JP2003232258A - 破断分割式シリンダ構造及び製造方法 - Google Patents

破断分割式シリンダ構造及び製造方法

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JP2003232258A
JP2003232258A JP2002032658A JP2002032658A JP2003232258A JP 2003232258 A JP2003232258 A JP 2003232258A JP 2002032658 A JP2002032658 A JP 2002032658A JP 2002032658 A JP2002032658 A JP 2002032658A JP 2003232258 A JP2003232258 A JP 2003232258A
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cylinder
cylinder head
cylinder block
head portion
head
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JP2002032658A
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Eiichi Kamiyama
栄一 神山
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダブロックとシリンダヘッドとの合わ
せ面の密着度が高く、合わせ面の加工やヘッドガスケッ
トが不要なシリンダ構造を提供する。 【解決手段】 シリンダブロックとシリンダヘッドとを
一体成形した後、両者を破断させ、噛合可能な破断面を
有するシリンダブロック部1とシリンダヘッド部2とに
分割し、再度、両者の破断面を噛合させてシリンダブロ
ック部1とシリンダヘッド部2とを結合することにより
シリンダを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリンダ構造及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリンダ構造において、シリンダブロッ
クとシリンダヘッドとは、シリンダ内での燃料の燃焼熱
の流れを良くし、また、シリンダ内壁面の歪やシリンダ
内からのガス漏れを防ぐために、一体成形されることが
望ましい。
【0003】しかし、従来では、ボアの真円度を向上さ
せるためのホーニングやシリンダ内壁面のエンジンオイ
ル保持能力を高めるためのクロスハッチ等のシリンダブ
ロックへ施される加工、また、シリンダヘッドのバルブ
シートやバルブガイド等の加工を容易にするために、シ
リンダブロックとシリンダヘッドは、それぞれ個別に成
形及び加工され、その後、ヘッドボルトにより締結され
る構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなシリンダ
の構造においては、シリンダブロックとシリンダヘッド
とが個別に成形されるため、両者の合わせ面の密着度が
低く、ヘッドボルトによって締結する時に、両者の間に
ヘッドガスケットを挟み込みシール性を向上させる必要
があった。
【0005】また、両者の熱膨張差によって、機関温度
が上昇した時に発生する歪や、組付け誤差によって、ヘ
ッドボルトで締結した時に発生する歪等のボア歪が生じ
易かった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記技術的課
題を解決するため、以下の構成とした。
【0007】即ち、本発明のシリンダ構造は、一体成形
したシリンダブロックとシリンダヘッドとを破断させる
ことで形成したシリンダブロック部とシリンダヘッド部
とを備えており、シリンダブロック部とシリンダヘッド
部とは、それぞれ一体成形したものを破断させることに
より形成された微小な凹凸によって互いに噛合可能な破
断面を有し、シリンダブロック部とシリンダヘッド部と
を両者の破断面で互いに噛合させて結合した構造となっ
ている。
【0008】ここで、一体成形したシリンダブロックと
シリンダヘッドとを破断させる時は、シリンダブロック
部とシリンダヘッド部とを結合することによって形成さ
れるシリンダ内部において、ピストンが上死点にあると
きのピストンリングより上方となる位置、且つ、バルブ
シートの外周端より下方となる位置で破断させる。
【0009】また、シリンダの製造方法においては、シ
リンダブロックとシリンダヘッドとを一体成形する時
に、シリンダブロック部とシリンダヘッド部との境界部
に切れ目加工を施した状態で成形する。
【0010】その後、両者の境界部に施された切れ目を
起点に破断させることにより、微小な凹凸を持ち、互い
に噛合可能な破断面を有するシリンダブロック部とシリ
ンダヘッド部とに分割する。
【0011】分割したシリンダブロック部とシリンダヘ
ッド部それぞれに、例えばホーニングやクロスハッチ、
バルブシートやバルブガイド等の必要な加工を行った
後、再度、シリンダブロック部とシリンダヘッド部とを
