JP2003229001A - 化学発光具 - Google Patents

化学発光具

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Abstract

(57)【要約】 【課題】第一の目的は発光体を大きく見せ且つ表面の飾
装効果を向上する事。第二の目的は、表面を柔らかくす
る事で、人体を傷つけることのない安全性の向上。第三
の目的は、外気温の変化で発光性能が変化しにくい。第
四の目的は流通時の品質の安定性向上である。 【解決手段】発泡倍率を3〜50%、好ましくは20〜
30%にて成形した柔軟性を有する独立発泡プラスチッ
クの表面を凹凸加工し、化学発光体を同独立発泡プラス
チックで取り囲む事により上記の課題を解決した。独立
発泡プラスチックの中で特にポリエチレンを使用すると
環境上最適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は玩具用、非常灯、
釣具等広く利用できる。そして本発明のものは発光面を
大きくすることができ、且つ柔軟性を有し、人に怪我を
させない化学発光具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のイベント等に使用されている化学
発光体はポリエチレン、ポリプロピレン等の容器の中に
ガラスアンプルを収容し、容器内及びアンプル内に、そ
れぞれ混合時に化学発光を呈する液体を溶封した構造で
ある。このような発光体を投げたり、叩いたりすると人
に怪我をさせることもあり、時には中の発光液が漏れ出
る事故も発生していた。また、容器の肉厚が0.5mm
〜1.5mmである為外気の温度に左右され易い。例え
ば気温0℃の場所での使用では、短時間に発光輝度が低
下してしまう欠点を有していた。さらに商品流通時、衝
撃等により中のアンプルが割れることもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記に述べたような従
来の問題点を解決すると共に、発光体を大きく見せるこ
とができ且つそれ自体浮力を有するものを提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】独立発泡プラスチックに
は、スチレン系、ウレタン系、塩化ビニール系、ポリエ
チレンに酢酸ビニールを添加したもの、オレフィン系等
種々のものがある。この中でポリエチレンを素材とした
ものは化学発光液に化学的に安定であり、柔軟性に富
み、人体に安全であり、廃棄時の有害性が少ない等の種
々の利点を有している。発泡倍率は3〜50%のあいだ
で選択するものであるが、20〜30%ぐらいが最適で
ある。光透過性は発泡倍率が大きくなると向上するが小
さくなると低下する。化学発光体を取り囲む、発泡プラ
スチックの厚みは発泡倍率に関係するが、倍率20〜3
0%では発光体の直径と同じくらいのものまでが使用で
きる。これより厚くなると光の透過が低下してくる。
【0005】
【実施例1】内径φ11mm、外径φ25mmの発泡ポ
リエチレンパイプを発泡倍率30%で、表面が螺旋状の
凹凸部7のついたものに成形し、長さ280mmにてカ
ットする。なお螺旋状の表面加工は、パイプ成形後の工
程で行ってもよい。内径φ11mmの穴に、外径φ1
1.5mm、全長250mmの化学発光体を中央まで挿
入する。発泡ポリエチレンパイプの両端の穴にφ12m
mの同一素材よりなる棒状の栓を挿入する。これで製品
として完成しているが、商品価値を上げるため両端面を
丸く加工する。ドーム状にくぼんだ加熱具に両端面を押
し付けることにより丸みのある形状に成形できる。ま
た、栓を挿入する時、穴に接着剤を塗布しておけば栓が
ぬけるのを防止できる。使用時は発泡プラスチック本体
を曲げると中の化学発光体も曲がり、その中のアンプル
が破割し、アンプル内の液とアンプルの外側の液が混合
して化学発光がスタートする。発光した光は、発泡プラ
スチック内を乱反射しながら、外側に放出され、発泡プ
ラスチックの表面の凹凸部7の輪郭がくっきりと浮び上
り、且つ肉厚の差により明暗が生じる。本実施例では、
両端を丸みのある加工を行ったが、必ずしも限定するも
のではないし、又表面に設ける凹凸は、螺旋状に限定す
るものでもない。さらにパイプ状のものに挿入したもの
