JP2003238345A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JP2003238345A JP2002043904A JP2002043904A JP2003238345A JP 2003238345 A JP2003238345 A JP 2003238345A JP 2002043904 A JP2002043904 A JP 2002043904A JP 2002043904 A JP2002043904 A JP 2002043904A JP 2003238345 A JP2003238345 A JP 2003238345A
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Yuki Yamashita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真皮線維芽細胞の賦活作用と抗酸
化作用とを有し、シワ、タルミ、肌のハリの低下、及び
クスミなどの老化症状の予防や改善に優れた効果を発揮
する皮膚外用剤を提供する。 【解決手段】 シワ、タルミ、肌のハリの低下、
及びクスミなどの老化症状の予防や改善のために、皮膚
外用剤に真皮線維芽細胞の賦活作用と抗酸化作用とを有
するビロウ属(Livistona R. Br.)植物
抽出物を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シワやシミの発
生、皮膚の弾性の低下といった皮膚の老化症状の防止或
いは改善において、優れた効果を有する皮膚外用剤に関
し、さらに詳しくは、真皮線維芽細胞賦活作用と抗酸化
作用を有するビロウ属(LivistonaR. B
r.)植物抽出物を配合した皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線等の外来ストレス等の酸化障害に
より、シワやシミの発生、皮膚の弾性の低下といった皮
膚の老化現象が生じることが知られている。また、乾燥
や皮膚の真皮線維芽細胞の機能低下や、コラーゲン、エ
ラスチン等の真皮マトリックスの減少,変性も老化現象
の重要な要因となっている。これまでの皮膚外用剤の分
野では、かかる皮膚の老化を防止するために、抗酸化剤
や細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤やエラスターゼ活
性阻害剤といった種々の生理活性物質の検索及び配合検
討がなされてきた。例えば、抗酸化剤としては、キク科
へテロテカ属植物抽出物(特開平11−180886)
が知られており、真皮線維芽細胞賦活剤としては、ビワ
抽出物(特公平5−17206)やコラーゲン又はゼラ
チンのコラゲナーゼによる分解物(特開2000−30
9521)などが知られている。また、コラーゲン産生
促進剤としては、モモの種子の抽出物(特開平11−3
35235)、ブナ科ブナ植物の木の芽からの抽出物
(特開平10−203952)などが知られている。エ
ラスターゼ活性阻害剤としては、植物抽出物とグルタチ
オンとの併用(特開平11−263720)、チャノキ
の溶媒抽出物(特開平11−246388)などが知ら
れている。
【0003】しかし、すでに報告されている生理活性物
質の中には、作用効果が不十分であるため、皮膚外用剤
の基剤中に配合した場合、有効な効果を得るにはかなり
の高濃度を配合しなければならず、製剤に好ましくない
色や臭いを付与してしまうなど、作用効果や安定性の面
ですべてを満足できるものが少ないのが現状であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明におい
ては、真皮線維芽細胞の賦活作用と抗酸化作用とを有
し、皮膚の老化症状の予防や改善効果に優れた皮膚外用
剤を提供することを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは以上のよう
な現況に鑑み、広く種々の物質について真皮線維芽細胞
の賦活作用と抗酸化作用に基づく皮膚の老化症状の予防
や改善効果について検討を行った。その結果、ビロウ属
Livistona R. Br.)植物抽出物に優れ
た真皮線維芽細胞の賦活作用と抗酸化作用を見出し、本
発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】ビロウ属(Livistona
R. Br.)植物は、亜熱帯地域に広く分布しているヤ
シ科の植物である。日本近郊では、中国、台湾北部から
南西諸島を経て、九州から四国の南部まで分布してい
る。海岸近くに生育し、扇形葉をもつ常緑の高木であ
る。ビロウ属(Livistona R. Br.)植物
としては、ビロウ(Livistona chinen
sis (Jacq.) R. Br.var. subg
lobosa (Hassk.) Becc.)、トウビ
ロウ(Livistona chinensis R.
