JP2003227280A - 電動窓カバーの制御システム及び制御方法並びに遠隔制御ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 整列された複数の電動窓用のアクチュエータ
を、的確に個々に遠隔操作できる制御システム又は制御
方法を提供することを目的としている。 【解決手段】 遠隔制御ユニット３４によって制御され
るアクチュエータ２１０，２１２，２１４を含む電動窓
カバー１４の制御に関するものである。遠隔制御ユニッ
ト３４は可視光線２０４を放射すると共に、該可視光線
２０４に重ね合わせて非可視符号化光線２０６を放射す
る。可視光線２０４は、ユーザーが符号化光線２０６を
所定の位置に正確に向ける機能を発揮する。符号化光線
２０６はアクチュエータ２１０，２１２、２１４に、制
御データを伝搬する。これにより、ユーザーは、整列さ
れた複数のアクチュエータ２１０，２１２、２１４のう
ちで、個々独立して所望のアクチュエータを制御するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本願発明は、電動窓カバーの
制御システム及び制御方法並びに遠隔制御ユニットに関
し、特に電動窓カバー周辺機器、より詳しくは遠隔制御
の窓カバーアクチュエータの制御に関する。

【０００２】

【従来の技術】開閉可能な窓カバーは商業ビル及び住居
等に広く普及しており、そのような窓カバーの例として
は、水平型ブラインド、竪型ブラインド、ひだ型ブライ
ンド、巻取り型シェード及び多孔シェード等があり、そ
れらは、たとえばスプリングインダストリーズ（Spring
Industries)社、ハンターダウグラス（Hunter Dougla
s)社及びレベロー（Levellor）社等で生産されている。

【０００３】本件の譲受人は、窓カバーを下げたり上げ
たりするシステム、又は窓カバーのよろい板を閉位置と
開位置の間で開閉するシステムを幾つか開発し、出願し
ている（特許文献１、２及び３参照）。

【０００４】これらの窓カバーの開閉システムは、窓カ
バーの作動部材（オペレーター）として傾動用のチルト
ロッドを備え、該チルトロッドにモータ駆動のギヤボッ
クスを連結し、モータを駆動することによりチルトロッ
ドを時計回り又は反時計回りに回転し、窓カバーを開閉
するようになっている。これらのシステムは、たとえ
ば、窓カバーに機械的に連結して、遠隔操作ユニットに
より運転されるアクチュエータを含んでいる。

【０００５】

【特許文献１】米国特許第６，１８９，５９２号明細
書。

【特許文献２】米国特許第５，４９５，１５３号明細書

【特許文献３】米国特許第５，９０７，２２７号明細書

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】仮に、複数のアクチュ
エータが非常に接近した状態、たとえば複数のアクチュ
エータが並べて配置され、それぞれのアクチュエータが
遠隔制御信号受信機を有している場合、比較的広い遠隔
制御信号では、遠隔操作ユニットによって一つのアクチ
ュエータのみに制御信号を当てて制御することは非常に
困難である。言いかえれば、単一の信号電波を１つの受
信機に限定して送信することができないことがある。

【０００７】

【発明の目的】整列された複数の電動窓カバーのうち、
所望の１つの電動窓カバーを的確に選択し、制御できる
電動窓カバーの制御システム及び制御方法等を提供する
ことを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願発明にかかる電動窓カバーの制御システムは、
電動窓カバーの作動部材に機械的に連結したアクチュエ
ータと、該アクチュエータと選択的に交信して制御信号
をアクチュエータに伝搬する遠隔操作ユニットとを備
え、遠隔操作ユニット内には、可視光線エミッタと符号
化光線エミッタとを組み込んこんである。この構成によ
ると、可視光線エミッタは、使用者が符号化光線エミッ
タからの光線を所望の方向に向けるのを援助する。すな
わち、使用者は可視光線を目視で確認することにより、
符号化光線が所望のアクチュエータに向いているかどう
かを簡単に認識することができる。

【０００９】好ましくは、可視光線エミッタは可視光線
を発し、符号化光線エミッタは、可視光線に重なり合う
符号化光線を発するようになっており、また、符号化光
線は可視光線よりも広くなっている。この構成による
と、使用者が目視できる可視光線の向く方向と略同一方
向に符号化光線が向いていることになり、遠隔制御ユニ
ットによる遠隔制御操作が、より簡単かつ的確に行なえ
るようになる。

