JP3836391B2 - ウエストニッパー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠赤外線を放射する物質のセラミックスを練り込んだ繊維による布地で形成し、腹部周囲を締め付けずに遠赤外線の放射による温熱効果を利用した主に男性用、妊婦用として使用されるウエストニッパーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的なウエストニッパーは、腹部の出っ張りを押さえ、腹部周囲の脂肪を下着の内部に押し込むことによりくびれたウエストラインを形成するために用いられるもので、使用者はくびれたウエストラインを望む女性であることがほとんどである。
従来のウエストニッパーは、例えば図6、図7及び図8に示すように、展開時に横長のニッパー本体41には、胴回りに巻きつけたときに締め付け用のホック42が側端部に設けられ、背部構成片部52の内側には、内ポケット46が形成され、図8に示すような可撓性を有するベース板43に多数の遠赤外線放射する突起状物44の形成されたものが収納される。前部構成片部47は、上述のようなくびれたウエストラインを形成するために、非伸縮布48で形成され、表には、装飾布49が設けられている。前記ニッパー本体41を適宜補強するために、複数本の補強骨としての芯部材54が腹部を前後左右から支え、締付けるために、身体の前面、背面及び側面に設けられている。51は、側部構成片部である(実用新案登録3053109号)。
【0003】
また、腹部の冷えを防止するために、従来から温熱効果を有する毛や化繊等を編んだり縫製して円筒状に形成した腹巻が用いられてきた。
また、本発明の出願人は、図5に示すような遠赤外線を放射する物質のセラミックスを練り込んだ繊維による布地で形成した男性用ウエストニッパーを既に提案している(実用新案登録第3066443号)。この図において、32は、ウエストニッパー本体、33は、ワイヤー挿入部、34は、オス型ホック、35は、メス型ホックである。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
男性は、人体の構造上ウエスト部にくびれを有さず、見た目や衣服においてもくびれを意識することがないので、ウエスト部にくびれを形成したいという目的意識や必要性が低い。また、男性は、一般的に腹部前面及び側面の筋肉が女性よりも発達しているので、ウエストニッパーに頼らなくても腹部(胃から下腹まで)の出っ張りをある程度押さえることができる。
従って、男性は、女性が装着するような一般的な形状のウエストニッパーを体形補整を目的として使用することはほとんどなかった。
しかし、男性であっても、体形補整以外の目的、例えば、背筋矯正、姿勢維持、腹部の冷え防止等のために腹部に補助的な下着を着けることが要求される場合も生じる。そのような場合に、従来の一般的なウエストニッパーは、上述のとおり、主に女性の体形補整を目的として形成されているので、以下のような問題点があった。
【0005】
従来のウエストニッパーは、収縮性の少ない布地と複数本(6〜8本程度)の補強用芯部材により形成され、この補強用芯部材は、身体の前後及び左右に設けられていたので、着用時の締付け感が強く、着用すると腹部や腰部の血流が阻害され、却って身体を冷やす原因になっていた。
また、ウエストニッパーを装着した状態で、特に着席したとき、腹部側面に設けられている補強用芯部材が腹部側面の皮膚に突き刺さり、痛みを感じたり跡が残るなどの問題があった。
男性は、腹筋が女性よりも発達し、くびれ形成の必要性が薄く、腰痛予防、姿勢矯正、冷え防止などのためにウエストニッパーを着用する。また、男性が体形補整を目的としてウエストニッパーを着用する場合の補整対象は、脇腹よりも腹部前面の出っ張りであることが多い。
