JP2003226222A - インフレータ - Google Patents

インフレータ

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JP2003226222A
JP2003226222A JP2002234431A JP2002234431A JP2003226222A JP 2003226222 A JP2003226222 A JP 2003226222A JP 2002234431 A JP2002234431 A JP 2002234431A JP 2002234431 A JP2002234431 A JP 2002234431A JP 2003226222 A JP2003226222 A JP 2003226222A
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JP
Japan
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gas
inflator
cap
combustion
pressurized gas
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Pending
Application number
JP2002234431A
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English (en)
Inventor
Naoki Matsuda
直樹 松田
Yasunori Iwai
保範 岩井
Nobuyuki Katsuta
信行 勝田
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Priority to US10/305,234 priority patent/US7134689B2/en
Priority to CN 02825182 priority patent/CN1284693C/zh
Priority to EP02783660A priority patent/EP1449724B1/en
Priority to DE60226891T priority patent/DE60226891D1/de
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼残渣の排出量が抑制された、加圧ガスを
含むインフレータの提供。 【解決手段】 ガス発生剤36の燃焼ガス中の高温の燃焼
残渣は、ガス発生剤36の組成、第1破裂板40で隔離され
た燃焼ガスと加圧ガスとの温度差、燃焼ガスの壁面22a
等への衝突により、インフレータ10内に留まり、外部へ
の排出が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用のエアバ
ッグシステム用として適したインフレータに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動車
用エアバッグシステムに用いられるインフレータには、
ガス発生剤の燃焼ガスのみを利用してエアバッグを膨張
させる方式のものと、ガス発生剤の燃焼ガスと加圧ガス
を利用してエアバッグを膨張させる方式のものがある。
いずれの方式においても、破裂板の破壊片、及びガス発
生剤が燃焼したときに生じた燃焼残渣、例えばガス発生
剤の成分に由来する粉状の金属又は金属酸化物がエアバ
ッグ内に排出されないことが求められる。
【0003】このため、破裂板の破壊片を外部に流出さ
せないためにフィルタを配置したり、ガス発生剤の組
成、インフレータの構造を変更して、燃焼残渣の発生を
抑制する試みがなされている。関連する先行技術とし
て、特開平9−76870号公報、USP3,966,
226号明細書、USP4,018,457号明細書が
ある。
【0004】本発明は、破裂板の破壊片やガス発生剤の
燃焼残渣がインフレータ外に流出されることを防止した
インフレータを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
課題の解決手段として、ガス発生剤の燃焼による燃焼ガ
スと加圧ガスによりエアバッグを膨張させる方式のイン
フレータであり、インフレータが、筒状の加圧ガス室ハ
ウジングにより外殻が形成され、加圧ガスが充填された
加圧ガス室と、前記加圧ガス室に接続され、ガス発生器
ハウジング内に収容された点火手段とガス発生剤とを含
むガス発生器と、前記加圧ガス室とは異なる部分に接続
されたディフュザー部を有し、加圧ガス室とガス発生器
との間が第1破裂板で閉塞されており、加圧ガス室とデ
ィフュザー部との間が第2破裂板で閉塞されているもの
であり、ディフュザー部が、ガスを通過させる複数のガ
ス排出孔を有するキャップであり、第1破裂板及び第2
破裂板の破壊により生じた破壊片、及びガス発生剤の燃
焼により生じた燃焼ガス中に含まれる残渣(燃焼残渣)
の少なくとも一方がインフレータ外に流出することを防
止するインフレータを提供する。
【0006】この発明では、ディフュザー部自体をキャ
ップにするもの、及びディフュザー部内にキャップを配
置するもののいずれでも良く、ディフュザー部は加圧ガ
ス室ハウジングと溶接等の手段により固定したもの、及
びディフュザー部と加圧ガス室ハウジングとを一体成形
したもののいずれでも良い。
【0007】この発明では、ディフュザー部において、
第1破裂板及び第2破裂板の破壊により生じた破壊片、
及び燃焼残渣の一方又は両方を取り除き、インフレータ
外への流出を防止するか、又は流出量を減少させるもの
である。
【0008】請求項2のインフレータは、加圧ガス室内
において、加圧ガス室から第1破裂板を覆うようにし
て、第1破裂板の破壊によって生じた破壊片、及びガス
発生剤の燃焼残渣の少なくとも一方がインフレータ外に
流出することを防止する、ガスを通過させる複数のガス
排出孔を有するキャップが配置されているものである。
【0009】この発明では、加圧ガス室内に配置したキ
ャップにより、第1破裂板の破壊によって生じた破壊
片、及び燃焼残渣を取り除き、インフレータ外への流出
を防止するか、又は流出量を減少させるものである。
【0010】請求項3のインフレータは、加圧ガス室内
において、加圧ガス室から第2破裂板を覆うようにし
て、第1破裂板の破壊によって生じた破壊片、及びガス
発生剤の燃焼残渣の少なくとも一方がインフレータ外に
流出することを防止する、ガスを通過させる複数のガス
排出孔を有するキャップが配置されているものである。
【0011】この発明では、加圧ガス室内に配置したキ
ャップにより、第1破裂板の破壊によって生じた破壊
片、及び燃焼残渣を取り除き、インフレータ外への流出
を防止するか、又は流出量を減少させるものである。
【0012】上記発明のキャップは、一端側が開口し、
他端側が閉塞した筒状部材からなり、少なくとも周面に
複数のガス排出孔を有するものが好ましい。
【0013】上記発明のキャップは、キャップの閉塞端
面と前記閉塞端面から最も近いガス排出孔との距離L
と、破裂板の直径Dとが、次式:L≧D/2の関係を満
たすものが好ましく、その場合、前記距離Lは、好まし
くは3〜8mm、より好ましくは4〜8mm、特に好ま
しくは5〜8mmである。