【００１０】符号化光線２０６と可視光線２０４とを同
一軸芯に揃えるようにすることにより、より一層、簡単
かつ的確に符号化光線を所定の個所に当てることができ
る。特に周囲が暗い場合にはその効果は顕著である。

【００１１】遠隔制御ユニットによる電動窓カバーの制
御方法は、遠隔制御ユニットから可視光線と該可視光線
に重なり合う符号化光線を放射し、符号化光線は制御デ
ータを伝搬し、可視光線は符号化光線を所望の方向に方
向付けるために使用する。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１は本願発明にかかる制御シス
テムを備えた電動窓カバーの一実施の形態を示してお
り、窓カバーには作動部材として回転可能な傾動用のチ
ルトロッド１２が設けられ、該チルトロッド１２にアク
チュエータ１０が連動連結している。窓カバーとして、
図１には複数のよろい板１６をよろい状に配列してなる
水平型ブラインド１４を記載してあるが、本願発明にか
かる窓カバーはこのような水平型ブラインド１４に限定
されるものではない。

【００１３】チルトロッド１２は、ブラインド１４のヘ
ッドレール２０内に収納され、ブロック１８により回転
可能に支持されている。ブラインド１４は窓枠２２に取
り付けられ、窓２４を覆っている。チルトロッド１２
は、チルトロッド軸芯回りに回転可能であると共に長い
棒状のバトン（図示せず）に係合しており、チルトロッ
ド１２がチルトロッド軸芯回りに回転することにより、
上記バトン（図示せず）はチルトロッド軸芯回りに移動
し、それにより各よろい板１６を各板の回転軸芯回りに
回転し、ブラインド１４を開状態と閉状態の間で開閉す
るようになっている。ブラインド１４が開状態の時は、
隣合うよろい板１６間が開くことによりよろい板１６間
に光通路を確保し、閉状態の時は、隣合うよろい板１６
間が閉じることによりよろい板１６間に光通路が確保さ
れないようになっている。

【００１４】前述の実施の形態は水平型ブラインド１４
について説明したが、本願発明は、広範囲の各種窓カバ
ーに適用できる。たとえば竪型ブラインド、折畳み型プ
リーツシェード、巻き上げ型シェード、発泡型シェー
ド、垂直又は水平なよろい張りよろい戸を利用した各種
ブラインドに適用できる。

【００１５】アクチュエータ１０内には、制御信号発生
器として、好ましくは昼光センサー２８が周知の溶剤接
着剤により取り付けられている。昼光センサー２８は、
図１に破線（ファントム）で示されているように、ヘッ
ドレール２０の後壁を通して光孔３０に光学的に連通し
ている。また、昼光センサー２８は、アクチュエータ１
０内の電気部品に制御信号を送るように、前記電気部品
に電気的に接続している。図及び上記のように昼光セン
サー２８を配置してあることにより、昼光センサー２８
は、ブラインド１４が閉状態か開状態であるかとは関係
なく、窓２４を通ってくる光を検出することができる。

【００１６】さらに、アクチュエータ１０は、別の制御
信号発生器として信号センサー３２を備えており、該信
号センサー３２は、好ましくは光学的なユーザーコマン
ド信号を受信する。該ユーザーコマンド信号は、手持ち
型ユーザーコマンド信号発生器である遠隔制御ユニット
３４から発信される。該発生器３４として、赤外線遠隔
制御ユニットを用いることは可能であるが、図１の好ま
しい形態においては、ユーザーコマンド信号発生器３４
はパルス信号を発生する。

【００１７】信号センサー３２は、昼光センサー２８と
同様に、アクチュエータ１０内の電気部品に電気的に接
続している。下記に詳しく述べるように、昼光センサー
２８と信号センサー３２のいずれか１つ又は双方は、ア
クチュエータ１０を作動させるための電気的制御信号を
発生し、それによりブラインド１４を開方向又は閉方向
に、適切に動かすことができるようになっている。