両者の破断面で互いに噛合させて結合することによりシ
リンダを形成する。
【0012】この結果、シリンダブロック部とシリンダ
ヘッド部との合わせ面は、互いに噛合しているため密着
性が高く、ヘッドガスケットを使用することなしに高い
シール性を有することが出来る。
【0013】また、両者の熱膨張差や組付け誤差等が起
き難いため、ボア歪の発生を低減することが出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】続いて、本発明に係る実施形態に
ついて図1〜6に基づいて説明する。
【0015】図1は、シリンダブロック部1とシリンダ
ヘッド部2をヘッドボルト25、25によって締結する
ことにより形成されたシリンダ10を有するエンジンブ
ロックを示している。
【0016】シリンダブロック部1のシリンダ内壁面4
には、シリンダ10のボアの真円度を向上させるために
ホーニング加工が施されており、また、シリンダ内壁面
4のエンジンオイル保持能力を高めるためにクロスハッ
チ加工が施されている。
【0017】シリンダヘッド部2には、吸気ポート6
と、排気ポート7が形成されており、それぞれがシリン
ダ10内の燃焼室5に開口している。
【0018】図2に示すとおり、吸気ポート6には吸気
弁21が配設されるので、吸気ポート6の上部には吸気
弁21を支持する吸気側バルブガイド8が穿設されてい
る。また、吸気ポート6の燃焼室側開口部には、吸気弁
21によって吸気ポート6の燃料室側開口部を密閉出来
るようにバルブシート20が形成されている。排気ポー
ト7についても同様で、排気ポート7の上部には排気弁
22を支持する排気側バルブガイド9が穿設され、排気
ポート7の燃焼室側開口部には排気弁22により排気ポ
ート7の燃料室側開口部を密閉出来るようにバルブシー
ト20が形成されている。
【0019】シリンダブロック部1とシリンダヘッド部
2を成形する時は、両者を一体成形する。その際、図3
に示すとおり、シリンダ内周部のシリンダブロック部1
とシリンダヘッド部2の境界部11にノッチ加工を施
し、同様に、シリンダ外周部のシリンダブロック部1と
シリンダヘッド部2の境界部12にもシリンダ外周部の
形状に合わせてノッチ加工を施す。
【0020】ここで、シリンダブロック部1とシリンダ
ヘッド部2の境界部11、12の位置は、シリンダ10
の内部において、ピストン23が上死点にあるときのピ
ストンリング24より上方となる位置、且つ、バルブシ
ート22、22の外周端より下方となる位置とする(図
2中のaの範囲)。
【0021】シリンダブロック部1とシリンダヘッド部
2を一体成形した後、図4に示すとおり、クランパ1
3、14、14によってシリンダブロック部1の下端を
クランプし、クランパ15、15によってシリンダブロ
ック部1のロアデッキ部付近をクランプすることにより
シリンダブロック部1を固定する。
【0022】また、クランパ16によってシリンダヘッ
ド部2の外周部をクランプし、シリンダ内径に合わせた
径のプッシュロッド17を、シリンダ下方からシリンダ
内部を通してシリンダヘッドの内側に押し当てる。
【0023】図5に示すとおり、クランパ16を引き上
げることによってシリンダヘッド部2を引き上げると同
時に、プッシュロッド17によってシリンダヘッド部2
をシリンダ内側から押し上げることにより、シリンダブ
ロック部1とシリンダヘッド部2を両者の境界部11、
12に施された切れ目を起点に破断させ、分割する。
【0024】このとき、シリンダブロック部1とシリン
ダヘッド部2を破断させて分割したことにより、それぞ
れの破断面18、18には微小な凹凸が形成され、互い
に噛合可能な破断面となる。
【0025】分割したシリンダブロック部1のシリンダ
内壁面4にホーニング加工やクロスハッチ加工等の必要
な加工を行い、同様に、分割したシリンダヘッド部2に
も吸気側バルブガイド8、排気側バルブガイド9やバル
ブシート20、20等の必要な加工を行う。
【0026】加工後、再度、シリンダブロック部1とシ
リンダヘッド部2を、両者の破断面18、18で互いに
噛合させて、ヘッドボルト25、25によって締結す
る。
【0027】このとき、シリンダブロック部1とシリン
ダヘッド部2の間にヘッドガスケットを挟み込まない。
これは、シリンダブロック部1とシリンダヘッド部2の
合わせ面は互いに噛合するため、ヘッドガスケットがな
い状態でも両者の密着度が高いためである。
【0028】また、特開昭63−55349のように、
シリンダブロックとシリンダヘッドを一体成形し分割す
ることなく製造されたシリンダ構造が知られているが、
一体成形した状態では、シリンダヘッド部にバルブシー
トやバルブガイドの加工を行う時にバルブ角の制約を受
ける等の加工の制約を受けることになる。
【0029】更に、シリンダブロックとシリンダヘッド
を一体成形した状態で、シリンダ内壁面の上端部までク
ロスハッチ加工を行うためには、図6に示すような、ク
ロスハッチ加工を行うための砥石を逃がすための凹部b
をシリンダ内部上端部に形成する必要がある。しかし、
実際にシリンダ内で燃料の燃焼を行ったときに、この凹
