JP2003231694A - 糖類重合体及びグリコシド類の製造方法 - Google Patents

糖類重合体及びグリコシド類の製造方法

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SEIBUTSU YUKI KAGAKU KENKYUSHO KK
Hokkaido Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応工程が簡易であって、また特に人体に対
する安全性が高い糖類重合体及びグリコシド類を提供す
る。 【解決手段】 D-ク゛ルコース、D-カ゛ラクトース、D-マンノース、D-アルトロ
ース、D-アロース、D-ク゛ロース、D-タロース、D-イト゛ース、D-リホ゛ース、D-ア
ラヒ゛ノース、L-アラヒ゛ノース、D-リキソース、D-キシロース、D-ク゛ルクロン酸、D
-カ゛ラクチュロン酸、D-マンヌロン酸、L-ク゛ルロン酸、L-イス゛ロン酸、D-ラム
ノース、L-ラムノース、D-フコース、L-フコース、D-ク゛ルコサミン、D-カ゛ラクトサミ
ン、N-アセチル−D-ク゛ルコサミン、N-アセチル−D-カ゛ラクトサミン、(マルトー
ス)、セロヒ゛オース、ニケ゛ロース、ラミナリヒ゛オース、コーシ゛ヒ゛オース、ソホロース、
ケ゛ンチオヒ゛オース、(ラクトース)及び(ハ゜ラチノース)を含む群から選択さ
れる1種又は2種以上である複数個の糖単位同士を縮合
重合又は、糖単位と1価アルコールとを、鉱物性物質の
存在下に、縮合させる(( )の糖はアルコールとの縮
合反応のみ)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、機能性食品、生
分解性繊維、医薬品、界面活性剤又は洗剤等に使用して
有用な糖類重合体及びグリコシド類の合成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、糖類重合体やグリコシド類の合成
には、例えばKoenigs-Knorr法、イミデート法、フッ素
化法などが使用されてきた。
【0003】例えば、糖類の機能性材料への応用を考え
た場合には、単糖、オリゴ糖又は多糖、すなわち糖単位
の還元末端の1位水酸基と、他の単糖、オリゴ糖及び/
又は多糖、並びに糖以外の分子、例えばアルコールの水
酸基との間で脱水縮合することにより生じるO−グリコ
シド結合を生成させることが重要となる。O−グリコシ
ド結合は、糖類の骨格ともいえる結合様式であり、この
O−グリコシド結合を分子間で効率的に生成させること
が糖類重合体及びグリコシド類を合成する上での課題で
あるといえる。
【0004】上述した方法によると、1位以外の水酸基
に保護基を導入する工程、1位水酸基への脱離基の導入
工程、グリコシル化反応工程、脱保護基工程を含む工程
を経なくてはならないので、製造工程が非常に複雑であ
り、工業的な大量生産には不向きである。
【0005】一方、酸触媒存在下、1段階のみで分子間
にグリコシド結合を生成させることができるFisher法
は、その工程が非常に簡便であることから、糖類重合体
やグリコシド類の工業的な大量生産に適した方法といえ
る。
【0006】このFisher法には、液体酸、固体酸等の種
々の酸触媒が活性を示すことが報告されている。特に硫
酸、塩酸等の液体酸は、入手が容易であり反応性にも優
れるので、従来から多用されている。この方法により、
例えばD−グルコース同士がO−グリコシド結合により
多数縮合重合した縮合重合体は、難消化性の食物繊維と
して食品分野で使用されている。
【0007】また、塩酸存在下にD−グルコースに大過
剰のメタノールを作用させると、D−グルコースの1位
の水酸基と、メタノールの水酸基とによりO−グリコシ
ド化されたメチルグルコシドが生成する。このように、
糖とアルコールが縮合したグリコシド類は、界面活性
剤、洗剤等に使用することができる。
【0008】しかしながら、これらの場合には、反応触
媒として塩酸が使用されており、一般的に液体酸は反応
終了後の分離が困難である。また塩酸、硫酸等の鉱酸は
揮発性が高く強酸性であるために、工業的な生産におい
ては、装置の腐食等が問題となる。さらに強酸性廃液の
処理が大変困難であるという欠点を有している。
【0009】また、O−グリコシド結合生成のための固
体酸触媒としては、アルミナ、シリカゲル等の酸化物、
規則的な3次元細孔を有するゼオライト、パーフルオロ
スルホン酸樹脂等の樹脂系触媒、クエン酸、フマル酸等
の有機ポリカルボン酸触媒、固体超強酸等が知られてい
る。
【0010】固体酸触媒は、反応系との分離が容易であ
り、場合によっては回収した触媒を再生して繰り返し利
用することも可能であるので、環境負荷の少ない優れた
糖類重合体合成のための触媒といえる。
【0011】特に固体超強酸については、本発明者らに
より鋭意研究が行われ、例えば特開2000−1193
89号公報において、例えばD−グルコース等の単糖
を、固体超強酸の存在下で、溶融重合又は溶液重合させ
ることで糖類重合体を合成する方法、及び1価アルコー
ルと反応させることでグリコシド類を合成する方法を開
示している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の合成方法では困
難な工業的生産に有利な糖類重合体及びグリコシド類の
合成方法、すなわち、簡易な工程において、入手及び調
製の容易な触媒を用いる合成方法が嘱望されている。さ
らに、ここで使用される触媒には、特に安全性を具備す
ることが求められている。
【0013】しかしながら、従来使用されている例えば
固体超強酸を反応触媒として用いる場合には、食物繊維
又は洗剤というような安全性や環境への配慮が要求され
る分野についての使用が現実的には困難であった。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記従来の
課題に鑑みてなされたものである。すなわち、この発明
の発明者らは、鋭意研究を進める中で、安全性を具備
し、かつ環境への負荷のない反応触媒として、鉱物性物
質に着目した。そしてこの鉱物性物質によっても単糖
類、2糖類等の糖単位間の縮合重合反応及び糖単位と1
価アルコールとの間の縮合反応が効率的に進行すること
を見い出し、この発明を完成させるに至った。