【００１８】昼光センサー２８と信号センサー３２の両
方は、アクチュエータ１０が停止している時の電力を節
約するために、低暗電流を有する光検出器であることが
好ましい。たとえば両センサー２８，３２は、おおよそ
１０^-8アンペア以下の暗電流、好ましくは２×１０^-9ア
ンペア以下の暗電流が供給される。

【００１９】図１に示されているように、ヘッドレール
２０内には電力供給源３６が配置されており、好ましく
は、電力供給源３６は、ＡＡ型（単３型）直流式アルカ
リまたはリチウムバッテリ３８，４０，４２，４４であ
り、４つ、６つ又はその他の数量が配置される。電力供
給源３６のバッテリとして９ボルトの「トランジスタ
ー」バッテリを備えることも可能である。バッテリ３
８，４０，４２，４４は、ヘッドレール２０内に、周知
の技術によって互いに電気的直列に配置されている。た
とえば、２組のバッテリ３８，４０，４２，４４は各陽
極及び陰極の金属クリップ４６間に配置され、それによ
り、ヘッドレール２０内に４つのバッテリ３８，４０，
４２，４４が保持され、かつ、バッテリ３８，４０，４
２，４４と各クリップ４６間に電気通路が形成されるよ
うになっている。

【００２０】図１の構造では、さらにバッテリ３８，４
０，４２，４４の真下に電気回路基板４８が配置されて
いる。該電気回路基板４８は、たとえばねじ（図示せ
ず）又はその他の固定手段によってヘッドレール２０に
固定されており、回路基板４８の上に前記バッテリ３
８，４０，４２，４４が取り付けられ、バッテリクリッ
プ４６と電気回路基板４８との間には電気通路が確立さ
れている。したがって、バッテリ３８,４０,４２,４４
は電気的に電気回路基板４８に接続している。さらに、
電気回路基板４８にはマイクロプロセッサーが内蔵され
ているのが好ましい。

【００２１】図１の構造において、好ましくは、回路基
板４８の上に、軽量金属製又は成形プラスチック製のギ
ヤボックス５０が取り付けられている。該ギヤボックス
５０には、チルトロッド１２を嵌め込むことができよう
に形状及び寸法が決定されたチャンネル５１が形成され
ている。図１から明確なように、チルトロッド１２は六
面形の横断面形状を有すると共に、ギヤボックス５０の
六角断面形状のチャンネル（開口）５１に摺動可能に係
合している。したがって、チルトロッド１２の長さ方向
のいかなる位置においても、アクチュエータ１０はチル
トロッド１２に実質的にスライド可能に係合することが
できる。

【００２２】図１の構造では、また、小型、軽量の電動
モータ５２がギヤボックス５０に取り付けられており、
好ましくは、ボルト止めによってモータ５２をギヤボッ
クス５０に取り付けてある。

【００２３】ギヤボックス５０は、チルトロッド１２を
モータ５２の角速度の何分の１かの速度で回転させるよ
うにギヤアッセンブリを内蔵している。好ましくは、モ
ータ５２は、電力供給源３６から回路基板４８の電気回
路を介して電力供給されると共に、回路基板４８に設け
られる。

【００２４】また、限定されない該実施の形態におい
て、図１の構造では、手動操作可能な運転スイッチ５４
を回路基板４８に電気的に接続してある。前記スイッチ
５４は２位置型オンオフ電力スイッチであり、電力供給
と停止との切換えに用いられる。

【００２５】さらに、回路基板４８には３位置モードス
イッチ５６が電気的に接続している。３位置モードスイ
ッチ５６は、昼光センサー２８が作動しない切位置モー
ドと、光が昼光センサー２８に当たるのに反応してブラ
インド１４をアクチュエータ１０によって開く日中開位
置モードと、昼光がセンサー２８に当たるのに反応して
ブラインド１４をアクチュエータ１０によって閉じる日
中閉位置モードとに切換え可能である。

【００２６】図１はさらに、別の制限されない実施の形
態を示しており、回路基板４８には、手動操作可能なア
ジャスター５８が、ブラケット６０によって回転可能に
取り付けられている。アジャスター５８の外周端部は、
ヘッドレール２０を越えて延びており、それにより人が
アジャスター５８を回転操作できるようになっている。