Br. var. chinensis)、ジャワビ
ロウ(Livistona rotundifolia
Mart.)、オーストラリアビロウ(Livist
ona australis)、オガサワラビロウ(L
ivistona chinensis R.Br. v
ar. boninensis Becc.)などが知
られている。
【0007】これらビロウ属(Livistona
R. Br.)植物を使用する際は、抽出物を用いるのが
一般的である。抽出には、ビロウ属(Liviston
R. Br.)植物の幹、枝、果実、葉、花、種子、
樹皮、樹液、根、芽などのいずれの部位を用いても構わ
ないが、簡便に利用するには、葉や果実を用いるとよ
い。抽出の際は、生のまま用いてもよいが、抽出効率を
考えると、細切,乾燥,粉砕等の処理を行った後に抽出
を行うことが好ましい。抽出は、抽出溶媒に浸漬する
か、超臨界流体や亜臨界流体を用いた抽出方法でも行う
ことができる。抽出効率を上げるため、撹拌や抽出溶媒
中でホモジナイズしてもよい。抽出温度としては、5℃
程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切であ
る。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異
なるが、1時間〜14日間程度とするのが適切である。
【0008】抽出溶媒としては、水の他、メタノール,
エタノール,プロパノール,イソプロパノール等の低級
アルコール、1,3−ブチレングリコール,プロピレン
グリコール,ジプロピレングリコール,グリセリン等の
多価アルコール、エチルエーテル,プロピルエーテル等
のエーテル類、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル
類、アセトン,エチルメチルケトン等のケトン類などの
極性有機溶媒を用いることができ、これらより1種又は
2種以上を選択して用いる。また、生理食塩水,リン酸
緩衝液,リン酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。さら
に、水や二酸化炭素、エチレン、プロピレン、エタノー
ル、メタノール、アンモニアなどの1種又は2種以上の
超臨界流体や亜臨界流体を用いてもよい。
【0009】ビロウ属(Livistona R. B
r.)植物の上記溶媒による抽出物は、そのままでも使
用することができるが、濃縮,乾固した物を水や極性溶
媒に再度溶解したり、或いはこれらの生理作用を損なわ
ない範囲で脱色,脱臭,脱塩等の精製処理を行ったり、
カラムクロマトグラフィー等による分画処理を行った後
に用いてもよい。ビロウ属(Livistona R.
Br.)植物の前記抽出物やその処理物及び分画物
は、各処理及び分画の後凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解
して用いることもできる。また、リポソーム等のベシク
ルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもでき
る。
【0010】本発明においては、ビロウ属(Livis
tona R. Br.)植物抽出物を皮膚外用剤に配合
することにより、シワ、タルミ、肌のハリの低下、及び
クスミ等の老化症状の予防や改善に優れた効果を発揮す
る。
【0011】本発明における真皮線維芽細胞賦活作用と
抗酸化作用を有する皮膚外用剤は、ビロウ属(Livi
stona R. Br.)植物抽出物を有効成分とす
る。
【0012】本発明におけるビロウ属(Livisto
na R. Br.)植物抽出物の配合量は、皮膚外用剤
の種類や目的等によって調整することができるが、好適
な配合量は、皮膚外用剤の全量に対して、0.0001
〜10.0重量%である。
【0013】本発明に係る皮膚外用剤は、ローション,
乳液,ゲル,クリーム,軟膏剤,粉末,顆粒等、種々の
剤型で提供することができる。
【0014】なお、本発明に係る皮膚外用剤には、ビロ
ウ属(Livistona R.Br.)植物抽出物の他
に、油性成分,界面活性剤,保湿剤,顔料,紫外線吸収
剤,抗酸化剤,香料,防菌防黴剤等の一般的な医薬品及
び化粧料用原料や、生理活性成分を含有させることがで
きる。また、本発明の効果を損なわない範囲において、
他の細胞賦活剤、抗酸化剤、植物抽出物との併用も可能
である。
【0015】
【実施例】さらに実施例により、本発明の特徴について
詳細に説明する。まず、本発明のビロウ属(Livis
tona R. Br.)植物抽出物の調製例について示
す。
【0016】[調製例1]ビロウ抽出物1 ビロウ属(Livistona R. Br.)植物のビ
ロウ(Livistona chinensis (J
