JP2003235932A - 上半身用下着 - Google Patents

上半身用下着

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JP2003235932A JP2002038718A JP2002038718A JP2003235932A JP 2003235932 A JP2003235932 A JP 2003235932A JP 2002038718 A JP2002038718 A JP 2002038718A JP 2002038718 A JP2002038718 A JP 2002038718A JP 2003235932 A JP2003235932 A JP 2003235932A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 身体の重要な経穴が集まるできるだけ広い範
囲の経穴の温熱効果を得ることを可能とする上半身用下
着を提供すること。 【解決手段】 遠赤外線放射セラミックスを練り込んだ
繊維を用いた布地からなる上半身用下着であって、前身
頃部10と後ろ身頃部11は、それぞれ表地と裏地の2
枚重ね合わせとし、かつ、前記前身頃部10には、身体
の腹部における複数の経穴に位置して遠赤外線放射シー
ト40を挿入する前ポケット部16を形成し、前記後ろ
身頃部11の表地と裏地の間には、身体の背部における
複数の経穴に位置して遠赤外線放射シート40を挿入す
る後ポケット部55を形成してなるものである。また、
前ポケット部16と後ポケット部55に挿入した遠赤外
線放射シート40を、下着着用者の目的の経穴に合せて
位置調整可能にしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠赤外線の放射に
よる温熱効果を有する布地を利用した、特に、経穴(つ
ぼ)に効果的な上半身用下着に関するものである。
【0002】
【従来の技術】下着は、特に冬場や寒い地域など、外気
の温度が低いところで着用するものは、通気性に優れる
だけではなく、保温性や人体の自己発熱性にも優れるこ
とが望まれる。そのため、従来の冬期用の下着には厚手
の綿生地や起毛の布地等が用いられることが多い。ま
た、近年では、遠赤外線放射物質等の特殊な繊維を全体
又は一部に用いた下着が市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の下着には、以下
の問題点があった。人間の身体には約1000以上の経
穴(つぼ)と呼ばれる治療ポイントがあり、各経穴は経
絡を通じて内蔵や各組織とつながっていて、それらの経
穴を指圧したり温熱刺激を与えたりすることにより病気
を治癒し、健康を維持できるとされている。また、経穴
の他に奇穴や新穴といった治療ポイントもあり、これら
も健康維持や病気治療に用いられる。
【0004】しかし、従来の下着は、体感温度を高める
ことを目的として作成されているものの、上記のような
経穴や奇穴等を刺激することを目的として作られたもの
はほとんどなかった。
【0005】すなわち、従来の下着のうち、遠赤外線効
果を有する製糸からなる布地のみから作成されたもの
は、遠赤外線の効果により身体全体を暖めることはでき
るが、身体の経穴部分を集中的にかつ長時間暖めること
は不可能であった。そのため、下着による防寒・保温効
果は期待できても、経穴の温熱刺激による治療効果まで
は期待できなかった。
【0006】一方、従来の下着のうち、身体の特定位置
に遠赤外線放射効果を有する物質を塗布したり、遠赤外
線放射効果を有する小型の遠赤外線放射シートをポケッ
ト等に挿入するものも見受けられるが、塗布部分やポケ
ットが画一的な位置に移動不可能な状態で設けられてい
た。そのため、塗布部分やポケットに挿入されたシート
