JP2003227335A - 強制空冷エンジン - Google Patents

強制空冷エンジン

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JP2003227335A
JP2003227335A JP2002029696A JP2002029696A JP2003227335A JP 2003227335 A JP2003227335 A JP 2003227335A JP 2002029696 A JP2002029696 A JP 2002029696A JP 2002029696 A JP2002029696 A JP 2002029696A JP 2003227335 A JP2003227335 A JP 2003227335A
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cowling
ventilation
casing
centrifugal fan
magneto
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Osamu Sekimoto
修 関本
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で部品点数の削減を図るととも
に、組付け作業性および整備性の向上を図った強制空冷
エンジンを提供する。 【解決手段】 エンジンのクランクケース33のマグネ
ト側端部に遠心ファン41を備え、且つシリンダ31及
びシリンダヘッド32の外周部を覆うベンチレーション
カウリング45を備えた強制空冷エンジン3において、
遠心ファンケーシング42は、クランクケース33のマ
グネト側に取付けられるマグネト側ケーシング43と、
遠心ファン羽根車41aを外側より覆う外気入口側ケー
シング44とを有し、マグネト側ケーシング43の一部
は、クランクケース33と一体に形成され、ベンチレー
ションカウリング45は、フロント側とリア側とに分割
可能に形成され、リア側ベンチレーションカウリング4
7の一部は、マグネト側ケーシング43の一部を構成す
ることを特徴とするものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空冷エンジンの構
造に関し、特に、遠心ファンを備えた強制空冷エンジン
の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、スクータ、汎用エンジンおよび
雪上車等に搭載されるエンジンとして、冷却風を強制的
に送風してエンジンを冷却するようにした強制空冷エン
ジンが知られている。従来の強制空冷エンジンは、クラ
ンク軸に連結駆動される遠心ファン羽根車と該遠心ファ
ン羽根車を覆うケーシングとを備えた遠心ファンと、エ
ンジン本体の外周部にシリンダおよびシリンダヘッドを
覆うベンチレーションカウリングとを有してなる冷却装
置を備え、エンジン駆動時に遠心ファンから送風される
冷却風をベンチレーションカウリング内に送風してシリ
ンダおよびシリンダヘッド等を強制的に冷却するように
されている。
【0003】前記冷却装置における遠心ファンケーシン
グおよびベンチレーションカウリングの構成は、以下に
示すように大別される。すなわち、分割式とした遠心フ
ァンの入口側ケーシングとマグネト側ケーシングの2点
と、上下分割式としたベンチレーションカウリングの3
点との合計5点で構成されるものと、分割式とした遠心
ファンの入口側ケーシングとマグネト側ケーシングの一
部を構成する部品(マグネト側ケーシングの大部分は、
クランクケースアッパーとロアのマグ側端部にケースと
一体で構成される)との2点と、上下分割式としたベン
チレーションカウリングの3点との合計5点で構成され
るものとの2つの構成が広く知られている。
【0004】ここで、従来の強制空冷エンジンについ
て、雪上車に搭載されるエンジンを例に掲げて説明す
る。図10は従来の強制空冷エンジンの構成を示す平面
部分断面図、図11は従来のベンチレーションカウリン
グを上下に分割する構成の一例を示す説明図、図12は