【0015】すなわちこの発明は、D−グルコース、D
−ガラクトース、D−マンノース、D−アルトロース、
D−アロース、D−グロース、D−タロース、D−イド
ース、D−リボース、D−アラビノース、L−アラビノ
ース、D−リキソース、D−キシロース、D−グルクロ
ン酸、D−ガラクチュロン酸、D−マンヌロン酸、L−
グルロン酸、L−イズロン酸、D−ラムノース、L−ラ
ムノース、D−フコース、L−フコース、D−グルコサ
ミン、D−ガラクトサミン、N−アセチル−D−グルコ
サミン、N−アセチル−D−ガラクトサミン、セロビオ
ース、ゲンチオビオース、ニゲロース、ラミナリビオー
ス、コージビオース及びソホロースを含む群から選択さ
れる1種の糖単位を複数個又は2種以上の糖単位を複数
個、鉱物性物質の存在下に、縮合重合させることを特徴
とする。
【0016】この発明の糖類重合体の製造方法の対象と
なる糖単位は、糖単位構造の1位の位置にヘミアセター
ル水酸基を有してさえいれば、適用対象とすることがで
きる。
【0017】この発明の糖類重合体の縮合重合反応によ
れば、例えば出発物質が、D−グルコース、D−ガラク
トース、D−マンノース、D−アルトロース、D−アロ
ース、D−グロース、D−タロース、D−イドース、セ
ロビオース、ゲンチオビオース、ニゲロース、ラミナリ
ビオース、コージビオース及びソホロース等の場合に
は、縮合重合反応により糖分子間に、主として(α−又
はβ−)1,6−、1,4−、1,3−及び1,2−グ
リコシド結合を生じる。D−グルクロン酸、D−ガラク
チュロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸及びL
−イズロン酸の場合には、縮合重合反応により糖分子間
に、主として1位水酸基と6位カルボキシル基の(α−
又はβ−)エステル結合、並びに(α−又はβ−)1,
4−、1,3−及び1,2−グリコシド結合を生じる。
L−アラビノース、D−アラビノース、D−リボース、
D−リキソース、D−キシロース、L−ラムノース及び
L−フコース等の場合には、縮合重合反応により糖分子
間に、主として(α−又はβ−)1,4−、1,3−及
び1,2−グリコシド結合を生じる。D−グルコサミ
ン、D−ガラクトサミン、N−アセチル−D−グルコサ
ミン及びN−アセチル−D−ガラクトサミン等の場合に
は、縮合重合反応により糖分子間に、主として(α−又
はβ−)1,6−、1,4−及び1,3−グリコシド結
合を生じる。
【0018】この発明の製造方法により生成する糖類重
合体は、これらの結合1個又は2個以上を不規則に含ん
でいる。従って、糖類重合体全体としてみれば3次元的
に高度に分岐した構造を有している。
【0019】特に食物繊維として使用が想定される糖類
重合体には、難消化性、すなわち体内で代謝されにくい
O−グリコシド結合様式が含まれることが好ましい。特
に出発物質として、D−グルコース、セロビオース、ゲ
ンチオビオース、ニゲロース、ラミナリビオース、コー
ジビオース及びソホロースのいずれか1種又は2種以上
を用いる場合には、糖質分解酵素、すなわち唾液及び膵
液に含まれるα−アミラーゼ、及び小腸刷毛縁膜中に存
在するアミログルコシダーゼ、イソマルターゼ、トレハ
ラーゼ等により加水分解を受けないO−グリコシド結
合、すなわち(α−又はβ−)1,2、1,3、1,6
結合及び/又はβ−1,4結合が、縮合重合される糖類
重合体中に1又は2以上含まれることが好ましい。
【0020】ここでα−1,6結合については、このα
−1,6結合が非還元末端に存在する場合には、アミロ
グルコシダーゼ又はイソマルターゼにより加水分解され
る。しかしながら、非還元末端にこれらの消化酵素によ
り加水分解を受けない他のO−グリコシド結合、すなわ
ち(α−又はβ−)1,2、1,3、β−1,6結合及
び/又はβ−1,4結合を1又は2以上含む場合には、
α−1,6結合は、これらの消化酵素による加水分解を
受けることはない。
【0021】また、複数種類の糖単位、例えばD−ガラ
クトースとD−グルコースを混合して糖類重合体を合成
する場合には、これらの間に生じるβ−1,4結合が、
小腸刷毛縁膜中に含まれるラクターゼにより加水分解を
受ける恐れがある。
【0022】しかしながら、ヒトの消化器系に存在する
消化酵素の活性は、上述したもののうち、α−アミラー
ゼ活性及びアミログルコシダーゼ活性が大部分を占める
ので、これらにより完全に分解されることがなければ、
この発明の製造方法により合成される糖類重合体は食物
繊維としては十分有用であるといえる。
【0023】上述した糖単位以外を混合して用いる場合
には、糖単位間に生成するO−グリコシド結合はいずれ
もヒトの消化器系で消化されにくいため、食物繊維とし
て有用である。
【0024】この発明の糖類重合体の製造方法に適用さ
れる糖単位としては、好ましくは、一般式(I);
【0025】
【化3】
【0026】(式中、R1基は−CH2OH基、−CH3
基又はHである。)の糖単位、すなわちD−グルコー
ス、D−マンノース、D−アルトロース、D−アロー
ス、D−グロース、D−タロース、D−ガラクトース、
D−イドース、D−フコース、D−ラムノース、D−リ
ボース、D−アラビノース、D−キシロース及びD−リ
キソースを含む群から選択される1種の糖単位を複数個
又は2種以上の糖単位を複数個、鉱物性物質の存在下
に、縮合重合させるのがよい。
【0027】特に複数種類の糖単位を混合する場合、例
えば糖単位としてD−ガラクトースとD−グルコースと
を同時に含むように混合して糖類重合体を合成する場合
には、上述したようにこれらの間に生じるβ−1,4結
合が、小腸刷毛縁膜中に含まれるラクターゼにより加水
分解を受ける恐れがある。従って、複数種類の糖単位の
混合物における例えばD−ガラクトース及び/又はD−
グルコースの混合割合を、この発明の目的を損なわない
範囲で調節してもよい。
【0028】このような構成とすれば、この発明の製造
方法により得られる糖類重合体は、人体内において、ア
ミラーゼ等の加水分解酵素による分解を受けにくく、部
分的に分解されたとしても完全には分解されることはな
い。従って、食物繊維として有用である。
【0029】また、この発明の糖類重合体の製造方法に
よれば、合成される糖類重合体の糖単位の重合度は2〜
30分子、好ましくは8〜30分子である。