部分を暖めることはできても、着用者の治療ポイントに
応じた経穴を集中的に暖めることはできず、経穴の温熱
刺激による治療効果までは期待できなかった。また、骨
格・筋肉・脂肪のつき方・姿勢などの体型は、人により
異なるので、画一的な位置では、遠赤外線放射シートが
肝心な暖めたい位置に当接せずに充分な人体の自己発熱
果を得ることができず、また、目的の位置に当接するよ
うに調整することも不可能であった。更に、同一人物で
あっても疾患や症状によって暖めたい箇所を異ならせよ
うとしても、症状の変化に合せて暖める位置を変更でき
なかった。
【0007】従来の下着は、シャツやセーター等の衣服
の下に着用するものであることから、一枚の布地から形
成されていることが多かった。そのため、体表から放射
された熱は布地を通り過ぎてしまい、保温効果が充分に
あがらず、遠赤外線放射物質を含有する繊維による温熱
効果が低く、身体を充分に暖めることができないという
問題があった。
【0008】本発明の第1の目的は、経穴の温熱効果を
得ることを可能とする上半身用下着を提供することであ
る。本発明の第2の目的は、身体の重要な経穴が集まる
できるだけ広い範囲を暖めることを可能とする上半身用
下着を提供することである。本発明の第3の目的は、着
用者の体型や着用時の状況に応じた任意の経穴を長時間
かけて集中的に暖めることを可能とする上半身用下着を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による上半身用下
着は、遠赤外線放射セラミックスを練り込んだ繊維を用
いた布地からなる上半身用下着において、前身頃部10
と後ろ身頃部11は、それぞれ表地と裏地の2枚重ね合
わせとし、かつ、前記前身頃部10には、身体の腹部に
おける複数の経穴に位置して遠赤外線放射シート40を
挿入する前ポケット部16を形成し、前記後ろ身頃部1
1の表地と裏地の間には、身体の背部における複数の経
穴に位置して遠赤外線放射シート40を挿入する後ポケ
ット部55を形成してなることを可能としたものであ
る。また、前身頃部10の前ポケット部16と後ろ身頃
部11の後ポケット部55におけるそれぞれの挿入口1
7、18から挿入した遠赤外線放射シート40を、下着
着用者の目的の経穴に合せて位置調整可能にしたもので
ある。
【実施例】
【0010】身体における上半身の前面には、腹部の中
央線に沿って重要な多数の経穴が存在する。代表的なも
のとして、例えば、以下のようなものがある。 だん中(だんちゅう):胸部の中央で、左右の乳頭の中
間にあり、心臓・呼吸器・肋間神経、乳腺の痛み、食道
けいれん等の治療に効果を発揮する。 中かん(ちゅうかん):上腹部の中央で、へそとみぞお
ちの中間にあり、腹部の内臓・消化器全般の病気、食欲
不振、ノイローゼ、不眠症等の治療に効果を発揮する。 水分(すいぶん):へその上3〜4cmのところにあ
り、大腸の水分バランスを整える働きを有し、下痢等の
治療に効果を発揮する。 気海(きかい):へそ下4〜5cmのところにあり、精
神症時の呼吸促迫、婦人病・泌尿器・消化器の急性の痛
みの治療に効果を発揮する。
【0011】身体における上半身の背面には、背骨の両
側に沿って重要な多数の経穴が存在する。代表的なもの
として、例えば、図5に示すように、以下のようなもの
がある。 風門(ふうもん)24:第2胸椎の棘突起の直下から、
左右に約3〜4cmのところ(左右1箇所ずつ)にあ
り、鼻・のど・気管支・肺などの発熱性又は寒性疾患等
の治療に効果を発揮する。 肩井(けんせい)25:肩の上縁で、乳頭を通る垂直延
長線と交わるところ(左右1箇所ずつ)にあり、肩こ
り、めまい、寝違い、呼吸器の病気等の治療に効果を発
揮する。 肺兪(はいゆ)26:第3・第4胸椎棘突起の真下から
左右にそれぞれ約3〜4cmのところにあり、肺に関す
