JP2003238267A - セラミックス多孔質複合部材の製造方法 - Google Patents

セラミックス多孔質複合部材の製造方法

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JP2003238267A JP2002034086A JP2002034086A JP2003238267A JP 2003238267 A JP2003238267 A JP 2003238267A JP 2002034086 A JP2002034086 A JP 2002034086A JP 2002034086 A JP2002034086 A JP 2002034086A JP 2003238267 A JP2003238267 A JP 2003238267A
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Kenji Suzuki
健司 鈴木
Kazuji Matsuyama
和司 松山
Hideo Uemoto
英雄 上本
Shunzo Shimai
駿蔵 島井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、従来の半導体用セラミックスフィ
ルターに適した複合部材における問題を解決するために
なされたものであり、セラミックスフィルターなどのセ
ラミックス多孔質複合部材のハンドリング性を損なうこ
となく、耐食性、耐熱性を改善し、より過酷な環境下で
の使用を可能にするものである。 【解決手段】 本発明は、セラミックス多孔質体の外周
部に、このセラミックス多孔質体の外径にほぼ嵌合する
内径を有する中空円筒状セラミックス仮焼体を嵌合し、
これを仮焼温度より高い温度で焼成することを特徴とす
るセラミックス多孔質複合部材の製造方法である。前記
セラミックス多孔質体が、攪拌起泡によって製造された
連通気泡を有するセラミックス多孔質体であることが好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス多孔
質複合部材の製造方法に関し、特に、セラミックスフィ
ルターやプラズマトラップのような部材の製造に適した
セラミックス多孔質体と緻密質セラミックスとの複合部
材の製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来極めて高清浄度を要求されている半
導体製造装置においては、パーティクルやプラズマなど
を除去するために種々の材質のフィルターなどが用いら
れているが、特にセラミックスフィルターは、耐熱性、
耐久性、耐腐食性などの点で優れているため、特に多用
されている。ところで、このセラミックスフィルターや
プラズマトラップなどは、多孔質体であるために特に脆
性が低く、その取り扱い中に欠けが生じる恐れがあるこ
とから、半導体製造装置に組み込む前にそのハンドリン
グを容易にするための、ハウジングを取り付けることが
行われている。すなわち、連通気泡を有するセラミック
ス多孔質体本体の外周に、この本体を半導体製造装置に
組み込むためのボルト穴などの取り付け手段を備えたフ
ランジのようなハウジングを配設して、セラミックス多
孔質複合部材として製造されている。従来、このような
セラミックス多孔質体と、その周囲の外管との接合は、
そのシール性や、アセンブル性を考慮して、中空円筒状
の金属などの部材をロウ付けやガラス接着によって行わ
れていた。
【0003】このロウ付けによる接合は、銀ロウのよう
なろう材を用いて、約900〜1100℃に加熱して接
合を行うものであるが、このろう材は耐熱性に低く、高
々900℃程度の温度でシール性が失われて、これ以上
の温度での使用が不可能であった。また、このロウ材は
耐食性が低いため、腐食ガスによる劣化が激しく、この
ような環境下での使用においてシール性に問題があっ
た。一方、ガラス接合による方法は、アルミノケイ酸塩
ガラスなどのガラス材料を用いて、1300〜1400
℃程度の温度でガラス材料を溶融して接合を行うもので
あるが、前記ロウ材と同様に、耐熱性が不十分で、高温
の環境での使用に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上に記載したよう
に、従来の特に半導体製造用セラミックスフィルターに
おいて、耐熱性および耐腐食性が低く、高温および耐食