よって、体形補整用に設けられた腹部側面の補強用芯部材は、あまり必要とされず、痛み等の弊害の方が大きくなっていた。
【0006】
腹巻は、腹部の冷え防止には効果を発揮するが、ごく柔らかい編地又は布地で形成されることが多く、補強用芯部材が用いられていないので、姿勢補整機能や体形維持機能は皆無であった。
よって、腹巻のみを装着しても、姿勢補整や体形維持の目的は全く果たすことができなかった。
【0007】
人間の身体には、1000以上の経穴(ツボ)と呼ばれる治療ポイントがあり、各経穴は、経絡という通路を通じて内臓や各組織とつながっていて、それらの経穴を指圧したり温熱刺激を与えたりすることにより、病気を治癒し、健康を維持できるとされている。
そして、腹部は、胃腸などの消化器や泌尿器等を有し、腰部は、二足歩行時の支点となるので、これらの部位にも経穴のうち重要なものが多くあり、温熱刺激を与えることにより内臓の働きや血流をよくして冷え防止等の身体健康増進を向上させることができる。
しかし、従来のウエストニッパーや腹巻は、例えば図5に示すように、全体に遠赤外線を放射する物質のセラミックスを練り込んだ繊維による布地を使用したり、図6、図7及び図8に示すように、腹部や腰部の定位置にポケットを形成し、ポケット内に遠赤外線部材の突起物を点在させたごく薄いマットを挿入する、といった構造を有するものは存在したが、経穴に温熱刺激を与える目的を有するもの及びそのための機能を有するものは存在しなかった。
【0008】
さらに、温熱刺激を与えるべき経穴は、症状ごとに異なるし、同じ名称の経穴であってもその位置は人によって微妙に異なるので、温熱刺激を与える箇所は、症状ごと又は着用者ごとに変更自在であることが望ましい。
しかし、従来のウエストニッパーは、図5に示すように、遠赤外線を含有する物質からなる布地で全体が形成されていて特定の部分を重点的に暖めることは不可能であったり、図6及び図7に示すように、特定の部分を暖める構造を有していても、その部分は狭く、また固定されていて移動不可能であった。
よって、従来のウエストニッパーでは、温熱刺激を与える箇所が狭かったり、温熱刺激箇所を変更することが不可能であったので、症状ごと又は着用者ごとの的確な経穴に温熱刺激を与えることが不可能であった。
【0009】
本発明の第1の目的は、腹部の側面に補強骨を形成せず、着用時に痛みや不快感を感じることなく姿勢維持や背筋矯正を可能とするウエストニッパーを提供することである。
本発明の第2の目的は、腹部及び腰部の経穴に温熱刺激を与え、さらに腹部及び腰部における温熱刺激箇所を自在に変更することを可能とするウエストニッパーを提供することである。
本発明の第3の目的は、遠赤外線を放射する物質を練り込んだ繊維からなる布地を二重にして形成することにより、体表から発生する体温を布地内に留め、かつ、遠赤外線放射による温熱効果を高めることを可能としたウエストニッパーを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によるウエストニッパーは、遠赤外線を放射する物質のセラミックスを練り込んだ繊維による布地を用いて構成されたウェストニッパーにおいて、胴回りに巻きつけたときの前面部と後面部とにそれぞれ少なくとも2本ずつの補強骨を所定間隔で縦向きに設け、これらの補強骨の間であって、前記前面部における腹部中央の経穴に位置して遠赤外線放射シートを収容する前ポケット部を形成し、前記後面部における背骨を中心とした複数列の経穴に位置して遠赤外線放射シートを収容する後ポケット部を形成したことを特徴とするものである。
また、前ポケット部は、長方形の遠赤外線放射シートを縦向きに収容する幅を持って形成し、後ポケット部は、長方形の遠赤外線放射シートを横向きに収容する幅を持って形成する。