【0014】上記発明のキャップが有する複数のガス排
出孔の径は、好ましくは0.5〜2mm、より好ましく
は0.5〜1.2mmであり、スクリーンが有する複数
の流出孔の総開口面積は、好ましくは20〜1000m
、より好ましくは100〜500mmである。
【0015】上記発明のキャップは、キャップの軸方向
と加圧ガス室ハウジングの軸方向が一致するように配置
されていることが好ましい。
【0016】上記発明のようなキャップを有しているこ
とにより、次の(a)〜(c)の作用効果が得られる。
【0017】(a)キャップが、キャップの軸方向と加
圧ガス室ハウジングの軸方向が一致するように配置され
ているとき、加圧ガスはキャップの閉塞端面に衝突した
後に流れ方向を変え、周面の流出孔から流出する。この
ように加圧ガスの流出方向が変化することにより、スク
リーンの閉塞端面から最も近い流出孔までのポケット部
分に異物(破裂板の破片等)が残留し易くなる。なお、
上記のようにスクリーンをフランジ部で取り付けること
によって、スクリーンとガス排出ポート内壁面との間に
隙間が生じることがなく、異物がスクリーンを経由しな
いで流出されることが防止される。
【0018】(b)インフレータが作動し、点火器によ
って破裂板が破壊されるとき、破裂板の中心部分が点火
器に最も近く、しかも反対側から加えられる加圧媒質の
圧力も中心部分が最も大きくなるので、どうしても中心
部分から破壊され易くなる。このため、破裂板が破壊さ
れて生じる異物の最大長さは、破裂板の半径相当長さを
有することになる。よって、上記のとおり、L≧D/2
の関係を満たすようにすれば、ポケット部分の深さ
(L)が異物の長さ(D/2)と同等以上になるので、
異物がより一層ポケット部分に残留し易くなる。つま
り、上記した作用効果(a)が更に高められることにな
る。
【0019】(c)加圧媒質は、必ずスクリーンの開口
部から侵入して周面の流出孔を通って排出されるもので
あるため、上記したとおりの作用によって、加圧媒質中
に含まれる異物がインフレータ外部に漏れ出ることが防
止されるが、それと共に加圧媒質の流出圧力も制御され
る。そして、作動時における加圧媒質の流出圧力(単位
時間当たりの流出量)をスクリーンによって制御するこ
とにより、破裂板の破壊状態によって、加圧媒質の流出
圧力が影響を受けることが防止される。
【0020】請求項10の発明は、請求項1〜9のいず
れか1記載のインフレータであり、キャップにより燃焼
ガスの流れ方向を変化させ、燃焼ガスに含まれる燃焼残
渣を1又は2箇所以上の壁面に付着させ、更に燃焼ガス
と加圧ガスを接触させ、燃焼ガスに含まれる燃焼残渣を
温度差により冷却凝固させる手段とを含んでおり、ガス
発生剤の燃焼により生じる燃焼残渣の融点が、前記ガス
発生剤から発生するガスの排出温度以上のものであるイ
ンフレータを提供する。
【0021】請求項10の発明は、上記した作用(a)
〜(c)に加えて、更に下記の作用(d)〜(f)が得
られる。
【0022】作用効果(d) ガス発生剤から発生するガスの排出温度と燃焼ガスに含
まれる燃焼残渣の融点とを関連づけることで、塊状(ス
ラグ状)の燃焼残渣の生成を促進させることができる。
ガス発生剤の排出ガス温度は、通常所定容量のタンク内
で燃焼させたときのタンク内圧力(実測値)と発生ガス
量、更に発生ガスの比熱から、例えば下記式より求める
ことができ(式中のT2以外は計算等で求めることがで
きる)、残渣の融点の方が排出ガス温度よりも十分に高
くなる(100℃以上、好ましくは500℃以上)と、
燃焼残渣は固化して塊状(スラグ状)になり易く、イン
フレータ内に留まって、インフレータ外に放出されるこ
とが抑制される。
【0023】
【数1】
【0024】式中の記号の意味は次のとおり a項:初期タンク内の空気の熱量 b項:排出ガス(タンク中に排出されたガス)の熱量 c項:インフレータ作動後(タンク中の初期空気と混合
後)のタンク内混合気体の熱量 Cv1:空気の平均比熱 M1:空気のモル数 T1:空気(作動前)温度 Cv2:排出ガスの平均比熱 M2:排出ガスのモル数 T2:排出ガス温度 T3:混合後のガス温度(理想気体の状態方程式より算
出)。
【0025】作用効果(e) 加圧ガスとの温度差により燃焼ガスを冷却することで、
燃焼残渣を凝固させることができる。高温の燃焼ガスと
より温度の低い加圧ガスが接触すると、高温の燃焼残渣
は冷却凝固されて塊状(スラグ状)になり、インフレー
タ内に留まって、インフレータ外に放出されることが抑
制される。この作用効果(e)は、作用効果(d)との
相乗的作用により、更に高められる。
【0026】作用効果(f) 燃焼ガス流を壁面に衝突させることで、壁面に燃焼残渣
を付着させることができる。燃焼ガスに含まれている燃
焼残渣は高温状態であり、加圧ガスがより低温であるた
め、両者が接触した時点で燃焼残渣の凝固が起こること
は作用効果(e)と同様であるが、更に凝固が起こった
状態で壁面に衝突させることで、燃焼残渣が壁面に付着
され、インフレータ外へ排出される燃焼残渣量をより少
なくできる。この作用効果(f)は、作用効果(d)、
(e)との相乗的作用により、更に高められる。
【0027】更に請求項10の発明では、加圧ガス室ハ
ウジングとガス発生器の間が第1破裂板で閉塞されてい
るため、ガス発生剤が燃焼したときでも、燃焼ガスと加
圧ガスとの十分な温度差を確保し、燃焼残渣の凝固作用
を発揮させることができる。このためインフレータが高
温状態に置かれた場合(例えば、インフレータを組み込
んだエアバッグ装置を自動車に搭載したときにおける夏
期の車内)でも、加圧ガスの温度はガス発生剤の排出ガ
ス温度よりもはるかに低い温度となり、燃焼残渣の凝固
作用が発揮される。しかし、第1破裂板がない場合には
ガス発生剤の燃焼熱で加圧ガスが温められるので、加圧
ガスと排出ガスの温度差が小さくなり、燃焼残渣の凝固
作用が弱められる。
【0028】またガス発生剤は常圧下に存在しているの
で、高圧下に存在する場合に比べて圧力による劣化が小
さい。更に側面及び端面の少なくとも一方にガス排出孔
を有するキャップを備えていることにより、燃焼ガスが
加圧ガス室ハウジングの壁面に衝突されやすくなる。な
お、燃焼残渣の捕集効果をより高めるため、第2破裂板
側にもキャップを設けることができる。
【0029】請求項11の発明は、課題の解決手段とし
て、請求項2、4〜9のいずれか1記載のインフレータ
であり、更に下記の要件〜から選ばれる1以上を具
備しているインフレータを提供する。
【0030】加圧ガス室ハウジングの内壁面が粗面で
あること; キャップのガス排出孔が、ガス排出孔から噴出する燃
焼ガスが最短距離で加圧ガス室ハウジング内壁面に衝突
しない方向に開口していること; ガス排出孔の近傍に障壁部材が配置され、ガス排出孔
から噴出した燃焼ガスが障壁部材に衝突した後に移動す
ること。
【0031】上記発明では、要件〜を具備している
ことにより、作用効果(e)、(f)に加えて、下記の
(g)〜(i)の作用効果が得られる。
【0032】作用効果(g) 要件のとおり、加圧ガス室ハウジングの内壁面が粗面
であると、粗面の凹凸部分に燃焼残渣が引っかかって捕
捉され易くなるため、インフレータ外への燃焼残渣の放
出が抑制される。
【0033】このような作用効果(g)をより発現し易
くするため、要件において、加圧ガス室を形成する加