【００２７】アジャスター５８には金属帯片６２が設け
られており、このアジャスター５８の表面の金属帯片６
２は、チルトロッド１２に設けられた金属舌６４に、ロ
ッド１２が開方向に回転した時に接触できるようになっ
ている。

【００２８】金属帯片６２が金属舌６４に接触した時に
は、それらの間に電気的接触が成立して、回路基板４８
の電気回路にモータ５２を停止する信号を送るようにな
っている。そのため、アジャスター５８は、金属帯片６
２が予め定められたロッド１２の回動位置で金属舌６４
に接触するように、回転方向に位置決めされている。言
いかえれば、チルトロッド１２はブラインド１４が完全
に閉じる閉位置と、ブラインドが開いた開位置とを有し
ており、該開位置は、アジャスター５８を操作すること
により、選択的に設定することができる。

【００２９】図２、図３Ａ及び図３Ｂは、ギヤボックス
５０の詳細を示している。図２が最も詳しく示してお
り、ギヤボックス５０は、複数の軽量金属製又はプラス
チック成形のギヤからなるギヤアッセンブリを内蔵して
おり、各ギヤはギヤボックス５０内に回転可能に設けら
れている。本願発明の好ましい実施の形態において、ギ
ヤボックス５０は、クラムシェル構造（二枚貝又は二つ
割り構造）であって、第１半割部材６５と第２半割部材
６６から構成されており、ギヤボックス５０の両半割部
材６５，６６は、周知のように、噛み合い式の係合によ
り結合している。たとえば、ギヤボックス５０の第２半
割部材６６には支柱（突起）６７が形成され、ギヤボッ
クス５０の第１半割部材６５には孔６８が形成され、両
半割部材６５，６６を一緒に保持するように、上記支柱
６７と孔６８をしまり嵌め状態に係合（嵌合）してい
る。

【００３０】ギヤボックス５０の各半割部材６５，６６
はそれぞれ開口７０，７２を有しており、各開口７０，
７２は、ギヤボックスチャンネル５１（図１）と同一軸
芯に揃えられ、各開口７０，７２を貫通するチルトロッ
ド１２をスライド可能に支持している。

【００３１】モータ５２のロータ（モータ出力軸）７６
にはモータギヤ７４が固定され、モータギヤ７４には第
１減速ギヤ７８が噛み合い、この第１減速ギヤ７８には
第２減速ギヤ８０が噛み合い、この第２減速ギヤ８０に
は主減速ギヤ８２が噛み合っている。主減速ギヤ８２に
は、六角形の横断面形状を有するチルトロッド１２がぴ
ったりと嵌るように、六角形断面形状のチャンネル８４
が形成されている。この主減速ギヤ８２のチャンネル８
４は開口７０，７２及び図１に示されたギヤボックス５
０のチャンネル５１と同一軸芯に揃えられている。

【００３２】図２から理解できるように、主減速ギヤ８
２が回転する場合、チルトロッド１２は主減速ギヤ８２
のチャンネル８４に嵌合し、チャンネル８４の六角形の
周側面はチルトロッド１２に当接していることにより、
チルトロッド１２と主減速ギヤ８２との間の相対的な回
転は阻止され、チルトロッド１２は主減速ギヤ８２と一
体的に回転するようになっている。さらに、減速ギヤ７
８，８０，８２で減速されていることにより、チルトロ
ッド１２はモータ５２の角速度の何分の１かの速度で回
転する。好ましくは、チルトロッド１２がおおよそ１秒
間で１回転するように、減速ギヤ７８，８０，８２はモ
ータ５２の角速度を減速する。

【００３３】主減速ギヤ８２のチャンネル８４の形状
は、使用されるチルトロッドの各種横断面形状に適合し
た形状とすることができる。たとえば、チルトロッド
（図示せず）の横断面形状が円形の場合には、チャンネ
ル８４の断面形状も円形にする。この場合は、チャンネ
ル８４内へ突出してチルトロッドの外周面に圧接する固
定ねじ（図示せず）を主減速ギヤ８２に螺合し、前記固
定ねじにより、チルトロッド１２をチャンネル８４に対
して回転不能に固定する。