従来のベンチレーションカウリングを前後に分割する構
成の一例を示す説明図、図13は従来の空冷装置の構成
の一例を示す部分断面図を含む側面図、図14は前記ベ
ンチレーションカウリングによる送風状態を示す説明図
(平面視)である。
【0005】このエンジン103は、図10、図13に
示すように、雪上車(図示省略)に搭載される2気筒強
制空冷エンジンであって、エンジン103のマグネト側
端部に遠心ファン141が設けられ、遠心ファン羽根車
(図示省略)により遠心ファンケーシング142から外
気を取り込み、ベンチレーションカウリング145内に
送風して、図中の矢印Bで示すように、その冷却風をエ
ンジン103のフロント側より送風してシリンダ131
やシリンダヘッド132を冷却した後に、リア側の出力
軸137側より外側に排気するようにしたものである。
【0006】従来のベンチレーションカウリング145
の構成は、図11に示すように、上側ベンチレーション
カウリング145a、フロント側ベンチレーションカウ
リング145b、リア側ベンチレーションカウリング1
45cとに分割される上下分割式の構成と、図12に示
すように、フロント側ベンチレーションカウリング14
6とリア側ベンチレーションカウリング147とに分割
される前後分割式の構成とに大別される。
【0007】ここでは、ベンチレーションカウリング1
45は、図13、図14に示すように、前後方向に分割
されたフロント側ベンチレーションカウリング146と
リア側ベンチレーションカウリング147とを備え、エ
ンジン103の各気筒の温度を揃えるために、各気筒の
冷却風を分流する冷却風案内板146cがフロント側ベ
ンチレーションカウリング146の内部に形成されると
ともに、シリンダヘッド132近傍でシリンダ131の
構成に沿って図13の図中の上下方向に延設されてい
る。
【0008】次に、強制空冷エンジン103の基本的な
冷却風の流れを図面を参照して説明する。強制空冷エン
ジン103では、図13、図14に示すように、遠心フ
ァン141により遠心ファンケーシング142の側面に
形成される空気孔144cより吸込まれた外気は、該遠
心ファンケーシング142によりエンジン103の上方
のフロント側ベンチレーションカウリング146に送風
される。
【0009】前記フロント側ベンチレーションカウリン
グ146に送られた冷却風は、図14に示すように、冷
却風案内板146cによって矢印B1、B2に分かれて
各気筒に向かい送風される。シリンダヘッド132の上
部にはフロント側からリア側に向かいに対して斜めに冷
却フィン132aが形成されているので、フロント側の
マグネト側より送風された冷却風は、リア側の出力軸側
に向かい送風されて、気筒毎にシリンダヘッド132の
冷却フィン132aが効率よく冷却される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の冷却装置の構成によると、それぞれの方式で以
下に示す不具合が生じている。まず、図11に示すよう
に、ベンチレーションカウリング145が上側ベンチレ
ーションカウリング145a、フロント側ベンチレーシ
ョンカウリング145b、リア側ベンチレーションカウ
リング145cの上下分割式の場合は、冷却風案内板1
46cの設置方向がベンチレーションカウリング145
の抜き方向に対して平行となるので複雑な型構造を必要
としないが、ベンチレーションカウリング145の分割
方法上、部品点数が増大するという問題点があった。
【0011】次に、図12に示すように、ベンチレーシ
ョンカウリング145がフロント側ベンチレーションカ
ウリング146とリア側ベンチレーションカウリング1
47の前後分割式の場合は、該ベンチレーションカウリ
ングの分割方法上、ベンチレーションカウリング145
の部品点数はフロント側ベンチレーションカウリング1
46とリア側ベンチレーションカウリング147の2個
で収まるが、上述した冷却風案内板146cと同様の冷
却風案内板を設置する場合、冷却風案内板の設置方向は
ベンチレーションカウリングの抜き方向に対して垂直に
なるため、コマ型などを使用する複雑な型構造になると