圧ガス室ハウジングの内壁面が、周方向に連続又は不連
続に形成された溝(好ましくは深さが0.1mm以上、
より好ましくは0.2mm以上)を有しているものが望
ましい。このような溝を形成すると、溝の分だけハウジ
ング重量を軽量化することができる。
【0034】作用効果(h) 要件のとおり、キャップに設けられたガス噴射孔の開
口方向を規制することにより、燃焼ガスと壁面との接触
回数を多く(即ち、接触時間を長く)できるので、燃焼
残渣が壁面に付着し易くなるため、インフレータ外の燃
焼残渣の放出が抑制される。
【0035】このような作用効果(h)をより発現し易
くするため、要件においては、ガス排出孔がキャップ
側面に設けられ、かつガス発生器側に向かって開口して
いる形態;ガス排出孔がキャップ側面に設けられ、かつ
ガス排出孔からの燃焼ガスの噴出方向を周方向に規制す
る部材が設けられている形態;ガス排出孔がキャップ端
面に設けられ、かつガス排出孔からの燃焼ガスの噴出方
向を周方向に規制する部材が設けられている形態にする
ことができる。
【0036】作用効果(i) 要件のとおり、ガス排出孔から噴出した燃焼ガスは障
壁部材に衝突するので、まず燃焼残渣は障壁部材に付着
して捕捉され、障壁部材に衝突することで燃焼ガス流が
乱される結果、燃焼ガスと壁面との接触回数を多く(即
ち、接触時間を長く)できるため、実質的に作用効果
(h)も得られ、インフレータ外の燃焼残渣の排出が抑
制される。
【0037】このような作用効果(i)をより発現し易
くするため、要件においては、下記の形態にすること
ができる。
【0038】障壁部材が筒状のもので、一端側がキャッ
プの端面と一体となって閉塞され、他端側が開口され、
側面がキャップ側面に設けられたガス排出孔と間隔をお
いて対向するように形成されたものであり、燃焼ガスが
筒状部材の側面内壁に衝突した後、開口部から移動する
形態。
【0039】障壁部材が円板状のもので、キャップ端面
と一体となり、キャップ端面から加圧ガス室ハウジング
の内壁面方向に延ばされたものであり、キャップ側面に
設けられたガス排出孔から噴出された燃焼ガスが、障壁
部材の周縁部に衝突した後、加圧ガス室ハウジング内壁
面と障壁部材の周縁部との隙間から移動する形態。
【0040】障壁部材が円板状のもので、キャップ端面
と一体となり、キャップ端面から加圧ガス室ハウジング
の内壁面方向に延ばされ、周縁部が前記内壁面に当接さ
れたものであり、前記障壁部材の周縁部にはガス通過孔
が設けられ、かつガス通過孔からのガスの噴出方向を周
方向に規制する部材が設けられており、キャップ側面に
設けられたガス排出孔から噴出した燃焼ガスが、前記ガ
ス通過孔から噴出される形態。
【0041】上記発明のインフレータにおいては、要件
と、要件と、要件と又は要件、、を
具備することができる。
【0042】更に上記発明のインフレータにおいては、
キャップが、開口周縁部が外側に折り曲げられたフラン
ジ部を有しており、前記フランジ部においてガス発生器
ハウジングの一部をかしめることで固定されている形態
にすることができる。
【0043】更に上記発明のインフレータにおいては、
加圧ガス室ハウジングの側面に、加圧ガス充填孔が形成
されており、加圧ガスを充填した後にピンにより閉塞さ
れた形態にすることができる。前記発明のインフレータ
においては、ピンが加圧ガス室内に突出されており、突
出部がガス発生剤の燃焼ガス流が衝突される長さを有し
ている形態にすることができる。このようにピンの突出
部分を或る程度の長さ確保することにより、ピン自体に
も燃焼ガスを衝突させて燃焼残渣を付着させることがで
きる。
【0044】上記発明においても、ガス発生剤として、
ガス発生剤の燃焼により生じる燃焼残渣の融点が、前記
ガス発生剤から発生するガスの排出温度以上のものを用
いることにより、更に作用効果(d)を発現させること
ができる。
【0045】上記発明においては、加圧ガス室ハウジン
グが、軸方向及び半径方向に対して対称形である形態に
することができる。このような対称形にすることによ
り、組み立て時に向きの調整が不要となるため、組み立
て作業が容易となる。
【0046】上記発明においては、ガス発生器ハウジン
グと加圧ガス室ハウジングが抵抗溶接により接合されて
いる形態にすることができる。
【0047】本発明で用いるガス発生剤は、下記のとお
り、加圧ガスの組成との関連で決定することができる。
【0048】加圧ガスは、アルゴン、ヘリウム等の不活
性ガス(本発明では窒素も不活性ガスに含まれるものと
する)からなり、実質的に酸素を含まない組成にした場
合、アルゴンは加圧ガスの熱膨張を促進するように作用
し、ヘリウムを含有させておくと加圧ガスの漏れの検出
が容易となるので、不良品の流通が防止されるため好ま
しい。また、加圧ガスは酸素を含まないものが好ましい
が、ガス発生剤の燃焼を促進させるため、酸素を含ませ
ることもできる。酸素を含ませる場合の添加量は、10
モル%以下が好ましく、5モル%以下がより好ましい。
加圧ガスの充填圧力は、好ましくは10,000〜7
0,000kPa、より好ましくは30,000〜6
0,000kPaである。
【0049】ガス発生剤は、例えば、燃料及び酸化剤、
燃料、酸化剤及びスラグ形成剤を含むものを、必要に応
じて結合剤と共に混合し、所望形状に成型したものを使
用することができ、このようなガス発生剤を用いた場合
は、その燃焼により発生するガスを、加圧ガスと共にエ
アバッグの膨張展開に供することができる。特にスラグ
形成剤を含むガス発生剤を用いた場合は、よりスラグを
形成し易くなるので、インフレータから排出されるミス
ト状の燃焼残渣の量を大幅に低減できる。ただし、充填
されるガス発生剤量が少なく、発生する残渣が少ないと
きには、スラグ形成剤は用いなくても良い。
【0050】燃料としては、ニトログアニジン(N
Q)、グアニジン硝酸塩(GN)、グアニジン炭酸塩、
アミノニトログアニジン、アミノグアニジン硝酸塩、ア
ミノグアニジン炭酸塩、ジアミノグアニジン硝酸塩、ジ
アミノグアニジン炭酸塩、トリアミノグアニジン硝酸塩
等のグアニジン誘導体等から選ばれる1又は2以上が好
ましい。また燃料として、テトラゾール及びテトラゾー
ル誘導体等から選ばれる1又は2以上のものも用いるこ
とができる。
【0051】酸化剤としては、硝酸ストロンチウム、硝
酸カリウム、硝酸アンモニウム、過塩素酸カリウム、酸
化銅、酸化鉄、塩基性硝酸銅等から選ばれる1又は2以
上が好ましい。
【0052】スラグ形成剤としては、酸性白土、タル
ク、ベントナイト、ケイソウ土、カオリン、シリカ、ア
ルミナ、ケイ酸ナトリウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、
ヒドロタルサイト及びこれらの混合物から選ばれる1又
は2以上が好ましい。
【0053】結合剤としては、カルボキシルメチルセル
ロースのナトリウム塩、ヒドロキシエチルセルロース、
デンプン、ポリビニルアルコール、グアーガム、微結晶
性セルロース、ポリアクリルアミド、ステアリン酸カル
シウム等から選ばれる1又は2以上が好ましい。
【0054】上記した組成の加圧ガスとガス発生剤を使
用した場合、加圧ガスの量(Aモル)とガス発生剤の燃
焼により発生するガス量(Bモル)とのモル比(A/
B)が、好ましくは0.2〜10、より好ましくは0.