る一切の疾患(肺・鼻・喉・気管・皮膚)の治療に効果
を発揮する。 心兪(しんゆ)27:第5・第6胸椎棘突起の直下か
ら、左右に約3〜4cmのところ(左右1箇所ずつ)に
あり、精神症、高血圧等の治療に効果を発揮する。 膈兪(かくゆ):第7・第8胸椎棘突起の直下から、左
右に約3〜4cmのところ(左右1箇所ずつ)にあり、
気管支炎、ぜんそく、食欲不振、嚥下困難、ノイロー
ゼ、ヒステリー、胃炎、神経性嘔吐等の治療に効果を発
揮する。 肝兪(かんゆ):第9・第10胸椎棘突起の直下から、
左右に約3〜4cm外方で、背中を走る太い筋肉の上
(左右1箇所ずつ)にあり、肝臓・消化器・筋肉・目の
病気、寒気、ふるえ、イライラ、ノイローゼ、不眠症、
解毒等の治療に効果を発揮する。 脾兪(ひゆ)30:第11胸椎棘突起の直下から、左右
に約3〜4cm外方で、背中を走る太い筋肉の上(左右
1箇所ずつ)にあり、消化器全般、糖尿病、黄疸、健忘
症、嗜眠、ノイローゼ等の治療に効果を発揮する。 胃兪(いゆ):第12胸椎棘突起の直下から、左右に約
3〜4cm外方(左右1箇所ずつ)にあり、急性の胃の
痛み、消化器一般に関する病気の治療に効果を発揮す
る。 腎兪(じんゆ)32:第2腰椎棘突起の真下から3〜4
cm外方(左右1箇所ずつ)にあり、生殖器・泌尿器・
消化器・神経系の病気で生命力の衰えからくるものの治
療に効果を発揮する。
【0012】以上のような上半身の経穴に効果を発揮す
る上半身用下着の実施例を図1〜図4に基づき説明す
る。本発明による上半身用下着は、表地と裏地が全て遠
赤外線放射物質のセラミックスを練り込んだ繊維からな
る布地のみにより形成されている。また、本発明による
上半身用下着は、前身頃部10、後ろ身頃部11及び両
袖部13からなり、これらの各部は、前記遠赤外線放射
布地を1枚だけの部分、2枚重ね合せの部分、3枚重ね
合せの部分により形成される。
【0013】前記前身頃部10は、図1に全体を示し、
図2(a)に表地を示し、図2(b)に裏地を示してい
る。これらのうち、図2(a)において、前身頃表地4
4は、上辺が肩幅と略同一幅を有し、上辺の中央部に半
円状の首穴部19を切り欠き、さらに、この首穴部19
の中央から垂直にファスナー取付け部12を切り欠き、
両側辺上方の袖取り付け部の下側から下辺の裾部43に
かけて上辺の約半分の幅の逆台形をなしている。この前
身頃表地44には、両側辺上方にそれぞれ袖部13とな
る袖部表地52が縫着され、この袖部表地52の下部か
ら裾部43の間には、上辺が狭く、下辺が広い前脇腹表
地46が縫着される。
【0014】また、図2(b)において、前身頃裏地4
5は、前記前身頃表地44と同一形状をなし、首穴部1
9とファスナー取付け部12を有する。この前身頃裏地
45の側辺上方には、袖部裏地はなく、また、前脇腹裏
地47は、前記前脇腹表地46と比較して上部と下部を
切り取った形状をなしている。
【0015】これらの前身頃表地44と前身頃裏地4
5、前脇腹表地46と前脇腹裏地47がそれぞれ2枚重
ねの状態で縫着され、袖部表地52は1枚の状態で縫着
される。前記ファスナー取付け部12の両側であって、
裏地側には、図2(c)に示すような細幅の補助部15
にファスナ14を取り付けて縫着される。さらに、この
補助部15の下方の裏地側には、遠赤外線放射シートを
挿入するための前ポケット部16を形成する。この前ポ
ケット部16は、図2(d)に示すように、前記補助部
15と略同一幅とし、縦方向の長さを約20cmとし、
両側辺と底辺の3辺のみを縫着し、上辺は開放させて遠
赤外線放射シートの挿入口17とする。この結果、前ポ
ケット部16は、腹部の経穴のうちの1又は2以上のだ
ん中、中かん、水分、気海をカバーできるものとする。
なお、ファスナ14を完全に下ろし切ったときにファス
ナ14の金具を直接肌に触れさせないために、前記前ポ