いう問題点があった。
【0012】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、簡単な構成で部品点数の削減を図ると
ともに、組付け作業性および整備性の向上を図った強制
空冷エンジンを提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、強制空冷エン
ジンに係り、エンジンのクランクケースのマグネト側端
部に遠心ファンを備え、且つシリンダ及びシリンダヘッ
ドの外周部を覆うベンチレーションカウリングを備えた
強制空冷エンジンにおいて、前記遠心ファンのケーシン
グは、クランクケースのマグネト側に取付けられるマグ
ネト側ケーシングと、遠心ファンの羽根車を外側より覆
う外気入口側ケーシングとを有し、前記マグネト側ケー
シングの一部は、クランクケースと一体に形成され、前
記ベンチレーションカウリングは、フロント側とリア側
とに分割可能に形成され、前記リア側ベンチレーション
カウリングの一部は、前記マグネト側ケーシングの一部
を構成することを特徴とするものである。
【0014】また、前記外気入口側ケーシングは、遠心
ファンの円周方向に沿って形成される送風通路の最も上
流側に送風通路境界壁部を備えることが好ましい。ま
た、前記リア側ベンチレーションカウリングは、クラン
クケースのマグネト側上端部に当接配置されるものであ
って、前記クランクケースの前記リア側ベンチレーショ
ンカウリングとの合わせ部には前記リア側ベンチレーシ
ョンカウリングと対向して凹部が形成され、一方、前記
リア側ベンチレーションカウリングの前記クランクケー
スとの合わせ部には前記クランクケースの凹部と対向し
て凸部が形成され、前記クランクケース側の凹部と前記
リア側ベンチレーションカウリング側の凸部とを嵌合さ
せることが好ましい。また、シリンダヘッド上部の略中
央で、前記フロント側ベンチレーションカウリングの一
部とリア側ベンチレーションカウリングの一部とを重ね
合わせ、同時に該シリンダヘッドに装着することが好ま
しい。また、フロント側ベンチレーションカウリングま
たはリア側ベンチレーションカウリングの何れか一方
の、遠心ファンからの送風が導入される冷却風入口側
に、エンジンのピストンの軸心方向に対して略垂直方向
に冷却風案内板を設けることが好ましい。また、前記冷
却風案内板は、前記ベンチレーションカウリングと一体
的に形成されることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照して詳細に説明する。図1〜図9は発明を実施す
る形態の一例であって、図1は本発明の実施形態に係る
スノーモービルの全体構成を示す側面図、図2は前記ス
ノーモービルの全体構成を示す平面図、図3の(a)は
本実施形態に係る強制空冷エンジンの構成を示す正面断
面図、(b)は(a)のA部の部分詳細図、図4は前記
空冷装置の構成を示すマグネト側から見た部分断面を含
む側面図、図5は前記エンジンの空冷装置を構成する遠
心ファンケーシングとベンチレーションカウリングの構
成を示す平面図、図6は前記空冷装置の構成を示す部分
断面を含む平面図、図7は前記遠心ファンケーシングの
マグネト側ケーシングとベンチレーションカウリングの
構成を示す前記空冷装置のマグネト側から見た側面図、
図8は前記遠心ファンケーシングの外気入口側ケーシン
グの構成を示す裏側から見た正面図、図9は前記外気入
口側ケーシングの構成を示す側面断面図である。図中、
図と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0016】本実施形態は、図1、図2に示すように、
スノーモービル1に本発明に係る強制空冷エンジン3を
搭載したものである。前記スノーモービル1は、前後方
向に延びた車体フレーム10のフレーム前部(エンジン
マウントフレーム)11下部に左右一対の操舵用そり1
3が左右方向に向くように回動自在に設置され、フレー
ム後部12の下部にトラックベルト15を循環させる駆
動用のクローラ16が配置されている。前記クローラ1
6は、フレーム後部12の前端に配置された駆動輪17