性雰囲気ガス下での使用に問題があり、フィルターへの
信頼性改善が求められていた。本発明は、従来の半導体
用セラミックスフィルターにおける、上記問題を解決す
るためになされたものである。すなわち、セラミックス
フィルターなどのセラミックス多孔質複合部材のハンド
リング性を損なうことなく、耐食性、耐熱性を改善し、
より過酷な環境下での使用を可能にするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミックス
多孔質体の外周部の少なくとも一部に、このセラミック
ス多孔質体の外周をほぼ囲繞する内周を有する中空セラ
ミックス仮焼体を嵌合し、これを仮焼温度より高い温度
で焼成することを特徴とするセラミックス多孔質複合部
材の製造方法である。
【0006】本発明において、前記セラミックス多孔質
体が、攪拌起泡によって製造された連通気泡を有するセ
ラミックス多孔質体であることが好ましい。
【0007】本発明は、セラミックス多孔質体と、これ
を囲繞するセラミックス緻密体とからなる複合部材を製
造する方法において、セラミックス多孔質体と、これを
囲繞するセラミックス外囲部材とを一体化する際に、セ
ラミックス多孔質体として焼結体を、また、セラミック
ス外囲部材として、仮焼成した成形体を用い、この多孔
質体と外囲部材とを組み立て、これを本焼成することに
よって、外囲部材成形体の焼結収縮による機械的接合力
と、多孔質体と外囲部材との焼結により一体化するもの
である。これにより、ロウ付けやガラス接着などの接着
技術を採用することなく、両部材を強固に一体化するこ
とを可能にしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の製造方法を適用す
るのに好適なセラミックス多孔質複合部材の例を示す図
1,2を用いて、本発明の製造方法の実施の形態を説明
する。図1は、本発明を適用するのに好適なセラミック
ス多孔質複合体の一例である。図中、1がセラミックス
多孔質体本体であり、2が、このセラミックス多孔質体
本体を囲繞するように配設された外囲部材である。この
外囲部材としては、セラミックス多孔質体本体1の取り
扱いや他の部材への取り付けを容易に行えるよう、十分
な機械強度を有する緻密質のセラミックスが好ましく、
またこの外囲体には、ボルト穴などの取り付け手段が形
成されていることが好ましい。
【0009】この外囲体2は、図1に示すように円筒状
セラミックス多孔質体本体1の全外周表面を覆設するよ
うに配設しても良いし、本発明を適用するのに好適なセ
ラミックス多孔質複合部材の他の例である図2に示すよ
うに、セラミックス多孔質本体1の端部にのみフランジ
形状2a,2bとして形成してもよい。この図2の複合
部材においては、円筒状セラミックス多孔質体本体1の
中心部は、空洞3になっており、流体を流通させるよう
にすることもできる。この構造物においては、この複合
部材のさらに外周にハウジングを形成することによっ
て、フィルターを作成することができる。上記図1およ
び図2において、セラミックス多孔質体本体1と外囲部
材2との接合部は、ロウ材や、ガラスなどの接着剤を用
いることなく、それぞれのセラミックスが直接接合して
いる。セラミックス多孔質体は、円筒体に限らず、円柱
状、楕円柱状、矩形柱状など種々の形状を選択できる。
【0010】[セラミックス多孔質体]このセラミック
ス多孔質体は、連通気泡を有する多孔質体とすることに
よってフィルターに用いるに適した複合部材を構成する
ことができる。このセラミックス多孔質体の気孔率は、
55〜90%の範囲が好ましい。この気孔率が、この範
囲を下回った場合、気孔の割合に比較して骨格部の体積
が多く、これを用いたフィルターにおいて流通させる流
体の圧力損失が大きくなり、フィルターとして好ましく
ない。一方、気孔率が上記範囲を上回った場合、骨格部
体積が減少することとなり、多孔質体の機械的強度が低
下して、複合部材の製造歩留まりを低下させるばかりで
はなく、フィルターとしての寿命も低下し信頼性が失わ
れ望ましくない。また、多孔質体を構成する骨格部の断
面積に占める骨格中に存在する独立気泡の気孔の断面積
の比率は5%以下であることが望ましい。この比率が5
%を越えると、骨格の機械的強度が低下してしまう。さ
らに、隣接する気泡間に形成される連通部の開口平均直
径は、気泡平均直径の50〜90%の範囲が好ましい。