【0030】一般に、食物繊維としての糖類重合体は、
例えばD−グルコースの場合には数平均分子量が150
0程度までは分子量の増加に比例して食物繊維含有量が
増加し、1500より大きくなると一定になる。従っ
て、この発明の製造方法により合成される糖類重合体に
おいても、重合度としては8分子程度が縮合重合してい
れば食物繊維としての効果は最大であるといえる。もち
ろん、2分子以上8分子以下の重合度の糖類重合体につ
いても食物繊維としての効果は十分に発揮する。
【0031】これらの糖単位は、1種又は2種以上が複
数個ランダム、すなわち不規則な配列で、縮合重合され
る。すなわち、この発明の縮合重合方法により得られる
糖類重合体は、上述したようなO−グリコシド結合様式
をランダムに含んでいる。具体的には、平均として2〜
14個の重合度で糖単位が不規則に結合された糖類重合
体を含む混合物が得られる。
【0032】さらにこの発明の糖類重合体の合成方法に
よれば、好ましくは糖単位を無保護の状態で縮合重合さ
せるのがよい。
【0033】従って、特に必要な場合を除き、従来技術
の項で説明したような1位以外の水酸基に保護基を導入
する工程、1位水酸基への脱離基の導入工程、グリコシ
ル化反応工程、及び脱保護基工程を含まなくてよい。従
って、重合工程が極めて簡易かつ効率的であるので、工
業的な生産にはより効果的である。また、製品のコスト
ダウン等に大いに貢献する。
【0034】この発明の縮合重合反応は、溶媒存在下で
行われる溶液重合反応であってもよい。
【0035】この溶液重合反応は、従来公知の方法に準
じて行うことができる。使用可能な溶媒としては、水、
エタノール、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホ
キシド等が挙げられるが、特に反応生成物を食物繊維と
して使用することを考慮すると、好ましくは水及びエタ
ノールである。例えば特にN−アセチル−D−グルコサ
ミン等のように融点を有しない糖単位の場合には、予め
反応系に水を加えてこの糖単位を溶解した後、縮合重合
反応を進行させるのがよい。もちろん、他の糖化合物、
例えばD−グルコース等においても溶媒存在下による縮
合重合が可能である。その場合には、D−グルコースと
水との割合を、D−グルコース20〜80wt%(重量
%)及び水80〜20wt%としたグルコースシロップ
とし、縮合重合反応を進行させるのがよい。グルコース
シロップとしてはD−グルコース65wt%を含有する
ものが入手可能であるので、これを利用するのが安価か
つ簡易である。
【0036】この構成によれば、溶媒に糖単位を溶解す
ることで糖分子と触媒との接触性が良好となるため、反
応時間を飛躍的に短縮することができる。
【0037】また、この発明の縮合重合反応は、無溶媒
条件下で行われる溶融重合反応であってもよい。
【0038】糖単位の性状が粉末(結晶)状であり、か
つ融点を有する場合、すなわち例えばD−グルコース、
D−グルクロン酸等である場合には、溶融重合により縮
合重合反応を進めることができる。
【0039】この溶融重合は、従来公知の方法に準じて
行うことができる。具体的には、所望の糖単位1種又は
2種以上を磁性るつぼに投入する。さらに反応触媒とし
て鉱物性物質を加えてよく混合する。このとき添加され
る鉱物性物質、すなわち反応触媒の量は、この発明の縮
合重合反応を触媒する量であれば特に制限されるもので
はないが、糖単位の量に対して0.1〜200wt%、
好ましくは0.5〜50wt%、特に好ましくは5wt
%とするのがよい。次いでこれらの混合物を、無溶媒条
件下、電気炉又は送風定温恒温器内で反応を進行させ
る。このとき、反応温度が高いほど反応は迅速に進行す
る。温度設定はこの発明の目的を損なわない範囲で適宜
行うことができるが、具体的には、各単糖分子自体の分
解等を考慮して、80〜180℃の範囲で行うのがよ
い。例えばD−グルコースを用いる場合には、170℃
より高い温度で加熱するとD−グルコース分子自体が分
解し、触媒表面上に炭素が析出してくる恐れがある。ま
た、副反応による着色が生じる恐れがあるため、好まし
くは160℃以下とするのがよい。反応終了後、生成物
を脱イオン水に溶解する。次いで濾紙を用いて濾過する
ことで触媒を除去する。そして濾液を凍結乾燥して、目
的とする糖類重合体を得る。
【0040】この発明で反応触媒として使用されるいわ
ゆる鉱物性物質には、粘土鉱物及び珪藻土が含まれる。
粘土鉱物としては、天然に産出するカオリン、パイロフ
ィライト、モンモリナイト、タルク、サポナイト、ゼオ
ライト、ベントナイト(Na型モンモリロナイト)、酸
性白土(H型モンモリロナイト)及び活性白土(酸性白
土を硫酸処理したもの)が含まれる。これら粘土鉱物と
珪藻土は、タルクを除き、ケイ酸(SiO2)を40〜
90%、Al23を5〜40%、及びその他の成分とし
てFe23、CaO、MgO等を含んでいる。
【0041】この発明の糖類重合体及びグリコシド類の
合成反応において、反応触媒として使用される鉱物性物
質は、好ましくは触媒として有効な酸性質を有し、かつ
人体に対する安全性が保証されている珪藻土、酸性白
土、活性白土、ベントナイト、カオリン及びタルクを含
む群から選択される1種又は2種以上の混合物とするの
がよい。
【0042】上述した6つの鉱物性物質は、既存添加物
名簿収載品目リスト(厚生省生活衛生局長通知衛化第5
6号)に記載されている、人体への安全性が保証されて
いる物質である。珪藻土は、以前、食用のビスケットに
混ぜられていたことがあり、酸性白土、活性白土につい
ては胃腸内の有害物質や下痢時の過剰水分を吸収する吸
着剤として内服されている。さらに、カオリン、タルク
は制酸剤、吸着剤その他の内服薬の基材として、ベント
ナイトはX線造影時に内服する硫酸バリウムに混入して
内服する場合もある。
【0043】また、これらの資源量は豊富であり、工業
的に大量に調製することが容易であるため非常に安価で
ある。従って、従来の触媒と比較して、人体に対する安
全性が確認されている上に、環境に対するインパクトも
少なく、かつコストパフォーマンスに優れた理想的な触
媒材料であるといえる。
【0044】この発明の糖類重合体の製造方法に適用さ
れる反応触媒としての鉱物性物質としては、好ましくは