と後端に配置された従動輪18と複数個の中間輪19と
サスペンション機構20と各車輪の周囲に巻かけられて
循環するトラックベルト15とを設けたものである。
【0017】前記車体フレーム10は、モノコックフレ
ーム構造で形成されており、エンジン3が搭載されるフ
レーム前部11は、主部11aより前部分が上方に突出
形成され、操舵用そり13の支持用のフロントサスペン
ション13a上部を収容するフロントサスペンションハ
ウジング11bが形成されるとともに、前記主部11a
より後部分が斜め後ろ上方に立ち上がる形状で、クロー
ラ16の駆動輪17上方付近を収容するトラックハウジ
ング11cがフレーム後部12と連続的かつ一体的に形
成されている。
【0018】前記フレーム後部12は、車体前後方向で
後端部に亘り延設され、クローラ16全体を下方に収容
するカバーを兼ねている。また、前記フレーム後部12
上方には、鞍形のシート22が配置され、該シート22
の車体幅方向両側には、該シート22より一段低くなっ
たステップ23が設けられている。前記シート22と前
部カバー4との間のほぼ車体中央部にはステアリングシ
ャフト(図示省略)が立設され、該ステアリングシャフ
トの上端にはバーハンドル26がやや後方に傾いて水平
方向左右に延設されている。
【0019】前記バーハンドル26近傍の前方には、ウ
インドシールド28が立設されており、該ウインドシー
ルド28基部より前部カバー4が略流線形状に前方に向
かいなだらかに下がった概略船底を逆さにした形状を呈
している。前記バーハンドル26によりステアリングシ
ャフトを介して操舵用そり13を操作するようにされて
いる。
【0020】次に、エンジン3の構成について詳細に説
明する。前部カバー4内部のエンジンルーム30内にお
いて、図1、図2、図3に示すように、エンジン3のシ
リンダ31を略垂直にした状態で、クランク軸34を車
体幅方向とほぼ平行に向けて、前部カバー4内側のエン
ジンルーム30内のほぼ中央に配置されている。前記エ
ンジン3の前方には、排気管35が配置されている。
【0021】前記エンジン3は、図3の(a)に示すよ
うに、幅方向に並列に配置された2個のシリンダ31の
上方にシリンダヘッド32が配置され、該シリンダ31
の下側にはクランクケース33が配置され、前記クラン
クケース33のマグネト36側端部に遠心ファン41を
備え、且つシリンダ31及びシリンダヘッド32の外周
部を覆うベンチレーションカウリング45を備えた空冷
装置40が設けられた強制空冷エンジンである。
【0022】前記シリンダヘッド32の上部には、図3
(a)、図6に示すように、冷却フィン32aが略垂直
に且つフロント側からリア側に向かいマグネト側から出
力軸側へ斜め方向に形成され、また、各シリンダ31と
対向して形成される燃焼室32bの略中央部に点火プラ
グ32cが各々設置されている。さらに、前記点火プラ
グ32c同士の略中間の位置には、ベンチレーションカ
ウリング45を固定するための取付けボルト32dが取
付けられている。
【0023】前記クランクケース33は、シリンダ側に
配置されるアッパークランクケース33aと、該アッパ
ークランクケース33aの下側に配置されるロアクラン
クケース33bにより構成されている。前記クランクケ
ース33には、図3(a)に示すように、車体幅方向と
略平行にクランク軸34が配置されている。前記クラン
ク軸34は、その一方端にはマグネト36が取付けら
れ、他方端はクランクケース33より外側に突出して出
力軸37が設けられている。
【0024】前記クランクケース33のマグネト側側部
には、空冷装置40を構成する遠心ファン41が設けら
れている。前記遠心ファン41は、遠心ファン羽根車4
1aと該遠心ファン羽根車41aの外周を覆うよう構成
された遠心ファンケーシング42を備えている。前記遠
心ファン羽根車41aは、図3(a)に示すように、ク
ランク軸34にマグネト36と同軸で取付けられてい
る。
【0025】前記遠心ファンケーシング42は、図3〜
図8に示すように、クランクケース33のマグネト側に
形成されるマグネト側ケーシング43と、エンジン側方