4〜4になるように調整することが望ましい。
【0055】このように加圧ガスの量と、ガス発生剤の
燃焼により発生するガス量とのモル比を調整することに
より、加圧ガスの充填量を減少させることができる。よ
って、加圧ガス室ハウジングの容積を減少させた(即
ち、加圧ガス室ハウジングの長さ及び/又は幅(直径)
を減少させた)場合でも、加圧ガスの充填圧力(=加圧
ガス室ハウジングの内圧)を高めることなく、容積を減
少させる前と同圧に維持することができる。なお、本発
明のインフレータにおいては、加圧ガスの重量(X)と
ガス発生剤の重量(Y)との重量比(X/Y)は、好ま
しくは0.1〜7であり、より好ましくは0.5〜5で
ある。
【0056】本発明で用いるガス発生剤としては、燃料
としてニトログアニジンを20〜60質量%含有し、酸
化剤を80〜40質量%含有するものを用いることがで
き、燃料としてニトログアニジン30〜40重量%、酸
化剤として硝酸ストロンチウムを70〜60重量%含有
するものが好ましい。更に燃料、酸化剤に加えて、結合
剤(カルボキシメチルセルロースナトリウム等)、スラ
グ形成剤(酸性白土等)を配合することができ、その場
合には、燃料20〜60重量%、酸化剤40〜65重量
%、結合剤3〜12重量%(好ましくは4〜12重量
%)、スラグ形成剤1〜20重量%(好ましくは3〜7
重量%)が好ましい。
【0057】
【発明の実施の形態】(1)実施形態1 図1により、1つの実施形態を説明する。図1は、イン
フレータの軸方向の断面図である。
【0058】インフレータ600は、加圧ガス室620
と、ガス発生器630、ディフュザー部650とを有し
ている。
【0059】加圧ガス室620は、筒状の加圧ガス室ハ
ウジング622により外殻が形成されており、アルゴ
ン、ヘリウムの混合物からなる加圧ガスが充填されてい
る。加圧ガス室ハウジング622は、軸方向及び半径方
向に対して対称形となっているので、組み立て時に軸方
向及び半径方向への向きを調整する必要がない。
【0060】加圧ガス室ハウジング622の側面には、
加圧ガスの充填孔が形成されており、加圧ガスを充填し
た後にピン626により閉塞されている。ピン626の
先端部626aは加圧ガス室620内に突出されてお
り、突出部はガス発生剤の燃焼ガス流が衝突される長さ
を有している。このピン626の突出部の長さを調整す
ることで、ピン626自体に燃焼ガスを衝突させて、燃
焼残渣を付着させることができる。図1においては、ピ
ン626の先端部626aが対向する壁面622aに当
接するまで延長することができる。
【0061】ガス発生器630は、ガス発生器ハウジン
グ632内に収容された点火手段(電気式点火器)63
4、ガス発生剤636が収容されたガス発生室635と
を有しており、加圧ガス室620の一端側に接続されて
いる。ガス発生室635内には、リテーナ639が配置
されている。
【0062】ガス発生器ハウジング632と加圧ガス室
ハウジング622は、接合部649において抵抗溶接さ
れている。インフレータ600をエアバッグシステムに
組み込むとき、点火手段634は、コネクタ、リードワ
イヤを介して、外部電源に接続される。
【0063】ガス発生剤636は、例えば、燃料である
ニトログアニジン34質量%、酸化剤である硝酸ストロ
ンチウム56質量%、結合剤であるカルボキシメチルセ
ルロースナトリウム10重量%とからなるもの(排出ガ
ス温度700〜1630℃)を用いることができる。こ
の組成のガス発生剤636が燃焼したとき生じる燃焼残
渣は、酸化ストロンチウム(融点2430℃)である。
このため、燃焼残渣は溶融状態になることなく、塊状
(スラグ状)に固化される。
【0064】加圧ガス室620とガス発生器630との
間の第1連通孔638は、第1破裂板640で閉塞され
ており、ガス発生器630内は常圧に保持されている。
第1破裂板640は、周縁部においてガス発生器ハウジ
ング632に抵抗溶接されている。
【0065】加圧ガス室620の他端側には、加圧ガス
及び燃焼ガスを排出するガス排出孔652を有するディ
フュザー部650が接続されており、ディフュザー部6
50と加圧ガス室ハウジング622は、接合部654に
おいて抵抗溶接されている。ディフュザー部650とガ
ス発生室ハウジング622は、それぞれの中心軸が一致
するように接続されている。
【0066】ディフュザー部650は、ガスを通過させ
る複数のガス排出孔652を有するキャップ状のもので
あり、閉塞端面651と、閉塞端面651から最も近い
ガス排出孔との距離Lと、破裂板658の直径D(溶接
された周縁部は除く)とが、次式:L≧D/2の関係を
満たしている。
【0067】距離Lは、好ましくは3〜8mm、より好
ましくは4〜8mm、特に好ましくは5〜8mmであ
る。複数のガス排出孔652の径は、好ましくは0.5
〜2mm、より好ましくは0.5〜1.2mmである。
複数のガス排出孔652の総開口面積は、好ましくは2
0〜1000mm、より好ましくは100〜500m
である。
【0068】加圧ガス室620とディフュザー部650
との間の第2連通孔656は、第2破裂板658で閉塞
されており、ディフュザー部650内は常圧に保持され
ている。第2破裂板658は、周縁部においてディフュ
ザー部650に抵抗溶接されている。
【0069】次に、図1に示すインフレータ600を自
動車に搭載したエアバッグシステムに組み込んだ場合の
動作を説明する。
【0070】自動車が衝突して衝撃を受けたとき、作動
信号出力手段により、点火器634が作動点火してガス
発生剤636を燃焼させ、高温の燃焼ガスを発生させ
る。このとき、ガス発生剤636の燃焼により生じる燃
焼残渣の融点は、ガス発生剤636から発生するガスの
排出温度以上であるので、燃焼残渣は溶融し難く、固形
状態を保持する。
【0071】その後、高温の燃焼ガスによるガス発生器
630内の圧力上昇により、第1破裂板640が破壊さ
れ、燃焼残渣を含む燃焼ガスは、加圧ガス室620内に
流入する。
【0072】このとき、加圧ガス室620内の加圧ガス
と燃焼ガスとは温度差が大きいため、燃焼ガスは急冷さ
れ、高温の燃焼残渣は冷却凝固される。そして燃焼ガス
は、加圧ガス室ハウジング622の内壁622aにも衝
突するので、燃焼残渣はそれらの内壁面に付着し、イン
フレータ600外に排出されにくくなる。なお、残余の
燃焼残渣の一部はピン626にも付着する。
【0073】その後、加圧ガス室620内の圧力上昇に
より、第2破裂板658が破壊されるので、加圧ガス及
び燃焼ガスは、第2連通孔656を経て、燃焼ガスと加
圧ガスは、ガス排出孔652から排出され、エアバッグ
を膨張させる。
【0074】このとき燃焼ガス及び加圧ガスは、一旦デ
ィフュザー部650の閉塞端面651に衝突して流れを
変えた後に、ガス排出孔652から流出するので、閉塞
端面651から最も近いガス排出孔652までのポケッ
ト部分に異物は残留し易くなる。そして、ポケット部分
の深さ(L)を異物の最大長さ(D/2)以上にするこ
とによって、前記作用が高められるので、異物はより残
留し易くなる。このようにしてディフュザー部650を
経てガスが排出されることで、異物が除去される。
【0075】このような動作過程において、インフレー