胴回りに巻きつけたときの前面部で重ね合わせた中央部にホックを設け、このホックの内側に前ポケット部を形成する。
前ポケット部と後ポケット部は、挿入した遠赤外線放射シートを内部の任意の位置に移動して固定する。
遠赤外線を放射する物質のセラミックスを練り込んだ繊維による布地を2枚重ねにより構成する。
【0011】
上記のような構造を有するウエストニッパーを着用することにより、腹部前面の経穴、例えば、水分(すいぶん)、気海(きかい)、石門(せきもん)、関元(かんげん)などの経穴を温熱刺激することができる。
また、背骨側の複数列の経穴、例えば、腎兪(じんゆ)、気海兪(きかいゆ)、命門(めいもん)、陽関(ようかん)、八りょう穴(はちりょうけつ)、大腸兪(だいちょうゆ)、小腸兪(しょうちょうゆ)、膀胱兪(ぼうこうゆ)などの経穴を温熱刺激することができる。
また、着用時に痛みや不快感を感じることなく、腰痛予防、姿勢維持、背筋矯正などを可能とする。
さらに、遠赤外線を放射する物質を練り込んだ繊維からなる布地を二重にして形成することにより、体表から発生する体温を布地内に留め、かつ、遠赤外線放射による温熱効果を高めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明によるウエストニッパーにより温熱刺激することができる主な経穴を先ず説明する。
腹部前面の経穴:腹部の中央線に沿って重要な経穴が存在する。例えば図3及び以下に示すようなものである。
水分(すいぶん)20:へその上3〜4cmのところ。大腸の水分バランスを整える働きを有し、下痢等の治療に効果を発揮する。
気海(きかい)21:へそ下4〜5cmのところ。精神症時の呼吸促迫、婦人病・泌尿器・消化器の急性の痛みの治療に効果を発揮する。
石門(せきもん)22:へその下から下腹部までを5等分したときのへそ下5分の2の位置。腸カタルや消化不良による下腹部の痛みや下痢の治療に効果を有する。栄養の吸収と全身のエネルギー配分をコントロールする。
関元(かんげん)23:へそと下腹部の中間。生殖器、泌尿器、消化器一般(特に下腹部の冷え、大・小便の異常、痔疾患)、精力減退の治療に効果を発揮する。小腸に関る経穴である。
【0013】
腰部の経穴:背骨の両側に沿って重要な経穴が存在する。例えば図4及び以下に示すようなものである。
腎兪(じんゆ)24:第2腰椎棘突起の真下から3〜4cm外方(左右1箇所ずつ)。生殖器・泌尿器・消化器・神経系の病気で生命力の衰えからくるものの治療に効果を発揮する。
気海兪(きかいゆ)25:第3腰椎局突起の直下から左3〜4cm外方(左右1箇所ずつ)。腰痛、膀胱カタル、痔などの治療に効果を発揮する。体内の生気をめぐらせる働きを有する。
大腸兪(だいちょうゆ)26:第4腰椎棘突起の直下から3〜4cm外方(左右1箇所ずつ)。下痢、便秘、腰痛、坐骨神経痛、痔などの治療に効果を発揮する。大腸に関連する経穴である。
命門(めいもん)27:へその真裏。全身の調子を整えるのに効果を発揮する。
陽関(ようかん)28:第4・第5腰椎棘突起の間のくぼみで、背部の中央。下腹部・腰部の痛み、下肢の冷え、神経痛、運動マヒの治療に効果を発揮する。
八りょう穴(はちりょうけつ)29:仙骨の左右にある仙骨孔にある4つの経穴で、上から「上りょう」「次りょう」「中りょう」「下りょう」という。生殖器・泌尿器の疾患、足・腰のマヒや痛みの治療に効果を発揮する。このうち、「次りょう」は、上記仙骨孔の経穴のうちの上から2番目で、血液や体液の汚れに関する病気(全身の炎症・潰瘍・皮膚病・湿疹等)の治療に効果を発揮する。
小腸兪(しょうちょうゆ)30:前記上りょうの2cm横(左右1箇所ずつ)。間接リウマチ、血便、血尿、泌尿器、生殖器等の治療に効果を発揮する。小腸に関連する経穴である。
膀胱兪(ぼうこうゆ)31:第2仙骨孔の外方へ約1.5cm(左右1箇所ずつ)。膀胱炎、血尿、子宮、下腹部の疼痛等の治療に効果を発揮する。