珪藻土、活性白土及び/又はカオリンとするのがよい。
すなわち、所望により、触媒としての活性を損なわない
範囲で、これらを混合してもよい。
【0045】例えば、珪藻土については、一般的には採
掘、乾燥、粉砕、ふるい分けの各工程を順次に経て製品
化されている。そして目的に応じて又は性能向上のため
に、焼成等のさらなる処理が施される場合もある。例え
ば前述の工程による、いわゆる乾燥品に加え、さらに8
00〜1200℃で空気中で加熱する工程による焼成
品、この焼成工程時に少量の炭酸アルカリ塩を混入させ
た融剤焼成品等がある。特に焼成温度が200℃より高
い場合には触媒活性に影響する恐れがあるので、好まし
くは乾燥品を使用するのがよい。
【0046】上述した鉱物性物質としては、市場におい
て一般的に入手可能なものが使用できる。例えば珪藻土
については、昭和化学工業株式会社、クニミネ工業株式
会社、又は関東化学株式会社等により製造された珪藻土
が市販されている。
【0047】また、活性白土とは、天然に産出する酸性
白土を例えば20〜40%濃度の硫酸中で、80〜90
℃で1〜5時間加熱処理を行った後、よく水洗すること
で残存する硫酸を除去し、最後に乾燥することにより得
られる物質である。
【0048】活性白土についても、用途又は目的に応じ
て、表面積、固体酸性等の物性により識別される数種の
製品が市販されている。例えば水澤化学工業株式会社製
のガレオンアースV2R、ガレオンアースNS、ガレオ
ンアースGSF(いずれも商品名)が市販されている。
これらは粒子の酸性度により識別されている。すなわち
酸性度はNS<V2R<GSFの順に高くなっている。
また、化学的性質はガレオンアースNSと類似するが、
物理的性質、特に粒子径が異なるガレオナイト#21
2、#136(商品名:水澤化学工業株式会社製)も市
販されている。
【0049】この発明の発明者らは、後述する実施例に
示すように種々の条件を検討した。活性白土についてい
えば、上述したいずれもこの発明の製造方法に適用して
好適である。
【0050】一般に、触媒は使用される温度よりも高い
温度で一旦焼成され、触媒表面に吸着した水分、不純物
等を除去して使用される。多くの触媒においてこのよう
な工程は、触媒活性の発現のために必須である。しかし
ながら、この発明の糖類重合体及び後述するグリコシド
類の製造方法に適用するに際しては、例えば活性白土の
場合には、焼成温度が200℃より低い場合には、焼成
温度に依存することなく触媒活性はほぼ同じであること
がわかっている。従って、特別な事情がない限り、上述
したような市販の製品をそのまま(焼成することなし
に)使用するのがよい。
【0051】食品添加物公定書によれば、珪藻土のpH
は、規定として5〜10の範囲にあることが求められて
いる。ベントナイト、酸性白土及び活性白土については
このような規定は存在しないが、カオリンについてはp
H6〜8、タルクについてはpH7.5〜9.5の範囲
にあることが、規定として定められている。従って、得
られた糖類重合体を、特に食品に応用する場合には、そ
れぞれのpH値が規定の範囲にある鉱物性物質を入手す
るか、又はpH値がこの範囲内になるように、適宜20
0℃よりも高温、具体的には600℃〜700℃で焼成
処理を行ってもよい。pH値が上述した規定の範囲内に
存在しないとしても、例えば家畜用飼料、ペットフード
等のヒト以外の動物のための食品として使用することは
可能である。
【0052】加えて、この発明は、D−グルコース、D
−ガラクトース、D−マンノース、D−アルトロース、
D−アロース、D−グロース、D−タロース、D−イド
ース、D−リボース、D−アラビノース、L−アラビノ
ース、D−リキソース、D−キシロース、D−グルクロ
ン酸、D−ガラクチュロン酸、D−マンヌロン酸、L−
グルロン酸、L−イズロン酸、D−ラムノース、L−ラ
ムノース、D−フコース、L−フコース、D−グルコサ
ミン、D−ガラクトサミン、N−アセチル−D−グルコ
サミン、N−アセチル−D−ガラクトサミン、マルトー
ス、ニゲロース、ラミナリビオース、コージビオース、
ソホロース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクト
ース及びパラチノースを含む群から選択される1種又は
2種以上の糖単位を、鉱物性物質の存在下に、一般式
(II); R2−OH (II) (式中、R2は、炭素数1個から18個の直鎖状又は分
枝鎖状のアルキル基であるか、あるいは1又は2以上の
不飽和結合を含む前記アルキル基に対応する不飽和脂肪
族基、好ましくは炭素数1個から11個の直鎖状のアル
キル基である。)で示される1価の飽和又は不飽和アル
コールと反応させることを特徴とするグリコシド類の製
造方法にも関する。
【0053】好ましくは、糖単位として一般式(I);
【0054】
【化4】
【0055】(式中、R1基は−CH2OH基、−CH3
基又はHである。)を含む群から選択されるいずれか1
種を、鉱物性物質の存在下に、一般式(II); R2−OH (II) (式中、R2基は、炭素数1個から18個の直鎖状又は
分枝鎖状のアルキル基であるか、あるいは1又は2以上
の不飽和結合を含む前記アルキル基に対応する不飽和脂
肪族基であり、好ましくは炭素数1個から11個の直鎖
状のアルキル基である。)で示される1価の飽和又は不
飽和アルコールと反応させるのがよい。
【0056】この反応に使用する1価アルコールとして
は、炭素数が1個から18個であって、直鎖状又は分枝
鎖状の飽和脂肪族アルコール又は1又は2以上の不飽和
結合を含む不飽和脂肪族アルコールを使用することがで
きる。これらの1価アルコールには、構造異性体、光学
異性体等の異性体も含まれる。具体的には、メタノー
ル、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブチルアル
コール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘ
プタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−
デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、
1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペン
タデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカ
ノール、1−オクタデカノール、2−プロペン−1−オ
ール又は2−プロピン−1−オール等が挙げられる。
【0057】特に好ましくは入手性及び常温(20℃)
以下の融点等の性質を考慮すると、炭素数1個から11
個の直鎖状飽和脂肪族1価アルコールを使用するのがよ
い。当業者は、目的物質(グリコシド類)に必要な構
造、性質等を考慮して、糖単位と、1価アルコールをそ
れぞれ適宜選択することができる。
【0058】具体的には、所望の選択された糖単位化合
物をナス形フラスコに投入する。さらに所望の1価アル
コールを、糖単位に対して1〜30モル当量、好ましく
は10モル当量添加する。例えばドデカノール、トリデ
カノール等のように、常温(20℃)で固体の場合に
は、あらかじめこれらを融点以上に加熱溶解させて、添
加するのがよい。
【0059】ここで添加される1価アルコールは、反応
試薬と溶媒とを兼ねるため、大量に用いるほど糖単位の
懸濁状態は良好となり、反応性は向上する。この発明の
グリコシド類の製造方法においては、反応終了後の目的
物質の分離及び精製工程等を考慮して、1価アルコール
を10モル当量程度、添加するのが好適である。
【0060】次いでこれらを激しく攪拌して混合する。
そして得られた懸濁液に、反応触媒としての鉱物性物質
を糖単位の質量に対して10〜200wt%、好ましく
は100wt%をフラスコ中に添加する。このとき、添
加される鉱物性物質の量が多いほど反応性は向上する。
この発明においては、反応終了後の目的物質の分離及び
精製工程等における便宜を考慮して、好ましくは添加さ
れる鉱物性物質の量は100wt%とするのがよい。
【0061】さらに懸濁液を60℃から300℃の間で
0.5時間から8時間加熱する。この発明においては、
副反応による着色等を考慮して、好ましくは150℃か
ら100℃の範囲で、特に好ましくは100℃程度で縮
合反応を行うのがよい。
【0062】反応終了後、アルコール(メタノール)及
び濾紙を用いた濾過を行うか、又は遠心分離を行うこと
によって、反応触媒としての鉱物性物質を除去すること
で目的物質を含有する抽出液を得る。得られた抽出液を
濃縮して未反応のアルコールを除去し、濃縮液を得る。
この濃縮液をシリカゲルカラム(クロロホルム:メタノ
ール=5:1)で目的物質を精製して、回収する。
【0063】この発明の方法により、製造されるグリコ
シド類は、出発物質の糖単位の水酸基のうち、主として
1位の水酸基とアルコールの水酸基が脱水縮合してO−
グリコシド結合を生成した縮合体である。例えばD−グ
ルコース、D−ガラクトース等の場合、すなわちフラノ
シド構造を有する場合には、生成物質にはピラノシド構
造の他にフラノシド構造が存在している。さらに、O−
グリコシド結合の様式には、α結合及びβ結合が存在す
るため、フラノシド構造を有する糖単位を出発物質とし
た場合には、α−ピラノシド、β−ピラノシド、α−フ
ラノシド及びβ−フラノシドの合計4種類の化合物が混
在した混合物が生成することとなる。このとき、反応初
期には熱力学的な有利なフラノシドが生成し、その後、
平衡点まで熱力学的に安定なピラノシドに変換してい
く。同時にフラノシド及びピラノシドもそれぞれα/β
体の平衡化が進行する。
【0064】一般的にはα体とβ体は、水への溶解度及
び臨界ミセル濃度が異なる。しかしながら、他の物理的
性質及び界面化学的な性質については両者には差がない
ので、例えば界面活性剤、とりわけ洗剤としての使用を
想定する場合に構造の違いが問題になることはない。
【0065】この発明のグリコシド類の製造方法によれ
ば、糖単位と1価アルコールとの1ステップの反応のみ
で、非常に簡便かつ効率的にグリコシド類の合成を行う
ことができる。
【0066】また、この発明のグリコシド類の合成に際
しては、鉱物性物質は、珪藻土、酸性白土、活性白土、
ベントナイト、カオリン及びタルクを含む群から選択さ
れる1種又は2種以上の混合物を使用するのがよい。す
なわち、所望により、触媒としての活性を損なわない範
囲で、これらを混合してもよい。好ましくは、鉱物性物
質を、珪藻土及び/又は活性白土とするのがよい。これ
らのいずれか、又は混合物を用いても、グリコシド類の
効率的な製造が可能である。
【0067】これらを実際に使用する際の注意点及び具
体的な処理については上述した糖類重合体とほぼ同様で
あるので説明を省略する。
【0068】
【実施例】以下、実施例により、この発明の構成をより
詳細に説明するが、使用材料及びその量、温度、時間等
の数値的条件はこの発明の範囲内の一例に過ぎず、この
発明はこれに限定されるものではない。
【0069】表1を参照して、この発明の実施例1及び
2の反応条件を説明する。表1は複数種類の糖単位、す
なわちD−グルコースについては、鉱物性物質として珪
藻土、活性白土、酸性白土、カオリン、タルク及びベン
トナイトのそれぞれを反応触媒として、及びD−マンノ
ース、D−ガラクトース、D−キシロース及びD−ラム
ノースについては、活性白土を反応触媒として、縮合重
合反応を行うに際しての糖単位の性状と、反応触媒、反
応触媒の焼成条件及び触媒量の一覧を示す表である。
【0070】
【表1】
【0071】表中、No.は便宜的に付したサンプル番号
である。糖単位の性状が「粉末」の場合には溶融重合を
行い、「溶液」の場合には、糖質含有量を65wt%と
する水溶液を調製して溶液重合を行った。反応に使用さ
れる糖単位の質量は、いずれも無水状態で200mgと
した。反応触媒としての鉱物性物質は、珪藻土、カオリ
ン、タルク及びベントナイトは関東化学株式会社製、活
性白土についてはサンプル番号2及び12は水澤化学工
業株式会社製の「ガレオンアースV2R」を、その他の
サンプルについては水澤化学工業株式会社製の「ガレオ
ナイト#136」を、酸性白土については水澤化学工業
株式会社製の「ガレオナイト#248」を、表1の焼成
条件により処理して使用した。
【0072】以下、具体的な操作について説明する。
【0073】〔実施例1〕糖類重合体の製造(糖の溶融
重合) 磁性るつぼに無水結晶D−グルコース(日本食品加工株
式会社製♯300)を200mgを加え、さらに、表1