より遠心ファン羽根車41aを覆う外気入口側ケーシン
グ44とにより構成されている。
【0026】前記マグネト側ケーシング43は、図5に
示すように、後述するベンチレーションカウリング45
のリア側ベンチレーションカウリング47と一体で形成
されたベンチレーションカウリング側ケーシング43a
と、クランクケース33と一体で形成されたクランクケ
ース側ケーシング43bとにより構成されている。前記
ベンチレーションカウリング側ケーシング43aについ
ては後述する。
【0027】前記クランクケース側ケーシング43b
は、図3(a)、図7に示すように、遠心ファン羽根車
41aのクランクケース側を覆うとともに、該遠心ファ
ン羽根車41aの円周方向に沿って隙間を形成して送風
通路41bを形成している。前記送風通路41bは、送
風通路上流側(フロント側)から下流側(リア側)に向
かい漸次広くなるように構成されている。
【0028】前記外気入口側ケーシング44は、図3
(a)、図6〜図8に示すように、遠心ファン羽根車4
1aをエンジン側方より覆うとともに、該遠心ファン羽
根車41aの円周方向に沿って隙間を形成して送風通路
41bを形成し、該送風通路41bのもっとも上流側
(フロント側)に送風通路境界壁部44aを形成してい
る。前記送風通路境界壁部44aは、図8、図9の図中
のハッチングで示されるように、該送風通路41bが一
番狭くなる位置にV字状に突出形成され、その端縁に取
付け面44bが平面状に形成されている。また、前記外
気入口側ケーシング44は、図9に示すように、遠心フ
ァン羽根車41aと対向する部分を外側に膨出させた膨
出部44cが形成され、その外壁部に空気孔44dが構
成されている。
【0029】前記ベンチレーションカウリング45は、
図4、図5に示すように、シリンダ31およびシリンダ
ヘッド32のフロント側を覆うフロント側ベンチレーシ
ョンカウリング46と、そのリア側を覆うリア側ベンチ
レーションカウリング47より構成されている。
【0030】前記フロント側ベンチレーションカウリン
グ46は、マグネト側よりシリンダヘッド32の略中央
部にかけて前方に膨出した膨出部46aが形成され、マ
グネト側端部46bが外気入口側ケーシング44と接続
連通されている。前記膨出部46aの内側には、図6、
図7に示すように、冷却風案内板46cが、シリンダ3
1内で往復動するのピストンの軸心方向に対して略垂直
に、且つ冷却フィン32aに近接して延設されている。
前記冷却風案内板46cは、上下方向で2箇所に膨出部
46aと一体で並設され、該膨出部46a内部を3分割
している。
【0031】前記リア側ベンチレーションカウリング4
7は、図5、図7に示すように、マグネト側に前記外気
入口側ケーシング44に対向する位置に、ベンチレーシ
ョンカウリング側ケーシング43aが一体的に形成され
ている。
【0032】前記ベンチレーションカウリング側ケーシ
ング43aは、前記クランクケース側ケーシング43b
の上端部に当接配置されている。前記ベンチレーション
カウリング側ケーシング43aとクランクケース側ケー
シング43bとの合わせ部には、図3(b)に示される
ように、ベンチレーションカウリング側ケーシング43
aの端縁に沿って凸部43a1が突出形成され、前記ク
ランクケース側ケーシング43bの端縁に沿って凹部4
3b1が前記凸部43a1に対応して形成されている。
【0033】また、前記リア側ベンチレーションカウリ
ング47は、図5に示すように、後面部の出力軸側より
シリンダヘッド32の略中央部にかけて後方に膨出して
出力軸側に向かうに連れて漸次拡がるよう膨出部47a
が形成され、出力軸側端部には側方に向かい開口した開
口部47bが形成されている。
【0034】前記フロント側ベンチレーションカウリン
グ46とリア側ベンチレーションカウリング47とは、
シリンダヘッド上部の略中央で、フロント側ベンチレー
ションカウリング46の一部とリア側ベンチレーション
カウリング47の一部とを重ね合わせて、取付けボルト
32dによりいわゆる共締めで同時に装着されている。
【0035】次に、本実施形態の強制空冷エンジンの基
本的な冷却風の流れを図面を参照して説明する。強制空
