
に設置し、適当な通信装置(電話、携帯電話、無線機
等)を介して、各測量機110と計測制御機65とを接
続してもよい。
【0048】このような測量機110を遠隔操作する場
合、1つの測量機110に計測制御機65から計測開始
指令を送ると、この測量機110のメインスイッチがO
Nとなり、この測量機110は、広角CCDカメラ素子
88により得られた測定対象物100の映像を計測制御
機65に送ってくるので、計測制御機65のディスプレ
イに測定対象物100の像が表示される。計測制御機6
5は、測量機110と同じ計測制御プログラムを内蔵し
ているから、後は前述した測量機110で行った方法と
同様にして、ターゲット104、108を端から端まで
測定していく。この測量機110での全ての測定を終了
すると、この測量機110のメインスイッチをOFFと
し、次の測量機110に計測開始指令を送り、以下、同
様にして、全ての測量機110での測定を行う。全ての
測量機110での測定を終了すると、計測制御機65
は、この測定結果をディスプレイに表示するとともに、
適当な記録媒体に測定結果を記録し、必要により測定結
果を印字して計測を終了する。
【0049】以上の説明から明らかなように、本実施例
では、薄暗い屋内において、測定対象物100にセット
した多数の反射ターゲット104をトータルステーショ
ン110側の1人の作業員でもって能率的に測定でき
る。このさい、作業員は、トータルステーション110
のタッチパネルディスプレイ64上で、広角CCDカメ
ラで得た広い視野の画面からターゲット像90を指定す
ることができ、後は、自動視準装置69により自動視準
がなされ、続いて測定点の位置が自動測定されるので、
作業員の負担が少なく、人為的な視準誤差も発生しない
という利点がある。
【0050】特に、視準軸Oの近傍に設けたターゲット
照明用の光源80から、可視光で所定の拡散角をもつ照
明光を視準軸Oと平行に出射することから、ターゲット
には、視準カメラ光学系47および広角レンズ光学系8
9のいずれにおいても充分の明るさのターゲット画像が
得られる程度の照明がなされて、測定対象物100にセ
ットした反射ターゲットの像(ターゲット像)を鮮明に
タッチパネルディスプレイ64上に表示でき、しかも、
充分な視準精度を有し、距離測定に誤差を与えることが
少ない。とくに、照明光は、必要な時のみに出射し、測
距部(光波距離計)48による測距時には出射しないの
で、距離測定に誤差を与えることがない。
【0051】なお、前記した実施例では、視準CCDカ
メラ素子45で撮像した映像をタッチパネルディスプレ
イ64上に表示し、ディスプレイ64上の画像中のター
ゲット像90をタッチペン68で指定すると、自動視準
装置69が作動して、ターゲット像90が自動的にディ
スプレイ64のレチクル線92の中心Oにくるように構
成されているが、画像処理装置60が設けられておら
ず、ディスプレイ64上のターゲット像90を見なが
ら、キーボードの操作キーを押すことで、望遠鏡46を
水平回転及び鉛直回転させてターゲット像90をディス
プレイ64のレチクル線92の中心にくるよう調整し
て、十字ラインセンサ122により自動視準する構造の
トータルステーションであってもよい。そして、特に画
像処理装置60が設けられていな構造の場合には、反射
ターゲット照明用の光源として所定間隔(例えば1秒間
隔)で点滅する点滅光源を用いると、表示装置の画面を
通して反射ターゲットが照明用の光源の点滅に合わせて
暗闇の中であたかも点滅しているように見えるので、そ
れだけ視認しやすく、視準作業も容易となる。
【0052】またさらに、前記した実施例のような視準
CCDカメラ素子45,88および表示装置64が設け
られておらず、作業員が視準CCDカメラ素子45に代
えて接眼レンズ,焦点板十字線で構成された視準望遠鏡
の接眼レンズを直接覗くタイプのトータルステーション
であっても、裸眼で見て射ターゲットが白く浮き上がっ
て見えるため、視準作業が容易となる点は同じである。
さらに、反射ターゲット照明用の光源として所定間隔で
点滅する点滅光源を用いた場合には、反射ターゲットが
暗闇の中で点滅しているように見えて視認しやすく、視
準作業が容易となる点も同じである。
【0053】また、前記した実施例では、薄暗い屋内で
の測量について説明したが、トンネル内の暗闇での測量
や夜間の測量においても同様に適用できる。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1によれば、暗闇の中でも反射ターゲットの位置を簡単
に視認できて円滑な視準作業が可能となるので、夜間や
トンネル内等の暗闇での測量が容易になる。
【0055】請求項2によれば、屈んだ姿勢で視準用望
遠鏡の接眼レンズを覗く従来の視準作業に比べて、当初
は広角でその後は高倍率で表示装置に表示された画像を
見ながら視準作業を遂行できるので、夜間やトンネル内
等での測量が一層容易になる。
