JP2003228305A - 内照式広告用透過型フィルム - Google Patents
内照式広告用透過型フィルムInfo
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Abstract
するとともに、高品質の明るい映像(投影画像)の得ら
れる透過型スクリーン用拡散板を提供する。 【解決手段】 光源(20)から出射された画像光
(A)を透過型フィルム(10)に投射し、観察者が光
源の反対側から透過型フィルムの透過光として投射画像
の観察を行う内照式広告装置の画面に用いられる内照式
広告用透過型フィルムにおいて、透明な樹脂フィルムか
らなる基材シート(1)の光源側に、平均粒径1〜10
0μmの光拡散ビーズ(2a)を混合した光拡散層
(2)を設けるとともに、反対側に着色顔料を混合した
着色層(3)を設ける。
Description
の画面として用いられる透過型フィルムに関するもので
あり、さらに詳しくは、シースルー現象がなく、優れた
光拡散性を有し、かつ外光からの影響を受け難くするこ
とにより、高品質の映像(投影画像)を提供することが
できる透過型フィルムに関するものである。
る内照式広告用透過型フィルム(以下、透過型フィルム
という。)においては、白色等の着色フィルムを使用す
ることによって、光源が透けて見えるシースルー現象を
防止することができるが、画面の輝度が低く、画像が鮮
明でないといった不具合があった。そこで画面の明るさ
および均一性が得られるように、また斜め方向から観察
した場合でも、ある程度の明るい像が観察できるよう
に、図2に示すように、ポリエチレンフィルムなどの透
明樹脂フィルムからなる基材シート1に、シリカ粒子、
アルミナ粒子、炭酸カルシウム粒子、ガラスビーズ等の
無機粒子や、アクリル系樹脂ビーズ、スチレン系樹脂ビ
ーズ等の樹脂ビーズ等の光拡散ビーズ2aを均一に分散
させた光拡散層2を設けた透過型フィルム10´が知ら
れている。
材シート1の表面に光拡散ビーズ2aを均一に分散させ
た光拡散層2を設けた透過型フィルム10´では、光拡
散層2の光拡散ビーズ2aの添加量が少ない場合には、
画面の明るさ(スクリーンゲイン:SG)は高くなるも
のの、光源20が透けて見えるシースルー現象が発生す
るといった不具合があり、また一方で、添加量が多くな
るとシースルー現象はなくなるものの、画像光Aの透過
が阻害されて、スクリーンゲインや画像のコントラスト
(解像力)が低下するといった不具合があった。また、
前記基材シート1に光拡散層2を設けただけの透過型フ
ィルム10´を内照式広告装置の画面として使用し、光
源20から出射された画像光Aを前記透過型フィルム
(画面)10´に透過させ、映し出された投影画像(画
像)を光源20の反対側から観察者が観察するときに
(図3を参照)、野外や明るい室内等に前記内照式広告
装置を設置した場合、光源20と反対側の面(外界側)
から入射され前記透過型フィルム(画面)を反射する外
来光Bが、透過型フィルムに投影された画像光Aの観察
を阻害し、透過型フィルムに映し出される画像のコント
ラスト(解像度)を低下させるといった問題があった。
透過型フィルムは、高い光拡散性を有するとともに、シ
ースルー現象がなく、かつ周囲が明くても優れた画像が
得られるようにしたものであり、透明な樹脂フィルムか
らなる基材シートの光源側に、平均粒径1〜100μm
の光拡散ビーズを混合した光拡散を設けるとともに、反
対側に着色顔料を混合した着色層を設けたものである。
図1から図7を参照して説明する。
式広告装置などの画面として使用されるものであり、図
3に示すように、光源20から出射された画像光Aを透
過させ、画面上(透過型フィルム10の表面)に投影画
像(画像)を写し出すものである。図3に示す内照式広
告装置では、透過型フィルム10を透過した画像光Aの
透過光が、投影画像として透過型フィルム(画面)10
に映し出され、光源20の反対側にいる観察者は、その
画面に映し出された画像を観察する。
置の画面として使用される透過型フィルム10は、透明
な樹脂フィルムからなる基材シート1と、この基材シー
ト1の一方の表面に形成された光拡散層2と、他方の表
面に形成された着色層3とから構成され、前記光拡散層
2は画面の光源側に設けられ、その反対側の面(外界
側)に着色層3が設けられている(図1を参照)。つま
り、この発明による透過型フィルム10は、基材シート
1における光源側に光拡散ビーズ2aを均一に分散させ
た光拡散層2が設けられ、その反対側に、カーボンブラ