タ600は上記した作用効果(a)〜(c)、(d)〜
(f)を発揮するため、これらの相乗効果により、エア
バッグ内に排出される破裂板の破壊片や燃焼残渣量が大
幅に抑制される。
【0076】(2)実施形態2 図2により、1つの実施形態を説明する。図2は、イン
フレータの軸方向の断面図である。図2と図1のインフ
レータは、ディフュザー部の構造が一部異なるのみであ
るため、同一要素は同一番号を付して説明を略す。
【0077】図2で示すインフレータ700は、ディフ
ュザー部650の先端部に、インフレータをモジュール
ケースに取り付けるときに使用するスタッドボルト66
0が設けられている。
【0078】図2で示すインフレータ700は、図1で
示すインフレータ600と同じ動作によりガスを排出
し、同じ作用を行う。
【0079】(3)実施形態3 図3により、1つの実施形態を説明する。図3は、イン
フレータの軸方向の断面図である。
【0080】インフレータ10は、加圧ガス室20と、
ガス発生器30、ディフュザー部50とを有している。
【0081】加圧ガス室20は、筒状の加圧ガス室ハウ
ジング22により外殻が形成されており、アルゴン、ヘ
リウムの混合物からなる加圧ガスが充填されている。加
圧ガス室ハウジング22は、軸方向及び半径方向に対し
て対称形となっているので、組み立て時に軸方向及び半
径方向への向きを調整する必要がない。
【0082】加圧ガス室ハウジング22の側面には、加
圧ガスの充填孔24が形成されており、加圧ガスを充填
した後にピン26により閉塞されている。ピン26の先
端部26aは加圧ガス室20内に突出されており、突出
部はガス発生剤の燃焼ガス流が衝突される長さを有して
いる。このピン26の突出部の長さを調整することで、
ピン26自体に燃焼ガスを衝突させて、燃焼残渣を付着
させることができる。図1においては、ピン26の先端
部26aが対向する壁面22aに当接するまで延長する
ことができる。
【0083】ガス発生器30は、ガス発生器ハウジング
32内に収容された点火手段(電気式点火器)34とガ
ス発生剤36とを含んでおり、加圧ガス室20の一端側
に接続されている。ガス発生器ハウジング32と加圧ガ
ス室ハウジング22は、接合部49において抵抗溶接さ
れている。インフレータ10をエアバッグシステムに組
み込むとき、点火手段34は、コネクタ、導線を介し
て、外部電源に接続される。
【0084】ガス発生剤36は、例えば、燃料であるニ
トログアニジン34質量%、酸化剤である硝酸ストロン
チウム56質量%、結合剤であるカルボキシメチルセル
ロースナトリウム10重量%とからなるもの(排出ガス
温度700〜1630℃)を用いることができる。この
組成のガス発生剤36が燃焼したとき生じる燃焼残渣
は、酸化ストロンチウム(融点2430℃)である。こ
のため、燃焼残渣は溶融状態になることなく、塊状(ス
ラグ状)に固化される。
【0085】加圧ガス室20とガス発生器30との間の
第1連通孔38は、椀状の第1破裂板40で閉塞されて
おり、ガス発生器30内は常圧に保持されている。第1
破裂板40は、周縁部40aにおいてガス発生器ハウジ
ング32に抵抗溶接されている。
【0086】第1破裂板40には、ガス排出孔42を有
するキャップ44が、加圧ガス室20側から被せられて
いる。このキャップ44は、第1破裂板40を覆うこと
により、ガス発生剤36の燃焼により生じた燃焼ガスが
必ずキャップ44を経由してガス排出孔42から噴出さ
れるように取り付けられている。
【0087】キャップ44の閉塞端面44bと、閉塞端
面44bから最も近いガス流出孔42との距離Lと、
破裂板40の直径D(溶接された周縁部は除く)と
が、次式:L≧D/2の関係を満たしている。
【0088】距離Lは、好ましくは3〜8mm、より
好ましくは4〜8mm、特に好ましくは5〜8mmであ
る。複数のガス流出孔42の径は、好ましくは0.5〜
2mm、より好ましくは0.5〜1.2mmである。複
数のガス流出孔42の総開口面積は、好ましくは20〜
1000mm、より好ましくは100〜500mm
である。
【0089】キャップ44は、開口周縁部が外側に折り
曲げられたフランジ部46を有しており、フランジ部4
6においてガス発生器ハウジング32の一部(かしめ
部)48をかしめることで固定されている。
【0090】加圧ガス室20の他端側には、加圧ガス及
び燃焼ガスを排出するガス排出孔52を有するディフュ
ザー部50が接続されており、ディフュザー部50と加
圧ガス室ハウジング22は、接合部54において抵抗溶
接されている。
【0091】ディフュザー部50は、ガスを通過させる
複数のガス排出孔52を有するキャップ状のものであ
り、閉塞端面51と、閉塞端面51から最も近いガス排
出孔との距離Lと、破裂板58の直径D(溶接され
た周縁部は除く)とが、次式:L≧D/2の関係を
満たしている。
【0092】距離Lは、好ましくは3〜8mm、より
好ましくは4〜8mm、特に好ましくは5〜8mmであ
る。複数のガス排出孔52の径は、好ましくは0.5〜
2mm、より好ましくは0.5〜1.2mmである。複
数のガス排出孔52の総開口面積は、好ましくは20〜
1000mm、より好ましくは100〜500mm
である。
【0093】加圧ガス室20とディフュザー部50との
間の第2連通孔56は、第2破裂板58で閉塞されてお
り、ディフュザー部50内は常圧に保持されている。第
2破裂板58は、周縁部58aにおいてディフュザー部
50に抵抗溶接されている。
【0094】次に、図3に示すインフレータ10を自動
車に搭載したエアバッグシステムに組み込んだ場合の動
作を説明する。
【0095】自動車が衝突して衝撃を受けたとき、作動
信号出力手段により、点火器34が作動点火してガス発
生剤36を燃焼させ、高温の燃焼ガスを発生させる。こ
のとき、ガス発生剤36の燃焼により生じる燃焼残渣の
融点は、ガス発生剤36から発生するガスの排出温度以
上であるので、燃焼残渣は溶融し難く、固形状態を保持
する。
【0096】その後、高温の燃焼ガスによるガス発生器
30内の圧力上昇により、第1破裂板40が破壊され、
燃焼残渣を含む燃焼ガスはキャップ44内に流入し、ガ
ス排出孔42から噴出される。
【0097】このとき加圧ガスは、キャップ44の閉塞
端面44bに衝突して流れを変えた後に、ガス流出孔4
2から流出するので、閉塞端面44bから最も近いガス
流出孔42までのポケット部分に異物は残留し易くな
る。そして、ポケット部分の深さ(L)を異物の最大
長さ(D/2)以上にすることによって、前記作用が
高められるので、異物はより残留し易くなる。このよう
にしてキャップ44を経てガスが排出されることで、異
物が除去される。
【0098】更に、加圧ガス室20内の加圧ガスと燃焼
ガスとは温度差が大きいため、燃焼ガスは急冷され、高
温の燃焼残渣は冷却凝固されると共に、キャップ44の
閉塞端面44bにも燃焼残渣は付着される。更に噴出さ
れた燃焼ガスは、加圧ガス室ハウジング22の内壁22
aに衝突するので、燃焼残渣は内壁面に付着し、インフ
レータ10外に排出されにくくなる。なお、残余の燃焼
残渣の一部はピン26にも付着する。
【0099】その後、加圧ガス室20内の圧力上昇によ