ケット部16の上縁が前記ファスナ14の下端のほんの
少し上にくるようにする。
【0016】前記後ろ身頃部11は、図3に全体を示
し、図4(a)に表地を示し、図4(b)に裏地を示し
ている。これらのうち、図4(a)において、後ろ見頃
表地48は、前記前見頃表地44と略同様、上辺が広幅
で、下辺が上辺の約半分の幅をした形状であるが、首穴
部とファスナー取付け部を有しない。後ろ身頃部11に
おける袖部表地53と後ろ脇腹表地50についても、前
記前身頃部10における袖部表地52と前脇腹表地46
と略同様の形状である。
【0017】また、図4(b)において、後ろ身頃裏地
49は、前記後ろ身頃表地48と同一形状をなしている
が、両側の袖取付け部のやや下方に、それぞれ前記遠赤
外線放射シート40を挿入するための挿入口18となる
ように、やや切り欠きを形成する。この後ろ身頃裏地4
9の側辺上方には、袖部裏地はなく、また、後ろ脇腹裏
地51は、前記前脇腹裏地47と同様上部と下部を切り
取った形状をなしている。
【0018】これらの後ろ身頃表地48と後ろ身頃裏地
49、後ろ脇腹表地50と後ろ脇腹裏地47がそれぞれ
2枚重ねの状態で縫着され、また、袖部表地53は1枚
の状態で縫着される。さらに、前記後ろ身頃表地48と
後ろ身頃裏地49とは、挿入口18を除いて周縁部を縫
着することで、これらの2枚重ね合わせの間は、挿入口
18から前記遠赤外線放射シート40を挿入するための
後ろポケット部55となる。縫製に際しては、図3に示
すように、肩の中間から挿入口18の上端を結ぶ線と、
首の付け根の両側から背骨の第3・第4胸椎棘突起の位
置程度までを結ぶ3角形の線とに鎖線で示すようにステ
ッチ54を入れることで、後ろポケット部55の形状
は、図7に示した経穴をできるだけ多くカバーでき、か
つ、前記後ろ身頃表地48と後ろ身頃裏地49とのずれ
を防止している。しかし、ステッチ54は、必ずしも無
くても良い。
【0019】以上のように構成された前身頃部10と後
ろ身頃部11とを縫着し、かつ、左右の袖部13の前身
頃用袖地52と後ろ身頃用袖地53とを縫着して上半身
用下着が構成される。
【0020】さらに詳しくは、この両脇部12のうち、
袖部13の付け根のすぐ下(脇下部41)は、肩の回り
をよくするために、1枚の布地により形成する。また、
裾から数cmの部分の脇裾部42は、ズボンの中にしま
いこむので、1枚の布地により形成する。
【0021】両袖部13は、前身頃用袖地52と後ろ身
頃用袖地53の2枚の布を重ね合せて長さをひじ上程度
とし、下縁部を縫着して筒状にし、また、袖部13の付
け根部分は、前記前身頃部10、後ろ身頃部11及び左
右それぞれの脇部12と縫着する。
【0022】遠赤外線放射セラミックス使用のゴムマッ
ト治療器としての前記遠赤外線放射シート40は、本出
願人により既に登録されたもの(実用新案登録第306
0281号)であり、これは、公知の遠赤外線放射シー
ト(特許第1386560号)と医療用シリコンゴムを
混合してゴム板状にし、形状を縦5cm、横7cm、厚
み2mm程度の薄い長方形に形成したものである。
【0023】本発明による上半身用下着に前記遠赤外線
放射シート40を固定するときは、以下の方法で行う。 (1)上半身の腹部の中央線に沿って存在する経穴、例
えば、だん中、中かん、水分、気海などのうちいずれか
1つ又は2つ以上の径穴に位置するように、前記遠赤外
線放射シート40を、ポケット部16の挿入口17から
挿入する。また、上半身の背骨の両側に沿って存在する
経穴、例えば、図5に示す風門24、肩井25、肺兪2
6、心兪27、膈兪(図示せず)、肝兪(図示せず)、
脾兪30、胃兪(図示せず)、腎兪32などのうちいず
れか1つ又は2つ以上の径穴に位置するように、前記遠
赤外線放射シート40を、後ろポケット部55の挿入口