【００３４】換言すれば、上述のモータギヤ７４及び減
速ギヤ７８，８０，８２は、モータ５２をチルトロッド
１２に操作可能に係合する連結機構を構成している。

【００３５】図２，図３Ａ及び図３Ｂにおいて、主減速
ギヤ８２は中空軸８６の外周に形成されており、該中空
軸８６はギヤボックス５０の第１半割部材６５の開口７
０に、回転可能にぴったりと嵌っている。また、限定さ
れない実施の形態において、図３Ａ及び図３Ｂのように
主減速ギヤ８２の中空軸８６には第１の行程制限減速ギ
ヤ８８が形成されている。該第１の行程制限減速ギヤ８
８は図２のように第２の行程制限減速ギヤ９０に噛み合
っており、第２の行程制限減速ギヤ９０は第３の行程制
限減速ギヤ９２に順次噛み合っている。

【００３６】図２は、第３の行程制限減速ギヤ９２が直
線ラックギヤ９４に噛み合っている状態を最もよく示し
ている。このように、主減速ギヤ８２は、行程制限減速
ギヤ８８，９０，９２を介して直線ラックギヤ９４に連
動連結しており、主減速ギヤ８２の回転速度（すなわち
角速度）は、第１，第２，第３の行程制限減速ギヤ８
８，９０，９２を介して減速される。また、主減速ギヤ
８２の回転運動は、第３の行程制限減速ギヤ９２と直線
ラックギヤ９４との間のラックピニオン式噛み合い機構
によって、直線運動に変換される。

【００３７】図２に示す第２の減速ギヤ８０と第２，第
３の行程制限減速ギヤ９０，９２は、それぞれ金属支軸
８０ａ、９０ａ，９２ａに回転可能に嵌合支持されてお
り、各金属支軸８０ａ，９０ａ，９２ａはギヤボックス
５０の第１半割部材６５にしっかりと固定されている。
対照的に、第１の減速ギヤ７８は、ギヤボックス５０の
第２半割部材６６にしっかりと固定された金属支軸７８
ａに回転可能に嵌合支持されている。

【００３８】まだ図２において、直線ラックギヤ９４
は、ギヤボックス５０の第１半割部材６５内に形成され
た溝９６にスライド可能に係合している。ラックギヤ９
４には、ねじにより構成された第１、第２の行程制限体
９８，１００が螺合している。

【００３９】前記行程制限体９８，１００は、図示のよ
うなねじ構造には限定されず、たとえば滑らかな円筒形
外周面を有するロッド部材をラックギヤ９４にスライド
可能にしまり嵌めし、ラックギヤ９４に対して手動によ
り相対的に変位可能にする構造とすることもできる。

【００４０】また別の構造として、それぞれ戻り止め機
構（デテント機構）が形成された行程制限体を備えるこ
とも可能である。かかる形態では、ラックギヤには、デ
テントを装着するための直線状の開口を有するチャンネ
ルが形成され、そして行程制限体は、ラックギヤの上記
チャンネルの予め選択された組の開口にデテントを係合
するように手動操作される。いかなる場合でも、ラック
ギヤに対する本願発明の行程制限体の相対的な位置は、
手動で調整される。

【００４１】図２の各行程制限体９８，１００はそれぞ
れ先端に迫持面１０２，１０４を有しており、該迫持面
１０２，１０４は、ベース１０７に設けられたスイッチ
１０６を接触させる（オンにする）ことができる。ベー
ス１０７はギヤボックス５０の第２半割部材６６に固定
されている。本願発明が意図しているように、スイッチ
１０６は導電性を有する第１，第２ばねアーム１０８，
１１２と、導電性を有する中央アーム１１０から構成さ
れており、各ばねアーム１０８，１１２の一端部はベー
ス１０７に固定され、各ばねアーム１０８，１１２の他
端部は自由端であって、ベース１０７に対して相対的に
移動可能となっている。また、中央アーム１１０の一端
部はベース１０７に固定されている。