り、第2破裂板58が破壊されるので、加圧ガス及び燃
焼ガスは、第2連通孔56を経て、ガス排出孔52から
排出され、エアバッグを膨張させる。このとき、ディフ
ュザー部50においてもL≧D/2の関係を満たし
ているので、キャップ44と同様の作用がなされる。
【0100】このような動作過程において、インフレー
タ10は、上記した作用効果(a)〜(c)、(d)〜
(f)を発揮するため、これらの相乗効果により、エア
バッグ内に排出される破裂板の破壊片や燃焼残渣量が大
幅に抑制される。実測したところでは、図3の構造でキ
ャップ44がなく、ディフュザー部50がL≧D
2の関係を満たしていない場合、インフレータ10外へ
排出される燃焼残渣量が700mgであるのに対し、図
3の構造にすることで200mgまで減少できた。
【0101】(4)実施形態4 図4により、1つの実施形態を説明する。図4は、イン
フレータの軸方向の断面図である。図4と図3のインフ
レータは、図4のインフレータが、更に第2破裂板を覆
う位置にキャップを有しているほかは同一構造であるた
め、同一要素は同一番号を付して説明を略す。
【0102】第2破裂板58には、ガス流出孔62を有
するキャップ64が、加圧ガス室20側から被せられて
いる。このキャップ64は、第2破裂板58を覆うこと
により、ガス発生剤36の燃焼により生じた燃焼ガスが
必ずキャップ64を経由してガス流出孔62からディフ
ュザー部50に流入するように取り付けられている。6
2はガス排出孔、68はフランジ部であり、フランジ部
68とカシメ部59により、ディフュザー部50に固定
されている。複数のガス流出孔62の径、及び総開口面
積は、ガス流出孔42と同一にすることができる。
【0103】図4で示すインフレータ10は、キャップ
44とディフュザー部50が、図3に示すインフレータ
10と同様に、L≧D/2の関係及びL≧D
2の関係を満たしており、更にキャップ64を有してい
るので、作用効果(a)〜(c)がより高められる。
【0104】(5)実施形態5 図5により、別の実施形態を説明する。図5は、インフ
レータの軸方向の断面図である。図5のインフレータ1
00は、図3のインフレータ10とほぼ同一構造のもの
であり、図5中、図3と同じ番号は同じものを示す。以
下、図3との構造の相違と、構造の相違による作用効果
の相違を説明する。
【0105】図5のインフレータ100では、加圧ガス
室ハウジング22の内壁面22aが、周方向に連続又は
不連続に形成された、深さが約0.2mmの溝を有して
いる。このため、燃焼ガス中の燃焼残渣が溝に引っかか
って捕捉されるため、作用効果(d)〜(f)に加え
て、作用効果(g)を発現することができる。更に、図
4に示すようにキャップ64を備えた形態にすることも
できる。
【0106】更にキャップ44とディフュザー部50
は、図3に示すインフレータ10と同様に、L≧D
/2の関係及びL≧D/2の関係を満たしているの
で、作用効果(a)〜(c)が得られる。
【0107】(6)実施形態6 図6により、別の実施形態を説明する。図6は、インフ
レータの軸方向の断面図である。図6のインフレータ2
00は、図3のインフレータ10とほぼ同一構造のもの
であり、図6中、図3と同じ番号は同じものを示す。以
下、図3との構造の相違と、構造の相違による作用効果
の相違を説明する。
【0108】図6のインフレータ200では、ガス排出
孔42がキャップ44の側面に設けられ、かつガス発生
器30側に向かって燃焼ガスが噴出するように開口して
いる。このため、ガス排出孔42から噴出された燃焼ガ
スは、加圧ガス室ハウジング22の内壁面22aより先
に、かしめ部48辺りに衝突するので、作用効果(d)
〜(f)に加えて、作用効果(h)を発現することがで
きる。なお、加圧ガス室ハウジング22の内壁面22a
を図5に示す形態としたときは、更に作用効果(g)も
発現することができる。また図4に示すようにキャップ
64を備えた形態にすることもでき、キャップ64を他
の実施形態のキャップ44にすることもできる。
【0109】更にキャップ44とディフュザー部50
は、図3に示すインフレータ10と同様に、L≧D
/2の関係及びL≧D/2の関係を満たしているの
で、作用効果(a)〜(c)が得られる。
【0110】(7)実施形態7 図7〜図9により、別の実施形態を説明する。図7は、
1つの実施形態のキャップの斜視図と平面図、図8は、
他の実施形態のキャップの斜視図と平面図、図9は、他
の実施形態のキャップの斜視図である。図7〜図9に示
すキャップ44は、図1〜図6に示すインフレータ60
0、700、10、100、200に取り付けることが
できる。
【0111】図7のキャップ44は、ガス排出孔42が
キャップ側面44aに設けられおり、ガス排出孔42か
らの燃焼ガスの噴出方向を周方向に規制する部材(規制
部材)45が設けられている。この規制部材45は、平
面形状がL字型に形成されている。なお、規制部材45
の向きは図7とは異なる方向であっても良い。
【0112】このような規制部材45が取り付けられて
いるため、ガス排出孔42から噴出された燃焼ガスは、
キャップ44の周面に沿った方向に噴出されて渦流を形
成するので、作用効果(d)〜(f)に加えて、作用効
果(h)を発現することができる。なお、加圧ガス室ハ
ウジング22の内壁面22aを図5に示す形態としたと
きは、更に作用効果(g)も発現することができる。
【0113】図9のキャップ44は、図7のL字状の規
制部材45に替えて、平板状の規制部材45が取り付け
られているものであり、図7のものと同じ作用効果が得
られる。
【0114】図9のキャップ44は、ガス排出孔42が
キャップ端面44aに設けられており、ガス排出孔42
からの燃焼ガスの噴出方向を周方向に規制する部材(規
制部材)45が設けられている。この規制部材45は、
図7又は図8に示すものと同じものにすることができ
る。図9のキャップ44を用いたインフレータは、図
7、図8のものと同じ作用効果が得られる。
【0115】図7、図8に示すキャップ44についても
≧D/2の関係を満たすようにすることで、図3
で示すインフレータ10と同様に作用効果(a)〜
(c)が得られる。特に図7、図8で示すキャップ44
を用いた場合、規制部材45の作用により、ガス排出孔
42から第1破裂板40の破壊片が流出しにくくなるた
め、更に捕捉効果が高められる。
【0116】(8)実施形態8 図10により、別の実施形態を説明する。図10は、イ
ンフレータの軸方向の断面図である。図10のインフレ
ータ300は、図3のインフレータ10とほぼ同一構造
のものであり、図10中、図3と同じ番号は同じものを
示す。以下、図3との構造の相違と、構造の相違による
作用効果の相違を説明する。
【0117】図10に示すインフレータ300では、筒
状の障壁部材310が取り付けられている。この障壁部
材310は、一端側がキャップ端面44bと一体となっ
て閉塞され、他端側が開口されたもので、側面311が
キャップ側面44aに設けられたガス排出孔42と間隔
をおいて対向するように形成されている。また図4に示
すようにキャップ64を備えた形態にすることもでき、
キャップ64を他の実施形態のキャップ44にすること
もできる。