この比が、上記範囲を下回った場合、この多孔質対中を
流通する流体の圧力損失が増加しフィルターとしては好
ましくない。一方この比が上記範囲を上回った場合、骨
格部強度が低下することとなり、フィルターの信頼性が
低下することになり好ましくない。
【0011】本発明のセラミックス多孔質体を製造する
原料としては、アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭
化ケイ素、ムライト、コーディエライト、シリカ、水酸
化アパタイトなどの他、種々の材料を採用することがで
きるが、これらの内、特に耐食性および機械的特性に優
れているアルミナが好ましい。
【0012】本発明の、セラミックス多孔質体本体1
は、撹拌起泡法によって製造された連通気泡を有するセ
ラミックス多孔質体を用いることが好ましい。このよう
なセラミックス多孔質体の製造は、本出願人が特許出願
を行っている特開2000−264753号公報に明ら
かにしたような、方法を採用することが好ましい。
【0013】[外囲部材]本発明において、外囲部材と
して用いられる材料としては、セラミックス多孔質材料
と同じ材料を用いることもできるし、異種材料を用いる
こともできる。ただし、熱膨張率が大幅に異なる材料を
組み合わせた場合、高温環境での使用に問題が発生する
場合もあり、同種材料を用いることが好ましい。このよ
うな外囲部材の材料としては、アルミナ、ジルコニア、
窒化ケイ素、炭化ケイ素、ムライト、コーディエライ
ト、シリカ、水酸化アパタイトなどの他、種々の材料を
採用することができるが、これらの内、特に耐食性およ
び機械的特性に優れているアルミナが好ましい。この外
囲部材は、従来公知の緻密質セラミックスの製造方法を
採用することができる。
【0014】[セラミックス多孔質複合部材の製造方
法]以下にセラミックス多孔質複合部材の製造方法を説
明する。本発明のセラミックス多孔質複合部材の製造方
法は、1)セラミックス多孔質体の調製工程、2)セラ
ミックス外囲部材の成型および仮焼成工程、3)多孔質
体と外囲部材との本焼成工程からなっている。以下、こ
の製造工程に従って、本発明を詳細に説明する。
【0015】1) セラミックス多孔質体の製造工程 この工程は、原料粉末、硬化性樹脂、硬化剤、液体媒
体、および起泡剤を撹拌泡立て、泡沫状態のスラリーを
形成する工程と、このスラリーを型内に注型する工程
と、硬化性樹脂と硬化剤の作用により型内で泡沫状態の
スラリーを硬化させる工程と、脱型した成形体中に含ま
れる液体媒体を揮散させる工程と、乾燥した成形体を焼
成する工程からなっている。
【0016】このセラミック多孔質体の製造工程におい
て、原料としては、セラミックス原料粉末と、硬化性樹
脂、硬化剤、液体媒体、分散剤および起泡材などを混合
して用いられる。硬化性樹脂および硬化剤としては、攪
拌起泡した気泡が破裂する前に硬化するような速硬化性
の樹脂であるエポキシ樹脂、特に水溶性エポキシ樹脂が
好ましい。硬化剤としては、エポキシ樹脂硬化剤として
公知の硬化剤を用いることができるが、特にアミン系硬
化剤が好ましく、さらにポリエチレンイミンが好まし
い。この工程においては、攪拌起泡したスラリーの気泡
が成長し複数の気泡が合体して連通気泡を形成すること
が重要であり、攪拌起泡したスラリーは型中で静置され
るが、その間にも、硬化性樹脂は硬化して粘度上昇が起
こり、気泡の合体が阻害される。従って、硬化性樹脂の
硬化速度と、気泡の合体速度を整合させることが重要で
あり、そのためには、硬化性樹脂の硬化速度を調製する
必要がある。そのために、硬化促進剤あるいは硬化遅延
剤が用いられる。硬化促進剤としては、アミン類、ポリ
チオール化合物、ポリオール類、およびポリメルカプト
化合物など公知のエポキシ樹脂の硬化促進剤を用いるこ
とができる。また、硬化遅延剤としては、カルボキシル
基含有化合物など公知のエポキシ樹脂硬化遅延剤を用い
ることができる。
【0017】この工程において、液体媒体としては、攪
拌起泡したスラリーを乾燥するため、蒸発揮散する液体
を用いることができるが、取り扱いの容易性から水が好
ましい。また、分散剤としては、セラミックス原料粉末
を分散したスラリーが工程中に分離し、比重の大きなセ
ラミックス原料粉末が沈降することを防止するもので、
液体媒体として水を用いた場合には、PVAやCMCな
どの水溶性高分子物質が好ましく、特にポリアクリル酸
