JP2003235824A - Mri用磁界発生装置 - Google Patents

Mri用磁界発生装置

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JP2003235824A
JP2003235824A JP2002036336A JP2002036336A JP2003235824A JP 2003235824 A JP2003235824 A JP 2003235824A JP 2002036336 A JP2002036336 A JP 2002036336A JP 2002036336 A JP2002036336 A JP 2002036336A JP 2003235824 A JP2003235824 A JP 2003235824A
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JP
Japan
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magnetic field
yoke
magnet
pair
mri
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JP2002036336A
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Masaru Higuchi
大 樋口
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決課題】 防振機構を備えるにもかかわらず、装置
重量の軽減及び装置の小型化を達成できるMRI用磁界
発生装置を提供する。 【解決手段】空隙8を隔てて対向する一対の磁石構造体
1,2と、該一対の磁石構造体の組み合わせの外側に設
けられる一対の磁石支持継鉄2と、該磁石支持継鉄を連
結する主継鉄3とを含み、該一対の磁石構造体の組み合
わせの内側の空隙に磁場を発生させるコの字型のMRI
用磁界発生装置において、該磁場の中心点を含み該主継
鉄に平行な面を基準として該主継鉄の存する側であって
該磁場に影響を与えない範囲に、該磁石支持継鉄と連結
する副継鉄9を設けることを特徴とするMRI用磁界発
生装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴断層撮影
装置(MRI)に用いられる磁界発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用磁気共鳴断層撮影装置(以下、M
RIという。)は、磁気共鳴現象を利用した撮像装置と
して主に医療機関で利用されている。MRI用に利用さ
れる磁界発生装置の中で、本発明の属する種類は特に限
定されないが、代表的なものとして常電導、超電導、及
び永久磁石式が挙げられる。中でも永久磁石方式は他の
方式に比べてメンテナンス費用及びランニングコストが
低いといった利点を有している。
【0003】MRIに用いる磁界発生装置として、代表
的なものの一つである永久磁石式MRI用磁気回路を図
8に示す。この磁界発生装置には、通常、各磁石構成体
104と105に対し、円筒形の磁極片106と107
が固着されている。この磁極片106と107は、主
に、磁極片の対向する空隙108に高均一磁場を発生さ
せるために利用されている。また、図8は、継鉄の形状
として柱部が片持ちであり、継鉄101と102と10
3より構成されるコの字型を示す。コの字型の他にも代
表的な継鉄の形状として、2本柱(いわゆるエの字
型)、4本柱(四隅に継鉄を配したものでいわゆるロの
字型)としたものもあるが、本発明ではコの字型に着目
した。図9は、図8の磁界発生装置を磁場発生空間から
見た断面図である。特にコの字型を有するMRI用磁界
発生装置は、開放性に優れる上、被験者への接近が容易
なために、撮像しながら治療行為を行う上でも有利であ
る。しかし、このような回路形状の場合では、周辺環境
や装置自体が発生する振動に対して極めて敏感であるた
めに防振機構を設けなければならなく、通常は柱部の厚
みを増やす構造をとる。しかし、この方法では、回路重
量やコストの大幅な増加を招いてしまい、場合によって
は磁極片空隙の磁場均一空間に甚大な影響を与えること
になる。本形状のMRIはそれが保有する磁場強度等の