に限定されず、平状プラスチックの中に発光体をサンド
イッチした構造や平板状発泡材の層内に収容した複数の
発光体の発光色を異なる色としたり、表面に装飾を付け
ることも本発明に属する。特に素材をポリエチレンにす
れば、幼児が触れたり、なめたりする事があっても安全
である。又万一中の発光体の容器がやぶれて液が出て
も、独立発泡構造である為、薬液が外に漏れ出る事もな
い。
【0006】
【実施例2】実施例1と同様に発泡ポリエチレンパイプ
を成形し、パイプの中央に図2に示すように断面略Y字
状で白色よりなる光反射板6を挿入する。同光反射板6
により3つに分割された空間に、青色、赤色、緑色の光
を発する化学発光体を3本、それぞれ挿入する。発泡ポ
リエチレンパイプの両端密封加工は、実施例1と同様に
行う。この化学発光具を発光させると、それぞれの発光
した光は反射板により反射され外側に放出され、且つ反
射板により、まざることなく放出されるので、それぞれ
の発光色が明瞭に視覚にうつる。本実施例では、反射板
の色を白としたが鏡面等の光を反射するものであればよ
く限定するものではない。
【0007】
【発明の効果】発光体の発光面積を大きくでき且つ凹凸
状の光の輪郭及びその部分の明暗により飾装効果を向上
させることができる。従来の棒状発光体の直径はφ20
mmぐらいが限度であった。それは化学発光液量、重
量、価格の制限からである。本発明では、発光体の約3
倍の直径で光らせることが可能となった。又、長さ方向
に表面を複数の色に発光させることも可能となった。外
気温の変化で発光性能が直ちに変化することがない。独
立発泡プラスチックは保温性に優れている為、外気の温
度を内部に伝え難く、例えば寒冷地で発光体が冷えてし
まって短時間に消光することもない。独立発泡プラスチ
ックは表面がやわらかいので、叩いたり、ぶつけたりし
て人に怪我をさせたり、物を傷つけたりすることがなく
なる。又特にポリエチレンを使用すれば、環境上有効で
ある。独立発泡プラスチックは緩衝材としての役目も有
する為、流通時落下等の不注意による発光を防止するこ
とができる。また防湿性と保温性も有しているから、簡
易な包装でも保管条件の悪さによる劣化を抑制できる。
独立発泡プラスチックを使用することにより浮力が向上
し、海上での非常灯としての使用に効果がある。
【0008】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の断面説明図である。
【図2】本発明の実施例2の断面説明図である。
【符号の説明】
1、化学発光体 2、破割性アンプル 3、化学発光を呈する一方の薬液 4、化学発光を呈する他方の薬液 5、独立発泡プラスチック 6、光反射板 7、凹凸部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可撓性を有する容器の中に、破割性アンプ
    ルを収容し、同アンプル内及びアンプルの外側で容器内
    に、混合時に化学発光を呈する2種類の薬液を、それぞ
    れ充填した化学発光体を独立発泡プラスチックにて取り
    囲むと共に、独立発泡プラスチックの表面に凹凸を設け
    たことを特徴とした化学発光具。
  2. 【請求項2】独立発泡プラスチックの中で、独立発泡ポ
    リエチレンを使用した請求項1記載の化学発光具。
  3. 【請求項3】独立発泡プラスチックの形状を棒状又は平
    板状とし、その中に化学発光体を1本又は2本以上収容
    した請求項1・2記載の化学発光具。
  4. 【請求項4】独立発泡プラスチック内に収容した複数の
    化学発光体の発光色を異なる色にした請求項1〜3記載
    の化学発光具。
  5. 【請求項5】独立発泡プラスチック内の中心で、長さ方
    向に光反射板を挿入し、同光反射板に並行して複数の発
    光色の異なる化学発光体を挿入した化学発光具。
  6. 【請求項6】独立発泡プラスチックの表面に凹凸を設け
    た、請求項5記載の化学発光具。
  7. 【請求項7】独立発泡プラスチックの表面に、印刷又は
    シール等を貼着して、文字、模様を表現した請求項1〜
    6記載の化学発光具。
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