acq.) R. Br. var. subglobo
sa (Hassk.) Becc.)の果実1kgに5
0重量%エタノール水溶液を5リットル加え、室温で7
日間浸漬した。抽出液をろ過して回収し、溶媒を除去し
た後、ビロウ抽出物1を得た。
【0017】[調製例2]ジャワビロウ抽出物 ビロウ属(Livistona R. Br.)植物のジ
ャワビロウ(Livistona rotundifo
lia Mart.)の葉1kgに水を9リットル加
え、90℃にて6時間還流して抽出した。抽出液をろ過
して回収し、溶媒を除去した後、ジャワビロウ抽出物を
得た。
【0018】[調製例3]オガサワラビロウ抽出物 ビロウ属(Livistona R. Br.)植物のオ
ガサワラビロウ(Livistona chinens
is R. Br. var. boninensis
Becc.)の葉と枝の混合物1kgにエタノールを9
リットル加え、室温で7日間浸漬した。抽出液をろ過し
て回収し、溶媒を除去した後、オガサワラビロウ抽出物
を得た。
【0019】[調製例4]ビロウ抽出物2 超臨界抽出装置にビロウ属(Livistona R.
Br.)植物のビロウ(Livistona chi
nensis (Jacq.) R. Br. var.
subglobosa (Hassk.) Becc.)
の種子を投入し、二酸化炭素の超臨界流体によって抽出
した。抽出物を回収し、ビロウ抽出物2を得た。
【0020】次に、ビロウ抽出物1及びビロウ抽出物2
の真皮線維芽細胞賦活作用を示す。
【0021】評価は、以下の手順で行った。正常ヒト真
皮線維芽細胞を1ウェル当たり2.0×10個となる
ように96穴マイクロプレートに播種した。播種培地に
は、市販のクラボウ社製Humedia−KG2を用い
た。24時間培養後、ビロウ抽出物を添加した試験培地
に交換し、さらに24時間培養した。次いで3−(4,5
−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニルテト
ラゾリウムブロミド(MTT)を100μg/ml含有
する培地に交換して2時間培養し、テトラゾリウム環の
開環により生じるフォルマザンを2−プロパノールにて
抽出し、マイクロプレートリーダーにて550nmの吸
光度を測定した。同時に濁度として650nmにおける
吸光度を測定し、両測定値の差により細胞賦活作用を評
価した。結果を、ビロウ抽出物無添加の場合の細胞賦活
作用を100とした場合の相対値にて表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1より、ビロウ抽出物1では、ビロウ抽
出物1を0.25〜0.5mg/ml添加した場合に、
無添加の場合と比較して、危険率1%未満で有意な真皮
線維芽細胞賦活作用が認められていた。また、ビロウ抽
出物2でも、ビロウ抽出物2を1.0mg/ml添加し
た場合に、無添加の場合と比較して、危険率1%未満で
有意な真皮線維芽細胞賦活作用が認められていた。これ
らのことから、ビロウ抽出物は、優れた真皮線維芽細胞
賦活作用を有することが明らかとなった。
【0024】次に、ビロウ抽出物の抗酸化作用について
示す。
【0025】評価は、以下の手順で行った。50重量%
エタノール水溶液にて0.1mg/mlに希釈したビロ
ウ抽出物溶液を96穴マイクロプレートに100μl添
加した。次に0.2mMの濃度になるようエタノールに
て調製した1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジ
ル(DPPH)溶液を、96穴マイクロプレートに10
0μl添加した。攪拌しながら暗所にて10分間放置し
た後、516nmの吸光度を測定した。ビロウ抽出物無
添加の場合の吸光度を(A)、ビロウ抽出物溶液の吸光
度を(B)としたとき、式(1)の値をラジカル消去率
とした。式(1) {1−(B)/(A)}×100
(%)ビロウ抽出物1の実験結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2より明らかなように、ビロウ抽出物に
は優れた抗酸化作用があることが分かった。
【0028】続いて、本発明に係るビロウ属(Livi
stona R. Br.)植物抽出物を配合した実施例
の処方を示す。
【0029】 [実施例1]化粧水 (1)エタノール 15.0(重量%) (2)ポリオキシエチレン(40E.O.)硬化ヒマシ油 0.3 (3)香料 0.1 (4)精製水 79.38 (5)クエン酸 0.02 (6)クエン酸ナトリウム 0.1 (7)グリセリン 3.0 (8)ヒドロキシエチルセルロース 0.1 (9)ビロウ抽出物1 1.0 (10)ビロウ抽出物2 1.0 製法:(1)に(2)及び(3)を溶解する。溶解後、
(4)〜(8)を順次添加した後、十分に攪拌し、