アンモニウムが好ましい。また、起泡材としては、攪拌
起泡によって形成された気泡を安定化させるためのもの
で、液体媒体に混合され界面張力を上昇させる材料が用
いられる。一般的に公知の界面活性剤を用いることがで
きるが、特にラウリル硫酸トリエタノールアミンが好ま
しい。
【0018】2) セラミックス外囲部材の成形・仮焼
成 この工程で、セラミックス外囲部材を成型し、仮焼成を
行う。この外囲部材の成型は、通常の緻密質中空円筒成
形体の成型と同等の方法を採用することができる。その
一例を示すと、まず前記したこのセラミックス外囲部材
を構成するセラミックスの原料を以下の通り準備する。
すなわち、平均粒径0.1〜3μmの範囲の前記セラミ
ックス原料粉末に、焼結助剤、バインダー樹脂、および
水などの液体媒体を混合しスラリーを形成する。このス
ラリーの形成は、ボールミルなど公知の手段を採用する
ことができる。次いで、このスラリーをスプレードライ
ヤーなどを用いて造粒する。この造粒粉を用いて静水圧
プレス、押し出し成形、射出成形、鋳込み成形など一般
的な公知の方法を採用することができる。この成形工程
において、成形する外囲部材の内径は、仮焼成による成
形体の収縮分を見込んで、仮焼成体が前記セラミックス
多孔質体の本焼成後の多孔質体の外径と等しくなるかあ
るいは多少小さくなるように内径を決定する。通常のセ
ラミックス焼結体の仮焼成では、1〜3%程度、また、
本焼成では、20%程度の焼成収縮が発生するので、こ
れらの収縮分を考慮して未焼成の成形体の寸法を決定す
ることが望ましい。
【0019】成形された外囲部材は、次いで仮焼成され
る。この仮焼成は、成形された外囲部材を、その後の工
程で取り扱う際に破損したりしないように機械的強度を
向上させるものであり、また、仮焼成された仮焼結体が
本焼成によってさらに焼成収縮する余地を残して仮焼成
することが重要であり、この成形体の成形に使用したバ
インダーが脱脂される程度、すなわち大気中500〜1
000℃の焼成温度で行われるが、成形体の材料、形状
・寸法などによりこの条件は適宜決定される。仮焼成の
雰囲気も使用原料によって大気中などの酸化性雰囲気、
水素ガスなどの還元性雰囲気、および窒素ガスあるいは
アルゴンガスなどの不活性雰囲気などを適宜採用するこ
とができる。
【0020】3) 本焼成工程 前記工程までで作成されたセラミックス多孔質体と外囲
部材とが、所要の複合部材の形状に組み立てられ、本焼
成される。この工程において、多孔質体本体と、これを
囲繞する外囲部材との間には、外囲部材の焼結収縮によ
って収縮する分の間隙を備えることが必要である。この
間隙は、外囲部材成形体の材質などによって決まるもの
であり、一義的に定義できないが、本焼成後に外囲部材
の内径が多孔質体の外径に等しく、あるいは多少小さく
なるように設定する。また、この工程において、外囲部
材は焼結収縮を起こす一方、内部に配置されているセラ
ミックス多孔質体は焼結収縮を起こすことのない程度に
すでに焼成されているため、本工程の本焼成において
は、外囲部材が収縮しセラミックス多孔質体を締着する
ように焼成が進行し、焼結し一体化する。この工程にお
いては、焼成温度は、通常の焼成工程で行われている1
600〜2000℃程度の温度で行われる。これによっ
て、セラミックス多孔質体を構成するセラミックスは、
さらに結晶化が進行する。一方、外囲部材は、この本焼
成により緻密なセラミックスとして焼結される。セラミ
ックス多孔質体とセラミックス外囲部材との界面では、
セラミックス多孔質体とセラミックス外囲部材とでとも
に同じ原料を採用している場合には、この焼成工程にお
いて互いに反応が進行し焼結一体化する。また、セラミ
ックス多孔質体とセラミックス外囲部材として異種材料
を用いた場合でも、同様の効果が期待できる。この本焼
成における使用雰囲気は、前述の仮焼成と同様に大気中
などの酸化性雰囲気、水素ガスなどの還元性雰囲気、お
よび窒素ガスあるいはアルゴンガスなどの不活性雰囲気
などを適宜採用することができる。
【0021】
【実施例】原料粉末として、平均粒径1μmのアルミナ
粉末100重量部、液体媒体としてイオン交換水25重
量部、分散材としてポリアクリル酸アンモニウム0.7
5重量部、硬化性樹脂として、水溶性エポキシ樹脂5重
量部を、ボールミルで15時間混合し、スラリーとし
た。このスラリーに起泡剤としてラウリル硫酸トリエタ