部bに未燃ガスが溜まりエミッションの悪化を招くこと
がある。
【0030】本発明においては、シリンダブロック部1
とシリンダヘッド部2を分割した状態で加工を行うこと
が出来るため、加工に制約を受けることはない。また、
クロスハッチ加工を行うためのシリンダ内部上端部の凹
部bも不要となるため、エミッションの悪化を招くこと
もない。
【0031】
【発明の効果】シリンダヘッドとシリンダブロックとの
合わせ面の密着度が、両者を破断させることによって形
成される破断面の微小な凹凸が互いに噛合することによ
り向上するため、合わせ面の加工やヘッドガスケットが
不要となる。このため、大幅なコストの低減を図ること
が出来る。
【0032】また、シリンダブロック部とシリンダヘッ
ド部の熱膨張差や組付け誤差等によるボア歪が生じにく
いため、ボアの真円度が向上し、ピストンリングの張力
を低減することが可能となる。このため、シリンダ内壁
面とピストンリングの摩擦抵抗が大幅に低減され、燃料
消費を向上することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるシリンダブロック
部とシリンダヘッド部を結合することによって形成され
たシリンダを有するエンジンブロックの概略構成図。
【図2】シリンダヘッド部及びシリンダヘッド部とシリ
ンダブロック部の境界部を説明するための図。
【図3】シリンダブロックとシリンダヘッドを一体成形
した状態を示す図。
【図4】シリンダブロック部とシリンダヘッド部をクラ
ンパによりクランプし、シリンダ内部にプッシュロッド
を通した状態を示す図。
【図5】シリンダブロック部とシリンダヘッド部を破断
させ、分割した状態を示す図。
【図6】シリンダ内部上端部に形成された凹部を説明す
るための図。
【符号の説明】
1 シリンダブロック部 2 シリンダヘッド部 4 シリンダ内壁面 5 燃焼室 6 吸気ポート 7 排気ポート 8 吸気側バルブガイド 9 排気側バルブガイド 10 シリンダ 11 境界部 12 境界部 13 クランパ 14 クランパ 15 クランパ 16 クランパ 17 プッシュロッド 18 破断面 20 バルブシート 21 吸気弁 22 排気弁 23 ピストン 24 ピストンリング 25 ヘッドボルト a 境界部の範囲 b 凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一体成形したシリンダブロックとシリン
    ダヘッドとを破断させることで形成したシリンダブロッ
    ク部とシリンダヘッド部とを備え、 前記シリンダブロック部と前記シリンダヘッド部とは、
    それぞれ互いに噛合可能な破断面を有し、 前記シリンダブロック部と前記シリンダヘッド部とを両
    者の破断面で互いに噛合させて結合したことを特徴とす
    るシリンダ構造。
  2. 【請求項2】 一体成形したシリンダブロックとシリン
    ダヘッドとを破断させるときは、前記シリンダブロック
    部と前記シリンダヘッド部とを結合することにより形成
    されるシリンダ内部において、ピストンが上死点にある
    ときのピストンリングより上方となる位置、且つ、バル
    ブシートの外周端より下方となる位置で破断させること
    を特徴とする請求項1記載のシリンダ構造。
  3. 【請求項3】 シリンダブロックとシリンダヘッドとを
    一体成形する時に、シリンダブロック部とシリンダヘッ
    ド部との境界部に切れ目加工を施した状態で成形し、 その後、両者の境界部に施された切れ目を起点に破断さ
    せることにより互いに噛合可能な破断面を有するシリン
    ダブロック部とシリンダヘッド部とに分割し、 分割したシリンダブロック部とシリンダヘッド部それぞ
    れに必要な加工を行った後、再度、シリンダブロック部
    とシリンダヘッド部とを両者の破断面で互いに噛合させ
    て結合することを特徴とするシリンダの製造方法。
JP2002032658A 2002-02-08 2002-02-08 破断分割式シリンダ構造及び製造方法 Pending JP2003232258A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102019206086A1 (de) * 2019-04-29 2020-10-29 Ford Global Technologies, Llc Verfahren zur Herstellung von Zylinderkopf und Zylinderblock

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102019206086A1 (de) * 2019-04-29 2020-10-29 Ford Global Technologies, Llc Verfahren zur Herstellung von Zylinderkopf und Zylinderblock
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