ック等の着色顔料3aを混合した着色層3が設けられて
いる。
は、樹脂バインダー2bを100重量部に対して、平均
粒径が1〜100μmの光拡散ビーズ2aを50〜20
0重量部混合し、攪拌することにより、前記光拡散ビー
ズ2aを均一に分散させた光拡散流体を基材シート1の
表面(光源側)に塗布加工して形成したものが好まし
く、樹脂バインダー2bは、透明なポリウレタン系樹脂
バインダーを使用することが好ましい。
は、アクリル系樹脂ビーズ、スチレン系樹脂ビーズ等の
樹脂ビーズ等を使用することが好ましく、好ましくは平
均粒径40μm程度のアクリル系樹脂ビーズを使用する
ことが好ましい。屈折率1.49〜1.59であるアク
リル系樹脂ビーズ、スチレン系樹脂ビーズ等の樹脂ビー
ズを混合した光拡散層2を設けることによって、透過型
フィルム10における光拡散性が向上する。
の防止を図るため、光拡散ビーズ2aとして平均粒径が
1〜100μmの樹脂ビーズを使用することが好まし
い。光拡散ビーズ2aの平均粒径が1μm未満のものを
使用した場合、光拡散ビーズ2aによる光拡散効率が悪
く、光拡散層2による光拡散性が低減する。一方、平均
粒径が100μmを超えるものを使用した場合、光拡散
ビーズ2a間に隙間が発生し、シースルー現象が発生す
る。
2bに対して混合される光拡散ビーズ2aの混合量が少
ない場合(樹脂バインダー2bを100重量部に対し
て、光拡散ビーズ2aの混合量が50重量部未満の場
合)も、光拡散ビーズ間の隙間が発生し、シースルー現
象が発生する。また光拡散層2に混合される光拡散ビー
ズ2aの混合量が少なく、光拡散層2による光拡散性も
低減する。一方、樹脂バインダー2bに対して混合され
る光拡散ビーズ2aの混合量が多い場合(樹脂バインダ
ー2bを100重量部に対して、光拡散ビーズ2aの混
合量が200重量部を超える場合)、画像光Aの透過が
阻害され、画面に映し出される画像が暗くなる。
に形成される光拡散層2の厚さは、50〜170μmが
良い。層厚が50μm未満であると(薄すぎると)、シ
ースルー現象が発生するとともに光拡散性も低下する。
また層厚が170μmを超える場合、ロールコート方式
による光拡散層2の加工性や、樹脂フィルム1への密着
性が悪くなるとともに、画像光Aの透過性が低下し、画
像が暗くなる。
0では、光拡散層2を設けた反対側の面に、つまり光源
20と反対側(外界側)に着色層3を形成する。
などの無機着色顔料を混合したものであり、例えば、優
れた接着性を有するポリエステル系樹脂バインダーを1
00重量部に対してカーボンブラックなどの黒色顔料を
0.10〜0.25重量部混合した着色塗料を、ロール
コート方式によって樹脂フィルム1上に塗布加工して形
成する。
顔料3aの平均粒径は、14〜50nmが好ましい。平
均粒径が14nm未満のカーボンブラックなどの着色顔
料は、取扱いが困難で、樹脂バインダーに混合して攪拌
し、着色層3に均一に分散させるのが困難である。また
平均粒径が50nmのものを使用すると、着色層3が黒
くなり、画像が映し出される画面が黒っぽくなるため、
画面が暗くなり、スクリーンゲインなどの低下の原因と
なる。
の表面(外界側)に形成される着色層3の層厚は2〜1
30μmが良い。層厚が2μm未満である場合、外来光
Bの吸収効果が少なく、外来光Bによる影響を抑制する
ことができない。つまり周囲が明るい場合(外来光Bが
多い条件下)は、画面に映し出される画像のコントラス
トが悪くなってしまう。一方、層厚が130μmを超え
る場合、ロールコート方式による光拡散層2の加工性
や、樹脂フィルム1への密着性が悪くなる。また光源か
らの画像光Aの吸収率が向上して、画像が暗くなる。
例を、以下に説明する。
さ75μmのポリエステルフィルムからなる透明な樹脂
フィルムの基材シート1の一方の面(光源側)に光拡散
層2を形成するとともに、前記基材シート1の他方の面
(外界側)に、着色層3を形成したものである。ポリウ
レタン系樹脂からなる樹脂バインダー2bを100重量
部に対して、平均粒径40μmのアクリル系樹脂ビーズ
(光拡散ビーズ2a)を100重量部混合して攪拌し、
前記光拡散ビーズ2aを均一に分散させた光拡散流体
を、基材シート1の一方の表面に塗工厚130μm(w
et)で塗布加工した後、乾燥することによって、層厚
100μm(dry)の光拡散層2を形成した。そして
さらに、その反対側の面に、ポリエステル系樹脂からな
る樹脂バインダー3bを100重量部に対して、平均粒
径14nmのカーボンブラック(着色顔料3a)を0.