性能の割には高価で重量の嵩むものが多いのが現状であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、磁場均一空
間の均一性を損なわない効率的な防振機構を有し、装置
重量の軽減及び装置の小型化を達成できるMRI用磁界
発生装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、MRI用磁界
発生装置において、継鉄の形状、設置位置等の検討を行
った結果、構成部品の形状変更によって防振性が高まる
だけではなく、コストや回路重量の増大を最小限に留め
ることが可能となり、更に磁場均一空間の磁場均一性を
損なうことのない回路形状を知見し、発明を完成させた
ものである。
【0006】本発明は、空隙を隔てて対向する一対の磁
石構造体と、該一対の磁石構造体の組み合わせの外側に
設けられる一対の磁石支持継鉄と、該磁石支持継鉄を連
結する主継鉄とを含み、該一対の磁石構造体の組み合わ
せの内側の空隙に磁場を発生させるコの字型のMRI用
磁界発生装置において、該磁場の中心点を含み該主継鉄
に平行な面を基準として該主継鉄の存する側であって該
磁場に影響を与えない範囲に、該磁石支持継鉄と連結す
る副継鉄を設けることを特徴とするMRI用磁界発生装
置を提供する。好ましい態様例としては、上記一対の磁
石構造体が一対の永久磁石又はコイルであり、更に該一
対の永久磁石又はコイルの組み合わせの内側に設けられ
る一対の磁石片を含み、上記磁場が該一対の磁石片間の
組み合わせの内側の空隙に発生させる磁場であり、上記
磁場に影響を与えない範囲が上記主継鉄と該磁石片との
最小距離よりも小さな距離となる範囲であるMRI用磁
界発生装置である。また、上記副継鉄は、好ましくは、
上記磁場に影響を与えないように該磁場付近に凹部を有
する。また、好ましくは、上記主継鉄と上記副継鉄を一
体化した形状とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における磁気回路は、空隙
を形成して対向する一対のコイル又は永久磁石を継鉄で
磁気的結合し、該空隙対向面に周辺突起部を有する磁極
片を固着させたものである。また、本発明による防振機
構は、特に継鉄の形状を特定しないが、周辺からの振動
に敏感な形状であるコの字型の磁界発生装置においてよ
り有効である。
【0008】本発明において永久磁石式磁界発生装置に
用いる永久磁石は、フェライト磁石、希土類Sm系磁石
等があるが、特にNd又はPrを用いたRE―Fe―B
系磁石(REは希土類元素を表す。)が望ましい。
【0009】本発明においてコイル式磁界発生装置に用
いるコイルは、銅線等からなる常電導コイル、超電導コ
イル等である。
【0010】本発明においてコイルを磁界発生手段に用
いる場合では磁極片を必要としない。しかし、永久磁石
式の場合や、コイルの磁界をより有効に利用したい場合
には、磁極片を使用する。使用する磁極片の構成材質と
しては、低炭素鋼や純鉄等の軟鉄材をベース及び周辺突
起部として各磁石構成体に固着し、空隙側にはソフト磁
性材料を用いることが望ましい。また、磁極片の厚みや
径方向寸法等の諸条件は、磁気回路の発生する磁界強度
や機械的強度、及び磁場均一性等によって制約される。
【0011】本発明のMRI用磁界発生装置の具体例と
して、図1〜3を用いて説明する。図1は、本発明の永
久磁石式MRI用磁界発生装置の一態様を示す斜視図で
ある。この磁界発生装置は、通常、各磁石構成体4、5
に対し、磁極片6、7が固着されている。この磁極片
6、7は、磁極片の対向する空隙8に高均一磁場を発生
させるために利用されている。永久磁石を支持するため
に上下に継鉄1、2を配し、それらを連結する主継鉄3
を有するコの字型装置を示す。主継鉄3と磁石片との最
小距離aよりも小さな距離となる範囲bに、磁石支持継
鉄1と2を連結する副継鉄9と10を示す。
【0012】図2(A)は、図1の磁界発生装置を磁界
発生空間から見た断面図である。磁気回路継鉄の柱にあ
たる主継鉄3は、副継鉄9と10ともに磁石構成体5を
有する磁石支持継鉄2を支持している。主継鉄3と副継
鉄9と10は、好ましくは、一体に構成されて、左右対
称であるように形成される。一体化された継鉄3と9と
10は、バルクの鉄から削りだしても良く、同様の防振
効果が得られるが、鋼材の価格や加工コスト等を考慮す
ると複数の部品から構成されたほうが圧倒的に有利であ
る。
【0013】副継鉄9と10は、主継鉄3の厚さに加え