【0056】請求項3によれば、表示装置に表示された
画像の測定点を指定手段によって指定すると、自動視準
装置が作動して自動的に反射ターゲットを視準するの
で、視準作業が非常に迅速かつ簡単になる。
【0057】請求項4によれば、反射ターゲットが照明
用の光源の点滅に合わせて暗闇の中で点滅しているよう
に見えるので、反射ターゲットを視認しやすく、それだ
け視準作業を迅速にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるトータルステーション
全体のブロック図である。
【図2】同トータルステーションの光学系及び自動視準
装置を説明する図である。
【図3】(a)同トータルステーションの正面図であ
る。(b)同トータルステーションの背面図である。
【図4】十字形ラインセンサを説明する図である。
【図5】測定対象物の各部位置を測定する方法を示す図
である。
【図6】同トータルステーションの広角カメラ光学系で
得た画像を示す図である。
【図7】同トータルステーションにおいて、広角カメラ
光学系で得た画像を用いて予備視準した後の画像を示す
図である。
【図8】同トータルステーションにおいて、視準カメラ
光学系で得た画像を用いて、自動視準した後に、前記視
準カメラ光学系で得た画像を示す図である。
【図9】測定点(ターゲット)の位置測定の手順を説明
するフローチャートである。
【図10】自動視準の開始前の広角カメラ光学系で得た
最も広角な画像を示す図である。
【図11】図10における測定点のターゲットの中心の
レクチル線の中心からの水平偏差及び垂直偏差を示す図
である。
【図12】広角カメラ光学系の最も広角な状態で、ター
ゲットの中心と視準軸を一致させた状態を示す図であ
る。
【図13】同トータルステーションの予備視準の途中に
おいて、広角カメラ光学系を小幅ズームアップした状態
を示す図である。
【図14】広角カメラ光学系を小幅ズームアップした状
態で、ターゲットの中心と視準軸を一致させた状態を示
す図である。
【図15】視準カメラ光学系に切り換えた直後に視準カ
メラ光学系で捕らえた画像を示す図である。
【図16】視準カメラ光学系で捕らえた画像で、ターゲ
ットの中心と視準軸を一致させた状態を示す図である。
【図17】(a)従来のトータルステーションの正面斜
視図である。 (b)同トータルステーションの背面斜視図である。
【符号の説明】
11 視準用望遠鏡の対物レンズ 41 トータルステーション本体 45 視準用CCDカメラ素子 46 視準用望遠鏡 47 視準カメラ光学系(撮像装置) 54 水平制御部 56 垂直(鉛直)制御部 58 CPU 60 画像処理装置 64 タッチパネルディスプレイ(表示装置) 65 計測制御装置 68 タッチペン(測定点指定手段) 69 自動視準装置 80 ターゲット照明用の光源 86 受光素子 87 広角(対物)レンズ 88 広角CCDカメラ素子 89 広角カメラ光学系(撮像装置) 90 ターゲット像(測定点) 110 トータルステーション 104 ターゲット(測定点)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛直回転および水平回転可能な視準用望
    遠鏡を備えたトータルステーションにおいて、前記視準
    用望遠鏡の対物レンズ近傍に対物レンズの光軸と平行な
    光軸をもつ反射ターゲット照明用の光源が設けられたこ
    とを特徴とするトータルステーション。
  2. 【請求項2】 前記視準用望遠鏡には、測定対象物を撮
    像する高倍率の視準カメラ光学系と広い視野の広角カメ
    ラ光学系とからなる切り替え可能な撮像装置が内蔵され
    るとともに、前記望遠鏡の前面側には、前記広角カメラ
    の対物レンズが視準用望遠鏡の対物レンズの上または下
    に接近して設けられ、前記視準用望遠鏡を鉛直回転可能
    に支持するトータルステーション本体には、前記撮像装
    置で撮像した映像を表示する表示装置が設けられた構造
    で、前記望遠鏡の前面側に設けられた前記2つの対物レ
    ンズ間に前記反射ターゲット照明用の光源が配置された
    ことを特徴とする請求項1に記載のトータルステーショ
    ン。
  3. 【請求項3】 前記表示装置に表示された画像から測定
    点を弁別する画像処理装置と、前記表示装置に表示され
    た画像上の測定点を指定する測定点指定手段と、指定さ
    れた測定点を自動的に視準する自動視準装置とを備えた
    ことを特徴とする請求項2に記載のトータルステーショ
    ン。
  4. 【請求項4】 前記反射ターゲット照明用の光源は、所
    定間隔で点滅するように構成されたことを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載のトータルステーション。
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