25重量部混合した着色塗料を、塗工厚50μm(we
t)で塗布加工した後、乾燥することによって、層厚1
5μm(dry)の着色層3を形成した。
2を形成するための光拡散流体と、着色層3を形成する
ための着色塗料の構成を下記に示す。 〔光拡散流体〕 ポリウレタン系樹脂(山南合成化学株式会社製、 商品名:サンナロンUF095F) ……100重量部 アクリル系樹脂ビーズ(積水化学品工業株式会社製、商品名:MBX−40) …… 100重量部 酢酸エチル …… 60重量部 硬化剤(三洋化成株式会社製、商品名:MX−75) …… 6重量部 〔着色塗料〕 ポリエステル系樹脂(東洋紡績株式会社製、商品名:バイロン24ss) …… 100重量部 カーボンブラック(大日精化工業会社製、商品名:MU1720) ……0.25重量部 トルエン …… 50重量部 酢酸エチル …… 25重量部 硬化剤(三洋化成株式会社製、商品名:MX−75) …… 5重量部
される光拡散ビーズ2aに、平均粒径60μmのアクリ
ル系樹脂ビーズを使用して透過型フィルム10を製造
し、また実施例3として、平均粒径20μmのアクリル
系樹脂ビーズを光拡散ビーズaとして使用して透過型フ
ィルム10を製造した。なお、これら実施例2及び実施
例3では、光拡散ビーズ2aの平均粒径を60μmまた
は20μmとした以外は、実施例1と同様にして透過型
フィルム10を製造した。
拡散層2や着色層3についての条件を変化させた比較例
について、以下に説明する。
されている光拡散ビーズ2aの平均粒径、混合量、およ
び前記光拡散層2の層厚に関する条件をそれぞれ変化さ
せた透過型フィルムである。比較例7は、基材シート1
の光源側に実施例1と同様の光拡散層2を形成したが、
その反対側に着色層3を形成しない透過型フィルムであ
る。比較例8〜12は、着色層3に均一に分散されてい
る着色顔料3aの種類、混合量、および前記着色層3の
層厚の条件をそれぞれ変化させた透過型フィルムであ
る。
型フィルムにおける、光拡散層2および着色層3の構成
条件について表1に示す。なお基材シート1としては、
厚さ75μmのポリエステルフィルムからなる透明な樹
脂フィルムを使用した。なお各実施例および各比較例で
は、表1に示すようにした以外は、実施例1と同様にし
て透過型フィルムを製造した。
による各透過型フィルムの透過率及び光拡散率の測定を
行うとともに、前記各透過型フィルムを内照式広告装置
の画面として使用したときの性能の評価を行った。各透
過型フィルムの透過率及び光拡散率の測定結果および画
面としての性能評価の結果について、表2に示す。
率(%)の測定は、ヘーズメーター(日本電色工業株式
会社製)を使用し、JIS K 7136規格に準拠し
て行った。
の画面として使用したときの性能評価は、図3に示すよ
うに、光源20から3m離れて設置された透過型フィル
ムの光拡散層2の表面に向かって、光源20から一定の
光または画像光Aを照射し、画面の明るさ(スクリーン
ゲイン)、シースルー現象、画面に映し出された画像の
角度性、コントラストを評価した。各評価については、
周囲の照度が300ルクス(lx)の明所条件下におい
て実施したものであり、各評価方法について下記に説明
する。 〔スクリーンゲインの測定〕光源から標準白盤の表面を
一定の光で照らし、この輝度を1とした場合に、同照
度、同距離で光源20から各透過型フィルムの光拡散層
2の表面に向けて照らし、反対側(着色層3)の面での
輝度を測定して、スクリーンゲインとした。 〔シースルー、角度性、コントラストの評価〕各透過型
フィルムを内照式広告装置に取り付け、光源20から透
過型フィルムの光拡散層2の表面に向けて画像光A(5
00ルーメン)を投影し、この透過型フィルム(画面)
に映し出された画像を、周囲の照度が300ルクス(l
x)の明所条件下において、画面から3m離れた位置か
ら観察し、目視にて次の基準により評価した。 シースルー ○ :シースルー現象が観察されない。 × :シースルー現象の発生が観察される。 角度性 ○ :視野角が広い。 × :視野角が狭い。 コントラスト ○:コントラストが良い。 ×:コントラストが悪い。
1〜3による透過型フィルムでは、いずれもシースルー
現象がなく、画面に映し出された画像のコントラストお
よび角度性も良好で、明るい画像を写し出すことができ
た。
μmの光拡散ビーズを混合した比較例2(光拡散ビーズ
の平均粒径が大きい場合)や、樹脂バインダーを100
重量部に対して光拡散ビーズの混合量が30重量部であ
る比較例3(光拡散ビーズの混合量が少ない場合)や、