【００４２】主減速ギヤ８２が反時計回りに十分に回転
した時には、第１の行程制限体９８の迫持面１０２がス
イッチ１０６の第１ばねアーム１０８に接触し、該第１
ばねアーム１０８を押圧して、スイッチ１０６の静止状
態の中央アーム１１０に接触させる。反対に、主減速ギ
ヤ８２が時計方向に十分に回転した時には、第２の行程
制限体１００の迫持面１０４が第２ばねアーム１１２に
接触し、第２ばねアーム１１２を押圧して、スイッチ１
０６の静止状態の中央アーム１１０に接触させる。

【００４３】スイッチ１０６は電線１１９を介して回路
基板４８（図１）に電気的に接続されている。第１ばね
アーム１０８は、中央アーム１１０に接触することによ
り、回路基板４８の電気回路の１つのブランチを完成す
ることができる。他方、第２ばねアーム１１２も、中央
アーム１１０に接触することにより、回路基板４８の電
気回路の別のブランチを完成することができる。

【００４４】前記電気回路のいずれか１つを完成させる
ことにより、モータ５２への電圧付加は解除され、すな
わち電力供給は遮断され、主減速ギヤ８２は回転を停止
し、チルトロッド１２も回転を停止する。行程制限体９
８，１００は、アクチュエータ１０によるチルトロッド
１２の回転を制限するのに適するように、手動によりラ
ックギヤ９４に対する相対位置が調整される。

【００４５】ギヤボックス５０の各半割部材６５，６６
には、噛み合いによる半割部材６５，６６同士の結合状
態が安定するように、スペーサ１２０，１２２がそれぞ
れ一体成形されている。

【００４６】図４は遠隔制御ユニット３４の詳細を示し
ている。遠隔制御ユニット３４は、可視光線エミッタ２
００と、非可視光線、たとえば赤外線（ＩＲ）の符号化
光線エミッタ２０２を備えている。非可視光線エミッタ
２０２の代わりに、無線周波（ＲＦ）トランスミッタ又
は他の伝送手段を用いることも可能である。可視光線エ
ミッタ２００は比較的狭い領域の可視光線２０４を放射
するようになっており、該可視光線２０４は、物体に当
っている場合にはそれを目で確認することが可能であ
る。一方、符号化光線エミッタ２０２は、可視光線２０
４よりも幾分か広い領域の符号化光線２０６を放射する
ようになっており、該符号化光線２０６によりアクチュ
エータ制御データを伝送するようになっている。

【００４７】好ましくは、符号化光線２０６は、符号化
光線２０６と可視光線２０４が略同一軸芯に揃うように
可視光線２０４に重ね合わされる。可視光線エミッタ２
０００としては、可視光範囲の低出力レーザー又は集束
高光度発光ダイオード（ＬＥＤ）を選ぶことができる。
操作距離が短い場合又は周囲が暗い状態で操作する場合
には、指向性（ポインティング）及び制御の機能は、た
とえば単一のエミッタの光線に結合することができる。
操作距離が５０フィートより長い場合には、可視光線エ
ミッタ２００として、より高出力化されたレーザーを用
いることも可能である。

【００４８】図４は光線２０４，２０６が、整列状態の
アクチュエータ群２０８に向けられていることを示して
いる。整列状態のアクチュエータ群２０８は、第１アク
チュエータ２１０、第２アクチュエータ２１２及び第３
アクチュエータ２１４からなっている。各アクチュエー
タ２１０，２１２，２１４は前述のアクチュエータ１０
と同じである。３個以上又は未満のアクチュエータを備
える場合にも本発明を適用できる。

【００４９】図５において、第１アクチュエータ２１０
は第１信号センサー２１６（図１の信号センサー３２に
対応）を備え、第２アクチュエータ２１２は第２信号セ
ンサー２１８（図１の信号センサー３２に対応）を備え
ており、可視光線２０４及び符号化光線２０６は第１ア
クチュエータ２１０に当たっている。ユーザー（使用
者）が遠隔制御ユニット３４を信号センサー２１６又は
２１８に向ける場合に、可視光線２０４は、符号化光線
２０６を信号センサー２１６又は２１８のいずれか１つ
に正確に向けるのに役立っている。したがって、図４の
ユーザーはアクチュエータ２１０，２１２、２１４を個
々に選んで独立に制御することが可能となる。前述の可
視光線／非可視光線等の形態は、あいまいさが受信機で
現れるいかなる遠隔制御器にも適用することは可能であ
る。