冷エンジンでは、図6、図7に示すように、遠心ファン
羽根車41aにより遠心ファンケーシング42の側方の
空気孔44dより吸込まれた外気は、図中の矢印に示す
ように遠心ファンケーシング42内の送風通路を通って
エンジン3上方のフロント側ベンチレーションカウリン
グ46に送風される。
【0036】前記フロント側ベンチレーションカウリン
グ46に送られた冷却風は、図6に示すように、冷却風
案内板46c1、46c2によって3分割された送風通
路48a、48b、48cに分かれてシリンダ31およ
びシリンダヘッド32のフロント側より送風される。
【0037】送風される冷却風は、冷却風案内板46c
1によりシリンダ31側とシリンダヘッド32側への送
風量が制御され、冷却風案内板46c2によりシリンダ
ヘッド32の冷却フィン32aの最適位置に送風され
る。
【0038】シリンダヘッド32の冷却フィン32aは
フロント側からリア側に向かい斜めに形成されているの
で、フロント側のマグネト側より送風された冷却風は、
リア側の出力軸側に向かい送風されて、冷却フィン32
aが効率よく冷却される。
【0039】以上のように構成したので、本実施形態の
強制空冷エンジン3によれば、簡単な構成で空冷装置4
0の部品点数の削減を図るとともに、組付け作業性およ
び整備性の向上を図ることができる。すなわち、冷却装
置40を構成する遠心ファンケーシング42のマグネト
側ケーシングを、クランクケース33に一体に形成した
クランクケース側ケーシング43bと、フロント側ベン
チレーションカウリング46に一体に形成したベンチレ
ーションカウリング側ケーシング43aとで構成したの
で、マグネト側ケーシングを別体で設けて取付けるより
も、既存部品に共有させることで部品点数の削減を図る
ことができ、これにより、組付け作業性および整備性の
向上を図ることができる。
【0040】また、本実施形態によれば、外気入口側ケ
ーシング44に、遠心ファン羽根車41の周囲の送風通
路41bのもっとも上流側(フロント側)に送風通路境
界壁部44aを形成したので、遠心ファンケーシングの
組付け作業性および整備性の向上を図ることができ、前
記送風通路境界壁部44aをV字状に突出形成したの
で、一体成形が可能となり部品構成を簡単にすることが
できる。
【0041】また、本実施形態によれば、フロント側ベ
ンチレーションカウリング46の膨出部46aの内側
に、冷却風案内板を2箇所に形成したので、1箇所の冷
却風案内板46c1によりシリンダ31側とシリンダヘ
ッド32側への送風量を個別に分離して、もう1箇所の
冷却風案内板46c2によりシリンダヘッド32の冷却
フィン32aの最適位置に送風することができ、これに
より、エンジンの各気筒の温度を揃えることができる。
【0042】また、本実施形態によれば、ベンチレーシ
ョンカウリング側ケーシング43aの端縁に沿って凸部
43a1を突出形成し、クランクケース側ケーシング4
3bの端縁に沿って凹部43b1を前記凸部43a1に
対応して形成したので、ベンチレーションカウリング側
ケーシング43aとクランクケース側ケーシング43b
との組付けを容易に且つ確実にすることができる。
【0043】また、前記実施形態によれば、フロント側
ベンチレーションカウリング46の一部とリア側ベンチ
レーションカウリング47の一部とを重ね合わせて、取
付けボルト32dによりいわゆる共締めで同時に装着す
るようにしたので、組付け/分解作業を容易にでき、構
成を簡単にできるので、整備性の向上を図ることができ
る。
【0044】尚、本実施形態は雪上車に搭載される強制
空冷エンジンを例にとって説明しているが、本発明は、
これに限定されるものではなく、例えば、スクータや汎
用エンジン等を対象に構成するものであっても良い。ま
た、本発明の強制空冷エンジンは、上述の図示例にのみ
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項1
〜6に記載の強制空冷エンジンによれば、簡単な構成で
部品点数の削減を図るとともに、組付け作業性および整
備性の向上を図ることができるという優れた効果を奏し