ノールアミンを0.75重量部添加し、スラリー粘度を
60cps.とした。撹拌翼を持った攪拌機で撹拌し、
アルミナ原料1kgにつき4.6リットルとなるように
泡立てた。
【0022】こうして攪拌起泡した混合物に硬化剤とし
てイミノビスプロピルアミンを1.5重量部添加して、
充分混合した後成形型に鋳込み成形し、この型内でこの
多泡状混合物を静置した。混合物を成形型に鋳込んでい
る際、泡は独立気泡となっているが、静置中に徐々に泡
同士が合体し気泡は連通するようになる。同時にバイン
ダーに含まれる硬化剤が硬化し、泡および合体した泡の
骨格部分が固定化される。完全に硬化した状態で、多孔
質体成形体を型から取りだし、乾燥した。次いで、17
00℃で大気中で焼結し多孔質アルミナとした。
【0023】また、平均粒径0.3μmのアルミナ粒子
100重量部に対し、バインダーとしてのポリビニルア
ルコール2重量部および適宜量のイオン交換水を添加し
て、撹拌・混合しスラリーを調製した。これをスプレー
ドライヤーを用いて造粒し、得られた造粒粉を、中空円
筒状の型に充填し静水圧プレスにより100MPaの圧
力で成形し、中空円筒状のアルミナ成形体を製造した。
この成形体を大気中、900℃の温度で仮焼成を行っ
た。
【0024】こうして製造した外囲部材仮焼体を前述の
アルミナセラミックス多孔質体に嵌合し、複合部材を組
み立て、これを水素炉中に配置し、1790℃で焼成し
た。その結果、アルミナセラミックス多孔質体と、アル
ミナ外囲部材とが一部焼結し一体化した複合部材が得ら
れた。この複合部材を5MPaの力で分解しようとした
が、接合部分は剥離せず、分解できなかった。
【0025】
【発明の効果】以上に説明した本発明によれば、セラミ
ックス多孔質複合部材のハンドリング性を損なうことな
く、耐食性、耐熱性を改善した、複合部材を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用して製造されるセラミックス多
孔質複合部材の概略斜視図。
【図2】 本発明を適用して製造される他のセラミック
ス多孔質複合部材の概略斜視図。
【符号の説明】
1…セラミックス多孔質体本体 2…外囲部材 3…貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上本 英雄 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発センター内 (72)発明者 島井 駿蔵 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発センター内 Fターム(参考) 4G026 BA03 BB03 BE02 BG05 BG28 BH13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス多孔質体の外周部の少なくと
    も一部に、このセラミックス多孔質体の外周をほぼ囲繞
    する内周を有する中空セラミックス仮焼体を嵌合し、こ
    れを仮焼温度より高い温度で焼成することを特徴とする
    セラミックス多孔質複合部材の製造方法。
  2. 【請求項2】前記セラミックス多孔質体が、攪拌起泡に
    よって製造された連通気泡を有するセラミックス多孔質
    体であることを特徴とする請求項1に記載のセラミック
    ス多孔質複合部材の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009287582A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Covalent Materials Corp 減圧排気弁及びこの減圧排気弁を含む減圧排気機構を用いた減圧装置
JP2010514652A (ja) * 2006-12-27 2010-05-06 デグデント・ゲーエムベーハー 複数の部品から成る集合体とその製造方法
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JP2012236762A (ja) * 2012-07-12 2012-12-06 Taiheiyo Cement Corp セラミックス接合体及びガス分散板の製造方法

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