(9)と(10)を加え、均一に混合する。
【0030】 [実施例2]乳液 (1)スクワラン 10.0(重量%) (2)メチルフェニルポリシロキサン 4.0 (3)水素添加パーム核油 0.5 (4)水素添加大豆リン脂質 0.1 (5)モノステアリン酸ポリオキシエチレン ソルビタン(20E.O.) 1.3 (6)モノステアリン酸ソルビタン 1.0 (7)グリセリン 10.0 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (9)カルボキシビニルポリマー 0.15 (10)精製水 52.83 (11)アルギニン(10重量%水溶液) 20.0 (12)ジャワビロウ抽出物 0.01 (13)ビロウ抽出物2 0.01 製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解
する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱
溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホ
モジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、冷却
を開始し、(11)〜(13)を順次加え、均一に混合す
る。
【0031】 [実施例3]クリーム (1)スクワラン 10.0(重量%) (2)ステアリン酸 2.0 (3)水素添加パーム核油 0.5 (4)水素添加大豆リン脂質 0.1 (5)セタノール 3.6 (6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0 (7)グリセリン 10.0 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (9)カルボキシビニルポリマー 0.15 (10)精製水 56.35 (11)アルギニン(20重量%水溶液) 15.0 (12)ビロウ抽出物1 0.1 (13)オガサワラビロウ抽出物 0.1 製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解
する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱
溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホ
モジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、冷却
を開始し、50℃にて(11)を加え、40℃にて(12)
と(13)を加え、均一に混合する。
【0032】 [実施例4]水性ジェル (1)カルボキシビニルポリマー 0.5(重量%) (2)精製水 85.7 (3)水酸化ナトリウム(10重量%水溶液) 0.5 (4)エタノール 10.0 (5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (6)香料 0.1 (7)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 0.1 (8)グリセリン 2.0 (9)ジャワビロウ抽出物 0.5 (10)ビロウ抽出物1 0.5 製法:(1)を(2)に加え、均一に攪拌した後、
(3)を加える。均一に攪拌した後,(4)に予め溶解
した(5)を加える。均一に攪拌した後、予め混合して
おいた(6)と(7)を加える。均一に攪拌した後、
(8)〜(10)を順次加え、均一に混合する。
【0033】 [実施例5]美容液 (1)精製水 32.35(重量%) (2)グリセリン 10.0 (3)ショ糖脂肪酸エステル 1.3 (4)カルボキシビニルポリマー(1重量%水溶液) 17.5 (5)アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液) 15.0 (6)モノラウリン酸ポリグリセリル 1.0 (7)マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 3.0 (8)N-ラウロイル-L-グルタミン酸 ジ(フィトステリル−2−オクチルドデシル) 2.0 (9)硬化パーム油 2.0 (10)スクワラン(オリーブ由来) 1.0 (11)ベヘニルアルコール 0.75 (12)ミツロウ 1.0 (13)ホホバ油 1.0 (14)1,3−ブチレングリコール 10.0 (15)L−アルギニン(10重量%水溶液) 2.0 (16)オガサワラビロウ抽出物 0.05 (17)ビロウ抽出物2 0.05 製法:(1)〜(6)の水相成分を混合し、75℃にて
加熱溶解する。一方、(7)〜(14)の油相成分を混合
し、75℃にて加熱溶解する。次いで、上記水相成分に