【0014】
本発明によるウエストニッパーの実施例を図1〜図4に基づき説明する。
図1及び図2において、本発明によるウエストニッパーは、展開時の形状が横長で、すべてに遠赤外線を放射する物質のセラミックスを練り込んだ繊維からなる布地が用いられる。遠赤外線放射セラミックスは、生育光線・健康光線(6〜14ミクロンの波長帯で、8.9ミクロンで最高ピークを迎える)とも呼ばれる遠赤外線が放射される。具体的には、遠赤外線放射セラミックス練り込みポリエステル混紡糸(クラレXY−E:登録商標)とロイカ(旭化成スパンテックス:登録商標)を交編し、吸汗発散性に優れ、静電気防止効果を持たせた(デュポン社のゼルコン加工:登録商標)ものが用いられ、オールシーズン快適に着用できるようになっている。また、このウエストニッパーは、所定間隔で垂直方向に複数本の補強骨15が設けられる。
上記布地は、伸縮性の少ないものとし、また、ウエストニッパー全体にわたって上記布地を二枚重ねにして形成する。
上記補強骨15は、金属製又はプラスチック製で、細幅の棒状をなし、弾力性があって身体のラインに沿ってしならせることができるものとする。そしてこの補強骨15を、腹部の前面部10及び背面部11に所定間隔をおいて2本ずつ設けられるが、図1に示すように人体の脇腹に当たらない位置に縫着する。
【0015】
以上のような経穴に効果的な本発明によるウエストニッパーをさらに詳しく説明する。
本発明によるウエストニッパーは、腹部の前面中央部で開閉できるように、前面部10の一方端部にオス型ホック13が設けられ、また、前面部10の他方端部にメス型ホック14が設けられている。そして、ホック13及び14を外した状態では図2に示すように全体が細長い長方形をなし、ホック13及び14を掛着した状態では図1に示すように全体が円筒形をなすようにする。
【0016】
本発明によるウエストニッパーの幅は、腹部と腰部が隠れる程度とし、長さは、胴回りに1回巻いたときに腹部正面で両端部が5〜7cm重なる程度とする。また、厚みは前記布地2枚分で、上に衣服を着用したときに邪魔にならない程度とする。
展開したウエストニッパーは、図2に示すように、ホック13及び14のある両端から約10cmの幅を前面部10とし、前面部10に続く約25cmずつの幅を側面部12とし、残りの中央部分を後面部11とする。この後面部11の幅は、前面部10よりやや広くなっている。また、各部の境目には前記補強骨15が縫着されている。
【0017】
前記オス型ホック13及びメス型ホック14は、金属製で3〜5mmの小型のものをウエストニッパーの前面部10に縫着して取り付ける。
図1に示すように、ホック13,14を身体の前面に取り付けているのは、ホック13,14が腹部側面に設けられていると、横臥したり、体をひねったり、着席したとき、痛みを感じたり跡が残るなどの問題があり、また、ホック13,14が背部に設けられていると、着用者が仰向けに寝たときに背中にホックが当たり痛みを感じる問題があので、これらを防ぐためである。
ホック13,14の取り付けは、図1に示すように、一方の前面部10の裏面にオス型ホック13を、他方の前面部10の表面に複数列のメス型ホック14を取り付けて、メス型ホック14を取り付けた側を内側にして、オス型13ホックを取り付けた側を上にして前面部10同士を重ね、オス型ホック13とメス型ホック14を掛着させることにより、ウエストニッパーを円筒形にする。なお、このとき、前面部10においてオス型ホック13とメス型ホック14を掛着したときに重なる箇所は約7cmとする。
また、このとき、縦方向の同一列上に8〜10個のオス型ホック13を1列と、メス型ホック3列とを組合わせたものであり、着用者の腹部の胴回りの長さにより掛着するメス型ホックの列を変更することによりウエストニッパーの周長を調節自在とする。