光拡散層2の層厚が40μmである比較例5(光拡散層
の層厚が薄い場合)は、画像光Aの透過率が高く、画像
のコントラストも良好であったが、シースルー現象が発
生し、また画像の角度性も悪かった。
μmの光拡散ビーズを混合した比較例1(光拡散ビーズ
の平均粒径が小さい場合)や、樹脂バインダーを100
重量部に対して光拡散ビーズの混合量が300重量部で
ある比較例4(光拡散ビーズの混合量が多い場合)や、
光拡散層2の層厚が300μmである比較例6(光拡散
層の層厚が厚い場合)は、シースルー現象は防止できる
ものの、画像光Aの透過率が低く、スクリーンゲインが
低く、画面に映し出される画像のコントラストや角度性
が悪いものであった。
して、平均粒径1〜100μmの光拡散ビーズを50〜
200重量部混合した光拡散層2を、基板シート1の光
源側に層厚50〜170μmで形成することによって、
光拡散性に優れ、角度性の優れた画像を映し出すことが
できるとともに、シースルー現象を防止し、かつ画像光
Aの透過を阻害することなく、コントラストの優れた画
像を映し出すことができた。そして、光拡散層2につい
て比較例1〜6のように設計した透過型フィルムを内照
式広告装置の画面として使用した場合、光拡散性が低下
し、画像の角度性を悪化させるだけでなく、シースルー
現象を発生させたり、画像のコントラストを悪化させる
ものであった。
る画像のコントラストは、光拡散層2(光源側)の反対
側の面(外界側)に設けられた着色層3によっても影響
を受け、透明な樹脂フィルムからなる基材シート1の光
源側に上述した光拡散層2を形成するとともに、かつ樹
脂バインダー3bを100重量部に対して、カーボンブ
ラックなどの着色顔料3aを0.10〜0.25重量部
混合した着色層3を層厚2〜130μmに形成した透過
型フィルム10において、コントラストの優れた画像を
映し出すことができた。
顔料としてカーボンブラックでなく酸化チタンを混合し
た比較例8や、着色層3において、樹脂バインダーを1
00重量部に対して着色顔料の混合量が0.50重量部
である比較例10(着色層における着色顔料の混合量が
多い場合)や、着色層3の層厚が150μmである比較
例12(着色層の層厚が厚い場合)では、スクリーンゲ
インが低いとともに、画像光の透過率が低く、画面に映
し出される画像も暗く、画像のコントラストが悪いもの
であった。
透過型フィルムを内照式広告装置の画面として使用し、
光源20から一定の光を透過型フィルム(画面)10に
照らしたときの画面の輝度について、周囲の明るさや、
測定角度を変化させて測定するとともに、周囲の明るさ
を変化させたときの画面の輝度の変化率を算出し、各条
件下(暗所条件下及び明所条件下)における画面の輝度
や、角度性、外来光Bによる影響についての検討を行っ
た。
る各画面の輝度の測定結果、および暗所条件下から明所
条件下への変化による画面の輝度の変化率について示す
ものである。暗所条件下または明所条件下における各画
面の輝度測定では、図4に示すように、光源20から3
m離れて設置された透過型フィルム10の光拡散層2の
表面に向かって、光源20から一定の光(500ルーメ
ン)を照らし、光源と反対側に透過型フィルム10から
3m離れた位置に設置された輝度計によって、画面の輝
度を測定したものである。なお光源20の正面を測定角
度0°とし、測定角度0〜30°の範囲で5°間隔で画
面の輝度を測定した。また暗所条件下及び明所条件下と
周囲の明るさを変化させて、画面の輝度測定を行い、暗
所条件下とは、周囲の照度が0ルクス(lx)の条件下
で測定を行ったものであり、明所条件下とは、周囲の照
度が300ルクス(lx)の条件下で測定を行ったもの
である。
度の変化率については、下記の計算式によって求めた。 変化率(%)=(明所条件下の画面輝度)/(暗所条件下
の画面輝度)×100
画面の輝度(単位:cd/m2)の測定結果に基づい
て、暗所条件下での画面輝度の各測定角度(0〜30
°)における変化をグラフ化して図5に示すとともに、
表3の明所条件下での各測定角度における画面の輝度
(単位:cd/m2)の測定結果に基づいて、明所条件
下での画面輝度の各測定角度(0〜30°)における変
化をグラフ化して図6に示す。また図7は、表3に示す
測定結果から、暗所条件下で測定した画面輝度と明所条
件下で測定した画面輝度の変化率について、各測定角度
毎(0〜30°)の変化をグラフにしたものである。
おいて平均粒径100μmの光拡散ビーズを混合した比
較例2(光拡散ビーズの平均粒径が大きい場合)や、樹