18から挿入する。 (2)使用者が上半身用下着を着用した状態で前記遠赤
外線放射シート40の位置を着用者の経穴位置に合わせ
て移動し、待ち針等で仮止めする。 (3)前記遠赤外線放射シート40の周囲の2枚の布地
を縫着する。 (4)前記遠赤外線放射シート40は、着用者の希望や
症状に合わせて、複数箇所に取付けてもよく、この場合
は、(1)〜(3)の作業を繰り返す。
【0024】前述した経穴は単独で温熱刺激を与えても
病気の治療効果を発揮するが、複数の経穴を組合わせて
暖めることにより、より高い治療効果を得ることが可能
となる。例えば、風邪を治したい場合は、図5に示すよ
うに、風門24、肺兪26、隔兪27、脾兪30、腎兪
32等の経穴に当たるように前記遠赤外線放射シート4
0を固定する。また、肩こりを緩和させたい場合には、
図5に示すように、肩井25の経穴に当たるように前記
遠赤外線放射シート40を固定する。
【0025】前述の各経穴の位置はおおよその目安であ
り、詳細な位置は着用者によって微妙に異なるため、本
発明による下着の内部に前記遠赤外線放射シート40を
固定する場合は、着用者独自の経穴を探し、正しい経穴
に前記遠赤外線放射シート40が確実に触れるようにす
る。
【0026】図1に示す実施例では、前記遠赤外線放射
シート40を挿入するための前ポケット部16をファス
ナ14の直下からへそ程度までとなるように形成した。
しかし本発明はこれに限られるものではなく、へそより
下まであってもよい。
【0027】図1に示す実施例では、下着に袖部13を
形成し、長さをひじ程度までとしたが、本発明はこれに
限られるものではなく、袖部13の長さはもっと長くて
も短くてもよく、又、袖部13のない、いわゆる袖なし
タイプであってもよい。
【0028】図3、図4及び図5に示す実施例では、後
ろ身頃部11と脇部12の縫着線上の左右1箇所ずつを
開口して遠赤外線放射シートの挿入口18とし、前記遠
赤外線放射シート40を後ろポケット部55に挿入・移
動自在とした。しかし、本発明はこれに限られるもので
はなく、前記挿入口18は前記縫着線上の複数箇所に形
成してもよい。
【0029】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、遠赤外線
放射セラミックスを練り込んだ繊維を用いた布地からな
る上半身用下着において、前身頃部10と後ろ身頃部1
1は、それぞれ表地と裏地の2枚重ね合わせとし、か
つ、前記前身頃部10には、身体の腹部における複数の
経穴に位置して遠赤外線放射シート40を挿入する前ポ
ケット部16を形成し、前記後ろ身頃部11の表地と裏
地の間には、身体の背部における複数の経穴に位置して
遠赤外線放射シート40を挿入する後ポケット部55を
形成してなることを可能とした。従って、下着が2枚の
布地により形成されていても厚みが生じず、かつ、体表
から放射された熱が2枚の布地の間に留まるので充分な
保温効果を得ることができる。また、遠赤外線放射シー
ト40により腹部中央線上及び/又は背面にある任意の
経穴を集中的に温熱刺激できるので、より高い病気治療
及び健康増進効果を得ることができる。
【0030】請求項2記載の発明によれば、前身頃部1
0の前ポケット部16と後ろ身頃部11の後ポケット部
55におけるそれぞれの挿入口17、18から挿入した
遠赤外線放射シート40を、下着着用者の目的の経穴に
合せて位置調整可能にしたので、着用者の体型や着用時
の状況に応じた任意の経穴を長時間かけて集中的に暖め
ることができるとともに、着用時は、疾患や症状に応じ
て位置を自由に変えることができ、常に適切な経穴の温
熱刺激による治療及び健康増進効果を期待できる。
【0031】請求項3記載の発明によれば、前身頃部1
0は、前身頃表地44と前身頃裏地45の2枚重ね合わ
せからなり、このうち前身頃表地44は、上辺が肩幅と