【0018】
図1に示すように、前面部10のうち、前記メス型ホック14を取り付けた側の裏面には、両側と下縁部を縫着して前ポケット部16を形成し、開口した上縁部を遠赤外線放射シート40の前挿入口18とする。また、後面部11の中央部にも前記前面部10と同様に後ポケット部17を形成し、開口した上縁部を遠赤外線放射シート40の後挿入口19とする。そして、前記前挿入口18及び/又は後挿入口19から前ポケット部16と後ポケット部17へ長方形の遠赤外線放射シート40を挿入自在とする。
このとき、前記ポケット部16の幅は、図3に示す重要な経穴が垂直方向に直線的に1列であるから、後述の遠赤外線放射シート40を縦向きに収納する程度とする。
後ポケット部17の幅は、図4に示す重要な経穴が垂直方向に直線的に3〜4列であるから、後述の遠赤外線放射シート40を横向きに収納して1個で複数列に対応できるようにする。
前記前挿入口18と後挿入口19から挿入した遠赤外線放射シート40は、前記目的の各経穴に合わせて取り付けられる。
【0019】
前記遠赤外線を放射するセラミックス使用のゴムマット治療器である遠赤外線放射シート40は、本出願人により既に登録された発明(実用新案登録第3060281号)、公知の登録実用新案(実用新案登録第1386560号)など、医療用シリコンゴムを混合してゴム板状にし、形状を縦5cm、横7cm、厚さ2mm程度の薄い長方形に形成したものが用いられる。
【0020】
図3は、本発明によるウエストニッパーを着用したときに前記前ポケット部16で覆うことができる腹部前面の経穴を示す。また、図4は、同様にして前記後ろポケット部17で覆うことができる腹部背面及び腰部の経穴を示す。
【0021】
本発明によるウエストニッパーに、遠赤外線放射シート40を挿入し、取り付ける方法及びウエストニッパーを着用する方法は、以下のとおりである。
▲1▼遠赤外線放射シート40を、前記前挿入口18及び/又は後挿入口19から前記前ポケット部16及び/又は後ポケット部17の内部に挿入する。
▲2▼使用者がウエストニッパーを腹部に巻きつけ、前面部10を腹部の前面に合せ、前記オス型ホック13を複数列の任意のメス型ホック14の列に掛着する。
▲3▼上記▲2▼の状態で、前記前ポケット16及び/又は後ポケット部17の内部に挿入した遠赤外線放射シート40の位置を着用者の目的の経穴の位置に合わせて移動し、待ち針等で仮止めする。
▲4▼前記遠赤外線放射シート40の周囲にある前記前ポケット部16及び/又は後ポケット部17の2枚の布地を外側から縫着する。
【0022】
遠赤外線放射シート40は、着用者の使用目的や症状に合わせて、複数箇所に取付けてもよく、この場合は、▲1▼〜▲4▼の作業を繰り返す。
前述した経穴は、単独で温熱刺激を与えても病気の治療効果を発揮するが、複数の経穴を組合わせて暖めることにより、より高い治療効果を得ることが可能となるので、複数の遠赤外線放射シート40を前記前ポケット部16及び/又は後ポケット部17の内部に挿入することができる。
【0023】
図3及び図4に表した各経穴の位置は、おおよその目安であり、詳細な位置は着用者によって微妙に異なるため、本発明によるウエストニッパーの内部に遠赤外線放射シート40を固定する場合は、着用者独自の経穴を探し、正しい経穴に遠赤外線放射シート40が確実に触れるようにする。
【0024】
本発明の実施例では、ウエストニッパーの着用者を主に、男性とした。しかし、本発明によるウエストニッパーは、これに限られるものではなく、ウエスト部の締付けを望まないが腰痛予防、姿勢矯正、脂肪の燃焼、電磁波からの保護等を目的として女性が着用してもよい。本発明によるウエストニッパーは、ウエスト部を過度に締付けないため、特に、妊娠中の女性の腹帯や妊婦用ガードルとしても利用することができる。
【0025】