油相成分を添加して予備乳化を行った後、ホモミキサー
にて均一に乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、50
℃にて(15)を加える。さらに40℃まで冷却し、(1
6)と(17)を加え、均一に混合する
【0034】 [実施例6]クレンジング料 (1)スクワラン 80.0 (2)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 15.0 (3)精製水 3.0 (4)ビロウ抽出物1 1.0 (5)ビロウ抽出物2 1.0 製法:(1)と(2)を均一に溶解する。これに、
(3)〜(5)を順次加え、均一に溶解する。
【0035】 [実施例7]洗顔フォーム (1)ステアリン酸 16.0(重量%) (2)ミリスチン酸 16.0 (3)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0 (4)グリセリン 20.0 (5)水酸化ナトリウム 7.5 (6)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 1.0 (7)精製水 36.5 (8)ジャワビロウ抽出物 0.5 (9)オガサワラビロウ抽出物 0.5 製法:(1)〜(4)の油相成分を80℃にて加熱溶解
する。一方(5)〜(7)の水相成分を80℃にて加熱
溶解し、油相成分と均一に混合撹拌する。冷却を開始
し、45℃にて(8)と(9)を加え、均一に混合す
る。
【0036】 [実施例8]メイクアップベースクリーム (1)スクワラン 10.0(重量%) (2)セタノール 2.0 (3)グリセリントリ−2−エチルヘキサン酸エステル 2.5 (4)親油型モノステアリン酸グリセリル 1.0 (5)プロピレングリコール 11.0 (6)ショ糖脂肪酸エステル 1.3 (7)精製水 70.4 (8)酸化チタン 1.0 (9)ベンガラ 0.1 (10)黄酸化鉄 0.4 (11)香料 0.1 (12)ビロウ抽出物1 0.1 (13)ジャワビロウ抽出物 0.1 製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、75℃にて
加熱溶解後する。一方、(5)〜(7)の水相成分を混
合し、75℃にて加熱溶解し、これに(8)〜(10)の
顔料を加え、ホモミキサーにて均一に分散させる。この
水相成分に前記油相成分を加え、ホモミキサーにて乳化
する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(11)〜
(13)の成分を加え、均一に混合する。
【0037】 [実施例9]乳液状ファンデーション (1)メチルポリシロキサン 2.0(重量%) (2)スクワラン 5.0 (3)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.0 (4)セタノール 1.0 (5)ポリオキシエチレン(20E.O.) ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.3 (6)モノステアリン酸ソルビタン 0.7 (7)1,3−ブチレングリコール 8.0 (8)キサンタンガム 0.1 (9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (10)精製水 58.52 (11)酸化チタン 9.0 (12)タルク 7.4 (13)ベンガラ 0.5 (14)黄酸化鉄 1.1 (15)黒酸化鉄 0.1 (16)香料 0.1 (17)ジャワビロウ抽出物 0.04 (18)オガサワラビロウ抽出物 0.04 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、75℃にて
加熱溶解する。一方、(7)〜(10)の水相成分を混合
し、75℃にて加熱溶解し、これに(11)〜(15)の顔
料を加え、ホモミキサーにて均一に分散する。油相成分
を加え、乳化を行う。乳化終了後に冷却を開始し、40
℃にて(16)〜(18)の成分を加え、均一に混合する。
【0038】 [実施例10]油中水型エモリエントクリーム (1)流動パラフィン 30.0(重量%) (2)マイクロクリスタリンワックス 2.0 (3)ワセリン 5.0 (4)ジグリセリンオレイン酸エステル 5.0 (5)塩化ナトリウム 1.3 (6)塩化カリウム 0.1 (7)プロピレングリコール 3.0 (8)1,3−ブチレングリコール 5.0 (9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (10)オガサワラビロウ抽出物 2.0 (11)ビロウ抽出物1 0.5 (12)精製水 45.9 (13)香料 0.1 製法:(5)と(6)を(12)の一部に溶解して50℃