の焼成条件に従って、珪藻土、活性白土、酸性白土、カ
オリン、タルク及びベントナイトの中から反応触媒とし
て選択した1種類の鉱物性物質を10mg(D−グルコ
ースの質量に対して5wt%、サンプル番号3、4、
5、6及び7)又は1mg(D−グルコースの質量に対
して0.5wt%、サンプル番号1及び2)加えた。こ
れらをよく攪拌した後、送風定温恒温器内にて、サンプ
ル番号1、2、5、6及び7については、150℃で2
0時間、サンプル番号3及び4については140℃で2
0時間静置することにより反応させた(表2参照)。反
応終了後、生成物を約20mlの脱イオン水に溶解させ
た。そして濾過により触媒を除去した。続いて濾液を凍
結乾燥して、水分を完全に除去して目的のD−グルコー
ス重合体を得た。そして、乾燥重量(mg)を測定し
た。
【0074】D−マンノース、D−ガラクトース、D−
キシロース及びD−ラムノースについては、反応触媒と
しての鉱物性物質の添加量を各糖単位の質量に対して、
10wt%とし、150℃で24時間静置することによ
り反応させた後(サンプル番号8、9、10及び1
1)、D−グルコースと同様の処理を行って、目的の糖
類重合体を得た。そして、それぞれの乾燥重量(mg)
を測定した。
【0075】然る後、得られた重合体の評価を行った。
得られた重合体を5mg秤量し、これを2.5mlの蒸
留水に溶解した。これを高速液体クロマトグラフィ(以
下、HPLC)測定用試料とした。カラムとしてSho
dex KS−802及びKS−804(昭和電工株式
会社製)を使用した。未反応の糖単位量及び分子量分布
を、このHPLCにて求めた。そして、出発物質残存率
(%)、/Mn(以下、/MnはMnにアッパーバーが
付された記号を表すものとする。)(数平均分子量)、
/Mw(以下、/MwはMwにアッパーバーが付された
記号を表すものとする。)(重量平均分子量)、pH
(5%水溶液)及び比旋光度[α]20 D(以下、[α]
20 DはNa−D線の589nmの光を使用して20℃で
測定された比旋光度を表すものとする。)(1%水溶
液)の測定を行った。
【0076】〔実施例2〕糖類重合体の製造(糖の溶液
重合) 表1の条件に従って、磁性るつぼに無水結晶D−グルコ
ース(日本食品加工株式会社製♯300)を1gと、活
性白土を0.5mg(D−グルコース質量に対して0.
5wt%、サンプル番号12)又は5mg(D−グルコ
ース質量に対して5wt%、サンプル番号13)とを加
えた。この混合物に蒸留水を0.45ml(D−グルコ
ースの質量に対して54wt%)を滴下し、80℃の水
浴中に混合物が溶解するまで静置して溶解後、これを試
料とした。試料を送風定温恒温器内にて150℃で20
時間(サンプル番号12)及び150℃で4時間(サン
プル番号13)静置して反応させた。反応終了後、約2
0mlの脱イオン水に溶解した。これを濾過して触媒を
除去した。得られた濾液を凍結乾燥して水分を完全に除
去し、目的のD−グルコース重合体を得た。
【0077】同様に、D−マンノース、D−ガラクトー
ス、D−キシロース及びD−ラムノースについては、反
応触媒の添加量を各糖単位の質量に対して、10wt%
として、150℃で24時間静置することにより反応さ
せた後、D−グルコースと同様の処理を行って、目的と
する糖類重合体を得た。然る後、実施例1と同様に乾燥
重量(mg)、出発物質残存率(%)、/Mn(数平均
分子量)、/Mw(重量平均分子量)、pH(5%水溶
液)及び比旋光度[α]20 D(1%水溶液)の測定を行
って、得られた糖類重合体の物性を特定した。
【0078】各反応触媒及び各反応条件下での結果と物
性値を表2に示す。
【0079】
【表2】
【0080】表中、No.は、表1のサンプル番号と対応
している。
【0081】このように、生成した糖類重合体の重合度
には多少のバラツキがあるが、食物繊維として有用な重
合度は具えていることがわかる。また、溶液重合を行っ
た場合には、顕著に反応時間を短縮することが可能であ
ることがわかる(サンプル番号13)。数平均分子量か
らみた平均の糖単位の重合度の上限は、およそ14であ
る。
【0082】さらに、得られた糖類重合体についてNM
R測定を行った。
【0083】測定条件は以下の通りである。13 C−NMR(150MHz) 装置:Bruker社製DRX600 測定温度:313K(40℃) 溶媒:D2O 測定結果を表3に示す。
【0084】
【表3】
【0085】表中、No.は、表1及び2のサンプル番号
にそれぞれ対応している。
【0086】これらの測定結果により、得られた糖類重
合体を特定することができる。これらの数値データは、
ピークの帰属を示すものであり、それぞれの結合を定量
的に示すものではない。
【0087】〔実施例3〕食物繊維含有量の測定 表1及び2のサンプル番号No.1、2及び12の3つの
サンプルにつき、プロスキー法及びHPLC法により、
食物繊維含有量を測定した。ここでいう「食物繊維」と
は、上述したようにα−アミラーゼ及びアミログルコシ
ダーゼによる順次の処理により、加水分解されない部分
の重量%を示す。一般に、食物繊維含有量の測定は、プ
ロスキー法により行われることが多い。しかしながら、
この方法では、低分子量の食物繊維を定量することがで
きない。従って、この実施例では、低分子量の食物繊維
量を測定するためにHPLC法を併用することとした。
そしてプロスキー法による測定値とHPLC法による測
定値とを合算して、これを食物繊維含有量と定義した。
【0088】以下、具体的な操作につき説明する。
【0089】るつぼ型ガラス濾過器(1G2、パイレッ
クス(登録商標))にセライト1gを載置した。エタノ
ールを加えて吸引濾過を行った。130℃で1時間乾燥
させた後、デシケータ中で1時間放冷した。然る後、る
つぼ型ガラス濾過器(セライト込み)の恒量を0.1m
gまで秤量した。サンプル番号1、2及び12の3つの
サンプルの糖類重合体をそれぞれ100mg秤量し、こ
れらサンプルのそれぞれに0.08Mのリン酸緩衝液
(pH6.0)5mlをそれぞれ加えて溶解させた。各
サンプル毎に、α−アミラーゼ10μlを添加してアル
ミ箔にて覆い、5分ごとに振り混ぜながら、100℃で
30分間反応させた。反応終了後、得られた試料を室温
(20℃)に戻して0.325M塩酸を加えてpH4.