【００５０】ここで示すと共に詳細に述べた電動窓カバ
ーの制御システム及び方法は、前述の本願発明のあらゆ
る面を十分に含むものであり、それは、本願発明の好ま
しい実施の形態であり、そして本願発明によって広く企
図された各重要事項である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本願発明による窓カバーアクチュエータの斜
視図であり、明瞭にするためにヘッドレールの一部を切
除して示してある。

【図２】 本願発明にかかるアクチュエータのギヤアッ
センブリを、一部切断して示す斜視図である。

【図３Ａ】 本願発明にかかるアクチュエータの主減速
ギヤの斜視図である。

【図３Ｂ】 本願発明にかかる電動窓カバーのアクチュ
エータの主減速ギヤの縦断面図であり、図３Ａの３Ｂ−
３Ｂ線断面図である。

【図４】 整然と並んだ複数のアクチュエータに、制御
信号光線を発する遠隔制御ユニットの側面図である。

【図５】 制御信号光線の断面図である。

【符号の説明】

１０ アクチュエータ ３２ 信号センサー ３４ 遠隔制御ユニット ２００ 可視光線エミッタ ２０２ 符号化光線エミッタ ２０４ 可視光線 ２０６ 符号化光線 ２１０，２１２，２１４ アクチュエータ ２１６，２１８ 信号センサー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エリック・ダブリュー・ホーク アメリカ合衆国91355カリフォルニア州バ レンシア、ターンストーン・コート26506 番 (72)発明者 ウィンストン・ジー・ウォーカー アメリカ合衆国80120コロラド州リトルト ン、サウス・シーブルック・レイン8230番 Ｆターム(参考） 2E043 AA01 AA04 BB25

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動窓カバー１４の作動部材１２に機械
   的に連結したアクチュエータ１０と、 該アクチュエータ１０と選択的に交信する遠隔操作ユニ
   ット３４とを備え、 遠隔操作ユニット３４内には、可視光線エミッタ２００
   と符号化光線エミッタ２０２とを備えていることを特徴
   とする電動窓カバーの制御システム。
2. 【請求項２】 可視光線エミッタ２００は可視光線２０
   ４を放射し、符号化光線エミッタ２０２は、可視光線２
   ０４に重なり合う符号化光線２０６を放射するように構
   成されていることを特徴とする請求項１記載の電動窓カ
   バーの制御システム。
3. 【請求項３】 符号化光線２０６は可視光線２０４より
   も広くなっていることを特徴とする請求項２記載の電動
   窓カバーの制御システム。
4. 【請求項４】 符号化光線２０６は可視光線２０４と同
   一軸芯に揃えられていることを特徴とする請求項３記載
   の電動窓カバーの制御システム。
5. 【請求項５】 遠隔制御ユニット３４により、可視光線
   ２０４と、制御データを伝搬する符号化光線２０６を放
   射し、可視光線２０４を用いて符号化光線２０６を所望
   の位置に向けることを特徴とする電動窓カバーの制御方
   法。
6. 【請求項６】 符号化光線２０６は可視光線２０４に重
   なり合っていることを特徴とする請求項５記載の電動窓
   カバーの制御方法。
7. 【請求項７】 符号化光線２０６は可視光線２０４より
   広いことを特徴とする請求項５記載の電動窓カバーの制
   御方法。
8. 【請求項８】 符号化光線２０６は可視光線２０４と同
   一軸芯に揃えられていることを特徴とする請求項５記載
   の電動窓カバーの制御方法。
9. 【請求項９】 遠隔操作ユニット３４は、可視光線エミ
   ッタ２００と、符号化光線として赤外線を放射する符号
   化光線エミッタ２０２を備えていることを特徴とする請
   求項５記載の電動窓カバーの制御方法。
10. 【請求項１０】 少なくとも１つの可視光線エミッタ２
    ００と、該可視光線エミッタ２００と一緒に収納された
    少なくとも１つの符号化光線エミッタ２０２とが組み込
    まれ、可視光線エミッタ２００は、使用者が符号化光線
    エミッタ２０２から放射される光線を目的物に向けるの
    を補助するようになっていることを特徴とする装置を制
    御するための遠隔制御ユニット。