得る。詳しくは、本発明によれば、エンジンのクランク
ケースのマグネト側端部に遠心ファンを備え、且つシリ
ンダ及びシリンダヘッドの外周部を覆うベンチレーショ
ンカウリングを備えた空冷装置が設けられた強制空冷エ
ンジンにおいて、前記遠心ファンのケーシングは、クラ
ンクケースのマグネト側に取付けられるマグネト側ケー
シングと、遠心ファンの羽根車を外側より覆う外気入口
側ケーシングとを備え、前記ベンチレーションカウリン
グは、フロント側とリア側とに分割可能に構成されるも
のであって、前記マグネト側ケーシングの一部をクラン
クケースと一体に形成し、前記リア側ベンチレーション
カウリングの一部をマグネト側ケーシングの一部を構成
するようにしたことで、空冷装置の部品点数を削減し
て、組付け作業性および整備性の向上を図ることができ
る。
【0046】また、本発明によれば、外気入口側ケーシ
ングに、遠心ファンの円周方向に沿って形成される送風
通路の最も上流側に送風通路境界壁部を設けたことで、
外気入口側ケーシングとベンチレーションカウリングと
を個別に着脱が可能となり、整備性の向上を図ることが
できる。
【0047】また、本発明によれば、クランクケースと
リア側ベンチレーションカウリングとの合わせ部の構成
を、クランクケース側に凹部を形成し、リア側ベンチレ
ーションカウリング側に凸部を形成して、前記クランク
ケース側の凹部と前記リア側ベンチレーションカウリン
グ側の凸部とを嵌合させて組付ける構成とすることで、
エンジンの震動により空冷装置が震動することを抑制す
ることができる。
【0048】また、本発明によれば、シリンダヘッド上
部の略中央で、フロント側ベンチレーションカウリング
の一部とリア側ベンチレーションカウリングの一部とを
重ね合わせ、取付けボルトなどでシリンダヘッドに同時
に装着する、いわゆる共締めで取付けるようにすること
で、取付け部品の部品点数の削減を図るとともに、組付
け/分解作業性の向上を図ることができる。
【0049】また、本発明によれば、フロント側ベンチ
レーションカウリングまたはリア側ベンチレーションカ
ウリングの何れか一方の冷却風入口側に、エンジンのピ
ストンの軸心方向に対して略垂直方向に冷却風案内板を
設けたことで、シリンダおよびシリンダヘッドに冷却風
を案内して冷却効率の良い送風を可能にするとともに、
部品成形における型構造の簡素化を図ることができる。
また、本発明によれば、冷却風案内板をベンチレーショ
ンカウリングと一体的に形成することで部品点数の削減
を図ることができる。以上のように優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るスノーモービルの全体
構成を示す側面図である。
【図2】前記スノーモービルの全体構成を示す平面図で
ある。
【図3】(a)は本実施形態に係る強制空冷エンジンの
構成を示す正面断面図、(b)は(a)のA部の部分詳
細図である。
【図4】前記空冷装置の構成を示すマグネト側から見た
部分断面を含む側面図である。
【図5】前記エンジンの空冷装置を構成する遠心ファン
ケーシングとベンチレーションカウリングの構成を示す
平面図である。
【図6】前記空冷装置の構成を示す部分断面を含む平面
図である。
【図7】前記遠心ファンケーシングのマグネト側ケーシ
ングとベンチレーションカウリングの構成を示す空冷装
置のマグネト側から見た側面図である。
【図8】前記遠心ファンケーシングの外気入口側ケーシ
ングの構成を示す裏側から見た正面図である。
【図9】前記外気入口側ケーシングの構成を示す側面断
面図である。
【図10】図10は、従来の強制空冷エンジンの構成を
示す部分断面図を含む平面図である。
【図11】従来のベンチレーションカウリングを上下に
分割する構成の一例を示す説明図である。
【図12】従来のベンチレーションカウリングを前後に
分割する構成の一例を示す説明図である。
【図13】従来の空冷装置の構成の一例を示す部分断面
図を含む側面図である。
【図14】前記ベンチレーションカウリングによる送風