図1に示す実施例では、オス型ホック13及びメス型ホック14をウエストニッパーの前面部10に形成し、身体の前面でホックを掛着することとしたが、支障のない範囲で、多少の取り付け位置の変更があってもよい。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、胴回りに巻きつけたときに人体の脇腹に当たる側面部12を除く前面部10と後面部11とにそれぞれ少なくとも2本ずつの補強骨15を所定間隔で縦向きに設け、腹部の前面中央部で開閉できるように重ね合わせた前面部10の一方端部にオス型ホック13を設け、前面部10の他方端部にメス型ホック14を設け、前記前面部10の2本の補強骨15の間であって、前記ホック13、14の内側における腹部中央の経穴に位置して遠赤外線放射シート40を収容する前ポケット部16を形成し、前記後面部11の2本の補強骨15の間であって、前記後面部11の内側における背骨を中心とした複数列の経穴に位置して遠赤外線放射シート40を収容する後ポケット部17を形成したので、ウエストニッパーを着用したまま着席したようなときに補強骨15が脇腹に刺さるなどの痛みを感じたり、跡が残ったりするなどの弊害が起こらない。
また、腹部の前面と背面には少なくとも2本ずつの補強骨15を用いているので、主に前面の2本の補強骨15が胃下垂等の内臓下垂を押さえたり、腹部前面の出っ張りを押さえたりする機能を果たし、後面の2本の補強骨15が肋骨の両脇を押さえて背骨を真っ直ぐに矯正する機能を有する。
従って、ウエストニッパーを着用することにより、内臓下垂が押さえられることにより下腹がへこむので体形補整ができ、また、背骨が補強されるので姿勢を矯正することができる。
また、内臓下垂を押さえ、背骨を矯正することにより身体全体のバランスが整い、血流がよくなって自律神経の働きを高めることができ、自律神経失調症等を予防することもできる。
遠赤外線放射セラミックス練り込み布地を用い、かつ、遠赤外線放射シート40を収容することにより、血液循環が改善されるので、体の免疫力を高め、有害電磁波の影響を少なくし、しかも、有害な電磁波を害のない有益なエネルギーに変換することができる。
【0027】
本発明によれば、前ポケット部16は、遠赤外線放射シート40を縦向きに収容する幅と、内部で遠赤外線放射シート40を任意の位置に移動して固定可能な深さを持って形成し、後ポケット部17は、遠赤外線放射シート40を横向きに収容する幅と、内部で遠赤外線放射シート40を任意の位置に移動して固定可能な深さを持って形成したので、前面部10では、腹部中央の経穴が遠赤外線放射シート40で温められ、後面部11では、背骨を中心とした複数列の経穴が同時に遠赤外線放射シート40で温められる。従って、遠赤外線放射シート40を着用者の疾患や体形等に適合した経穴の位置に調整してから固定することができ、すべての着用者について適切な経穴を暖めることができ、温熱刺激による治療や健康増進を図ることができる。また、遠赤外線放射シート40は2枚の布地の間に縫着しているだけであるので、着脱自在であり、着用時は、疾患や症状に応じて位置を自由に変えることができ、常に適切な経穴の温熱刺激による治療及び健康増進効果を期待できる。
【0028】
本発明によれば、腹部の前面中央部で開閉できるように重ね合わせた前面部10の一方端部にオス型ホック13を設け、前面部10の他方端部にメス型ホック14を設け、これらのホック13、14の内側に前ポケット部16を形成したので、横臥したり、仰向けになったり、体をひねったりしてもホック13、14が当たって不快感が生ずるようなことがなく、就寝時にも快適に着用することができる。また、身体の前面でホック13、14を取り外しできるので、ホック13、14の取り外し時に首を後ろに回したり手探りしたりする必要がなく、ウエストニッパーの着脱を簡単に行うことができる。