て防振効果が得られるような厚さにすればよい。副継鉄
9と10は、この態様例では、図2(B)に示すよう
に、好ましくは発生する磁場の中心点を含み主継鉄3に
平行な面を基準として該主継鉄の存する側であって該磁
場に影響を与えない範囲aに設ける。副継鉄9と10
は、より好ましくは、図2(C)に示すように、主継鉄
から磁極片の外周部(磁場均一空間)までの最小距離b
より小さい範囲cであり、更に好ましくは主継鉄の厚さ
の1〜3倍までとすればよい。
【0014】図3は、副継鉄11と12を主継鉄3から
離して配置させた例を示す。また、図4は、主継鉄3と
副継鉄15と副継鉄16を合わせた形状を多角形にした
場合を示す。図示しないが、主継鉄と副継鉄を合わせた
形状を円弧とした場合でも防振効果が得られる。更に、
このような場合でも、これらを一体化するよりも複数の
部品から構成したほうがコスト的に有利である。副継鉄
を磁極片6の外周に沿って配置する態様も可能である。
このように、副継鉄の配置は自由を変えてもよく、副継
鉄の構成及び組み合わせは磁気回路継鉄の形状や装置の
制約等を考慮して適宜選択することが可能である。
【0015】図2及び図3に示した構造によって十分な
防振効果が得られるが、更に補強を施すために副継鉄を
大きくした場合や、対向する磁界発生手段の磁場均一空
間への影響を最小限に留めたい場合には、図5に示すよ
うに副継鉄に上記副継鉄の厚さの範囲内に凹部を設けて
磁場均一空間からの距離を離すことが有効である。この
構成では磁場均一空間での不均一磁場の発生を抑制する
一方、被験者の搬入や撮像に必要な領域を広く保持でき
るために、より有効な防振手段となる。
【0016】これら一連の防振対策は、防振の効果の他
に磁気効率の向上にも寄与する。例えば永久磁石式磁気
回路の場合では、勿論該突起部の大きさにもよるが磁場
均一空間の磁場強度が平均して1%程上昇する傾向が見
られる。従って、本発明における副継鉄は、非磁性の材
料であるアルミや一部のステンレス鋼も用いることが可
能であるが、コストや磁気効率の点から見ても炭素鋼、
純鉄等の強磁性体であることが望ましい。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜2 図6に示す副継鉄を設けた磁界発生装置(実施例1)、
及び図7に示す図5と同様の凹みを設けた副継鉄による
防振機構を有する磁界発生装置(実施例2)において、
振動に最も敏感であると考えられる磁界発生装置の開口
部に加振器を設置し、該加振器により0〜200Hzの
範囲で変調させた振動を加えた場合の固有振動値と振
幅、及び磁極片内の磁界の均一度を測定した。図6と図
7は、装置の大きさを示すため寸法(単位mm)を記載
する。なお、磁気発生装置は、Nd 2Fe14B系永久磁
石、磁性体からなる磁極片及び継鉄(炭素鋼)から構成
された。
【0018】比較例1 Nd2Fe14B系永久磁石、磁性体からなる磁極片及び
継鉄から構成され、図8及び図9と同様構成の磁界発生
装置を用い、実施例と同様に固有振動値と振幅、及び磁
極片内の磁界の均一度を測定した。
【0019】表1に、実施例1〜2と比較例1の装置で
測定した固有振動値と振幅、及び磁極片内の磁界の均一
度を示す。なお、これらの3つの磁界発生装置は、継鉄
柱部の形状以外は全て同じ材料、寸法で構成されてお
り、振動値に対して影響を及ぼすのは柱部の補強の有無
のみである。
【0020】
【表1】
【0021】この結果によると、継鉄柱部に補強用の副
継鉄を有していない比較例1の固有振動値は約33Hzで
あり、これは磁界発生装置の輸送トラック等で発生する
振動に近い周波数であり、搬送時の荷崩れや装置の破損
が懸念されるために非常に危険な周波数帯である。ま
た、病院等に施設した場合でも周辺環境から発生するノ
イズの周波数に近いため、被験者の診断の際に画面解像
度等に甚大な影響を与える恐れがある。それに対し、防
振用の副継鉄を有する実施例1〜2での固有振動値は約
60Hzであり、比較例1の周波数の倍近い高周波域と
なっている。本磁界発生装置の搬送や設置時の周辺ノイ
ズにはこの周波数帯は見受けられないため問題ない固有
振動値であるといえる。
【0022】また、固有振動値と同様、問題となる振幅
の大きさについては、比較例1を100とした場合に、
実施例1〜2では10以下と、1/10以下に低下して
おり、十分に搬送や施設に耐えうると考えられる。