状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 スノーモービル 3 強制空冷エンジン 31 シリンダ 32 シリンダヘッド 32a 冷却フィン 32d 取付けボルト 33 クランクケース 40 空冷装置 41 遠心ファン 41a 遠心ファン羽根車 41b 送風通路 42 遠心ファンケーシング 43 マグネト側ケーシング 43b クランクケース側ケーシング 43a ベンチレーションカウリング側ケーシング 43a1 凸部 43b1 凹部 44 外気入口側ケーシング 44a 送風通路境界壁部 44b 取付け面 44c 膨出部 44d 空気孔 45 ベンチレーションカウリング 46 フロント側ベンチレーションカウリング 46a 膨出部 46b マグネト側端部 46c 冷却風案内板 46c1、46c2 冷却風案内板 47 リア側ベンチレーションカウリング 47a 膨出部 47b 開口部 48a、48b、48c 送風通路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのクランクケースのマグネト側
    端部に遠心ファンを備え、且つシリンダ及びシリンダヘ
    ッドの外周部を覆うベンチレーションカウリングを備え
    た強制空冷エンジンにおいて、 前記遠心ファンのケーシングは、クランクケースのマグ
    ネト側に取付けられるマグネト側ケーシングと、遠心フ
    ァンの羽根車を外側より覆う外気入口側ケーシングとを
    有し、前記マグネト側ケーシングの一部は、クランクケ
    ースと一体に形成され、 前記ベンチレーションカウリングは、フロント側とリア
    側とに分割可能に形成され、前記リア側ベンチレーショ
    ンカウリングの一部は、前記マグネト側ケーシングの一
    部を構成することを特徴とする強制空冷エンジン。
  2. 【請求項2】 前記外気入口側ケーシングは、遠心ファ
    ンの円周方向に沿って形成される送風通路の最も上流側
    に送風通路境界壁部を備えたことを特徴とする請求項1
    に記載の強制空冷エンジン。
  3. 【請求項3】 前記リア側ベンチレーションカウリング
    は、クランクケースのマグネト側上端部に当接配置され
    るものであって、前記クランクケースの前記リア側ベン
    チレーションカウリングとの合わせ部には前記リア側ベ
    ンチレーションカウリングと対向して凹部が形成され、
    一方、前記リア側ベンチレーションカウリングの前記ク
    ランクケースとの合わせ部には前記クランクケースの凹
    部と対向して凸部が形成され、前記クランクケース側の
    凹部と前記リア側ベンチレーションカウリング側の凸部
    とを嵌合させることを特徴とする請求項1または2に記
    載の強制空冷エンジン。
  4. 【請求項4】 シリンダヘッド上部の略中央で、前記フ
    ロント側ベンチレーションカウリングの一部とリア側ベ
    ンチレーションカウリングの一部とを重ね合わせ、同時
    に該シリンダヘッドに装着するようにしたことを特徴と
    する請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載の強制空
    冷エンジン。
  5. 【請求項5】 フロント側ベンチレーションカウリング
    またはリア側ベンチレーションカウリングの何れか一方
    の、遠心ファンからの送風が導入される冷却風入口側
    に、エンジンのピストンの軸心方向に対して略垂直方向
    に冷却風案内板を設けたことを特徴とする請求項1乃至
    4のうちの何れか一項に記載の強制空冷エンジン。
  6. 【請求項6】 前記冷却風案内板は、前記ベンチレーシ
    ョンカウリングと一体的に形成されたことを特徴とする
    請求項5に記載の強制空冷エンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110985438A (zh) * 2019-12-27 2020-04-10 长安大学 一种叶片可变幅的离心风机

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