【0118】キャップ44とディフュザー部50は、図
3に示すインフレータ10と同様に、L≧D/2の
関係及びL≧D/2の関係を満たしているので、作
用効果(a)〜(c)が得られる。
【0119】更にキャップ44には障壁部材310が取
付られているため、ガス排出孔42から噴出した燃焼ガ
スは、障壁部材の側面311の内壁に衝突した後、開口
部から移動するため、作用効果(d)〜(f)に加え
て、作用効果(i)を発現することができる。なお、加
圧ガス室ハウジング22の内壁面22aを図4に示す形
態としたときは、更に作用効果(g)も発現することが
できる。
【0120】(9)実施形態9 図11により、別の実施形態を説明する。図11は、イ
ンフレータの軸方向の断面図である。図11のインフレ
ータ400は、図3のインフレータ10とほぼ同一構造
のものであり、図11中、図3と同じ番号は同じものを
示す。以下、図3との構造の相違と、構造の相違による
作用効果の相違を説明する。
【0121】図11に示すインフレータ400では、円
板状の障壁部材410が取り付けられている。この障壁
部材410は、キャップ端面44bと一体となり、キャ
ップ端面44bから加圧ガス室ハウジング22の内壁面
22a方向に延ばされている。また図4に示すようにキ
ャップ64を備えた形態にすることもでき、キャップ6
4を他の実施形態のキャップ44にすることもできる。
【0122】キャップ44とディフュザー部50は、図
3に示すインフレータ10と同様に、L≧D/2の
関係及びL≧D/2の関係を満たしているので、作
用効果(a)〜(c)が得られる。
【0123】更にキャップ44には障壁部材410が取
付られているため、ガス排出孔42から噴出した燃焼ガ
スは障壁部材410に衝突した後、加圧ガス室ハウジン
グ20の内壁面22aと障壁部材の周縁部411との隙
間から移動するため、作用効果(d)〜(f)に加え
て、作用効果(i)を発現することができる。なお、加
圧ガス室ハウジング22の内壁面22aを図2に示す形
態としたときは、更に作用効果(g)も発現することが
できる。
【0124】(10)実施形態10 図12により、別の実施形態を説明する。図12は、イ
ンフレータの軸方向の断面図である。図12のインフレ
ータ500は、図3のインフレータ10とほぼ同一構造
のものであり、図12中、図3と同じ番号は同じものを
示す。以下、図3との構造の相違と、構造の相違による
作用効果の相違を説明する。
【0125】図12に示すインフレータ500では、円
板状の障壁部材510が取り付けられている。障壁部材
510は、キャップ端面44bと一体となり、キャップ
端面44bから加圧ガス室ハウジング20の内壁面22
a方向に延ばされ、周縁部511が内壁面22aに当接
されている。周縁部511には、図8と同様の形状のガ
ス通過孔512と規制手段513が設けられている。ま
た図4に示すようにキャップ64を備えた形態にするこ
ともでき、キャップ64を他の実施形態のキャップ44
にすることもできる。
【0126】キャップ44とディフュザー部50は、図
3に示すインフレータ10と同様に、L≧D/2の
関係及びL≧D/2の関係を満たしているので、作
用効果(a)〜(c)が得られる。
【0127】更にキャップ44には障壁部材510が取
付られているため、ガス排出孔42から噴出した燃焼ガ
スは障壁部材510に衝突した後、ガス通過孔512、
規制手段513を経て移動するため、作用効果(d)〜
(f)に加えて、作用効果(i)、(h)を発現するこ
とができる。なお、加圧ガス室ハウジング22の内壁面
22aを図4に示す形態としたときは、更に作用効果
(g)も発現することができる。
【0128】本発明のインフレータは、運転席のエアバ
ッグ用インフレータ、助手席のエアバッグ用インフレー
タ、サイドエアバッグ用インフレータ、カーテン用イン
フレータ、ニーボルスター用インフレータ、インフレー
タブルシートベルト用インフレータ、チューブラーシス
テム用インフレータ、プリテンショナー用インフレータ
等の各種インフレータに適用できる。
【0129】
【発明の効果】本発明のインフレータによれば、ガス中
に含まれる破裂板の破壊片、及びガス発生剤の燃焼ガス
中に含まれる燃焼残渣がインフレータ外に排出されるこ
とを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 インフレータの軸方向の断面図。
【図2】 インフレータの軸方向の断面図。
【図3】 インフレータの軸方向の断面図。
【図4】 インフレータの軸方向の断面図。
【図5】 インフレータの軸方向の断面図。
【図6】 インフレータの軸方向の断面図。
【図7】 インフレータに用いるキャップの斜視図と平
面図。
【図8】 インフレータに用いるキャップの斜視図と平
面図。
【図9】 インフレータに用いるキャップの斜視図。
【図10】 インフレータの軸方向の断面図。
【図11】 インフレータの軸方向の断面図。
【図12】 インフレータの軸方向の断面図。
【符号の説明】 10 インフレータ 20 加圧ガス室 22 加圧ガス室ハウジング 30 ガス発生器 32 ガス発生器ハウジング 34 点火器 36 ガス発生剤 40 第1破裂板 42 ガス排出孔 44 キャップ 50 ディフュザー部 52 ガス排出孔 58 第2破裂板

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス発生剤の燃焼による燃焼ガスと加圧
    ガスによりエアバッグを膨張させる方式のインフレータ
    であり、 インフレータが、筒状の加圧ガス室ハウジングにより外
    殻が形成され、加圧ガスが充填された加圧ガス室と、前
    記加圧ガス室に接続され、ガス発生器ハウジング内に収
    容された点火手段とガス発生剤とを含むガス発生器と、
    前記加圧ガス室とは異なる部分に接続されたディフュザ
    ー部を有し、加圧ガス室とガス発生器との間が第1破裂
    板で閉塞されており、加圧ガス室とディフュザー部との
    間が第2破裂板で閉塞されているものであり、 ディフュザー部が、ガスを通過させる複数のガス排出孔
    を有するキャップであり、第1破裂板及び第2破裂板の
    破壊により生じた破壊片、及びガス発生剤の燃焼により
    生じた燃焼ガス中に含まれる残渣の少なくとも一方がイ
    ンフレータ外に流出することを防止するインフレータ。
  2. 【請求項2】 加圧ガス室内において、加圧ガス室から
    第1破裂板を覆うようにして、第1破裂板の破壊によっ
    て生じた破壊片、及びガス発生剤の燃焼残渣の少なくと
    も一方がインフレータ外に流出することを防止する、ガ
    スを通過させる複数のガス排出孔を有するキャップが配
    置されている請求項1記載のインフレータ。
  3. 【請求項3】 加圧ガス室内において、加圧ガス室から
    第2破裂板を覆うようにして、第1破裂板の破壊によっ
    て生じた破壊片、及びガス発生剤の燃焼残渣の少なくと
    も一方がインフレータ外に流出することを防止する、ガ
    スを通過させる複数のガス排出孔を有するキャップが配
    置されている請求項1又は2記載のインフレータ。