脂バインダーを100重量部に対して光拡散ビーズの混
合量が30重量部である比較例3(光拡散ビーズの混合
量が少ない場合)や、光拡散層2の層厚が40μmであ
る比較例5(光拡散層の層厚が薄い場合)では、画面の
輝度が角度によって急激に変化する(角度性が悪い)も
のであった。
mの光拡散ビーズを混合した比較例1(光拡散ビーズの
平均粒径が小さい場合)や、樹脂バインダーを100重
量部に対して光拡散ビーズの混合量が300重量部であ
る比較例4(光拡散ビーズの混合量が多い場合)や、光
拡散層2の層厚が300μmである比較例6(光拡散層
の層厚が厚い場合)では、暗所条件下と明所条件下のい
ずれの条件下においても画面全体の輝度が低かった。
料として酸化チタンを使用した場合)、比較例10(着
色層における着色顔料の混合量が多い場合)、比較例1
2(着色層の層厚が厚い場合)でも、暗所条件下と明所
条件下のいずれの条件下においても画面全体の輝度が低
かった。
比較的画面の輝度が高かった、比較例7、比較例9、比
較例11では、図7に示すように、暗所条件下から明所
条件下へ変化したときの画面輝度の変化率が大きく、特
に、測定角度30°における暗所条件下から明所条件下
への画面輝度の変化率は、実施例では150%程度であ
ったのに対して、200%を超えるものであった。つま
り比較例7(着色層が無い場合)、比較例9(着色層に
おける着色顔料の混合量が少ない場合)、比較例11
(着色層の層厚が薄い場合)による透過型フィルムで
は、外来光Bによる影響を受けやすいものとなってい
た。
カーボンブラックでなく、酸化チタンを使用した比較例
8においても、測定角度の大きな範囲において暗所条件
下かから明所条件下への変化における画面輝度の変化率
が大きくなり、測定角度30°における暗所条件下から
明所条件下への画面輝度の変化率は、実施例では150
%程度であったのに対して、200%を超えるものであ
った。
脂バインダー3bを100重量部に対して、平均粒径1
4nmのカーボンブラック(着色顔料3a)を0.25
重量部混合し、前記着色顔料3aを均一に分散させた着
色塗料を塗布することによって、層厚2〜130μmの
着色層3を形成した透過型フィルム10では、暗所条件
下と明所条件下での画面輝度の変化率が抑制されてい
る。つまり着色層3を設けることで、外来光Bからの影
響を抑制することができた。
対の面(外界側)に着色層3を形成しない従来技術によ
る透過型フィルム10´を内照式広告装置の画面として
使用し、光源20と反対側にいる観察者が、光源20か
ら出射された画像光Aの透過光として前記画面(透過型
フィルム10´)に映し出された画像を観察する場合、
周囲が明るい条件下では、外界側から入射される外来光
Bの反射光によって、画像の観察が阻害されていた。
の光源側に光拡散層2を設けるとともに反対側(外界
側)に着色層3を形成した透過型フィルム10を内照式
広告装置の画面として使用し、画像光Aの透過光として
画面(透過型フィルム10)に映し出された画像を観察
する場合、外界側から入射されて反射する外来光Bが大
幅に低減し、周囲が明るい条件下においても、外来光B
による影響が抑制され、コントラストの優れた画像を観
察することができる。つまり外界側に着色層3を形成す
ることで、外界側から入射されて反射する外来光Bは、
入射時に着色層3によって吸収され低減し、さらに反射
時に再度着色層3によって吸収され低減するため、光源
20から出射されて透過型フィルム10を透過する画像
光Aに比べて外来光Bが大幅に低減し、透過型フィルム
10に映し出された画像を観察するきに、外来光Bによ
る影響を効果的に抑制することができる。
ぎる場合、画像光Aの透過率も低減し、画面が暗くな
り、コントラストが悪くなるため、着色層3としては、
樹脂バインダー3bを100重量部に対して、平均粒径
14〜50nmのカーボンブラック(着色顔料3a)を
0.10〜0.25重量部混合したものを層厚2〜13
0μm形成したものが好ましい。これによって外来光B
による影響を効果的に抑制することができる。
内照式広告用透過型フィルムでは、透明樹脂フィルムか
らなる基材シートの光源側に光拡散ビーズを混合した光
拡散層をもうけるとともに、その反対側に、着色顔料を
混合した着色層を設けることによって、シースルー現象
がなく、優れた光拡散性を有するとともに、外来光によ
る影響を抑制し、明るい場所であっても高品質の映像
(投影画像)が得られる。
示す図
示す図
明図
の輝度をあらわすグラフ。