略同一幅を有し、上辺の中央部に半円状の首穴部19を
切り欠き、この首穴部19の中央から垂直にファスナー
取付け部12を切り欠き、上辺両側から下辺の裾部にか
けて上辺の約半分の幅の逆台形をなし、この前身頃表地
44に前脇腹表地46を縫着してなり、前記前身頃裏地
45は、前記前身頃表地44と同一形状をなし、首穴部
19とファスナー取付け部12を有し、この前身頃裏地
45に前脇腹裏地47を縫着してなり、これらの前身頃
表地44と前身頃裏地45、前脇腹表地46と前脇腹裏
地47がそれぞれ2枚重ね合せの状態で縫着され、前記
ファスナー取付け部12の両側であって、裏地側に細幅
の補助部15にファスナ14を取り付けて縫着し、この
補助部15の下方の裏地側には、遠赤外線放射シートを
挿入するための前ポケット部16を形成し、前ポケット
部16は、だん中、中かん、水分のうちのいずれか1つ
又は2つ以上の径穴をカバーできるものとしたので、身
体の腹部側の1又は複数個の経穴の温熱効果を得ること
を可能とする上半身用下着を提供することができる。
【0032】請求項4記載の発明によれば、前記後ろ身
頃部11は、後ろ頃表地48と後ろ頃裏地49の2枚重
ね合わせからなり、このうち後ろ頃表地48は、上辺が
肩幅と略同一幅を有し、上辺両側から下辺の裾部にかけ
て上辺の約半分の幅の逆台形をなし、この後ろ身頃表地
48に後ろ脇腹表地50を縫着してなり、前記後ろ身頃
裏地49は、前記後ろ身頃表地48と同一形状をなし、
この後ろ身頃裏地49に後ろ脇腹裏地51を縫着し、こ
れらの前身頃表地44と前身頃裏地45、後ろ脇腹表地
50と後ろ脇腹裏地51がそれぞれ2枚重ね合せの状態
で縫着され、前記後ろ身頃表地48と後ろ身頃裏地49
とは、挿入口18を除いて周縁部を縫着することで、こ
れらの2枚重ね合わせの間は、挿入口18から前記遠赤
外線放射シート40を挿入するための後ろポケット部5
5となり、この後ろポケット部55は、上半身の背骨の
両側に沿って存在する風門24、肩井25、肺兪26、
心兪27、膈兪、肝兪、脾兪30、胃兪、腎兪32のう
ちのいずれか1つ又は2つ以上の径穴をカバーできるも
のとしたので、身体の背部側の1又は複数個の経穴の温
熱効果を得ることを可能とする上半身用下着を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による上半身用下着の一実施例を示す前
見頃部側から見た正面図である。
【図2】図1における前見頃部を分解した正面図で、
(a)は、前見頃部表地、(b)は、前見頃部裏地、
(c)は、前見頃の補助部とファスナー部、(d)は、
前見頃の前ポケット部である。
【図3】本発明による上半身用下着の一実施例を示す後
ろ見頃部側から見た正面図である。
【図4】図3における後ろ見頃部を分解した正面図で、
(a)は、後ろ見頃部表地、(b)は、後ろ見頃部裏地
である。
【図5】本発明による上半身用下着を着用したときの背
面から見た図である。
【符号の説明】
10…前身頃部、11…後ろ身頃部、12…ファスナー
取り付け部、13…袖部、14…ファスナ、15…補助
部、16…前ポケット部、17…挿入口、18…挿入
口、19…首穴部、24…風門、25…肩井、26…肺
兪、27…心兪、30…脾兪、32…腎兪、40…遠赤
外線放射シート、41…脇下部、42…脇裾部、43…
裾部、44…前見頃表地、45…前見頃裏地、46…前
脇腹表地、47…前脇腹裏地、48…後ろ見頃表地、4
9…後ろ見頃裏地、50…後脇腹表地、51…後脇腹裏
地、52…前見頃袖地、53…後ろ見頃袖地、54…ス
テッチ、55…後ろポケット部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠赤外線放射セラミックスを練り込んだ
    繊維を用いた布地からなる上半身用下着において、前身