  4. 【請求項4】 キャップが、一端側が開口し、他端側が
    閉塞した筒状部材からなり、少なくとも周面に複数のガ
    ス排出孔を有するものである請求項1〜3のいずれか1
    記載のインフレータ。
  5. 【請求項5】 キャップが、キャップの閉塞端面と前記
    閉塞端面から最も近いガス排出孔との距離Lと、破裂板
    の直径Dとが、次式:L≧D/2の関係を満たすもので
    ある請求項1〜4のいずれか1記載のインフレータ。
  6. 【請求項6】 距離Lが3〜8mmである請求項5記載
    のインフレータ。
  7. 【請求項7】 キャップが有する複数のガス排出孔の径
    が0.5〜2mmである請求項1〜6のいずれか1記載
    のインフレータ。
  8. 【請求項8】 キャップが有する複数のガス排出孔の総
    開口面積が20〜1000mmである請求項1〜7の
    いずれか1記載のインフレータ。
  9. 【請求項9】 キャップが、キャップの軸方向と加圧ガ
    ス室ハウジングの軸方向が一致するように配置されてい
    る請求項1〜8のいずれか1記載のインフレータ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1記載のイン
    フレータであり、キャップにより燃焼ガスの流れ方向を
    変化させ、燃焼ガスに含まれる燃焼残渣を1又は2箇所
    以上の壁面に付着させ、更に燃焼ガスと加圧ガスを接触
    させ、燃焼ガスに含まれる燃焼残渣を温度差により冷却
    凝固させる手段とを含んでおり、ガス発生剤の燃焼によ
    り生じる燃焼残渣の融点が、前記ガス発生剤から発生す
    るガスの排出温度以上のものであるインフレータ。
  11. 【請求項11】 請求項2、4〜9のいずれか1記載の
    インフレータであり、更に下記の要件〜から選ばれ
    る1以上を具備しているインフレータ。 加圧ガス室ハウジングの内壁面が粗面であること。 キャップのガス排出孔が、ガス排出孔から噴出する燃
    焼ガスが最短距離で加圧ガス室ハウジング内壁面に衝突
    しない方向に開口していること。 ガス排出孔の近傍に障壁部材が配置され、ガス排出孔
    から噴出した燃焼ガスが障壁部材に衝突した後に移動す
    ること。
  12. 【請求項12】 要件において、加圧ガス室ハウジン
    グの内壁面が、周方向に連続又は不連続に形成された溝
    を有しているものである請求項11記載のインフレー
    タ。
  13. 【請求項13】 溝の深さが0.2mm以上である請求
    項11又は12記載のインフレータ。
  14. 【請求項14】 要件において、ガス排出孔がキャッ
    プ側面に設けられ、かつガス発生器側に向かって開口し
    ている請求項11〜13のいずれか1記載のインフレー
    タ。
  15. 【請求項15】 要件において、ガス排出孔がキャッ
    プ側面に設けられ、かつガス排出孔からの燃焼ガスの噴
    出方向を周方向に規制する部材が設けられている請求項
    11〜13のいずれか1記載のインフレータ。
  16. 【請求項16】 要件において、ガス排出孔がキャッ
    プ端面に設けられ、かつガス排出孔からの燃焼ガスの噴
    出方向を周方向に規制する部材が設けられている請求項
    11〜13のいずれか1記載のインフレータ。
  17. 【請求項17】 要件において、障壁部材が筒状のも
    ので、一端側がキャップの端面と一体となって閉塞さ
    れ、他端側が開口され、側面がキャップ側面に設けられ
    たガス排出孔と間隔をおいて対向するように形成された
    ものであり、燃焼ガスが筒状部材の側面内壁に衝突した
    後、開口部から移動する請求項11〜16のいずれか1
    記載のインフレータ。
  18. 【請求項18】 要件において、障壁部材が円板状の
    もので、キャップ端面と一体となり、キャップ端面から
    加圧ガス室ハウジングの内壁面方向に延ばされたもので
    あり、キャップ側面に設けられたガス排出孔から噴出さ
    れた燃焼ガスが、障壁部材の周縁部に衝突した後、加圧
    ガス室ハウジング内壁面と障壁部材の周縁部との隙間か
    ら移動する請求項11〜16のいずれか1記載のインフ
    レータ。
  19. 【請求項19】 要件において、障壁部材が円板状の
    もので、キャップ端面と一体となり、キャップ端面から
    加圧ガス室ハウジングの内壁面方向に延ばされ、周縁部
    が前記内壁面に当接されたものであり、前記障壁部材の
    周縁部にはガス通過孔が設けられ、かつガス通過孔から
    のガスの噴出方向を周方向に規制する部材が設けられて
    おり、キャップ側面に設けられたガス排出孔から噴出し
    た燃焼ガスが、前記ガス通過孔から噴出される請求項1
    1〜16のいずれか1記載のインフレータ。
  20. 【請求項20】 要件と、要件と、要件と
    又は要件、、を具備する請求項11〜19のいず
    れか1記載のインフレータ。
  21. 【請求項21】 キャップが、開口周縁部が外側に折り
    曲げられたフランジ部を有しており、前記フランジ部に
    おいてガス発生器ハウジングの一部をかしめることで固
    定されている請求項11〜20のいずれか1記載のイン
    フレータ。
  22. 【請求項22】 加圧ガス室を形成するハウジングが、
    軸方向及び半径方向に対して対称形である請求項1〜2
    1のいずれか1記載のインフレータ。
  23. 【請求項23】 加圧ガス室ハウジングの側面に、加圧
    ガス充填孔が形成されており、加圧ガスを充填した後に
    ピンにより閉塞されたものである請求項1〜22のいず
    れか1記載のインフレータ。
  24. 【請求項24】 ピンが加圧ガス室内に突出されてお
    り、突出部がガス発生剤の燃焼ガス流が衝突される長さ
    を有している請求項23記載のインフレータ。
  25. 【請求項25】 ガス発生器ハウジングと加圧ガス室ハ
    ウジングが抵抗溶接により接合されている請求項1〜2
    4のいずれか1記載のインフレータ。
  26. 【請求項26】 ガス発生剤が、ガス発生剤の燃焼によ
    り生じる燃焼残渣の融点が、前記ガス発生剤から発生す
    るガスの排出温度以上のものである請求項1〜25のい
    ずれか1記載のインフレータ。
  27. 【請求項27】 ガス発生剤が、ニトログアニジン20
    〜60質量%、酸化剤80〜40質量%を含有するもの
    である請求項1〜26のいずれか1記載のインフレー
    タ。
  28. 【請求項28】 加圧ガスがアルゴンとヘリウムからな
    る請求項1〜27のいずれか1記載のインフレータ。
  29. 【請求項29】 加圧ガスのモル数(A)と、ガス発生
    剤の燃焼により発生するガスのモル数(B)の比(A/
    B)が0.2〜10である請求項1〜28のいずれか1
    記載のインフレータ。
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