の輝度をあらわすグラフ。
への画面輝度の変化率をあらわすグラフ。
Claims (5)
- 【請求項1】 光源(20)から出射された画像光
(A)を透過型フィルム(10)に投射し、観察者が光
源の反対側から透過型フィルムの透過光として投影画像
の観察を行う内照式広告装置の画面に用いられる内照式
広告用透過型フィルムにおいて、 透明な樹脂フィルムからなる基材シート(1)の光源側
に、樹脂バインダー(2b)に平均粒径1〜100μm
の光拡散ビーズ(2a)を均一に分散してなる光拡散層
(2)を設けるとともに、反対側に樹脂バインダー(3
b)に着色顔料(3a)を均一に分散してなる着色層
(3)を設けたことを特徴とする内照式広告用透過型フ
ィルム。 - 【請求項2】 樹脂バインダー(2b)を100重量部
に対して、光拡散ビーズ(2a)を50〜200重量部
混合して攪拌し、前記光拡散ビーズ(2a)を均一に分
散させてなる光拡散流体を塗布加工し、層厚50〜17
0μmの光拡散層(2)を形成したことを特徴とする請
求項1に記載の内照式広告用透過型フィルム。 - 【請求項3】 光拡散ビーズ(2a)として屈折率1.
49〜1.59であるアクリル系樹脂ビーズ、スチレン
系樹脂ビーズ等の樹脂ビーズを使用したことを特徴とす
る請求項1または2に記載の内照式広告用透過型フィル
ム。 - 【請求項4】 樹脂バインダー(3b)を100重量部
に対して、平均粒径14〜50nmの着色顔料(3a)
を0.10〜0.25重量部混合して攪拌し、前記着色
顔料(3a)を均一に分散させてた着色塗料を塗布する
ことによって、層厚2〜130μmの着色層を形成した
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の
内照式広告用透過型フィルム。 - 【請求項5】 着色顔料(3a)としてカーボンブラッ
クを使用することを特徴とする請求項1から4の何れか
1項に記載の内照式広告用透過型フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002027232A JP2003228305A (ja) | 2002-02-04 | 2002-02-04 | 内照式広告用透過型フィルム |
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---|---|---|---|
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Family
ID=27748810
Family Applications (1)
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Country Status (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010250288A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-11-04 | Kimoto & Co Ltd | 透過型スクリーンおよびこれを用いたリアプロジェクションモニタ |
JP2013020210A (ja) * | 2011-07-14 | 2013-01-31 | Dainippon Printing Co Ltd | 透過型スクリーン、これを備えた背面投射型表示装置、および透過型スクリーンの製造方法 |
KR101303411B1 (ko) * | 2011-10-10 | 2013-09-05 | (주)엘지하우시스 | 배면 투사 스크린 |
-
2002
- 2002-02-04 JP JP2002027232A patent/JP2003228305A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010250288A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-11-04 | Kimoto & Co Ltd | 透過型スクリーンおよびこれを用いたリアプロジェクションモニタ |
JP2013020210A (ja) * | 2011-07-14 | 2013-01-31 | Dainippon Printing Co Ltd | 透過型スクリーン、これを備えた背面投射型表示装置、および透過型スクリーンの製造方法 |
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