とし、50℃に加熱した(4)に撹拌しながら徐々に加
える。これを混合した後、70℃にて加熱溶解した
(1)〜(3)に均一に分散する。これに(7)〜(1
1)を(12)の残部に70℃にて加熱溶解したものを撹
拌しながら加え、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了
後に冷却を開始し、40℃にて(13)を加え、均一に混
合する。
【0039】 [実施例11]ヘアートニック (1)エタノール 50.0(重量%) (2)精製水 49.898 (3)オガサワラビロウ抽出物 0.001 (4)ビロウ抽出物2 0.001 (5)香料 0.1 製法:(1)〜(5)の成分を混合,均一化する。
【0040】本発明の実施例1〜5について使用試験を
行い、シワ、タルミ、肌のハリ、及びクスミの改善効果
を評価した。その際、実施例1において、配合したビロ
ウ抽出物を精製水に代替し、比較例1として同時に使用
試験を行った。
【0041】各試料について、シワ、タルミ、肌のハ
リ、及びクスミといった老化症状が顕著に認められる5
0〜60才代の男女パネラー各20名にブラインドにて
1カ月間使用させ、使用前後の皮膚状態の変化を観察し
て評価した。皮膚の老化症状の指標として、シワ、タル
ミ、肌のハリ、及びクスミについて、「改善」,「やや
改善」,「変化なし」の三段階で評価し、表3に各評価
を得たパネラー数にて示した。
【0042】
【表3】
【0043】表3より、シワ、タルミ、肌のハリ、及び
クスミについて、ビロウ属(Livistona R.
Br.)植物抽出物を含有しない比較例使用群におい
ては、ほとんど改善が認められなかったが、ビロウ属
Livistona R. Br.)植物抽出物を配合
した実施例使用群においては、6割以上のパネラーに明
確な改善が認められた。
【0044】以上のように、本発明の実施例において
は、従来の比較例よりも、シワ、タルミ、肌のハリ、及
びクスミといった皮膚の老化症状の改善に優れた効果を
有していた。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、線
維芽細胞賦活作用と抗酸化作用を有し、シワ、タルミ、
肌のハリの低下、及びクスミなどの老化症状の予防や改
善に優れた効果を発揮する皮膚外用剤を得ることが出来
た。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年1月16日(2003.1.1
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項3】 ビロウ属(Livistona R.
Br.)植物抽出物を配合することを特徴とする抗酸化
作用を有する皮膚外用剤。
【手続補正書】
【提出日】平成15年4月7日(2003.4.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 由美子 兵庫県神戸市中央区港島中町6丁目13番地 の1 株式会社ノエビア神戸研究所内 (72)発明者 山下 由貴 兵庫県神戸市中央区港島中町6丁目13番地 の1 株式会社ノエビア神戸研究所内 (72)発明者 京谷 大毅 兵庫県神戸市中央区港島中町6丁目13番地 の1 株式会社ノエビア神戸研究所内 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA111 AA112 AA122 AB032 AB232 AB242 AB432 AC012 AC022 AC062 AC072 AC102 AC122 AC242 AC302 AC352 AC392 AC432 AC442 AC482 AC712 AD092 AD112 AD152 AD222 AD282 AD352 AD572 AD662 CC02 CC03 CC04 CC05 CC23 CC31 DD23 DD31 DD41 EE12 4C088 AB83 CA03 MA16 MA17 MA28 MA63 ZA89 ZB22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビロウ属(Livistona R. B
    r.)植物抽出物を配合することを特徴とする皮膚外用
    剤。
  2. 【請求項2】老化症状の防止及び改善に効果を有する請
    求項1記載の皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】真皮線維芽細胞賦活作用を有する請求項1
    記載の皮膚外用剤。
  4. 【請求項4】抗酸化作用を有する請求項1記載の皮膚外
    用剤。
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