5±0.2に調整した。これにアミログルコシダーゼ3
0μlを添加してアルミ箔にて覆い、60℃で30分間
恒温振とう器で振とうした。反応終了後、この反応で得
られた試料に脱イオン水を加えて総量を8.6mlに調
製した。調製後の試料に、予め60℃に加温しておいた
エタノールを31.4ml加えて78%エタノール溶液
とした。このエタノール溶液の温度を室温まで戻して1
時間静置して、食物繊維を沈殿させた。るつぼ型ガラス
濾過器のセライトを均一な層とし、吸引濾過を行って残
渣及び濾液を得た。
【0090】これらを測定用試料として、残渣をプロス
キー法に、濾液をHPLC法に供した。
【0091】〔実施例3−1〕プロスキー法による定量 ガラス濾過器上に捕集された残渣を、78%エタノール
溶液20ml、エタノール5ml及びアセトン5mlに
より、順次に洗浄した。残渣を105℃±3℃で1晩乾
燥させ、次いでデシケータ中で1時間放冷した後、秤量
した(この量をRとする。)。さらに残渣をガラス濾過
器ごと500℃±5℃で5時間、灰化処理し、次にデシ
ケータ中で1時間放冷した後、残渣中の灰分量を求めた
(これをAとする。)。また、試料を含まない系で同様
の操作を行って、試薬ブランクR B及びABを求めた。
【0092】〔実施例3−2〕高速液体クロマトグラフ
ィ(HPLC)法による定量 濾液を減圧濃縮した後、全量を10mlの溶液に調製し
た。グルコースオキシダーゼ法により溶液中のグルコー
ス量を求めた。また、高速液体クロマトグラフィにより
溶液中の成分を分析し、この分析結果からグルコース及
び糖類重合体のピーク面積を求めた。
【0093】以下の計算式により、食物繊維の定量を行
った。 1)プロスキー法による食物繊維含有量P(%) 計算式:P=(R−A−B)/W×100 (式中、Rは残渣の重量(mg)であり、Aは残渣中の
灰分量(mg)であり、Bは試薬ブランク、すなわちB
=RB−RA(試薬ブランク中の灰分量:mg)であり、
及びWは試料分取量(mg)を表す。) 2)HPLC法による濾液中の食物繊維含有量H(%) 計算式:H=糖類重合体のピーク面積/グルコースのピ
ーク面積×G/W×100 (式中、Gはグルコースオキシダーゼ法により求めたグ
ルコース量(mg)であり、及びWは試料分取量(m
g)を表す。) 結果を表4に示す。
【0094】
【表4】
【0095】このように、この発明の方法により得られ
る糖類重合体は、消化酵素α−アミラーゼ及びアミログ
ルコシダーゼにより加水分解されないO−グリコシド結
合を多く含むことが理解される。従って、食物繊維とし
て十分利用できることが明らかとなった。
【0096】以上より、この発明の糖類重合体の製造方
法によれば、鉱物性物質、特に珪藻土、活性白土及びカ
オリンを使用した場合に、特に食物繊維として有用であ
ることが期待される糖類重合体を効率的かつ簡便に合成
することができる。特に溶媒重合を行った場合には反応
時間を顕著に減少させることができる。また、使用され
る反応触媒としての鉱物性物質は、国により人体に安全
であることが確認されている。従って、得られた糖類重
合体を人体内で難消化性の食物繊維として安全に使用す
ることが期待される。さらに、反応触媒としての鉱物性
物質は、入手及び処理が容易であって、安価であるので
コストパフォーマンスの向上に寄与する。また、重合工
程も極めて簡易であるので工業的な大量生産に好適であ
る。
【0097】〔実施例4〕グリコシド類の製造 表5及び6を参照して、この発明の実施例4を説明す
る。
【0098】表5は複数種類の糖単位、すなわちD−グ
ルコースについては、珪藻土、活性白土、又は酸性白土
の鉱物性物質それぞれを、D−ガラクトースについては
珪藻土又は活性白土を、D−マンノースについては珪藻
土を、D−キシロース及びD−ラムノースについては、
活性白土を反応触媒として、縮合反応を行うに際しての
糖単位、アルコール及び反応触媒の性状の一覧を示す表
である。
【0099】
【表5】
【0100】表中、No.はサンプル番号を表す。反応触
媒としての鉱物性物質は、珪藻土については関東化学株
式会社製、D−グルコース、D−ラムノース及びD−キ
シロースとアルコールとの縮合に際して使用される活性
白土については水澤化学工業株式会社製の「ガレオナイ
ト#336」を、D−ガラクトースとアルコールとの縮
合に際して使用される活性白土については水澤化学工業
株式会社製の「ガレオンアースV2R」を、酸性白土に
ついては水澤化学工業株式会社製の「ミズカエース#2
0」を、表5の焼成条件によりそれぞれ処理して使用し
た。
【0101】以下、具体的な反応操作につき説明する。
【0102】ナス型フラスコに、単糖に対して1−オク
タノール(和光純薬株式会社製)がモル比で10倍量、
すなわちD−グルコース(サンプル番号1、2及び
3)、D−ガラクトース(サンプル番号4及び5)又は
D−マンノース(サンプル番号6)の場合には、単糖1
00mg(1.110mmol)と1−オクタノール
0.87ml(11.10mmol)、D−ラムノース
(サンプル番号7)の場合には、単糖300mg(1.