【0023】更に、補強無し(比較例1)と凹みなし副
継鉄(実施例1)、及び図7に示した凹み有り副継鉄
(実施例2)による磁場均一空間への影響を解析した結
果、補強なしの場合で200ppmの磁場均一性が見込
まれたが、凹み有りの場合では210ppm、凹み無し
の場合では270ppmとなり、凹み有りで約5%、凹
み無しの場合で約25%の磁場均一性の悪化が見られ
た。
【0024】
【発明の効果】本発明は、防振機構を備えるにもかかわ
らず、装置重量の軽減及び装置の小型化を達成でき、か
つ被験者計測領域の磁場均一性を損なわないMRI用磁
界発生装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁界発生装置の一態様を示す斜視図で
ある。
【図2】図1の磁界発生装置を磁場発生空間から見た断
面図(A)と好ましい副継鉄の配置を示す断面図(B)
と(C)である。
【図3】本発明の一態様である磁界発生装置を磁場発生
空間から見た断面図である。
【図4】本発明の磁界発生装置の一態様を示す斜視図で
ある。
【図5】本発明の磁界発生装置の一態様を示す斜視図で
ある。
【図6】実施例1の磁界発生装置の磁場発生空間から見
た断面図(A)及び側面図(B)である。
【図7】実施例2の磁界発生装置の磁場発生空間から見
た断面図(A)及び側面図(B)である。
【図8】従来の磁界発生装置を示す斜視図である。
【図9】図8の磁界発生装置を磁場発生空間から見た断
面図である。
【符号の説明】
1 磁石支持継鉄 2 磁石支持継鉄 3 主継鉄 4 磁石構成体 5 磁石構成体 6 磁極片 7 磁極片 8 空隙 9 副継鉄 10 副継鉄 11 副継鉄 12 副継鉄 13 副継鉄 15 副継鉄 16 副継鉄 101 磁石支持継鉄 102 磁石支持継鉄 103 継鉄 104 磁石構成体 105 磁石構成体 106 磁極片 107 磁極片 108 空隙 a 発生する磁場の中心点を含み主継鉄に平行な面を基
準として主継鉄の存する側であって磁場に影響を与えな
い範囲の一例 b 主継鉄と磁石片との最小距離の一例 c 主継鉄と磁石片との最小距離よりも小さな距離とな
る範囲の一例

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空隙を隔てて対向する一対の磁石構造体
    と、該一対の磁石構成体の組み合わせの外側に設けられ
    る一対の磁石支持継鉄と、該磁石支持継鉄を連結する主
    継鉄とを含み、該一対の磁石構造体の組み合わせの内側
    の空隙に磁場を発生させるコの字型のMRI用磁界発生
    装置において、該磁場の中心点を含み該主継鉄に平行な
    面を基準として該主継鉄の存する側であって該磁場に影
    響を与えない範囲に、該磁石支持継鉄と連結する副継鉄
    を設けることを特徴とするMRI用磁界発生装置。
  2. 【請求項2】 上記一対の磁石構成体が一対の永久磁石
    又はコイルであり、更に該一対の永久磁石又はコイルの
    組み合わせの内側に設けられる一対の磁石片を含み、上
    記磁場が該一対の磁石片間の組み合わせの内側の空隙に
    発生させる磁場であり、上記磁場に影響を与えない範囲
    が上記主継鉄と該磁石片との最小距離よりも小さな距離
    となる範囲である請求項1に記載のMRI用磁界発生装
    置。
  3. 【請求項3】 上記副継鉄が、上記磁場に影響を与えな
    いように該磁場付近に凹部を有する請求項1又は請求項
    2に記載のMRI用磁界発生装置。
  4. 【請求項4】 上記主継鉄と上記副継鉄を一体化した形
    状とする請求項1〜3のいずれかに記載のMRI用磁界
    発生装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7276908B2 (en) 2004-06-23 2007-10-02 Hitachi, Ltd. Magnetic resonance imaging apparatus with suppressed noise
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CN100444290C (zh) * 2003-09-29 2008-12-17 通用电气公司 多环无极面永久磁铁

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