【0029】
本発明によれば、前ポケット部16は、遠赤外線放射シート40を縦向きに収容する幅と、内部で遠赤外線放射シート40を任意の位置に移動して固定可能な深さを持って形成し、後ポケット部17は、遠赤外線放射シート40を横向きに収容する幅と、内部で遠赤外線放射シート40を任意の位置に移動して固定可能な深さを持って形成することにより、前ポケット部16と後ポケット部17は、挿入した遠赤外線放射シート40を内部の任意の位置に移動して固定するようにしたので、着用者の経穴に正しく合わせることができる。
【0030】
本発明によれば、遠赤外線を放射する物質のセラミックスを練り込んだ繊維による布地を2枚重ねにより構成したので、内臓下垂を押さえ、背骨を矯正することにより身体全体のバランスが整い、血流がよくなって自律神経の働きを高めることができ、自律神経失調症等を予防することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるウエストニッパーの一実施例を示す円筒形にした状態を示す斜視図である。
【図2】本発明によるウエストニッパーを展開した状態を示す正面図である。
【図3】本発明によるウエストニッパーを腹部の経穴に合わせて着用した状態を示した正面図である。
【図4】本発明によるウエストニッパーを背骨側の経穴に合わせて着用した状態を示した正面図である。
【図5】従来のウエストニッパーを示す斜視図である。
【図6】従来のウエストニッパーの他の例を示す展開した正面図である。
【図7】図6に示した従来のウエストニッパーの斜視図である。
【図8】従来のウエストニッパーに挿入する遠赤外線放射物を示す断面図である。
【符号の説明】
10…前面部、11…後面部、12…側面部、13…オス型ホック、14…メス型ホック、15…補強骨、16…前ポケット部、17…後ろポケット部、18…前挿入口、19…後挿入口、20…水分、21…気海、22…石門、23…関元、24…腎兪、25…気海兪、26…大腸兪、27…命門、28…陽関、29…八りょう穴、30…小腸兪、40…遠赤外線放射シート、41…ニッパー本体、42…係止部品、43…ベース板、44…遠赤外線部材、46…内ポケット。
Claims (1)
- 遠赤外線を放射する物質のセラミックスを練り込んだ繊維による伸縮性の少ない布地を2枚重ねにして展開時の形状が横長に構成されたウエストニッパーであって、胴回りに巻きつけたときに人体の脇腹に当たる側面部12を除く前面部10と後面部11とにそれぞれ少なくとも2本ずつの補強骨15を所定間隔で縦向きに設け、腹部の前面中央部で開閉できるように重ね合わせた前面部10の一方端部にオス型ホック13を設け、前面部10の他方端部にメス型ホック14を設け、前記前面部10の2本の補強骨15の間であって、前記ホック13、14の内側における腹部中央の経穴に位置して遠赤外線放射シート40を収容する前ポケット部16を形成し、前記後面部11の2本の補強骨15の間であって、前記後面部11の内側における背骨を中心とした複数列の経穴に位置して遠赤外線放射シート40を収容する後ポケット部17を形成し、前記遠赤外線放射シート40は、短手方向が縦方向2列の経穴をカバーできる幅を持ち、長手方向が縦方向3〜4列の経穴をカバーできる幅を持つ軟質の長方形薄板状をなし、前記前ポケット部16は、前記遠赤外線放射シート40を縦向きに収容する幅と、内部で遠赤外線放射シート40を任意の位置に移動して固定可能な深さを持って形成し、前記後ポケット部17は、前記遠赤外線放射シート40を横向きに収容する幅と、内部で遠赤外線放射シート40を任意の位置に移動して固定可能な深さを持って形成したことを特徴とするウエストニッパー。
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