83mmol)と1−オクタノール1.43ml(1
8.3mmol)、及びD−キシロース(サンプル番号
8)の場合には、単糖300mg(2.00mmol)
と1−オクタノール1.57ml(20.0mmol)
となるように加えて激しく攪拌した。得られた懸濁溶液
に、表5に示した反応触媒としての鉱物性物質を、単糖
に対して100wt%、すなわち、D−グルコース、D
−ガラクトース及びD−マンノースの場合には、100
mg、D−ラムノース及びD−キシロースの場合には、
300mgを加え、それぞれ100℃で、サンプル番号
1及び5の場合には6時間、サンプル番号2、3、4及
び6の場合には8時間、サンプル番号7及び8の場合に
は1.5時間の反応時間で反応させた。反応終了後、得
られた反応液をメタノールで希釈してから、濾過により
触媒を除去した。然る後、濾液を減圧濃縮した。さらに
カラムクロマトグラフィ(クロロホルム:メタノール=
5:1)により精製して、目的とするグリコシド類を得
た。反応収率の算出にはHPLCを使用し、α−ピラノ
シド、β−ピラノシド、α−フラノシド及びβ−フラノ
シドの4種類の合計を収率とした。
【0103】各反応触媒及び各反応条件下での合成結果
を表6に示す。なお、表中、No.は、表5のサンプル番
号に対応している。
【0104】
【表6】
【0105】このように、この発明のグリコシド類の縮
合方法によれば、鉱物性物質、特に珪藻土又は活性白土
を使用した場合に、界面活性剤又はその合成中間体とし
て有用なグリコシド類を簡易な工程で効率的に合成を行
うことができる。
【0106】この発明の製造方法により得られるグリコ
シド類は、特に人体に対する安全性が保証される低刺激
性の界面活性剤又はその合成中間体として極めて有用で
ある。
【0107】
【発明の効果】この発明の糖類重合体及びグリコシド類
の製造方法によれば、使用される反応触媒としての鉱物
性物質は、人体への安全性が保証されている物質であ
り、また、これらの資源量は豊富である。従って、工業
的に大量に調製することが容易であるため非常に安価で
ある。このように、従来の反応触媒と比較して、人体に
対する安全性が確認されている上、コストパフォーマン
スに優れた理想的な反応触媒である。
【0108】この発明の糖類及びグリコシド類の製造方
法は、環境に対するインパクトも少なく、かつ反応工程
が簡易であって、反応が効率的に行える。これにより得
られる糖類重合体及びグリコシド類は、機能性食品、生
分解性繊維、医薬品等の材料として好適であるばかり
か、特に人体に対する安全性が高いという顕著な効果を
奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08B 37/00 C08B 37/00 Z (72)発明者 善行 哲 北海道江別市対雁2−1 北海道電力株式 会社総合研究所内 Fターム(参考) 4C057 BB03 BB04 DD01 JJ03 4C076 DD67 DD69 EE30 FF02 4C090 AA05 BA52 BB02 BB08 BB09 BB10 BB12 BB13 BB14 BB16 BB17 BB19 BB21 BB22 BB23 BB24 BB52 BB53 BC30 BD35 BD37 CA35 DA22 DA27 DA28 DA31

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 D−グルコース、D−ガラクトース、D
    −マンノース、D−アルトロース、D−アロース、D−
    グロース、D−タロース、D−イドース、D−リボー
    ス、D−アラビノース、L−アラビノース、D−リキソ
    ース、D−キシロース、D−グルクロン酸、D−ガラク
    チュロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、L−
    イズロン酸、D−ラムノース、L−ラムノース、D−フ
    コース、L−フコース、D−グルコサミン、D−ガラク
    トサミン、N−アセチル−D−グルコサミン、N−アセ
    チル−D−ガラクトサミン、セロビオース、ゲンチオビ
    オース、ニゲロース、ラミナリビオース、コージビオー
    ス及びソホロースを含む群から選択される1種の糖単位
    を複数個又は2種以上の糖単位を複数個、鉱物性物質の
    存在下に、縮合重合させることを特徴とする糖類重合体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(I); 【化1】 (式中、R1基は−CH2OH基、−CH3基又はHであ
    る。)の糖単位を含む群から選択される1種の糖単位を
    複数個又は2種以上の糖単位を複数個、鉱物性物質の存
    在下に、縮合重合させることを特徴とする糖類重合体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記1種又は2種以上の前記糖単位2〜
    30個が、不規則に結合されることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の糖類重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記糖単位が、平均として2〜14の重
    合度で不規則に結合されることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の糖類重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記糖単位を無保護の状態で縮合重合さ
    せることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の糖類重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記縮合重合反応が、溶媒存在下で行わ
    れる溶液重合反応であることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の糖類重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記縮合重合反応が、無溶媒条件下で行
    われる溶融重合反応であることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の糖類重合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記鉱物性物質が、珪藻土、酸性白土、
    活性白土、ベントナイト、カオリン及びタルクを含む群
    から選択される1種又は2種以上であることを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれか1項に記載の糖類重合体の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記鉱物性物質が、珪藻土、活性白土及
    びカオリンであることを特徴とする請求項8に記載の糖
    類重合体の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    方法により製造される糖類重合体であって、 数平均分子量が、300〜2500の範囲であることを
    特徴とする糖類重合体。
  11. 【請求項11】 D−グルコース、D−ガラクトース、
    D−マンノース、D−アルトロース、D−アロース、D
    −グロース、D−タロース、D−イドース、D−リボー
    ス、D−アラビノース、L−アラビノース、D−リキソ
    ース、D−キシロース、D−グルクロン酸、D−ガラク
    チュロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、L−
    イズロン酸、D−ラムノース、L−ラムノース、D−フ
    コース、L−フコース、D−グルコサミン、D−ガラク
    トサミン、N−アセチル−D−グルコサミン、N−アセ
    チル−D−ガラクトサミン、マルトース、ニゲロース、
    ラミナリビオース、コージビオース、ソホロース、セロ
    ビオース、ゲンチオビオース、ラクトース及びパラチノ
    ースを含む群から選択される1種又は2種以上の糖単位
    を、鉱物性物質の存在下に、一般式(II); R2−OH (II) (式中、R2は、炭素数1個から18個の直鎖状又は分
    枝鎖状のアルキル基であるか、あるいは1又は2以上の
    不飽和結合を含む前記アルキル基に対応する不飽和脂肪
    族基である。)で示される1価の飽和又は不飽和アルコ
    ールと反応させることを特徴とするグリコシド類の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 糖単位が、一般式(I); 【化2】 (式中、R1基は−CH2OH基、−CH3基又はHであ
    る。)であることを特徴とする請求項11に記載のグリ
    コシド類の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記鉱物性物質が、珪藻土、酸性白
    土、活性白土、ベントナイト、カオリン及びタルクを含
    む群から選択される1種又は2種以上の混合物であるこ
    とを特徴とする請求項11又は12に記載のグリコシド
    類の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記鉱物性物質が、珪藻土又は活性白
    土であることを特徴とする請求項13に記載のグリコシ
    ド類の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれか1項に記載
    の糖類重合体又はグリコシド類の製造方法に用いる反応
    触媒としての鉱物性物質。
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