    頃部10と後ろ身頃部11は、それぞれ表地と裏地の2
    枚重ね合わせとし、かつ、前記前身頃部10には、身体
    の腹部における複数の経穴に位置して遠赤外線放射シー
    ト40を挿入する前ポケット部16を形成し、前記後ろ
    身頃部11の表地と裏地の間には、身体の背部における
    複数の経穴に位置して遠赤外線放射シート40を挿入す
    る後ポケット部55を形成してなることを可能としたこ
    とを特徴とする上半身用下着。
  2. 【請求項2】 前身頃部10の前ポケット部16と後ろ
    身頃部11の後ポケット部55におけるそれぞれの挿入
    口17、18から挿入した遠赤外線放射シート40を、
    下着着用者の目的の経穴に合せて位置調整可能にしたこ
    とを特徴とした請求項1記載の上半身用下着。
  3. 【請求項3】 前身頃部10は、前身頃表地44と前身
    頃裏地45の2枚重ね合わせからなり、このうち前身頃
    表地44は、上辺が肩幅と略同一幅を有し、上辺の中央
    部に半円状の首穴部19を切り欠き、この首穴部19の
    中央から垂直にファスナー取付け部12を切り欠き、上
    辺両側から下辺の裾部にかけて上辺の約半分の幅の逆台
    形をなし、この前身頃表地44に前脇腹表地46を縫着
    してなり、前記前身頃裏地45は、前記前身頃表地44
    と同一形状をなし、首穴部19とファスナー取付け部1
    2を有し、この前身頃裏地45に前脇腹裏地47を縫着
    してなり、これらの前身頃表地44と前身頃裏地45、
    前脇腹表地46と前脇腹裏地47がそれぞれ2枚重ね合
    せの状態で縫着され、前記ファスナー取付け部12の両
    側であって、裏地側に細幅の補助部15にファスナ14
    を取り付けて縫着し、この補助部15の下方の裏地側に
    は、遠赤外線放射シートを挿入するための前ポケット部
    16を形成し、前ポケット部16は、だん中、中かん、
    水分のうちのいずれか1つ又は2つ以上の径穴をカバー
    できるものとしたことを特徴とした請求項1記載の上半
    身用下着。
  4. 【請求項4】 後ろ身頃部11は、後ろ頃表地48と後
    ろ頃裏地49の2枚重ね合わせからなり、このうち後ろ
    頃表地48は、上辺が肩幅と略同一幅を有し、上辺両側
    から下辺の裾部にかけて上辺の約半分の幅の逆台形をな
    し、この後ろ身頃表地48に後ろ脇腹表地50を縫着し
    てなり、前記後ろ身頃裏地49は、前記後ろ身頃表地4
    8と同一形状をなし、この後ろ身頃裏地49に後ろ脇腹
    裏地51を縫着し、これらの前身頃表地44と前身頃裏
    地45、後ろ脇腹表地50と後ろ脇腹裏地51がそれぞ
    れ2枚重ね合せの状態で縫着され、前記後ろ身頃表地4
    8と後ろ身頃裏地49とは、挿入口18を除いて周縁部
    を縫着することで、これらの2枚重ね合わせの間は、挿
    入口18から前記遠赤外線放射シート40を挿入するた
    めの後ろポケット部55となり、この後ろポケット部5
    5は、上半身の背骨の両側に沿って存在する風門24、
    肩井25、肺兪26、心兪27、膈兪、肝兪、脾兪3
    0、胃兪、腎兪32のうちのいずれか1つ又は2つ以上
    の径穴をカバーできるものとしたことを特徴とした請求
    項1記載の上半身用下着。
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CN102920031A (zh) * 2012-11-21 2013-02-13 中国人民解放军第三军医大学第一附属医院 一种经络按摩背心

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